リインフォース「我が主可愛すぎぃ!」リニス「分かります」
- 2013年01月11日 14:05
- SS、魔法少女リリカルなのは
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- 1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 06:39:42.53 ID:GcqdBehRO
リイン「あぁ、今日は魔導試験の日か。天から見守るしかないのがもどかしい」
リニス「私もフェイトの裁判を見守るのは辛かったです」
リイン「くっ……!あんな初歩的な魔法、私がいれば幾らでもお教え出来たものを!」
リニス「まぁまぁ、はやてちゃんも上手く出来ているじゃないですか」
リイン「ところで」
リニス「はい?」
リイン「誰だお前は」
- 4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 06:50:18.40 ID:GcqdBehRO
リニス「これは失礼しました。私は山猫の使い魔リニス、はやてちゃんのお友達のフェイト……金髪の子の家庭教師です」
リイン「金髪……あぁ、あの速い雷使いの方か」
リニス「そうです」
リイン「歳に似合わず大した腕だった。なるほど、教育者が良かったのか」
リニス「えぇ、私も天から見せてもらいましたよ、貴女がフェイトをボコボコにするところを」
リイン「……」
リニス「可愛い可愛いフェイトのトラウマを抉りまくったところを」
リイン「……すまなかった」
リニス「はい」
- 6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 06:59:39.51 ID:GcqdBehRO
リイン「あ、あの時はああするのが一番だと思って」
リニス「まぁ過ぎたことをとやかく言っても仕方ありません、今は試験を見守りましょう」
リイン「あ、あぁ」
はやて『はぁ、空飛ぶのって苦手やわ』
フェイト『歩くのとはまた感覚が違うからね』
はやて『普通のリハビリと一緒に魔法の練習てやっぱり無茶やったんかなぁ』
なのは『はやてちゃんなら大丈夫だよ!一緒に頑張ろう!』
はやて『ありがとうな、なのはちゃん』
リイン「飛行制御も教えなかったなど私は何の為に生きていたのだ!」ガンガン
リニス「お、落ち着いて」
- 7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 07:11:19.66 ID:GcqdBehRO
リニス「伝えきれなかった事は私にも山程あります、ですがあの子達はちゃんと乗り越えていってくれますよ」
リイン「我が主は呪いのせいでまだ足が不自由なのだ。私のせいで要らぬ重荷を背負わせてしまった」
リニス「もう私達には見守る事しか出来ません、信じましょう、あの子達を」
リイン「くっ……」
はやて『ごめんなぁ、いつも押してもろて』キュラキュラ
なのは『気にしない気にしない』
フェイト『はやてにはいつも美味しいお茶を淹れてもらってるからね』
リイン「……」
リニス「ど、どうしました?」
- 8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 07:23:52.53 ID:GcqdBehRO
リイン「いや、ちょっと……我が主が友人に囲まれている姿を見ると涙が」
リニス「分かります、私もなのはちゃんがフェイトと友達になってくれた時は涙が止まりませんでした」
リイン「どうか末長く、我が主と友であってほしい」
リニス「大丈夫ですよ、なのはちゃんとフェイトなら。貴女も戦いを通して二人の想いはわかったでしょう?」
リイン「あぁ、二人ともとても優しく気持ちの良い子だ……」
はやて『……』
リニス「あら、あれは」
リイン「我が主……私の残した欠片を」
リニス「よほど大切なんでしょうね」
はやて『リインフォース、また逢いたいなぁ。やっぱり寂しいよ』
リイン「なんと言う勿体無いお言葉!戻れるなら今すぐにでもそちらに戻りたい!」
リニス(私もフェイトから離れてしばらくはこんな風だったなぁ)
- 15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 07:36:25.50 ID:GcqdBehRO
リイン「あぁ!我が主が食堂でご飯を!我が主が自販機でジュースを買っている!」
リニス(とはいえこれは少し病的ですかね)
リイン「あっ!あの男、我が主に気安く近付くとは無礼な!」
リニス「荷物取ってあげただけじゃないですか……」
リイン「フェイト・テスタロッサにもにやけた顔をしているぞ」
リニス「消しましょう、フェイトにはまだ恋愛なんか早すぎます」
- 16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 07:41:57.64 ID:GcqdBehRO
はやて「へっくし!」
なのは「うわっ!?」
フェイト「か、風邪?」
はやて「別に熱はないけどなぁ……今日は暖かくして寝よ」
職員「気を付けてね」ナデナデ
はやて「ありがとうございます」
リイン『闇の書、闇の書……現世に帰るにはどうしたら』
職員「フェイトちゃんもリンディ提督に心配かけないようにね」ナデナデ
フェイト「はい」
リニス『ああっ!ダメですフェイト!アルフは何をやっているんですか!』
- 18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 07:48:50.47 ID:GcqdBehRO
リイン「くっ!元はと言えば闇の書に訳のわからない呪いをしこんだ奴が悪い!」ガンガン
リニス「そう言えば闇の書は主を転々としていたんですね」
リイン「あぁ、そんな呪いさえなければ私は今でも我が主と……くそっ!」
リイン「いや待て落ち着け祝福の風リインフォースよ、お前は最後の主八神はやての為に全てを捧げたではないか」
リイン「くよくよしていては我が主に示しがつかない!情けないぞリインフォース!」
リニス「闇の書の闇に立ち向かうフェイトは素敵でした……」ウットリ
リイン(なんだこの親バカ)
- 20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 07:54:37.49 ID:GcqdBehRO
はやて「いらっしゃーい」
なのは「お邪魔しまーす」
フェイト「お邪魔します」
リニス『あらっ』
はやて「今日はシグナム達は監理局に泊まり込みやから、なのはちゃん達が来てくれて助かったわ」
リイン『これは……』
リニス『お泊まりみたいですねぇ』
リイン『主を一人にするとは騎士達は何をしているんだ!』
リニス『まぁまぁ、お仕事は仕方ないですよ』
リイン『私がついていれば身辺警護はもちろん、鍋の出汁取りまでしておいたのに!』
リニス『貴女現世では本でしたよね……?』
- 21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 08:04:58.69 ID:GcqdBehRO
はやて『ほなフェイトちゃんは野菜剥いといてな』
フェイト『うん、任せて』
リニス「ああっ!いけませんフェイト危ない!」ハラハラ
リイン「普段魔法で戦ってるんだ、野菜の皮剥きなど怖くあるまい」
リニス「そういう問題じゃありません!フェイトの白百合の様な手に傷がついたらどうするんですか!」
リイン「魔法で治す」
リニス「あ、フェイト、そう、そうですよ、ゆっくりでいいんです、そう優しく……」
リイン「……」
リニス「隣にいれば料理くらい幾らでも教えてあげられたのに……」
- 24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 08:10:57.86 ID:GcqdBehRO
リイン「リンディ提督?という保護者の手伝いならよくしているみたいじゃないか」
リニス「私が教えてあげたかったんです。戦い方以外にも、もっと女の子らしい事も教えてあげたかった」
リイン「気持ちは分かる」
はやて『出来たでー!』
リイン「私も騎士達の様に、主と食卓を囲んでみたかった」
リニス「楽しそうなあの子達を見ているだけで胸が暖かくなりますけど」
リイン「寂しいな、あの場に戻れるならば戻りたい」
リニス「えぇ……」
- 28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 08:15:49.20 ID:GcqdBehRO
フェイト『美味しい!』
リイン「我が主の手料理だからな、この世の何よりも美味に違いない」
はやて『フェイトちゃん達が手伝ってくれたからやね』
リニス「そうですよ、フェイトが手伝ったのに不味いはずがありません」
リイン「我が主の腕だ」
リニス「フェイトの優しさです」
リイン「我が主」
リニス「フェイト」
リイン「主」
リニス「フェイト」
ギャー!ギャー!
- 29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 08:21:01.09 ID:GcqdBehRO
リイン「はぁはぁ……ところで」
リニス「はぁはぁ……はい?」
リイン「あの茶髪の……高町なのはと言ったか、あの娘」
リニス「強く優しい子ですよね、フェイトにも分け隔てなく……」
リイン「あぁいや、それは分かるんだが、あの娘は何か特別な血筋なのか?」
リニス「さぁ?私の知る限りでは普通の子ですけど……もちろん天才的な才能の持ち主ではあると思いますが」
リイン「……」
- 32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 08:27:51.88 ID:GcqdBehRO
リニス「なのはちゃんがどうかしました?」
リイン「私も闇の書として相応の強さは持っていたつもりだ」
リニス「相応ってレベルじゃなかったですけどね」
リイン「少なくともあの年頃の少女に遅れをとることはないはず」
リニス「実際なのはちゃんをボコボコにしてたじゃないですか」
リイン「そうなんだ、私は確かに何度もあの娘を倒したはず」
リイン「絶対的な力量差は分かっていたはずなのに、何度も何度も向かってくる」
リイン「あの娘は戦闘狂の素質でもあるのか?ただの天才では説明がつかない」
リニス「なのはちゃんの強さと優しさと勇気……という事にしておきましょう」
リイン「ふむ」
リニス(そう言えば話を聞いてと言いつつヴィータという子を砲撃してましたね)
- 38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 08:35:37.99 ID:GcqdBehRO
リイン「何にせよ今の我が主が笑顔でいられるのはあの娘の力が大きい、感謝せねばな」
リニス「ですね、あの娘はフェイトの大事なお友達ですから」
はやて『……』
なのは『どうしたのはやてちゃん?』
はやて『ううん、ちょっと考え事』
フェイト『リインフォースのこと?』
はやて『うん……あの子にも私のご飯、食べてほしかったなって』
リイン「……」フルフル
リニス「良い子ですね……リインフォース?」
リイン「あ、危ない危ない、天使かと思ったら我が主だった。天に昇るところだった」
リニス「もう昇ってますけどね」
- 41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 08:41:37.48 ID:GcqdBehRO
リニス「病気ですね病気、はやてちゃん中毒です」
リイン「黙れ!山猫などに海より深い愛が理解できるものか!」
リニス「全く、いつまでも子離れできないと苦労しますよ」
フェイト『私もリニスやお姉ちゃん……お母さんと一緒に食べてみたかったな』
フェイト『リニスの作ってくれるご飯は凄く美味しくてね、今でもたまに……懐かしくなるんだ』
リニス「フェイトォォォォォォ!!今リニスが行きますよ!ご飯なんか幾らでも作ってあげますからね!待っててくださいね!」
リイン「人の事が言えるのか」
- 43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 08:48:56.07 ID:GcqdBehRO
なのは「いーなー」
はやて「何が?」
なのは「二人には悪いけど……私にはそういう師匠みたいな人がいないから」
はやて「ユーノ君がおるやん」
フェイト「レイジングハートも」
なのは「ユーノ君もレイジングハートも大事な師匠だけど……何かこう、思い出というか温もりというか」
フェイト「確かに……リニスは先生っていうより、もう一人のお母さんて感じだったかな」
はやて「リインフォース……闇の書もいつも一緒やったしなー」
なのは「よーし!」
フェイト「?」
なのは「もし私に弟子や子どもが出来たら、思いっきり可愛がってあげよう!」
はやて「き、気が早いなぁ」
フェイト「なのはの思いっきり……」
なのは「うん、思いっきり」
- 49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 08:59:11.77 ID:GcqdBehRO
キャイキャイ
リニス「平和ですねぇ」
リイン「あぁ」
リニス「どうしました?悩ましげな顔をして」
リイン「我が主は稀有な才能の持ち主だが……出来るなら魔導の道ではなく、平穏な道を歩いてもらいたい気持ちもある」
リイン「お前とてテスタロッサに戦いを止めてほしいと願った事はないのか?」
リニス「ありますよ、数えきれないほどにあります」
リニス「でもあの子が、フェイトが自らの意思で決めたのなら私はもう見守るしかない」
リニス「せめてあの子に背中を託せる仲間が出来ますように、アルフがいつまでもフェイトを守ってくれるように」
リニス「祈るだけです」
リイン「強いな、お前は」
リニス「こう思えるまでに随分かかりましたけどね」
- 50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 09:05:36.89 ID:GcqdBehRO
リイン「我が主達は眠るようだ、我々もいつまでも見ていては明日にこたえるぞ」
リニス「て言うか、私たちって何なんですかね……幽霊?お化け?」
リイン「知らん、闇の書にも書いていなかった」
リニス「まぁフェイトの寝顔は見飽きないからいいですけど」
リイン「くそっ!」ガンッ!
リニス「何ですか急に」
リイン「私だって我が主に膝枕や添い寝をしたかった……」
リニス「現世では本でしたもんね、やっと姿を出したと思ったらすぐ戦いで」
リイン「言うな!言わないでくれ……」
リニス「でも少し羨ましいです、私はフェイトと共に戦う事はありませんでしたから」
リイン「分かるか!」
リニス(あっ、長くなりそう)
- 53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 09:15:02.27 ID:GcqdBehRO
リイン「ずっとずっと私の呪いのせいで我が主を傷つけて」
リニス「はい」
リイン「やっと覚醒したと思ったら呪いの進行が早まって」
リニス「はいはい」
リイン「騎士達が主の為にページを埋めていっても、完成すれば主を呪い殺してしまう」
リイン「最悪の主を自らの手で殺す……私は気が狂いそうだった、せめて主には安らかに眠ってほしかった」
リイン「それを邪魔する二人の小さな魔導師……正直言って命を奪ってやろうかと思った」
リイン「だが二人の尽力で呪いは外れ、私は主と融合することが出来た、本来の役目として」
リイン「我が主の力と翼として空を駆けた数分……あれは我が生涯で最も価値ある時間だった」
リニス(あっ、フェイト寝返りした可愛い)
- 55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 09:25:13.13 ID:GcqdBehRO
翌朝
はやて『おはよーおはよー』
フェイト『おはよう』
なのは『おはよう』
リイン「おはようございます我が主」
リニス「律儀な……て言うか一晩中見てたんですか」
リイン「我が主が悪夢にうなされないかと気が気でなくてな」
リニス「そんなに見つめる方が夢に出ますよ」
ヴィータ『たっだいまー!』
ザフィーラ『ただいま戻りました』
- 57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 09:28:04.00 ID:GcqdBehRO
はやて『おかえり』
ヴィータ『なんだお前ら来てたのか』
なのは『あはは、お邪魔してます』
ヴィータ『まぁいいけど……ふあぁ、夜勤明けは眠い』
はやて『少し寝たら?』
ヴィータ『そうする、おやすみ』
はやて『お昼ご飯用意しとくから』
ヴィータ『へいへい』
はやて『返事ははい、やろ』
ヴィータ『はーい……ふわぁ』
リニス「まるでお母さんですね」
- 58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 09:32:31.75 ID:GcqdBehRO
ザフィーラ『……』
はやて『ザフィーラのご飯もすぐ用意するな』
フェイト『ふかふかで暖かいね』
なのは『いーなー、ユーノ君は小さいからなー』
リニス「あの」
リイン「ん?」
リニス「あのザフィーラという方は人間の姿にもなれるはずですよね?」
リイン「あぁ」
リニス「なのに獣のままで、お皿もペット用で……」
リイン「本人がいいならいいんじゃないか、我が主も犬を飼いたがっていたはずだしな」
リニス「そうですか……さすがのプレシアも私を猫扱いはしませんでしたよ」
- 60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 09:49:34.93 ID:GcqdBehRO
リニス「それにしても」
リイン「あぁ」
リニス「こうしてすくすくと育っていくあの子達を見ていると、どうしてももう一度触れたいと思ってしまいますね」
リイン「叶わぬ望みだがな……死者である私達が甦るのは道理に反する。こうして主達の成長を見られるだけで御の字だ」
リニス「ですね、けれど」
リイン「あの子達に逢えるなら全てを犠牲にしてもいい、か?」
リニス「はい……情けないですね、心残りばかりで」
リイン「仕方あるまい、親代わりだったのならな」
リイン(私とて我が主ともう一度飛べるなら、どんなことだってする)
プレシア「不可能じゃないわよ」
- 64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 09:58:12.68 ID:GcqdBehRO
リイン「なっ!?」
リニス「プッ、プレシア!?」
プレシア「貴女達覗きは趣味が悪いわよ」
リイン(そんな服装で言われても説得力が……)
リニス「そ、それよりフェイト達に逢えるってどういう事ですか!?」
プレシア「一時期死者の魂を引っ張り出せないか研究していた副産物よ、魂を現世に送ればいい」
リイン「そんな魔法が……」
プレシア「と言っても大した効果は無いわ。せいぜい地上に降りて同じ目線に立てるくらいよ」
プレシア「触れられるわけでも会話が出来るわけでもない、ただ近くで見るだけ」
プレシア「それも数時間程度で効果が切れるわ。それでもいいなら」
リニス「プレシア……」
- 66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 10:02:30.80 ID:GcqdBehRO
プレシア「別に、ただの気紛れよ。私にとっては研究結果の発揮でしかない」
プレシア「私が魂だけになっても逢いたかった子はもう、地上にはいない」
リニス「……」
プレシア「行っていくらでもあの子の顔を見てくるといいわ。そうしたらもう毎晩ギャーギャー喚くのを止めてちょうだい」
リニス「あ、あの、プレシア、貴女も」
プレシア「答えは分かっているはずよ、リニス」
リニス「……分かりました、貴女に代わってフェイトの成長を見届けて来ます」
プレシア「くだらない……」
リイン(会話に入れない……)
- 69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 10:08:05.36 ID:GcqdBehRO
地上
リイン『本当に地上まで……大した魔導師だな、彼女は』
リニス『その力と知識をフェイトにも注いでほしかった……』
リイン『どうかしたか?』
リニス『いえ、こちらの話です。さぁフェイト達に逢いに行きましょう!』
リイン『我が主は管理局とやらでリハビリか』
リニス『フェイトは学校ですね』
リイン『ではここで別れよう、時間になればまたここで』
リニス『はい!お気をつけて!』
リイン『そっちもな……と言ってもこの体では何も起きんか』
- 73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 10:15:32.15 ID:GcqdBehRO
学校
アリサ「おっはよ!」
すずか「おはよう、なのはちゃん、フェイトちゃん」
なのは「おはよー」
フェイト「おはよう」
リニス『まるで授業参観の気分ですねぇ』
すずか「昨日ははやてちゃんのお家にいたの?」
なのは「うん、鍋パーティー」
アリサ「いいなー」
フェイト「あはは」
- 77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 10:18:28.07 ID:GcqdBehRO
すずか「私達バイオリンの日だったから……」
なのは「ごめんごめん、急だったから予定が合わせられなくて」
アリサ「この埋め合わせは魔法を教えてもらうってことで」
フェイト「ええっ!?」
アリサ「冗談よ冗談、あんた達みたいにドンパチ出来る気はしないわ」
なのは「慣れたら普通だよ?」
リニス『いえ、アリサちゃんが正しいです』
- 79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 10:22:55.30 ID:GcqdBehRO
先生「~であるからして」
フェイト「……」モクモクカリカリ
リニス『うん、ちゃんと勉強してますね、さすがはフェイトです』
男子「……」チラッ
リニス『おや?』
男子「……」スッ
ポテッ
フェイト「消しゴム落ちたよ、はい」
男子「お、おう」
リニス『今わざと落としましたよね?拾ってもらおうとわざと落としましたよね?どうなんですか?聴いてるんですか?』
- 82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 10:28:52.01 ID:GcqdBehRO
管理局
シャマル「では先生、はやてちゃんの事、よろしくお願いしますね」
医師「えぇ」
シャマル「ごめんなさいねはやてちゃん、本当は私が診てあげたいのだけど」
はやて「シャマルはお仕事があるんやからしゃーないよ、気にせんと行ってきてな」
シャマル「ありがとう、何かあったらすぐに呼んでね」
はやて「うん!」
リイン『私もついているから心配するな』
シャマル「何か言いました?」
医師「え?いや?」
シャマル「……?」
- 83:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 10:35:17.25 ID:GcqdBehRO
医師「じゃあはやてちゃん、今日もリハビリ頑張ろうか」
はやて「はい」
医師「まずは足のマッサージからだね。急に動かして痛めたらダメだからね」
はやて「お願いします」
医師「痛かったらすぐに言ってね」モミモミ
はやて「ちょっとくらい大丈夫です」
医師「はやてちゃんは強いねぇ」スリスリ
リイン『おい触りすぎだろう』
- 84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 10:40:16.21 ID:GcqdBehRO
はやて「んっ……!」
医師「痛むかい?」
はやて「平気です」
医師「無理は禁物だよ」
リイン『そうです!』
はやて「早くちゃんと歩けるようにならんと……せやからちょっとくらい痛くても、頑張ります」
医師「……焦る必要はないよ。はやてちゃんの場合、まずは体力をつけるのも大事だ」
はやて「無理やったら無理言いますから、続けてください」
- 85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 10:50:35.01 ID:GcqdBehRO
リイン『我が主……私があんな呪いを持ってさえいなければ!』ガン!
医師「前から訊きたかったんだけど」
はやて「はい?」
医師「はやてちゃん程の魔力があれば、車イスのまま飛ぶような芸当だって不可能じゃない」
医師「そもそも急いでリハビリをしなくても自然と体力も筋力も年相応になっていくはずだ」
医師「だから、無理しなくても」
はやて「確かに先生の言う通りです」
- 86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 10:51:32.70 ID:GcqdBehRO
はやて「放っておいてもいつかはちゃんと歩けるようになると思います」
はやて「せやけど今の私は……私の命は大切な子に助けられたものなんです」
はやて「その子がもう私の心配なんかせんでええように一生懸命生きないと、バチが当たります」
リイン『そんな事はありません!私は主が生きていてくれるだけで!』
はやて「えへへっ、まだまだですけどね」
医師「なるほど、その大切な子を早く安心させてあげたいんだね」
はやて「はい!泣いてばっかりでみっともないとこ見せてもうたから、私はもうちゃんとしてるよーって見せたげるんです」
医師「分かった、少し休憩したらまた続けよう」
はやて「はい!」
リイン『……』
- 88:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 11:00:53.98 ID:GcqdBehRO
リイン『わ、我が主……!』
リイン『我が主八神はやて……!』
リイン『貴女が最後の主で本当に良かった……』
リイン『この世に存在する全ての魔導書に彼女こそ我が主だと自慢したいほどです!』
リイン『いえ、出来るならこれから貴女が重ねるであろう多くの功績の語り部になりたかった』
リイン『そして許されるなら、貴女のお側で心配させてもらいたかった……』
職員「おっ、はやてちゃん今日も頑張ってるねー」ナデナデ
はやて「はい」
リイン『この無礼者がぁーーーー!!』
- 91:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 11:07:38.56 ID:GcqdBehRO
放課後
アリサ「今日も今日とてバイオリン」
すずか「発表会、見に来てね」
なのは「うん」
フェイト「約束する」
リニス『アリサちゃん、すずかちゃん、いつもフェイトと仲良くしてくれてありがとうございます』
なのは「じゃ、帰ろうか」
フェイト「うん」
なのは「あ、そうだフェイトちゃん今日暇?」
- 93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 11:14:33.49 ID:GcqdBehRO
フェイト「う、うん、特に何もないけど」
なのは「良かったら夕飯家で一緒に食べない?昨日のお礼にはやてちゃんも呼んで」
フェイト「いいの?」
なのは「うん、今日家族が遅いから、一緒に作ろう!」
フェイト「あ、ありがとう。リンディ提督とアルフに連絡しとくね」
リニス『なのはちゃんは本当に良い子ですね。ご両親の教育がよほどしっかりなされてるのでしょう』
なのは「じゃあ急ごう、はやてちゃんも迎えに行かなきゃ!」ギュッ
フェイト「あっ……手……」
リニス『フェ、フェイト?なのはちゃんは良い子ですけど手を繋いだくらいで顔を赤らめることはないですよ?』
- 94:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 11:20:21.93 ID:GcqdBehRO
なのハウス
はやて「お邪魔しますー」
なのは「いらっしゃーい。なんなら泊まっていってね」
はやて「シグナムが迎えに来てくれるから大丈夫やで」
フェイト「私も今日は帰らないと」
なのは「それは残念……気を取り直してご飯を作ろう!」
はやて「おー」
リニス『なんて微笑ましい……なに泣いてるんですか?』
リイン『我が主が健気すぎて……』
- 95:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 11:24:11.08 ID:GcqdBehRO
なのは「さて、何作ろうか」
はやて「考えてないんかい……」
なのは「あはは……買い出し行く?」
はやて「しゃーない、有るもので何とかしよう。普段四人を食わせてる腕見せるよ」
なのは「楽しみー」
フェイト「じゃあ私はスープでも作るよ」
なのは「おぉっ」
- 96:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 11:28:45.73 ID:GcqdBehRO
~~~
なのはフェイトはやて「いただきます」
リニス『……』
リイン『……』
なのは「フェイトちゃんのスープ美味しいー!」
はやて「ほんまや、フェイトちゃん料理上手かったんやね」
フェイト「あ、ありがとう……これ、リニスの味なんだ」
リニス『えっ!?』
フェイト「教えてもらった訳じゃないけど、いつも見てたから、覚えちゃって」
フェイト「で、でもリニスの本物はもっともっと美味しかったんだよ」
リニス『フェイト……』
リイン『良かったじゃないか、戦い以外にもあの子にはお前の教えが残っていたのだな』
- 98:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 11:33:24.98 ID:GcqdBehRO
なのはフェイトはやて「ごちそうさまー」
はやて「お皿流しに置くでー」
なのは「うん、ありが……」
ドタン!
フェイト「はやて!」
はやて「いたた……お皿お皿……良かった、割れてへん」
なのは「お皿なんかいいよ!大丈夫はやてちゃん?」
はやて「大丈夫大丈夫、自分の家の感覚で動いたらあかんな」
リニス『……取り乱さないんですね』
リイン『我が主はあの程度で音を上げるほどやわではない』
リニス『あら』
- 99:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 11:37:10.02 ID:GcqdBehRO
はやて「よいしょっと、こんなんでコロコロしとったらヴィータ達に笑われてまうわ」
リイン『……』
リニス『名残惜しいですが、戻りましょうか』
リイン『あぁ……我が主ならこれから先、自らの力で祝福の風を吹かせるだろう』
リニス『フェイト!風邪を引かないように!お友達を大事にするんですよ!』
リイン『高町なのは、感謝する……我が主よ、いつまでもお元気で』
~~~
- 100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 11:40:56.68 ID:GcqdBehRO
リニス「ふぅ、プレシアのおかげで良い日になりました」
リイン「彼女が見当たらないが」
リニス「お礼を言われたくないんですよ、きっと」
リイン「そういうものか」
はやて『ほなまたねー』
シグナム『さぁ帰りましょう、主はやて』
リイン(将よ、我らが主を頼んだぞ)
アルフ『フェイトー!迎えに来たよー!』
フェイト『うん、すぐ行く』
リニス(二人とも、どうか健やかに)
- 102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 11:47:08.22 ID:GcqdBehRO
リイン「我が主は良き友も出来、これからも成長していくだろう」
リニス「フェイトも」
リイン「もう我らが見守る必要は無いかもしれんな」
リニス「えぇ……寂しいですけど」
リイン「私はもう眠らせてもらう……我が主が心配するなと言うのでな」
リニス「私も安心したら眠くなってきました」
リイン「このまま消えていったりしてな……」
リニス「今なら……この気持ちを抱えたままなら、悪くないですね」
リインリニス(どうかあの三人のこれからに、幸多からんことを……)
――……
- 104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 11:50:59.33 ID:GcqdBehRO
翌日
リイン「くっ!あの医者め!また我が主の足を!」
リニス「あの男の子、絶対フェイトに気がありますね……」
リイン「あぁ!あの男気安く我が主の頭を!」
リニス「これは悪い虫がつかないようにまだまだ見守る必要がありますね」
リイン「当然だ!」
終わる
- 106:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 11:53:46.67 ID:GcqdBehRO
この二人の絡みが見てみたかった反省はしてない
プレシアより闇の書パワーで地上に降ろせばよかった反省した
映画のBD超楽しみですおやすみなさい
- 113:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/11(金) 12:29:43.71 ID:Ezox5cg3O
読み終わった 面白かった 乙
転載元
リインフォース「我が主可愛すぎぃ!」リニス「分かります」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1357853982/
リインフォース「我が主可愛すぎぃ!」リニス「分かります」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1357853982/
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コメント一覧 (18)
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- 2013年01月11日 14:59
- 全体的にギャグなのになんか目が潤んでしまった
なのははいいなあ…
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- 2013年01月11日 15:00
- なのははいつの間にか百合アニメになったからかぁ・・・それはそれで良いんだけど
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- 2013年01月11日 15:02
- なのはは百合化が激しいからな…だから二次創作では男オリキャラ主人公が増える。
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- 2013年01月11日 15:06
- なのはは百合需要、犬日々はハーレム需要だろうな
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- 2013年01月11日 15:09
- どこかで青髪の子とオレンジ髪の子が寒気に襲われてるだろうな(笑)
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- 2013年01月11日 15:15
- シャ○さん・・・
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- 2013年01月11日 15:30
- 作者さん乙!たまに読むこういう親バカ(?)話はおもしろかった!
ただリインとリニスの暴走はそういう話なので良しとして、はやてはもうちょい柔らかい言葉遣いじゃないかなと思った。
序盤ヴィータと話してるあたりとか、なのはの家に来たあたりとか。
ヴィータもはやてに対しては甘えん坊(なのは達がいたら隠すだろうけど)だと思うし。
※3
百合アニメか・・・?普通に同性同士の友情だろうし、声優さんの「ラブラブ」発言もそのくらい仲がいいってだけでしょ。
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- 2013年01月11日 15:31
- ユーノ「!?」
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- 2013年01月11日 15:35
- なのはの男組は結構エリートで有能だから、ドタバタ展開起こしにくいかもなあ
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- 2013年01月11日 15:38
- なのはSS懐かしいな。またマリオみたいな超大作誰か書いてくれないかなぁ
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- 2013年01月11日 16:32
- そういや大魔導師てプレシアだけなんだよな
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- 2013年01月11日 22:31
- この二人の前ではやてフェイトに酷い事したらどうなるの?
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- 2013年01月11日 22:52
- なのは「最近、他作品でわたしの口調をマネするヤツがいて困るなの」
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- 2013年01月12日 01:05
- ※13
多分貞子以上の悪霊3人に呪われるだろうね。
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- 2013年01月12日 07:02
- なお原作ではなのはとクロノがくっつく模様
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- 2013年01月12日 11:05
- ※16
原作っつーかとらハな
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- 2013年04月11日 03:26
- 映画2のBD買うしかない
なかったのが残念です