鑑定士「どんなもんでも鑑定します! 悪い仕事してますねぇ~」
- 2017年07月19日 23:40
- SS、神話・民話・不思議な話
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司会「今日も鑑定をするのは、自称・中島誠之助の弟子であるこのお方!」
鑑定士「どんなもんでも鑑定します!」
司会「弟子ってのは絶対ウソでしょうが、外見はなかなか似てらっしゃいます!」
司会「中島誠之助をもう少し邪悪なツラにすると、ちょうどこの人みたいな感じになるでしょう!」
鑑定士「悪い仕事してますねぇ~」
司会「では最初の依頼人から参りましょう!」
父「こんにちは」
少年「こんにちは!」
司会「お二人は親子ですか?」
父「そうです。夏休みを利用して、この番組に参加しました」
司会「ほぉ~。さて、鑑定したいのは?」
父「この子が一学期、図工の時間に作ったツボです」
少年「一生懸命つくったんだ!」
司会「なるほど! ではさっそく鑑定していただきましょう!」
司会「いかがでしょう?」
鑑定士「ゴミですねぇ」バリィンッ
司会「おっと! 床に叩きつけた!」
鑑定士「なんでこんなもんを鑑定してもらおうと思ったのか、理解に苦しみます」ガッガッ
鑑定士「こういうバカ親とクソガキには……きっちり現実ってもんを思い知らせないと」グシャグシャッ
司会「あっという間にツボが粉々になってしまいました!」
司会「ところでお値段は?」
鑑定士「ん~、そうですねえ……」
少年「びぇええん!!! うえぇぇぇぇぇん!!! ぼくのヅボがぁぁぁぁぁ!!!」
鑑定士「いいですねぇ~」
鑑定士「自分の作品(ゴミ)を目の前でぶっ壊されて泣き崩れるクソガキ……最高ですねぇ」
鑑定士「自然と下半身に血液が集まってしまいますよ」
鑑定士「結構スカッとしましたし、一万円くらいの価値はあるでしょう。ほら、一万円!」ピラッ
父「よくやった! よぉし、ゲームソフト買ってやるからな!」
司会「一瞬で泣き止みました! どうやら演技だったようです!」
鑑定士「なるほどなるほど、全ては一万円を手に入れるための猿芝居だったわけですねえ」
鑑定士「悪い仕事してますねぇ~」
黒服「……」
司会「黒スーツにサングラス! なんかいかにも裏社会で生きてるって感じの人です!」
司会「さて、鑑定してもらいたい商品は?」
黒服「この粉を鑑定してくれ」サッ
司会「これは怪しい! 怪しすぎる粉だ! 絶対ヤバイ粉だ!」
鑑定士「なめてもよろしいですか?」
黒服「ああ」
鑑定士「ふむ」ペロ…
鑑定士「ほぉ」ペロペロ…
鑑定士「こ、これは……!」ペロ
鑑定士「ん~……」ビクビクッ ビクビクッ
ペロペロ… ペロ… ペロペロペロ…
司会「いかがでしょう?」
黒服「む……そうだったのか」
鑑定士「300円で私が買いますが、いかが?」ペロペロ…
黒服「小麦粉に用はないからな……売ってやる」
鑑定士(やったぜ!)
鑑定士「ハァ、ハァ……」ペロペロ…
ペロペロ… ペロペロ… ペロペロペロ…
鑑定士「うへへへ……うひひひ……」ペロペロ…
司会「あの……」
鑑定士「ちょっと火で炙って、鼻から吸ってみるか」スンスン
鑑定士「ん~~~~~ギグゥッ!」ビクビクッ
鑑定士「悪い仕事してますねぇ~」ホワァァァァァ
司会「おい、ラリってんじゃねえぞ!!!」
司会「この怪しい粉は没収だ!」バッ
鑑定士「あ~ん」
司会「続いての依頼人は……」
司会「こんにちは」
司会「あなたは下着ドロ一筋30年だそうですね」
下着ドロ「はい、30年間一日も休まず、女性のブラやパンツ、ストッキングを盗み続けてきました」
司会「で、今回鑑定してもらいたいのは?」
下着ドロ「女優の××のパンツです」
司会「ほぉ~」
司会「では、鑑定をお願いします!」
鑑定士「ふむふむ……」クンクン
鑑定士「このニオイ、女優の××のパンツに間違いありません!」
司会「おおっ、ということはかなりの高額が期待できそうです!」
司会「もし高値がついたら、どうしますか?」
下着ドロ「売り払って、娘の学費にしようと思います」
司会「果たして娘さんは喜ぶのでしょうか! では鑑定額の発表です!」
イチジューヒャクセン…
¥32,000
ジャン!!!
司会「おや?」
司会「あまり高値がつきませんでした! これはどういうことでしょう?」
鑑定士「ニオイがちょっと弱いですかねぇ~、あまり履かれてない品かもしれませんねぇ」
鑑定士「あとはシミや毛などがついていれば、100万は超えたでしょう」
下着ドロ「なるほど……」
鑑定士「まあ、このパンツは私が買いますよ。少ないですが学費の足しになさって下さい」
下着ドロ「ありがとうございます!」
下着ドロ「これからも頑張ってガンガン下着を盗みます!」
鑑定士「悪い仕事してますねぇ~」
奴隷商人「クックック……ワタシは奴隷商人だ」
司会「おおっ、まだ日本にもこういう職業の方がいたんですねえ」
奴隷商人「日本には職業選択の自由があるのでな」
司会「鑑定したい商品というのは?」
奴隷商人「この幼女だ」
幼女「……」
司会「年齢は?」
幼女「5ちゃい」
鑑定士「近年の日本では、奴隷制はすっかり廃れてしまい」
鑑定士「奴隷の少年少女なんてのは二次元だけのシロモノになってしまいました」
鑑定士「しかし、奴隷というのはロマンの塊です。断じて滅ぼしてはならない文化の極みです」
鑑定士「ぜひとも今後とも、商売を続けていって下さい」
奴隷商人「無論、そのつもりだ」
司会「奴隷に対する熱い想いを語るのはその辺にして、そろそろ鑑定をお願いします」
鑑定士「分かりました」ジロジロ…
幼女「ひっ……!」
鑑定士「このおびえ具合……ん~、いい幼女だ」
ジャン!!!
司会「300万円! これは高額だ!」
鑑定士「この幼女は、この場で私が買い取りましょう」
鑑定士「幼い奴隷というのは、いわば真っ白なキャンバスです。どんな色にも塗れる!」
鑑定士「幼女を自分好みに調教するというのは……男にとって最上の喜び! 実に楽しみですねぇ~」
鑑定士「うひっ、うひひひひひひ……!」
司会「悪いツラしてますねぇ~」
奴隷商人「正直、扱いに困ってたんだよ……」
幼女「じゃ、よろしく頼むわ、おっさん」
鑑定士「え」
幼女「こんな性格だから、なかなか買ってもらえず苦労したんよ」
幼女「お前さん、なかなか裕福そうだからな。せいぜい贅沢させてもらうわい」
幼女「ぐっへっへっへっへ……」ジュルリ…
鑑定士「ま、まさか猫を被っていたとは……ッ!」
鑑定士「悪い仕事してますねぇ~」
画家「こんにちは! ぼくは無名の画家です!」
画家「ぼくが描いた絵を鑑定して下さい!」サッ
鑑定士「ふむふむ……なかなかいい絵ですねえ~」
司会「これは好感触! 先ほどの幼女に引き続き、高値が期待できそうです!」
司会「では鑑定額の発表です!」
画家「そんな……バカな……!」
鑑定士「絵自体はなかなかのものでしたよ。デッサンはしっかりしてるし、個性もある」
鑑定士「ですが、芸術家ってのはえてして死後評価されるものなんです。ゴッホしかり、ゴーギャンしかり」
鑑定士「評価されたかったら死んで下さい」
画家「分かりました!」グサッ
ドサッ…
司会「あ、死にました!」
鑑定士「おやおや、思い切ったことをやりましたねえ」
幼女「すっげえ! 絵のために死にやがった! この根性、惚れちまうぜ!」
鑑定士「いいでしょう。その死に免じて、額を増やしましょう」ポチポチ
¥2,000,000
ジャキーン!!!
鑑定士「な、なにっ!?」
司会「バカな!? 心臓は完全に止まってたのに……!」
幼女「こいつ、生き返りやがった!」
画家「こんなこともあろうかと、仮死状態になる術を編み出していたのさ!」
画家「200万とはなかなかいい値をつけてくれたな!」
画家「これで俺も有名画家の仲間入りだ! ヒャッホウ!」
鑑定士「悪い仕事してますねぇ~」
青年「これを鑑定して下さい!」
青年「曜変天目茶碗!」ジャン!
鑑定士「……」
司会「……」
幼女「……」
青年「はい?」
鑑定士「今までの流れ見てたら分かるでしょ? こんなガチな美術品持ち込まれても困るのよ」
青年「そ、そうなんですか」
鑑定士「この曜変天目茶碗を私がテレビカメラの前でガシャーンと割ったら面白いかもしんないけど」
鑑定士「ドン引きする奴も多いっしょ? 下手すりゃ番組打ち切りよ?」
シーン…
鑑定士「どうすんの……この空気……」
鑑定士「応募してきた奴から選抜してるわけだよね?」
鑑定士「なんでこんなまともな奴を選んじゃったんだよ。もっとクソみたいな奴選べよ」
鑑定士「聞いてるか、プロデューサー!?」
プロデューサー「す、すみません……」
鑑定士「悪い仕事してんじゃねえよッ!!!」
鑑定士「あ~……もう白けた。ホワイトキック。次でラストな」
妻「は~い」
司会「なんとこのお方、鑑定士さんの奥さんなんです!」
鑑定士「ゲ!?」
鑑定士「ちょ、なんでお前が……!」
幼女「へぇ~、奥さんけっこう美人じゃん」
鑑定士(あのバカ、いったいなにを持ってきやがったんだ!?)
妻「あの人の引き出しに入ってたノートです」
鑑定士「は!?」
司会「ほう、ノートですか。今までに鑑定した物品や鑑定額などが書かれてるんですかね?」
妻「中身、気になりますよね?」
司会「気になります!」
幼女「気になるぅ~!」
妻「じゃ、読み上げます」
鑑定士「おい、バカやめろ!!!」
神聖なる獄炎超竜(ファイヤー・セイント・ドラゴン)
HP500000 攻撃力10000 防御力6000
神から聖なる力を授かった最上位のドラゴン。
口から聖なる光をまとった炎のブレスを吐く。
IQは5兆もあり、この世の理を全て理解している。
幼女「5兆て」
鑑定士「やめろぉっ! やめてくれえええええええええっ!!!!!」
時空両断鋭円斬(タイム・ディメンション・サークル・スラッシュ)
攻撃力25000
時空や次元をも切り裂く、最強の剣技。
勇者ブレイヴが50年の月日をかけて編み出した究極超奥義。
“鋭円”は“永遠”にかかっていることはいうまでもない。
司会「うわぁ……」
鑑定士「うぎゃあああああああああああああああああああああああっ!!!!!」ガリガリガリガリガリ
妻「“空はどうしてこんなに青いのだろう”」
妻「“いつも哀しみに満ちあふれてるからさ”」
司会「今度はポエムかよ」
鑑定士「分かった! 目的は金だろう? 金を払う!」
妻「いくら?」
鑑定士「10万でどうだ?」
妻「“空にはどうして雲が浮かんでいるのだろう”」
妻「“空は恥ずかしがりやだからさ”」
幼女「あたしまで恥ずかしくなってきたよ」
鑑定士「100万、いや1000万払うゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!」
妻「現金(キャッシュ)で今すぐ」
鑑定士「もちろんだ!」
妻「取引成立ね」
鑑定士(1000万は痛いが、安いもんさ。お帰り、私の黒歴史ノート)
妻「今日からあなたが私たちの養女になるのね、よろしく!」
幼女「あんたとは気が合いそうで嬉しいよ」
妻「あなたの黒歴史ノートは返したけど、中身はスキャンしてネット上に拡散しといたから」
鑑定士「!!??」
鑑定士「悪い仕事してますねぇ~!!!!! あびゃあああああああああああ!!!!!」
司会「では今週のどんなもんでもなにがなんでも鑑定団はこれまで! また来週~!」
― 終 ―
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鑑定士「どんなもんでも鑑定します! 悪い仕事してますねぇ~」
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コメント一覧 (9)
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- 2017年07月20日 00:35
- ほぼ悪い奴しかいねぇ
ノリが最高
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- 2017年07月20日 09:14
- テレビでやってたら絶対みるわ
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- 2017年07月20日 12:07
- 司会「悪運!どんなもんでも鑑定団」
の続編?
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- フェネックやめるのだ
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- 2017年07月23日 18:13
- これは毎週録画予約いき
あ、青年も空気読めずに本物を持ってきたからアウトな