勇者(♀)「ボクに斬り飛ばされた右腕の調子はどうかな?」
勇者「ンフ……いいねぇ、その顔。腑抜けた顔が一気に不快感で一杯になった…………ボク好みの顔だよ…。」
勇者「それはさておき、こんなところでなにをしてるのかなぁ。ボクに負けたあと、城に逃げ帰ったっきり処刑でもされたのかと思ってたけど。」
勇者「冷たいなぁ……いいじゃないか、ボクだって当事者なんだから。……ボクに負けたキミを、あいつらが許しておくはずがない……ってことは、城には帰らなかったのか。」
勇者「へぇ、ってことはあれから流浪の旅人ってわけ?キハハハッ!!そうかそうかぁ……この数年間大変だったろうねぇ…!」
勇者「あのとき斬り落としたキミの腕の感触……今でもよぉく覚えてるよ…!骨ごとスパッとあれほど綺麗に斬れたのは、後にも先にもキミの右腕だけだからねぇ…。」
勇者「それで……ボクに斬り飛ばされた右腕の調子はどうかな?まだ傷が疼く?痛いのっ?不便だよねぇきっとものすーっごく不便なんだろうなぁ…!!………って…」
勇者「……おや?おやおやおや?んー、どうしてまだ右腕があるのかな?キミの右腕はボクが持ってるはずなのになぁ……待っててね、今見せてあげるから!」
勇者「え………わ、うわっ!すごっ……なにこれ、義手ってやつ!?へぇー……こんな風になってるんだぁ。実物を見たのは生まれて初めてだよぉ!」
勇者「へぇーいいなぁ、すっごいなぁ……かっこいいなぁ…。…………でもさぁ……」
勇者「…………キミ、誰の許可を得て義手なんてつけてるの…?ボク、なんにも聞かされてないよ?なんでボクの許可なく勝手に義手なんてつけてんの?」
勇者「だいたいキミが剣を振るってた利き腕がボクのものなら、もうキミ自体ボクのものみたいなものだろ。……ちょっとさぁ……生意気すぎない…?」
勇者「……お前は、ボクに負けたんだよ。ボクに負けて、逃げた雑魚なんだよ。お前みたいな雑魚っちい命はなぁ、ボクが好き勝手していいんだよ。」
勇者「調子乗るなよ?なあ?こんなもん見せつけるためにボクに今日再会したのかよ?あ?お前のそのダッサい腕見せるためにさぁ……ボクの目の前に現れたのかよお…!!」
勇者「…………いいや、じゃあ左腕ももらうよ。今日。……いや、それだけじゃ足りないな。気が収まりそうにないよ。脚ももらうね。両足。ここでダルマになれよお前。」
勇者「……ッキィィイ…♪そしたらさぁ、右腕だけ、機械の右腕だけしかないバケモノになっちゃうねぇ…!この店から出るにも右腕と顎を使って、ズリズリ……ズリズリ……みっともなく這いつくばってさぁ!!出るしかないよねぇ!!」
勇者「血をダラダラ流しながら……往来をズリズリって……みんなからなに言われるんだろうなぁ…。……ッグヒ……石とか投げられちゃったりしてねぇ…!このバケモノーってさぁ!!!木の棒とかで殴られちゃったりしてさぁ!!!アーギャハハハハハ!!!」
勇者「……あーでも……キミがボク以外に好き勝手されるの、ちょっとウザいかもなぁ…………キミが石投げられそうになったら、ボクが守ってあげるよぉ。そいつら殺してさぁ。……ッハァァ……ボクってなんて所有物想い…!!」
勇者「…………好き勝手といえば……その義手、誰が作ったんだろうねぇ……気になるなぁ…。…………ねぇ、教えてよ。どこの誰だよ、それ作ったの?」
勇者「……んー?おさらばするのは……四肢じゃなくって……首の方がよかったかなぁ……?………なあッ!!!」
所有物になりたい
人の義体は造るのに、なぜか自分の義足は造らない、多くを語らない職人気質な人
義手職人ちゃん(さん)も必要なのか
実はめちゃくちゃ強いというのもいいし非戦闘員のか弱いヒロインっていうのもいいよね
だから仮にダルマにされても数日したらそのままポイ捨てされかねないから、運命の赤い糸で二人を雁字搦めにして永遠に離れられなくするくらいの強烈なイベントを起こさなきゃいけない
ポイ捨てされるけどまた必ず戻ってくる子と思えばそんなに寂しくもないのではないだろうか
放置されてるあいだ彼女のことを恨めしく思いつつも待ちわびているようなそんな不思議な感覚
会えない昼夜の数だけ憎しみが募ってこっちはこっちで向こうにとても依存しちゃいそう
一日放置されただけでも勇者ちゃんがやって来た瞬間には彼女の足にすがって飼育してください離れたくないお願いしますって言ってしまう。言いたい
最初は勇者♀の出現を祝福し共に世界を救おうと努力していったが
あくまで一般人である自分と違って着実に功績を残していく勇者に対して次第に嫉妬心が強くなり
四天王によってその心の闇を見透かされ闇に堕ち魔剣士として勇者♀に立ちはだかったが
己が引き抜くことができなかった伝説の勇者の剣によって剣を折られ更に右腕を切り落とされ敗走する
これめっちゃいいじゃん!
悪堕ちしたってことにすれば仲間としても敵としても時間を共にしたことにできるね
仲間だったころには名前すら覚えられてなかったのに悪堕ちして強大な力を手に入れて初めて存在を認識してもらえたとかなら悔しくてシコシコできそう
職人「買い出しご苦労だったね。それで、特に問題はなさそうかい?反応しないとか、上手く動かないとか。」
職人「ふむ……まあ、こればかりは慣れだね。言ってしまえば義手なんてものは人体にとっては異物でしかないんだ。痛いのは当たり前さ。」
職人「でも、ヒトの身体ってのはよく出来ていてね。しばらく慣らしておけば、そのうちなんともなくなるもんさ。……例えば…………ふぅぅ…。」
職人「“こいつ”だって、初めは頭がクラついたり喉が受け付けなかったりするが……今じゃあすっかり、こいつ無しじゃあ生きられない。依存しちまうのさ。」
職人「だから、あんたもさっさとそいつに“依存”しちまうことだね。依存ってのはなにも、悪い意味ばかりで使う言葉じゃあない。胸張んな。」
職人「……さて、それじゃあまず手始めに、ここの片付けをしてもらおうか。もちろん、右腕だけでね。……んん?」
職人「心外だねぇ。こっちは親切で慣らしてやる機会を与えてるってのに、私がサボりたいだけなんて、そんな……ははは。」
みたいなハッスルお姉さん感出たけどどうか
美学だよ
勇者「ふふ……やあ、この前ぶり。いやぁ、この前は失礼したねぇ。感動の再会でついテンション上がっちゃってさぁ。」
勇者「だからそんなに怖い顔しないでよ。ねっ、スマイルスマーイル!にこっ♪ンフフッ…。」
勇者「……それにしても、思ったよりしっかり動いてるんだねぇ、それ。痛かったりしないの?」
勇者「ふぅん、そう。……どういう仕組みかは知らないけど、動かせてよかったねぇ。これでまた剣を振れるわけだ。よかったねぇ!」
勇者「キミにはそれしか取り柄ないもんねぇ…?こんなところでパンなんか買って……お使いなんてするために偽物生やしたわけじゃあないだろ…?んん…?」
勇者「ボクのこと……殺したがってるくせに…!本当は心の底で……今すぐにでもボクの首を絞めて……骨を折りたいんだろ…!?」
勇者「今までボクに怯えながら生きてきてさぁ…!いつ殺されるかも分からない恐怖で打ち震えて…っ、その恨みをボクにぶつけたい……っ!首を折ってもまだ足りないよねぇ…!!」
勇者「…………はぁ?なに、それ?……もう殺さないって……は、はは………いや、いやいやいや……なぁに言ってるのさ?」
勇者「刺して、砕いて、踏んでさぁ……それでも、それでもまだ足りなぁい…っ!!叩いて!壊して!!潰してさぁ!!!ボクのことグッッチャグチャにしたいんだろぉお!!?雑魚のくせにさぁああ!!!」
勇者「ッヒ…ッヒ…………いいよ……やろうよ…。今ここで…………こんな店、別にどうだっていい……誰かがまた作り直すよ……でもボクらの殺し合いは今この場所でこの瞬間じゃないとできないっ!!ほらぁああ!!!」
勇者「さーぁあ殺しに来いよぉお!!!殺してやるからさぁ!!生意気なんだよお前ッ!!!ボクのこと怖がりやがって!!所有物のくせに!!雑魚のくせに!!ボクのこと拒むなよッ!!ウッゼぇええーーんだよぉお!!!!」
勇者「機械の腕なんか生やしたところでっ、ボクに勝てっこないってこと!!教えてやるからさぁあ!!!」
ただすぐ大声出しちゃう癖があるのはすごく好き
すぐ大声出すし戦場では狂ったように叫びまくってるから声がハスキーになってるといいよね
後悔からではなく、失恋したから
勇者ちゃんの側で勝手に失恋したと思って(失恋といっても恋心というよりも同じ趣味を持った話し相手に対する親愛とか友愛とかそんな感じだろうか。そこに恋愛や性愛のエッセンスをくわえた感情)少女みたいにえんえん泣いちゃいそう
個人的には「いい大人がポロポロ泣くなよ…」となりたいので然るべき年齢がよい
教会で育てられた孤児とかなのかな
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コメント一覧 (21)
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- 2019年07月18日 03:25
- 何で勇者やってんのこいつ…
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- 2019年07月18日 05:55
- この勇者をXXハンターでしか脳内再生できなくなる呪いをかけた
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- 2019年07月18日 06:59
- つまんねーからやめろボケてんのか
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- 2019年07月18日 09:27
- ガ◯ジをヤンデレとでも勘違いしてんのかおい
悪趣味だし気色の悪いとしか言い様が無い。
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- 2019年07月18日 10:04
- ハガレンや隻狼はファンタジーなのわかるけど現代の技術で自在に動かせる義肢って存在するの?
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- 2019年07月18日 17:29
- >>5
筋電義手ていう動く義手はある
ただ性能としては生身には遠く及ばないし、バッテリーや価格の問題もある
というか生身の腕が高性能過ぎ
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- 2019年07月18日 10:38
- 弦一郎(♂)「俺に斬り飛ばされた右腕の調子はどうかな?」
強そう
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- 2019年07月18日 15:35
- >>6
卑怯とは言うまいな?
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- 2019年07月19日 05:41
- >>6
手裏剣のお陰で命拾いした男
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- 2019年07月19日 11:13
- >>6
部下に弱点を晒される男
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- 2019年07月19日 20:44
- >>6
左腕じゃねーか
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- 2019年07月22日 06:12
- >>6
結局何もできなかった男
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- 2019年07月18日 10:48
- マウントで煽ってくる勇者ちゃんのお腹を義手に仕込んだ大砲で空っぽにしたい
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- 2019年07月18日 12:45
- くっさ
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- 2019年07月18日 17:59
- なんとなくグリフィスとガッツで脳内再生した
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- 2019年07月19日 11:12
- >>11
俺はスカルフェイスとスネークで想像して勝手に笑った
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- 2019年07月19日 10:35
- どうでもいいけどこのシリーズいつまで続けるんだよ
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- 2019年07月19日 14:28
- >>13
無論 死ぬまで
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- 2019年07月20日 13:12
- 今こんな物騒なご時世だからさ…
こういう明らかに頭おかしい文章書いてネットに晒す奴は犯罪予防のため即逮捕→起訴キャンセル絞首刑のコンボで良くね?
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- 2019年07月22日 14:50
- オビ=ワン (♂)「私に斬り飛ばされた左腕、右脚、左脚の調子はどうかな?」
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- 2019年07月22日 17:14
- >>20
これはジェダイマスター