【続】矢車想「IS学園…今の俺には眩し過ぎる」

2 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/05(水) 03:04:41.71 ID:052v3p2DO

前回
矢車想「IS学園…今の俺には眩し過ぎる」
の続き



3 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/05(水) 03:05:53.43 ID:052v3p2DO

─第2話─

~教室にて~

生徒「改めて、クラス代表決定おめでとう矢車くん!」

矢車「はぁー……俺はクラス代表なんかやらないと言った筈だが?」

箒「文句を言うな!これはもう決定事項だ!お前に拒否権はないッ!」

矢車「はぁー……」

セシリア「お兄様、心配なさらないで…。あなたにはこの地獄兄妹長女、セシリア・オルコットが
     クラス代表であるお兄様のサポート役としてついております…」

セシリア「お兄様が嫌がるような面倒事は全てわたくしが致しますわ…」

矢車「セシリア…やっぱりお前は最高の相棒だ」ナデナデ

セシリア「まぁ…お兄様ったら」デレデレ

箒(セシリアめ…またしても想の気を引こうと妹ヅラしよって!)



4 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/05(水) 03:07:27.31 ID:052v3p2DO

箒「どうでもいいがセシリア、お前その格好はどうにかならないのか?露出度が高過ぎて目のやり場に困る…」

セシリア「フフッ…これは闇世界の住人のみが着ることを許される“地獄スタイル”ですの…。お兄様と、お揃いの…」ポッ

セシリア「お兄様と身も心も繋がっているという証として、そう簡単に手放すつもりはありませんわ!」

箒「はいはい…せめて先生には目を付けられないように気を付けてな」

生徒「そういえば、2組のクラス代表が新しく来た転校生と交代になったんだってね」

箒「転校生?」

生徒「確か中国から来た子だとか」

セシリア「ふん!今のところ専用機を持っているのは1組と4組のみ…誰が来ようともお兄様の敵ではありませんわ!」

鈴「その情報古いよ!」バンッ!

セシリア「だ、誰ですの!?」

矢車「お前は……」




5 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/05(水) 03:09:57.29 ID:052v3p2DO

鈴「久しぶりね想!2組は中国代表候補生であるこの私、凰鈴音がクラス代表になったのよ!」

鈴「今日は宣戦布告に来たってわけ!」ビシィッ

矢車「はぁー…相変わらず明るいな、お前…」

鈴「な…何よそのリアクション!?久しぶりの再会だってのに!!」

箒「想、知り合いか?」

セシリア「やけに馴れ馴れしいですわね…」

矢車「…俺の昔馴染みだ」

鈴「昔馴染みって…何よその超簡潔な説明!?
  アンタ、暫く見ないうちに随分と冷たい性格になったわね!」

矢車「地獄の住人に、優しさなんか期待するな…」

鈴(噂には聞いてたけど、随分と厨二病拗らせてるわねコレ…)

セシリア「おほんっ!お兄様、そろそろこの方の素性についてちゃんとご説明してもらいたいのですが」

箒「お前とこの子、一体どういう関係なんだ!?」

矢車「はぁー……」




6 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/05(水) 03:11:14.90 ID:052v3p2DO

─矢車説明中─

箒「つまり、私が引っ越した後に入れ違いになって想の学校に転校して来たと?」

矢車「そういう事だ…」

鈴「想とは、私が中国に引っ越した中学二年の時までの付き合いよ。」

鈴「全く、一年前はコイツもこんな性格じゃなかったのに…」

箒(もしかしてこいつも想の事を…?いや、昔の想が好きなら今の想を見て幻滅しているのかもしれんし…)

キーンコーン カーンコーン

千冬「お前達席につけ!もうSHRの時間だぞ!」

矢車(SHT…?)

鈴「うわヤバッ!じゃあね想!また後で来るから!」ダダッ

矢車「はぁー…面倒な奴がまたひとり増えたな…」

箒「一番面倒なのはお前だよ…全く」

千冬「…ってオルコット貴様ッ!何だその格好は!?」

セシリア「こ…これは闇世界の住人のみが着ることを許される地獄スタイルでして…」

千冬「何を訳の分からないことを言っている!?後で職員室に来てもらうぞ!」

セシリア「そ、そんなぁ~…」




9 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/05(水) 04:30:11.37 ID:052v3p2DO

~放課後~

鈴「遊びに来たよ想!…って、どうしたのあんた?」

セシリア「はぁー…こってりと絞られましたわ…。服装も元の制服に戻されましたし…」

箒「あの破廉恥な衣装は没収されたか…。まぁ当然といえば当然だが」

セシリア「し…しかしこのセシリア・オルコット!姿形は変われど、お兄様に対する慈愛の気持ちは何一つ変わっておりません!」

セシリア「これからも地獄兄妹の一員として一生付いていく所存でありますわ!」

矢車「気にするなよ相棒…。どんな事があっても、俺達は永遠に一緒だ…」

セシリア「お…お兄様ぁ…」ウルウル

矢車(姿形は変わっても、か…)



10 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/05(水) 04:32:56.12 ID:052v3p2DO

セシリア(よし!この流れで…)

セシリア「お兄様!」

矢車「…何だ?」

セシリア「も、もしよろしければ…これからISの操縦訓練でもご一緒にいかがですか?」

矢車「訓練…か」

箒(セシリアめ!また自分だけ抜け駆けしようとして!)

箒「想ッ!私も一緒に」

矢車「セシリア、お前はいいよなぁ…」

セシリア「えっ?」

矢車「まだまだ強くなろうと、高みを目指して努力しようだなんて…
   俺なんか、そんな情熱とうの昔に消え失せた…」

セシリア「わ…わたくしは別に…そんなつもりは!」

矢車「セシリア…俺達は闇の住人だ」バッ

矢車「光を求めるな」





11 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/05(水) 04:33:49.52 ID:052v3p2DO

セシリア「ご、ごめんなさいお兄様…。わたくしもまだまだ地獄兄妹としての自覚が足りていませんでしたわ…」

矢車「………」

セシリア「でも!わたくしが強くなろうとするのは、全てお兄様の為ですの!」

セシリア「今より少しでも強くなって、お兄様のお役に立てるようにと…。その為にわたくしは…」

矢車「………」

セシリア「お兄様…?」

矢車「はぁー……分かった。他でもない相棒の頼みだ。軽い手合わせ程度なら付き合ってやる」

セシリア「ほ…本当ですの!?」

矢車「ああ…約束だ」ポンッ

セシリア「お…お兄様ぁ~」デレデレ

矢車「相棒…」ナデナデ

セシリア「お兄様ぁ~…」デレデレ

鈴「何この茶番…?」

箒「私に聞くなッ!」イライラ



12 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/05(水) 04:35:25.84 ID:052v3p2DO

箒「おい想!その訓練私も付き合わせて貰うぞ!」

セシリア「フフッ…部外者が何を言って」

矢車「いいぜ、箒」

セシリア「…って、お兄様!?」

矢車「地獄は道連れってヤツだ…。みんなまとめて、地獄に落ちよう…」

セシリア「釈然としませんが、お兄様がそうおっしゃるなら…」

箒「私は地獄になんか落ちないぞ!」

鈴(重症だわこれ…)




13 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/05(水) 04:36:35.54 ID:052v3p2DO

~放課後~


セシリア「先ずはわたくしから、手合わせ願いますわ!」

矢車「いいぜ…セシリア」パカッ

ピョーン ピョーン ピョーン

パシッ

矢車「変身…」カシャ

──HENSHIN──

キュイキュイキュイーン

──CHANGE! KICK HOPPER!──

矢車「いくぜぇ…相棒…!」

セシリア「いきますわよ、お兄様!」バシュ




14 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/05(水) 04:37:53.81 ID:052v3p2DO

箒「始まったか…」

箒(しかし、間近で見ると改めて分かるが、やはり想の専用機は変わった形をしているな…)

箒(頭部までフルフェイスで覆われているだなんて、まるで仮面だ)

箒(そもそも第何世代のISなんだ?外見だけでは判別出来ん…)

千冬「ほう…放課後も居残って訓練とは、感心だな」

箒「ちふ…織斑先生!」

千冬「そう気張るな。楽にしていい」




15 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/05(水) 04:43:11.13 ID:052v3p2DO

矢車「はぁッ!」バシッ バシッ

セシリア(クッ!…やっぱり強い!)


千冬「しかし矢車の奴、見事なまでの戦闘技術だな。
   代表候補生であるセシリアが防戦一方とは」

箒「あの…織斑先生」

千冬「何だ?」

箒「先生は前回のクラス代表決定戦のとき、想の専用機について何か知っているような口振りでしたが…」

箒「先生は、あのISが何なのかご存知なのですか?」

千冬「…私とてあのISについて、その全てを把握出来ている訳ではない」

千冬「分かっているのは、矢車の奴が学園側へ自己申請した機体スペック等の取るに足らんデータのみだ」

千冬「生産国、開発系統など、あのISの出所に関わる情報は一切開示されていない」

箒「織斑先生でも知らないISだなんて…そんな代物を何故あいつが?」

千冬「さぁな。前にその件について矢車本人に直接問いただしてみたんだが、
   知らぬ聞かぬの一点張りでな…まったく困った生徒だ」

箒「そうですか…」



16 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/05(水) 04:45:49.17 ID:052v3p2DO

箒(想の過去について知る手がかりが、何か掴めると思ったのに…)

千冬「だが、あれが他のISと一線を画す存在である事は確かだ」

千冬「昆虫を模したような独特のフォルム、火器を一切持たず、肉弾戦のみに主眼を置いた戦闘スタイル…」

千冬「そして何より、飛行能力を一切持たないという、ISの概念からも逸脱した性能…」

箒「なッ!?飛行能力を一切持たない!?」

千冬「高いジャンプ力を利用して、空中を滑空する程度の事なら出来るだろうがな」

箒「そんな…」

箒(てっきり想の奴が相手を嘗めて掛かっているから、今まで手を抜いていたのかと…)



17 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/05(水) 04:47:52.24 ID:052v3p2DO

千冬「しかしその一方で、あのISの高い跳躍力には目を見張るものがある」

千冬「キックホッパーの跳躍時のトップスピードは、従来のISの最高飛行速度をも優に超えるスピードだ」

千冬「クラス代表決定戦で矢車がオルコットに逆転の一撃を与えられたのも、この高いジャンプ性能に起因する点が大いにある」

箒「…しかしたったそれだけの性能で、飛行能力を持つ他のISと渡り合えるとはどうしても思えないのですが…」

千冬「その点に関しては私も同感だ。たかが“ジャンプ力に優れている”というだけのISが、
   縦横無尽に空を飛ぶ敵を相手に互角以上に渡り合うなど、とてもじゃないが信じられん話だ」

千冬「だが…現に矢車はあのキックホッパーを駆り、代表候補生であるオルコットに勝利した…。それは紛れもない事実なのだ」




18 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/05(水) 04:52:57.86 ID:052v3p2DO

───

矢車「セェアッ!」ドゴォッ

セシリア「きゃッ!!」バタッ

セシリア「や、やっぱり強いですわね…お兄様」

矢車「どうした、もう終わりか?」

セシリア「な、何のこれしき…まだまだですわ!」

矢車「そうか……」

セシリア「もう一度!でやあぁッ!」グワッ

───

千冬「全く…本当に謎が多いのはあのISではなく矢車自身の方だ。
   一体何処であんな戦闘技術を身に付けたのか…」

箒「………」

千冬「そう言えば篠ノ之、お前とあいつは幼なじみの間柄だったな。何か心当たりはないのか?」

箒「……いえ、何も」

千冬「そうか…。まぁ本人が話たがらない以上、無闇な詮索は控えた方がいい」

千冬「あいつはあいつで、聞かれたくない事情というものがあるのだろう」

箒「…はい」

箒(それでも私は…)



19 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/05(水) 04:56:26.94 ID:052v3p2DO

~更衣室~

矢車「はぁー…」

鈴「お疲れ想!はいこれ」ポイッ

矢車「スポーツドリンクか…今の俺には眩し過ぎる」パシッ

鈴「何訳の分からないこと言ってるのよ…」

矢車「………」ゴクゴク

鈴「隣座るね」スチャ

矢車「あぁ……」

鈴「………」

鈴(やっと二人きりになれた…)

鈴「…こうして二人でゆっくり話しをするのも、結構久しぶりだよね」

矢車「……そうだったか?」

鈴「そうだよ!小学生の頃なんかしょっちゅうウチの店に来てくれてたのに!」

鈴「中学に上がった頃から段々会話する回数も減って…中ニの頃なんか、
  “生徒会の仕事が忙しい”とか何とか言って、ロクに相手してくれなくなったじゃない!」

矢車「………」





20 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/05(水) 05:02:20.65 ID:052v3p2DO

~中学時代~

鈴『想、放課後ヒマ?暇なら久しぶりにウチの店に来な…』

矢車『悪い鈴、これからちょっと急ぎの用があるんだ』

鈴『えっ!?…また生徒会の仕事?』

矢車『……まぁ、そんなところかな。ごめんな』

鈴『う…ううん気にしないで!』

矢車『本当に悪いな。また今度、暇が出来たら鈴ん家のお店にも顔出すよ。
   それじゃあ、お父さんによろしく伝えといて』ダッ

鈴『あ…そ、想ッ!』

矢車『ん?』

鈴『あ、えっと……。う、腕に付けてるソレ!変わったデザインのブレスレットだね!』

矢車『……あぁ』

鈴『へぇー意外~!想もそういうの気にするようになったんだ!?ねえ、それってどこで買っ』

矢車『悪い、急いでるんだ』ダッ

鈴『あっ、想!もう少し話…』

───




21 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/05(水) 05:04:51.30 ID:052v3p2DO

鈴(結局、あれ以来想がウチのお店に来ることは二度と無かった…)


鈴「本当、私のいない間に一体何があったのよ?優等生だったアンタがこんな不良まがいな事するなんて…」

矢車「過去の事などもう忘れた……」

矢車「今の俺は闇の世界の住人…栄光から転落し地獄の暗闇へと叩き落とされた、どうしようもないロクでなしだ……」

鈴「栄光から転落したって…何それ?高校受験に失敗したとか?
  それとも中学の時に何か問題起こしたとか!?」

矢車「………」

鈴「優等生ほど一度拗ねたら手が付けられなくなるって言うしね~。
  あんたもその流れで不良になっちゃったってわけ?」

矢車「…違う。俺が味わった地獄は、そんな生優しいものじゃない…」




22 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/05(水) 05:06:16.56 ID:052v3p2DO

鈴「ふーん…。何だかよく分かんないけど、あんたも色々苦労したのね」

矢車「軽蔑したか?かつての幼なじみがこんなにまで落ちぶれていて…」

鈴「いやー、この学園に来て今の想の噂を聞いた時はそりゃあ驚いたけどさ…」

鈴「でも、心配した程ではないかな。こうして普通に会話も出来るし、
  何だかんだて…中身は昔の想のままだし!」

矢車「昔のまま?フッ…」

鈴(むしろ、まともに会話もしてくれなかったあの頃の想より、今の想の方が…)




23 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/05(水) 05:08:43.03 ID:052v3p2DO

矢車「そろそろ行くか…」スッ

鈴「あっ、想!」

矢車「あっ?」

鈴「あのさ…約束覚えてる!?小学生の頃に私とした約束!」

矢車「約束…?」

鈴「覚えてないの!?ほら、私の料理の腕が上がったらっていう…」

矢車「…ああ、酢豚がどうとかってヤツか」

矢車(具体的な内容は忘れたが…)

鈴「そう!それそれ!!何なら今からでも作って…」

矢車「断る」

鈴「え゛っ!?」

矢車「今の俺に酢豚は眩し過ぎる…。食事なんてカップ麺で十分だ」

鈴「な、何よソレッ!?約束なんだから大人しく私の手料理食べなさいよ!」

矢車「断る」




24 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/05(水) 05:11:55.16 ID:052v3p2DO

鈴「うぅ…だったらこうしよ!」

鈴「今度のクラス対抗戦で勝った方が、負けた方に何でも言うことを一つ聞かせるって!」

鈴「私が勝ったら否応なしに、私の作った酢豚を食べてもらうからねッ!!いいわね!?」

矢車「はぁー……」

鈴「返事は!?」

矢車「…分かった。ただし俺が勝ったら、鈴…」ダンッ

鈴「えっ…?」


矢車「お前、俺の妹になれ」




25 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/05(水) 05:14:45.31 ID:052v3p2DO

鈴「え……え゛ぇッ!!?妹って…何ソレッ!?」

矢車「………」ジッ

鈴「うぅっ……」ボッ


矢車「フッ、冗談だ…」プイッ

鈴「……は、はぁッ!?」

矢車「冗談だ。今の明るい性格のお前に、闇の住人なんか似合わない…」

鈴「な、なな何訳分かんないこと言ってんのよ!バカッ!!」

矢車「………」

鈴「も、もう許さないんだから!ボコボコにしてやるから覚悟しときなさいよッ!!」

矢車「ボコボコか、はぁー……」スタスタ

鈴(もうッ!何なのよあいつ…)




26 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/05(水) 05:16:21.85 ID:052v3p2DO


生徒1「えー!それ本当!?」

生徒2「本当本当!さっき織斑先生が一組の娘と話してるの聞いたんだから!」

生徒1「でも、あの矢車くんのISがねぇ…」

鈴「んっ?」





29 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/05(水) 20:52:09.37 ID:052v3p2DO

~クラス対抗戦当日~


箒「初戦の相手は凰鈴音。想の幼なじみとの対戦か…」

山田「彼女の使用するISは甲龍(シェンロン)。中国の第三世代型ISですね」

セシリア「フンッ!どんな機体が相手であろうと、お兄様の駆るキックホッパーの敵ではありませんわ!」

箒「クラス代表としての意地、しっかり見せてこい!想ッ!」

矢車「クラス代表、か…。はぁー……」パカッ


ピョーン ピョーン ピョーン

パシッ

矢車「変身…」カシャ

──HENSHIN──

キュイキュイキュイーン

──CHANGE! KICK HOPPER!──

───

アナウンス『両者、規定の位置へ移動して下さい』

セシリア「行ってらっしゃいませ!お兄様!」

矢車「あぁ…」ダッ




31 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/05(水) 20:53:57.26 ID:052v3p2DO

~アリーナ~

鈴「話は聞いたわよ!想ッ!」

矢車「あっ?」

鈴「アンタの使ってる専用機って、飛べないISなんだってね!出来てせいぜいジャンプと滑空程度だとか!」

矢車「………」

鈴「どうやら図星のようね…。そんなISで代表候補生であるこの私とやり合うつもり?」

鈴「何なら他の機体に乗り換えたっていいのよ!」

矢車「…代表候補生の余裕ってヤツか、ソレ?」

鈴「そ、そんなんじゃないわよ!ただ勝負事ってのはフェアにやらないと…」

千冬『両者私語を慎め!試合が始まるぞ!』

鈴「うっ…負けても泣き言言わないでよね!想ッ!」

矢車「………」




32 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/05(水) 20:55:42.32 ID:052v3p2DO

ブー

『試合開始』

鈴(あいつには悪いけど、遠距離から一方的にやらせてもらうわッ!)ヒュッ


山田「凰さん、開始早々矢車くんから距離をとりましたね」

箒「いきなりあんな高高度まで機体を飛ばすとは…」

千冬「飛べない上に射撃武器もない敵を相手にするのだ。奴の判断に間違いはない。だが…」

セシリア「甘いですわね、彼女…」




33 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/05(水) 20:59:35.53 ID:052v3p2DO

鈴「それッ!」バシュ

矢車(来る…)ピョーン

ドゴォ!

鈴「へぇ…よくかわしたね!衝撃砲は空気を圧縮して放つ不可視の砲弾なのに」

鈴「でも…いつまでも避けられる攻撃じゃないよ!」バシュバシュバシュ

矢車「………」スッ スッ タンッ

ドゴォ! ドゴォ! ドゴォ!


山田(このパターン前にも見たような…)

千冬「流石だな矢車。最小限の動きと俊敏なフットワークで、あの衝撃砲を悉く回避している」

箒「しかし、飛ぶことが出来ないと知られてる以上、接近戦を挑むのは些か困難だな…」

セシリア「甘いですわよその考え……。キックホッパーのジャンプ時のトップスピードは、わたくしのブルー・ティアーズを持ってしても捉えられない程の速度…」

セシリア「油断していると、あっという間に距離を詰められますわ」




34 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/05(水) 21:07:54.26 ID:052v3p2DO

鈴「あ゛ぁーもう!何で当たらないのよ!?」バシュバシュバシュ

鈴(こんなに動きが良いだなんて聞いてないわよ!)

矢車「フッ……」シュタッ スイッ ピョーン

ドゴォ! ドゴォ! ドゴォ!

モクモクモク…


鈴「しまった!粉塵が邪魔で想の姿が見えない!」

鈴(お、落ち着くのよ私!想の専用機は飛べない上に、射撃武器も装備されていない)

鈴(仕掛けてくるとしたら近接格闘しかないんだから、このまま距離を置いて遠方からの衝撃砲で向かい射てば…)

ブワッ!

鈴「えッ!?」

矢車「セェヤ!」ブンッ

鈴(ウソ!?速ッ!一気に距離を詰められた!?)

鈴「ひっ!!」スイッ

スカッ

矢車「チッ……」

鈴「あ…危ない危ない!間一髪でかわせたわ!」

鈴(そして墓穴を掘ったわね!想ッ!飛ぶ事の出来ないアンタのISは一度ジャンプしたら最後、一定時間空中で無防備な状態を晒すことになる!)

鈴(私は焦らずにその無防備な状態を狙って攻撃すれば、アンタを必ず仕留める事が…)



35 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/05(水) 21:12:32.31 ID:052v3p2DO

矢車「……このまま終わると思っていたのか?」クルッ

鈴「えっ!」


箒「空中で反転した!?一体何のために…?」

山田「方向転換して再び接近を試みるつもりでしょうか?」

箒「しかし、ジャンプを利用し推進する想のISは
  蹴りを入れる為の足場になる物がない限り前に進む事が…」

セシリア「足場になる物…まさか!?」




38 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/05(水) 23:44:01.46 ID:052v3p2DO

矢車(こいつを蹴って…)バリバリバリィ

鈴「えッ!?」


山田「まさか!アリーナの遮断シールドを足場として利用して!?」


矢車「ハァッ!」ビューン!

鈴(ウソッ!こっちに突っ込んで来た!!?)

矢車「セイャッ!」ブォンッ
ドゴァ!

鈴「きゃぁぁッ!」

ドーンッ!



54 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/16(日) 04:21:24.36 ID:5JdSXTDDO

セシリア「決まりましたわ!!お兄様の十八番、ライダーキック!」

箒「いや、あれは只の踵落としだ」

セシリア「えっ!?あっ…し、知ってますわよ!当然!」

箒「………」

千冬「しかし、これで形勢は一気に矢車の方へと傾いたな」

山田「…と言いますと?」

千冬「移動手段が地走とジャンプのみとはいえ、キックホッパーの跳躍力、瞬発力は第三世代機のそれを大きく上回る性能だ」

千冬「地上という奴にとってのホームグラウンドに降ろされた以上、
   スピードで勝るキックホッパーから逃れ、再び空中へと舞い戻る事は困難を極める」

千冬「近接格闘戦を得意とする奴の間合いに入ってしまったら、尚更な」

山田「成る程…」



55 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/16(日) 04:26:10.05 ID:5JdSXTDDO

矢車「………」スタッ

鈴「うっ…」

鈴(ヤバい…。想のヤツ、一気にトドメを刺すつもりだ…)

矢車「ライダージャンプ…」カシャ

──RIDER JUMP!──

ピコ…ピコ…ピコ

鈴(避けないと!でも、さっきのダメージがまだ…)ビリビリ

矢車「ライダー…」


バリーン!

ドゴーンッ!



57 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/16(日) 08:50:10.72 ID:5JdSXTDDO

矢車「……?」

鈴「わッ!何ッ!?」


箒「何ッ!?」

セシリア「何!?何事ですの!?」

山田「突然アリーナから爆発が!?」

千冬「試合は中止だ!矢車と凰は直ちに現場から退避!山田先生は他の教員達に応援要請を!」

山田「は、はい!」



58 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/16(日) 08:52:41.30 ID:5JdSXTDDO

キャー! ワー!

鈴「聞いたわね想!私達も今すぐピットに戻るわよ!」

矢車「帰りたきゃ先に帰ってろ。どうやら奴の狙いは、俺の様だ…」

鈴「ヤツ…?」


ゴゴゴゴゴ


鈴(あれって…IS!?)


未確認機『─LOCK ON─』ピピッ

矢車「来るぞ」

鈴「えっ!?」

バシュバシュバシュバシュ

鈴「わッ!?」バッ

矢車「………」ピョーン

ドゴァーーン!



59 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/16(日) 08:58:20.07 ID:5JdSXTDDO

鈴「なッ!何なのよコイツ!?いきなり撃ってきた!?」

矢車「鈴、お前は先に戻ってろ。こいつの相手は、俺がやる…」

鈴「じょ、冗談じゃないわよ!あんた一人置いて行ける訳ないでしょ!」

矢車「そうか…ならお前はそこらで石にでもなってろ」ダッ

鈴「ちょ!想!?」




60 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/16(日) 09:14:19.60 ID:5JdSXTDDO

未確認機『─敵機接近中─』ピピッ

バシュバシュババシュバシュ

矢車(動きが単調で機械的だ…)スイッ スイッ ピョーン

矢車(この感覚…相手は無人機か)

未確認機『─最大出力─』ピピッ

キュイーン…


山田「未確認機の腕部から高エネルギー反応が!」

箒「まずい!逃げろ想ッ!」

セシリア「お兄様ッ!」

千冬「………」



62 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/16(日) 09:59:51.54 ID:5JdSXTDDO

矢車「………」ザッ

鈴「想ッ!逃げて!!」

未確認機『─発射─』キイィィ…

ドワァー!

鈴「うわッ!」

ドグワァッーーン!




63 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/16(日) 10:00:51.23 ID:5JdSXTDDO


パラパラパラ…

鈴(うそ…想…)

未確認機『─目標消失─』ピピッ

矢車「おい…」ズイッ

未確認機『─…?─』ピッ

矢車「後ろだ…セェヤッ!」ブンッ

ドグォッ!

鈴「想ッ!」




64 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/16(日) 11:03:09.35 ID:5JdSXTDDO

セシリア「お兄様ぁーッ!」

箒「あいつ、いつの間に敵の背後を…」

千冬「恐らく、あの高出力ビームの直撃を紙一重の差で回避し、
   敵機がビーム光により矢車を見失った一瞬のスキを利用し急速接近したのだろう」

箒「そんな事が!?」

千冬「タイミングを誤れば只では済まない危険な戦法だ」

千冬(それをあの土壇場で一瞬のうちに決断する判断力の高さ、そしてそれを躊躇なく実行に移せる行動力と度胸…
   とても素人のそれとは思えん。やはりあいつは…)



65 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/16(日) 11:11:56.87 ID:5JdSXTDDO

未確認機『─被弾…危険…─』ピーッ ピーッ

矢車「セヤッ!」ドグォッ! ドグォッ!

未確認機『─近接戦闘に移行─』ピピッ

ブゥンッ!

矢車(パンチか…。図体がデカい分動きは単調で鈍い…)スッ

未確認機『───』スカッ

矢車(隙が出来た…)

矢車「ハァッ!」ドゴォン!
未確認機『─危険…キケン…─』ピー! ピー!

矢車(弱過ぎる…やはりこいつはデータ収集が目的の、只の当て馬のようだな)

矢車(まぁ、誰の仕業かは大方検討が付くが…)

矢車「はぁー……どいつもこいつも!!」ドゴァッ!

未確認機『─……─』ピー!

ドグワシャアー!



66 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/16(日) 21:56:19.15 ID:5JdSXTDDO

鈴「凄い…あんな一方的に…」

鈴(ISの性能差とか、そんなレベルの話じゃない…。
  相当な経験を積んでなきゃ、あんな戦い方到底無理な筈…)

鈴(想、アンタ一体…)




67 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/16(日) 21:58:55.31 ID:5JdSXTDDO

未確認機『─……─』ギギギ…

矢車(…そろそろ終わらせるか)

矢車「ライダージャンプ…」カシャ

──RIDER JUMP!──

ピコ…ピコ…ピコ

ドシュンッ!

未確認機『─……─』ピピッ

矢車「ライダーキックッ!」カシャ

──RIDER KICK!──

矢車「セヤッ!」




68 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/16(日) 22:04:58.67 ID:5JdSXTDDO

未確認機『─最大火力─』キュイーン…

矢車(最後の悪足掻きか…このまま押しきる)

未確認機『─……─』ピピピッ…

未確認機『─…ターゲット変更、了解─』カシャ

矢車(何…?)

鈴「えっ?」


千冬「逃げろ凰ッ!!ターゲットが矢車からお前に切り替わっ」

未確認機『─発射─』ピー
ドワァー!




69 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/16(日) 22:10:59.23 ID:5JdSXTDDO

箒「鈴ッ!」

セシリア「鈴さん!」


鈴(だ…ダメ、避けれない)

ゴアァーッ!

鈴(助けて……助けて想ッ!)




70 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/16(日) 22:13:17.40 ID:5JdSXTDDO



── CLOCK UP ──






71 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/16(日) 22:17:05.75 ID:5JdSXTDDO

ドゴーンッ!

鈴「えっ?」


未確認機『─ギギギ─』バチバチバチ…


ドグヮァーンッ!


鈴「えっ…えっ?」

矢車「無事か、鈴?」ダキッ

鈴「あっ…あれっ!?想!?あんたいつの間に!!?」

鈴(確か、私があのビームの直撃を食らいそうになって…それから…)



72 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/16(日) 22:19:22.08 ID:5JdSXTDDO

山田「み、未確認機の撃墜を確認…」

箒「な、何だ今のは…?突然あの未確認機が爆発したと思ったら、想が鈴を抱き抱えていて…」

セシリア「一瞬の出来事でしたわ…。わたくしには何が何やら…」

千冬「………」




73 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/16(日) 22:23:12.73 ID:5JdSXTDDO

鈴「あの、想…。もう降ろしてくれてもいいから…」

矢車「あぁ…」スチャッ

鈴「あの…ありがとう。助けてくれて」

矢車「………」

鈴「えーと…あのISは?」

矢車「見ての通り消し炭だ」

未確認機『』バチ…バチ…


矢車(やはり無人機だったか…)




74 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/16(日) 22:51:48.31 ID:5JdSXTDDO

鈴「ねぇ、想」

矢車「…あっ?」

鈴「あんた…このISについて何か知ってんでしょ?」

矢車「まさか…」

鈴「惚けないでよッ!こちとら伊達にアンタの幼なじみやってんじゃないのよ!
  アンタが嘘付いてるかどうかなんて直ぐに分かるんだからッ!」

矢車「……知らないと言っている」

鈴「嘘よッ!それにアンタ、何でそんなに強いわけ!?」

矢車「………」

鈴「話によればアンタが初めてISを起動させたのは入学試験の時!
  でもさっきのアンタの戦い方は、どう見ても素人のそれじゃなかった!!」

鈴「想ッ!私が居ない間に一体アンタに何があったっていうのよ!」




75 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/16(日) 23:58:55.22 ID:5JdSXTDDO

矢車「はぁー…前に箒にも言った事だが、俺のつまらない過去などお前らが知る必要はない…」

鈴「そっちにはなくてもこっちにはあるの!だいたいアンタ…」

セシリア「お兄様ーッ!」ダダダ

箒「想ーッ!」

矢車「箒…セシリア…」

セシリア「お兄様!よくぞ御無事で!お怪我は御座いませんか!?」

矢車「あぁ…」

セシリア「それは何よりですわ!もしも…お兄様に万が一の事があったらと思うとわたくし気が気でなくて…」

矢車「心配するなセシリア…。この程度の事、俺が今まで味わってきた地獄に比べてみれば対した事ではない…」

セシリア「流石お兄様ですわ!」

鈴「だから何なのよ!その地獄って!」




76 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/17(月) 00:49:51.21 ID:k3gN7gSDO

セシリア「それじゃあ後の事は先生方に任せて、わたくし達は先に帰りましょうか」

矢車「あぁ、行こう…相棒」

セシリア「はい、お兄様♪」

鈴「ちょ、ちょっと待ってよ!話はまだ終わってな…」

セシリア「部外者は黙ってて!ここから先はわたくし達地獄兄妹の問題ですの!」

矢車「そういう事だ…」

鈴「だーかーらッ!何なのよ地獄兄妹って!?」

矢車「俺やセシリアのように、心に深い闇を抱えたろくでなし共の集まりだ…」

セシリア「同じ地獄を味わった者同士、肉親以上に深く、強い絆で結ばれた間柄ですの…」

矢車「まぁ、今の鈴には関係のない世界の話だ…」クルッ

セシリア「あっ、お兄様!お待ちになって!」タッタッタッ



79 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/17(月) 01:14:56.76 ID:k3gN7gSDO

鈴「ちょッ!想!!まだ話の途中…」

鈴「………」

鈴(…結局、あいつの中の私の扱いなんて、あの頃から何一つ変わっていなかったんだ…)

鈴(何かあっても肝心な事は何も話してくれないで…。私の事なんか、頼りにさえしてくれない…)

鈴(…………)

鈴(闇の住人になれば…あいつも私に心を開いてくれるのかな?)


箒「………」

箒(イカン…完全に忘れ去られてる…)




80 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/17(月) 02:00:47.11 ID:k3gN7gSDO

~その日の晩~

鈴(ここが想の部屋ね…)

鈴「想ーッ!いるんでしょー!出てきなさいよー!」ドンドンドン

ガチャ

鈴「あっ、想ッ!…えっ?」

箒「全く今何時だと…」

鈴「………」

箒「………」




81 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/17(月) 02:07:41.11 ID:k3gN7gSDO

鈴「あ…アンタ!何で想の部屋にいるのよ!?」

箒「こ、ここは私の部屋だ!自分の部屋にいて何が悪い!?」

鈴「あれ?もしかして部屋間違えた?」

矢車「何だ…騒々しい」ヌッ

鈴「あっ!想ッ!やっぱりここ想の部屋じゃない!
  あんたもしかして想と相部屋なの!?」

箒「そ、そんなこと今はどうだっていい!鈴ッ!お前その格好…」

箒「地獄スタイルじゃないか!!」




84 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/17(月) 02:19:01.08 ID:k3gN7gSDO

箒「どういうつもりだ貴様!?まさか、想に頼み込んで地獄兄妹に入れてもらおうと…?」

鈴「あ、アンタには関係ないでしょ!?
  これは…その…ば、罰ゲームよ!」

箒「はっ…?」

鈴「想ッ!アンタ言ったわよね!?“負けたら俺の妹になれ”って!」

矢車「いや、あれは冗談だと…。それに試合は無効試合に…」

鈴「つべこべ言わない!どうせあのまま戦ってても私の負けは確実だったんだから!」

鈴「約束は約束よ!責任取って…私を地獄兄妹の一員にしなさい!」

矢車「………」




86 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/17(月) 02:49:41.38 ID:k3gN7gSDO

箒「フンッ…唐変木な今の想にそんな横暴罷り通る訳が…」

矢車「いいぜ、鈴」

箒「なッ!?」

鈴「ほ…本当!?」

矢車「あぁ、今のお前からは闇を感じる…。転校当日には感じられなかった、新たな闇を…」

鈴「そ、想…」ウルウル

矢車「鈴、俺と一緒に地獄に落ちよう…」

鈴「あ…アンタに言われるまでもないわよ!!
  こうなった以上、地獄の底まで付き合ってやるんだからッ!」

矢車「フッ……」




87 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/17(月) 02:51:59.90 ID:k3gN7gSDO

箒(また…面倒な奴が一人増えた…)クラクラ

箒(クラス代表になりさえすれば、またあの頃の想に戻ってくれると信じてたのに…
  状況はむしろ悪化しているではないか…)

箒「どうして…どうしてこうなるんだーッ!」


──つづく




88 : ◆4cmyCM./Qw 2014/03/17(月) 03:04:19.72 ID:k3gN7gSDO

デデーン!

次回、仮面ISキックホッパー!

山田「今日はなんと!転校生を紹介します!」

矢車(こいつ、瞳の奥に闇が見える…)

シャル「2本目のベルト…?」

デレー



転載元
【続】矢車想「IS学園…今の俺には眩し過ぎる」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1393955435/
このエントリーをはてなブックマークに追加

  • 今週の人気記事
  • 先週の人気記事
  • 先々週の人気記事

        記事をツイートする

        記事をはてブする

         コメント一覧 (63)

          • 1. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 08:25
          • 今、俺を笑ったな?
          • 2. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 09:06
          • 相変わらず面白いわ
          • 3. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 09:26
          • 地獄スタイルwww
          • 4. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 09:29
          • 元ネタを知らんのですが、地獄スタイルとはなんですか?
          • 5. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 09:30
          • この箒は胃に穴が開くなw
          • 6. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 09:51
          • 5 矢車さんwwwwwwwww続きに期待
          • 7. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 09:54
          • 流石兄貴だ!
          • 8. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 09:55
          • 5 キタキタキターーー!!!
            面白かったぞーい!
          • 9. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 09:58
          • 5 地獄スタイルで糞ワロタ
          • 10. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 10:05
          • ※4
            地獄兄弟でggr
          • 11. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 10:07
          • SHT…?
            スゥゥパァヒィーロータイムか?
          • 12. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 10:25
          • せっしーのファッション地獄スタイルっプリよ
          • 13. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 10:40
          • 5 今回も面白かった。続きはよwww
            主役がワンサマでないISは面白いなぁ~。
          • 14. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 11:16
          • 俺も矢車兄さんと同じ地獄に落ちたい…
          • 15. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 11:22
          • ゆくゆくは地獄学園に…
          • 16. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 11:23
          • やっぱクロックアップってチート能力だわ
          • 17. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 11:28
          • 影山来ないかなぁ
            想の地獄が本編と関わりがあるなら
            ホッパーゼクターと何かあるかもしれないな

            と、SSの考察をする特撮オタがいます

            このシリーズはおもしろい
          • 18. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 11:35
          • 中学時代につけてたブレスレット…
            一体何ビーゼクターなんだ…
          • 19. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 12:18
          • 兄貴は恋愛した途端に壮絶なフラれ方したが、SSでも再現されるんだろうか?
            続きが気になるよ、チクショーwww
          • 20. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 13:10
          • IS知らないけど矢車さんだけで面白い
          • 21. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 13:43
          • 兄貴今度のバトライドに出てくれよ
          • 22. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 15:27
          • ※10 ありがとう。こりゃあ指導入りますわwww
          • 23. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 15:36
          • キタ――――――――――‼‼!‼‼‼‼‼!

            兄貴!どこまでもついていきます!
            次回も期待して待っています!
          • 24. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 16:39
          • 5 クロックアップの使い方がかっこよすぎる
          • 25. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 16:41
          • たしかにシャル、ラウラ、更識姉妹には闇を感じるなw
          • 26. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 17:06
          • ※25 というか家庭環境でみんな闇を抱えてそうなんだよね…。
          • 27. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 17:10
          • 箒が妹入りするのは臨海学校まで待たなければいけないのか…。

            あと想と束の邂逅が見てみたい。
          • 28. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 17:20
          • 5 今回もなかなかwww次回も期待。
          • 29. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 17:56
          • ヤサ車兄貴によるIS学園総地獄兄妹化計画
          • 30. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 18:39
          • スレタイ見て急いで開いた
            これから読んでみようと思う
          • 31. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 18:47
          • 米18
            少なくとも「腕に着けてたブレスレット」なら、ザビーゼクターとか言う蜂ではないな。

            いったい、何ダーブレスなんだろうか。
          • 32. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 18:57
          • 弟転入はよ
          • 33. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 19:02
          • カブトのキャラは濃いしクロスさせやすいと思うんだけどクロックアップが強くて使いにくそう
          • 34. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 19:12
          • 単純に速くなる訳じゃなくてタキオン粒子だかなんだかを利用して
            時間の流れを変えてるんだっけ?<クロックアップ
            そら対応出来る奴ほとんどおらんわな
          • 35. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 19:23
          • そのうち水嶋ヒロも出てくるんだろうか
          • 36. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 22:24
          • 箒に苦労人属性が付いたようだなwww
            今回も面白かった。
            影山や天道を出演させると収集付かなくなると思うから、無理にカブト勢は出さなくても良いと思うぞ。
          • 37. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 23:03
          • アイツは元ザビ―の資格者だったっけあの「腕につけてるソレ」ってやっぱザビーのあれかな?しかも「二本目」ってことは・・・・?
          • 38. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 23:10
          • 続編キタッ! ZECTの技術は世界一いぃぃ~~っ!

            クロックアップで燃えたわ
          • 39. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 23:35
          • 兄貴wwwwwwwwwwwww
          • 40. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月17日 23:52
          • 5 おもしれぇぇ!!
            次も楽しみにしております
          • 41. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月18日 00:00
          • 5 聞く前に調べる、理解できなかったら聞く。

            早く続きが見たいなぁ
          • 42. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月18日 00:42
          • クロックアップの使い方が最高
          • 43. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月18日 01:56
          • カブト出るといいなぁ地獄化した大きな原因だし
          • 44. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月18日 02:18
          • やっぱり兄貴には尻軽蜂なんかよりもバッタですよバッタ(まぁ資格の条件が条件だから蜂が尻軽っぽくなるのは仕方ないけど)
          • 45. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月18日 12:45
          • 遂に本編では登場しなかったキックホッパーのクロックアップが
          • 46. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月18日 13:37
          • 誰が、二本目のベルトを使うんだ?
          • 47. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月18日 14:57
          • 地獄大家族まったなし
          • 48. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月18日 16:56
          • クロックアップ有ならどんなIS相手でも負けないなwwww
          • 49. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月19日 13:20
          • 兄貴、ジェネ2じゃ影山を人間としての新たな体を与える為に敵になるんだよな…
            クラヒのストーリーじゃ洗脳された影山を助けるために仲間になったり家族思いやで
          • 50. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月19日 18:15
          • パンチは、弟は出ないんですか!?
          • 51. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月21日 20:02
          • 兄貴って考えると兄貴だけど
            10代学生って考えると途端に痛くなる不思議
          • 52. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月22日 13:41
          • 地獄兄弟って、登場してから8年以上も経っている主役じゃないライダーなのに、今だに皆に愛されてるな。
          • 53. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年03月22日 16:41
          • こんなこと言っちゃあ何だけど、どっちも設定と世界観は良かったけど作品にそれがイマイチ活かせなかったっていう共通点があるな
          • 54. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年05月08日 20:22
          • つづきまだー?
          • 55. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年05月11日 02:57
          • 続きはない…!(目頭を押さえながら)
          • 56. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年05月13日 17:08
          • ほんとにないの?
          • 57. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年05月15日 00:00
          • ss速報vipで続きやってるよ
            流れ的にそろそろシャルが地獄兄妹の仲間入りするかもしれない所
          • 58. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年06月02日 21:20
          • 本スレだと最近丁度第三話終わったところだけど、ここじゃまとめないのかな?
          • 59. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年06月03日 14:50
          • まだ続いてるみたいだし、完結したらまとめるんじゃないかな?
          • 60. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年06月03日 20:17
          • と思ったら3話まとめられてたな
          • 61. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年06月04日 10:55
          • 兄貴どんだけ妹欲しているんだよ
          • 62. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年09月16日 20:23
          • 5 面白いwww
            ラウラに対しては瞳の奥の闇に引かれるんだけど拒絶されて吹っ飛ばされるんだろうな
          • 63. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2018年06月25日 01:18
          • 続きは仮面ライダータグで探せ

        はじめに

        コメント、はてブなどなど
        ありがとうございます(`・ω・´)

        カテゴリ別アーカイブ
        月別アーカイブ
        記事検索
        スポンサードリンク
        スポンサードリンク

        • ライブドアブログ
        © 2011 エレファント速報:SSまとめブログ. Customize by yoshihira Powered by ライブドアブログ