未央「まゆちゃんに演技指導してもらおう!!」
未央「プロデューサー、それホント!?」
武内P「はい、今度撮影される単発の2時間ドラマで、本田さんをメインの一人に据えたいという話が来ています」
未央「やったー!!なになに!?どんな役!?」
武内P「……学園を舞台にした恋愛モノなんですが、ヒロインの友人で明るく、活発な少女の役です」
未央「なにそれ!?もう、未央ちゃんが演じるしかないじゃん!!」
武内P「……ですが……」
未央「ですが?」
武内P「本田さんの役柄なんですが、前半は先ほど説明した通りなのですが、後半からは病的なまでの愛情を主人公に向け始める……という感じなのです」
未央「病的……ああ、ヤンデレってやつ?」
武内P「おおむね、その通りだと。前半で明るかったキャラが後半で病む……そういったギャップを狙ってとのことなんですが……」
未央「むーん……まだ、役者としてはぺーぺーの未央ちゃんにあてるにしては中々難しい役どころですな……」
武内P「ですので、難しいという事であれば……」
未央「でもやる!!」
武内P「本田さん?」
未央「難しい役どころ?ばっちこい!!そういう壁を超えたほうがグンっと成長できるでしょ?」
武内P「……はい、そのとおりです」
未央「よーし、がんばるぞー!!」
・
・
・
未央「もうムリぃー……」グテー
凛「ドラマの話受けてからまだ、三日も経ってないでしょ……」
卯月「えーっと未央ちゃん?がんばってください」
未央「うん、頑張るよ?でもね……そもそも病的なほど人を好きになったことないからわかんない!!」
凛「いや、それはどうなの……?物騒な例えだけど、人殺したことなくても凄い殺人犯の演技をする役者さんはいるでしょ?」
未央「むぅ……ぐうの音もでない正論……」
卯月「でも、私たちもバラードだったり、ロックだったり、いろんなジャンルの曲を知っていますけど、自分で実際に歌うとなるとうまく歌えなかったり、
そもそも歌によっては声の出し方も違ったりするから、やっぱりちゃんと経験したり、あるいは教えてもらわないとわからないって部分もあると思いますよ?」
未央「そう!!しまむーいいこと言った!!200ミオポイント(以下:MP)をあげちゃいます!!」ビシッ
卯月「ほんとですか!?ありがとうございます!」
凛「なに?MPって……?」
未央「MPは未央ちゃんにえらい!!って思わせるともらえるポイントです。
MPを100ポイント貯めるともれなく未央ちゃんのサインがもらえます!というわけでしまむーに2枚進呈!」
凛「軽くない!?アイドルのサインなんだよ!?」
卯月「わーい♪ありがとうございます!大事にします!」
凛「卯月!?」
未央「とにかく、私が今回の仕事を完遂するために誰かに演技指導してもらう必要があるわけ!」
凛「演技指導って……トレーナとかに頼めば?」
未央「トレーナーたちはダンスと歌専門で演技は専門外じゃない?」
凛「そうなると、病的なまでに人を好きになったことがある人?でも、そんな人……」
卯月「なら、まゆちゃんに頼んでみませんか?」
未央・凛「「あ」」
卯月「まゆちゃん、病的?かどうかはわかりませんが、まゆちゃんのプロデューサーさんにプレゼントをあげるために、
私たちのプロデューサーさんに話を聞いたりしてたじゃないですか?だからきっと、すごく仲がいいんですよ!」
未央「そういえばそんなことあったね……」
卯月「私思うんですけど……まゆちゃんはたぶんまゆちゃんのプロデューサーさんのことが好きなんだと思います!」
未央・凛「「そこぉ!?」」
卯月「え?違いましたか?」
未央「いや、違ってないし、大正解だと思うけど……」
卯月「なら、まゆちゃんに頼んでみましょう?やっぱり、恋する役の演じ方は、ちゃんと恋してる人に聞いたほうがいいと思うんです!」
凛「……卯月の認識はちょと足りない部分があるけど、演技指導を頼む相手としてはまゆは適任だと思うよ」
未央「それは私も思う」
卯月「なら早速聞きにいきましょう!」
未央「え!?今から!?」
卯月「はい!今メールで聞いてみたら、ちょうど会社にいるって返ってきたんで」
未央「ちょ、ちょっとまってしまむー心の準備が……」
卯月「それじゃあ凛ちゃん行ってきますね?」
凛「行ってらっしゃい卯月、未央」
未央「しぶりんは行かないの!?」
凛「私はこのあとトライアドのレッスンがあるから……がんばって」
未央「そ、そんなー!?」
・
・
・
未央「結局引っ張ってこられてしまった……」
卯月「えっと……あ、いました!まゆちゃーん!!」
まゆ「はい、まゆですよー?おはようございます、卯月ちゃん、未央ちゃん」
卯月「まゆちゃん!実は頼みたいことがあるんです!」
まゆ「はい、なんですかぁ?」
卯月「あのですね……」
未央「まって、しまむー。そこからは私が言うよ」
まゆ「頼みがあるっていうのは未央ちゃんですかぁ?」
未央「まゆちゃん、私に演技指導をしてほしい!!」
まゆ「……詳しく聞きましょう……場所を変えましょうか」
未央「うん、わかった。しまむーごめん、ここからはまゆちゃんと二人っきりで話したい」
卯月「……?わかりました」
・
・
・
まゆ「それで、演技指導をしてもらいたいってことですが、どうして私なんですかぁ?
私、あまり演技のお仕事はしたことないんですが……」
未央「まゆちゃん、気分を悪くしたら謝るよ……私が今度出るドラマの役柄が、『病的に』主人公を愛しているって役柄なんだよ」
まゆ「……へぇ?」
未央「ッ!?……それで、その……今、私の周りで一番そういうことを知っているのはまゆちゃんだと思って……」
まゆ「……つまり、私が『病的に』誰かを愛しているって言いたいんですかぁ?」
未央「そ、そういうと語弊があるんだけど、なんていうか、こう、すごく誰かを好きっていうか……」
まゆ「いいですよ。未央ちゃんのお手伝いをさせてもらいます」
未央「へ?……お、怒ってないの?」
まゆ「怒る?どうしてですかぁ?」
未央「い、いや、だって『病的』だなんて言い方しちゃって……」
まゆ「それに何か問題が?」
未央「いや、だってあんまり良い言い方じゃないと思うし……」
まゆ「未央ちゃんもわかっていると思いますが。私は……まゆは、まゆのプロデューサーさんのことを愛しています……たぶん、貴方が言う『病的な』程ね?」
未央「……」
まゆ「未央ちゃん。人は生きるために生まれます。何かを成すにもまず生まれて、生きなくては話になりません。
そして、死ぬ時はいつだって、老いたり、怪我だったり、病だったり……そういったよくない原因で死んじゃいます」
未央「う、うん……」
まゆ「でも、人が生きるってすごく大変なんですよぉ?ごはんや、飲み物や、服や家や、それらを得るためのお金や、
あるいは人……そういったものがなければ人は簡単に死んじゃいます」
未央「そ、それはまぁ、そうかもね……」
まゆ「なのに、人は誰かを好きになると……愛してしまうとそれらを簡単に捨ててしまうことがあります。
愛する人のために財産を、自分の家を、家族を……時には命さえも」
未央「……」
まゆ「生きるために生まれたはずなのに、自分から生きるために必要なものを捨ててしまう……それはもう、『病』じゃないですかぁ?」
未央「……」
まゆ「私、嬉しかったんですよぉ?未央ちゃんが、私の愛を『病的』だと思ってくれて。私の……まゆの愛を理解してくれる人がいるんだって」
未央「まゆちゃん……」
まゆ「だから、知りたいなら教えてあげます。まゆの愛≪やまい≫を……」
未央「……ッ」ゴクッ
・
・
・
まゆ「とはいっても、いったい何から教えればいいんでしょうねぇ……」
未央「ちょっ!?えっ!?教えてくれるんじゃないの!?」
まゆ「はい、ちゃんと教えますよ?ただ、未央ちゃんが知りたいことっていうのが、私にとっては当たり前のことが多くて……
どれから教えればいいのか……」
未央「そ、そうなんだ……それなら、とりあえずまゆちゃんって普段プロデューサーと何してるの?」
まゆ「そうですねぇ……時間が空いたら一緒にお散歩したり、買い物したり、一緒にDVDを見たり……
ごはんを一緒に食べたり、レッスンを見てもらったり、プロデューサーさんが仕事をしてるのをじっと見てたり、あとは電話したりとかですかねぇ?」
未央「ふむふむ、なるほど」メモメモ
まゆ「んーとりあえず、今まゆが言ったことをやってみたらどうです?一通りこなした上で、こなしているときの自分と、
その役柄とのギャップを考えれば未央ちゃんの求める演技に近づくんじゃないかと思いますよ?もちろん、その時はまゆもアドバイスします」
未央「んーとりあえずそうしてみるかぁ……」
まゆ「それじゃあ、レッスン1……スタートです♪」
・
・
・
未央「プロデューサー、今暇?」
武内P「本田さん?丁度、仕事がひと段落したとこなので、時間はありますが……」
未央「ならさ、ちょっとお散歩しよ?」
武内P「散歩……ですか?」
未央「うん!!色々と話したいことがあるし!!」
武内P「そういうことでしたら……わかりました、行きましょう」スタッ
未央「うーん……散歩にはちょっと時期的に寒すぎたかな……?いや、そもそも夕方に散歩もなんか違う気が……」
武内P「そんなことはありません。確かに、風は冷たいですが……暖かい道だけではなく、こういった寒空の下を歩いていても新しい発見があったりします」
未央「そうなの?」
武内P「そうですね……例えば」スッ
未央「ん……?あ、星だ!」
武内P「昼間歩いているのではああいった星は見えません。本田さんが、この時間に誘ってくれたおかげです」
未央「そう?ならよかった!それじゃあ未央ちゃんもあの星みたいに輝いて見せましょう!!」
武内P「はい、本田さんならきっと」
・
・
・
未央「プロデューサー、プロデューサー」
武内P「はい、なんでしょうか?」
未央「まだ、次の仕事まで時間あるでしょ?買い物したい!!」
武内P「買い物ですか……わかりました。それでしたら少しだけですよ?」
未央「うん!!」
未央「あ、このアクセサリー可愛い!しぶりんのお土産にしよう!!
こっちのアルパカのぬいぐるみストラップはしまむーにあげよっかな。プロデューサー、どう思う?」
武内P「はい、二人とも喜ぶと思います」
未央「でしょ!!そうだ!せっかくだからプロデューサーにも何かプレゼントしてあげる!!」
武内P「いえ、そんな。お気遣いなく」
未央「いいのいいの!いつものお礼ってことで……あ、これいいかも」
武内P「それは……ぴにゃこら太ですか?」
未央「そう!とときら学園でもマスコットしてるあれ!うーむ、やっぱり見れば見るほどプロデューサーに似てますなぁ」
武内P「ええ……?」
未央「いや、ブサイクってことじゃないよ?なんていうか、目つきとか、
不愛想な感じなのに妙に愛嬌あるあたり似てるよねーってCPのみんなで話したことがあって」
武内P「そ、そうですか……」シュン
未央「しまった!?落ち込ませちゃった!?違うからねプロデューサー!?プロデューサーはぴにゃこら太よりカッコいいよ!?」
武内P「いえ……そんな……」
未央「もーう!!ほら、このぴにゃこら太ストラップをプレゼントするから元気出してってば!」
武内P「は、はい。ありがとうございます……」
未央「それを私だと思っていつも持っててね?」
武内P「先ほど、私に似ていると言っていたのでは……?」
未央「細かいこと気にしないの!!」
武内P「……ありがとうございます。大切に、します」
未央「……うん!」
・
・
・
未央「プロデューサー!!これ一緒に見よ!!」
武内P「それは……この間のライブのDVDですか?」
未央「うん!プロデューサーの目線からライブの批評をしてもらおうと思ってね!!」
武内P「なるほど……」
未央「あ、ここちょっと躓いちゃったんだよね……」
武内P「ライブも後半でしたから、どうしても疲れからくる集中力の不足は出てしまいます。ですが、そのミスを目立たせないようにしていますし、
渋谷さんや島村さんも、それをフォローしています」
未央「うん……二人にはよく助けられてるよ」
武内P「逆に、渋谷さんと島村さんのミスを本田さんがカバーしている時もあります……いい、ユニットだと思います」
未央「ほんと?……うれしい!!」
・
・
・
未央「プロデューサー、ごはん食べにいこ?」
武内P「本田さん?すみません、私はもう少し仕事を……」
未央「プロデューサー確かハンバーグ好きだったよね?このあたりでおいしいって評判のお店があったんだけど」
武内P「行ってみましょう」
未央「うんうん、近場であのボリュームであの値段、そしてあの味なら満足ですな!」
武内P「はい、確かにいい店でした」
未央「今度らんらんも連れて行ってみよう?らんらんハンバーグ好きだったでしょ?」
武内P「そうですね、それはいいかもしれません」
未央「でしょ?にしても、プロデューサーがハンバーグが好きって知ったときはちょっと驚いたな」
武内P「自分には、似合わないでしょうか?」
未央「ううん、いいと思う。だって、こうして一緒にごはん食べに行けたし!」
・
・
・
未央「プロデューサー、レッスン見てくれない?」
武内P「レッスンですか?今日は確か……」
未央「うん、NGでのレッスン。3人集まってって久しぶりだからさ、見てもらいたいんだ」
武内P「わかりました。それでしたら、行きましょう」
ベテトレ「よーし、休憩!3人とも久しぶりとは思えないほどよくできてるぞ!」
未央・凛・卯月「「「ありがとうございます!!」」」
武内P「三人とも、とてもよかったと思います」
凛「ありがと。でも、プロデューサーが見に来てくれるなんて……どういう風の吹き回し?」
武内P「本田さんに、見に来てほしいと言われまして……」
凛「未央が?ふーん、そうなんだ……」
未央「しまむーここのステップはこう!」
卯月「こう、ですか?」
未央「そーそー!さすがしまむー!!」
卯月「ありがとうございます!」
凛「未央」
未央「ん?なあにしぶりん?」
凛「ありがとう」
未央「……何が?」
凛「ふふっ、なんでもない」
武内P「……ふっ」
・
・
・
未央「じー……」
武内P「あの……本田さん。なにか用でも?」
未央「プロデューサーの仕事ぶりを見てる」
武内P「そ、そうですか……なぜですか?」
未央「ん?んー……なんとなく?」
武内P「は、はぁ……」
未央「邪魔ならやめるけど……」
武内P「いえ、大丈夫です」
未央「ん、なら見てる」ジー
武内P「……」ペラペラ
未央「……」ジー
武内P「……」カキカキ
未央「……」ジー
武内P「……」ポン ポン
未央「プロデューサー」
武内P「はい、なんでしょうか?」
未央「いつもありがと♪プロデューサーが頑張ってくれるから、私たちも頑張れるんだよ?」
武内P「……はい、その言葉があれば私はまた、頑張れます」
・
・
・
prrrr
ガチャ
武内P『はい、本田さんどうかしましたか?』
未央「プロデューサー、急にごめん。今時間ある?」
武内P『はい、今日は休みなので……なにかありましたか?』
未央「あのね……急にプロデューサーと話したくなっちゃって……こ、今後の相談とか?」
武内P『なるほど……そういうことでしたら、いくらでもお付き合いします』
未央「そ、それじゃあね、今度の仕事の事なんだけど―――――」
未央「―――――うん、そうだねありがとう!……あ、もうこんな時間……ご、ごめんプロデューサーせっかくの休みなのに時間とらせちゃって……」
武内P「いえ、先ほども言いましたが、私はあなたのプロデューサーです。こういったことであってもお付き合いします』
未央「うん……ありがとう!プロデューサー!!プロデューサーと話せてよかった!」
武内P『そう思っていただければ幸いです』
未央「そ、それじゃあ……切るね?」
武内P「はい」
未央「じゃ、じゃあね!また明日!!」
ピッ
未央「……なんでだろ?最近プロデューサーと話すときに緊張するような……でも――――――」
未央「なんだか、温かいな……」ギュッ
・
・
・
未央「―――というわけで、まゆちゃんのやってきたことを一通りこなしてみたんだけど」
まゆ「……なるほど」
未央「なるほど?」
まゆ「未央ちゃんから聞く限り、この一週間は……『健全』?いや、『健康』ですかねぇ?」
未央「どういうこと?」
まゆ「なんといいますか……そう、まだ友達への対応が多く含まれてるってかんじですね」
未央「うーむ……」
まゆ「未央ちゃんがやる役、それの前半部分であればこれでいいのでしょうが、後半からは今のままでは難しいでしょうねぇ」
未央「それは、私もそう思ってる。だから、まゆちゃんに教えてほしい」
まゆ「そうですね……それじゃあ、未央ちゃん一つ聞いていいですか?」
未央「ん?何?」
まゆ「未央ちゃん、未央ちゃんのプロデューサーさんの事好きですよね?」
未央「……え?」
まゆ「違いますかぁ?」
未央「ち、違、べ、別にそんなっ!?ぷ、プロデューサーはプロデューサーだから……!」
まゆ「違うのですか?……その割にはこの一週間、プロデューサーさんとよく会っていたみたいですけど?」
未央「そ、それは、まゆちゃんが普段やっていることをやってみれば?って言ったから……」
まゆ「はい、確かにそういいましたが、何も一週間でこなしてとは言ってませんし……よくこなせましたね?」
未央「それは……プロデューサーが休みの日以外は毎日会社にいて、プロデューサーの時間が空いたかなーって思ったら会いに行って……」
まゆ「なるほどぉ……随分と手間をかけましたねぇ……でも、それ以外にもう一つ」
未央「……何?」
まゆ「そもそも、なんでプロデューサーさんを相手に選んだんですかぁ?」
未央「そ、それは……まゆちゃんの相手がプロデューサーだから……」
まゆ「でも、仮にも『好きな人』を相手にした演技の練習ですよぉ?わざわざ毎日会社に行ってまでプロデューサーさんに頼むだなんて……」
未央「そ、それは……」
まゆ「未央ちゃん、ここから先は恋愛感情の有無が大きく関わってきます。……だから、正直に言ってください」
未央「…………わからない」
まゆ「……」
未央「わからないよ……急にプロデューサーが好きかだなんて言われても……
だって、プロデューサーは、プロデューサーで……私を、アイドルにしてくれた人なんだもの」
まゆ「……わかりました」
未央「ごめん、まゆちゃん……せっかく教えてくれるって言ってるのに……」
まゆ「そういうことでしたら……」ゴソゴソ
未央「……?」
まゆ「まゆの恋愛チェックシートー♪」テレレッテレー♪
未央「な、なにそれ?」
まゆ「これに書いてある項目で、あてはまるものにチェックをして、その内容で未央ちゃんがプロデューサーさんのことを好きかどうか判断するんです」
未央「えー……?」
まゆ「とりあえず、やってみてください♪」
未央「う、うん……まぁ、やってみるけど……」カキカキ
♡まゆの恋愛チェックシート♡
Q.1 ☑ 恋愛が良く分からない
Q.2 ☑ 誰かを本気で好きになったことがない
Q.5 ☑ どちらかというと背の高い人が好きだ
Q.6 ☑ どちらかというと目つきの悪い人が好きだ
Q.7 ☑ どちらかというと不器用な人が好きだ
Q.8 ☑ どちらかというと低い声が好きだ
Q.9 ☑ どちらかというと優しい人が好きだ
上記の項目が全て当てはまる人は続けてチェックしてください
Q.10☑ 背が高くて目つきの悪い不器用で声が低くて優しい人を見て胸が痛くなる時がある
Q.11☑ 背が高くて目つきの悪い不器用で声が低くて優しい人を何かに誘うときに緊張する時がある
Q.12☑ 背が高くて目つきの悪い不器用で声が低くて優しい人の事を好きか大嫌いかでいうなら好きである
(アカン)
未央「書けたけど……これ何!?」
まゆ「はーい回収しまーす」サッ
未央「ああっ!?」
まゆ「ふんふん、なるほどー……結論からいいますと、未央ちゃんはプロデューサーさんのことが好きですね♪」
未央「そりゃあそうなるでしょ!?最後のほうどう考えても特定の個人を想定した設問だったし!!」
まゆ「うふ、背が高くて目つきの悪い不器用で優しい人と聞いて、特定の個人を思いついた時点で、気にしてるってことですよぉ?」
未央「いや、その理屈はおかしい」
まゆ「とにかく、未央ちゃんはプロデューサーさんのことが好きみたいですし。これなら、まゆが教えることもありますね」
未央「いろいろ腑に落ちない点はあるけど……教えてくれるなら是非ともお願いします!」
まゆ「はい、わかりましたぁ♪」ドサッ
未央「……このノートの山は?」
まゆ「まゆがアイドルになってからつけ始めた日記帳です♪未央ちゃんにはこれを読んで、もう一度先週やったようにプロデューサーさんとすごしてもらいます」
未央「日記帳……10冊あるんだけどこれアイドルになってからつけ始めたの……?」
まゆ「はい♪」
未央「……うん、詳しくは聞かないよ。……これを読んでまたプロデューサーを誘ったりすればいんだよね?」
まゆ「そういうことですそれが、レッスン2ということで♪」
未央「わかったよ……やってみるよ!それじゃあ、私帰るね?」タタタタ
まゆ「がんばってくださぁい♪――――――――裏面には気づかなかったみたいですねぇ」ペラッ
Q.13 □ 大切な人のために大切なものを捨てられる
まゆ「未央ちゃんは、チェックできたのでしょうか?」
・
・
・
ドサッ
未央「やるとは決めたが、ノート10冊を読むって結構大変だな……まぁ、明日も仕事があるし、軽く読んで今日は寝るか……」ペラッ
今日、まゆは運命の人に出会いました
その人に出会ってからまるで世界が変わったみたいで……
まゆは、この人に出会うために生まれたんだと、そう確信しました。
未央「……出だしから重たいなぁ……」ペラッ
あの人を追いかけてアイドルになったはいいけれど、
もともと読モをしていた程度ではアイドルの世界を生きるのはとても大変なのだと理解しました。
……でも、あの人に褒めてもらうために……そのために、努力します。
だから……今日もレッスン頑張ります♪
未央「……やっぱりまゆちゃんも努力してるんだね。私も頑張らないと!」ペラッ
どうして?どうしてまゆを見てくれないの?
まゆは、こんなにも貴方を思っているのに……
どうして他の子と話しているんですか?どうして、まゆのことをもっと見てくれないのですか?
どうして……
未央「……オォウ……」
まゆは、貴方のために何でもします。
貴方の望むアイドルとして、貴方が導いてくれるならどこまでも高みへ……輝いて見せます。
でも、それでも……貴方はまゆを置いていくのですか……?
なんでなんですか……?
どうすれば、貴方はまゆを見てくれるのですか……?
まゆと貴方は運命の赤い糸で結ばれているんじゃないのですか……?
未央「……まゆちゃん……」ペラッ
まゆは気づきました。
運命が、まゆと貴方を出会わせました。
けれど、運命はまゆと貴方を結び付けてはくれませんでした。
……だから、まゆは決めました。
まゆに結ばれたこの赤い糸……いえ、赤いリボンを貴方に結んでみせると。
待つだけでは運命は助けてくれない。
まゆ自身が、まゆと貴方を結び付ける運命の赤いリボンになってみせます
未央「……」ペラッ
まゆを見てください
未央「……」ペラッ
ほかの子を見ないでください
未央「……」ペラッ
まゆだけのプロデューサーさんでいてください
未央「……」ペラッ
そのためなら――――――死んでもいいです
未央「……」ペラッ
未央「……」ペラッ
未央「……」ペラッ
未央「……」ペラッ
未央「……」ペラッ
まゆは貴方が好きです
貴方のために作ったお弁当、愛情込めて作りました 貴方とならいつまでも……
まゆをもっと見てください
運命を掴んで見せます
貴方に、まゆの全てを……
どうして他の子とお話しするんですか?
貴方といればそこが、まゆの居場所です
愛しています愛しています愛しています まゆを見てください
世界よりも貴方の一番になりたい
貴方を絶対に見逃しません
まゆは、貴方との運命を信じています
未央「……」ペラッ
まゆのリボンは―――――貴方に結ばれました
未央「……」パタン
・
・
・
未央「みんなおはよー!!」
卯月「おはようございます未央ちゃん!」
凛「おはよう、未央」
オハヨー!
オハヨウゴザイマス
オハヨー!
ワズラワシイタイヨウネ!
凛「……未央、目の下にクマできてるけど寝不足?」
未央「ん?ああ、昨日ちょっと本読んでたら寝れなくなっちゃって……」
卯月「大丈夫ですか?今日はNGでの番組収録がありますけど……」
未央「大丈夫!確かに寝不足だけど、むしろいつもより調子がいいくらいなんだ!」
凛「そうなの?ならいいけど……それにしても、未央が徹夜するだなんてどんな本なの?」
未央「それはちょっと……プライバシーにかかわることなんで内緒で」
凛「なにそれ?」
・
・
・
未央「プロデューサー」
武内P「はい、どうしましたか本田さん?」
未央「散歩、また行こうよ」
武内P「はい、構いませんよ」
未央「……」
武内P「本田さん、本日の収録もいい笑顔でした。NGでの仕事は久しぶりでしたがやはりあなた方はとてもいいユニットだと思います」
未央「ほんと?なら、よかった……」
テクテク
武内P「……」
未央「……」
武内P「あの、本田さ―――」
ギュ
未央「……」
武内P「ほ、本田さん?」
未央「何?寒いからさ、腕くらい組ませてよ」
武内P「しかし、人通りが少ないとはいえ外では……」
未央「大丈夫、ちゃんと変装してるし」
武内P「だからといって……」
未央「嫌?私と腕組むの?」
武内P「……その言い方は、少しずるいと思います」
未央「……プロデューサーそんな言い方もできたんだね」
武内P「……すみません」
未央「ううん、むしろ得しちゃった」
武内P「得、とは?」
未央「また、知らなかったプロデューサーを知れたってこと♪」
・
・
・
武内P「今日はソロでの収録でしたが……随分と早く終わってしまいましたね」
未央「いやー気合い入れましたから!!」
武内P「この後はどうしましょうか?帰宅するというのでしたら送りますが」
未央「それならさ!またショッピングに付き合ってよ!!プロデューサーも時間あるでしょ!?」
武内P「そう、ですね。わかりました、お付き合いさせていただきます」
未央「やったー!!」
未央「プロデューサー、この服どう思う?」
武内P「はい、とてもよく似合っていると思います」
未央「プロデューサー、この帽子ってこの服に合うかなぁ?」
武内P「はい、とても似合っていると思います」
未央「…………この、アイウェアとか変装するのにちょうどいいかも。プロデューサーどう思う?」
武内P「そうですね……とても、似合っていると思います」
未央「プロデューサーさっきからそればっかじゃん!?」
武内P「い、いえ、その……」
未央「こうさ、もっと『未央ちゃんが着るならなんでも似合うよ』みたいな歯の浮くようなセリフは言えないの?」
武内P「その……すみません。努力、します」
未央「……ごめん、やっぱなしで。プロデューサーは今のほうがいいや」
武内P「ええ……?」
未央「……プロデューサー、付き合ってもらってばっかで悪いからさなんかプレゼントしてあげる!」
武内P「いや、そんな……この間もストラップをいただきましたし……」
未央「あんなの大したものじゃないし、だいたいプロデューサー、
ぴにゃこら太ストラップを付けてるの莉嘉ちゃんたちに見つかってすっごいイジられてたじゃん」
武内P「それは……」
未央「なので、今回はちゃんと普段使いができるものをプレゼントします」
武内P「は、はぁ……」
未央「となると、何がいいかな……」
武内P「お気遣いなく……」
未央「うーん……あ、そうだ!」
武内P「ネクタイ、ですか」
未央「うん、これなら仕事でも使えるでしょ?」
武内P「はい、そうですね」
未央「うーん……プロデューサー、どっちがいい?」
武内P「そう、ですね……右のほうが……」
未央「なるほどープロデューサーはこの色が好みなのかー」
武内P「ええ、まぁ」
未央「なるほどー。じゃあ買ってくるからちょっとまってて!」
未央「ただいまー!プロデューサー、それじゃあちょっとそのまま立ってて」
武内P「……?わかりました」
未央「はいはい、そのままそのまま」
シュル
武内P「本田さん?何を……」
未央「え?せっかく買ったんだからこの場でつけてもらおうって。あ、動かないで」
武内P「し、しかし……」
未央「いいからいいから……っと、よし」キュ
武内P「……」
未央「うん!似合ってるよ!」
武内P「ありがとうございます……しかし、本田さんあまりこういったことは……」
未央「えー?いいじゃんこのぐらい」
武内P「そうはいいますが……あなたはアイドルですので、あまり噂の立つようなことは……」
未央「……はーい」
武内P「……本田さん」
未央「何?」
武内P「……ありがとうございます。ストラップも含めて、ちゃんと大切に、しますので……」
未央「……うん♪」
・
・
・
未央「プロデューサー!!一緒にこれ見て!!」
武内P「これは……映画ですか?」
未央「うん!前話題になった恋愛映画!!恋する女の子の演技の参考にしようと思って借りてきたんだ!プロデューサーからも意見欲しいし!」
武内P「なるほど……」
未央「というわけで、スタート!!」
未央「……えー、終わりましたね」
武内P「はい、そうですね」
未央「プロデューサー、感想をどうぞ」
武内P「……あまり、映画についての造詣は深くないのですが……その……」
未央「はい、ありがとうございます。今ので十分です……うん、レンタル代返してほしいね」
武内P「学園を舞台とした恋愛ものという話でしたが……後半、猟奇殺人事件が始まるとは……」
未央「しかも無駄にスプラッタ。パッケージで一番でかく写ってるこの子の首が物理的に飛んだ時は見てる映画が変わったかと思ったよ。
ていうか、話題になってるってそういう意味だったんかい……」
武内P「はい……」
未央「まったく……ムードも何もないじゃんか……」ボソッ
武内P「そう、ですね……確かにあまりいい雰囲気の映画ではありませんでした」
未央「え?あ、ああそうそう。そういうこと」
武内P「ですが……前半の恋愛描写では十代の少女の心の機微をよく描けていたのでは……と思います」
未央「そう、かな?」
武内P「ええ、しかし今回本田さんが演じる役柄の参考にはあまりならないかもしれません……」
未央「うーむ、残念!」
武内P「……本田さん、このDVDですがどうするつもりですか?」
未央「え?……この後、返却BOXにシュゥゥゥーッ!!だね」
武内P「でしたら、私がしておきますので、借りてもよいでしょうか?料金はもちろん支払いますので」
未央「え?別にいいけど……まさかもう一度見るの?」
武内P「ええ、作品としてはあまりいいものだとは言えませんが、要所要所で光るものを感じたので……」
未央「まさかプロデューサーがクソ映画ハンターだったとは……」
武内P「それでは、料金ですが……」
未央「ああ、いいよいいよ。別にいらない」
武内P「しかし……」
未央「プロデューサーが一緒に見てくれたから。それでいいの」
武内P「いいの、でしょうか……?」
未央「いいったらいいの!!」
武内P「……わかりました。ありがとうございます」
・
・
・
未央「プロデューサー」
武内P「どうしましたか?本田さん」
未央「これ」スッ
武内P「これは……?」
未央「お弁当。もうお昼でしょ?食べて」
武内P「本田さんが、作ってくれたのですか?」
未央「うん……意外?私が料理だなんて」
武内P「い、いえ、そんなことは……」
未央「とりあえず、食べてみてよ」
武内P「あの、本田さん。お気持ちは大変うれしいのですが……やはり、アイドルからこういうモノをいただくのは……」
未央「プロデューサー、かな子ちんのクッキーは食べてたよね?私のは受け取れないってこと?」
武内P「い、いえ!?そんなことは!!」
未央「……なら、食べてくれるよね♪」
武内P「……はい」
未央「……ハンバーグ入ってるよ?手作りの」
武内P「……いただきます」
未央「どう?プロデューサー?」
武内P「……とても、おいしいです」
未央「えへへへへ……なら、作った甲斐があったよ!」
武内P「特に、このハンバーグがとても……」
未央「そりゃあね!そのお弁当で一番気合い入れたおかずなんだから!」
武内P「はい、さすがです……」
未央「でしょー?プロデューサーさ、ほかに好きなものない?また、作ってきてあげるからさ」
武内P「いや、その、ですからあまりこういったことをするのは……」
未央「プロデューサー、この間かな子ちんの新作ケーキ食べてたよね?」
武内P「……わかりました」
未央「えへへ♪楽しみにしててね!」
・
・
・
未央「プロデューサー!!」
武内P「本田さん?どうしましたか?」
未央「ほら、こないだ受けたドラマの仕事あるでしょ?あれの演技レッスンをするんだけど……ちょっとだけでいいから、プロデューサー見てくれない?」
武内P「しかし、私は演技のほうは詳しくないのですが……」
未央「だからこそ!だよ、視聴者目線で私の演技がどうなのか見てもらいたいの!!」
武内P「そういうことですか……わかりました」
未央「それじゃあレッスンスタジオに行こう!!」
未央「先輩!おはようございます!!えへへ、私、先輩に会えて嬉しいです!」
武内P「……」
未央「ダメですよ先輩?ちゃんとあの子の事見てあげないと……逃げられちゃいますよ?」
武内P「……」
未央「ほら!あんたも頑張って先輩に言っちゃいなって!!大丈夫、あんたならきっと大丈夫だよ!!」
武内P「……」
未央「プロデューサー!!どうだった!?」
武内P「……私は、演技の事は詳しくありませんが……」
未央「うんうん」
武内P「いい、演技だと思います」
未央「よっし!」グッ
武内P「……すみません、私はそろそろ仕事に戻りますが……」
未央「うん、ごめんねプロデューサー、つき合わせちゃって」
武内P「いえ、こういったことも私の仕事だと思っていますので」
未央「仕事かぁ……」
武内P「本田さん?」
未央「……プロデューサー!最後に見てほしい部分があるの!」
武内P「はい?」
未央「……先輩、大好きです♪」
武内P「ッ!?」
未央「……お仕事がんばってねプロデューサー♪」
・
・
・
武内P「……」カキカキ
未央「……」
武内P「……」カチャカチャ
未央「……」
武内P「……」ペラ、ペラ
未央「……」
武内P「……」カチャ……ピタッ
未央「……」
武内P「あの……本田さん?」
未央「なぁにプロデューサー?」
武内P「いえ、先ほどからこちらを見ているようなので……」
未央「駄目だった?ちゃんと書類とかは見えないようにしてるんだけど」
武内P「いえ、駄目では……しかし、本田さんは今日オフだったのでは……?」
未央「ん?オフだからって会社に来ちゃいけないってわけじゃないでしょ?」
武内P「そうですが……」
未央「邪魔なら出ていくけど」
武内P「いえ、大丈夫ですが……」
未央「ならいいよね」
武内P「はい……」
未央「……」
武内P「……」カキカキ
未央「……」
武内P「……」カチャカチャ
未央「……」
武内P「……」ペラ、ペラ
未央「……プロデューサー」
武内P「はい、なんでしょうか?」
未央「頑張ってるプロデューサーってかっこいいね」
武内P「ッ!?」
未央「私、そろそろ帰るね」スタッ
バタン
武内P「……いったい何だったのでしょうか……?」
・
・
・
prrrrr
武内P『はい、本田さんどうされましたか?』
未央「もしもしプロデューサー?急に電話してごめん」
武内P『いえ、時間は大丈夫ですが……』
未央「うん、手短に済ませるからさ……あのね、プロデューサー、ここ最近私に付き合ってくれてありがとう」
武内P『いえ、それは前にも言った通り、それも含めて私の仕事だと思っています
なので、本田さんがお礼を言う必要はありません』
未央「ぶー……お礼は素直に受け取っておかないと嫌われちゃうよ?」
武内P『申し訳ありません……どうも、自分はそのあたり気が利かないようで……』
未央「もう、そんなんじゃ私以外の子に嫌われちゃうよ?」
武内P『ありがとうございます……できるだけ、改善するようにします』
未央「…………やっぱプロデューサーはそのままでいて?」
武内P『ええ……?』
未央「それじゃ、プロデューサーにお礼も言えたし切るね?」
武内P『は、はい』
未央「プロデューサー―――――ちゃんと、私を見てね?」
武内P『本田さん?それはどういう……』
pi
未央「……うん、すごく……あったかいな……
そっか、好きってこういうことなんだね……」
・
・
・
未央「―――――と、いうわけで今回も順調にこなせたわけなんだけど……どう思う?」
まゆ「そうですねぇ……前回よりはいいと思いますが……『風邪のひきはじめ』ってかんじですかねぇ?」
未央「……?それってどういう意味なの?」
まゆ「掴みというか、理解の一歩手前といいますか……とにかく、まだ私の『愛』を理解したとは言えませんね」
未央「そんなぁ……」
まゆ「ですが、理解に近づいているというのも事実です。なので、ここはもう一歩進んで……いえ、一歩立ち止まってみましょう
未央「?それってどういうこと?」
まゆ「未央ちゃん、あなたは約2週間ずっとプロデューサーさんと一緒でしたけれど……
もう一週間、今度はプロデューサーさんと一度も会わないで過ごしてみてください。それが、レッスン3ということで♪」
未央「一週間?それだけ?」
まゆ「はい、好きな人に会えない辛さ……これを理解してもらおうかなって。もちろん電話とかも駄目ですよ?」
未央「いやー……言いたいことはわかるけど一週間でいいの?そりゃあ、年単位だったり、
離れ離れになるとかだったら、そういうのもわかるかもしれないけど……」
まゆ「短いと思いますか?」
未央「だってさ、今までだって忙しいときはそのぐらいプロデューサーの顔見てない時があったかもしれないし」
まゆ「そうですか……私ならきっと死ぬほど辛いと思うでしょうねぇ。なら、とりあえず一週間ということにして、それで足りなければ延長ってことにしましょう♪」
未央「そうだね、それでいいと思う、プロデューサーにそのことを伝えるのに一回会うのはいいよね?」
まゆ「はい♪一応、私からも未央ちゃんのプロデューサーさんに伝えておきますね?
連絡事項とかも私か、CPのメンバーの皆さんから伝えてもらうよう言っておきますから」
未央「いいの?ごめん、何から何まで……」
まゆ「いいんですよ、私も大したアドバイスはできていませんし……
それにしても、未央ちゃんはやっぱりプロデューサーさんのことが好きなんですかぁ?」
未央「う……うん、たぶん、そうだと……思う」
まゆ「……どうして、そう思ったんですかぁ?」
未央「あの、ね?まゆちゃんから借りたノートを読んだらさ、最初はさ、ちょっと怖かったんだけど、読み進めていくうちに
まゆちゃんがプロデューサーの事を凄く好きなんだなってのがわかってきてさ……
人を好きになるってこんな風なんだってのがさ、ちょっとだけわかったような気がしてさ、
そしたらなんか、プロデューサーの事を考えたり、顔をみたり、話したりしてると……
こう、胸が温かくなる感じがして……それがなんか良くて、好きってこういうことなのかなって……」
まゆ「……そうですかぁ。それにしてもちゃんと、まゆの日記読んでくれたんですねぇ」
未央「うん、そりゃあ演技指導を頼んだのは私なんだから。ちゃんと言われたことはやるよ。
……そうだ、ちょうどいいから日記返しておくね?貸してくれてありがとう!」ドサッ
まゆ「……もしかして、全部読み終わったんですかぁ?」
未央「うん、まぁ、とんでもなく濃い内容だったから徹夜しちゃったけどね?」
まゆ「……別に一気に読まなくても良かったのですが……」
未央「え!?そうだったの!?」
まゆ「はい、日記はあくまで理解を助けるようにと思って貸したので、むしろ一冊読んでいればいいかな?程度だったんですけど……
全部読まれたと思うと、少し……恥ずかしいですね……」
未央「そ、そうだったんだ……」
まゆ「でも、未央ちゃんがそれだけそのドラマに本気で挑みたいんだってことはわかりました」
未央「うん……仕事をとってきてくれたプロデューサーのためにも、この仕事は完璧に仕上げたいんだ」
まゆ「はい、ですので一週間。頑張ってくださいね?」
未央「一週間で頑張るも何もないと思うけどね、まぁ、まゆ先生がそういうならやってみるよ。
それじゃあ、私レッスンあるから行くね?」
まゆ「はい♪また今度」
未央「うん、またね!」タッタッタッ
まゆ「…………まゆの日記を全部読んであの程度だなんて……未央ちゃんは随分と常識的ってことですかねぇ?
でも未央ちゃん?あなたはもう、『まゆの愛』を知ってしまいました……理解には届いていませんが、これからの1週間できっと……」
まゆ「未央ちゃん、あなたの常識は、あなたによって崩されますよぉ?」
・
・
・
未央「今日から一週間プロデューサーと会えないのかぁ……うーん、やっぱり一週間程度でわかるのだろうか。
……まぁ、とりあえずこなしてから考えよう」
ガチャ
未央「おはよー!」
凛「おはよう、未央」
卯月「おはようございます未央ちゃん!」
未央「……やっぱりプロデューサーはいないか」
凛「そういえば、今日はきらりの現場に早めに行くって言ってたっけ……」
卯月「そうでしたね」
未央「まぁ、いないのはわかってたし……みんな、お仕事は一緒じゃないけど今日も頑張ろう!」
凛「うんっ」
卯月「はいっ!」
未央「うん、今日もお仕事は順調に終わったな……やっぱ、一週間は普通に乗り切れそうだね
とりあえず今日はもう帰ろう……」
未央「……あ、ここプロデューサーと散歩したところだ……って、帰るのに遠回りしちゃってるよ何してんだろ私……」
未央「なんだろ……いつもより、寒いな……」
・
・
・
未央(2日目……そりゃあ、プロデューサーと会わなくてもお仕事はあるよね……
車移動だからもしかしたらって思ったけど、スタッフさんだったし……)
藍子「未央ちゃんとまた一緒にお仕事で来てうれしいな♪」
未央「うん、私もだよ」
藍子「ふふ、私、どうも人よりもゆったりしちゃってるから……
未央ちゃんみたいにハキハキした人がいると本当に助かるの」
未央「そうなんだ」
未央(あ……今のお店プロデューサーのネクタイ買ったところだ……ちゃんと、つけてるかな……?)
藍子「未央ちゃん?どうかしたの?」
未央「え……?」
藍子「なんか、車の外をずっと見てるから……」
未央「い、いやなんでもないよ?そう、さっき美味しそうなクレープのお店があったなーって」
藍子「そうなの?……ふふ、なら後で一緒に行ってみる?」
未央「……うん、そうだね」
藍子「そうだ、せっかくだから私のお気に入りのカフェにも行こう?とってもいい雰囲気なの」
未央「……うん」
・
・
・
藍子「それじゃあ、またね未央ちゃん♪」フリフリ
未央「うん!あーちゃんまたね!!」フリフリ
未央「……あーちゃんとのお茶は楽しかったけど……
なんだろ、凄く、寂しいな……」
・
・
・
未央「3日目、か。プロデューサー……―――――って何言ってるの私!?まだ三日だよ!?連休レベルだよ!?
……いかん、このままだと人前でもこんな態度をとっちゃうかも……気合い入れないと!」
バンッ!
未央「おはよー!!」
みく「にゃ?未央チャンおはよーにゃ」
李衣菜「おはよー」
未央「あれ?二人だけ?」
みく「ほかの子はお仕事にゃ」
未央「そっかー……」
李衣菜「仕事があるのはいいことでしょ。……それで話の続きだけどさ、みく何で今日そんなに眠そうなの?」
未央「なになに?なんかあったのみくにゃん?」
みく「にゃー……昨日、夕方過ぎくらいから小梅チャンが映画鑑賞を初めて……」
李衣菜「小梅ちゃんってことは……あー」
未央「夜中に見ちゃいけない系の映画かぁ」
みく「そういうことにゃ。誘われたから見てみたんだけど、これが最初は普通の学園恋愛ものだったんだけど、後半から一転スプラッタ―にゃ」
未央「はは、なにそれー?……え?」
みく「もう、伏線もなんもなし!いきなりヒロインっぽい子の首がぶっ飛んだときは途中から映画が変わったかと思ったにゃ!!」
李衣菜「いやー、それはロックだね!!」
みく「いや、うん、まぁ、そう言えなくもないと思うけど……その描写が無駄にリアルで、おかげで昨日は目を閉じるとヒロインの首が飛ぶ映像が……」
李衣菜「……それは寝不足になるね」
未央「ね、ねぇみくにゃん?」
みく「にゃ?何、未央チャン?」
未央「そ、その映画ってさ、小梅ちゃんのなんだよね……?」
みく「そーそーそのことなんだけど、その映画を小梅チャンに教えたの誰だと思う?」
李衣菜「え?小梅ちゃんが自分で見つけてきたんじゃないんだ」
みく「なんでもパッケージが普通の恋愛モノだったからスルーしてたんだって。
……でね、その映画の事を小梅チャンに教えたのが……なんとPチャンだったんだにゃ!!」
未央「ッ!?」
李衣菜「え?プロデューサーってそういう映画好きだったの?」
みく「んーよく知らないけど、PチャンがそのDVDを返しに行ったときに偶然小梅チャンに会って、その映画の事を教えたら小梅チャンが興味持ったらしいにゃ。
で、小梅チャンがレンタルしてきて昨日のみくの悲劇につながったわけにゃ……」
李衣菜「へーそうだったんだ」
みく「全く、あんなのもう詐欺にゃ!Pチャンも小梅チャンもよくあんなの見られたと思うにゃ!」
李衣菜「あはは、災難だったね。でも、前々から思ってたんだけどプロデューサーと小梅ちゃんってちょっと仲良すぎない?」
未央「……」ピクッ
みく「あー、それはみくも思ってたにゃ。あの二人ちょくちょく電話してるし、昨日のDVDももしかしてPチャンと一緒に見たやつだったりして!」
李衣菜「うーん、それはつまりプロデューサーとアイドルが……ってこと?ロックだね!」
みく「……いや、あのPチャンがそんなことするとは思えないけど……もしかしたらってこともあるかもね」
李衣菜「いやいや、普段無口で堅物な人がってのが最高にロックなんじゃないの?ねぇ、未央ちゃんはどう思う?」
みく「Pチャンと小梅チャンの間になんか怪しい関係があると思う?」
未央「そんなの、あるわけないでしょ」
みく「ッ!?」ビクッ
李衣菜「み、未央ちゃん……?」
未央「プロデューサーが?小梅ちゃんと?……ありえないでしょ。プロデューサーはちゃんとアイドルの事を考えているんだから。
アイドル……それもよその部署の小梅ちゃんとそんな関係になるわけないよ」
李衣菜「あ、あはは……そ、そうだよね!で、でももしかしたらってことも……」
未央「ないって言ってるでしょ?」
李衣菜「う、うん!そ、そうだよね!?」ビクッ
みく「あ、あのPチャンがそんなことするわけないよねー?」アセアセ
未央「……でしょ?プロデューサーがそんなことするわけないよーあんまり変な噂立てちゃうと、
プロデューサーが困るかも知れないから、外では言わないようにしたほうがいいよ……みくにゃん?リーナ?」
みく「う、うん。わかった」
李衣菜「言わない!絶対に言わない!!」
未央「ん!それじゃあ、私そろそろ仕事だから行くね?二人も頑張ってね!!」
みく「わ、わかったにゃ……」
李衣菜「がん、ばるよ」
未央「それじゃ!行ってきます!!」
バタン
李衣菜「……な、なんか未央ちゃん凄く怖かったんだけど……」ガクガク
みく「一体なんなの……?凄く、怖かったにゃあ……」ブルブル
未央「むー……なんか二人に怖がられていた気が……何で?」
・
・
・
未央(4日目。……プロデューサーと会わなくても私の日常は何も変わってない
今日も、いつも通りに仕事をこなして、いつも通りにレッスンをして……)
みりあ「あ!蘭子ちゃん!!いたよー!!」
未央「みりあちゃん?」
蘭子「太陽の煌めきよ!そなたを探し求めていた!!(未央ちゃん、探してたんですよー!)」
みりあ「あのね、蘭子ちゃんが、未央ちゃんにお礼が言いたいんだって」
未央「お礼?私らんらんに何かしたっけ?」
蘭子「そなたが指し示した約束の場所!そこはまさしく、楽園≪エデン≫であり!我が魔力は最高潮へと達した!!
(未央ちゃんが教えてくれたレストラン、とっても美味しかったですよー!)」
みりあ「未央ちゃんが教えてくれたレストラン、とっても美味しかったんだって!」
未央「レストラン……?ああ、あのハンバーグのお店か!」
蘭子「然り!」
未央「……あれ?でも、私そのお店のことらんらんにまだ教えてなかったような……」
蘭子「そなたが伝えし伝説を我が友が受け継ぎ!我とともに赴いたのだ!!」
未央「……みりあちゃん」
みりあ「えっとねー、蘭子ちゃんプロデューサーからそのお店の事を聞いて、プロデューサーと二人で行ってきたんだって!」
蘭子「故に、そなたに感謝の祝福を――――――」
未央「それ、どういうこと?」
蘭子「え?……ど、どうとは……?」
未央「……なんでらんらんとプロデューサーが二人っきりでレストラン行ってるのってことだよ?」ズ゙イッ
蘭子「そ、それはその……」
未央「ねぇ、らんらん?」ガシッ
蘭子「ぴいっ!?」ビクッ
未央「答えてよ、二人っきりで行ったの?なんで?」
蘭子「そ、その……わた、私も、は、ハンバーグ好きで、た、たまたま時間が空いて、
お昼、食べてなかったからお腹、空いてて、良かったらって、ぷ、プロデューサーが……」
未央「そうなんだ。―――――――じゃあ、何でもないんだよね?」
蘭子「な、何がですか?」
未央「ん?別に♪そっかーらんらんも気に入ってくれたんだね!じゃあ、今度はみんなで行ってみよっか?」
蘭子「は、はい」
未央「よし、それじゃあ私もう行くね?らんらんも、お仕事頑張ってねー!」タタタ
蘭子「……な、なんか未央さんすごく怖かった……」
みりあ「う、うん……未央ちゃんどうしたんだろ……?」
未央「言い忘れてたけどさ」
蘭子「ひぃ!?」
未央「らんらん、プロデューサーとごはん食べるのはいいけどさ、外で二人っきりでってのはやめたほうがいいよ?
らんらん人気出てるんだから―――――――変な人に、襲われちゃうかもよ?」
蘭子「」
未央「それじゃあ今度こそ行くね?―――――気を付けてよ?らんらん♪」タッタッタッ
蘭子「あ……」ペタン
みりあ「蘭子ちゃん!?大丈夫!?」
蘭子「こ、怖かったよぉ……」グスッ
未央「……」タッタッタッ ピタッ
未央「わ、私……なんであんなこと言っちゃったの……?
らんらん、怖がってたでしょ……」
未央「私……一体どうしちゃったの……?」
・
・
・
未央(5日目……もう、5日。私の日常にプロデューサーがいなくなってからたった5日。そう、5日しか経ってない。なのに……)
未央「……ッ!?」ドテッ
未央(また、だ。ステップは間違えるし、声は出なくなる……いつもならこんなことないのに……)
未央「なんで……なんで私、こんなにできなくなってるの……?」
未央(プロデューサー……プロデューサーに会えてないから……?)
未央「たった1週間だよ……?私、こんなに我慢弱かったっけ……」
未央「プロ、デューサー……やっぱり、レッスン見に来てくれないんだね……」
・
・
・
武内P『本田さん』
プロデューサー!!やっと会えたね!!ずっと、ずっと会いたかったんだよ!!
武内P『本田さん、大事な話があります』
ん?なに?二人の将来の事とか?……なーんちゃって♪
で、なになに?大事な話って?
武内P『本田さん……私は、あなたのプロデュースから外れることになりました』
……嘘でしょ?プロデューサー、プロデューサーが嘘いうなんて珍しいね!
武内P『プロジェクトの拡大に伴い、現在のメンバーの方々には、各々の方針で活動し、
私は新規メンバーの方々のプロデュースをすることになりました。
したがって、本田さんのプロデュースからも外れることになります』
……嫌だよ、嫌だ!!私は、まだ……ずっとプロデューサーに、プロデュースしてもらいたい!!
武内P『申し訳ありませんが……これは決定事項です』
まってよ……プロデューサー……私、プロデューサーがいないと……
武内P『本田さん、今後のご活躍を願っています』
……ねぇ、プロデューサー行かないでよ……お願いだから……
私、プロデューサーと一緒じゃないともう……
プロデューサー、プロデューサー……
未央「行かないでプロデューサーッ!!」ガバッ
未央「……夢?…………そっか……酷い、夢」
未央「……プロデューサー、会いたいよ……」
未央「おはよう……」
杏「んあ?未央ちゃん?おはよー」
智絵里「未央ちゃん、おはようございます」
かな子「おはようございます未央ちゃん♪」
未央「うん……」
杏「……どしたの?なんか元気ないみたいだけど……」
智絵里「あの……未央ちゃん今日オフだったんじゃ……」
かな子「そういえば……何かあったの?」
未央「え……?あ、あーそれはね……えっと、そう!自主練!本田未央の更なる進化を目指して自主練しよっかなーって」
杏「うぇー……自主練とかよくやるよー……杏は絶対にごめんだね」
かな子「未央ちゃん、頑張ってるんだね」
智絵里「私も……見習わないと……」
未央「いやいや……はは……あの……さ、プロデューサー知らない……?」
かな子「プロデューサーさん?さっきまでいたんだけど……」
智絵里「急な用事が入ったとかで、出ちゃったけど……」
未央「…………そうなんだ」
杏「プロデューサーになんか用でもあったの?」
未央「い、いや、自主練をさ、見てもらおうかなって」
杏「未央ちゃんもプロデューサーも、よく頑張るねぇ……杏なんかさっさと印税暮らしに突入したいのに」
かな子「杏ちゃんは相変わらずだね、この間もプロデューサーさんにスタジオまで運んでもらってたみたいだし」
未央「……」ピクッ
杏「えー?それを言ったらかな子ちゃん、この間一人でケーキ食べてるの見られて慌てて隠したって言ってたじゃん?しかもホールで」
かな子「あ、あれはみんながいると思って作ってきたらお仕事でみんな出てて……で、でもプロデューサーさんと一緒に食べたから無駄にはしてないよ?」
杏「一人で半ホールは十分多い気が……」
智絵里「プロデューサーさん、大変だね……」
かな子「ち、違うよ!?プロデューサーさんが来た時にはもう4分の3は食べちゃってたから、プロデューサーは4分の1しか食べてないよ!?」
杏「4分の3って……そっちのほうが問題だと思うよ……?」
かな子「い、いや……ちゃんと動いて消費したから!!プロデューサーさんも付き合ってくれたし!!」
未央「え……?」
杏「うぇ?マジで?」
かな子「なんか、久しぶりに運動したい気分だからって……ランニングですけど」
杏「それぜったいかな子ちゃんを気遣ったんだよ」
かな子「うぅ……そのぐらいわかってるよぉ……」
杏「にしても、プロデューサーもよく付き合うよねぇ」
かな子「プロデューサーさん、私たちの事すごく気遣ってくれるから……」
杏「だからって、頑張りすぎでしょー?杏がプロデューサーだったら1日働いて6日は休むね」
智絵里「私は……最近はプロデューサーさんに迷惑かけること少なくなってきたと思うけど……今でも時々、そばにいてくれると凄く安心するな……」
未央「……」ギリッ
杏「杏からすればプロデューサーは少し過保護だなぁ。もう少し杏を信頼して放っておいてほしいよ。
そうすれば杏もゆっくりサボれるのにぃー」
かな子「そんなだからじゃないの?……杏ちゃんの事一番よくわかってるのってプロデューサーかも……」
杏「えー?それはない。杏の事をわかっているなら、毎日飴を献上して、労働時間1日1時間にしてくれるはずだからね!」ドヤッ
かな子「もう、またそんなこと言って……」
未央「……なんで?」
杏「ん?何?未央ちゃん」
未央「……なんで?」
杏「え?」
なんでそんな風に言えるの?プロデューサーといられてどうしてそんなことが言えるの?
なんで私は会えないのにみんなは会えるの?
なんで私の前でそんな風に言えるの?
私は、こんなにもプロデューサーに会いたいのに
私は、こんなにもプロデューサーを想ってるのに
私だってプロデューサーといたいのに
私だってプロデューサーに抱きしめてほしいのに
私が、一番プロデューサーの事を好きなのに
なんで、なんで、なんで――――――
未央「――――――なんでッ!!!?」ガタッ
杏・かな子・智絵里「「「!?」」」ビクッ
未央「――――――あ……え、えっと……なんでやねんっ!!」ビシッ
杏「うぇ!?」
未央「あ、杏ちゃん?あ、あんまりプロデューサーに手間かけさせるようなことはしないほうがいいよ?
ほら……私がこうツッコんじゃうからさ!」
杏「え……?未央、ちゃん……?」
未央「あ、あはは……ごめん私用事思い出したから帰るね!!」ダッ
バタン
かな子「……未央ちゃん、どうしたんだろう……」
智絵里「お、怒ったの?で、でもツッコミって……」
杏「未央ちゃん……?」
未央「……私、どうしちゃったんだろう……杏ちゃんたちにあんなこと……」
まゆ「こんな誰も来ないようなところで座り込んでる人がいると思えば……未央ちゃん、何をしているんですかぁ?」
未央「ま、まゆちゃん……」
まゆ「未央ちゃん、今日はオフのはずでしたよねぇ?どうして会社にいるんですかぁ?」
未央「そ、それは……」
まゆ「プロデューサーさんに会いに来たんですよね?」
未央「ッ!?」
まゆ「やっぱり……1週間なんて短いって未央ちゃん言ってましたよね?」
未央「……」
まゆ「それで?プロデューサーさんには会えましたかぁ?」
未央「……」
まゆ「そうですかぁ。会えなかった……なるほど」
未央「……ねぇ、まゆちゃん」
まゆ「はい、なんですかぁ?」
未央「まゆちゃんはさ……私がプロデューサーを好きだって言ってたけどさ……
でも、誰かを好きになるって時々胸が痛くなるけど、その人の事を考えると胸があったかくなるような……
そういうものじゃなかったの……?」
まゆ「……今は違うのですかぁ?」
未央「……胸が痛いのがずっとで……なのにプロデューサーのことを考えると冷たくて……
ねぇ、まゆちゃん……私は、本当にプロデューサーの事が好きなの……?」
まゆ「……そうですねぇ……」
まゆ「そんなの、まゆが知るわけないじゃないですかぁ?」
未央「……え?」
まゆ「未央ちゃん自身がわからない感情を、他人であるまゆがわかるわけありませんよ」
未央「だ、だって、まゆちゃん私がプロデューサーの事好きだって……変なチェックシートまでやらせて……」
まゆ「ああ、これですかぁ?」ペラッ
未央「そ、そう!」
まゆ「こんなの、未央ちゃんがプロデューサーさんのことが好きだと思わせるための単なる小道具ですよ」ビリッ
未央「そ、そんな……」
まゆ「私の事を未央ちゃんに教えるのに、誰かを好きだと思っているほうが手っ取り早かったので……
未央ちゃんにはプロデューサーさんの事を好きでいてもらったんですよ」
未央「わ、私は……」
まゆ「あら?どうしたんですかぁ?随分と落ち込んでいるみたいですが……」
未央「だ、だって……それじゃあ、私はなんでこんな苦しい気持ちに……」
まゆ「ただの思い込みなんじゃないですか?未央ちゃんは感受性豊かみたいですし。
まぁ、別に好きでもない人を好きだと思うだなんて、私には無理ですけどねぇ……」
未央「私……じゃあ、なんでこんな……」
まゆ「それに、仮に未央ちゃんが本当にプロデューサーさんの事を好きであっても……結ばれることは無いと思いますよ?」
未央「どう、して……私が、アイドルだから……?」
まゆ「違います、そんなことは些細な問題にすぎませんよ」
未央「それって……」
まゆ「アイドルとプロデューサー……確かにそんな二人が公に結ばれることは難しいかもしれません……
でもぉ、別に結婚だけが結ばれることじゃないですよぉ?ただ、共にいる……それだって立派な結びつきです……」
未央「なら、なんで……」
まゆ「未央ちゃん?まゆは、1週間プロデューサーと会うことを禁じました。それは、未央ちゃんのプロデューサーにもお願いしたことです」
未央「……」
まゆ「だけど……同じ会社にいるのにすれ違うこともない、顔すら見ない……一度たりとも会わないなんてことそうそう無いと思いますよぉ?」
未央「それ、は……」
まゆ「最近はそれぞれ別の活動をしていますが、CPとそのプロデューサーさんは同じ部屋に集まり、
同じ会社で活動をしています。346は自前の撮影スタジオやラジオスタジオも持っていますから、
この1週間でたまたま出会うということがあってもよかったと思うんですけどねぇ……」
未央「そんなの……ただ運が悪かっただけでしょ……」
まゆ「運、ですかぁ……なら、今日はなんで出会えなかったんですかぁ?」
未央「……」
まゆ「まゆが知っている限り、プロデューサーさんはこの時間、プロジェクトルームでのお仕事のはずなんですが……
未央ちゃんもそれをわかってて来たんですよね?」
未央「それは……」
まゆ「なのに会えなかった。まゆとの約束を破ってまで会いに行ったのに会えなかった。
……これも、運が悪かったってことですかぁ?」
未央「……」ギリッ
まゆ「未央ちゃん、それは運が悪いんじゃないですよ?」
未央「……なら、なに?」
まゆ「未央ちゃんとプロデューサーさんは、運命で結ばれていないってことです」
未央「なに、言ってんの……」
まゆ「運命って言い方が気に食わないのであれば……そうですねぇ、人として噛み合わないって感じですかねぇ?」
未央「それこそ……ありえないよ。私は、プロデューサーとちゃんと……」
まゆ「それはあくまで『アイドルとプロデューサー』での話ですよ?『男と女』の話ではありません」
未央「それだって……」
まゆ「ないって言えるのですかぁ?だって、未央ちゃんはプロデューサーさんからアイドルとしか見られていないんですよ?」
未央「わ、私はッ!!」
まゆ「アピールした?そうですね、プロデューサーさんを誘ったり、プレゼントをしたり……
随分頑張ったみたいですねぇ……その結果がこれですよ」
未央「だ、だって……」
まゆ「未央ちゃんは必死にアピールしていたみたいですけど……どうやらプロデューサーさんは未央ちゃんを女性としては見てくれなかったみたいですねぇ」
未央「違う……違うッ!!」
まゆ「未央ちゃん、そうですね……あなたがプロデューサーさんを好きだとします。でも、プロデューサーさんはそうじゃないって、まゆは言い切れますよ?」
未央「……なんで?なんでそんなこと言えるのッ……」
まゆ「だって、未央ちゃんはこんなにもプロデューサーのことを求めて約束を破ってまで会いに来たのに――――――」
まゆ「プロデューサーさんは未央ちゃんに会いに来てくれないじゃないですか」
未央「そんなの……そんなのッ!!」
まゆ「お仕事が忙しい?たまたま会えなかった?そもそも会うなと頼んだから?……だからなんですか?
あなたとプロデューサーさんが想いあっているなら……運命で結ばれているなら、
あなたはいま、そんな風になっていませんよ?」
未央「ッ!!」ガシッ ドンッ
まゆ「……こうやって、自分の感情をコントロールできず、怒りを抑えきれずぶつけてしまう……
未央ちゃんがこんな状態なのにプロデューサーさんは未央ちゃんに会いに来てくれないんですね……」
未央「もう、いいよ……」
まゆ「可哀想な未央ちゃん……こんなになってまで、報われない恋をしているなんて……」
未央「もういいよッ!!!」
まゆ「……未央ちゃん」ソッ……
未央「……」
まゆ「その気持ち、まゆはわかります……好きな人に振り向いてもらえない……
死にたくなるほど苦しいですよね……?」
未央「ッ……」
まゆ「でも、未央ちゃんまだ1日ありますよ?そう、まだあなたの運命は決まっていません
もう1日、明日なら……もしかしたら……」
未央「…………」スッ
まゆ「未央ちゃん、今日はもう帰って、明日を信じましょう……?」
未央「……わかった」クルッ スタスタスタ
まゆ「未央ちゃん…………うふ」
まゆ「まだ、運命を信じているのですねぇ?」
・
・
・
未央「……」
pi pi pi
prrrrrrrrrrrr
――――只今電話に出ることができませんピーっという発信音の後に、メッセージをどうぞ
未央「プロデューサー、どこいるの?」
pi pi pi
prrrrrrrrrrrr
――――只今電話に出ることができませんピーっという発信音の後に、メッセージをどうぞ
未央「プロデューサー……会いたいよ……」
prrrrrrrrrrrr
――――只今電話に出ることができませんピーっという発信音の後に、メッセージをどうぞ
未央「プロデューサー……どうして出てくれないの……?」
prrrrrrrrrrrr
――――只今電話に出ることができませんピーっという発信音の後に、メッセージをどうぞ
prrrrrrrrrrrr
――――只今電話に出ることができませんピーっという発信音の後に、メッセージを
prrrrrrrrrrrr
――――只今電話に出ることができませんピーっという発信音の
prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr
prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr
prrrrrrrrrrrr prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr
prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr
prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr
prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr
prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr
prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr
prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr
prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr
prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr
prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr
prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr
prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr
prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr
prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr
prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr
prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr
prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr prrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrr
未央「……」
・
・
・
・
・
・
未央「……」
prrrrr!
未央「―――ッ!!」
pi
未央「プロデューサー!!?」
まゆ「ごめんなさい、まゆです♪」
未央「まゆ……ちゃん?」
まゆ「はい、まゆですよぉ♪」
未央「……何?」
まゆ「いえ、もうすぐ最終日が終わりますが……どうでした?」
未央「…………切るよ」
まゆ「待ってください。未央ちゃん、今どこにいますかぁ?」
未央「……CPのプロジェクトルーム」
まゆ「ああ……どおりで。卯月ちゃんやみくちゃんから『未央ちゃんが怖い』ってメールが来てましたよぉ?」
未央「……それで?」
まゆ「未央ちゃん、プロデューサーさんには会えましたかぁ?」
未央「……」
まゆ「なるほどぉ……でしたら、今から送るメールを見てください」
pi
未央「なんなの……?って、来た……これって……地図?」
prrrrr
pi
未央「……これは何?」
まゆ「今、プロデューサーさんがいるカフェの地図です♪」
未央「ッ!!」ダッ
pi!
やっと会える!!
やっと終わる!!
プロデューサー、プロデューサー!!
私、ずっと、ずっと会いたかった!!
たった1週間だったはずなのに、何年も会ってなかったみたい!
でも、もう終わる!!
プロデューサー、私、あなたに伝えたいことがあるの!!
私は……私にとってプロデューサーは!!
タッタッタッタッ
未央「はぁ、はぁ、プロデューサー!!プロ……デュー、サー……?」
ねぇ、プロデューサー……その女の人は誰……?
未央「プロデューサー……?なんで……?」
なんで、私じゃなくて、その人と一緒なの……?
なんで、そんな風に……私以外の人に笑顔を見せてるの……?
未央「プロデューサー……」ペタン
私は、プロデューサーが……プロデューサーの事が……
まゆ「プロデューサーさん、随分と楽しそうですねぇ?」
未央「まゆ……ちゃん」
まゆ「ここからじゃ、何を話しているかはわかりませんが、少なくともかなり親しい間柄ということはわかりますね」
未央「……私は、何をしてきたの……?」
まゆ「未央ちゃん、昨日まゆは言いましたよね?『未央ちゃんとプロデューサーさんは運命に結ばれていない』って……
でも、それを信じられなくて、あなたはさっきまで誰もいないプロジェクトルームで待っていたんですよね?」
未央「……」
まゆ「でも、未央ちゃんあれを見てください……あんな風に未央ちゃんの知らない女性と楽し気に会話しているプロデューサーさんを見て、
―――――自分と運命の赤い糸が結ばれていると思いますかぁ?」
未央「わた、しは……」
まゆ「未央ちゃん……」
未央「……プロデューサー……」
まゆ「未央ちゃん、どうしますかぁ?」
未央「どう、するって……」
まゆ「直接確認しなければはっきりとはわかりませんが……
あの二人は少なくともただの友人関係ではありませんよぉ?」
未央「それは……」
まゆ「未央ちゃん、あなたはどうしますか?あなたはこの1週間……たった1週間でそこまで憔悴しました。
それほどまでに焦がれた相手にはもう、運命の人がいたんですよぉ?」
未央「そんなこと言ったって……」
まゆ「あなたにはもう、チャンスはありません。
自分で生み出したチャンスも、与えられたチャンスも……全て結ばれませんでした」
未央「……」
まゆ「なので、もうプロデューサーさんのことはすっぱりあきらめましょう♪
男の人なんて星の数ほどいますし、きっと未央ちゃんに相応しい相手がいますよぉ♪」
未央「……そんなの、いないよ……」
まゆ「……どうしてですか?どうしてまだ、あきらめられないんですか?」
未央「だって、だってさ……」
まゆ「未央ちゃんももう、わかっているはずでしょう?
――――自分と、あの人は結ばれないって……」
未央「……」
まゆ「なのに、まだ好きだって、あきらめられないだなんて……どうしてですかぁ?」
未央「わか、んないよ……」
まゆ「わからない?好きな理由がですか?」
未央「プロデューサーに、見つけてもらった……
逃げ出した私を連れ戻してくれた……
失いたくないって言ってくれた……
プロデューサーを好きになる理由はいっぱいあるけど……」
まゆ「……」
未央「違うんだよ……、プロデューサーの背の高さも、鋭い目つきも、低い声も、不器用なところも、優しいところも……
全部、プロデューサーをもっと好きになる部分で……好きになった理由じゃないんだよ……」
まゆ「……なら、なんだっていうのですかぁ?」
未央「わかんない……わかんないんだよ……気づいてなかっただけで、出会った時から好きだったんだよ……
だけど、言葉にできないけど……確かな理由が、あるんだよ……」
まゆ「……未央ちゃん」
未央「……?」
まゆ「大丈夫ですよ。あなたはもう、答えを知っています」
未央「答え……?」
まゆ「あなたがここまでこなしてきた演技指導……そして、まゆの日記をすべて読んだなら、その中にあった答えを……あなたはもう、知っているはずです」
未央「こた……え……」
『……胸が痛いのがずっとで……なのにプロデューサーのことを考えると冷たくて……』
未央「私が、プロデューサーを好きな理由……」
『……うん、すごく……あったかいな……
そっか、好きってこういうことなんだね……』
未央「プロデューサーじゃないとダメな理由……」
『……なんでだろ?最近プロデューサーと話すときに緊張するような……でも――――――』
『なんだか、温かいな……』
未央「私にとって、プロデューサーは……」
今日、まゆは運命の人に出会いました
その人に出会ってからまるで世界が変わったみたいで……
まゆは、この人に出会うために生まれたんだと、そう確信しました。
『……出だしから重たいなぁ……』
未央「ああ……そうか、私は……」
『私がオーディション受かったのってやっぱりー…スポーツ万能の学園のアイドルだからかな?かなぁ~?』
『笑顔です』
未央「私がプロデューサーを好きになったのは―――――」
『それでは、続いて、4番の方』
『はい!4番!本田未央です!』
未央「運命を、感じたからなんだ」
まゆ「運命、ですかぁ?たった今、その運命に裏切られたのに?」
未央「誰かに理解されようだなんて思ってない……それでも、私は……信じてるんだ……あの時感じた運命を」
まゆ「……未央ちゃん」
まゆ「まゆの演技指導……ラストレッスンです」
未央「まゆ、ちゃん……?」
まゆ「未央ちゃん、あなたが運命を信じていることはわかりました。
けれど、あなたがいくら信じようとも今あそこにいるプロデューサーさんは、あなたではない人と仲良くしています……
なら、どうしますかぁ……?」
未央「どう、する……」
まゆ「結ばれていない赤い糸を……それでも信じ続けますかぁ?」
未央「……違う……私は……」
まゆ「……」
未央「そうだ……結ばれていないなら」
まゆ「……」
未央「私が結ぶんだ……プロデューサーとの運命を……」
???「よかったんですか?未央ちゃんからの電話に出なくて。随分とかかってきてたみたいですが……」
武内P「それが、本田さんから、1週間役作りのために私に会わないと言われ、そのあと佐久間さんからも
本田さんから電話があっても絶対に出るなと……本田さんから伝えたいことがある場合は、佐久間さんを通して伝えると言われたので……」
???「それにしたって随分かかってきてましたけど……本当に大丈夫なんですか……?」
武内P「番号は私個人の携帯のを教えていますので、仕事の連絡ではないと思いますが……
念のため佐久間さんに確認したのですが……今は役作りで一番大事なところので、私と本田さんが会ってしまうと、それらが無駄になってしまうと言われ……」
???「そうなんですか……どんな役作りなんでしょうね?」
武内P「さすがに気になるので先ほど島村さんに頼んで様子を見てもらったんですが……かなりピリピリしているようだと……」
???「むーん……会っていいのかちょっと迷いますねぇ?」
武内P「はい……体調が悪いということでは無いのが幸いですけれど……
1週間経てばまた会ってもいいとのことだったので、明日確認しますが……」
???「そうですね……それにしても、いきなりまゆちゃんに『変装してプロデューサーさんとデートしてきてください♪』
って言われたときはびっくりしましたよー」
武内P「私も、千川さんと同じようなことを佐久間さんに頼まれまして……」
ちひろ「ふふ、コスプレ用に持ってたウィッグとアイウェアがこんなところで役に立つとは思ってませんでした」
武内P「はい、近くで見ないと誰だかわかりませんね」
ちひろ「ところで、まゆちゃんはなんでこんなことを私たちに頼んだんでしょうかね?
プロデューサーさんなんて外回りからのこれですから今日一回もプロジェクトルームに行ってないんじゃないですか?」
武内P「私は、先週にはすでに佐久間さんに頼まれていたので、調整していましたが……」
ちひろ「確か……来週から撮影に入るんでしたよね?」
武内P「……はい、昨日もそのことで相談があると言われて佐久間さんと話していたのですが……」
ちひろ「でも、先週先々週と未央ちゃんとよくいたらしいですけど、急にいなくなって寂しく感じちゃってます?」
武内P「……そう、ですね、そういった部分は確かにありますが……」
ちひろ「ふふ、でも、あんまり仲良くしているところを見られないように注意してくださいよ?」
武内P「……肝に銘じておきます」
ちひろ「まぁ、プロデューサーさんが前よりも笑うようになったのはアイドルの皆さんのおかげかもしれませんね」
武内P「はい、私も彼女たちからたくさんのことを学んできました」
ちひろ「ふふ♪……あら?メールですよ?」
武内P「佐久間さんから……?……もう戻っていいそうです」
ちひろ「むー……残念ですね、もうちょっと一緒にいたかったんですけど……」
武内P「え?」
ちひろ「なんでもないですよ♪それじゃあ、私はもう帰りますけど、プロデューサーさんはこの後また会社に戻るんですか?」
武内P「はい、そのつもりですが……もう、遅いので送ります」
ちひろ「うーん、それは魅力的な提案ですが……遠慮しておきます」
武内P「しかし……」
ちひろ「遅いと言ってもまだ人通りは多いですし、まだ仕事があるプロデューサーさんにこれ以上時間をかけさせたくありません」
武内P「……わかりました、気を付けてください」
ちひろ「ええ、それじゃあまた明日。ですね」
武内P「はい」
ポツポツ
ちひろ「ふんふーん♪……あ、雨降ってきた……プロデューサーさん、傘持ってましたっけ……?」
ポツポツ
まゆ「うふ、ふふふ……ふふふふふふふふふ……あはっ、ああ、未央ちゃん……
あなたに会えてよかったです……」
まゆ「ようやく、発症≪リカイ≫してくれたのですねぇ?」
ザーッザーッ
武内P「だいぶ強くなってきましたね……その前に着いてよかった……」
「プロデューサー」
武内P「ッ!?本田さん!?どうしたんですか!?」
未央「えへへ♪やっと、会えたね……」
武内P「びしょ濡れじゃないですか!?着替えを……とりあえずプロジェクトルームへ!」
未央「プロデューサー……♪」
・
・
・
バタン
武内P「待っててください、今タオルを……」
ガチャ
武内P「本田さん……なぜ鍵を……?」
未央「……プロデューサー、私ねプロデューサーに会えなくて辛かったんだよ……?」
武内P「え?」
未央「たった1週間だなんて思ってたけど……全然そんなことなかった……」
武内P「あの、どうかされたのですか?」
未央「……プロデューサー、こっちに来て」
武内P「は、はい……」
未央「……」ガシッ グイッ!
ドサッ
武内P「なっ!?」
未央「ふふ……こんな大きいソファーでも、プロデューサーが寝るとはみ出ちゃうね……?」
武内P「ほ、本田さん何を!?」
未央「よいしょっと……」
武内P「本田さん!?どいてください!?」
未央「あ♪プロデューサー、このネクタイ私がプレゼントしたやつ……
ちゃんと使ってくれてたんだね。……嬉しいなぁ……」
武内P「あ、あの本田さん、話を聞いてください」
未央「でも、このネクタイ付けて女の人とあんなに楽しそうにしてたんだね?」
武内P「ッ!?」ビクッ
未央「ねぇ、プロデューサー……?私ね……ずっとプロデューサーに会いたかった……
苦しくて、辛くて……死んじゃうかと思うほど、会いたかった……」
武内P「あ……」ゾクッ
未央「だけど、プロデューサーは違ったんだね……」
武内P「い、いえ、私も、本田さんと会えないことに対して決して何も思っていなかったわけでは……」
未央「いいよ。しょうがないもんね?だって、プロデューサーは、プロデューサーで……
私は、アイドルなんだから……だから……」
ガリッ
ツー……
武内P「本田さん!?何をしているのですか!?血が……」
未央「あはは、こんなの大したことないよ……プロデューサー」ガシッ
武内P「ッ!?」
未央「こうやって、私の小指から出た血で、プロデューサーの小指に……」ツー
武内P「本田、さん……」
未央「……ふふ、まるで、指輪みたいだね?これで…………私たちの運命は結ばれたよ?」
武内P「なにを、言って……」
未央「ねぇ、プロデューサー……?私ね……プロデューサーの事をね……」ズイッ
武内P「本、田さん……」ビクッ
未央「愛してる。――――死んでもいいくらい」
武内P「あ……」ゾクッ
未央「……………っく、ふふ、はははははははっ!!」
武内P「本田さん……?」
未央「ははははは!!ご、ごめんごめんプロデューサー、驚かしちゃって!!」
武内P「どういうことですか……?」
未央「ん?役作り!」
武内P「役作り……ですか?」
未央「うん、よいしょっと。ごめんね?重かった?」
武内P「いえ、そんなことは……あの、それで役作りとは……」
未央「ほら、もうすぐあのドラマの撮影に入るけどさ、私の役柄を演じるにあたって、一度その人の気持ちになりきってみようって思って」
武内P「そういう、ことだったのですか」
未央「うん、この3週間はそのために頑張ってたんだけど……みんなやプロデューサーを怖がらせちゃったみたいだね」
武内P「た、確かに、部署の皆さんからそういった話は聞いていましたが……」
未央「それにしても、プロデューサーすっごい怯えてたね!私の演技そんなに凄かった?」
武内P「はい……まさしく、真に迫っていました……そうだ、本田さん小指を!?」
未央「ん?ああこれ?こんなの大したことないよ。……ちょっと演技に熱が入りすぎちゃっただけで」
武内P「だ、だからと言って……」
未央「だいたい小指に指輪ってなんなのさっ!そこは薬指だって突っ込まないとプロデューサー!!」
武内P「いえ、あの、そんな余裕は……」
未央「えー?そんなに怖かった?そっかそっかーなら私の役作りも無駄じゃなかったってわけだね!まゆちゃんにもお礼言っとかないと!!」
武内P「佐久間さんも手伝っていたそうですね……」
未央「手伝うどころか私の演技指導をしてくれたからね!感謝してもしたりないよ!」
武内P「そういうことでしたら、私もお礼を言っておかなければ……」
未央「プロデューサー♪」
武内P「はい、なんでしょうか?」
未央「私、頑張るよ!このチャンスを絶対に活かして見せるから!」
武内P「……はい。あなたならきっと」
・
・
・
・
・
・
未央「それではみなさん!!わたくし、本田未央がメインのドラマ放映記念&本田未央連続ドラマ主演決定を祝して!!」
『かんぱーい!!』
卯月「未央ちゃん凄いです!!」
凛「ほんと、凄いと思うよ未央?」
未央「いやーありがとうね!まさか、こんなパーティー開いてくれるとは思わなかったよ!」
凛「その割には乾杯の音頭ノリノリでとってたじゃん……」
卯月「パーティーといっても、お菓子とジュースだけですし」
未央「いやいや、気持ちが大事なんだよ!!めっちゃうれしい!!」
卯月「喜んでもらえたならよかったです!」
凛「それにしても……まさか、連ドラで主役はることになるなんてね……」
卯月「未央ちゃん、役作り頑張ってましたし、きっとそれが認められたんですよ!!」
美波「私もそう思うな」
未央「みなみん?」
美波「テレビ局の人から聞いた話なんだけど、未央ちゃん主演の連続ドラマって、最初は予定されてなかったんだって」
凛「そうだったの?」
美波「うん、未央ちゃんの演技がとっても凄かったみたいで、それを見た局の人が……ってことみたい」
卯月「へー……凄いです未央ちゃん!!」
アーニャ「ダー、でも、未央少し、怖かったです……」
みく「確かに役作り中の未央チャンはちょっと尋常じゃないくらい怖かったにゃー」
李衣菜「うん、正直近寄りがたかった……」
蘭子「この我をここまで恐怖させるとは……さすがよ!(本当に怖くて……未央ちゃん凄いなって思います!!)」
未央「えへへ……そんなに言われると恥ずかしいなぁ……」
杏「いやーあれは下手すると今後の人間関係にも影響しかねない迫力だったね……
役作りのためによくそこまでやるよ……」
かな子「でも、撮影が終わってからはいつもの未央ちゃんにもどってよかったぁ」
智絵里「あのままだったら……どうしようって思ってた……」
未央「いやいや、演技だからね!?」
きらり「それだけ、未央ちゃんが頑張ってたってことだにぃ☆」
みりあ「未央ちゃんすごい!!」
莉嘉「ねぇねぇ未央ちゃん!こんどアタシにセクシー☆でオ・ト・ナな演技を教えて!!」
未央「そ、それは私もまだやったことないから難しいかなー……?」
武内P「……」
美波「プロデューサーさん?」
武内P「新田さん?」
美波「プロデューサーさんも未央ちゃんと話してくればどうですか?」
武内P「いえ……自分はここで」
美波「今日のパーティー、凛ちゃんと卯月ちゃんが言い出して、いつの間にかみんなが参加してたんですよ?」
武内P「はい、皆さんそれぞれの仕事がある中で本田さんのために集まってくれました……これも、彼女の魅力ということでしょう」
美波「はい、私もそう思います……でも」
武内P「はい?」
美波「そう思うなら、ちゃんとプロデューサーさんも未央ちゃんを労わらないとだめですよ?」ズイッ
武内P「んっ!?……はい」
美波「ふふ、なら、いいです」スッ
武内P「いえ、自分はどうもそういったことに気が回らないようで……新田さんにもよく助けられてます」
美波「そんな……私も、自分の事で精一杯で……」
武内P「そんなことはありません、私自身、新田さんに助けられたことが何度もあります」
美波「もう、プロデューサーさん意外と意地悪ですね?」
武内P「ええ……?」
美波「ふふ……あれ?プロデューサーさん小指どうしたんですか?」
武内P「え?」
美波「ほら、左手のこれ。……アザ?小指をぐるっと囲むみたいに……まるで指輪みたいっていうのはちょっと変ですかね?」
武内P「これは……」
未央「……」
卯月「そういえば、まゆちゃんも呼んだんですが、来てないんですか?」
未央「ん?ああ、なんかまゆちゃんは用事があるから遠慮しておくって」
凛「そうなんだ」
未央「まゆちゃんにもちゃんと、お礼言っとかないとなぁ」
・
・
・
あら?プロデューサーさんなんですかぁ?
……え?なんだか嬉しそう?まゆはプロデューサーさんといればいつだって幸せですよぉ?
……うふ、やっぱりプロデューサーさんはまゆのことなんでもお見通しなんですねぇ?
はい、そうですね……実は一つ嬉しいことがあったんです。
まゆに、親友ができたんですよぉ?
・
・
・
武内P「……さて」
ギィィィ
武内P「……?」
バタン
ガチャ
未央「プロデューサー」
武内P「本田さん?もう帰ったのでは……」
まゆは、自分の愛が誰かに理解されると思っていませんでした。
理解される必要もないと思っていました。
……でも、あの日私の前に現れた未央ちゃんをみたとき、この人ならもしかしてと……思ってしまいました。
・
・
・
未央「プロデューサーこそ、まだ残ってたんだ?」
武内P「はい、もう少し仕事をしてから帰ろうと思っていたのですが……本田さんはどうして……?」
未央「ん?私も、用事があって」
武内P「そうだったのですか」
未央「……ねぇ、プロデューサー?」
未央ちゃんは、演技指導だと思っていたみたいですが、
演技じゃまゆを理解することなんてできません。
まゆは、未央ちゃんならまゆを理解できると思ったんです。
だって、未央ちゃんはまゆの日記を読んでくれたから。
他の人ならきっと気持ち悪いと思うかもしれないのに、
未央ちゃんは、ありがとうって笑顔で言ってくれたから。
未央「プロデューサーさ、随分みなみんと仲いいみたいだね?」
武内P「い、いえ、そんなことはありませんよ」
未央「へぇ……あんなに仲良く話してたのに?」
まゆは、まゆの愛を『病』だといいました。
そして、まゆはまゆと正反対のように見える未央ちゃんに、『病』を見出したんです
でも、それはきっとあのままだったらいずれ完治しているような小さなもので……
だから、まゆは未央ちゃんにうつしたんです。
そして、未央ちゃんは発症≪リカイ≫してくれました……
未央「プロデューサー、なんで私以外の子あんな風に楽しくしゃべるの?」
武内P「本田、さん……?」
未央「私を見てよ。私、プロデューサーのために頑張るよ?」
武内P「あ、あの……いったい……」
ごめんなさい未央ちゃん……
あなたはきっと、まゆと関わらなければそのまま、まっすぐで、明るいままでいられたんだと思います……
でも、まゆは……まゆを理解してくれる友達が欲しかった……
私のプロデューサーさんへの愛を、否定しない友達が欲しかった……
弱い私は、誰にも理解されないことを恐れました……
未央「私さ、プロデューサーのために生きたい。プロデューサーのために頑張って、
プロデューサーに縛ってもらって、プロデューサーの好きにしてもらいたい」
武内P「本田さん、その……落ち着いてください」
未央「なのにプロデューサーはほかの子を見るんだね……
ダメだよ?だってもう、私とプロデューサーは
――――――赤い糸で結ばれているんだから」
武内P「ッ!?」ゾクッ
まゆ「未央ちゃん、何があっても私はあなたを肯定します。あなたの手助けをします。
それが……あなたを親友にしてしまった私の責任ですから……」
未央「あは♪プロデューサーの小指にちゃんと残ってるね?私との絆が……」
武内P「あ、あの本田さん!あまり、そういったことは……」
未央「なのに……ねぇプロデューサー?」ズイッ
武内P「あ……」
未央「他の子とのおしゃべり、楽しかった?」
―終―
元スレ
未央「まゆちゃんに演技指導してもらおう!!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1445691650/
未央「まゆちゃんに演技指導してもらおう!!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1445691650/
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- 犬娘「お腰につけたきびだんご、ひとつわたしにくださいな」
コメント一覧 (114)
-
- 2015年10月26日 06:43
- 朱に交われば赤くなる
-
- 2015年10月26日 07:01
- 長かったけど疲れる事なくいっきに読めた
やんみお迫力あるな
-
- 2015年10月26日 07:04
- うん。やんだ未央はヤバい…。
-
- 2015年10月26日 07:37
- まゆの日記を10冊読破できる時点でヤバい
-
- 2015年10月26日 07:42
- 接触感染
-
- 2015年10月26日 07:46
- 明るいちゃんみおもいいけどこれはこれで…
良かったです
-
- 2015年10月26日 07:47
- 病んだ未央なんて中々見ないから
新鮮さというかなんというか…
とんだ破壊力あったわ
-
- 2015年10月26日 08:11
- 久しぶりにまゆが怪物に見えた。
-
- 2015年10月26日 08:41
- 読み終えてから「あ、これって結構長いSSだったんだな」
と思うくらい一気に読めたわっていうか引き込まれたわ
作者がココのコメ欄見ることがあるのか知らんけど、また何か書いて欲しいわ
-
- 2015年10月26日 09:35
- ラストで鳥肌が……
めちゃくちゃ引き込まれた……
-
- 2015年10月26日 09:50
- 長くても面白くて一気読みできちゃった
読んでからは上手いなぁと感心しきりです
-
- 2015年10月26日 09:52
- ※23
わかる
-
- 2015年10月26日 09:57
- めっさ興奮した
-
- 2015年10月26日 10:36
- ちひろさん刺されるのかと思った。違ってよかった。
-
- 2015年10月26日 10:47
- すごく良かったわ
元スレ見に行ったら前にも2作 武未央で書いてたんだな
この人のおかげで武未央に目覚めちゃった
-
- 2015年10月26日 10:50
- まゆは一体何者なんだ…
こえーよww
明るい活発な感じが未央好きな理由だけど、こんな感じのキャラでもいけるやん!と思いました
-
- 2015年10月26日 10:54
- 病未央…最高じゃないか…
某6話で気づいたが普段底抜けに明るい子が病むと引き込まれる感覚が圧倒的やね
ただおかげで俺の胃はレンコンになってしまいました
蘭子の趣味に対してもそうだったように誰に対しても壁を作らない性格だから
まゆやその日記にもきちんと理解を示して歩み寄ったわけだが、その結果…って所か
-
- 2015年10月26日 10:54
- 武Pは自分の意思でアイドル傷つけるような事はしないだろうし、ヤンデレに絡まれたら結果的にその子に尽くしちゃいそうだよなぁ…
相手が笑顔になるなら何でも受け入れそう
-
- 2015年10月26日 12:07
- 鬱々しいのが苦手でモバマスアニメ途中から観てないんだけど観てみようかな
アリやね
-
- 2015年10月26日 13:16
- 読む前は結構長いなって思ったけど、割りとすぐ読み終えた
まゆ怖い
-
- 2015年10月26日 13:30
- サクマサン!ナズェミテルンディス!?
-
- 2015年10月26日 14:12
- ※28
だよね
ハラハラしてたわ
過程の描写がとっても丁寧でニヤニヤしながら震えて読んだ
久々の大当たりだ
-
- 2015年10月26日 14:22
- よく書ききったなと感心が鬼なる
武Pの小指の血の跡?は着いてどのくらい残ってたんだ?なんで洗わなかったの?と考えると…ヌッ!
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- 2015年10月26日 15:04
- まゆ「ともだち(理解者)~♪ひゃくにん~♪できるかな~? うふ♪」
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- 2015年10月26日 15:52
- ヤンデレに堕ちても友達やPを害する方向に行かずに、頑張るから自分を見て、と自傷する方向な辺り未央がとても良い娘。
作者のキャラ把握が素晴らしい。
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- 2015年10月26日 15:53
- ※37
某十字傷みたいに絶対消えないとか…?
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- 2015年10月26日 16:17
- どうせ「アイドルだとプロデューサーと結婚できないの!?もういい、あたしアイドル辞める!」とかいうギャグオチだろと思って開いたので予想外にちゃんとヤンデレしてて良かった
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- 2015年10月26日 16:20
- ※40
最終回でだいぶ薄くなってただろ!!
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- 2015年10月26日 16:38
- スレタイと出だしで、ポジティブちゃんみおとポンコツままゆが空回る話と思って読んだけど何だこれ?ナンダコレ??アヒャヒャヒャヒャ
ちゃんみおかわいい
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- 2015年10月26日 17:06
- 強化しすぎたか…
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- 2015年10月26日 18:00
- ヤンデレ好きな自分には大満足
じわじわと病んで行くのがやはりいい…
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- 2015年10月26日 18:26
- 作者の読ませる力を感じるSS だった
同じ題材で他の人に書かせても
このレベルを書けるのはそうそういないと思う
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- 2015年10月26日 18:30
- SSにしては飛び抜けた出来だわ。最高に面白かった。
まゆと未央、どちらの雰囲気も生かしてありえそうな展開を描いてくれている。
アニデレ準拠の世界観がキャラに生々しさを与えていて、全話視聴していて良かったと思わされた。
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- 2015年10月26日 18:38
- ちゃんみお怖いな~とづまりすとこ
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- 2015年10月26日 18:43
- ※47
というか未央自体が生々しい。アニメ見てそう確信した。
それ故の破壊力ですよ。
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- 2015年10月26日 18:50
- 早く病みりあ、病み莉嘉、病みきらりを書く作業に戻るんだァーーっ!間に合わなくなっても知らんぞォーーっ!
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- 2015年10月26日 18:51
- ※49
わるいこみりあのSSもそうだったけどPaは現実味強くて生々しい話に恐ろしく嵌る子いるよね
未央とみりあはその筆頭だと思う
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- 2015年10月26日 18:53
- 書き手の力量にもよるんだろうなぁ
ハゲも文豪ということを学んだよ
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- 2015年10月26日 21:23
- 現実にいそうな子筆頭の未央がこうなると生々しいってレベルじゃない
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- 2015年10月26日 22:58
- 怖かった・・・内容を全部忘れたいくらい怖かった・・・
デレステやろう・・・デレステやって本来の明るい未央を見て落ち着こう・・・
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- 2015年10月26日 23:45
- 病ん未央で武未央とか、なんて俺得すぎてもう…
他のアイドルにも感染拡大して侵食汚染からの悪性変異に止めの絶対包囲しないかな
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- 2015年10月27日 01:31
- ※55
唐突な.hackに草w。
SAOなんぞより.hackのが万倍好きです!(全ギレ)
設定の練りこみと人物描写の深さが段違い。
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- 2015年10月27日 01:37
- かなり良くできてるなこのSS
ただただ胸糞悪い話と良くできたホラーってやっぱ違うなぁと
作者の力量が如実に現れてるね
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- 2015年10月27日 01:58
- あなた自身にあなたを壊してもらうってセリフでゾクゾクしたwww
一週間で崩れて行き、しっかりまゆが促しているのが本当にキレイ。
ちゃんみおには曲がらないでいて欲しいのに、どうなるのか気になってしまったwww
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- 2015年10月27日 02:06
- クライマックス、まゆ視点と未央視点が交錯する演出は
映像作品的だし、映像で見たくなるね
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- 2015年10月27日 03:20
- ではちゃんみおssはこれが暫定トップということで。
凛わんわんのように、これに続く者が現れるかもしれんな・・・
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- 2015年10月27日 05:58
- 素直にスゴい。
文章やキャラの描写もさることながら、構成が非常に巧みだよね。
途中もしっかり引き込んで読ませながら、きちんと一番最後に一番盛り上げて、終る。
いい意味で胸にしこりが残る読後感。
久々に傑作を読んだ気分だ。
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- 2015年10月27日 06:46
- 最近はスレタイに「未央」と付いてるだけで荒れるのに、これだけ平穏無事なコメ欄も珍しいな
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- 2015年10月27日 08:25
- とても良かった(小並感)
普段ヤンデレとは正反対に居るであろう子が病むと興奮するね。
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- 2015年10月27日 09:23
- 何が良いって、病みへと引き込むまゆの悪魔的な怖さもそうだけど、
良くないことだと思いつつ同志へと誘う理由が人間臭い所が実に良い
ぶっちゃけ主役は未央である必要はないけど、まゆが物凄く魅力的で、ミステリーとして出来が良い作品
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- 2015年10月27日 09:45
- そうかな?上の人らが言ってるように未央だからこその威力ってのもあるぞ
まぁ同じ題材で他のキャラでも出来るだろうけど、SSでそういうのに突っ込んでちゃキリがない
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- 2015年10月27日 10:33
- キャラ愛というかコンテンツに対する愛がなけりゃ書けないのは間違いない
キャラをよく理解してるから違和感ないまま未央が病んで、ままゆが恐ろしくも人間らしく可愛い
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- 2015年10月27日 10:37
- 普通の人なら防御反応で引くところを未央だから突っ走って理解してしまった
理解されたからまゆも仲間に引き入れたというところがおぞましくも美しい
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- 2015年10月27日 10:51
- 今までヤンデレキャラはネタ程度にしか思ってなかったけど、この人のss読んでヤンデレの本来の怖さや、悲しいまでの思いとか理解出来て好きになってしまった。
下手なプロが描くヤンデレより、ヤンデレの魅力を引き出しててファンになりました。過去作も読みたい。
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- 2015年10月27日 13:32
- ヤンデレ好きとしては、非常に有難い話でした。そのまま究めて頂きたい
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- 2015年10月27日 13:57
- 見始めたときは長いなと思ってたけど気が付いたらいつのまにか終わってた
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- 2015年10月27日 14:24
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これは思っていたよりグッときた
丁寧に積んでってあるとちょっと長くても全然気にならないな
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- 2015年10月27日 14:35
- 何が恐ろしいって、病んだ未央が普段通りの未央を演じているところ。
ふだ
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- 2015年10月27日 14:36
- 短く感じたって言ってるけどこれ多分実際に前と比べて1ページごとの文字数かなり減ったよね
下まで言った瞬間に うわぁ… なげぇ…… とか思っちゃったけど最後まで楽しんで読めた
デレステのちゃんみおほんとかわいい
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- 2015年10月27日 14:38
- 途中送信すまない。
何が恐ろしいって、病んだ未央が普段通りの未央を演じているところ。
普段から意識的に明るいキャラを演じてるだけに、それに説得力を持たせられる強度を未央は持っている。
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- 2015年10月27日 14:47
- 最高かよ
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- 2015年10月27日 19:11
- ※56
SOAしか知らん糞ガキが増えたってことだろうよ
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- 2015年10月28日 04:53
- これはいいものだ
こういうSSを見て俺ってヤンデレがまだ好きなんだなと感じる
ヤンデレ最高!
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- 2015年10月28日 15:40
- ヤンデレって「運命を信じる夢見る女の子」じゃなくて「自分で運命を切り開きに行く女の子」なんだなあ。
目からウロコだった
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- 2015年10月28日 18:02
- これはまゆの袋を被った違う怪物の仕業だな
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- 2015年10月28日 18:59
- このssでワイが昔から説いてたヤンデレはどんなキャラクターにも付与できる説が証明されてしまったな
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- 2015年10月28日 22:25
- おい、なんだこれ面白いぞ。
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- 2015年10月29日 20:16
- 久しぶりの当たりだわ
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- 2015年10月30日 13:15
- ※76
そんなオカルトありえません
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- 2015年10月30日 20:58
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サスペンスでちひろが被害者役なら蒸される展開やな(確信)
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- 2015年10月31日 12:12
- プロの脚本家が書いたんじゃないかって思った。影の主人公としてのままゆの書き方が絶妙だし、ちゃんみおの堕ち方の生々しさたるやこっちまで苦しくなった。
てか、やんみおがアリ過ぎて困る
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- 2015年10月31日 13:47
- ※74
演じてるんやない、もはやどちらも未央なんや
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- 2015年11月01日 14:52
- なんか…上手いなぁ。病んだ方が演技と見せかけて明るい方が演技だったり
まゆの言うとおり普通は引く部分を乗り越えちゃった未央の感受性とか
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- 2015年11月01日 22:23
- ああ、こりゃ凄いわ
ヤンデレネタは好きじゃないのに気が付いたら読み終わってた
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- 2015年11月02日 00:55
- 未央「ラッキースケベの薬かぁー」と同じ作者さんだね
いい未央武だったよ
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- 2015年11月08日 03:38
- いいゾ~これ
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- 2015年11月22日 10:46
- まゆは可愛いなぁ
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- 2015年11月28日 02:11
- また読みに来ちまったよ、このSSを
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- 2015年12月18日 03:01
- ※8
まゆ「妥協します」か。探してみたらかなり怖かった。
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- 2016年01月09日 00:23
- 新年早々、このSSを読みに戻って来ました
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- 2016年02月05日 23:59
- たまに読みたくなる。
これ見てから本編のキラキラな未央を見るとえもいわれぬ感情が
ふふ
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- 2016年02月06日 04:54
- これは良いものだ
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- 2016年02月15日 11:44
- 久しぶりに読みに来てまたハマった
名作age
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- 2016年04月06日 17:02
- かわいくておもしろくてこわかった。
未央は可能性の塊だと改めて思った。
佐久間Pの敏腕ぶりが妖術レベル。
武内Pはここからどうやったら幸せなキスをする展開に持っていけるだろうか?
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- 2016年05月12日 03:31
- これはすごい
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- 2016年05月15日 02:31
- 未央の病んでいく様に惹き込まれたな
構成が一級品だわ
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- 2016年06月25日 16:48
- スクロール見てうわ長…って思ってたけど一気に読んでしまった
この怖さが癖になる
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- 2016年06月30日 20:23
- ヤンデレの英才教育とか最高だな
もっと増えろ~
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- 2016年07月17日 10:21
- おもしろいなこれ
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- 2016年07月17日 23:37
- 病み始めから自覚症状が出て、まゆというウイルスがさらに症状を重くさせていくところが最高にゾクゾクした
ヤンデレというテーマで読んでたが、ホラーとしてもかなり上質と思う。
他のコメントにもあったが、病んみおは他のアイドルには直接危害は加えないタイプなのかな(作中ではハッキリと敵意むき出しだったが…まあまだ目覚めてなかったから)。その分、ひたすら自分を追い込んで追い込んで鬼気迫る想いを向けてくる病み方だととても良い
ぜひ他の作品も読みたいと思わせる力のあるSSやった
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- 2016年08月08日 14:13
- 怖い。夜トイレいけなくなっちまうよ。
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- 2016年09月22日 13:38
- まゆがシスの暗黒卿みたいだぁ
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- 2016年12月02日 02:59
- ヤンデレ系はめっちゃ苦手なのに、何故か先を読むたくなるような不思議な引力がある作品だわ…
それだけ上手く作られてるって事なんやろね
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- 2016年12月03日 21:56
- 定期的に読みたくなってしまうクオリティ。
未央武の最高峰SSだわ
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- 2016年12月14日 02:50
- まゆの日記はHALの電子ドラッグか何かなの…?
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- 2016年12月14日 08:08
- ※38
Pがしぬぅ!
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- 2016年12月14日 17:55
- ちゃんみおをこう使うとは
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- 2017年04月22日 22:48
- まゆはかわいいなあ
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- 2018年04月26日 08:10
- おい、一人でも手に負えないのにヤベーの増やすなよwww
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- 2018年06月11日 12:40
- オォフ、なんじゃこのタモさんがストーリーテラーやってそうなSSは!?
良いねぇ(ニタァ)