男「迷子の幼女に声をかけたら誘拐犯扱いされることになっちまった」
- 2018年06月28日 01:40
- SS、神話・民話・不思議な話
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幼女「うぇぇぇん……」
男「ん、どうしたの?」
幼女「ママがいなくなって……迷子になっちゃったの」
男「それは気の毒に……一緒に捜してあげよう!」
幼女「ありがとう!」
通行人「あっ、誘拐だ!!!」
男「!?」
通行人「誘拐だぁ!」
男「あの、だから」
通行人「誘拐だぁぁぁ!」
男「話を……」
通行人「誘拐だぁぁぁぁぁ!!!」
男(ダメだ、話が通じない!)
男「こっちに逃げるぞ!」グイッ
幼女「うん!」
男(思わず逃げちゃったけど、これはかなりの悪手だったんじゃなかろうか)
男(あ~……何やってんだ、俺は!)
幼女「お兄ちゃん、大丈夫?」
男「ああ、大丈夫だよ」
男(全然大丈夫じゃない……。さて、ここからどうするか……)
男「やべっ、もう見つかっちゃったか!」
男「走るよ!」ダッ
幼女「うん!」ダッ
男「ふぅ~……ここでドリンク飲んで一息つこう」
男「なに飲む?」
幼女「あたし、ブラックコーヒー!」
男「おおっ、すごいね。舌はもう大人かい」
男「じゃあ俺はメロンソーダで」
店員「かしこまりました」
店員「もしもし警察ですか……今、うちの店に誘拐犯が……」ヒソヒソ…
男「!?」
男「ここもダメだ! すぐ出よう!」
幼女「うん!」
男(くっそぉぉぉ! 一体どこなら安全なんだ!?)
男「……さすがにここなら安全だろう」
男「おっ、カンガルーがいるよ。見るかい?」
幼女「ううん……あたしカンガルー嫌いなの」
男(奇遇だな、俺もだよ)
男「じゃあ、コアラでも見ようか?」
幼女「うん!」
男「!?」ギョッ
コアラ「ユーカリ食うのはいいが、ユーカイはよくないぜ」モグモグ
男「うるせえよ!!!」
男「動物園も安全じゃないみたいだ……出よう!」
幼女「オッケー!」
コアラ「ユーカリの味は愉快だ……」モグモグモグモグモグ
男「し、しまった! ついに警察に見つかったか!」
男(いや、これは事情を説明するチャンスかも!)
男「――あのっ! 話を聞いて下さい!」
男「うおっ!?」
幼女「きゃっ!」
男「マ、マジかよ、撃ってきやがった!」
幼女「ひえ~っ! バカボンのおまわりさんみたい!」
男「あそこのビルに逃げ込むしかない!」
男「ふぅ~……」
男「いやー……参った参った。完全に凶悪犯扱いだ……」
幼女「ねえ、お兄さん」
男「ん?」
幼女「どうしてあたしのために、ここまでしてくれるの?」
男「ああ、それはね……」
幼女「……! そうだったんだ!」
男「だからさ、カンガルー、俺もあまり好きじゃないんだよね」
男「メスが子供を袋に入れてる姿が羨ましいから……」
幼女「うん、あたしも羨ましい……」
男「安心して! 君の両親は必ず見つけてみせる!」
幼女「……」
男「くっ、手強そうな刑事が来た!」
刑事「動くなよ……動くと撃つ!」ジリ…
男「待ってくれ、刑事さん! 俺は誘拐犯なんかじゃないんだ!」
男「落ち着いて話を……」
刑事「なにをいっている?」
男「?」
刑事「我々が追っているのは……君の隣にいるその女だ!」
男「え!?」
幼女「……」
刑事「ようするに、誘拐犯はその幼女で、誘拐されかけてたのは君なんだ!」
男「は!?」
刑事「その幼女は迷子のふりして、君ぐらいの年頃の青年に近づき、言葉巧みに家に連れ去り」
刑事「自宅でペットのように飼う凶悪犯……」
刑事「ローカルな悪党だが、この町においては知らない人間はいない程の悪党なんだ!」
刑事「署長からは射殺許可も下りている!」
男(そうか、今までみんなあの幼女に“誘拐犯”っていってたのか!)
刑事「もっというとその幼女は……幼女なんかじゃない」
男「えっ……」
刑事「見た目は幼女だが、実年齢は……55歳だ!」
男「な、なんだってーっ!!!」
刑事「元々の外見は普通の女だったらしいが、人体改造手術で幼女の外見を手に入れたということだ」
男「マジかよ……」
男「今までの話、本当か!?」
幼女「ええ……本当よ」クスッ
男(雰囲気が変わった!)
男「自分を幼女にしたり、俺ぐらいの年齢の男を誘拐って……どうしてそんなことを……」
幼女「ふふっ、いいわ。教えてあげる」
幼女「捨てた時はまるでゴミを捨てるような気軽さで捨てちゃったけど」
幼女「年を取るうち、だんだんとそのことを後悔し始めてね……」
幼女「まずは罰として、母であったことを捨てるため、自分を幼女に改造したの」
幼女「そして、この外見を生かして、自分の息子ぐらいの男を誘拐して……」
幼女「息子の分までたっぷり愛情を注いでやろうと思ったのよ」
幼女「結果的にペットを飼うようになっちゃったけどね」
男「……!」
男「あ、あのさ……今の話を聞いてて思ったんだけど――」
幼女「……まさか!」
幼女「いくらなんでもそんなことあるわけないわ!」
男「いやでも、年齢的にもちょうど合致するし……」
刑事「……」
刑事「やってみるかね? DNA検査!」
男「はいっ!」
幼女「まあ、やってあげてもいいけど……」
男「……」ゴクッ
刑事「お二人は……」
男「……」
刑事「……」
幼女「……」
刑事「親子でしたぁぁぁ!!!」
男「やっぱり!」
幼女「そんな……!」
幼女「……なにかしら?」
男「今までに誘拐した人たちを、解放してあげてくれ」
幼女「分かったわ……」
幼女「私は今まで惑い迷い生きてきたけど……」
幼女「やっと……迷子じゃなくなった気がするわ」
幼女「……」
男「母さん!」
幼女「!」
男「俺……待ってるから! 母さんが出てくるの待ってるから!」
幼女「……うん」
…………
……
<男の自宅>
男「……」
嫁「ねえ、あなた」
嫁「たしか今日でしょ? ……お義母さんの出所日」
男「ああ」
嫁「迎えに行かなくていいの?」
男「大丈夫さ」
嫁「そうね……」
嫁「ていうか、分かりやすすぎじゃない?」
男「アハハ、まぁまぁ」
ピンポーン…
男「出所おめでとう、母さん!」
幼女「約束通り待っててくれて、嬉しいわ……」
嫁「私、男さんの妻です。おめでとうございます」
幼女「ありがとう……」
幼女「あなた、いい奥さんもらったじゃない!」
男「ホント、俺にはすぎた嫁だよ」
幼女「ええ、大丈夫」
幼女「だって……刑務所の目の前に家があるんだもの」
男「俺はもう二度と、母さんを迷子にしたくはなかったからね」
幼女「親孝行すぎるわよ、もう……」
END
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コメント一覧 (21)
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- 2018年06月28日 01:44
- 良き話じゃ。
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- 2018年06月28日 01:45
- うへぇ、55歳の外見幼女とか勘弁
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- 2018年06月28日 01:47
- いい話だなあ???
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- 2018年06月28日 02:22
- 途中でオチか読めた。
この手の仕掛けは無駄に話を伸ばすとバレやすくなるわな。
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- 2018年06月28日 05:47
- あのCMか…………
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- 2018年06月28日 06:37
- 300歳の幼女だと歓迎なのに不思議だな!
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- 2018年06月28日 07:30
- 500歳「………………」
600以上「………………………」
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- 2018年06月28日 07:40
- そりゃ50代なんて頭悪い癖にマセ始める頃合いだからな。
経験豊富、聡明叡智かつ割と現代語喋ってくれる300〜700歳くらいが丁度いい。
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- 2018年06月28日 08:38
- コアラが喋ったのは何かの伏線じゃなかったんか…
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- 2018年06月28日 09:39
- コアラも有袋類だよ
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- 2018年06月28日 10:34
- ブラックコーヒーにバカボンで幼女じゃないのは分かってたが親子とはな
刑務所の前か…土地は安そうだな
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- 2018年06月28日 12:32
- ※2
ロリババァ最高だルルォゥ!?最高だと言えェエオ!
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- 2018年06月28日 12:35
- こんなのはロリババアじゃないわ!
ただのババアがロリなだけよ!
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- 2018年06月28日 12:35
- ※8
マニアすぎる……
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- 2018年06月28日 12:57
- ※8
300~700とは幅広いな…
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- 2018年06月28日 15:05
- ※12
55歳とかいう生々しいBBA年齢はちょっと…
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- 2018年06月28日 16:29
- ※16
そうですね。僕が間違ってました(賢者タイム)
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- 2018年06月28日 20:46
- ※2
なにか言ったかのじゃー
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- 2018年06月29日 00:07
- 何だコレ!?^^;
滅茶苦茶バカバカしい、でも嫌いじゃ無いw
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- 2018年06月29日 02:17
- 誘拐犯そっち!?って言っちゃったよ
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- 2018年06月29日 04:03
- はい嘘ま…
えぇ…