無名「なにそれ、バカみたい」俺「拗ねてんの?」
無名「ちょっとー!もう朝だよ!仕事遅れるよー?」
俺「ううん…あと5分…」
無名「いいからさっさと起きる!」
俺「…んん…おはよう、無名」
無名「おはよ。さっさと顔洗っちゃって。朝ごはんできてるよ」
俺「りょーかい」
俺「いただきまーす。…無名の料理は美味しいなぁ」
無名「あんたいっつも同じこと言ってるでしょ。…バカみたい」
俺「いっつも同じように感じてるんだよ」
無名「はいはい。今日は帰り何時頃になるの?」
俺「仕事落ち着いてるし19時前には帰れると思うよ」
無名「そっか。じゃあ夕飯作って待ってるから。
お酒飲みたかったら自分で買ってきてよね。わたし買えないんだから」
俺「わかったー」
俺「道で変なやつ見かけたらすぐ防犯ブザー鳴らせよ」
無名「うるさいなぁ。弱いくせに粋がってるやつなんか戦争にもならないよ」
俺「バカなこと言ってないでちゃんとしてくれよ。無名になんかあったら俺が…」
無名「俺が?」
俺「…なんでもない。じゃあ行ってきます」
無名「…バカ」
男子A「やーい!お○ぱい魔人ー!」
無名「…」(ムス
男子B「ホント牛みてぇ!牛ー!」
無名「…いいよ。戦争しようってんなら、嫌いじゃない!」
ドスボカバキポヨヨン
無名「もう二度と言わないこと。わかった?」
男子AB「ばい…ずびばぜん…」
無名「…でさー、クラスの男子がホントバカなの。
同い年の男ってなんであんなに子どもなんだろ」
俺「無名の年頃なら女子の方が成長早いからなぁ。
俺も覚えがあるからよくわかる。まあ大目に見てやってくれよ」
無名「ふーん。ね、なんで男子って女子にちょっかいかけてくんの?
なんか理由があるわけ?」
俺「そりゃあ…相手の気を引きたくてしかたないんじゃないか。
でもあの年頃の男は不器用だからそれをうまく表現できないんだよ。
だから好きなのについ意地悪してしまうんだと思うよ」
無名「へーえ…。…覚えがあるって言ってたけどさ、
じゃああんたも昔好きな相手にちょっかいかけたりしたってこと?」
俺「いや、まあ、人並みには」
無名「そうなんだ。ふーん。へーえ。」
俺「なんだよ。拗ねてるのか?構ってもらいたいのか?」
無名「はあ?なにそれ、バカみたい」
俺「だって明らかに拗ねてるだろ」
無名「拗ねてない!ふん、クラスの男子並にあんたもバカだわ」
俺「なんだってんだ…」
無名「この中にピアノを弾ける人はいるの?」
女子A「いるよ!…見習いだけどね」
無名「鍵盤を叩くだけでしょ。男子を私がどつくからついてきて」
~~~~~~~~~~~~~~
無名「ちょっと男子!ちゃんと声出して!」
無名「ね、再来週の水曜って暇?」
俺「どうしたんだ、藪から棒に?」
無名「なんか授業参観があるんだってさ。
私はあんたに来てもらいたくなんかないけど
ま、学校行事じゃ仕方ないわよねー」
俺「またお前は…。まあいいや。
再来週の水曜だな?空けておくよ」
無名「ん。これプリント。先生が渡しておけって」
俺「あいよ」
授業参観前日
無名「…え?授業参観来られなくなった?」
俺「ああ、突然仕事でトラブルが起きちゃってさ。
収拾はしたんだけど有事に備えて
出勤はしておかないといけないってことになったんだ」
無名「そっか…。うん、そっか!
サラリーマンって働きたがりだもん。仕方ないよ」
俺「…」
無名「まあ私は最初から別に来てほしかったわけでもないし?」(アホゲシナシナ
俺「………」
無名「このお喋りまた続けるの?待ってたら世が明けちゃうよ、まったく!」
俺「うっそーん!」
無名「は?」
俺「いや、嘘だよ嘘。
確かにトラブルはあったけどちゃんと引継ぎしてきたからさ。
明日は予定通り休みもらえたよ。
俺が無名との約束破るわけないだろ?」
無名「………フン!」
俺「あふっ!…金的は…金的はらめなの…」
無名「二度とやらないこと。わかった?」
俺「は、はい…」
無名「…じゃあ決まりだね!あんたは私の学校に来る!そして私の授業を観る!」
授業参観当日
俺(小学校に来るなんて十数年ぶりだな…
しかしこうして同い年の中に混じる姿を見ると
無名ってやっぱりかわいい方なんだな。
…さすがに身内びいきか?)
菖蒲「それではこの問題を…そうですね。
無名さん。答えてくださいますか?」
俺(おっ、無名が指名されたぞ!)
無名「えっと…」
俺(だ、大丈夫か?暇さえあれば軍師兵法読んでいるし
成績も悪くはないが…緊張してうまく答えられなかったりするかも…)
無名「くるっとまわってちょんちょんぱです!」
菖蒲「はい。正解です。無名さん、座って構いませんよ」
俺(なんの授業だっけ)
授業終了後
女子A「ねえねえ、この人無名ちゃんのお兄さん?」
無名「はあ?こいつが私の兄様なわけないでしょ」
女子A「そうなの?じゃあもしかしてお父さん!?」
俺(俺そんな老けて見えるのか…?)
無名「違うってば!こいつは私の…もう!バカみたい!」
俺「保護者です」
男子B「貴様!人か口リコンか!」
俺「黙れ」
男子A「菖蒲先生の胸に二つおまんじゅうついてるぜー!」
男子B「菖蒲様!」
菖蒲「みなさん!授業中は静かにしてください!」
無名「菖蒲さん、授業が下手だね。だからいっぱい騒ぐんだよ」
菖蒲「そんな…(´;ω;`)」
俺「じゃあ電気消すぞー」
無名「ん。…ちょっと、なにわたしの枕使ってんの」
俺「あれホントだ。いいじゃん。どうせ同じ布団で寝るんだし」
無名「あんたの枕臭い」
俺「ひどい…」
無名「それよりずっと気になってたんだけどさ」
俺「なんだ?」
無名「ズボン、毎朝何入れてんの?当たると痛くてしょうがないよ」
俺「」
俺「……」グゥ
無名「お腹空いたんでしょ。私もカラッカラ」グゥ
俺「買い置きなかったっけ」
無名「なんにもないよ。昨日帰りに買ってきてって言ったのに
あんたが忘れてきたんでしょ」
俺「腹減った。俺の!俺がーッ!」
無名「なにそれ、バカみたい」
俺「外に食いにいくか」
無名「あたしには、ケチャップをちょうだい。
赤くってさ、チューブをひねるとピューって出てくるやつだよ」
俺「なに言ってんの」
生駒「男は興奮するとツラヌキ筒がいきり立つんだ!そしてそれが最高潮に達すると噴流弾を発射する!
俺の!俺がああああ!」
男子B「カバネが人がましく喋るな!」
逞生「教壇にいるのはカバネなんかじゃない!俺の友達だ!」
無名(…もしかして…あいつのあれって…)
~~~~~~~~~~~~~~
無名「ねえ…」
俺「ん?」
無名「あんたのズボンのあれさ」
俺(なんで今になって蒸し返すんだ)
無名「興奮するとああなるものなんでしょ?
毎朝興奮してたわけ?
その…それって、どうして?」
俺「えっと、なんだ…寝起きはそうなるものなんだよ」
無名(えっ、つまりこいつ、寝ながらに興奮してるってこと…?)
俺「この話はもういいだろ。ご飯食べようぜ」
無名「…やっぱりあんた、普通じゃないね」
俺「どういうことなんだ」
俺「ただいまー…」
無名「おかえり。…なんかあった?元気ないけど」
俺「ああ、ずっと一緒だった同期が会社辞めちゃってさ。
本人の人生だから俺がとやかく言うことじゃないけど
やっぱり寂しいもんだな」
無名「…よくある話だよ。
弱い奴が辞めて、強い奴が生き残った。
それだけの話でしょ」
俺「なんだそれ。遠回しに俺を褒めてんのか?」
無名「ちがうってば。…バカみたい。
ほら、ご飯の支度できてるよ。
着替えて早く食べよ」
俺「あいよ」
無名「ちょっとあんたくっつきすぎ」
俺「は?そそそそんなことないだろ。
いいいいっつもこんなもんだろ。
おおお俺がホラー映画苦手なわけないんだからね!」
無名「そこまで言ってないし言葉遣いおかしいし…。
なんだよ、こわがりだなぁ」
俺「そそそそそれよりこんな部屋暗くすることはないだろ!
いいい意味がわからん。
ややややり直しを要求する!」
無名「あんた泣いてんのぉ!?バカみたい…。
ほら、もっとくっついていいから」
俺「お、おう」
俺「いってきまーす…」フラフラ
無名「あんた大丈夫?フラフラだし顔赤いし…。
今日は休んだ方がいいんじゃない?」
俺「いや…大丈夫…。これくらいどうってことない…さ?」バタッ
無名「ちょっと!ねえ、大丈夫!?ねえ!」
~~~~~~~~~~~~~~
俺「うう…」
無名「あ、目が覚めた!?大丈夫だからね!私がなんとかするから!」
俺「俺…どうなったんだ?」
無名「覚えてない?玄関で倒れたんだよ。
弱いくせに粋がるからだよ、まったく…」
俺「そうか。心配かけたな。もう大丈夫だ」
無名「そんなわけないでしょ。
あんたタクシーで病院まで行ったのすら覚えてないでしょ?」
俺「お、おう」
無名「今日明日は家で休んだ方がいいってさ。
会社にも私が連絡しといたよ」
俺「世話かけてすまんな…」
無名「つまんないこと言ってないでゆっくり休む!
あんたに死体になられちゃ私が困るんだからね」
無名「はぁ…はぁ…」
俺「ごめんな。俺の風邪うつしちゃったな」
無名「いいってば…私が好きで看病しただけだから…」
俺「会社の連中には悪いけどもう一日休むことにするよ。
今日はずっと傍にいるから心配するな」
無名「なにそれ…バカみたい…」
俺「はいはい」
無名「ねえ…」
俺「ん?」
無名「今日の家事は任せたよ」
俺「ああ。掃除も洗濯もきちんとやっておくよ」
無名「頼むね。
起きたとき、あんたが死体になってたら…私、困るからね」
俺「大丈夫だよ。ちゃんと料理作って食べるから餓死とかしないよ。
おかゆ食べるか?」
無名「ん…」
無名「ただいまー…って、だれもいないけど」
無名「あーあ、あいつ帰ってくるまで暇だなぁ」
無名「ネットサーフィンでもしよっと」
無名「ん?デスクトップに見覚えのないフォルダがある…」
無名「えーと中身は…tsuranuki.mp4…なにこれ?」
無名「これ動画よね。ちょっと再生してみよっと」
~~~~~~~~~~~~~~
俺「ただいまー。…あれ?無名?おーい?」
無名「…」
俺「なんだ、いるじゃん。どうした、電気もつけないで」
無名「あんた…ああいうのが好みなの?」
俺「なんのことだ?様子が変だぞ」(カタポン
無名「気安く触んないでよね!」
俺「ええ…?どしたの、ホント」
無名「あんたああいう…ああいうのが好きだったなんて!」
俺「まるで意味がわからないぞ」
無名「へんたい!」
俺「ありがとうございます!?」
俺「やぁ!!」
無名「やぁ。…なんか感じ変わった?」
俺「はあ?俺のらにが変わっらって言うんらよ!?」
無名「…」(クンカクンカ
俺「なんらよ?」
無名「酒臭っ!ふーん…今日のあんた、普通じゃないね」
俺「そんなわけあるふぁー!俺の!俺らあああああ!」ドン
無名「ちょっと!覆いかぶさられたら動けないってば」
俺「ぐへへ…無名ちゃん良い匂いすんじゃれえか!」クンカクンカ
無名「やめてってば!耳がこそばゆい!」
俺「うるへえ!さっき嗅がれたお返しら!」
無名「なにそれ、バカみたい…」
俺「お返し…ら…」
無名「…寝ちゃった?」
俺「すー…すー…」
無名「はぁ…また酒にのまれたの…?」
俺「はぁ…」
無名「どうなってんのこの暑さ…
日ノ本の夏は普通じゃないよ…」
俺「まったくだ。エアコンが壊れてどうやって夏をやり過ごせば良いんだ。
さっき業者に連絡したけど修理は来週になるそうだ」
無名「汗が出すぎてもうカラッカラ…。
…ね、ちょっとアイス買ってきてよ」
俺「ええ?この炎天下の中外に出ろってのか?」
無名「あんただって涼しい思いができるでしょ。
それにあくまでお願いだよ。無理矢理はやらないことにしてるの」
俺「はあ…まったくしかたないやつだな…。
わかった。ちょっくら行ってくるよ」
無名「うん。輪廻の果報があらんことを」
俺「死なないよ」
無名「この中に泳げる人はいるの?」
女子A「いるよ!…見習いだけどね」
無名「腕と足をくるっとまわってちょんちょんぱするだけでしょ?
プールを私が泳ぐからついてきて」
男子A「…ん?うわー!無名の背中、変な痣があるぞー!気持ちわるー!」
無名「!」
男子B「女カバネ!」
無名「…」ダッ
俺「ただいまー!…あれ?電気ついてない。前にも似たようなことがあったような。
無名?いないのか?」
無名「…」
俺「なんだ、やっぱりいるんじゃないか。
どうした、またなんか怒ってるのか?」
無名「……」
俺「…お前、泣いてたのか」
無名「は、はあ?…そんなわけないでしょ。
勝手にわたしを泣きたがりにしないでよね」
俺「その割には目が腫れてるけど」
無名「これは…!
…背中、クラスの男子に見られて」
俺「おう」
無名「変な痣だって、気持ち、わるいって…」
俺「……」
無名「それで、わたし…!」
俺「はあ、まったくデリカシーのないやつらだな。
人が気にしていることもわからないなんてな」
無名「あんたも思う…?」
俺「ん?」
無名「…気持ち悪いって」
俺「あのね、とっくに見慣れて何も感じないよ。
そもそも初めて見たときからして別に気持ち悪いと思ってなかったよ。
…ただ」
無名「ただ?」
俺「無名はそのことを気にしているんだろうな、と思った。それだけ」
無名「なにそれ…バカみたい」
俺「おう」
無名「おう、じゃないよ。まったく…。
あーあ、お腹空いちゃったな。
私にはトマトジュースをちょうだい。
プルタブを開けるとピューって噴き出てくるやつだよ」
俺「何いってんの」
俺「はぁ…はぁ…もうダメ、限界だ…」ゼェゼェ
無名「しっかりしてよね、ホントぉ。枷紐取ってない私にも体力負けじゃさぁ」
俺「自転車に乗ってるくせして…勝つも負けるも…ないだろ…」ゼェゼェ
無名「遊園地に行くんでしょ?なら立って!」
俺「遊園地とジョギングになんの因果関係が…」
無名「今のままじゃ盾として頼りなさすぎ!わたしが迷子になっちゃうよ」
俺「ずっと手を握っていればいいだけの話だろ…」
無名「あははは!あんた面白いねぇ!」
俺「なにが!?」
俺と無名ちゃんとコタツ
無名「コタツはいいね。
コタツは日ノ本の生み出した文化の極みだよぉ」
俺「まったくだ。このままずっとコタツでぬくぬくしていたい」
無名「あんただらけすぎ。…ね、あれ取ってきてよ」
俺「どの口が。…あれってなんだ?」
無名「なんでわかんないかなぁ?
あれだよ、潰すと汁がピューって噴き出てくるやつだよ」
俺「みかんね」
無名「はぁ、なんでわたしが借り物競争なんか。
まどろっこしいのは好きじゃないのに」
~~~~~~~~~~~~~~
俺「なんで俺が一緒に走らないといけないんだ!?」
無名「いいから早く!あんたがモタモタしてたら負けちゃうよ!」
俺「そんなこと言ったって…はぁ…はぁ…」
~~~~~~~~~~~~~~
俺「はぁ…疲れた…。
無名が参加したの借り物競争だろ。お題、なんて書いてあったんだ?」
無名「…ふん。どうでもいいでしょ、そんなこと」
俺「走らされた身にもなってくれよ…」
無名「次は短距離走か。それじゃあ100秒目標で…六根清浄!!」
俺「時間かかりすぎだからね」
俺「休みを取って出かけようと思ったものの、
さすがにこの時間の駅は混んでるな。
…お、電車が来た。…あ、この車両はダメか。
無名、電車乗るぞ」
無名「いいよ、でも一緒の車両には乗らない」
無名「この車両にすぐ乗れば良いじゃん。
あんたは痴漢冤罪がこわくて遠回りしようってんでしょ。
そんな臆病者とは乗れないよ」
俺「ここ女性専用車両なんだけど」
菖蒲「おひとりで無名さんを養ってらっしゃるんですよね」
俺「ええ、まあ」
菖蒲「大変ではありませんか?
何かお手伝いできることがあれば
いつでもおっしゃってください」
俺「いえ、大変だなんてそんな。
むしろ無名がいるから毎日仕事を頑張れるんですよ。
ですのでお気遣いなく」
菖蒲「まあ。無名さんは大切にされているんですね」
無名「なにそれ、バカみたい…」
俺「学校での無名はどうですか?」
菖蒲「ええ、成績優秀ですし、
クラスのまとめ役を務めてくれていますよ」
俺「そうですか。えらいじゃん無名」
無名「別に。みんな騒ぎたがりだから授業に集中できなくてしかたなくだよ」
菖蒲「ただ…少し直接的というのか…
手が出やすいところがありますね」
俺「ああ…俺もよく蹴りを…」
無名「フン!」
俺「金的はらめなのぉ!」
菖蒲「まあ!大丈夫ですか!?」
無名「よくあることだから放っておいていいよ。
菖蒲さん、続けてよ」
菖蒲「あの…彼が悶絶していては
家庭訪問の意味がないかと…」
無名「そっか。じゃあこれで終わりだね
また明日学校でね、菖蒲さん」
菖蒲「そんな…(´;ω;`)」
俺「今日帰り遅くなりそうなんだから
先に夕飯済ませてくれ」
無名「いいよ、帰ってくるまで待ってるよ。
何時ごろになるの?」
俺「もしかすると日付跨ぐかもしれないんだ。
だから待ってくれなくていいからな。
じゃあ切るからな」
無名「あ…。…バカ」
~~~~~~~~~~~~~~
俺「ただいまー。はあ、さすがに終電帰宅はしんどいな。…無名、寝てるよな」ガチャ
俺「…無名?」
無名「すー…すー…」
俺「テーブルに突っ伏して寝てら。夕飯にも手をつけてない。待っててくれたのか…。
起こすのも忍びないし、布団に運ぶか…。
俺もシャワー浴びて寝よう」
俺「かーっ、仕事終わりの一杯は格別だな!」
無名「…ね、あんたいっつも美味しそうに飲んでるけどさ、
どんな味するの?ビールって」
俺「大人の味だよ、大人の味。
子どもの無名ちゃんにはまだ早いぜ」
無名「む。…あたしにも一口ちょうだい」
俺「ダメだ。あと8年待ちなさい」
無名「いいから!」
俺「お、おい!こら、無理矢理はやらないことにしてるんじゃなかったのか!」
無名「六根清浄!」
俺「はふん!…しまった!」
無名「プルタブを開けるとシュワーって噴き出てくるやつだよ!」ゴクン
俺「急にどうした!?」
無名「…」
俺「おい?大丈夫か?」
無名「んふふふ!この子笑っらよぉ!」
俺「誰が!?」
無名「あんらってホント怖がりれ弱いくせに粋がってばっかれ
バカみたいれ私がいないろ何もできないやつなんらから!」
俺「…まさかビール一口でここまで酔っぱらうとは」
無名「聞いてんろ!?」
俺「ああ、はいはい。聞いてます」
無名「らに!?そのたいろ!
らまいきなこと言う口はこれ!?」
俺「おいこら、顔、ちか」
無名「すー…すー…」
俺「…寝たか。まったくとんでもない酒乱だな…。
成人しても絶対に外で飲ませないようにしよう…」
俺「ただいまー」
無名「おかえり。ちゃっちゃと風呂入っちゃって」
俺「え?風呂より先にご飯食いたいんだけど」
無名「いいから入る!」
俺「お、おう」
~~~~~~~~~~~~~~
俺「上がったぞー。
…ん?なんだ、今日はやけに豪勢だな」
無名「あんたまだ気づかないの?」
俺「な、なんだよ。今日ってなんかあったっけか?」
無名「呆れた…。普通、自分の誕生日を忘れないでしょ」
俺「誕生日?俺の?…ああ、そういえば」
無名「今の今まで忘れてたんだ」
俺「社会人になるといちいち誕生日なんか気にならなくなるの」
無名「どうだか。…まあ、だから、そういうことだよ」
俺「そういうこととは?」ニヤニヤ
無名「だから!…誕生日パーティ!二人だけだけど」
俺「いや、二人だけでいいよ。むしろ二人だけがいい。
考えてみれば大事な日だもんな。
それなら無名と二人の方がいいに決まってる」
無名「ふん。バカみたい。…ほらこれ」
俺「ん?」
無名「誕生日プレゼントだってば」
俺「わざわざ買ってきてくれたのか…」
無名「寂しくてあんたが死体になったら私、困るからね。
…ちょっと、あんた泣いてんのぉ!?もう、バカみたい…」
俺「はあ。もうすぐクリスマスかあ。
時間が経つのは早いもんだなあ」
無名「やめてよ、おじいちゃんくさい」
俺「無名は今年どうするんだ?
友達と過ごす予定あったりするのか?」
無名「べ、別にそんなのないよ…。
しかたないからあんたt」
俺「そうか、困ったな」
無名「え?」
俺「実は俺さ、会社の同僚と一緒に過ごすことになっちゃって。
だから無名にも予定があるならちょうどいいかなーと思ってたんだけど」
無名「へ、へーえ…。そっか、そうなんだー。
モテない男同士慰め合うってわけなんだー。寂しいやつー!」
俺「いや、相手女の子だよ」
無名「は?」
俺「女の子。しかも二人っきりでさ。
パプで飲んだ後は彼女の家で過ごす約束してるんだよね。
いや、参ったな」
無名「…良かったじゃん、あんた。要らないって言われる前に彼女できそうで。
ま、わたしには関係ないから好きにすれば良いんじゃない?
じゃあわたし、軍師兵法読むから話かけないd」
俺「うっそーん!」
無名「…あ?」
俺「嘘に決まってんじゃん!
俺がクリスマスに予定入れるわけないだろ?
毎年一緒に過ごすって決めてるもんな!
ちょっとどんな反応するかからかってみただけだよ!」
無名「へえ…。そうなんだ…。じゃあわたしもあんたの反応を見るね」
俺「え?あひゅん!!」
無名「ホント、バカみたい!」
俺「金的はらめなのぉ…。らめなのぉ…。
俺の…。俺が…」
俺と無名ちゃんとバレンタイン
俺「ただいまー」
無名「おかえり。あれ、どしたの?その小さい手さげ袋」
俺「ああ。今日バレンタインだろ?
会社の同僚からもらっちゃってさ」
無名「へえ…。そうなんだ」
俺「まあ義理なんだけどね。
無名、チョコ好きだろ?半分食べるか?」
無名「いいよ、いらない。ひとりで食べれば」
俺「なんだよ、拗ねてんのか?」
無名「拗ねてない!」クルッ
俺「あれ?その包み…」
無名「あっ」
俺「なんだ、チョコ作ってくれたのか?
ひょっとして本命だったりして!はははは!」
無名「なにそれ、バカみたい!」
店員「ご注文はいかがなさいますか?」
無名「えっと、チーズバーガーひとつ。
チューブを押すとピューって噴き出てくるやつ増量でちょうだい」
俺「ケチャップです」
無名「あとドリンクは、蓋を開けたときにシュワーって噴き出てくるやつをちょうだい」
俺「コーラSです」
店員「は、はあ」
無名「しかたないじゃない。名前忘れちゃったんだもの」
俺「おまえは…」
無名「オトボケ。半分はボケ担当だからね」
俺「関係ない」
俺「ただいまー。…無名?なんだ、寝てるのか」
無名「すー…すー…」
俺「黙ってればかわいいもんだな」
無名「ううん…生駒…」
俺「!?」
無名「生駒ぁ…」
俺「だ、だれだ生駒って。無名の友達か?男か?女か?
そんなやつの話無名から聞いた覚えがないぞ」
無名「生駒ぁ…ダメだよ…」
俺「どういう夢を見てるってんだ…。くそ、俺はそうすればいい。
さりげなく無名からその生駒ってやつの話を聞き出すか…。
だがしかし…」
無名「生駒…ツラヌキ筒ツラヌキ筒ってうるさい…」
俺「俺は…俺はどうすればいいんだ…」
元スレ
無名「なにそれ、バカみたい」俺「拗ねてんの?」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1463549153/
無名「なにそれ、バカみたい」俺「拗ねてんの?」
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- 黒川千秋「私を信じて任せて、プロデューサー」
- 古泉「あばっばっばっばwwwwうぇwwwうぇwwwww」
- P「お前たちにはお笑いスキルも足りない!」
コメント一覧 (18)
-
- 2016年05月18日 22:44
- 無名髪形変えてから可愛さ激減
-
- 2016年05月18日 22:49
- 気持ち悪いよぉ・・・
-
- 2016年05月18日 23:14
- きもい
オリキャラ(作者の自己投影)やめろ
-
- 2016年05月18日 23:25
- 気持ち悪さが限界突破しててすごい
-
- 2016年05月18日 23:50
- ※1
一話のあの髪型と着物良かったよね…
-
- 2016年05月18日 23:59
- おっさんが一生懸命書いてると思ったらきついっすよ
-
- 2016年05月19日 00:10
- 無名ちゃんいいなあ
結婚したい
-
- 2016年05月19日 00:15
- 恐ろしいモンを見ちまった気がする…
-
- 2016年05月19日 00:27
- 生駒はどうした
-
- 2016年05月19日 00:27
- アイマスP並のキモい自己投影やめろ
-
- 2016年05月19日 00:33
- ※9
…君のような勘の良い※は嫌いだよ
-
- 2016年05月19日 00:54
- とにかく俺たちの生脚ミニスカ着物ツインテを返してもらおう
-
- 2016年05月19日 00:56
- ※10
どっちかっていうとお前のほうが気持ち悪いかな?
-
- 2016年05月19日 03:20
- キモい。だがキモチはわかる。だがキモい。
でも確かにこうでもしなきゃ無名ちゃんでSSは書きにくいと思うんだぜ。カバネリ本編の世界観でSS量産するのはキツイ。無名ちゃんをアイドルとしてプロデュースするゲームとかあれば楽に書けると思うんだが…。
いや、頭おかしいこと言ってるのはわかってる。なんもかんも無名ちゃんが可愛いのが悪いクソクソかわいいかわいいクソ
-
- 2016年05月19日 05:33
- オリキャラじゃなくてもう『俺』だからな
始め数レスしか読めん
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- 2016年05月19日 20:39
- 無名のジト目いいゾ~^これ
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- 2016年05月22日 20:09
- 無名ってなんか少年チャンプルのイメージしかない
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- 2016年05月27日 12:13
- アイマスのPは一応原作の主人公だからまだ分かるけど、
これは完全にオリキャラな上に「俺」ってつけてるからな