男「えっ、30万円支払えばある王国の王位継承権第一位にしてもらえるんですか!?」
- 2018年12月23日 08:10
- SS、神話・民話・不思議な話
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先輩「クドクドクドクドクドクド…」
男「すみません、すみません、すみません!」
男「はぁ……今日もずっと怒られっぱなしだった。下っ端はつらいなぁ」
紳士「おおっ……あなたはもしや!」
男「?」
紳士「少し、お時間よろしいですか?」
男「かまいませんけど……」
男「俺になにか?」
紳士「私、こういう者です」サッ
男「ペレペーニョ王国の宰相……?」
紳士「はい」
男「ペレペーニョなんて聞いたことないんですけど」
紳士「なにぶん、中央アジアの小国ですので」
男「で、ペレペーニョ王国の人がなんの用?」
紳士「実はあなたの家系が、現在のペレペーニョ王の遠い親戚であることが判明したんです」
男「へえ……?」
紳士「その結果、あなたにもペレペーニョ王国の王位継承権があることが分かったんです」
男「え、俺が!?」
紳士「ただし、今の継承順位は47位……」
男「47位……ずいぶん下ですね」
紳士「今のままでは到底継承することはかないません」
紳士「しかし! 30万円お支払い下されば、この継承権を……なんと一位にして差し上げます!」
男「えっ、一位にしてもらえるんですか!?」
紳士「いかがいたしましょう?」
男「うーん、ちょっと考えさせて下さい……」
紳士「分かりました。また三日後にお会いしましょう」
同僚「やめとけやめとけ!」
男「なんで?」
同僚「んなもんに30万も払うなんてアホのやることだ」
男「だって……王だぞ!? 30万で王になれるんだぞ!?」
男「あの劉備だって、漢の王様の末裔ってとこから蜀の皇帝になったんだ!」
同僚「劉備なんて知らねーよ」
同僚「うまい話には裏がある。詐欺に決まってるだろ、そんなもん」
同僚「30万受け取ってドロン……よくある話さ」
男「そりゃそうだよな……」
男「……といいつつ、30万円下ろしてしまった」
男(99%あいつの話はウソだ……そんなことは分かってる)
男(だけど、もし1%本当だったら……)
男(俺は賭けてみたいんだ! その1%に!)
男「30万です」
紳士「たしかに……頂戴いたしました」
男「これで、俺が王になれるんですよね!?」
紳士「はい、間違いなく」
紳士「事態が進捗しましたら、すぐにご連絡差し上げます」
男「お願いします!」
男「……」
男「……」
男「……来ない」
男「すぐ連絡するっていったのに……ちーっとも連絡が来ない!」
TV『昨日、この男が逮捕されました……』
男「……これ、あいつじゃん! あの紳士じゃん!」
男「なんだよ……あいつやっぱり詐欺師だったのかよ!」
男「はぁー……!」ドサッ
男「覚悟してたとはいえ、騙されたと確定しちまうとショック大きいなぁ……」
男「はい」ガチャッ
兵士「男様ですね?」
男「そうですけど……」
兵士「ただいまより、次代王であるあなたをペレペーニョ王国へとご招待します」
兵士「同行なさって下さい」
男「え!?」
男「これからホントにペレペーニョ王国に行くの?」
兵士「はい、成田から直通便が出ております」
男「出てんの!?」
男「ってことは、あの紳士は詐欺師じゃなかったのか。なんで逮捕されたんだろう?」
兵士「あなたを迎えに行く途中、出来心で痴漢をしたそうです」
男「なにやってんだあの人……」
キーン…
国王「おお、おぬしが宰相が申していた日本人か」
男「はいっ!」
国王「宰相の尽力で、王位継承権第一位となったと聞く」
男「仰せの通り……」
国王「王というのは非常に過酷な仕事だ。しっかりと務めてもらいたい」
男「頑張ります!」
男「へ?」
国王「これでおぬしが王様ね!」
男「はぁ」
国王「じゃあ、あとは頑張ってねー!」タタタタタッ…
男「えー……行っちゃったよ……」
男「王位継承って、こんな簡単に済むもんなのか……」
男「ん?」
兵士「大変です、陛下! 反乱軍が宮殿に押し寄せてきました!」
男「なにいいいいいいいい!?」
男「反乱軍ってなんだよ!? どういうことだよ!?」
兵士「この国の王政はすでにボロボロで、今まさにクーデターされてる真っ最中なのです!」
男「なんだってええええええええ!?」
兵士「ダメです! 王が逃げるなど!」ガシッ
男(くっそー……こういうことだったか!)
男(あの国王や宰相、貧乏くじを引き受けてくれるマヌケを探してたんだ!)
男(30万払わせたのは、途中で怪しくなっても辞退されないようにするためか!)
男(このままじゃ、俺の王としての最初の仕事は、殺されることになっちまう!)
男(こういう時、劉備ならどうする……?)
男(きっと孔明を頼るはず! 孔明ならこういう時は――)
兵士「えっ?」
男「音楽隊なども動員して、さあ入ってらっしゃいと歓迎するのだ!」
兵士「しかし、そんなことしたら敵が宮殿内に――」
男「いいからやれ! 国王命令であるぞ!」
兵士「かしこまりました!」
兵士「城門を開けたら、反乱軍が怪しんでかえって入ってきませんね!」
男「そうだろうそうだろう。きっと疑心暗鬼になってるにちがいない」
兵士「あっ、反乱軍が引き上げていきます!」
男「よし、追撃しろ! こちらに背を向けている今がチャンスだ!」
兵士「はいっ!」
兵士「陛下のおかげで、我ら王国軍が大勝できました!」
男「君たちもよくやってくれたよ」
兵士「そういえば、陛下のお名前は?」
男「うむ、そうだな……」
男「劉備と孔明をフュージョンさせて……“リュウメイ”とでも名乗ろうか」
兵士「おおっ、リュウメイ様!」
リュウメイサマバンザーイ… バンザーイ… バンザーイ…
兵士「王国軍と反乱軍の戦いは、一進一退の攻防が続いております」
兵士「リュウメイ様の指揮は的確ですが、反乱軍の士気も高いので……」
男「これ以上長引かせると、国力がますます低下するばかりだな」
男「よし……ならばいっそ反乱軍のリーダーと一騎打ちしてみるか」
兵士「一騎打ち!?」
男「ああ、一対一でケリをつける」
男「このリュウメイと反乱軍のリーダー……勝った方がこの国の王というわけだ!」
兵士「リュウメイ様、剣をお取り下さい」
男「うむ」チャキッ
男「もし俺が敗北した場合、弔い合戦などするでないぞ」
兵士「はい、その場合は反乱軍に降伏いたします」
兵士「あっ、反乱軍リーダーがやってきました!」
男「来たか……」
男「む!?」
同僚「王が代わったと聞いてまさかと思ってたが、やっぱりお前だったか」
男「お前が反乱軍リーダーだったなんて……」
同僚「俺は腐りきったペレペーニョを立て直すために立ち上がった」
同僚「しかし、お前とは戦いたくなかった……」
男「だからあの時、俺の王位継承を止めようとしたのか……」
同僚「その通りだ……だが、こうなってはもう仕方あるまい! 決着をつけよう!」
男「望むところ!」
同僚「だあぁぁぁぁぁっ!」
ガキンッ!
キンッ! ギィン! ガキン! ギャリッ! ギィンッ!
男「うりゃぁぁぁぁぁっ!!!」
ドシュッ!
同僚「ぐふっ! さ、さすがだ……。気迫が違ったか……」ドサッ
同僚「これでこの国は……お前の、ものだ……」
同僚「ペレペーニョを……いい国に、してくれよ……」
男「ああ……約束するッ! 世界中から羨ましがられる国にしてみせる!」
同僚「頼んだぜ……リュウメイ……」ガクッ
男「同僚ッ!」
男「同僚ォォォォォォォォォォォッ!!!」
飛躍的に成長していくことになる。
治安は万引きすら起こらないほどとなり、GDPは先進諸国を追い越し、
軍隊は勇猛にして最新、大国ですらうかつに手を出せないレベルとなった。
近々常任理事国入りも検討されるという。
もはや、ペレペーニョ王国をアジアの小国と見なす者はいなくなっていった。
“ペレペーニョにリュウメイあり”と――
― 完 ―
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コメント一覧 (22)
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- 2018年12月23日 17:07
- >>1
わかった、つまり仮面ライダージオウのssだな
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- 2018年12月23日 08:42
- いつもの人ではないのか
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- 2018年12月23日 08:58
- ごめん、わかんない、オチはどこ?
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- 2018年12月23日 09:22
- 国王はともかく、現実でも爵位売ってる国あるらしいな。
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- 2018年12月23日 22:13
- >>4
シーランド公国
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- 2018年12月25日 09:30
- >>4
国というか海上基地を不法占拠したアホ
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- 2018年12月23日 09:23
- すこ
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- 2018年12月23日 10:21
- 反乱軍が戦意を失ったところで追撃は良策じゃないだろ
国民感情的に考えて
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- 2018年12月23日 10:32
- 「~ニョ」ってイベリア半島語っぽい
中央アジアとかいう設定なら「~スタン」でいいのに
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- 2018年12月23日 11:49
- は?
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- 2018年12月23日 12:53
- 反乱軍追い返すところまでは面白かったけど、そっから飽きたのか雑に〆られて残念だった
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- 2018年12月23日 13:16
- 無味無臭
粘土食ってる感じ
クソの方がまだましなレベル
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- 2018年12月23日 14:59
- >>10
無味無臭の粘土よりクソの方が良いってヤバイっすね
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- 2018年12月23日 13:45
- サザンコンフォートの王様
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- 2018年12月23日 18:40
- 嘘松ンゴよねえ
スレタイ主の妄想ンゴよねえ
完全究極アルティメットウルトラ論破ンゴよねえ
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- 2018年12月23日 21:00
- ペレペーニョにリュウメイあり
この言葉は物語のどこにかかっているのでしょうか?私には見つける事が出来なかったのでオチの意味がわかりませんでした。誰か賢い人教えてください。
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- 2018年12月24日 03:04
- ローマ皇帝の位だって競売されたし、猟官には大金が絡むのはいつの時代でも変わらない。
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- 2018年12月25日 01:04
- オチもヤマもねえ
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- 2018年12月26日 04:45
- そうそうこういのでいいんだよ
無双するなら簡潔に締めてしまう方がいい
クドクド続けてワッショイばっかやってるからなろうはなろうなんだよ
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- 2018年12月28日 00:04
- 初めて龍狼伝読んだときと同じような恥ずかしさを感じる
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- 2018年12月30日 15:21
- ハンターハンターのカキン王国の王子になって、継承戦に巻き込まれる話だと思ったのに
男が王様になってなろうする話