提督「なぜか叢雲が眼鏡をかけていた」 叢雲「文句あるわけ?」(艦これ)
普段かけてないけどめがねがめが似合う艦娘ランキングナンバーワン(当社調べ)の叢雲をかいてみました
「叢雲? どうしたんだ、それ」
部屋に入ると、パソコンで事務作業をしている叢雲がいた。
そして、なぜか眼鏡をかけている。
ずいぶんと大きな丸いレンズのふちなしメガネ。少し色が着いているように見えた。
「なに。文句でもあるわけ?」
「いや、無いけど……似合ってるな」
「……はあ?」
叢雲が眉をひそめてこっちを見た。変なことを言っただろうか。
「別に。気が散るなら外すわよ」
「いや、似合ってるし、別に外さなくても」
「……あっそ」
それを最後に叢雲は作業を再開したので、自分もまた机に着いて仕事を開始する。
今日も書類は多い。
しばらく、お互いに無言で作業を続ける。
叢雲のキーボードを叩く音とマウスクリックの音、自分が書類をめくる音とサインをする音だけが響いていた。
しかし、急に眼鏡をかけ始めるなんて、視力に問題があったのだろうか。
「……眼が疲れるのよ」
「ん」
独り言のように叢雲がつぶやいたので、そっちを見る。彼女はモニターから視線を外さずに続けた。
「艦娘は眼が敏感だから、モニターをずっと見ていると疲れるの」
「ああ、なるほど」
広い海で、目を頼りに敵を探す能力は、人間的な日常の中では不利に働くこともある。
だから、余計な光をカットするための眼鏡を試作してみたのだという。
そういえば、そんな書類を見かけた覚えがある。事務作業用の装備とかなんとか。
「まあまあね」
「いいものなら、量産してもいいかもしれないな」
「……そういう趣味があったわけ」
「何のことだ」
「……別に」
叢雲はモニターに視線を向けたまま、少し目を細めた。
「ねえ、この眼鏡なんだけど、もう一つのほう」
「そう、こっち。こっちを貸して」
「……なんとなくよ。両方試したほうがいいって言ってたのはあんたでしょ」
「……気まぐれよ、気まぐれ。うるさいわね」
「何よ」
部屋に入ると、叢雲が昨日と違う眼鏡をかけていた。
銀色のフレーム、細いレンズ。そしてレンズのフレームは上側にしかない、軽い印象の眼鏡。
「昨日と違うな」
「……デザインが違うだけで中身は同じよ」
「ほうほう」
「見た目なんかどうでもいいと思うんだけど」
「いや、昨日のよりも似合ってるよ。いいと思う」
銀色のフレームが彼女の髪に溶け込むようで、それでいて夕日色の瞳を際立たせていると感じた。
形と色が違うだけで、大分印象が変わるものだ。
「…………あっそ」
一言で会話を終わらせて、叢雲は再びモニターに顔を戻した。
何枚目かの書類を脇に置いて、次の書類に眼を落とす……その前に、なんとなく叢雲を見た。
眼鏡をかけて机に向かう彼女は、大人びて見える。彼女の細い指が眼鏡に触れて、位置を直した。
「なによ」
叢雲は視線も動かさずに言った。……書類をめくる音が止まったからか。
「ああ、いや。少し気になることがあっただけだ」
「そ」
叢雲の声はそっけなく、キーボードを叩く音も止まりはしなかった。
真面目に仕事をする彼女をじっと見つめていたというのも悪い気がしたので、自分も仕事に戻ることにする。
「叢雲」
「……なに?」
「昼食にしよう」
「……ああ、そんな時間。わかったわ」
自分と叢雲は二人で食事をしている。会話の内容は休憩半分、仕事半分といったところ。
立ち上がって、部屋の扉を開けて廊下へ出た。並んで歩き出し、そこで気づく。
「あれ、眼鏡はかけたままなのか」
「……そっか。忘れてた」
叢雲が眼鏡に手を近づけた。
「別にいいんじゃないか、かけたままでも」
新しい装備に慣れるという意味でもそうだし、もう少しいつもと違う彼女を見ていたいという気持ちもあった。
叢雲は手を下ろして、横目でフレーム越しにこちらを見た。
「やっぱりそういう趣味なんでしょ」
「そのつもりはないんだけどな」
まあ、ひょっとしたらそうかもしれない。
叢雲は、俺を置いてすたすたと前を歩いていく。
「こっちのほうがよかったかもね」
「……使い心地? 大して変わらなかったわよ」
「ならデザインがいいにこしたことはないかな、って思っただけ」
「……だから、これでいいって……なに、これ?」
「……わかったわよ、試せばいいんでしょ」
部屋に入ると、なぜか叢雲は眼鏡をかけていなかった。
「何」
「いや、眼鏡はどうしたのかと思って」
叢雲は無言で眼を指差した。……そういえば、少し瞳の色が違う気がする。
「コンタクトレンズか」
「そういうこと」
もうそんなものができているのか。
眼鏡はどうしても視界を塞ぐし重さもある。コンタクトレンズで済ませられるなら、そのほうがいいのかもしれないな。
そう思いながら、俺は座って仕事を始める。始めようとした、のだが。
なぜか、叢雲がこちらを、じっと見ている。
……何か言いたそう。あるいは、何か言ってほしそう。
「別に、なんでも……」
と、叢雲が途中で言葉を切って、何か決めたような顔になる。
机の上に置いてあった、細長いケースに手を伸ばす。
中に入っていたのは、昨日の眼鏡だった。
両手でツルを開き、顔にかける。そして、頭とツルの間にはさまった髪を抜く。
眼鏡の叢雲が、もう一度こちらを見た。
「……」
レンズ越しの、何か言ってほしそうな視線。
……なんでコンタクトレンズの上から眼鏡をかけたんだ?
こうだ。
「似合ってる」
「………………あっそ」
ふい、と顔を背けた叢雲は少し、紅かった。
おわり
自分は眼鏡萌えは、ほぼ全くないのですが、普段眼鏡かけてないキャラが眼鏡かけてる萌えはあります
TPOにあわせてかけたり外したりするのがいいですね
逆に普段かけてるキャラがかけてない萌えはあんまりないのが不思議なのですが…
こっちのパターンなら男性キャラのほうが好きかもしれませんね
というわけでそんな感じでした
ありがとうございました
「うおっ」
部屋に入ると叢雲が顔に不思議なものをつけていた。
金属で構成された機械の面が、鼻を含めた顔の上部分を覆っている。彼女の顔はその下、口元と顎、その上の髪しか見えない。
これでは前が見えないのではと思ったが、眼の部分に一応スリットは入っている。……蛍光色に発光していたが。
「……なによ、もう」
自分の声に反応したか、こちらを向いた叢雲は片手でなにやら操作をした。
すると、見る間に機械的な音を立てながら機械面が花開くように展開し、叢雲の顔が現れる。
「な、なんだそれ」
「サイバーバイザーよ」
発想としては、そもそも人間用に作られたPCに対応するより、眼に入れる情報と光の量を調節してしまえばいいのではないか、というところから。
これを装備しパソコンと同期することで、眼を保護しつつ適切な情報だけを表示し、さらに視線入力をも可能とし、仕事の能率も向上する……とか。
「……便利そうではあるな」
「まあ、そこそこね」
とりあえず俺も座る。
叢雲は変わったものをつけていたが、それはそれでよしとして、自分は自分の仕事をする。
……やっぱり気になる。ちらちらと見てしまう。叢雲はバイザーをかけたまま、腕を組んで座っている。寝ているわけではない。
艦娘が可能とする高度な視線入力によって、仕事は進行しているのだ。動作の証拠に、忙しくあちこちが点滅している。直接見てはいないのだろうが、モニターの中の情報も動き続けていた。
「……なによ、さっきから」
「え」
叢雲の方を見ていたのがバレてしまったようだ。叢雲の視線は覆い隠されていてわからない上に、このバイザーは内臓カメラによって艦娘に、より広い視界を提供できるらしい。
「……いや、その必要はない」
俺は立ち上がった。
「ど、どうしたの?」
突然動きを見せた俺に、叢雲が慌てたように顔をこちらに向け、バイザーを上げて顔を露出させる。
「叢雲」
「う、うん」
「かっこいいな、それ」
「……はあ?」
………………
「僕のモノアイタイプのほうが味がある」
「不知火の無眼式の良さがわからないようではまだまだですね」
あの後、すぐにサイバーバイザーの試作型を何個も製作し、データを集めた。提出したデータの有用性が認められ、量産体制に入るまでは早かった。
そしてついに、今日こうして艦娘たち全員にサイバーバイザーが支給されたのだった。
希望のデザインを事前に聞き取りをしてあったため、それぞれが自分の好みのバイザーをかけている。
誰も彼もが機械の仮面ではしゃぐ様子は、仮面舞踏会にも似ていたかもしれない。そうでないかもしれない。
「なんなのよ、これ……」
叢雲が難しい顔で腕を組んでいた。彼女はバイザーをしていない。
「事務作業だけでなく、視界サポートや情報共有の面で、戦闘でも強力な装備となることを証明できたおかげだな」
大変に満足な結果だ。
「私は何もしてないでしょ……」
「最初にかけたのは叢雲だったからな」
「それはそうだけど、あんまり関係ないような……」
そういうわけで。
「これが叢雲の分だ」
「……私はあんまり気が進まないんだけど。……あれ、これって」
叢雲に渡したバイザーは、機械的なフレームとレンズが組み合わさったタイプ。……叢雲がかけていた眼鏡に似ている。
「よく似合っていたからな。強度的には少し劣るかもしれないが、その分軽いはずだ」
「……そう。まあ、もらっておいてあげるわ」
自分の主を認識して、光を点す。
「うん、ぴったりだ。かっこいいぞ、叢雲」
「……はいはい」
叢雲は口元を少しだけゆるませて、仕方ないな、という眼を、レンズ越しに覗かせた。
よかった。
……彼女の綺麗な眼が隠れるのだけは、もったいないと思っていたのだ。
おわり
ありがとうございました
元スレ
提督「なぜか叢雲が眼鏡をかけていた」 叢雲「文句あるわけ?」(艦これ)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1475471440/
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- 安部菜々「肉じゃが出来たよー」
- 奈緒「良かれと思って! 良かれと思って!」
コメント一覧 (35)
-
- 2016年10月03日 15:27
- 霰「メガネ……メガネ……」
-
- 2016年10月03日 15:52
- まあまあ メガネどうぞ
-
- 2016年10月03日 16:12
- 明石や夕張のことだから、はなメガネでも用意しているのかと思ったぜ
-
- 2016年10月03日 16:18
- まとめるのはやいな
俺のあのSSはいつまでたってもまとめてくれないのに(呪)
-
- 2016年10月03日 16:30
- 沖波がメガネメガネ言ってるのを思い出した
あの娘は某銀魂のあいつのごとくメガネが本体らしいが
※5
自分でまとめるよう申請すればよいのでは? 知らんけど。
-
- 2016年10月03日 16:43
- ※1
眼鏡によって力を抑えている艦娘がいるらしい
-
- 2016年10月03日 16:44
- 愛宕にメガネかけてほしいのでぃす
-
- 2016年10月03日 16:45
- 長門「デュワッ!」つ赤いメガネ装着
-
- 2016年10月03日 17:05
- サイバー萌えとはまたレアなやつ……
よくわかる
-
- 2016年10月03日 18:09
- 時雨はモノアイちゃうやろ!(ガンタンク感
-
- 2016年10月03日 18:14
- アーイキソイキソ
-
- 2016年10月03日 18:30
- ※3 眼鏡に眼が無ぇ春菜ちゃん、こんなところにいて大丈夫でしょうか
フフフッ…
-
- 2016年10月03日 18:33
- 改二!改二ですよね!?
叢雲様は改二の方がメガネ似合うと思うんですよ
-
- 2016年10月03日 18:34
- 提督「大井、その眼鏡、中々似合ってるじゃないか」
大井「そ、そうですか?北上さんに勧められてかけてみたんですが・・・///」
-
- 2016年10月03日 18:36
- 叢雲ちゃんカワイイ!!
-
- 2016年10月03日 18:47
- ※7
??「マイクチェックの時間だ!コラァ!!」
-
- 2016年10月03日 18:58
- バイザーもそうだけど近未来的な機械兵装はかっこいいよな
特に蛍光色のラインが入ってると
-
- 2016年10月03日 19:27
- bobニキ書下ろしの眼鏡那珂ちゃんは最高やったな
-
- 2016年10月03日 19:54
- バイザー言われるとつい最近20周年記念イベントやった作品の主人公を思い出しますね…
-
- 2016年10月03日 20:06
- バイザーといえば、ポルシェに変形する、顔も性格もイケメンな副官がいるな。
-
- 2016年10月03日 20:42
- 艦coreなのか艦MSなのか判断に困るところだな
まあどっちも似たようなものか(暴論)
-
- 2016年10月03日 22:22
- バイザー天国なら艦チャロンだろ!
※6
まとめ依頼するフォームがあったのか…
さっそく申請するわ
-
- 2016年10月03日 22:37
- ふむふむ眼鏡装備とな
……いいじゃないか(←想像した)
-
- 2016年10月03日 23:38
- ※3
※1じゃないとは……
-
- 2016年10月04日 00:03
- メガネ民的にはやはりメガネが本体ですからなーー
-
- 2016年10月04日 01:09
- あーーーーー叢叢するあーーーーーーー
-
- 2016年10月04日 02:40
- ボケモンBW2は自分に何とも言えない気持ちを残した
何故外したチェレン、似合いすぎだベル
-
- 2016年10月04日 02:52
-
あっそ・・・
-
- 2016年10月05日 22:02
- 眼鏡艦娘は数いれど、叢雲ほど眼鏡かけて欲しい子もなかなかいない
-
- 2016年10月06日 06:13
-
眼鏡属性無かったはずなんだがなぁ…
-
- 2016年10月06日 17:09
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叢雲ふもふ
-
- 2016年10月10日 16:31
-
バイザー良いっすね…
-
- 2016年10月11日 08:37
- サイクロップス「俺の時代がキターーー!」
-
- 2016年11月01日 13:24
- 34
「アー(嫁ぎに)イキソ」
眼鏡によって色っぽく見えることもある
眼鏡って不思議