黒井「765プロのPそっくりに変身してやったぞ!」
黒井「ふん!やかましい!静かにしていろ!」
悪徳記者(以下悪徳)「しかし、最近の特殊メイクの技術は凄いですね…」
悪徳「それを私が記事にする…っと」
P「もごぉ!?もごぉぉぉぉお!」
黒井「ふはははは!これで765プロは終わりだよ!アデュー!」ダッ
P「もごぉぉぉぉお!?」
黒井「さてと…765プロの前まで来たわけだが…」
prrrr
ピッ
黒井「私だ」
悪徳「もしもし?聞こえますか?」
黒井「あぁ、そちらも大丈夫か?」
黒井「これで決定的瞬間を撮れば…」
悪徳「我々の天下ですよ」
黒井悪徳「「あっはっはっはっはっはー!」」
黒井悪徳「「!?」」
美希「どうしたの?」
悪徳「ほら、切って切って!」ヒソヒソ
黒井「あ、あぁ…」ピッ
黒井「ちょ、ちょっと知り合いがな…」
美希「声もなんか変だよ?」
黒井「か、風邪をひいたのだ…ゴホン!ゴホン!」
美希「ふーん…」
美希「まぁ、そうだね。じゃあ一緒に行くの」
黒井「あ、あぁ…」
黒井(ふっふっふ…これでこのまま怪しまれずに中に入れる…)
美希「ただいまなのー!」
小鳥「はい、おかえりなさい。あら?」
黒井「た、ただいま戻りました」
小鳥「プロデューサーさん、何か声が変ですよ?」
黒井「あ、あぁ、実は…」
小鳥「あ、あぁ、はいはいなるほどぉ…」
黒井「それではさっそく仕事をしましょう」
小鳥「そ、そうですね黒井しゃ…プロデューサーさん」
prrrrrrr
ピッ
黒井「私だ」
悪徳「潜入成功しましたね…しかし、星井美希には何もしないのですか?」
悪徳「えぇぇ…」
黒井「全く…バカは休み休み言え」
黒井「そんなもの、他のアイドルの心を2?3人分へし折ってやればよかろう」
悪徳「いや、チューペットみたいに言ってますけどね…」
悪徳「はぁ…」
黒井「ならばその逆を突けば良いだけの話だ」
悪徳「そんなもんですかねぇ…」
春香「おはようございまーす!」
黒井「人間が壊れていく様をな!」ピッ
春香「誰とお話してたんですか?」
黒井「ん?あぁちょっとな…」
黒井「か、か、か、風邪をひいているのだ!」
春香「はぁ、風邪ですか…」
黒井(さぁ、ここから一気に畳み掛ける!)
黒井「リボン以外で」
春香「へ?」
黒井「リボン以外で、何か春香らしい話題はないかな?」
黒井(ふっふっふ、こいつにはこの一言で十分なのだ!)
春香「お、お菓子作り…は他の事務所の子の方が上手いし…」
黒井(さぁ、壊れろ!)
黒井(さぁ、壊れてしまえ!)
春香「わ、私…もしかして…何にもいいところがないんじゃ…」
春香「…ひっく」
黒井(やってしまえば…)
春香「う、うぅぅ…」
春香「うわぁぁぁぁぁぁあん!?」
黒井(…)
春香「うわぁぁぁぁぁぁあん!私…私なんて…うわぁぁぁぁぁぁん!?」
黒井「馬鹿者!」
春香「へ?」
春香「だ、だって私にはいいところが一つもなくて…」
黒井「いいところが一つもない者が、厳しい芸能界でここまで生き残れるはずがないではないか!」
黒井「飛び抜けた才能を持つ者など、世界中でもごくわずかだ!そんな奴らの活躍が見たいのであれば現実世界でいくらでも見れる!」
春香「…」
春香「…」
黒井「貴様のような…いわゆる普通の人間が必死に努力し、才能に負けず、むしろ打ち勝つその様こそが、世にいる大多数の才能無き人間に夢を与えているからだ!」
春香「私が…夢を…」
春香「で、でも私…全部平均かそれ以下だし…」
黒井「貴様のようなタイプを『平均』とは言わん!歌もダンスも、得意ではないかもしれない。しかし、できないことはないだろう?」
春香「それは…まぁ…」
春香「『万能』…」
黒井「そうだ、『万能』だ!貴様に総合力で勝てる人間などそうそういない!」
黒井「あぁそうだ、たくさんある。そんな時は仲間に頼ればいい!その力も…仲間を頼れる力も、お前の『万能』の中には入っているはずだ!」
春香「そっか…そうですよね!」
春香「はい!私、頑張ります!ありがとうございました黒…プロデューサーさん!それじゃあ私、さっそくレッスンに行ってきます!」ダッ
黒井「うむ!気をつけるんだぞ?」
バタンッ
パーフェクトコミュニケーション
黒井「ん?」
ピッ
黒井「私だ」
悪徳「『私だ』じゃないですよ!?あんた何してるんですか!?」
悪徳「『泣くから…』じゃねーよ!そりゃ泣くよ!何しに行ったんだよ、あんた!?」
黒井「まぁそう喚くな、次からはしっかりとする」
悪徳「頼みますよ?」
ガチャッ
律子「おはようございまーす」
黒井「絶望の音色をな…」ピッ
黒井「まぁ、ちょっとな…」
律子「って凄い声ですね…青雉みたいになってますよ?」
黒井「か、風邪をひいているのだ!」
黒井(くっくっくっ、余裕ぶっているのも今のうちだ)
黒井「では、これを頼む。今日の分だ」ドサッ
黒井(くっくっくっ、これほど大量の仕事を1人では到底片付くまい…)
黒井(一見地味な行動に見えるが頭のキレるこいつを現場から遠ざけ、長期的なスパンでこいつ自身にもダメージを…)
律子「少なすぎるでしょう!いつもの三分の一もないじゃないですか!」
黒井(な、何だとぉぉぉお!?)
黒井「いや、それは私の…」
律子「いや、プロデューサー殿はアイドルと触れ合うことが主な仕事じゃないですか」
黒井(何をやっているのだ、あの男は…)
黒井(本当に何をやっているのだ!?)
律子「その間にこっちは私が片付けておきますから」
黒井「…」
律子「?何をしてるんですか?あっ、すいません、そこのファイルを…」
黒井「ならん」
律子「は?」
律子「あっ!私の仕事…」
黒井「違う、私の仕事だ。全く、だいたい貴様はオーバーワーク気味なのだ…無闇矢鱈に働けばいいという話ではないぞ…これなんか来月でいいではないか…」ブツブツ
律子「いやいや、だからプロデューサー殿の仕事は…」
黒井「アイドルの体調とメンタル管理か?」
黒井「だからこそだ」
律子「だからこそ?」
黒井「…貴様が倒れれば全員悲しむのだぞ?」
律子「えっ…」
律子「大丈夫ですよ、私なんかが倒れたって…」
黒井「本気でそう言っているのならば怒るぞ?」
律子「…」
律子「それは…」
黒井「もしも、さっきの言葉が自分自身を客観視した結果なのだとしたらその言葉をそっくりそのまま水瀬や双海姉妹に言ってくればいい」
黒井「何故だ?」
律子「頭の中で…彼女たちに言ってみたんです…そしたら怒られちゃいました…」
黒井「それが客観視するということだ。貴様はアイドルの誰かが倒れないように気を配るだろう。たしかにそれは仕事だからかもしれないが、それだけではないはずだ」
黒井「貴様がそう思うように、あの子たちも貴様のことをそう思っているのだ」
律子「そう…でしょうか…」
黒井「そうでなければ、貴様の頭の中のやつらは貴様を怒ってはくれまい」
律子「…」
律子「そうですね…私ったら、大切なことを忘れていたのかもしれませんね…」
黒井「それに…」
律子「?」
律子「どういうことですか?」
黒井「私の仕事は『アイドルの』体調とメンタル管理なのだろう?」
律子「だからそれが…」
黒井「私の中で、貴様はまだまだ通用するぞ?もちろんアイドルとしてな」
律子「!?」
律子「黒井しゃ…プロデューサー殿…」
黒井「たまにはステージでその輝きを見たいものだな…」
律子「む、無理ですよ…レッスンも…ダイエットにも時間がかかるんです…」
黒井「そうだな…」
黒井「?」
律子「仕事…はやく終わらせてくれないとできません…」
律子「し、知りません!わ、私外回りしてきますから!」ダッ
バタンッ
黒井「ふぅ…困ったやつだ…」
パーフェクトコミュニケーション
ピッ
黒井「私だ」
悪徳「困ったやつはあんただよ!」
悪徳「なんだじゃねーよ、何してんだよあんた。普通に可愛い女の子にモテようとしてるだけじゃねーか!」
黒井「なっ!?ち、違う!私はプロデューサー時代の経験を活かして…」
悪徳「活かしてるだけなんだよ、応用しろよ。何でパーフェクトコミュニケーション取っちゃうんだよ!」
悪徳「捨てちまえ、そんなもん」
黒井「つ、次はうまくやる!予定では次は如月千早がやってくるはずだ!」
黒井「如月千早の過去を…くっくっく、いい案を出すではないか。どれ、資料などはあるか?」
悪徳「今から携帯に送りますんで。電話切ったら読んでみてください」
黒井「あぁ、よろしく頼む」ピッ
ピロリ-ン
黒井「ふむ、届いたか。どれどれ…」
ピッ
黒井「なるほど、弟が…」
黒井「…」
ピッ
黒井「…」グスン
悪徳「もしもし?」
黒井「…如月千早は止めにしないか?」
悪徳「何同情してんだよ!?」
悪徳「いや、それはそうなんですけど…」
黒井「それを貴様らマスコミは…面白おかしく騒ぎ立てて…恥を知れ!」
悪徳「当時のあんたがやれって言ったんだろうが!」
悪徳「こっちのセリフだよ…」
黒井「あの娘を遊園地にでも連れて行ってやりたい…」
悪徳「もうベタ惚れじゃないっすか!?」
悪徳「趣味嗜好まで!?」
黒井「頼むから年相応に笑ってほしい…」
悪徳「一ファンになっちゃったよ…」
悪徳「来る前に負けてるからな!?不戦敗だからな!?」
黒井「まぁ、慌てるな。他にもアイドルはいる」
悪徳「いや、もう失敗する未来しか見えませんよ」
ガチャッ
亜美真美「「おはおはー」」
黒井「本物の恐怖というやつをな!」ピッ
真美「なんの話?」
黒井「気にするな、こっちの話だ」
真美「DIOみたいになってるよ?」
黒井「そういう風邪なのだ」
亜美「風邪かー」
真美「ならちかたないね」
黒井「それはそうと、亜美、真美。おやつをあげよう」
亜美「おやつ!?」
真美「やったー!兄ちゃん太っ腹ー!」
亜美「うわぁ!?」
真美「ゴージャスセレブプリンだぁ!?」
黒井「日頃頑張っているご褒美だ。存分に食べるがいい」
亜美真美「「わーい!」」
黒井(くっくっくっ…かかったな!)
真美「一個しか入ってないよ?」
黒井「ああそうなんだ一つしか売ってなくてな」
亜美真美「「えぇぇぇぇ!?」」
亜美真美「「…」」
真美「…亜美こないだ竜宮小町でスイパラ行ったんでしょ?」
亜美「は?何?それが何か関係あんの?」
真美「いや、別に…」
黒井(くっくっくっ…そうだ、それでいい)
真美「な、なんでそれを…」
黒井(姉妹、特に双子ならばこそ何でも平等でなければ気がすまない…そこを利用すれば絆など脆いものよ!)
真美「ちょっと待ってよ!亜美だってスイパラ行ってるじゃんか!」
黒井(そうだ、争え争え!)
亜美「亜美は自分のお金で行ったもん!真美はゆきぴょんの家でお呼ばれしたんでしょ!?」
真美「水ようかんなんてちょっとだもん!スイパラ行ったらどんだけ食べれると思ってんのさ!」
黒井(そのまま傷つけ合うがいい!)
真美「関係ないもん!真美は今ゴージャスセレブプリンが食べたいの!」
黒井(うん、そうだ、そのまま喧嘩して…)
真美「だって…スイパラだけじゃないもん!いっつも亜美ばっかりどっか行ってるもん!だから今日くらい真美でもいいじゃん!」
亜美「はぁぁぁあ!?真美だって亜美がいない間にゆきぴょんとかお姫ちんとかと遊んでるじゃん!亜美知ってるんだかんね!?」
真美「関係ないもん!」
黒井(争えば…)
真美「こっちだって亜美のことなんて知らないもん!」
黒井(喧嘩をして…)
真美「こんなことになるんなら…」
亜美「真美なんて…」
真美「亜美なんて…」
黒井「言うな!!!」
亜美真美「「えっ!?」」
亜美「だって!」
黒井「一度出た言葉は二度と戻らないんだぞ!」
真美「…うん」
亜美「だって…」
真美「プリン…」
黒井「何物も奪い合えば足りない、しかし分け合えば余るのだ!確かにプリンは一つしかないがスプーンは二つあるではないか!」
亜美真美「「うぅ…」」
亜美「亜美たちが…」
真美「なんで双子か?」
亜美「自分と共に…」
真美「歩く仲間…」
亜美「うぅぅ…」
真美「それは…」
黒井「…おそらく、プリンはきっかけだろう」
亜美真美「「!?」」
亜美「黒ちゃ…兄ちゃん…」
真美「…うん、そうだよ」
亜美「真美!?」
亜美「そ、そんなわけないっしょ!?亜美は…亜美は真美のこと大好きだもん!!」
真美「亜美…」
真美「あ、あれは亜美のことをゆきぴょんに相談しに行ってたから…」
亜美「亜美だって…亜美がりっちゃんたちと行ったスイパラだって…最近真美と会えないから…それで…」
真美「亜美…」
亜美「真美…」
亜美「うぅ…」
亜美真美「「うわぁぁぁぁぁぁあん!?」」ダキッ
亜美「真美ぃ…真美ぃ…えっぐ…えっぐ…」
真美「亜美ぃ…ごべんね…ごべんねぇぇぇぇ!」
亜美「あっぐ…あ…亜美…亜美もぉぉお…わる…悪…悪い…か、らぁぁぁあ!ごべんねぇぇぇぇ!」
亜美「えっぐ…うっぐ…なぁに?」
真美「プリン、一緒に食べよ?」
亜美「うん!」
亜美「あーん」パクッ
真美「どう?」
亜美「美味ちい!」
真美「良かったぁ!」
真美「あーん」パクッ
亜美「美味ちい?」
真美「美味ちい!」
亜美「良かったぁ!」
亜美「お返しのお返しのお返し!」
真美「お返しのお返しのお返しのお返し!」
亜美「お返しのお返しのお返しのお返しの…」
黒井「全く、これだから子供は…」フンッ
パーフェクトコミュニケーション
ピッ
黒井「私だ」
悪徳「やる気ないのか?そうだろ?そうなんだろ?」
悪徳「うるせーよ、あんた最早ただの765プロの社員だよ!それも優秀な方の!」
黒井「ふん、スーパーセレブの私にかかれば…」
悪徳「だから褒めてねーよ!」
悪徳「だとしたらあんたこの作戦向いてねーよ」
黒井「まぁ、焦るな…とは言っても残り少ないからな。そろそろ全力でいこう」
悪徳「頼みますよ、本当」
悪徳「後、毎回それ言わなきゃダメっすか!?」
黒井「うるさい!決まらなかったではないか!…もう一度言うぞ、今からここに広がるのは…」
ガチャッ
伊織「おはよう」
やよい「うっうー!おはようございますー!」ガル-ン
黒井「地獄絵図だ!」ピッ
伊織「というかあんた声どうしたのよ?」
やよい「なんだかスナフキンみたいですー」
黒井「ゴホン、そういう風邪なのだ。ゴホン、ゴホン」
伊織「そうよ、風邪はひき始めが肝心よ?」
黒井「いや、週末にひいて今はもう治りかけなのだ。心配してくれてありがとう」
やよい「本当ですか?」
黒井「あぁ、ぶり返さないように気をつけるよ」
やよい「はい、お大事にしてください!」
やよい「はい、そうなんです!伊織ちゃんと今度のお休み一緒に遊ぶ約束したんです!」
伊織「えぇ、そうよ。一緒に遊園地に行くの」
やよい伊織「「ねー♪」」
黒井「そうか、それは良かったな」
伊織「いいのよ、それくらい。やよいたちと遊べるのなら安いもの…」
黒井「それでいいのか?」
黒井「そんな片方だけがお金を払うような関係…本当に友人と言えるのか?」
伊織「はぁ!?何言ってんのよあんた!ほら、やよいも言ってやんなさい!」
やよい「…」
伊織「やよい?どうしたのよ?」
黒井(くっくっくっ…来たぞ、来たぞ!)
伊織「そんなこと気にしなくていいのよ!それにやよいはいっつもお返しをしてくれるじゃない!」
やよい「でも、もやし祭りに呼ぶだけだし…」
黒井(はっはっはっはっ!おっと、ここで油断してはいけない…追撃だ!)
黒井「それは本音か?」
伊織「はっ?」
黒井「貴様は高槻やよいにお金を施すことで自分が優位に立っていると錯覚し、悦に浸っているだけではないのか?」
伊織「そんなことない!」
伊織「何故って…」
やよい「伊織ちゃん…ごめんね」
伊織「な、なんでやよいが謝るのよ!?」
伊織「そんなこと…」
黒井(ふはははは!この2人の友情も金の前では崩れ去るのだ!)
伊織「そんなことない!」ビリッ
黒井「!?」
やよい「い、伊織ちゃん!?お洋服が破れてるよ!アクセサリーも…」
伊織「いらない!こんなものいらない!」ビリッビリッ
伊織「いらないわよ!こんな…こんなものを着ているせいでやよいと友達でいられないって言うんならこんなものいらない!」
やよい黒井「「!?」」
やよい「伊織ちゃん…」
黒井「…」
やよい「伊織ちゃん、もう止めようよ!」
黒井「…」
やよい「伊織ちゃん…」
黒井「…」
伊織「ほら、なんとか言いなさいよ!」
伊織「はぁぁぁぁぁあ!?」
やよい「ちょっ!?伊織ちゃん!ダメだよ!落ち着いて!?」グイイイイ
伊織「あんたぁぁぁぁあ!?今なんて言ったぁぁぁぁあ!?」グイイイイ
伊織「この…」
黒井「子供が金のことを考えること自体が間違いなのだ!」
伊織やよい「「!?」」
やよい「そんな…大人になったら伊織ちゃんと友達でいられないんですか?」
黒井「それが嫌ならばそうならないように頑張ればいい。トップアイドルになれば財閥の令嬢くらい目ではないぞ?」
やよい「わ、私頑張ります!」
伊織「だから…」
黒井「金のかからない遊びなどいくらでもあるだろう!真のセレブとは金の有る無しではない!今の貴様のように精神が高潔であるかどうかだ!違うか?」
伊織「そ、そんなことわかってるわよ!でも…たまに贅沢するくらいいいじゃない…遊園地にだって行きたいんだもの…」
伊織「はぁ?でも私がお金を出すのはダメなんでしょ?じゃあどうすればいいのよ!」
黒井「ずっと言っているだろう。貴様らはまだ子供なのだ」
伊織「だからどうすれば…」
伊織「だからどういう…」
黒井「高槻やよい!」
やよい「は、はい!」
やよい「えーっと…6人です!」
黒井「ならば7人分のチケットがあればいいのだな?」
伊織「ま、まさか…」
やよい「黒井しゃ…プロデューサー…ありがとうございます!」
伊織「あ、ありがとう…でも勘違いしないでよね!今回だけなんだから!」
伊織「な、何よ?やよい?」
やよい「伊織ちゃん!伊織ちゃん!」ギュウッ
伊織「だ、だから何なのよ?」
伊織「…バカねぇ」
やよい「え?」
伊織「やよいだけじゃないわ。私も頑張る。だって私だって…やよいと友達でいたいもの…」
やよい「うっ…」
伊織「?」
伊織「ふふふ…バカねぇ…本当に…バカなんだから…」グスンッ
やよい「伊織ちゃぁん…伊織ちゃぁん…」
ピッ
Amamizon
ネズミーランド1日フリーパス 10000円×8
ボチッ
黒井「タダも同然だ」
パーフェクトコミュニケーション
ピッ
黒井「私だ」
悪徳「帰っていいですか?」
黒井「まぁ、そう言うなよ」
真「何なんだよ!雪歩は!」
雪歩「ま、真ちゃん…あの…」
真「何だよ!文句があるなら言えばいいだろ!?」
真「だから…あぁぁぁ、もう!はっきりしないなぁ!雪歩のそういうところ本当に大嫌いだよ!」
雪歩「そんなぁ…」
黒井「ちょっと待っててくれ…」
悪徳「はい?」
雪歩「は、はいぃ…」
真「あ、プロデューサー。声…」
黒井「風邪だ」
黒井「クルル曹長みたいな声になる風邪だ」
雪歩「はぁ…」
雪歩「それは…」
真「雪歩がはっきり言わないから…」
雪歩「わ、私だって…」
真「だから、それを言えばいいだろ!?」ガンッ
雪歩「ひぃぃ!?」
真「でも!」
黒井「まず萩原雪歩」
雪歩「は、はい…」
黒井「貴様は傷つくことの怖さを知っている。だからより慎重になるのだろう。それは貴様の良いところだ」
雪歩「あ、ありがとうございます…」
雪歩「そ、そうですよね…」
真「ほら、そう言っているじゃないか」
黒井「貴様もだ、菊地真」
真「へ?」
真「は、はぁ…」
黒井「しかし、皆が貴様と同じではない。誰もが貴様のような心の強さを持っていないし、強さは他人に押し付けた瞬間に害悪になる。本当に強き者は弱き者のことを考えてこそではないか?」
真「そ、それは…」
黒井「2人とも、理解できたか?」
雪歩真 コクッ
雪歩「ま、真ちゃん!」
真「…雪歩!」
雪歩真「「ごめんなさい!」」
真「僕も…二度と雪歩の気持ちを無視して突っ走ったりしない!ちゃんと雪歩の気持ちを考える!不器用だから…雪歩を傷つけることもあるかもしれないけど…」
雪歩真「「?」」
黒井「2人ともいい見本が目の前にいるではないか?」
雪歩真「「!」」
黒井「足りないところを補い合える人間のことを、人は友達と言うのではないか?」
雪歩「黒…プロデューサー!ありがとうございました!」
黒井「ふん!私はきっかけにすぎん。仲直りができたのは、今まで2人が積み上げてきたもののおかげだ!それではな、アデュー!」
パーフェクトコミュニケーション
悪徳「もう電話を切る間もないじゃねーか!片手間でパーフェクトコミュニケーション叩き出してんじゃねーよ!」
黒井「何故だ…」
悪徳「あんたにやる気がないからだよ!」
黒井「いや、そんなことは…」
黒井「ふむ、三浦あずさか…彼女は…」
ガチャッ
あずさ「お茶が入りましたよ?」
悪徳「いや、ちょっ…」
ピッ
あずさ「はい、黒井社長。お茶です」
黒井「あぁ、すまな…えぇぇぇぇ!?」
黒井「いや、彼女が…って、えぇぇぇぇ!?」
小鳥「だからうるさいですって」
あずさ「どうしたんですか?」
あずさ「いや、みんな気づいていますよ?」
黒井「えぇぇぇぇ!?そ、そう言えば…」
律子『黒井しゃ…プロデューサー殿…』
亜美『黒ちゃ…兄ちゃん…』
やよい『黒井しゃ…プロデューサー…ありがとうございます!』
雪歩『黒…プロデューサー!ありがとうございました!』
黒井(みんな言ってたぁぁぁぁぁあ!?なんで今まで気づかなかったのかな不思議なレベルだぁぁぁぁあ!?)
黒井「くっ…いったい何故バレた…」
小鳥「いや、声でしょ」
あずさ「声ねぇ…」
小鳥「黒井社長…」
黒井「何だ?」
小鳥「美希ちゃんは普段プロデューサーさんのこと、『ハニー』って呼ぶんですよ?」
美希『プロデューサー、風邪ひいたんだって』
黒井「…」チ-ン
黒井「響ちゃぁぁぁぁぁん!?違うよ!?違うからね!?」
小鳥「でもその後、貴音ちゃんが『響!例え本当のことでも言って良いことと悪いことが…」
黒井「貴音ちゃぁぁぁぁぁん!?フォローになってないよぉぉぉお!?」
黒井「違うわ!くっ…こうなったら高木にバレる前に退散を…」
小鳥「いや、知ってますよ。高木社長」
黒井「な、何ぃぃぃ!?知った上で黙認しているというのか!?」
黒井「あのバカ者め…部外者を知っていながら放置するとは…アイドル事務所だぞ!?危機管理能力がないのかあいつは!」
小鳥「いや、そういうことでは…」
高木「おぉ、黒井。ちょうど良かった、いいお茶菓子が…」
黒井「貴様!何がちょうど良かっただ!来い!説教してやる!」グイッ
高木「え?いや、ちょっ…ま、待って…」
あずさ「大丈夫でしょうか?」
小鳥「まぁ、大丈夫でしょう」
あずさ「ふふふ…」
小鳥「どうかしました?」
小鳥「あぁ、そういう…そうですね、似てるんですよ」
あずさ「2人がですか?」
小鳥「そうですけど…それと、プロデューサーさんも」
あずさ「プロデューサーさんも?」
黒井「そんなことを言っているのではない!だいたい貴様は…」
ガヤガヤ
小鳥「アイドルの笑顔大好きでしょうがないんですよ♪」
終わり
P「もご、もごぉ!?(いや、俺は!?)」
本当に終わり
元スレ
黒井「765プロのPそっくりに変身してやったぞ!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1456940587/
黒井「765プロのPそっくりに変身してやったぞ!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1456940587/
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コメント一覧 (61)
-
- 2016年03月03日 15:54
- 黒井社長すこ
-
- 2016年03月03日 16:03
- 流石は腕だけで一大プロダクションを築き上げた敏腕プロデューサー
-
- 2016年03月03日 16:06
- タイピンにマイクカメラ仕込んで問題起こしても、黒井社長ボイスの男がアイドル泣かせてるのが撮れるだけじゃないですかね…
-
- 2016年03月03日 16:11
- ※3
そこに気づかないのが黒ちゃんのいい所じゃないか
-
- 2016年03月03日 16:31
- 黒柳のおっちゃんじゃないか。
-
- 2016年03月03日 16:45
- 憎めない人だなホント。まあゲームでもそんなに酷い事はしてなかったしな…。
-
- 2016年03月03日 16:48
- クロデューサーすげえな
-
- 2016年03月03日 16:49
-
こういう方向性のへっぽこ黒ちゃん好き
-
- 2016年03月03日 16:53
- 流石不可能を可能にする男
-
- 2016年03月03日 16:54
- 実際ゲーム版の黒ちゃんならやってもそこまでおかしくないな
アニメ版も嫌いじゃないしパラレルっていう設定だからアリだとは思うけどやっぱゲーム版の黒ちゃんの方が好きだわ
-
- 2016年03月03日 17:04
- こんなの黒井社長じゃないわ!ただのクロちゃんよ!!
-
- 2016年03月03日 17:35
- アニメの黒井社長本当ひどいよなぁ…ジュピターの件はともかく千早に対しては何もしてないし
SSは面白かったです
-
- 2016年03月03日 17:37
- 二次創作における黒井祟男の有能っぷりは異常
-
- 2016年03月03日 17:41
- テンポも内容も良くてかなり読みやすかったです、またこういうのがあったら是非とも読みたい。
え、アイドルマスタープラチナスターズの初回特典として、黒ちゃんがプロデューサーとして使用できる特典コードが付いてくるんですか!?(幻覚)
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- 2016年03月03日 18:02
- 正統派黒井社長ssを久々に観た気がする
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- 2016年03月03日 18:36
- テラ子安だもんな…バレるよな…
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- 2016年03月03日 18:53
- 黒ちゃん有能すぎワロタw
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- 2016年03月03日 19:11
- 黒井社長一生付いて行きます
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- 2016年03月03日 19:30
- ただ黒井ちゃんにプロデュースされたいだけの人生だった
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- 2016年03月03日 19:42
- DIO様の声になれる風邪ならひきたいわ
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- 2016年03月03日 19:46
- 最近の特殊メイクはすごいって…Pヘッド被っただけなんじゃ…
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- 2016年03月03日 19:51
- *21
皮膚とPとのつなぎ目が綺麗なんやろ(適当)
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- 2016年03月03日 19:59
- 良い話やん
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- 2016年03月03日 20:23
- この手の黒井社長ほんとすき
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- 2016年03月03日 20:52
- こういうへっぽこ優秀な黒ちゃん大好きだ
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- 2016年03月03日 20:58
- 片手間でパーフェクトコミュニケーションわろた
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- 2016年03月03日 21:10
- 悪徳いいツッコミしてんな
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- 2016年03月03日 21:13
- 黒井社長がこんだけ良い人ならジュピターが離れていったりしないんじゃね?
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- 2016年03月03日 22:06
- このクロちゃんはカッコイイデスヨー
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- 2016年03月03日 22:11
- スナフキンの声優初めて知りましたwww
美希の「プロデューサー」呼び気づかなかったわー。面白かったです
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- 2016年03月03日 22:46
- 「そこの人」と呼ばれないあたり一定の信頼は築けている
さす黒
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- 2016年03月03日 23:43
- 序盤も序盤でいきなりバレてて流石にワロタ
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- 2016年03月04日 01:19
- アニメの黒井は別人
ゲームは口悪いが本当は良い人
そんなイメージ
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- 2016年03月04日 01:30
- ぐう有能
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- 2016年03月04日 02:14
- フェアリーもジュピターもトップアイドルに手が届きそうなとこまで行ったし玲音に至ってはオーバーランクだし黒ちゃんが超有能でも違和感はない
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- 2016年03月04日 06:50
- >「そこの人」と呼ばれないあたり一定の信頼は築けている
さす黒
SCEの50代男性(笑)かな?(すっとぼけ)
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- 2016年03月04日 07:28
- かつて高木社長と共にやってただけあって敏腕っぷりが凄いわ
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- 2016年03月04日 08:32
- 良いネ
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- 2016年03月04日 14:06
- 流石テラコヤス!そういやスナフキンもやってたな
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- 2016年03月04日 15:31
- アニメ版黒井社長はただ嫌な奴なだけだったもんな
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- 2016年03月04日 16:53
- 個人的には亜美真美の話とやよいおりの話が好き
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- 2016年03月04日 21:29
- 黒井もそうだが、悪徳さんもばれてる事に気づけやw
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- 2016年03月04日 22:38
- πタッチやらハニーと呼んでることが既に問題だと思うのだが、何故か気づかないw
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- 2016年03月04日 22:43
- 憎めないキャラだよなー、黒井社長。
なんのかんの言ってもアイドルのこと考えているんだよなぁ
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- 2016年03月04日 23:48
- 社長遊びに来ただけだろと思ってたら響が代弁してくれたw
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- 2016年03月05日 00:07
- CV子安のPなんか有能に決まってる
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- 2016年03月05日 01:52
- コメント見てみたら…
お前ら黒ちゃん好きすぎるだろwww
まぁ、俺も好きだけどもwww
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- 2016年03月05日 07:08
- SPの黒ちゃんは口や噂はともかく、実力でねじ伏せて正面から自分の正しさを証明する人だったよな
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- 2016年03月05日 14:46
- 面白かった
中の人のせいもあるだろうけど黒ちゃんはホント憎めない悪役だな
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- 2016年03月06日 01:37
- ポンコツなのに有能とはこれいかに
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- 2016年03月07日 09:08
- 武内Pにも変装してください
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- 2016年03月07日 14:34
- 恒心綜合法律事務所 ワンクリック詐欺 ぼったくり ウイルス 架空請求 高額
弟殺し 弁護士 無能 飲酒運転 ひき逃げ 虚カス
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- 2016年03月07日 15:56
- 765に乗り込んでコントを始める黒井社長って考えると笑える
でも「美希がプロデューサーをハニーって呼んでる」って情報手に入れたから、一応当初のノルマは達成か…?
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- 2016年03月07日 17:06
- ゲーム版の小悪党黒ちゃんすき
アニメ版のぐう畜黒ちゃんきらい
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- 2016年03月07日 22:30
- アニメでの悪行は置いといてあれでも技量とかアイドルの才能を見る目は本物だからなぁ・・・
あとポンコツだったりするし・・・
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- 2016年03月08日 04:58
- めっちゃ笑ってしまったw
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- 2016年03月08日 10:29
- ロリ勢の話は感動してしまった
ギャグ路線だったのに、なんでここだけ感動路線なんだよ
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- 2016年04月30日 13:50
- 千早のくだりホントスコ
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- 2016年05月07日 02:05
- あの三流七光り小娘なんぞより黒井社長を登場させたほうがよかった。
武内Pに変装した場合
卯月:笑顔について説く。
未央:身の振る舞いについて説く。
凛:彼女を「大粒のダイヤモンド」と褒めたたえる一方、奈緒と加連を「石ころ・安物」呼ばわりする。
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- 2016年05月20日 10:48
- 言いたい事※43に書いてあった
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- 2017年04月24日 08:47
- ただの敏腕良い人Pじゃねーかw