向井拓海「なあ、どうしたんだよアンタ」
- 1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/01(火) 22:26:16.35 ID:/yjsYVUPo
モバP「……え?」
拓海「ったく……ごまかせると思ってんのかよ」
拓海「いつもと様子が違うじゃねえか。なんつーか普段は抜け目ねえのに、仕事に身が入ってねえっつうか」
P「そ、そうか?」
拓海「バレバレだ。いい加減付き合い長ェんだぞ」
P「う……」
拓海「……なあ」
拓海「何かあったんなら……アタシが相談に乗るぜ」- 3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/01(火) 22:31:04.52 ID:/yjsYVUPo
拓海「アタシみたいなガキじゃ役に立てねえかもしれねえけどよ」
拓海「ここで見過ごせるようなタマでも、関係でもねえよ」
P「……」
拓海「P……」
P「……そうだな」
拓海「!」
P「変に隠しておくようなことでもない。もう見抜かれてるんだ、格好なんてつかないしな」
拓海「それじゃあッ」
P「それに、もう終わったことだ」
P「だからただの俺の愚痴になってしまうが……聞いてくれるか?」
拓海「何でもいいぜ、ドンと来い! アタシが受け止めてやっからよ!」
- 4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/01(火) 22:32:57.86 ID:/yjsYVUPo
P「実は俺……妻と離婚したんだ」
拓海「!!」
- 5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/01(火) 22:36:06.55 ID:/yjsYVUPo
P「いや、もう『元』妻、か」
拓海「そういや結婚してたんだったな……アンタ」
P「はは、随分前に話したっきりだったしな。もう忘れてたろ?」
拓海「……忘れるわけねえだろ」ボソッ
P「……」
拓海「すまん、何でもねえ、忘れてくれ」
- 6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/01(火) 22:39:36.93 ID:/yjsYVUPo
拓海「で、いいのか、アタシはこれ聞いて」
P「もちろん。そんなに深く考えなくていいさ」
P「それに何より、拓海はガキなんかじゃない」
拓海「……おう、あんがとよ」
拓海「なら、アンタも楽になれ」
P「拓海……」
拓海「何かあったんだろ。続きを聞かせろよ」
- 8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/01(火) 22:45:23.18 ID:/yjsYVUPo
P「いや、その、俺は……」
拓海「いいから。続けろ」
P「……」
P「まあ、よくあるゴタゴタでさ」
P「妻に他の男の所へ出て行かれてしまって……」
拓海「なッ」
P「待て、落ち着け拓海、これは俺の責任でもあるんだ。俺が彼女を顧みなかったから……!」
拓海「っ、そう言われてもよ!」
拓海「普段のアンタを見てるアタシとしちゃあ、相手の女を恨むしかねえぞ!」
P「その、な……」
- 10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/01(火) 22:48:03.96 ID:/yjsYVUPo
P「拓海の気持ちは有り難い」
拓海「ったりめえだろ。そんなの、どうあっても浮気なんざする奴の方がよ……!」
P「でもな」
P「俺はこういう仕事をやってるけど、恥ずかしながら、本当の芯の部分では女性の心に疎い」
拓海「……」
P「最初は円満だった。お互いを尊重しながら上手くやれてたと思う」
P「向こうも仕事を持ってて、こっちの仕事も理解してくれてた」
P「だから……ついその調子のままで、俺は歪みに気付かずに彼女と接してた」
拓海「どういうことだよ……」
- 11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/01(火) 22:52:52.57 ID:/yjsYVUPo
P「拓海の前にもプロデュースしてた何人かのアイドル」
P「その娘たちと成功を収めるたびに、俺はその事を彼女に話していたんだ」
拓海「それって……」
P「俺はただ、彼女と喜びを分かち合いたかっただけなんだ。でもそれこそが彼女への心無さだった」
拓海「まさか、嫉妬してたっつーのか? アンタが仕事で成功して」
P「半分正解だ」
拓海「半分っ?」
P「『嫉妬』はしてた。でもその対象が」
拓海「―――!」
拓海「アタシら、アイドルにかよ……!!」
- 15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/01(火) 22:56:24.22 ID:/yjsYVUPo
P「やがて俺が拓海と出会う頃には、もう彼女は擦り切れていたんだろう」
P「俺は彼女に寄り添ってやれなかった。彼女の心労に……」
拓海「それはッ……アンタは悪くねえよ!」
P「拓海……」
拓海「他の女のこと聞いて気持ちいい嫁はいねえだろうが――アンタはそういう仕事で、一緒に喜んでやるのも嫁の仕事だろ!」
拓海「その女が勝手に嫉妬してただけじゃねえか!」
拓海「それでも辛いならPに言えばいい……なのにッ……」
- 16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/01(火) 22:57:50.21 ID:/yjsYVUPo
P「……彼女にも、同じことを言われたよ」
拓海「な――」
P「『ごめんなさい』『貴方は悪くない』『私が勝手に嫉妬してただけ』」
P「お互いに汚い言葉を吐き合い、罵り合い、そんな醜い喧嘩の果てに、な……」
拓海「~~~っ……」
- 17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/01(火) 22:59:27.56 ID:/yjsYVUPo
P「何度も何度も、泣きながら謝られた」
P「『我慢できなかった』『貴方と私では、どうしようもないことだった』」
P「ぽつぽつと漏らして、最後に、『浮気をしてしまいました』って」
拓海「……そうか」
P「なんだか、『どうしようもないことだった』って言われた時に、不思議と納得した自分もいてさ……」
P「俺と彼女とでは、こうなる運命だったんだなって」
拓海「……」
P「もう、疲れてたんだ……」
- 18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/01(火) 23:03:14.59 ID:/yjsYVUPo
拓海「……『その女』だなんて言って悪かった」
P「いや、平気さ」
拓海「でも……やっぱりアタシは納得いかねえよ」
P「え……?」
拓海「何より、アンタをそんな風にさせちまった女の事がどうしても許せねえ……」
拓海「アタシはアイドルになるとっくの前から、情と絆の世界に生きてきたんだ」
拓海「そこいらの奴らより身内ビイキにだってなる……P、アンタは悪くねえ……ッ!」
P「ありがとう……でもな」
拓海「『でも』も『クソ』もねえよッ!!」バンッ!
P「お、おい……」
- 19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/01(火) 23:06:11.85 ID:/yjsYVUPo
拓海「どれだけこの世界を突っ走ってもよ! 所詮アンタはプロデューサーで、アタシはアイドルだ!」
拓海「どんなにマブなパートナーになれても、アタシがアンタの全部を受け止めてやれるわけじゃねえっ……」
拓海「その仕事は、アンタの一番隣にいる、アンタの嫁さんがやるべきことなんだよ……」
拓海「アンタの嫁さんにしかできねえことなんだよ!!」
P「拓、海……」
拓海「だから……許せねェんだ……」
拓海「勝手に放り出しやがって……」
拓海「アタシじゃあ届かねえ場所を、簡単に投げ捨てやがって……ッ!」
- 20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/01(火) 23:11:44.05 ID:/yjsYVUPo
P「拓海、嬉しいけど……でも、もう」
拓海「うるせェ!! どうしてアンタはいつもそうなんだよッ!!」
拓海「自分の事はいつもほっぽって、他人の事ばっか優先しやがって! それでヘラヘラ笑ってやがって!」
P「最初にも言っただろ? もう終わったことなんだ……」
拓海「終わってなんかいるもんか!! 好きな女から酷い目受けて、アンタ辛いんじゃねェのかよ!!」
P「っ」
拓海「悲しい時には悲しいって言えよ!! 男には痩せ我慢しなきゃなんねえ時だってあるだろうが――」
拓海「それはアタシといる時以外にしろバカ野郎!!!」
P「――――」
- 22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/01(火) 23:18:05.78 ID:/yjsYVUPo
P「………」
P「……」
P「~~~っ……」
拓海「……P」
- 23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/01(火) 23:19:12.62 ID:/yjsYVUPo
P「……」
P(……どうしよう)
P(もう結構吹っ切れてるなんて言えない……)
- 25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/01(火) 23:23:14.07 ID:/yjsYVUPo
P(流れでしんみり語ってしまったけど)
P(もうだいぶ前からスッキリしてるなんて言えない……)
- 26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/01(火) 23:25:07.51 ID:/yjsYVUPo
拓海「泣きたい時には、泣けよ……」
拓海「じゃなきゃ……アタシが泣くぞ、バカやろう……」
P(夫婦関係は以前から冷え切っていたため離婚は覚悟していたしいざ別れたら彼女が幸せならそれはそれでいいかなと思えて俺も次の恋探すかーなんて、そんな自分がいることに少し驚いたけど)
P(不思議と嫌な気分じゃないなんて言えない……)
- 28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/01(火) 23:27:38.38 ID:/yjsYVUPo
拓海「なぁ……」
拓海「アタシの前じゃ、泣けねえってのかよぉ……」
P(確かに全く涙も出なかったかと言えば嘘になるけど)
P(別れてすぐは何か大きな物を失った気がして一人で泣いていたこともあったけど)
P(そんな時……彼女と一緒に通っていた大学時代の友達がどこからともなく事の次第を嗅ぎ付け、俺の周りにぞろぞろと集まってくれて)
P(久し振りに会ったにもかかわらず昔の話に花を咲かせるうちにあの頃の空気にすんなり戻れてたちまちワイワイ盛り上がって)
P(懐かしくもこそばゆい楽しさの中、ふと昔を思い出すと『そういえばこの輪の中には“彼女”もいたんだな』なんて)
P(そんな記憶がぶり返すや歯がゆさと切なさに襲われ抑えきれず身体が震えてきて、けどその肩にそっと旧友の温かい手が置かれ)
P(『泣きたい時には泣けよ』『こんな時くらい痩せ我慢するな』と染み入るような言葉に、気が付けば俺の心のダムは決壊し)
P(壁にぶち当たった子供みたいに泣きじゃくってる俺の前で、バカみたいに溢れるくらいグラスにビールを注いで)
P(『今日は飲め、飲み倒せ』って大騒ぎしてる親友たちを見ているうちに、なんだか一人で泣いているのがアホらしくなって)
P(アイツらと一緒になって騒いで、何回も大笑いして、酔いに沈んで目を覚ますと空は抜けるように明るくて)
P(胸にぽっかり空いてた穴に洗い流すような風が吹いたなんて……)
P(言えない………)
- 30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/01(火) 23:33:10.58 ID:/yjsYVUPo
拓海「っく……っ……」
P(ダ、ダメだ、何だかんだ言っても、ここで拓海の誠意に応えられないようじゃ)
P(プロデューサー失格だ!)
P(泣け! 泣くんだ俺!!)
P「……げおっ……ぉぐぇええええええ」
拓海「………」
P(どうしよう……死に瀕したヒキガエルみたいな声が出てしまった……)
- 31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/01(火) 23:35:47.40 ID:/yjsYVUPo
P(泣き真似下手すぎだろ俺……自分の無力さが嫌になる)
拓海「……!」パァアア
拓海「へへっ、んだよ……やっぱり泣きてぇんじゃねえかよっ」
P(俺が泣いてるのを喜んじゃってる……)
- 34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/01(火) 23:37:07.75 ID:/yjsYVUPo
拓海「へへ……このっ」グリグリ
P(肘でグリグリしてきた……)
P(さっきの泣き方でオーケーなのかとか言えない……)
- 36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/01(火) 23:39:51.93 ID:/yjsYVUPo
拓海「……」
P(拓海のグリグリが止んだ……)
拓海「あのよ……アンタ、さ」
P「あ、ああ」
- 38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/01(火) 23:41:19.68 ID:/yjsYVUPo
拓海「ここ数日、仕事も休んでただろ」
P「……」
拓海「あれって、さ」
拓海「その……どこ、行ってたんだよ……」
拓海「……」
P(すごい不安そうな瞳で見上げられてる……)
P(顔もすごく近い……)
- 39:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/01(火) 23:42:03.77 ID:/yjsYVUPo
拓海「………」
P(アメリカに旅行してたなんて言えない……)
- 43:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/01(火) 23:47:11.40 ID:/yjsYVUPo
P(さっきの大学時代の友達と話が盛り上がって、そのままの勢いで有給取っちゃって)
P(渡米したあげく親友たちとUSAのアトモスフィアに思うさま浸ったなんて……言えない)
拓海「心配なんだよ、アタシ……」
P「……」
拓海「このままアンタがどっかに行っちまうんじゃないかって……だってよぉ」
P「……」
拓海「なあっ、平気なんだよな? 生活とか、大丈夫なのかよ」
拓海「共働きだったんだろ? アンタそういうの全然話さねえからっ」
P(だって言えないだろ……カジノで300万当たったなんて……)
拓海「不安なんだっ……」ガシッ!
P「落ち着け拓海、俺は平気だから」
P(カジノで300万も当たったから……)
- 45:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/01(火) 23:51:57.62 ID:/yjsYVUPo
P(拓海には傷心旅行だなんて恥ずかしくて伝えてなかった……)
拓海「……」
P「……拓海?」
拓海「アンタ、肌がだいぶ浅黒くなったな……」
P「そ、そうか?」
拓海「そうだよ、アタシの目はごまかせねえぞ、アタシがどれだけアンタのこと……」
P「……」
拓海「なんでもねえよ……」
P(そこまで言ったらもう全部言ってほしい……いや、俺も人のこと言えないな……)
P(西海岸で焼いてきたなんて……)
- 48:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/01(火) 23:57:09.34 ID:/yjsYVUPo
拓海「何してたんだよ……フザけんなよ、アタシに心配かけんな……」
拓海「道路っぺりで、虚ろな目で歩いてたりとか……そういうのが勝手に思い浮かんじまう」
P「拓海、俺は平気だから」
拓海「さっきからそればっかじゃねえか! 他に言うことねえのかよ!!」
P「!」
拓海「なあオイ……言えよ、どこで何してたんだよ……っ!」
P「……」
拓海「頼むよ……P……」
拓海「っ……く、ぅ……」
P(これ以上……拓海の悲しむ顔は見たくない……)
- 49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/01(火) 23:59:10.68 ID:/yjsYVUPo
P(ここはあえて言うべきか……そうだ、もう言ってしまおう)
P(拓海に全部打ち明けよう……!)
P「西海岸で、焼いてきたんだ……」
拓海「………」
P(憐れむような目で見られた……)
- 50:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 00:02:41.86 ID:XQBBJzleo
P(クソっ、余計に悲しい顔にさせてしまった! 何がいけなかった!?)
P(そのまま伝えたのがマズかったか……そうか、ちゃんと一から経緯を説明していれば……!)
P(話術ゼロかよ俺……!!)
拓海「ホント、どうしたんだよアンタ……」
P「……」
拓海「ちひろさんに聞いたぞ……部屋の整理を始めたって。引っ越しか何かか?」
P「……」
拓海「じゃなかったら何だよ、何考えてんだよ」
拓海「まさかプロデューサー辞めるとかじゃねえよな……」
P「辞めないよ。 一人で住むにはもう広すぎるからさ……」
拓海「本当に、それだけなんだな?」
P「……」
拓海「アタシが考えてる最悪の事、現実になったりしねえよな……!?」
P「ああ、ならない」
P(これに関してはマジで引っ越し)
- 52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 00:06:38.60 ID:XQBBJzleo
拓海「そう、か……」
P(ただ……)
P(さっきの大学時代の友達と話が盛り上がって、ロックバンド『渡米ユニバーシティ feat. P』を結成したため)
P(防音設備のあるマンションを探してるなんて……言えないよな……)
拓海「……」
P(あとエアロビも始めた)
拓海「すまねえ、P」
P「え……?」
拓海「アタシ、なんか変にナーバスんなっちまって……こんなのらしくねえよな」
拓海「アンタに詰め寄ってばっかで、『全部受け止める』とか言っておきながらよ……」
P「っ、そんなことないっ、拓海は――」
P(もう限界だ……)
- 58:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 00:12:09.90 ID:XQBBJzleo
P(拓海にこれ以上辛い思いはさせられない)
P(どうすれば……どうすればこの空気を払拭できる……!?)
P(そうか! こうなればいっそ――)
P「た、拓海」
拓海「……ん?」
P「ぅ……」
P「うっそぴょ~~~~ん☆☆☆」
- 59:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 00:15:16.57 ID:XQBBJzleo
P「じ、実はぜーんぶ、嘘なんだっ……ぴょ~~~ん☆☆」
拓海「……」
P「離婚なんかしてないっ……ぴょ~~~ん☆☆」
P「妻も余裕でいるっ……ぴょ~~~ん☆☆」
拓海「………」
P「ぴょぴょんがぴょ~~~~ん☆☆☆」
- 62:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 00:17:44.59 ID:XQBBJzleo
拓海「………」
P「………」
拓海「……っ、」
拓海「~~~すんっ……」
P(めっちゃ涙ぐまれた……)
- 63:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 00:19:34.49 ID:XQBBJzleo
P(な、何故だ……どういうことなんだこの状況は……)
拓海「ぅ……っく……」
P(まさか――そうかぁあっ、これじゃあ傷心中の俺が痛々しいまでに気丈に振る舞ってるみたいな構図に!!)
拓海「っ」グシグシ
P(わぁあああああ普段あんなに活発で豪放な拓海が手の付け根あたりで目をグシグシしてわぁああああああ)
P「ま、待ってくれ! 嘘というのはだな、別に全部が嘘ってわけじゃなくて」
拓海「……」
P「いや、妻も家にいる状態といない状態が重なり合ってるっていうか、そのな、あの」
- 64:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 00:22:15.77 ID:XQBBJzleo
ぱふんっ
P(………え?)
P(何かに包み込まれて……これって)
ぎゅうっ
拓海「……」
P(拓海に抱き締められてる!!!??)
- 67:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 00:25:18.85 ID:XQBBJzleo
拓海「もう……無理すんなよ」
拓海「そんなウソまでついて……自分をごまかすな」ギュッ
P(わぁあああああおっぱいわぁああああああおっぱいおっぱいわぁああああああああああ)
拓海「アンタはよく頑張った。アタシは知ってるから」
拓海「だからもういい。ゆっくり休め……な?」ナデナデ
P(わぁあああああああああやらかいおっきいわぁああああああああああああああ)
- 68:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 00:30:44.66 ID:XQBBJzleo
P(おっきいのにやらかいよおおおおおおおおなんでぇええええええええええ)
拓海「何も気にする必要ねえから……今はこうしてろ……」ナデナデ
P(気になるよぉおおおおおおやらかいのふしぎだよぉおおおおおおおおおお)
拓海「……」
P(――ってイカンイカン何してるんだ俺これじゃダメだろバカ!)
P「た、拓海!」
拓海「ひゃっ」
- 69:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 00:33:11.53 ID:XQBBJzleo
P「拓海の気持ちはすごく嬉しいが、でも俺は――わぷっ!!?」
むぎゅっ
拓海「コラ。あんま動くな」
- 70:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 00:34:05.55 ID:XQBBJzleo
拓海「じっとしてろって……」ギュッ
拓海「あ、アタシはアンタの前から……いなくなったりしないから」
拓海「ずっと一緒にいてやるから……」カァアアア
P(堕ちるよぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお)
- 72:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 00:37:37.77 ID:XQBBJzleo
P(全然逃げられないよこれぇええええええええええええええ)
拓海「……なんか、子供をあやしてるみたいだな、これ」
拓海「あ、べ、別に変な意味じゃねえからなッ、勘違いすんじゃねーぞ!?」ギュウウウウ
P(千の風に 千の風になって あの大きな空を)
拓海「っ、わりぃ、苦しかったか」
P(吹きわたっています)
拓海「ふふ……ったく、子犬みてえな目しやがって……」ナデナデ
拓海「……な、なあP」
- 74:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 00:41:51.37 ID:XQBBJzleo
拓海「今から少し……いや、かなり変なこと聞くけどよ……」
拓海「別に、アンタが答えたくなかったら、無理に答えなくていいからな……じゃあ聞くなっつー話かもしれねえけど」
拓海「でも、何だ……あぁもう! こうなったら聞いちまうけど、さ……」
拓海「あ、アタシの胸……」
拓海「アンタの、元の嫁さんより……大きかったり、するのか……?」
P「……………」
P「………」
P「……」
P(おっきくないわけないでしょぉおおおおおおおおおおおおおおお!!!????!!??)
- 76:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 00:44:52.58 ID:XQBBJzleo
P(そりゃそうだよだって元の嫁さんの胸なんて平原だもんエグれてるもんペトリ皿かと思ったよあんなん)
P(――ってダメだダメだ何で人のこと貶してるんだ、でもこの状態じゃ仕方ないんだよぉおおおおおお)
P「大きい、よ……」
拓海「!」
拓海「そ、そうか……へへ、そっか……」
P「ごまかしてもしょうがないから素直に言うよ」
P「拓海にこうされてると、すごく落ち着く……安心する」
拓海「っ」
P「ありがとうな拓海。俺はお前のプロデューサーになれて、こんなに優しい子に出会えて幸せだ」
拓海「なッ」
P「その、変な意味じゃなくてな……」
拓海「~~~~~」
- 77:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 00:46:15.50 ID:XQBBJzleo
拓海「ンだよ……」プイッ
P「……」
拓海「別にそんな、キザッたらしい言葉聞くためにやってたわけじゃねえよ……」ギュゥウウウウ
P(ひゃあああああああおっぱいってもうほんとおっぱいひゃぁあああああああああああ)
P「でも、いつまでも拓海の優しさに甘えてるわけにはいかない」
拓海「―――」
P「一旦落ち着こう拓海、お互いに変な感じになってる。それで、そのあと話が」
拓海「……だ」
P「え?」
拓海「……イヤだ」
- 78:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 00:48:58.77 ID:XQBBJzleo
P「拓海……」
拓海「P……」
拓海「……アタシじゃダメか……?」
拓海「アタシじゃ……アンタの嫁さんの代わりに……」ギュウウッ…
P「それって……」
拓海「!!」
拓海「あっ、いっ、いきなり結婚とかそういう話じゃなくてな! その、だからよッ」カァアアア
- 79:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 00:49:56.96 ID:9/5xxD6Go
拓海「……」
P「拓海?」
拓海「……自分でイヤなこと言ってるのはわかってんだ」
拓海「これじゃあアンタの元の嫁さんが嫉妬してたアイドルそのまんまだ、最低だ」
P「そんなこと……」
拓海「でも……もう我慢できねえんだよ……」
拓海「これ以上やり過ごそうとしてたら、もっとヒデェことになる」
拓海「今こうやって、アンタの弱みにつけ込んでる以上のこと、仕出かしちまうかもしれねえ……」
- 80:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 00:51:30.40 ID:9/5xxD6Go
拓海「なあ、P……アンタならよく知ってるだろ」
P「……」
拓海「アタシは昔、チームのケツを持ってたんだ」
拓海「欲しいモンがありゃ、周りに何て言われようが指差されようが、全力で手に入れる」
拓海「そんな喧嘩上等の、特攻隊長だったんだぜ」
拓海「……止めてみせろよ、悪い女を」
拓海「アンタがあの時、アタシをスカウトしたみたいによ……」
- 81:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 00:53:57.85 ID:9/5xxD6Go
P「……」
拓海「……」
P「……どうしよう」
拓海「……あ?」
P「拓海のこと、止める気が起きないなんて……言えないよな」
- 82:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 00:54:40.87 ID:9/5xxD6Go
拓海「アンタ、何言って」
P「アメリカに旅行に行ってたんだ」
拓海「はぁ!?」
P「大学時代の友達とあっちに行って、思いっきり遊んできた。この間の休みに」
拓海「な……」
P「肌が黒いのはビーチで焼けたんだ」
P「バンドも組んだ。あと個人的にエアロビも始めた」
P「それだけじゃない、俺はこうして拓海に話す前から、ソイツらと一緒にハメ外してた」
P「傷は、もうとっくに癒えてたんだ」
拓海「……」
- 83:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 00:56:25.12 ID:9/5xxD6Go
P「それなのに、俺はそのことを言い出せずに拓海に甘えてた」
P「余計な心配をかけてばかりだった」
P「本当にすまなかった――!」
拓海「………」
P「拓海が悪い女なんて、そんなことない」
P「それを言うならこんな俺の方がよっぽど卑怯で、ズルい奴なんだ」
拓海「……そう、か」
- 84:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 00:58:32.69 ID:9/5xxD6Go
拓海「じゃあ……」
拓海「Pは、ヘコんでなかったんだな」
P「……ああ」
拓海「ずっと最初から、平気だったんだな」
P「そうだ」
拓海「不安になって、暗くなってたのはアタシ一人だったんだな……」
P「……すまなかった」
- 85:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 00:59:25.23 ID:9/5xxD6Go
むぎゅぅうううううっ
P「!!???」
拓海「……よかった」
- 87:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 01:00:51.68 ID:9/5xxD6Go
拓海「よかったぜ……もう、立ち直ってたんだな……よかった、本当にっ……!!」ギュウウウウウ
P「!!!???!!????」
拓海「へへ……ったく、心配させやがってよぉ……コイツ……」
拓海「バーカ……」
拓海「……すんっ」
拓海「ううぅ、Pぃい……」ギュウウウウウウ
- 88:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 01:02:11.21 ID:9/5xxD6Go
P「堕ちるよぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!」
拓海「のわぁあああああああああ!!????」
- 90:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 01:03:45.47 ID:9/5xxD6Go
P「ひゃぁあああああああああおっぱいおっぱいひゃああああああおっぱいひゃぁああああああああ」
拓海「ちょ、ちょっと待てどうしたんだアンタ!? 何なんだよいきなりッ!?」
P「やさしいしやらかいしふしぎだよぉおおおおおなんでぇええええええええええ!!!!????」
拓海「だから落ち着けッ、本当はやっぱりどっか壊れてんじゃねェだろうなァ!? って―――」
バッ
P「あれ、拓海……」
拓海「お……」
拓海「お、おお、おっぱいって」
P「あ」
- 92:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 01:05:22.83 ID:9/5xxD6Go
拓海「……」ギロ
P「う……」
拓海「そういうトコも、楽しんでたんだな」
P「……は、はい……」
拓海「人がマジで心配してたのに、アンタはその裏で、そんな」
拓海「え、エロいことばっかり、考えてやがったんだな……」
P「……そうです……申し訳ありませんでした……」
- 93:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 01:07:11.93 ID:9/5xxD6Go
拓海「……」スゥウッ
P「っ! ~~~!!」
コツン
拓海「いいよ……」
- 95:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 01:08:03.16 ID:9/5xxD6Go
P「え―――」
拓海「だから、別に、いいって言ったんだよ……」
P(拓海が、軽く頭突きするみたいにして……額を俺に寄せてきて――)
拓海「アタシだって、卑怯で、ズルいんだ」
拓海「自分が、男どもにどう見えてるかくらい、アイドルの仕事を通じてわかってる」
拓海「だから……その、アンタに」
拓海「押しつけたりも、したし……」
P(――――)
- 96:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 01:09:16.25 ID:9/5xxD6Go
拓海「好きな男になら、別に……」
拓海「何されたって……いい……」
- 97:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 01:10:28.31 ID:9/5xxD6Go
P「………」
拓海「………」
P「………」
拓海「……ぅ」
P「………」
拓海「……P?」
P「」ビクンビクン
拓海「うぉおおおおおおおい!!?」
- 98:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 01:12:14.46 ID:9/5xxD6Go
P「――って違う違う、拓海は卑怯なんかじゃない!!」
拓海「アァ!? だからアタシが自分で」
P「俺の方がズルい! 卑怯だ! 離婚したばかりだってのに目の前の女の子に惹かれてるなんて言えないよな!!」
拓海「言ってるじゃねえかテメエ! って、い、今」
P「世話焼きだけど不器用で思い入れが強くて、そこが可愛いなんて言えないよな!!!」
拓海「コラ! 調子に乗んなッ!」カァアアア
P「かわいい! 拓海かわいい!!」
拓海「うるせぇッ、そんなのテメエだってなぁ!」
拓海「アタシを無理やりこの世界に引っ張ってきたかと思えば毎度毎度変なことさせやがって!」
拓海「でもアンタに褒められたり、ファンの奴らに応援されるとどうしようもなく嬉しくなっちまってよぉ!!」
拓海「かけがえのないマブいダチも増えて、胸を焦がすようなアツさも知っちまって!!」
- 99:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 01:13:27.33 ID:9/5xxD6Go
P「俺も拓海の胸のこと前から結構見てた! スマン!!」
拓海「全然カンケーねえじゃねェかブッ飛ばすぞ!!」
P「混乱してた、すまん……」
拓海「っく……頼れるとこもあるかと思えば、そうやって子犬みてえな目しやがってぇ……っ」
拓海「ほっとけねェんだよ! 黙ってアタシに世話させろバカ野郎!」
P「よ、喜んで!!」
拓海「胸くらい後でいくらでも好きにしやがれ!!」
P「ひゃぁああああああああああ」
拓海「一人暮らしなんて勝手にしてんな!! 毎日メシ作りに行くぞオラァ!!!」
P「にゃぁあああああああああああああああああああ」
拓海「さっきみたいに抱き締めてほしけりゃいつでも呼べアホ野郎!!!!」
P「うわぁああああああああああああああああああああああああ」
拓海「少しは黙れこのクソ野郎が!!! ずっと前からテメエ一筋だ大っっっっ嫌いだ!!!!!」
P「ぎゃぁあああああああああああああああああああああああああ」
- 100:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 01:15:27.83 ID:9/5xxD6Go
拓海「……ハァ……ハァ……」
P「」ビクビクビクンッ
拓海「……」
拓海「……バンド」
P「へ?」
拓海「アタシも入れろ。ついでに夏樹や李衣菜、涼あたりも誘ってよ」
- 102:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 01:16:12.86 ID:9/5xxD6Go
拓海「あとは何だ、エア……ロビ? だったか」
拓海「そっちも興味がないわけじゃねえ。アタシにも教えろ」
拓海「アンタと一緒なら、きっと楽しい」
P「拓海……」
拓海「あとは……アメリカか。それもいつか連れてけ。そっちはできれば……二人きりだ」
拓海「でも『いつか』っつってもあんまり遅いとシメ上げるからな、覚悟しとけよ」
拓海「あと『できれば』っつったが二人きりじゃなかったらやっぱりシメ上げるからな」
P「……あのさ」
拓海「アァ? ンだよ」
- 103:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 01:17:20.76 ID:9/5xxD6Go
P「まだ一つ言い忘れてた」
拓海「……テメェ」
P「いや、これはそんなに悪い話じゃない……と思う、たぶん」
拓海「さっさと言え。アタシの気分が良いうちに」
P「カジノで300万当たったんだ」
拓海「マジかよ……すげえなオイ」
P「もともと自分のためだけには使うまいと決めてたけど」
- 104:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 01:17:47.09 ID:9/5xxD6Go
P「結婚資金にするよ」
- 105:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 01:18:42.18 ID:9/5xxD6Go
拓海「………」
P「………」
P「……なんて」
拓海「……」
P「……い、言えないよな……ハハ……」
拓海「……ちゃんと言え」
- 107:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 01:19:24.96 ID:9/5xxD6Go
P「あ……」
拓海「アタシの目を見て」
P「……」
P「拓海、好きだ」
P「俺とずっと……、一緒にいてほしい」
拓海「違う……」
P「え」
- 108:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 01:20:16.88 ID:9/5xxD6Go
拓海「さっきは、もっと……違った」
P「……えぇと」
P「……俺と結婚してほしい、拓海」
拓海「……もういっかい」
P「結婚しよう、拓海」
拓海「……その前のやつも」
P「好きだ」
拓海「もういっかい……」
P「好きだよ、拓海」
- 109:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 01:21:03.73 ID:9/5xxD6Go
拓海「……もっとゆっくり言え。聞こえない」
P「好きだ……拓海」
拓海「本当か?」
P「ああ」
拓海「マジなんだな……?」
P「もちろん」
拓海「信じねえわけじゃねえが、もしアタシに、無理に合わせてるんなら……」
P「そんなのありえない、だって」
P「俺の嘘はすぐ破れるって、さっきわかったばっかりだろ?」
- 110:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 01:21:44.50 ID:9/5xxD6Go
拓海「それって、嘘はつくってことじゃねえのか」
P「え゛!? いやっ、そういう意味じゃなくて」
拓海「わかってる。冗談だ」
P「ホッ……」
拓海「でもやっぱり不安だ」
P「え゛!?」
拓海「不安だから、アンタはこれからずっと、アタシと一緒にいて証明しなきゃならないんだ」
拓海「あ、アタシのことが好きだって、大切に思ってるって。そういう義務があるんだ」
P「拓海……?」
拓海「だからその代わりに、アンタはアタシに気兼ねなんかしなくていい」
拓海「したいことは好きにすればいいし、してほしいことはすぐ言え」
拓海「アタシに対して遠慮なんかしたら……ブッ飛ばすからな」
P「―――」
- 111:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 01:22:28.96 ID:9/5xxD6Go
『拓海の前にもプロデュースしてた何人かのアイドル』
『俺はその事を彼女に話していたんだ』
『俺はただ、彼女と喜びを分かち合いたかっただけなんだ』
P「たく、み……」
P「俺のために……俺の心を和らげるために」
拓海「……」
P「したいこと、ある」
P「拓海とキスしたい」
拓海「んなッ!?」
- 112:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 01:23:08.95 ID:9/5xxD6Go
P「ヤバいもう、拓海が可愛すぎてヤバい、今すごく胸が苦しい」
拓海「わ、わかったから落ち着けっ」
拓海「アンタ……やっぱりエロい」
P「そうだとも。自分のアイドルにすぐ手を出してしまうような男だ」
拓海「コラ。自分をそんな風に悪く言うな」
P「すまん、冗談だよ」
拓海「……するなら、さっさとしろ」
拓海「イヤってわけじゃねえから……したいこと、しろよ」
P「~~~~」
- 113:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 01:23:37.70 ID:9/5xxD6Go
拓海「……」
P「……」
拓海「……っ」
拓海「P……」
拓海「んぅ―――」
- 114:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 01:24:13.20 ID:9/5xxD6Go
P「っは……」
拓海「……」
P「拓海……」
拓海「………」
P「拓海?」
拓海「」プシュウウウウウウ
P「わぁあああああああ!!?」
- 115:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 01:24:44.19 ID:9/5xxD6Go
P「拓海っ、おい、平気か!?」
拓海「」プシュウウウウウ
P「ああダメだ、信じられないくらい赤い! 大丈夫か、クソ、まだ早かったのか!?」
拓海「……」
P「目を覚ましてくれ拓海ぃいい!」
拓海(……恥ずかしかったのは本当だ)
拓海(顔から火が出るくらい。今までのどんな仕事よりも)
拓海(愛してる男と、キ、キスするのが……こんなに、溶けるみてえな感じがするなんて)
- 116:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 01:25:17.87 ID:9/5xxD6Go
拓海(まだまだ精進が足りねえ……したいことしていいって言ったくせに、こんなザマなんて)
拓海(ハンパはダメだ。もっと、Pの全部を受け止められるくらいにならなきゃと思った)
拓海(でもよ、P)
P「もっと大胆なことしてたのに、これでこうなるなんて……」
拓海(アタシは、やっぱりズルいみてえだ)
拓海(アンタが思うより、自分で思ってたより)
P「まったく……」
拓海(気を失ってるフリして、薄目を開けて)
- 117:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 01:25:47.65 ID:9/5xxD6Go
P「……」ナデナデ
拓海(アンタの優しい笑顔を、ノゾキミしちまうくらいに)
拓海(……なんて、言えねえよな)
拓海(いや)
拓海(いつか言おう)
- 118:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 01:26:20.49 ID:9/5xxD6Go
拓海(いつか、この先)
拓海(なるべく早く)
拓海(メシ作ってやってる時にでも、サラっと)
拓海(……あの時はああだったんだぞって)
拓海(だって、アタシたちは――)
P「これからよろしくな、拓海……」
拓海「……へへっ」
おしまい
- 119:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 01:28:06.70 ID:9/5xxD6Go
読んでくださった方ありがとうございました
たくみんは尽くすタイプ
- 131:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/02(水) 06:37:17.70 ID:rz6x/l6Zo
拓海姉さん可愛い!
乙④
転載元
向井拓海「なあ、どうしたんだよアンタ」http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1404221176/
向井拓海「なあ、どうしたんだよアンタ」http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1404221176/
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コメント一覧 (78)
-
- 2014年07月02日 07:53
- ほほう…陰.茎の硬度が上昇しましたよ
-
- 2014年07月02日 07:56
- 途中までタクミンの道化臭ひどかったけどハッピーエンドでよかったわ
-
- 2014年07月02日 07:59
- ぼくの股間のカタナをたくみんにぶちこみたいボロン
-
- 2014年07月02日 08:05
- 唐突なマサフミ
-
- 2014年07月02日 08:07
- 姉御最高っす
-
- 2014年07月02日 08:09
- …うひ…ひ?
-
- 2014年07月02日 08:13
- おしまいがおっぱいに見えてやばかった
-
- 2014年07月02日 08:14
- ○方師匠「○っぱいと聞いて駆けつけました」
-
- 2014年07月02日 08:15
- 千の風に腹筋持ってかれたwww
-
- 2014年07月02日 08:17
- ※3
その汚い待ち針しまえよな
-
- 2014年07月02日 08:19
- 出だしと終わりの温度差が酷いw
おっぱいは力だ
-
- 2014年07月02日 08:21
- 如月千早「元奥さんは悪くないと思いますよ」
-
- 2014年07月02日 08:25
- 相変わらず、この人の支援絵は心癒される。
-
- 2014年07月02日 08:27
- このあと無茶苦茶セックスした
-
- 2014年07月02日 08:30
- うっ! ふぅ…
-
- 2014年07月02日 08:34
- 拓海って18歳なんだよな…
可愛い
-
- 2014年07月02日 08:44
- おいおい、俺の昔話勝手に書くなよ
-
- 2014年07月02日 09:19
- たくみんかわいいけど公式の絵師がびみょゲフンゲフン
-
- 2014年07月02日 09:20
- PのPがPってなって新たに始まるPラブストーリー!
-
- 2014年07月02日 09:26
- この場合のカタナはバイクの事だと思いますけど…
-
- 2014年07月02日 09:44
- ペトリ皿カワイソス
-
- 2014年07月02日 09:56
- しんみりしてたらまさかの展開でわろたww
-
- 2014年07月02日 09:57
- 親友達との傷心旅行でほっこりした。俺もこんな親友が欲しかったよ…
-
- 2014年07月02日 10:32
- 途中までシリアスだったのに一気にギャグにwww
>P(もうだいぶ前からスッキリしてるなんて言えない……)
これは気まずい…とっても気まずい…
-
- 2014年07月02日 10:43
-
良い!
しっかし拓海と言えばもう薄い本でヤられてる印象だわwww
-
- 2014年07月02日 10:48
- どうすんだよこれなぁ?!
息子がビンビンになっちゃってるんだよなぁ?!
-
- 2014年07月02日 10:54
- 雫とたくみんは薄い方の常連なんだよなぁ色々素材あるからちかたないね雫にかんしては公式が狙っているふしあるしね
しかし同じくパッションかつ爆乳の早苗さんのは少ないんですか(半ギレ)
-
- 2014年07月02日 10:55
- ※
200センチがどうしたって?
それにしても姉御マジ菩薩
-
- 2014年07月02日 10:56
- 拓海姐さんのカッコいいとことちょろいとこと可愛いとことと尽くし系なところがかわいかったです(573感
-
- 2014年07月02日 11:05
- たくみんは絶対良妻賢母になるね。おっぱい含みで
※25
ペーパー程度ならイチャラブHのもあるんだが如何せん少ない
-
- 2014年07月02日 11:08
- ※24
オレも離婚経験者だからよく分かる
実際ははんこ押す前に気持ちの整理終わってんだよな
-
- 2014年07月02日 11:12
- ※27
雫、拓海、早苗、三人とも描いてる師走の翁は、同人作家の鏡
-
- 2014年07月02日 12:29
- ※32なんつーかありがとう
本当にありがとう それしか言葉が見つからない
-
- 2014年07月02日 12:30
- これはいいお嫁さん
-
- 2014年07月02日 12:31
- 素晴らしい
しかしこの気まずさはあるあるだなwww
-
- 2014年07月02日 12:45
- モバマスの同人誌読んでみたいけど初心者だからよくわからないって人はとりあえず『しおこんぶ』もしくは『maple poison』でチェックだ!
-
- 2014年07月02日 12:55
- さすがにこれにはキュート死天王も花屋も苺も出てこれないか・・・
持っている驚異(胸囲)が違いすぎるものな
-
- 2014年07月02日 13:19
- ※36
どうしてシンアイマックスマッタナシを薦めないんだ……
-
- 2014年07月02日 13:24
- ※36
姉御出てないじゃないか
『シンアイマックスマッタナシ!』で検索すれば幸せになれるよ(白目)
-
- 2014年07月02日 13:31
- たくみん、マジいい子
※3 ポケバイじゃねーか!
※37 これに対抗できるキュート勢は瑛梨香ちゃん、風香ちゃん、さとみん、雪乃さん、レナさんあたりだな
最後のイラスト上手いなぁ!成長して20代前半~半ばあたりになった姉御かな?
-
- 2014年07月02日 13:41
- お前らSSの話をしろぉ!!!何で薄い本の話をしているんだぁ!!!しかも真っ昼間から!!!wwwwww
とりあえず、シンアイマックスマッタナシは外せませんわ
あとSSはタクミンの道化臭に初めは胸が「うっ」ってなりましたがあとから救済があって「、、、ふぅ」になったので良かったです
-
- 2014年07月02日 13:44
- この人の絵は暖かいから大好きだ、、、誰かこの人の絵があるSS一覧持ってる人はいないかい?
アイマスカテゴリにある、手帳のDとCのやつと、りっちゃんがPを迎えに行くやつとか結構いろいろあるんだが、他にもある気がしてさ、、、出来れば教えてください
-
- 2014年07月02日 13:48
- 冒頭の雰囲気ぶち壊しじゃねーかwww
-
- 2014年07月02日 13:55
- 姉御の薄い本なら沙悟荘だろうに
-
- 2014年07月02日 14:00
- マッタナシ、楓毒、フロムヘル
薄い本四天王決めるならラス1なんだろう
-
- 2014年07月02日 14:02
- フロムヘルはちょっと……
-
- 2014年07月02日 14:10
- 沙悟荘は駄目か?あの実用性は異常だろ
ネトラレが無理なヤツは駄目だろうけど
-
- 2014年07月02日 14:11
- やっぱ姐御はかわいいなぁ。もっと純愛増えればいいのに。
NTRは死滅して、どうぞ。
-
- 2014年07月02日 14:13
- ダメだこのコメ欄……早くなんとかしないと
……拓海の同人誌はnetoriが多いよね ボソッ
-
- 2014年07月02日 14:20
- ※42
この人がモバマスのキャラを描いてるって今回初めて知ったから、自分が知ってる情報も大差ないと思う、スマン
せめて名前が分かれば渋やらなんやらで探せるんだけどねぇ
とりあえず自分が知ってるのは以下の2つ
・あんかけ速報ってとこに載ってる10年後masってSSに成長した765アイドルズの姿が描かれてる
・手帳のDとCはSSですよ、SSに載ってる765アイドルの誕生日シリーズのことだよね
-
- 2014年07月02日 14:36
- 内容面白かったんだから薄い本の話ばかりしてんじゃねーよお前らw
このSSみたいな包容力MAXの姉御に伊東ライフされたいです(真顔
-
- 2014年07月02日 14:43
- わかるわ
-
- 2014年07月02日 15:22
- ※45
コンチェルト忘れんなよ
-
- 2014年07月02日 15:35
- 身体測定でいいんじゃないですかね...
-
- 2014年07月02日 15:36
- ???「プロデューサーさん!300万はガチャ資金にしますよね?」
-
- 2014年07月02日 17:47
- ふぅ、やりますねぇ
-
- 2014年07月02日 17:53
- 面白かった
-
- 2014年07月02日 18:05
- ※51
がんばれがんばれ
-
- 2014年07月02日 18:22
- 伊東ライフ(動詞)
わかっちゃいるがやっぱ姉御はエロ需要がメインなんだなwwwww
-
- 2014年07月02日 20:31
- モバマスおっぱい同人誌は個人的にB90が思考90以上のアイドル網羅してるからな
ほぼイラスト集な感じだが
-
- 2014年07月02日 21:00
- くっ
-
- 2014年07月02日 21:24
- 中曽根バタリアンを挙げる人はおらんのか
-
- 2014年07月02日 22:57
- 変態アイドル牧場があがってないなんて…
-
- 2014年07月03日 00:43
- NTRものとか消えて無くなれば良いのに
-
- 2014年07月03日 01:56
- 何でもとは言ったものの前戯が気持ち良すぎてテンパっちゃうたくみんはよ
ヤンキー娘が純愛ってよくあると思うんだがなんでそんな本しか出ないのか
-
- 2014年07月03日 02:34
- (言えない、公式絵と劇場絵が一番ムラムラ出来るなんてこんな中で言えない)
-
- 2014年07月03日 16:47
- 公式絵もいいだろいい加減にしろ!
多分絵師さんはしのーじPだろうな
-
- 2014年07月03日 17:53
- シリアルラブコメ?
なんて言えばいいのかよく分からんが、とても良いものだった
-
- 2014年07月04日 10:26
- ※51
逆に考えるんだ、SSに文句がないから薄い本の話をしているのだと
-
- 2014年07月04日 12:50
- 何故かたくみんがAV堕ちする薄い本が脳裏をよぎったぜ
-
- 2014年07月04日 14:22
- みんな薄い本に詳しいね!笑
俺わからないんだけど、初心者にオススメってないかな?
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- 2014年07月05日 12:04
- 大松「何もしらない人間にA極振りのシンアイマックスマッタナシを薦める奴は人間の屑だぞ」
NTR耐性がないなら聖司で調べればいいんじゃない?
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- 2015年05月03日 20:14
- ※71
今更この※欄をチェックしてるとも思えんが…一般向けなら『あとりえ雅』さんトコの本や、『カチコミ!』シリーズ、『鷺沢文香が恋をする御話』、成人向けなら『楓さんマジ女神』シリーズや、『@nal Strike!』なんかが個人的にオススメとマジレス。
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- 2016年06月04日 12:50
- いつ読んでもええもんや
おっπ
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- 2016年09月02日 19:27
- WILDWINDGIRL買ってきたので読みかえしにきた。
たくみん出番増えてきたなあ
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- 2018年02月06日 15:17
- 止めてみせろよ、悪い女を←なんやねんこのセリフかっこよすぎやろ
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- 2018年06月23日 09:54
- これ、
控えめに言って最高だろ?
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- 2020年05月27日 18:50
- 特攻隊長がケツ持ったらダメでしよ
ケツ持ちにやらせろよそれは