徐倫「あたしがプリキュアァ~?」 キャンディ「クル!」【前編】

1: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 17:28:38.45 ID:YRHy1IEY0



キャラ崩壊が苦手な方は逃げるんだよォォ~~~~!!!






2: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 17:33:08.69 ID:YRHy1IEY0

徐倫「なんだぁこりゃァ~?」

キャンディ「『スマイルパクト』クル!」

キャンディ「ちみは伝説の戦士『プリキュア』に選ばれたクル~!」

徐倫「色々すっ飛ばしてるせーかムショーに頭にくる説明だけど、まずプリキュアって何なのよ」

キャンディ「プリキュアは世界をハッピーエンドにする伝説の戦士クル!」

キャンディ「ちみはそれに変身できる資格を持ってるクルー」

キャンディ「たくさんの女の子の中で、ちみが選ばれたんだクル!」

徐倫「……」

徐倫「つまり……お前は何だ? あたしにその……『なれ』っつーの?」

キャンディ「クル?」

徐倫「つまり……だからその……マ、マで始まる言葉で……マ……『まほ~~しょ~~じょ』……ってやつによォォ~~?」

キャンディ「クルー!」



3: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 17:35:17.71 ID:YRHy1IEY0

徐倫(このふざけた『クルゥゥ!』は同意と取っていいのかしら)

徐倫(っつーか同意だわ。それ以外に考えられないわ)

徐倫(いやいやいやいやいや、ありえねぇー! って!)

徐倫(あたしいくつだと思ってんのよ。もう19よ? 高校生でババアって呼ばれる時代でこれはキッツイだろォ~~ラー・メン子もビックリだっつーの)

徐倫(いや、そーいう願望があるかないかっつったらないわけじゃないけどォ……)

徐倫(魔法少女……伝説の戦士か……)

徐倫「……」


徐倫「でも断る」



4: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 17:39:15.00 ID:YRHy1IEY0

キャンディ「クルー!? なんでクルー!?」

徐倫「適齢期ってもんがあるのよ。それにこーいうのはもっと頭がなんつーか……
   ……こう、『ウルトラハッピー』な奴に譲るべきだと思うのよォ~あたしはぁ。なんとなく」

徐倫「そーいうわけでこれは返す」

キャンディ「クル……」ショボォン

徐倫「うっ」

徐倫「そ、そんな顔してもやらねーもんはやらねーってばぁ」

徐倫「大体あたしは今それどころじゃあないんだから」

キャンディ「クル?」

キャンディ「そういえばちみのお部屋は変わってるクルー。暗いし、窓もないし、湿っぽいクル」

徐倫「部屋じゃあない、留置所だ留置所!」

キャンディ「クル?」

徐倫「だからぁ~~……悪いことした奴が裁判まで閉じ込められる場所よ」

キャンディ「さいばん?」

徐倫「うるせーなクソッ! 自分で勝手に想像してろよ!」

キャンディ「」ビクッ

徐倫「……クソッ」



5: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 17:41:46.06 ID:YRHy1IEY0

キャンディ「クルゥ……」

徐倫「……」

徐倫「ねえちょっとキャンディ……キャンディちゃん……そう怯えないでよ……」

キャンディ「クルー……」

徐倫「アンタもなんだかわかるでしょ……? こーいうトコいるとさぁ、気分が『バッドエンド』って感じになんのよ」

徐倫「さっきは悪かったわ……もう怒鳴らないからさ……ほら、こっち来て?」

徐倫「プリキュアになってやれるかは分かんないけどさ……付き合ってよ、気晴らしに、話でもさ……」

キャンディ「クルぅ……」

徐倫「よちよち」



6: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 17:43:33.53 ID:YRHy1IEY0

徐倫「それでさぁぁ~~、なんであんたはプリキュアを探してんの?」

キャンディ「じょーおうさまに頼まれたクル。五人のプリキュアを探してほしいって」

徐倫「五人!? へぇ~~結構数がいるのねぇ~」

徐倫「で、プリキュアになったらいったいどうなるのよ。あたしになんか『とく』でもあるわけ?」

キャンディ「……クル」

キャンディ(しまったクル……キャンディよくわからないクル……で、でも、テキトーこいとけば何とかなるクル! クル<うん>!)

キャンディ「プリキュアはみんなをハッピーにする力を持ってるクル! だからプリキュアになればちみもハッピーになれるクル~!」

徐倫「……なんだって?」



7: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 17:45:19.18 ID:YRHy1IEY0

徐倫「あたしはハッピーになれるの? こんな薄暗い留置所からも抜け出せるってーの?」

徐倫「い、いや、それより、人をハッピーにもできるの? ママも? ママもハッピーにできる?」

キャンディ「もっちろんクル!」

徐倫「あたしプリキュアやるわ」

キャンディ「ほんとクル!?」

キャンディ(やったぁぁ~~~! 言ってみるもんクル!)

徐倫「そうと決まったらとっとと変身よ! ミニスカだろーがフリルだろーがドンときやがれ!」

キャンディ「その意気クル~!」

キャンディ「まずはスマイルパクトを持って、『プリキュア、スマイルチャージ!』って叫ぶクル~!」

徐倫「よぉぉぉ~~っし!」


レディー……
ドグォォォンッッ!!!!


徐倫「!?」



8: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 17:52:12.43 ID:YRHy1IEY0

キャンディ「な、何事クルー!?」

??「話は聞かせてもらったぜ……」


モクモク…



承太郎「その『プリキュア』とかいうやつ、徐倫がやるなら俺もやろう」

徐倫「ゲェッ! 親父ッッ!!」



10: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 18:13:26.95 ID:YRHy1IEY0

徐倫「て、てんめぇぇ~~! 今更何しに来やがった! いや何してんだ! ろーやの壁ぶっ壊れてるじゃあねェーか!!」

承太郎「ン……まあ、面会、だな」

徐倫「面会っつーか突貫工事だろ! きちんと正規の手続きを経てやってこいよヒトの親で社会人!」


ファンファンファンファンファン
オイナンダドーシタザワザワ


徐倫「や、ヤベー、どうすれば……どうしよう!? えーっとえーっと!」

キャンディ「じょりーん、この人が二人目のプリキュアクル?」

徐倫「うんちょっと待って今それどころじゃあない」

警備A「貴様そこで何してるーー!!」

徐倫「うわあああああ!! 違うんだってば、これはなんてゆーか」

警備B「動くなァァァーーッッ!!」

キャンディ「もしかして親子でプリキュアクル?」ハッ

徐倫「いいからちょっと黙ってろ!」

承太郎「お前のことは……いつだって大切に思っていた」

徐倫「何なんだよてめーは!!!」



12: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 18:15:53.60 ID:YRHy1IEY0

  ~~中略~~


承太郎「ン……まあ、とりあえず、だ……」

徐倫「チクショウ……勢いで脱走しちまった……1、2年で済むとこだったのに……チクショウ……」

キャンディ「良いお天気クル~」

承太郎「さて……話を戻すぜ……キャンディだかチョコレートだか知らんが……徐倫一人を妙な目に遭わせるわけにはいかん」

承太郎「俺もプリキュアになろう」

徐倫「正気か」

キャンディ「クルー♪」

徐倫「てめーも『クルー♪』じゃあねーよ! 親父がまほーしょーじょって……大前提からぶち壊されてるじゃあねーか!」

承太郎「定めなど関係ない。大切なのは『真実に向かおうとする意志』だ」

徐倫「てめーは今自分がどこへ向かおうとしてんのかわかってんのかー!」

徐倫「……くっ、何なのよこの唐突でグレートにヘビィーな展開はよォォ……」



13: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 18:18:36.12 ID:YRHy1IEY0

承太郎「『グレート』……?」

承太郎「そうだな。あいつも呼んでおこう」ピポパプ

徐倫「とう……いや親父、なに? 今度は何やってんの?」

承太郎「お前の大叔父に連絡を取る。プリキュアが五人いるというなら、なるべく親族で固めた方が安心だからな」Prrrr

徐倫(どっから聞いてやがったコイツ!!)

承太郎「仗助か。今からヘリを飛ばすからそれに乗れ。理由は追って話す」

徐倫「えぇ~……ちょ、ちょ……マジで呼ぶのォォー?」


  \キングクリムゾン!/



仗助「いやぁ~~イロイロあってイタリアに不時着しちまいましてぇ~コイツが送り届けてくれたんスよ~~」

ジョルノ「ジョルノ・ジョバァーナです。趣味と職業はギャングスターです」ビシィッ

徐倫「……」

キャンディ「……」

承太郎「……」









承太郎「……採用ッ」

徐倫「何が!?」ガビーン



14: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 18:22:47.19 ID:YRHy1IEY0

徐倫「いやちょ、待てよ。冷静になれよ糞親父。親族で固めるとか言ってたじゃあねーか」

承太郎「ン……ああ、紹介し忘れたな。こいつはお前のジジイのジジイの父親の義兄弟の息子だ」

徐倫「そこまで遠いともはや他人だっつーの」

仗助「えぇー? 徐倫ちゃんのジジイのジジイの親父のきょーだいの息子ってこたぁ、俺のいとこ大叔父ィ?」

徐倫「大叔父さん頭の回転良ッ! っつーかどうなってんのウチの家系図」

ジョルノ「『プリキュア』……ですか」

キャンディ「クルー」

徐倫「ああ! そうこうしてる間に話がいっちゃってる!」ガビーン

ジョルノ「えぇー……ちょっと、参ったな……僕イタリアンギャングとかやってるもんで……」

徐倫「……!」オコトワリクルー?

ジョルノ「兼任になりますけどいいですか?」

徐倫「よくねーーッ!! 主にてめーの頭が!」

仗助「誰の頭がサザエさんみてぇだとコラァ~ッ!!」

徐倫「言ってねー!」



徐倫「もうやだこの親族」ワッ



15: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 18:27:28.58 ID:YRHy1IEY0

徐倫「……ちょっとそこのソーセージマルメターノ」

キャンディ「キャンディクル!」プンスカ

徐倫「んなことはどうでもいいのよ……! あんたプリキュアは女の子から選ばれるとか言ってたじゃないッ」

徐倫「どおーーなってやがる! すでに五人中三人男じゃあねぇーか! しかも三十路近辺の!」

ジョルノ「失礼な。僕はまだまだピチピチの25さいですよ」

仗助「俺だってまだ働き盛りの28さいだぜぇ~?」

承太郎「……」












承太郎「……ヒトデさん」キリッ

徐倫「てめーはもう黙ってろ!!」



18: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 18:30:26.48 ID:YRHy1IEY0

??「ディァフッフッフッフッフ……」

徐倫「!?」

徐倫「何……今の無理のある感じの笑い声は……!」ゴゴゴゴゴ

キャンディ「こ、この声はぁ……!」

承太郎「知ってるのか」

キャンディ「悪い狼クルー!」

??「俺のそばに……近寄るな」ドォォーン

キャンディ「『ディアボロン』!」

ジョルノ「すごい既視感があるんですけど気のせいですかね」



19: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 18:33:46.52 ID:YRHy1IEY0

ディアボロン「!?」

ディアボロン「ジョ、ジョジョジョルノ・ジョバァーナァァー!? ななにゃなぜここに……!」ズサササッ

ジョルノ「かくかく云々ってことでプリキュアです」

ディアボロン「何だとォー!? ってあ」ズルッ


――今日のボス・後退りしてたら滑って転んで死亡


徐倫「ええー!?」ガビーン

ジョルノ「まだレクイエム続いてたんですね」

ディアボロン「だが死なん!」

ジョルノ「終わりがないのが終わりですからね」



21: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 18:35:17.53 ID:YRHy1IEY0

ディアボロン「ディアッフッフッフッ……ジョルノ・ジョバァーナ……今回は貴様に用はない」

ディアボロン「女、そこの淫獣を渡してもらおうか」

徐倫「え、やだ、キモい」



――今日のボス・年頃の女の子に罵倒され悶死



徐倫「何なのよコイツわッ!」

ジョルノ「これが彼の個性なんです。受け入れてあげてください」

仗助「そーなのか?」

ディアボロン「そうでたまるか!」ガバァッ

徐仗「うおっ」

ジョルノ「おお、はやいはやい」



23: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 18:38:09.68 ID:YRHy1IEY0

ディアボロン「おのれぇ……舐め腐りやがって」

ディアボロン「だがここで会ったのが運の尽きだったな!」

ディアボロン「貴様の絶頂もここでバッドエンドだ! 始末させてもらうぞ、ジョルノ・ジョバァーナ!」

ジョルノ「やっぱり僕に用があるんじゃないですか」

ディアボロン「いや違うけど……違ったの! とにかく!」

ディアボロン「世界よ! 最悪の結末、バッドエンドに染まれ!」ブヂュウッ

ディアボロン「白紙の未来を黒く塗りつぶすのだ!」ベチコーンッ

徐倫「!」

キャンディ「ああ!」

仗助「こ、こいつはぁ……見てください承太郎さん!」



24: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 18:43:22.09 ID:YRHy1IEY0

ドヨンド


ディアボロン「ディアッフフフフッ!」

ディアボロン「人間どもの発したバッドエナジーが、悪の皇帝ディオール様をよみがえらせていくのだァー!」グルグルガチャコーン

徐倫「ヘヴィメタロックシンガーが女性向けブランドみたいになっちゃった!」ガビーン

徐倫「無理して『ピエーロ』みたいに言わなくていいから! 大体みんな予想してたキャスティングだからそれ!」



25: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 18:43:56.35 ID:YRHy1IEY0

キャンディ「ところでバッドエンドな気分になってる人ってどこにいるクル?」

徐倫「あれ? そう言われてみれば、エナジーだけで誰も見当たらない……」

承太郎「あれだ、徐倫」

徐倫「あ、あれ? 物陰にあんなに人が」

仗助「きっと徐倫を追ってきた警官隊だろーな」

承太郎「おそらくあと数分で突撃してくる予定だったんだろう」

徐倫「えー」

ディアボロン「な、なんだとう?」

ジョルノ「敵に塩を送るとはこのことですね」



26: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 18:47:22.12 ID:YRHy1IEY0

ジョルノ「臆病さが消えたと思ったらずいぶん浅はかになったものだ……自分でそう思いません? 『元』ボス?」

ディアボロン「……!」

ディアボロン「フフフ……いいだろう、ジョルノ・ジョバァーナ」

ディアボロン「貴様があくまでこの俺に対し侮辱しか行わないと言うのなら……それ相応の報いを与えてくれるッ!」

ディアボロン「そして俺はこの終わらないレクイエムから逃れ、絶頂へと舞い戻るのだーッ!」

ディアボロン「いくぞ! キングクリム」

ジョルノ「じゃあなんでDIORとやらに仕えてるんです?」



――今日のボス・痛いところを突かれ死亡



ジョルノ「同じネタも三回続けば笑えませんよ」

ジョルノ「大体なんなんだ……『人間どもの発した』って。お前も人間でしょうよ」

ジョルノ「あとさっき『フフフ』って笑ってましたね。やっぱり『ディアッフッフッフ』ってのはわざとなんですか? ねえねえ、わざとなんですか? 何を思ってそんなキャラ付けをしたんですか? 今どんな気分ですか?」

仗助「もうやめてやれジョルノ! そいつのライフはとっくにゼロだぜー!」

承太郎「そんな中でお前の能力は世界一やさしい……」ポン

仗助「ど、どうも」



27: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 18:51:11.61 ID:YRHy1IEY0

ディアボロン「ぐ……ぬっぅぅ……!」

ディアボロン「許さん……もう許さん……ジョルノ・ジョバァーナ……」

徐倫「てゆーかアンタの目的ってキャンディじゃあなかったの」

ディアボロン「フ……いや、ディアッフッフッフ……もちろんだ」

ディアボロン「『雪辱を果たす』『目的も達成する』……両方やりきってみせるとも」

ディアボロン「なぜならこの俺は! 世界の頂点に君臨する男だからだー!」

ディアボロン「出でよ! アカンベエ!」ビュンッ

ジョルノ「大口叩いて道具だよりですか」

ディアボロン「ゲッボオオオ!!」ビチャビチャ

ジョルノ「おや死なない」


キュィィン


アカンベエ「アカンベエ~~!!」

承太郎「銃火器に乗り移った……!」

仗助「しかも巨大化だとぉ~~!?」



28: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 18:53:15.60 ID:YRHy1IEY0

ディアボロン「ディ……ディアッフッフッフ……『あさはか』なのは貴様のようだな……ジョルノ・ジョバァーナ……」

ディアボロン「疑問には思わなかったのか……? 俺が死んでも……どこへも『飛ばされない』のを」

ジョルノ「……!」

ディアボロン「そうだ、これがDIORの力なのだ……さすがにレクイエムを解除することはかなわなかったが……このディアボロ……ンにはそれで十分……!」

ジョルノ「妙なことを言うな。DIORとやらは封印されているんだろう?」

ジョルノ(よみがえるとか言ってたからな……話の流れ的にこんなところだろう)

ディアボロン「フンッ、そんなカマ掛けに引っかかるか……ペラペラと解説をしてやる気はない」

ディアボロン「だが! これだけは言っておく!」

ディアボロン「このディアボロはDIORに屈したわけでも、ましてや下についたわけでもない! ただ受けた借りは返さねばならんと言うだけだ!」

ディアボロン「奴がこの俺に協力しろと言えばしよう、妙な淫獣を捕まえてこいと言えばやってやるし、改名しろと言えばカギカッコの前に『ン』をつけることも厭わん!」

ディアボロン「なぜなら! 言葉にするのも忌々しいが……奴は、この俺が再び絶頂に返り咲く助けになったからだ! 恩人には敬意をもって応えねばならん!」

ジョルノ「とか何とか言って……どうせ僕を殺した後はそのDIORの番なんだろう」

ディアボロン「ディアッフッフッフ……さあ、それはどうだろうな」



29: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 18:55:11.34 ID:YRHy1IEY0

徐倫「ど、どうすりゃいいのよォ~~」

キャンディ「あれを倒せるのはプリキュアだけクル!」

キャンディ「変身クル! じょりーん!」

徐倫「うう……何がナンダカだけど……しかたないわね」グッ


レディ…


徐倫「プリキュア・スマイルチャージ!」ゴー!





~~変身シーンはお父様の検閲により削除されました~~





徐倫「」チャラーン

仗助「イロイロ効果が利いてたけどよォ~衣装は全然変わってねぇーな」

徐倫「ちょ、マジでこれで変身終わり?」

キャンディ「キャンディもよくわかんないクル」

徐倫「ふざけてんじゃあねーぞこのッ、あんな恥ずかしー掛け声まで叫んだっつーのに!」



30: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 18:57:08.94 ID:YRHy1IEY0

ディアボロン「とう!」ピョンスタンッ

ジョルノ「チッ……ピエロお化けの上に……」

ディアボロン「高みから下々を眺めるのが絶頂にあっての一番の快楽だ」

ジョルノ「馬鹿と何とかは……って知ってます?」

ディアボロン「ゴヘエェッ!」ビチャビチャ

ディアボロン「グッ……精神攻撃はやめろ精神は……!」

ディアボロン「やれ! アカンベエ!」

アカンベエ「アッカンベェェ~~~!!」ブンッ

徐倫「きゃっ……!」

ジョル仗「!」

承太郎「徐倫!」


ドゴォォォンッ


徐倫「……へ?」

ディアボロン「!?」



31: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 18:59:15.99 ID:YRHy1IEY0

徐倫「な、何よこれ! あたしの体が糸状にほどけている!」

キャンディ「おかげでアカンベエの一撃を避けられたクルー!」

ジョルノ「……『スタンド』!」

承太郎「徐倫が『スタンド』能力に目覚めただと……いや、目覚めさせられた、のか……」

仗助「よくはわからねーが、さっすが承太郎さんの娘さん!」

ディアボロン「なっ、なんだとォ~~?」

徐倫「も、戻れと念じれば戻る……なんとなくわかってきたわ、これがあたしの……プリキュアの『能力』……!」

承太郎「糸のスタンドか……」

仗助「へぇ~~ジジイの『ハーミット』みてーなもん?」

ジョルノ「応用は無限大ですね」

徐倫「ちょ……ちょぉ、なんでみんなあたしのそばに並ぶの?」

仗助「それがよぉ~~体が勝手に動いちまうんだよ」

ジョルノ「徐倫を中心になにかしらの力が働いているようです」

承太郎「おそらくは……プリキュアの、な」

徐倫「えぇ~~?」

ディアボロン「おのれ……ジョルノ・ジョバァーナはともかく、貴様ら! なぜそうも俺の絶頂計画を阻む!」

ディアボロン「一体何者だ! 貴様らァ!」

徐倫(あ、なんかヤバい……この『フリ』は)



32: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 19:01:35.61 ID:YRHy1IEY0

ババババッ!



徐倫「キラキラ輝く石作りの海! キュアストーンフリー!」

徐倫(か、カラダが勝手にィィ!?)


仗助「ファイト満々友情パワー! キュアクレイジーダイヤモンド!」

仗助(グレート……何のゴーモンだこりゃ)


承太郎「ラッシュオラオラ速攻勝負! キュアスタープラチナ!」

承太郎(……)


ジョルノ「脈々と受け継ぐ黄金の精神……キュアゴールドエクスペリエンス!」

ジョルノ(……)ヒクヒク



徐倫「輝け!」

四人「スマイルジョジョキュア!!」キュァァィンッ



33: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 19:06:43.53 ID:YRHy1IEY0

キャンディ「わぁいクル~~プリキュアが一気に四人集まったクル~!」

徐倫「……っ」カァー

承太郎「まあ、その……だな」グイッ

仗助「勘弁してくれよォ~~俺ァいくつだと思ってんだよ~? いや、十年前だってごめんだぜ~こんなこっぱずかしい思いはよぉ~~」ポリポリ

ジョルノ「他のみんなよりいくらかマシな名乗りなのは喜ぶべきなのか知り合いがいなかったことは幸運と言えるのかもしれないがひょっとして徐倫が変身するたびにこんなことをしなければならないのかそうなのか」ブツブツブツブツ



34: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 19:09:46.35 ID:YRHy1IEY0

ディアボロン「ジョジョ……キュアだと……?」

ディアボロン「ディアッフッフ……面白い! ジョジョキュアか!」

ディアボロン「ならば今ここで! 四人まとめて倒してくれるジョジョキュアァァーッ!」

徐倫「連呼するのやめて!」

アカンベエ「アカンベエ~~!」

四人「!」


ドゴォォンッ


徐倫「わっ……と、」

徐倫「みんな無事!?」

仗助「お、おーう」

ジョルノ「身体能力が格段にアップしている……これもプリキュアの力か」

承太郎「……」←まだショックから抜け切れていない



35: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 19:13:31.14 ID:YRHy1IEY0

キャンディ「キュアストーンフリー! ハッピーシャワーで浄化するクル~!」

徐倫「だからその名前で呼ぶのは……」

徐倫「ええい! こうなりゃヤケクソよ!」

徐倫「くらいなさい!」

ディアボロン「!」

徐倫「はっぴー、はっぴー、はっぴーしゃわ~~!」シャワン


シーン…


ディアボロン「……?」

徐倫「……」

徐倫「……ッ!!!」カァァ~!

徐倫「っどっどっどおなってんだこのヤロオオォォ~~!!」ムギュー

キャンディ「いらいいらいクルゥ~~」




承太郎「……仗助」

承太郎「見たか。今のを」

仗助「は? はあ」

承太郎「かわいいだろう」ジャン

仗助「……」

仗助「……承太郎さん! アカンベエの野郎また来ますゼ!」



37: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 19:17:20.66 ID:YRHy1IEY0

ディアボロン「(一体)何(をしようとしたの)かわからんが喰らえ!」

アカンベエ「アカンベエエエエ!!」

徐倫「ゲェェッ!」

キャンディ「ふぁ、おもいらしたクル」

徐倫「な、なに?」

キャンディ「必殺技を使う時は、スマイルパクトに『気合』を込めればいいクルー」

徐倫「スマイルパクト……ってこれ?」

徐倫「くっそおー! 今度こそ出るんだろーなぁ~!」

徐倫「ううぅぅぅ……! 気合いだ気合いだ気合いだァァ~~!!!」キュィィィン

徐倫「!」

キャンディ「クル? じょりーんの体の糸が固まってきてるクル~」

徐倫「糸……? 『糸の固まり』……」

徐倫「あたしのエネルギーの……『固まり』」

アカンベエ「アッカンベエェェ~~……エッ!?」ガシィッ

徐倫「『気合』を入れれば入れるほど力がこの糸に集まっていくッ!」



38: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 19:22:17.40 ID:YRHy1IEY0

ジョルノ「糸が腕になった……いや更にだんだんと形を成していく……」

承太郎「……!」

徐倫「線が集まって固まれば『立体』になるッ! この概念!」

仗助「あれが! 徐倫のスタンドかぁ~!」

ディアボロン「しっ! しまった! いったん退けアカンべ」

徐倫「オラァ!!」ドゴォッ

アカンベエ「ア、アカン……」

ディアボロン(……速いッ!)

徐倫「とりあえず……あのコッ恥ずかしい名はこいつにあげることにするわ」

徐倫「コイツの名前は……『ストーンフリー』」

アカンベエ「ア、カ……」ミシミシ

徐倫「聞こえる……? 『ストーンフリー』よ」




徐倫「オォラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ
   オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァァアアーーーッッ(ハッピーシャワー)!!!」ゴドバァァーッ





アカンベエ「アッカンベェェ~~!」グァシャーン


ポシューン


キャンディ(……なんか違う気がするクル)



39: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 19:23:32.74 ID:YRHy1IEY0

ディアボロン「……フン。今日のところは小手調べだ。次に会う時こそ貴様らを始末してくれる、ジョジョキュア!」シュンッ

徐倫(定着しちゃったわ……あのチーム名)


キランッ
ヒューーストンッ


キャンディ「『キュアデコル』クル~!」

徐倫「なにそれ」

キャンディ「これがあればキャンディたちの世界が……クル?」

承太郎「」ズンズンズン

徐倫「!」

徐倫「な……なんだよ」

承太郎「……怪我は?」

徐倫「……!」

徐倫「ない……けど」

承太郎「ン……そうか」



40: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 19:36:36.42 ID:YRHy1IEY0

徐倫「……」

承太郎「……手を」

徐倫「え?」

承太郎「擦りむいてるな」

徐倫「あ、ああ、いつの間に……気づかなかった……」

承太郎「……」

徐倫「……ツ、ツバつけときゃ治るわよ」

承太郎「……」

徐倫「……」



ジョルノ(親子……か)

キャンディ「それでキュアデコルを集めればキャンディたちの世界を救えるクル~」

仗助「ほぉ~~なんかオモチャ屋とかで売ってそうな見た目だけどよォ~すげー代物なんだな」

キャンディ「乱暴に触らないでクル! キュアクレイジーダイヤモンド!」

仗助「え? 俺まだ変身してんの?」

承太郎「仗助。徐倫の手当てを頼む」

徐倫「だ、だから大丈夫だってばー、そんな……」



41: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 19:37:59.24 ID:YRHy1IEY0

  ――どこか



ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…
ドォォーーンッ


??「ディアボロンがやられたようだな……」

??「ククク……奴は三幹部の中で最もヘタレ……」

??「人間ごときにやられるなど、合衆国の面汚しよ……」




??「何を一人でやっているヴァレンタイーニ」シャッ

ヴァレンタイーニ「おおっ、キラリーナ」

キラリーナ「その名前で呼ぶな」

キラリーナ「まったく……平穏を願う私がなぜこんなコトに……」



42: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 19:39:38.65 ID:YRHy1IEY0

キラリーナ(私の名前は吉良吉影……いつ、なぜわたしが死んだのかはどうしても思い出せない……)

キラリーナ(気づけば生き返っていて、平穏とは程遠い容姿と性格と『能力』のクソカスどもと共同生活していた)

キラリーナ(それもこれもあのクソッタレ仗助と空条承太郎のせいだ……)ハフゥ

ヴァレンタイーニ「モノローグの世界に逃げ込むんじゃあない」

ヴァレンタイーニ「それに私だって、ファニーという父からもらった名があるのだ」

ヴァレンタイーニ「そうだそうだ」

キラリーナ「ええい、大勢で見つめてくるな。『基本』以外はとっととしまえ」

ヴァレンタイーニ「フン」ドジャァァーーン


――今日のボス・うっかり挟まれて死亡



43: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/01(金) 19:41:41.33 ID:YRHy1IEY0

??「……我々に対抗する者が現れたようだな」

キラリーナ「!」

ヴァレンタイーニ「その声は……」

ディアボロン「……!」ムクリ


三幹部「プッ↑チ→!!」

プッチ「……無理に『ジョーカー』みたいに呼ばなくてもいい」



53: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 22:46:37.00 ID:QpJe3s2O0

??「今日はいい天気だなー」


 ニョホ ニョホ


??「こんな日は最高にハッピーなことが起きる気がするぞ。だろう?」


 ニョホ ニョホ


??「君ならそう言ってくれると思ってた。うん、じゃあそろそろ出発……」


 ニョホ


??「何だ? 何を見つけたって……?」ゴゴゴゴゴゴ

??「!」

??「こ、これは……!」


ガグンッ


??「! きゅ、急に足場が!」

??「うわああああーーーーー!!!!」


 ニョホー



54: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 22:48:21.35 ID:QpJe3s2O0

  ――どこか。



ガサゴソガチャーンッ


キラリーナ「ない! ない! いないぞ!」

ヴァレンタイーニ「なんだ。騒がしい」

ディアボロン「朝っぱらから何の騒ぎなのだ?」

キラリーナ「……! 貴様らか……! 私の『彼女』を連れ去ったのは!」

ディアボロン「はぁぁ~~?」

ヴァレンタイーニ「『彼女』?」

キラリーナ「とぼけるな! 貴様らのどっちかが攫ったに決まっている!」バンバンッ

ヴァレンタイーニ「まあそう熱くなるな」

ヴァレンタイーニ「順序立てて、一から説明するがいい」



55: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 22:50:35.46 ID:QpJe3s2O0

キラリーナ「私の『彼女』が、いなくなってしまったんだ……!」

キラリーナ「さっきまで、ここで……『チイサクナール』が置いてあった場所で私を待っていたのに……」

ディアボロン「ちいさくなーる?」

キラリーナ「ああ。私の『キラークイーン』が小さくなる」

ヴァレンタイーニ「それで?」

キラリーナ「目の中に入ったりする」

ディアボロン「くだらん」

キラリーナ「ああ、そんな下らない発明などはどうでもいいんだ、彼女をどこにやった!!」

ディアボロン「って言われてもな。そもそもお前に女がいたこと自体初耳だし……」

ディアボロン「……ってああ。何だ、あの手首の事か」

キラリーナ「やはり貴様かァァ~~!! キラークイーン!」

ディアボロン「うわちょ」ボゴォォン



――今日のボス・『キラークイーン』第一の爆弾で死亡



キラリーナ「……はっ! しまった、これでは『彼女』の居場所が聞き出せないじゃあないか……」



56: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 22:52:27.02 ID:QpJe3s2O0

ヴァレンタイーニ「その必要はない」

キラリーナ「む?」

ヴァレンタイーニ「お前の『彼女』を消したのは私だからだ」

キラリーナ「」ピクッ

ヴァレンタイーニ「まあ待ってくれ……待つんだキラリーナ……これは事故なんだ」

キラリーナ「……説明を」

キラリーナ「聞こうじゃあないか。納得できるかはともかくとしてね……」

ヴァレンタイーニ「ついさっきのことだ」

ヴァレンタイーニ「私は毎朝恒例の『私会議』を開いていた……」

キラリーナ「ああ。平行世界の奴らとグダグダしゃべくる、あれか。それで?」

ヴァレンタイーニ「するとそこに窓を突き破ってディアボロンが飛び込んできた」

ヴァレンタイーニ「車か飛行機にでも轢かれたのだろうが、私にとって『私会議』は一日の始まりを心地よく迎えるための神聖な儀式なのだ」

ヴァレンタイーニ「想像してみてくれ。君なら……『彼女』とデートでもおしゃべりでもしている時に奴が突然飛び込んで来たら……どうする?」

キラリーナ「爆破する」

ヴァレンタイーニ「そうだろう。私もそうした」



57: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 22:54:03.79 ID:QpJe3s2O0

ヴァレンタイーニ「と言っても、私の場合は『挟んだ』のだがな」

ヴァレンタイーニ「まっ! 当然奴は抵抗する……逃げる。それを追いつつどジャァァ~~ンした結果……」

キラリーナ「『彼女』が……巻き込まれてしまった、というわけか」ギリッ

ヴァレンタイーニ「そう。つまり実行犯は私だが、そもそもの原因はディアボロンだ」

ヴァレンタイーニ「私に罪はない。わかってくれたかね」

キラリーナ「色々ともっと詳しく掘り下げたいところだが、今はいいだろう」

キラリーナ「『誰が何で』とかは二の次だ。『彼女』は今どこにいる?」

ヴァレンタイーニ「ディアボロンが戻ってきたということは、向こうの世界でもう一人の自分と会って死んで来たのだろう」

ヴァレンタイーニ「私もついさっき、平行世界の穴が開いたのを感じた」

ヴァレンタイーニ「君の『彼女』はその穴からここに戻ってきている」

キラリーナ「だからどこだッ、その穴が開いた場所というのは!」

ヴァレンタイーニ「う~~~ンむむ……ちょっと待ってくれ」チキュウギクルクル

ヴァレンタイーニ「大体このォ……ジャパンの北あたりだと思うんだが……」

キラリーナ「曖昧すぎるぞ貴様ァ!」

ヴァレンタイーニ「一瞬のことだったからなァー……ビールでも飲んでハイになったらわかるかもしれない」

キラリーナ「……チッ! 少し待っていろ!」ズンズン

ヴァレンタイーニ「ワーイ」



58: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 22:54:51.05 ID:QpJe3s2O0

ヴァレンタイーニ(しかし数日かそこらで手を切る仲だというのに、少し必死すぎやしないか)

ヴァレンタイーニ(まあそーいう執着心の深さが『スタンド力』の強さにつながってるんだろーが……)

ヴァレンタイーニ(『手を切る』……か。フフフ……)


ディアボロン「ふっ」ガバッ



59: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 22:57:31.83 ID:QpJe3s2O0

  ――人間世界。



徐倫「あれから早一週間……なんだかんだ身を隠すためにあたしはジャパンの片田舎に来ているのでした」

キャンディ「誰にゆってるクル?」


徐倫「あーあ、ダリィ~~~」

徐倫「ここって本当何もねーんだもん」

キャンディ「キャンディは好きクル。自然がいーっぱいで空気もおいしいクル~」

徐倫「あんたはいいわよねー、気楽で」

徐倫「あーあ、広い歩道を歩きてえー……部屋も狭いし、物価は高いし、空気は湿気てて肌の調子も悪いわ……」

徐倫「食事だってもっとボリューミーなのがいい……チェリージュース片手にトゥインキーが食いてぇー……」

キャンディ「クルー?」



60: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 22:59:50.82 ID:QpJe3s2O0

チリンチリーン


仗助「おーっす、徐倫ちゃん。キャンディも一緒か」

徐倫「大叔父さん」

仗助「おじさんはやめてくれよォ~、俺ぁまだ二十代なんだぜー?」

仗助「アリ? 承太郎さんは一緒じゃあねーの?」

徐倫「オジサンこそ、あたしが『パパ』とお手て繋いでなきゃ一人で歩くこともできないよーなガキに見える?」

徐倫「あと『ちゃん』付けはやめてよ。馬鹿にされてるみたいで気分が悪いわ」

仗助「ピリピリしてんなー。ホームシックってえやつか?」

徐倫「ちげーよバカッ!!!」

仗助「おっと……」

仗助「悪かったぜ徐倫。けどこの辺は迷い込みやすいからよー、気をつけろよなー」

徐倫(……子ども扱いしやがって)ムッ



61: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 23:00:58.76 ID:QpJe3s2O0

キャンディ「クル? じょうすけの服、この前見たやつと違うクル」

仗助「おお。これは制服だぜ。俺のお仕事のな」

徐倫「は? 大叔父さんって警官なわけ? その髪で?」

仗助「オイオイ~~じゃあ俺のこの格好、なんだと思ってたんだよー?」

徐倫「コスプレとかァ。親父もいつまでも学ランみてーな格好してるし(オジサンもセーフク改造しまくってるしよーホンモノには見えねーのよ)」

仗助「キッツイぜー。こう見えても、交番任されるまでは坊主で頑張ってたんだぜー?」

キャンディ「クルー!? ヘアースタイルには怖いくらいこだわるじょうすけがクルー?」

仗助「おっと! 頼んだって写真は見せてやれねーからな。全部処分しちまった」

徐倫「ふーん(どーでもいいケド)……で、けっこー偉いはずのオジサンがこんなとこでブラブラしてていいの?」

仗助「ブラブラじゃあなくってパトロールだっつーの! 業務中なの、いちおー」

徐倫「ボロイ自転車で?」

仗助「ボロイ自転車で。交番の方は後輩が詰めてんだ」

キャンディ「クル~(ふーん)」


ガサ…ガサガサ……ニョホ…


キャンディ「クル?」



62: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 23:06:33.76 ID:QpJe3s2O0

  ――交番。


警官「はぁ……『チイサクナール』ですか?」

キラリーナ「違う違う、それは目印に『なるかもしれない』ってだけのものだ」

キラリーナ「探してるのはあくまで『彼女』なんだよ」

警官「はぁ……彼女さんのお名前は?」

キラリーナ「さあね……忘れてしまったがね……スゴくきれいな子なんだ……とても滑らかな関節と皮膚をしていて……」ギリッ

キラリーナ(クッ『彼女』を思うあまり不安になってきた……平穏な生活を求める私にこんなことあってはならない……)

キラリーナ(ついてない、なんてついてない日だ今日は。あいつらさえいなければ今頃は平穏に彼女とお茶をしてたというのに……!)イライラカミカミ

キラリーナ「とにかく、見かけたという連絡はないのか?」

警官「失礼ですけど、お仕事は?」カキカキ

キラリーナ「書類じゃなくってこっちを見てほしいな……私は『連絡は?』と聞いたんだがね……そのくらいは聞かせてくれてもいいんじゃあないか?」

警官「あのーとりあえず太枠に記入もらえます?」


 ガタァァーーンッ


キラリーナ「質問を質問で返すなぁぁぁーー!! 私が『彼女』はと聞いているんだッ!」

警官「ひィィィィィィ! こっ、ここにっ、お名前と電話番号をぉぉ~~~!!」



63: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 23:10:20.36 ID:QpJe3s2O0

キラリーナ「私としたことが……つい『カッ』となってしまった……これだから役所仕事は嫌いなんだ……」

キラリーナ「しかしあれほど脅しつけても何も言わなかったということは……やはりまだ見つかってないんだろうな……見つかったら絶対に交番に知らせが行くだろうし……」

キラリーナ「この辺に落ちたのは確かなんだ。面倒なことになる前に『回収』しなければ……」

キラリーナ「それに……」



ヴァレンタイーニ『「穴」からは「別のもの」も落ちてきたかもしれない』

ヴァレンタイーニ『平行世界の産物だからな……その「あり方」は「正史」のモノとは少し、場合によっては随分違っているはずだ』

ヴァレンタイーニ『ついでに、それも見つけてくれるとうれしいんだが……』



キラリーナ「……ま、気にならないと言えばうそになるしな」

キラリーナ「気が向いたら探すとしよう……」



64: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 23:12:08.84 ID:QpJe3s2O0

徐倫「ちょっとキャンディ、どこ行くのよォ~?」

キャンディ「声が聞こえた気がしたクル!」ガサガサ

仗助「声……? って何のだよ」

キャンディ「ぷはっ!」ガサッ

キャンディ「確かこの辺クル…………クル!?」

徐倫「どうしたのキャンディ?、ってうえぇ!?」

仗助「……!」



ドォォーーンッ



徐倫「て、手ェッ!? 人間の……手だけが落ちてる……」

仗助「触んな徐倫!!」

徐倫「」ビクッ

仗助「キャンディもだぜ……いいか……ゆっくりそこを離れろ……そいつは俺が調べる……」

キャンディ「クルぅぅ……」

徐倫「な、なによォ……何なのよ……」



65: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 23:15:13.40 ID:QpJe3s2O0

 ガサガサガサッ



キャンディ「クル!? 誰かこっち来るクルー!」

仗助「『ゆっくり』って言ったけどよォ~~前言撤回だぜー! 走ってここを離れろ! 承太郎さんのとこ行きゃ安心だ!」

徐倫「……! 馬鹿言うんじゃあねー! あたしはガキじゃあねーぞ!」



 ガササッ



徐仗「!」

??「……ニョホ」

キャンディ「……クル?」

徐倫「な、なによあんたは」

仗助「ドラァ!」ドゴォッ

キャンディ「クル?」

徐倫(い、いきなり何もない背後を殴ったァ~? なんなのよこの大叔父ィ!)

??「グッ!」ドシャァァ

徐倫「!」



66: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 23:16:42.20 ID:QpJe3s2O0

仗助「ワザと前方に注意をひきつけて背後から襲う……ありがちなパターンだよなァ~~オイ」

仗助「ツラァ見せてみやがれ不審者が!」

??「ま、待て!」

??「不意打ちをしたのは謝る……だが僕らにもう戦意はない!」

仗助「ずいぶんチョーシのいいことじゃあねぇーか、アァ!?」ガシャーン

キャンディ「じょうすけ怖いクル……」

徐倫(あのセリフ回しと前蹴りの角度……間違いない、元ヤンだわ、オジサン)

仗助「よぉぉ~~っし、それじゃあ手を上げてゆっくり出てくるんだぜ」

仗助「間違っても頭の後ろで組むんじゃあねぇーぞ。コッソリ『スタンド』出される恐れがあるからなァー」

??「『スタンド』……? お前も『スタンド使い』なのか?」

仗助「質問できる立場だと思ってんのかコラァー!」

??「待て! わかった……今いくよ……クソッ」



67: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 23:17:54.27 ID:QpJe3s2O0

 ガササッ



徐倫(あら、結構若ェーわ……あたしと同じくらいかな)

仗助「てめーなに座り込んでやがる? 立てよ」

??「悪いが下半身不随でね。立ちたくても……たとえ『立たないと殺すぞ』とマジで脅されたとしても、腰から下はピクリとも動かない体だ」

仗助「……」

??「話がしたい。僕の名はジョニィ・ジョースター……ホント言うと、僕も自分の状況を理解していないんだ」



68: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 23:18:52.14 ID:QpJe3s2O0

仗助「『ジョースター』……?」

ジョニィ「? そうだ」

仗助「おめー、親族にジョセフってえ奴はいるか?」

ジョニィ「いいや……聞いたこともないけど」

仗助「そうかよ。ならいい」

仗助「……そこの『手』は何だ?」

ジョニィ「え?」

仗助「そこに転がってる女の手は何だっつってんだよー!」

ジョニィ「知らない……いや、本当に知らないんだ。説明させてくれ」

仗助「……」



69: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 23:22:04.80 ID:QpJe3s2O0

ジョニィ「僕はさっきまでアメリカにいた……とあるレースがあって、それに参加していた」

ジョニィ「中継地点で休憩していたら妙なものを見つけた……その手だ。それが転がってたんだ」

ジョニィ「驚いて、それから恐る恐る調べてみようとしたら足場が崩れて……いや、ぽっかりと穴が開くように消えて、気が付けばここにいた」

仗助「『スタンド攻撃』を受けたっつーのか」

ジョニィ「おそらくは」

ジョニィ「君たちを襲ったのは、その『スタンド』の本体じゃあないかと疑ったからだ……すまないと思ってる」

仗助「……」

ジョニィ「……」

キャンディ「」ゴクリ


徐倫(何なのよーこの緊迫した雰囲気は……二人とも『イザっ!』となったら『やる』って目ェしてるわ……飛んでるゥ……ヤベー方向に……)



70: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 23:25:41.24 ID:QpJe3s2O0

仗助「……触ってみろ」

ジョニィ「何?」

仗助「そこの『手』に触ってみろっつってんだよ」

ジョニィ「? なんだって? なんでそんなことしなけりゃいけないんだ?」

仗助「できねぇーっつーのか?」

ジョニィ「そうじゃあない。抵抗があるんだよ……わかるだろ? 『手』の持ち主を冒涜するわけじゃあない。生理的な話だ」

仗助「だったらてめーを信用するわけにはいかねーなぁ~」

ジョニィ「なんだっていうんだお前……イカレてるぞ」

仗助「触るのか? 触んねーのか? どっちだよ? あ?」

ジョニィ「わかったよ……触りゃいいんだろ……」スッ

仗助「! 待て」

ジョニィ「今度は何だ!?」

仗助「俺があと五……いや、三歩分までテメーに近づいたら、その時に触るんだ。いいか、きっちり三歩分の距離の時にだぜ」

ジョニィ「……」ゴゴゴゴゴゴ

仗助「……」

キャンディ「……」クルー

徐倫「……!」



 ピトォ



ジョニィ「……触ったぞ。これでいいのか?」

仗助「ああ……それでいいぜー、お前の言う事は本当だ」フゥー



71: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 23:27:16.88 ID:QpJe3s2O0

徐倫「ちょっとオジサン、何だったってのよ~?」

仗助「いやぁ~昔、これと似たよーなことがあってよー、ついつい疑っちまったぜー。ま、ありえねー話なんだがな」

キャンディ「それで、これからどうするクル?」

徐倫「あ、そうよ。あのへんな男、どーすんの?」

ジョニィ(それはもしかして僕の事なのか……? クソッ)

仗助「え? あ、あ~~……」

仗助「どうすっかなー、なんか、もぉ俺らは帰っちまってもいいよーな気がするけどよー」

ジョニィ「それは困るぞ! 僕は僕をここに連れてきた『スタンド使い』のことを調べなくちゃあいけない!」

徐倫「このままほっぽり出すのも後味悪いんじゃあない?」

キャンディ「ジョニィが可哀そうクル~」

仗助「え~~?」

仗助「ちょ、俺に判断ゆだねねーでくれよォ~~俺どっちかっつーとサポート役なんだからよ~」

徐倫「」ガクッ


徐倫(なんなのこいつ……一気に頼りなくなっちゃったわね。さっきまでの『スゴ味』は気のせいかァ~? ってくらい)


仗助「そうだ! 承太郎さんに聞けばいいんじゃあねーか!」ポンッ

徐倫「なにさも名案みてーに言ってんだよ! あの男に頼るだなんて、あたしは絶対嫌だからね!」



72: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 23:29:46.35 ID:QpJe3s2O0

 ニョホ ニョホ



ジョニィ「あ、……うん、うん、ああ、そういえばそんなのもあったか……」

仗助「あっあー」

ジョニィ「? なんだ?」

徐倫「今更だと思うかもしれないけどさァ~~そいつ、なんなわけ? いなくなったと思ったらいつの間にかアンタのそばにいるそいつはさァ~~」

ジョニィ「ああ。気にしないでくれ、彼は僕の補助役だよ」

ジョニィ「どうしても足を使わなくちゃいけない時に僕をコッソリ助けてくれる」

ジョニィ「代々ジョースター家に仕える執事みたいなもんでね。僕の一番の友人でもあるんだ」ニョホ

徐仗「へぇ~~」

ジョニィ「僕からも聞きたいんだが、そのしゃべるぬいぐるみは何だ?」

キャンディ「キャンディはキャンディクル! メルヘンランドから来た妖精クル!」

ジョニィ「ふぅ~~~ん、そりゃ、結構な話だね……いやホント、素晴らしくイカレてるや……」



73: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 23:31:21.96 ID:QpJe3s2O0

徐倫「それで? 何の話してたわけ?」

ジョニィ「ああ、あの手のそばで、こんなものも見つけたんだ」

ジョニィ「僕を襲った『スタンド使い』と、何か関係があるかも」



 チャラーン



徐倫「なにこれ? ハンマー?」

仗助「っつーより打ち出の小づちだな」

ジョニィ「何だそれ?」

仗助「ああ、日本には『一寸法師』っつー昔話があってよ~……」



~~中略~~



徐倫「へぇー」

ジョニィ「ご都合主義だな」

キャンディ「すごいクルー!」キラキラキラ



74: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 23:32:46.24 ID:QpJe3s2O0

キャンディ「キャンディもやってみたいクルー!」

徐倫「だーかーらぁ、おとぎ話の話だって」

キャンディ「クル!(よこせ!) クル!(よこせ!)」バタバタ

ジョニィ「はいはい、ほら」

キャンディ「クー……ルゥ!」ガインッ

徐倫「ぎゃっ!」

ジョニィ仗「あ」



 ピカーーッ



徐倫「……~~~っ!!」

徐倫「あにすんだこの渦巻耳ヤロ……うっ!?」



 バァァーーンッ



徐倫「な、なにィーー!?」

ジョニィ「キャ、キャンディが……!」

仗助「マジで大きくなってやがるー!?」



75: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 23:33:53.51 ID:QpJe3s2O0

徐倫「いっ……!」

徐倫「いや! 違うわ! 二人とも!」

徐倫「あたしたちが小さくなってんのよォ~~!!」

仗助「にゃんだってェ~~!?」

ジョニィ「どういうことだこれはキャンディ~~!! 童話はともかく訳を言え~~!!」

キャンディ「あれ、みんないなくなっちゃったクル……」キョロキョロ

徐倫「駄目だわ……あたしたちが小さすぎるんで聞こえてないみたい」

仗助「このまま踏みつぶされたんじゃあたまらねーゼ。いったん移動しようぜー」

ジョニィ「わかった」シュバッシュバッ

仗助「おおー……」

徐倫「器用な上半身してるわね」

ジョニィ「慣れてるからな。まあ、さすがに夜の方はゴブサタ……っていうか再起不能に近いけど」

徐倫「ふゥゥ~~~ん」

仗助「お、おぉー」

ジョニィ「……」



76: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 23:36:00.29 ID:QpJe3s2O0

 ガサガサガサ



ジョニ徐仗「!」ドドドドドド

キャンディ「クルー? だれクル?」

??「……ふむ」

キラリーナ「『チイサクナール』に似た輝きを見たと思ったら……お前だったか。確か……そう、『キャンディ』とか言ったかな……?」


仗助「あっ……あの野郎は……!」

徐倫「知り合い、オジサン?」

ジョニィ「敵か?」


キャンディ「クルぅ~? だれクル? キャンディはちみのこと知らないクル」

キラリーナ「そうだろうな……ま、私は君の知り合いの知り合いみたいなものだよ」

キャンディ「クル! じゃあじょりーんがどこいっちゃったか知ってるクル?」

キラリーナ(ジョリーン……?)

キラリーナ「ああ、知ってるとも。おいで、連れて行ってあげよう」

キャンディ「クルゥー! ラッキークルー!」

キラリーナ(ふん、ちょろいな……ディアボロンの奴も、力尽くではなくこうやって頭を使って……いや無理か、あいつのあの外見ではな……)



77: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 23:37:16.89 ID:QpJe3s2O0

仗助「や、ヤベー!」

徐倫「キャンディが攫われちゃうわ! 何とかしてこっちに気づかせないと!」


キラリーナ「ささ、こっちにおいでー」

キャンディ「クルー♪」

キャンディ「だが断るクル」

キラリーナ「!?」

仗徐「……!」

ジョニィ「!」



78: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 23:42:11.30 ID:QpJe3s2O0

キャンディ「キャンディを甘く見ないでほしークル……ちみは、さっきからその『手』のことを気にしてないクル……そう、まるで『あんなものは飽きるほど見ている』とゆー感じに……!」

キラリーナ「っ……!」ゴゴゴゴゴゴ


徐倫「ナイスキャンディ!」

ジョニィ「抜けてると思ったが、そうでもなかったのか!」


キラリーナ「……き、気づかなかったんだよ、あんなものがあったなんてな……」

キャンディ「……」

キラリーナ(……チッ、どうする? 無駄な戦いは避けたいが……ここは『キラークイーン』で気絶させて……)

キャンディ「なぁ~~んだ、そうだったクル~? ビックリしたクルー」ピョン


徐倫「腕の中に飛び込んでったー!」ガビーン

仗助「所詮ケモノかチクショー!」ガビーン


キラリーナ「……」

キャンディ「もしちみが敵だったらどうしよーかと、内心あせっちゃったクルー♪」

キラリーナ「ははは……」

キラリーナ(……チッ、この吉良吉影としたことが……一瞬、ほんの一瞬だが、こんな淫獣ごときに『スゴ味』なんてものを感じてしまった……)

キラリーナ(なんなんだこの敗北感は……)



79: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 23:44:12.33 ID:QpJe3s2O0

徐倫「あークソッ! どうすりゃいいのよォ~!」

仗助「落ち着け徐倫! 落ち着いたとこで俺にも策はねーけどよォォ~」

徐倫「チクショウ役立たず!」

仗助「……んだとォ~~?」

徐倫「あんだァ!?」

ジョニィ「二人とも」

仗徐「あァ゛!?」

ジョニィ「要するにキャンディを逃がせばいいわけだな?」

徐倫「そりゃ……そうだけど。この小動物のよーな体で何ができるっつーのよ?」

ジョニィ「任せてくれ」グルグルグル

仗助「!」

徐倫「つ、爪が……回ってる、オエェーッ」


ジョニィ(いいさ……こういう反応は慣れたもんだ……)



80: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 23:47:23.71 ID:QpJe3s2O0

ジョニィ「タスク!!」ドシュドシュドシュッ



 サクサクサクゥッ



キャンディ「いたいクルゥゥ~~!!!」ピョーン

キラリーナ「!?」

キャンディ「クルゥゥゥウゥウゥゥ~~!!」ピュー

徐倫「や、やった!」

仗助「でかしたぜジョニィ!」

ジョニィ「フッ」


キラリーナ「……」キョロ

キラリーナ「今のは……『何か』、飛んできたような気がするぞ……」

キラリーナ「まるで奴を逃がそうとするかのように……」

ジョニ仗徐「」ギクゥッ

キラリーナ「方向からいったらこの辺か……」ガサガサ

徐倫「や、やっべぇ~~」

仗助「早ェとこズラかるぜ、二人とも」

ジョニィ「あ、ああ」

仗助「っと……手ェ貸すぜ」

ジョニィ「構わない。先に行っててくれ」

仗助「っていってもよぉ~~」

徐倫「きゃあ!」ズッテェェーン

ジョニィ仗「!」



81: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 23:49:10.53 ID:QpJe3s2O0

キラリーナ「ん? 何かこっちの方で物音が……」

ジョニィ(ま、マズイ……!)

仗助「ジョニィ! てめーは先に逃げてろ!」

ジョニィ「!」

仗助「後から行く! いいな!」ダッ

仗助「徐倫、平気か?」

徐倫「う、うぅぅ~~なんでこんなとこにこんなデケェ岩があるのよ~~!」

仗助「こりゃただの小石だぜー徐倫」

仗助「擦りむいたか? ほーれ痛くない痛くない」

徐倫「――っだからガキ扱いすんなって……!」



 ガサッ



仗徐「」



82: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 23:51:56.38 ID:QpJe3s2O0

キラリーナ「ん?」

キラリーナ「……これは……」ヒョイ

キラリーナ「……」ジィィー

仗徐「」ダラダラダラ

キラリーナ「何だただの人形か」

仗徐「」ホッ

キラリーナ「だが……こっちの方の人形……似ている」

キラリーナ「あのクソッタレの仗助にそっくりだ……奴が10年くらい成長したらこんな感じになるのかな……」グイグイ

キラリーナ「ふむ……ふぅむ?」グググ

仗助(あだだだだだ!! そっちには可動しねーよボゲッ!)



 ゴギッ



仗助「……!」

キラリーナ「おや? 壊してしまったかな?」

徐倫(お、オジサンッ)

仗助(も、問題ねぇ……多分)



83: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 23:54:51.12 ID:QpJe3s2O0

キラリーナ「それにこっちの方の人形は……とても……綺麗だ」

徐倫「」ポッ

キラリーナ「綺麗な手をしている……小さくってカワイイ手だ……」

キラリーナ「そうだな……『彼女』とはもう随分長いこと付き合ったし……次の『彼女』を君にしてもいいかもしれない……」スリッ

徐倫(……っ)ゾワワッ

キラリーナ「ふむ……今日はツいていないと思っていたが」

キラリーナ「なかなか……いいな。いい拾い物をしたぞ……」ニヤッ


徐倫(こっ……!)

仗助(こいつ……っ!)

仗徐(気づいてるーーッ!!?)



84: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 23:57:16.02 ID:QpJe3s2O0

 ザッザッザ…



ジョニィ「い、行ってしまった……」

ジョニィ「ど、どうすればいい……? あの二人の知り合いを探してる暇なんてないぞ、一刻を争う事態って奴だ、クソッ」

ジョニィ「……どうすれば……!」



 ヒョイ



ジョニィ「……!」



 ニョホ



ジョニィ「ジャイロ……! 君、あの小さくなる小槌の干渉を受けなかったのか、すんでのところで……!」



 ニョホ ニョホ



ジョニィ「……!」

ジョニィ「ありがとう、ジャイロ。君といると勇気が湧いてくる……!」



85: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/03(日) 23:58:44.37 ID:QpJe3s2O0

ジョニィ「あの二人……ジョリーン、とジョースケって言ってたな」

ジョニィ「事情を知ってるのは僕しかいない! なにより半分は僕のせいでこうなったようなもんだ!(後の半分はキャンディ)」

ジョニィ「僕が助けなければ、あの二人を!」

ジョニィ「力を貸してくれ、ジャイロ!!」

補助の人「……ニョホ」

補助の人「いいぜぇ~~ジョニィ。お前のその覚悟、俺もしっかり応えてやるッ!」

ジョニィ「ジャイロ……!」


ジョニィ「君……喋れたのか……!」



86: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/04(月) 00:00:38.63 ID:1Wo42Lx60

チュー言葉の天使(徐倫)をどうイジメようか考え中
ジョニィの口上も考え中
描きたい話だけ書く予定です
そういうわけでTO BE CONTINUED→



88:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/06/04(月) 01:24:00.51 ID:JFp1CwJLo


このキラリーナはグェスと気が合いそうだな



90: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 12:47:13.22 ID:gUNPy9iw0

キラリーナ「~~♪~~♪」

徐倫「うう……こんなオッサンクサい内ポケットに鼻歌交じりに入れられるなんて……!」

仗助「地味に傷付くよーなこと言ってやるなよ……」

徐倫「ハッ! それよりオジサン、ウデ平気?」

仗助「ああ~折れたんじゃあなくって脱臼っぽいからな……平気……のような雰囲気……な感じ……がするよーな気がするっぽい……けどよォ~イッコだけお願い。(骨)入れてくんね?」

徐倫「えぇ~~!? なんであたしがそんなこと……自分でやってよォ~」

仗助「自分じゃあ痛すぎてできねーんだよォ」



91: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 12:48:39.83 ID:gUNPy9iw0

徐倫「第一そんなのやったことないわよあたしィ!」

仗助「俺だってねーぜ。テキトーでいいからよー」

徐倫「いいわけねーだろ! イヤ! 絶対いや!」

仗助「プラプラさせとく方が痛ェんだって! 頼むぜー徐倫ー」

徐倫「ならクレイジーダイヤモンドで治せばいいじゃない!」

仗助「できるならとっくにやってるっつーの!」

徐倫「うぅ……」

仗助「徐倫」

徐倫「し、しかたねぇーなぁ~~……あとで文句言わないでよ~~?」


ゴギンッ
\ギャア/


キラリーナ「ん?」

キラリーナ「今何か言ったかな?」チラッ

仗徐「」

キラリーナ「……気のせいか」



92: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 12:50:55.79 ID:gUNPy9iw0

仗助「……いってェェ~~……」

徐倫「うぅぅ……なんなのよォ~~今日はぁぁ~~」ガクリッ

仗助「悪かったぜ徐倫、ホラ元気出せ」

仗助「とにかく隙を見て逃げ出すことを考えようぜ。あのヤロウ陰湿な上に注意深いからよー、このまま連れてかれたら何されるかわかったもんじゃあねーゼ」

徐倫「……いいえ。あたしはこのままじっとしておいたほうがいいと思う」

仗助「!」

徐倫「オジサンの話ではコイツは一度死んだはずの人間……ディアボロンとかいう奴と同じような境遇だわ。少し違うけど、ジョースター家に敗れた『悪』って点では一致してる」

徐倫「ならコイツもディアボロンと同じ、DIORの手下かもしれない」

徐倫「奴がこれからあたしたちに何をするにせよ、帰るのは一番落ち着ける場所……すなわち奴らのアジトよ」

徐倫「これでDIOR一味の潜伏場所がわかる!」

仗助(いきなり根性が座りやがったなぁ~~さすが承太郎さんの娘さんってとこか……)ホヘー



93: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 12:51:51.53 ID:gUNPy9iw0

仗助「おめーの考えは了解した。ただ、このまま向かうのはちょいと無謀ってもんだぜ」

仗助「ところで徐倫、お前ケータイ持ってるか?」

徐倫「持ってるけど……親父に連絡しようとしても無駄よ。あたしあいつの番号知らないもの」

仗助「俺だって教えてもらってねーよ」

仗助「まぁーちょっとしたバクチだけどよぉ~~今から言う番号にコールしてくれや」



94: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 12:53:36.89 ID:gUNPy9iw0

 ――一方。




ジョニィ「よし、あの男を追うぞジャイロ!」


テレレッテッテッテー


ジョニィ「!?」

ジョニィ「何だァ今の音は!?」

ジョニィ「! 地面に何か落ちているぞ! ……これは……」


ニョホ


ジョニィ「え? なんだってジャイロ? ……ああ、確かに公衆電話の受話器に似てる気がしないでもないけど……小さすぎない?」



95: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 12:54:06.50 ID:gUNPy9iw0

 テレレッテッテッテー


ジョニィ「! ま、まただ! 音が鳴って画像も切り替わったぞ!」ニョホホ

ジョニィ「え? 今度は何だいジャイロ」

ジョニィ「ぼ、ボタンを押してみろっていうのか? この受話器の形に見えなくもないボタンを? だが何かのワナという可能性も……」

ジョニィ「くっ……やるしかないか」

ジョニィ「……!」ピッ



96: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 12:55:15.58 ID:gUNPy9iw0

ジョニィ「……」

ジョニィ「……何も、起こらないぞ?」

『もしもし?』

ジョニィ「うおおおおおおおおーーーッ!!?」

『もしもぉし? ハロー?』

ジョニィ「こ、声だ……! ジョリーンの声が聞こえるぞ……ま、まさかこれはッ! 『電話』なのかッ!?」

徐倫『当たり前ェじゃない何言ってんの』

ジョニィ「いや、見たこともない形態だったものだからつい」

徐倫『? ケータイよ?』

ジョニィ「うん? うん」

徐倫『まあ、あんたが見つけてくれて助かったわ』

ジョニィ「これは君の電話か?」

徐倫『いーや、大叔父さんのよ。連れ浚われそうになった時、抜け目なく置いてきたらしいわ』

ジョニィ「そうか……それで、無事なのか?」



97: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 12:57:46.49 ID:gUNPy9iw0

徐倫『無事っつったら無事だけどォ……うおぉ!』

ジョニィ「ジョリーン!?」

徐倫『っ……平気よ。すげー揺れたから焦っただけ』

徐倫『上着を脱いで掛けたみたいね……』ガサゴソ


<おい徐倫、外に出たらあぶねぇーぜー


徐倫『だぁいジョーブよ、ちょっと覗いてみるだけ!』

ジョニィ「……どうだ? いたか、あの男は?」

徐倫『いないわ』

徐倫『あたしたちのことすっかり忘れてどっかに……ってわけじゃあないみたいだけど』

徐倫『当てが外れたわね……どうもここ、どっかのホテルみたい。アジトはあいつの落ち着くトコじゃあねェーのかしらってうおっ』

徐倫『もぉーなによオジサン。急に出てこないでよ』

仗助『この外観は……見覚えあるぜ。杜王グランドホテルだッ』

ジョニィ「モリオー?」



98: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 12:59:54.82 ID:gUNPy9iw0

徐倫『あーとりあえずあたしたちは今から脱出するわ』

徐倫『あんたはSPW財団の番号を調べて電話してほしい。吉良吉影が出たっていえば、承太郎って人と連絡を取ってくれるはずよ』

ジョニィ「SPW……財団? 了解した」

ジョニィ「敵の弱点なんかは分かってるのか? その、キラとかいう奴の」

徐倫『えー? ちょっと待って』


徐倫「オジサン、あの男の弱点とか知ってるゥ?」

仗助「うーむ、俺の時はほとんど小細工なしの真っ向勝負だったからよー、せいぜいモナリザの手が○起するほど好きって事くれーしか……」


徐倫『モナリザで○起!?』

ジョニィ「何言ってんだお前!?」


 ブチッ


ジョニィ「……」ツーツー

ジョニィ「……?」

ジョニィ「何ィィーー!? 切れただとォーー!?」ジュウデンシテクダサイ



99: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 13:05:07.38 ID:gUNPy9iw0

 ニョホホ

ジョニィ「あ、ああ……大丈夫だ、僕は落ち着いてる……っていうかまた喋らなくなったなジャイロ……」

ジョニィ「モナリザ……○起……」

ジョニィ(なぜ突然通話が切れたかは分からない……もしかして最悪の可能性もあるかも……)

ジョニィ(どちらにせよ、意味もなくこんな二単語を叫ぶはずがない! きっと何か意味があるはずなんだ! 考えろ……考えるんだジョニィ・ジョースター……)

ジョニィ(モナリザ…………○起……○起…………3P……『今日は両親が留守なの』……○起……)

ジョニィ(……○起……そういえばジョースケからは特有の『におい』がするな……そう、『未経験』っていうか、『経験済みの素人』っていうか……)

ジョニィ(ジョリーンは、オトナぶってるがありゃ生娘の雰囲気だ……徐倫……モナリザ……モナリザ……絵画……○起……ッ!!)ハッ

ジョニィ「『モナリザ』! そして『○起=男根』!」

ジョニィ(男根は東洋の象形文字において、主に長方形で表現される……西洋でも、たしか何とかって奴が描いたギリシャ神話の女の絵に、男根の婉曲表現として長方形が使われていたはずだッ!)

ジョニィ(つまりこの二単語に共通するのは『長方形』! 『黄金の長方形』!)

ジョニィ「そ、そうか! つまりあの男の弱点とは黄金長方形! 黄金の回転をもってすれば勝てると! そう言いたいんだな!」

ジョニィ「わかったぞジョリーン! 君の命を振り絞ったメッセージッ、確かに受け取ったぞッ!」バァァーーンッ



101: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 13:21:57.61 ID:gUNPy9iw0

 ツーツー


徐倫「……切れちゃったわ」

仗助「こんなことならこまめに充電しておくんだったぜ……」

徐倫(ったく、役に立つと思ったら立たねぇーんだから、この大叔父はァ~~)

徐倫「さ、とにかくこんなところから出ましょ」

仗助「待て徐倫」

徐倫「何よ」

仗助「まずは俺が行って安全を確かめる。おめーはここで待ってろ、いいな」

徐倫「……!」ムカァーッ

徐倫「何度言わせりゃ分かるんだ! あたしをガキ扱いするんじゃあねーッ!」

仗助「おーおー、もちろんわかってるって。ただおめーは承太郎さんの娘さんだ。もしおめーに何かあったら申し訳が立たねー」

仗助「おめーは変身しなけりゃ『ストーンフリー』も使えねー。奴がどこに隠れてるかわからねー以上、お前が行くのは危険すぎる」

徐倫「……」ムゥ

仗助「それに何よりおめーは女で俺は男だ。あぶねーとわかって突っ込んでいくのは男の役目だぜ。オーケー?」

徐倫「勝手にすれば」フン

仗助(う~~ん……ムズカシイ年頃だなァ……)

徐倫(マヌケだけど義理は立ててくんのよねェ~、ま、そこは尊敬できるかもしれないけどォ)



102: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 13:24:53.44 ID:gUNPy9iw0

仗助「じゃあ行ってくる」ピョン


 スタッ


仗助「……あん?」

仗助(なんだァこりゃあ……着地地点にちょうど……見計らったかのよーに……ものすごいバランスで立ってる本が……そして俺はその上に乗っちまった……ってことは)

仗助「うおおー! 言ってるそばから倒れたー!」

徐倫「!」

仗助「でっ!」ガシャーンッ

仗助「な、なんだァ……?」

徐倫「お、オジサン!」

仗助「うおおー!?」シャーッ

徐倫(ちょうどオジサンの落ちたところにミニカーが! オジサンが乗った衝撃でレールの上を走りだしてしまったわッ)

仗助「ちょ、これ乗り心地最悪ってうおっ!?」バスッ

仗助「な、なんだ? 今何かに当たったぞ!?」

徐倫「ツッカイ棒よ! ミニカーがツッカイ棒を倒して、別のレールに乗ってるビー玉を動かしたのよ!」

徐倫「そしてビー玉が当たって、滑車に吊るされた金属板が走り出すッ!」

仗助(なんだ……こりゃ、どっかで見たことあるぞ……この仕掛け……!)



103: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 13:28:51.73 ID:gUNPy9iw0

徐倫「そしてその先には……グ、グラス!? なぜか水の入ったグラスがいくつもあるわ……!」

徐倫「そして滑車に吊るされた金属板が、それらを叩いていくッ」


 テレッレレ・テレッテン♪


仗助「ピタゴラスイッチだこれーーッ!!」ガビーン

仗助「暇なことしやがって吉良の野郎ーーッ(つーかいつの間に)」

徐倫「オジサン気を付けてッ! まだ装置は止まってない!」

仗助「!」

徐倫(さっきの金属板がぶち当たって、モーター式のプロペラが回りだした……ッ)

徐倫(風で転がった玉が一回り大きな玉に当たり、それがまた一回り大きな玉に当たる……!)

徐倫(最初は小さく軽い玉でも、こうすることで何倍もの重さの球を動かすことができる……!)


 ガーーッ


徐倫(オジサンが乗ってるミニカー……行きつく先は)ハッ

徐倫「レールの到着点は……ペーパーカッター(押切式)の下だァ!!」

徐倫(し、しかも刃を固定してるネジが緩められてる! ヤベーよ、あの鉛の玉が断裁刃の上に落ちてきたら……!)ドコン

徐倫「とか言ってる間に落ちたァーー! 刃が落ちるゥゥーー!!」

仗助「『クレイジーダイヤモンドォォ』! うおおおクレイジーダイヤモンドもちっちぇーー!!」どらー

仗助「ぬぅっ」ズシンッ



104: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 13:34:18.42 ID:gUNPy9iw0

徐倫「オジサン!」

徐倫(持ちこたえてるけどギリギリだッ、あたしが加勢してやらねーと……)ヒョイ

徐倫「えっ」

徐倫「ちょ、ちょっと(何で体が宙に……だ、誰かが服の背中を掴んでる……?)」ゴゴゴゴゴ

キラリーナ「……フゥーッ」

徐倫(げ、……げぇぇーーッ! こ、こいつ……! やっぱり潜んでやがったーッ!)



105: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 13:35:59.58 ID:gUNPy9iw0

仗助「吉良吉影……ッ!」

キラリーナ「思った通りだ……お前なら、先に様子を見に行くと思ったよ。この女を置いて……」

仗助「……ぐっ」

キラリーナ「さて、私はこれで人質を取った形になるわけだが……こいつをどうしようか?」

キラリーナ「『キラークイーン』で爆弾にしてやってもいいが、それでは新しい『彼女』がいなくなってしまうからな……」

キラリーナ「爪切りで一本ずつ足の指を切っていくってのはどうだ? それとも、ガキが人形にやるみたいに丸坊主にするってのはどうだね? ン?」

徐倫「……!」

仗助「て、てめぇ~~……!」ググ

キラリーナ「手の平に刃が食い込んでるな……どうやら小さくなるとクレイジーダイヤモンドのパワーにも影響が出るらしい……ということはスタープラチナもそうなのかな……」

徐倫「! てめー! 親父に何する気だッ」

仗助「バ、馬鹿ッ!」

キラリーナ「……ほお。なるほど。空条承太郎……確かに子供がいてもおかしくはない歳だ」パッ

徐倫「ぎゃっ!」ドシャ



106: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 13:39:18.99 ID:gUNPy9iw0

仗助「徐倫!」

キラリーナ「おっと、逃げるんじゃあない」

徐倫「ぐっ」ムギュウ

キラリーナ「そう……そうやってうつぶせでジッとしているんだ……あー、どこにやったかな。いつもはそれほど使わないのに、いざとなると見つからないんだよなアレは……ああ、あったあった」


 ペタッ


徐倫「うおあぁっ!? ちょ、何してんの? 何してんの?」

キラリーナ「君は随分言葉遣いが悪いな……仕草も粗暴だ。顔も何となく空条承太郎に似ていて気に入らないよ……だが、その手だけは美しい……」

徐倫(! セロテープ! ヤバい、テープで足を固定されてしまった……腰も……っていうかドコ触ってんだクソォ~~!)

キラリーナ「これから君たちを嬲り殺すわけだが、この手に傷でもついたらたまらないからな」

キラリーナ「念のため、切り離しておくとしよう」

徐倫(は、ハサミ……! って、おいおい……ウソでしょォォ)

徐倫(や、ヤベー! 腕も固定されちまった! う、動かせない!)

仗助「うおおおおッ!! ちょっと待ちやがれテメェェーーッ!!」



107: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 13:42:41.40 ID:gUNPy9iw0

キラリーナ「うるさいな……まさかとは思うが『そいつは関係ない』なんて言い出すんじゃあないだろうな?」

キラリーナ「いいや、関係大有りだな。承太郎の娘という点を抜きにしても、私は十分彼女を手にかける理由がある……お前と一緒にいたからだ、東方仗助」

キラリーナ「本来私は復讐などという安っぽい動機で動きはしないが……お前は別だ。お前から受けた絶望の数々は今も忘れられん。私の精神安定上……きっちりお返しをしなくては気が済まない」

仗助「こっ、このヤロォーッ! 殺人が趣味の豚野郎がッ、何が精神安定だコラァ! 半分以上自業自得じゃあねぇーかッ!」グググ

キラリーナ「そろそろ体力も限界か? あまり動かないことをお勧めするぞ」

キラリーナ「さあ、えーっと、徐倫さんといったかな。徐倫さん……『右』か『左』かは後で考えるとして……私のところに、来てもらえますね?」

徐倫(く、クソー! 早めに変身しとくべきだった! これじゃあスマイルパクトに手が届かねェー!)

キラリーナ「暴れないで……苦しみが少ないよう、両手をいっぺんにやってしまうからね……君の手首の細さならすぐに済む」

徐倫「っ……!」

仗助「吉良吉影ェーー!!」


 ドゴンッ



108: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 13:43:46.30 ID:gUNPy9iw0

仗助「……!」

徐倫「う……!」

キラリーナ「おや、途中で引っかかってしまったぞ」

徐倫「うあああああーーーーッ!!!」

キラリーナ「いや、スマナイな。裁断機なら一発だったんだろうが、あいにく仗助に使ってしまってるんでね」

キラリーナ「このままパチンといかせてもらおう」ギリギリ

徐倫「ああああぁぁぁーッ!!」

仗助「徐倫!」


 ドシュドシュドシュゥッ!


キラリーナ「ぐぅっ!?」バスバスバスッ

キラリーナ「なッ……」ヨロッ

キラリーナ「何者だ!」

仗徐「!」



109: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 13:47:01.34 ID:gUNPy9iw0

キラリーナ「な、なんだあれは…………『腕』……?」

キラリーナ「人形ほどの小さな腕が『穴』から出ているぞ……?」ゴゴゴゴゴゴ

ジョニィ「無事か二人ともッ!」バァッ

仗徐「穴からジョニィィ~~!!」パアアッ

キラリーナ「なにィ~~!? もう一人だとッ!? 聞いてないぞッ!」

徐倫「ったりめぇだ!」

仗助「言ってねーからな!」

キラリーナ「理に適っている」ブシュー

徐倫「でもどうしてここが?」



110: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 13:47:57.38 ID:gUNPy9iw0

ジョニィ「杜王グランドホテルってのは分かってたからね」

ジョニィ「最初はジャイロに適当言ってもらって吉良の部屋を突き止める気だったんだが……フロントが英語のわからないやつでさ、テンパってあっさり教えてくれたよ」

仗助「これほど日本人のガイジン耐性の無さに感謝した日はねぇーぜ!」

徐倫「ちょっと待って、ならあたしたち何語で喋ってんの?」

仗助「スタンドでだろ?」

徐倫「マジかよ。全然気づかなかったわ」



111: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 13:49:53.52 ID:gUNPy9iw0

キラリーナ「もう一人……しかも貴様もスタンド使いか……」

キラリーナ「フン、だが依然として私の有利に変わりはない」

キラリーナ「仗助とその女はいまだ動けはしない! 更にお前も小さくなって弱体化している!」

キラリーナ「現に今のお前の攻撃、直撃したというのにナイフでちょっと肉を抉られた程度のダメージしかなかったぞ! 注意深く攻めれば倒すのは容易だッ!」

ジョニィ「くっ……!」

ジョニィ(マズイな……黄金の回転が弱点じゃあなかったのかよ。タスクACT3の攻撃を食らってもぴんぴんしてるじゃあないか。じゃあ○起って何だったんだよ。まさか本当にただの下ネタとか言わないよな)

ジョニィ「……ん?」


 ニョホ


ジョニィ「ジャイロ!? 君までここに登って来たのか?」


 ニョホホ



112: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 13:51:36.14 ID:gUNPy9iw0

ジョニィ「小さくなる小槌……が、どうしたんだい?」


 パコンッ


ジョニィ「あぶなッ!?」


 ピカァァーー


キラリーナ「!」

徐倫「こ、この光は……!」


 バァァーーン


ジョニィ「ハッ!?」

仗助「も、もとに……」

徐倫「戻ってるゥゥ~~!」



113: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 13:54:23.62 ID:gUNPy9iw0

徐倫「う……」ブシュー

徐倫「うあーん大叔父さァァ~~ん!!」

仗助「おーおー、かわいそーに」

仗助「だが問題なく治す」ドラァ

ジョニィ「あの光をもう一度浴びれば戻れたのか……でも、なぜジャイロがそのことを?」


 ニョホホ つ『一回目→チイサクナル。二回目→オオキクナル』


ジョニ仗徐「あ」

キラリーナ「し、しまったッ! 忘れっぽいんでメモしていたのを忘れていたッ!」

ジョニィ「ナイスな矛盾だ」

仗助「どーやら一度死んでボケがきたみてぇーだなァ」

徐倫「手フェチの変態ヤロー! お返しはたっぷりさせてもらうわよッ」チャッ

仗助「おおっ? ちょっと待て変身すんの?」

徐倫「おうとも!」

ジョニィ「変身?」

仗助「ちょお待っ」


 レディー…


徐倫「プリキュア・スマイルチャージッ!」ゴーッ!



114: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 13:56:02.30 ID:gUNPy9iw0

  ピキィィ――z____ンッ


承太郎「むっ」

ジョルノ「シニョール空条、今のは……」

承太郎「ああ。徐倫が変身したようだ」

ジョルノ「ということは……」

承太郎「緊急事態だぜ」

承太郎「ふむ……親子の絆と星のアザの疼き具合からしてあっちだな(カシャカシャ)スタープラチナで500m先に徐倫の姿を捕捉した。スタープラチナのジャンプ力なら一瞬で行ける。行くぞジョルノ・ジョバァーナ」

ジョルノ「あなたこわい」



115: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 14:00:37.14 ID:gUNPy9iw0

 ゴーゴーッ!
 レッツゴーッストーンフリー!


キラリーナ「くっ……!」


 キュァァンッ
 ポンッ
 スタッ



徐倫「キラキラ輝く石作りの海! キュアストーンフリー!」バァーンッ

仗助「ファイト満々友情パワー! キュアクレイジーダイヤモンド!」ドォーンッ

ジョニィ「グルグルぐるりん、わん・つー・すりー! キュアタスク!」チュミミーン

承太郎「ラッシュオラオラ速攻勝負! キュアスタープラチナ!」ズゥンッ

ジョルノ「脈々と受け継ぐ黄金の精神……キュアゴールドエクスペリエンス!」シャラァーンッ

JOJOS「5つの『星』が導く『未来』ッ!」


JOJOS「輝けッ!」


JOJOS「スマイルジョジョキュア!!」ドバァァーーンッ



116: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 14:01:31.15 ID:gUNPy9iw0

仗助「……~~~ッヘビーだぜ」

徐倫「こ、これがあるの、忘れてたわ……」カァァ

ジョニィ「僕は一体何を言ってるんだ」

承太郎「しかしやれやれ、間に合ったぜ」

ジョルノ「僕としては間に合わない方がよかったんですけどね」フルフル



117: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 14:05:07.30 ID:gUNPy9iw0

キラリーナ「なんていうことだ……私の平穏なる空間に異分子が5つも……」

承太郎「! 吉良吉影……」

ジョルノ「あなたもDIORの手下なんです? 話を聞かせてもらいましょうか」

徐倫「てめーをふんじばってボコボコにした後でなァ!」

ジョニィ「ねぇジョジョキュアって何?」

仗助「あーそれはまた追々……」

キラリーナ「フ、フフフ……仕方ない……」

キラリーナ「ここは一時撤退させてもらおう」スッ

徐倫「あの本は!」

ジョルノ「やはり!」

承太郎「THE BOOK!」

仗助「そーだけど違ェますッ!」

キラリーナ「世界よ! 最悪の結末そんなことよりモナリザたん萌えーーッ!!」グルグルガチャコーンッ



118: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 14:06:35.76 ID:gUNPy9iw0

ジョニィ「今モナリザ!?」

承太郎(省略してもいいのか)

ジョルノ(黒い絵の具さえあればいいんですかね)

徐倫「ホテルの人たちからバッドエナジーが!」

仗助「ヤロォォー!」

キラリーナ「そしてアカンベエ……私が避難する時間を稼ぐのだッ」ポイッ


 キュィィン


アカンベエ「アッカンベエ~~~!!」

ジョニィ「うおおおお何だコイツはッ! 血まみれのハサミと合体したぞ! そのうえ巨大化して変な顔までついている! あともしかしてと思うが、この状況ついていけてないの僕だけなのか!?」

徐倫「みんな! 必殺技よ!」

ジョニィ「ひ、ひっさつわざ?」

仗助「俺もよくはわかんねーけど、頑張って力だか気合だかを込めりゃーいいらしいぜ」

ジョニィ「わ、わかったやってみる」



119: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 14:07:44.41 ID:gUNPy9iw0

徐倫「うおりゃああ~~! 気合いだ気合いだ気合いだぁ~~!!」

仗助「ふぬォォ~~~……!」

ジョニィ「んんんん……っ!」

承太郎「……」メキメキ

ジョルノ「……」ギュウ


キラリーナ「なんだこの光景は」

アカンベエ「アカンベエ……」



120: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 14:09:48.25 ID:gUNPy9iw0

ジョニィ「」ハッ


ジョニィ(な、なんか出来そうだぞ……今の僕ならやれそうな気がする……! だ、だが『もうひとつ』足りない……大事な1ピースが……ッ)


補助の人「ジョニィ」

馬「ヒヒィン」

ジョニィ「ジャイロォォ~~!!」パアアアッ



121: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 14:11:17.35 ID:gUNPy9iw0

ジョニィ「行くぞ化け物!」

承GIO仗徐「おっ」

ジョニィ「プリキュア……!」バリバリバリッ

馬「」パコーン

ジョニィ「ふわぁっ」

仗徐「蹴られたー!?」

ジョルノ「だが恍惚とした表情をしてますよ」

承太郎「やれやれ……ところであいつ誰だ」

ジョニィ(これだ……この回転だ……! 『あくとわん』でも『つー』でも『すりー』でもない、これが僕のプリキュアの力……!)

ジョニィ「タスクACT4ォォ(ピースサンダァー)ーーー!!!」ドシュドシュドシューッ

キラリーナ「容赦がないッ!」

アカンベエ「アカンベエエェェ~~!!」グルグルチュドーン



122: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 14:14:40.54 ID:gUNPy9iw0

キラリーナ「ぐぅっ!」ドシャッ

キラリーナ「」ハッ

仗助「さーて、駄目押しと行くか吉良吉影ッ」

承太郎「てめーは俺を怒らせた」

ジョルノ「個人的な恨みはありませんが失礼しますよ」

徐倫「手が好きだってェ? じゃあじっくりたっぷり味わってもらおうじゃあない」ボキボキ

キラリーナ「くっ……う……!」


承太郎「オララオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァ(マーチシュートォ)ーーーー!!!」

ジョルノ「無ゥ駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ(ビューティブリザード)!!!」

仗助「ドララララララララララララララララララララララララドラドラララララララァ(サニーファイヤー)ーーー!!!」

徐倫「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ
   オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ
   オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァ(ハッピーシャワァー)ーーーーー!!!!」

??「どジャアア~~~~~~~ん」

ジョニィ「!?」



123: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 14:17:32.14 ID:gUNPy9iw0

キラリーナ「ヤッダーーバァァァァーーー!!」グワッシャァァーーン

承太郎「……ふぅ」

仗助「いやァ一仕事した後は気分がイイっすねー」

ジョルノ「ところでどのへんがシュートでファイヤーでブリザードなんでしょう」

徐倫「キュアデコルもゲット……っと、どしたのジョニィ」

ジョニィ「違う……」

ジョニィ「今倒した奴は本物のキラではない!」

承GIO仗徐「!?」

ジョルノ「なぜそう言えるんです? っていうかあなた誰です?」

ジョニィ「ジョニィ・ジョースター、ジョッキーやってる。僕は今一瞬だが、かつての僕の敵を見た。平行世界を行き来できるスタンド使いだ」

ジョニィ「君たちが今倒したのは平行世界のキラなんだよ!」

仗助「悪ィよくわかんねー」

承太郎「俺は分かった」

ジョルノ「僕もわかりました」

徐倫「私も何となく」

仗助「マジで?」

ジョルノ「むしろ何でわからないんです?」

仗助「だって俺の周りンな複雑な能力持った奴いねぇーし」

ジョニィ「だからここにキラAとキラBがいるとするだろ!? 必殺技が決まる寸前入れ替えが起こったんだよ!」

仗助「おお……おお?」



124: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 14:18:51.25 ID:gUNPy9iw0

??「……つまり」

JOJOS「!」

キラリーナ「私は無事というわけだ」ドジャァァーーン

ヴァレンタイーニ「私のおかげでな。キラリーナ」

キラリーナ「フン、もとはといえば貴様のせいだろう。礼は言わんぞヴァレンタイーニ」


仗助「……キラ……リーナ?」

キラリーナ「」ハッ

ジョニィ「ヴァレンタイーニ?」

ヴァレンタイーニ「」ポッ

仗助「ぶっはwwwwwwwwちょwwwキラwwwwwリーナってwwwwリーwwwwwwナwwwってwwwwwwwwwwww!!wwwwww」

キラリーナ「うわあああああ!! 忘れろ! 今すぐ忘れろ東方仗助ェェーー!」

ジョニィ「お前いつの間にイタリアのワインブランドになったんだ」

ヴァレンタイーニ「大統領にもいろいろと事情があるのだよ」ゴホン



125: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 14:20:40.96 ID:gUNPy9iw0

ジョニィ「お前……今更戻ってきて何のつもりだ」

ジョニィ「『戻る』だの『遺体のある世界』だの訳の分からないことを言って消えやがって……一体今までどこで何をしていた?」

ヴァレンタイーニ「フン……『基本世界』の住人ではないお前は与り知らんことだ」

ジョニィ「何だって?」

ヴァレンタイーニ「とにもかくにもこれでお開きにしよう。バッドエナジーは集まり、針は一つ進んだ。それで十分だ」

承太郎「待ちな」

ヴァレンタイーニ「!」

承太郎「一つだけ聞く……お前たちは一体何が目的だ? DIOの復活なんて事を願うにしては、お前たちは我が強すぎる気がするんだがな」

ヴァレンタイーニ「……借りがあるというだけだ。私も、この男も……」

ヴァレンタイーニ「さらばだ」ドジャァァーーン

キラリーナ「くッ……! この屈辱は……いつか必ず晴らしてくれるッ、ジョジョキュア!」シュンッ



126: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 14:21:43.26 ID:gUNPy9iw0

徐倫「死んだはずの人間が生き返って、DIORとかいう奴の為に暗躍している……そしてあたしたちプリキュア……」

徐倫「一体この世界で、何が起こってるっていうのかしら……」

承太郎「DIO……」

ジョニィ「大統領……」

仗助「吉良……リーナwwwwww」

ジョルノ「何ていいましたっけあの死ぬ人」


徐倫「……」

徐倫「そういえばキャンディは?」



127: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 14:23:20.19 ID:gUNPy9iw0

 ――そういえばキャンディ。


キャンディ「クルゥ~~……」

キャンディ「おしりが爪で刺されたよーに痛いクル……もう帰りたいクル~」

キャンディ「でも迷子になっちゃったクルー」ウルウル

キャンディ「うう……うあ~~んじょりーんどこクル~~!?」ダッシュッ


 ドシーンッ


??「きゃっ!」

キャンディ「クル!?」

??「あいたたた……って、あれ?」

キャンディ「クルゥ……」

??「……」ジー

キャンディ「クル?」

??「かっ…………かわいい~~~!!」

??「んん? でもこの子、どこかで見たことあるような……」

キャンディ「じょりーん」

??「え?」

キャンディ「じょりーんのところに帰してクル~~!」

??「えぇ~~~!?」



128: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 14:24:41.28 ID:gUNPy9iw0

次回・スマイルジョジョキュア最終回!
『偽プリキュア現る!?』
見てみてみてねっ!



129: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 14:25:26.57 ID:gUNPy9iw0

そういうわけで今日はここまでです



134: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 23:10:34.00 ID:gUNPy9iw0

入れ忘れた
なんかおまけ↓



135: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 23:11:25.94 ID:gUNPy9iw0

キラリーナ「ああ! また私の『彼女』が発明品とセットで消えているぞ! クソカスどもがァー!」





ジョルノ「そういうわけで入れ替わった」

承太郎「イタリアに帰らせていただきたい」



136: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 23:12:47.29 ID:gUNPy9iw0

徐倫「つ、つまり親父がジョルノでジョルノが親父ィ~?」

仗助「何を思って男同士でペアリングをつけようと思ったんスかッ」

ジョルノ「いや、ジョルノの指のサイズが徐倫と同じぐらいなことに気づいてな」

ジョニィ「気づいたから何だっていうんだよ」

徐倫「やだこの親父キモい!」

ジョルノ「」ガビーン

承太郎「と、とにかく整理させてください……」

承太郎「原因はこのペアリングに間違いはない……しかし外そうとしても外れない……呪い的な何かがかかっているようです」

承太郎「このままではパッショーネの運営もままならない……早急に対処しなくては」

ジョルノ「ところでジョニィ・ジョースター、お前は異世界から来たらしいが、どこで寝泊まりしてるんだ?」

承太郎「今ッ!? それを話すんですかッ!?」ガビン



137: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 23:14:34.30 ID:gUNPy9iw0

ジョニィ「野宿だね。レース場に比べればここは随分快適だよ。ジャイロもいるし」

ジョルノ「なるほど」スパー

承太郎「僕の体でタバコ吸わないでください! 僕の肺が!」

ジョルノ「チョコレートだぜ」

承太郎「紛らわしい!」

ジョルノ「マヌケは見つかったようだな……」

承太郎「うおおおおゴールドエクスペリエンス!!」

仗助「落ち着けジョルノォ!」

承太郎「離せ! 『侮辱する』という行為には死すら許される! 今こいつは僕の精神と肉体を侮辱した!」

徐倫(普段は比較的クールなジョルノが……ずいぶん追いつめられてるようねありゃあ)



138: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 23:15:37.11 ID:gUNPy9iw0

ジョニィ「タバコ吸わないの? 何で? 似合いそーなのに」スパー

ジョルノ「子供ができてから止めていてな……」

ジョニィ「あー、さすがに妊婦の前では吸えないよねー」

ジョルノ「だからここも禁煙なんだぜ……」ピッ

ジョニィ「あ」



139: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 23:17:22.01 ID:gUNPy9iw0

承太郎「うわああああん! ミスタ! トリィィィッシュ! もうフーゴでもいいから迎えに来てください! イタリアがいい! イタリアがいいよォォォォ~~!!」

携帯『なんだ? え? どうしたって?』

携帯『フーゴ、そいつはジョルノ様じゃあないわ。なんか声がオッサンくさ』ブチッ


承太郎「フーッ、フーッ……!」

承太郎「……すみません。取り乱しました」

仗助「気持ちは分かるけどよ、ジョルノォ~。こーいう時のための五人でプリキュアだろ? みんなで協力すりゃあなんとかなるって」

承太郎「仗助……!」

承太郎「僕はあなたを誤解していたようだ……てっきりただの変な頭している承太郎の下位互換かと」

仗助「クレイジーダイヤモンドォォ!!」

承太郎「何ィーーッ!?」


徐倫(いや、『何ィィ!?』じゃあねーわよ。明らかにケンカ売ってたわよ今の)



140: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 23:20:39.62 ID:gUNPy9iw0

 ドドドドドドドドド


仗助「てめーは許さねえ!」

承太郎「くっ……信じた瞬間これか……やはり僕の安息の場所は、イタリア! そこだけだ!」ゴールドエクスペリエンスッ

仗助「ドラァー!」

承太郎「無駄ァー!」

ジョルノ「オラ」パコーン

仗承「」バターンッ

ジョニィ「おおー」

承太郎「う……」

仗助「いてて……」

ジョルノ「こんな時にいがみあっていても何も生まれない。まずは落ち着いて状況を見極めることだ」キリ

徐倫(そもそもの原因がよくも……)

ジョルノ「そしてジョルノ・ジョバァーナ。俺の体でそのラッシュの入れ方はやめろ」

ジョニィ「僕もその『無駄無駄』ってやつには遺伝子的に吐き気をもよおす」

徐倫(ズイブンな言われようだなオイ)



141: ◆w1wmq.hsZM:2012/06/10(日) 23:21:43.81 ID:gUNPy9iw0

承太郎「くっ……申し訳ない承太郎。今度こそ頭が冷えました」

仗助「だけどよォ~、一体どうすりゃ元に戻るんだか……」

徐倫「あのさ」

承GIO仗ジョニ「?」

徐倫「壊したら?(指輪)」


ジョルノ「オラァ」

承太郎「無駄ァ」



つつがなく元に戻りました。



144:jojokure:2012/06/17(日) 12:07:33.78 ID:Ua9QDzeC0

 ヒュウウウ…
 ザッ


??「やはり……既にバッドエナジーの気配は消えているようですね」

??「これで二度目だよ」

??「ええ。突然現れて、私たちが駆けつけないうちに消えてしまう……」

??「はうぅ、何か悪いことが起きてるのかなぁぁ~」

??「だよねー。最近オオカミさん来てくれないし」

??「あっ、オニさんもだよ」

??「どうしたんだろー」

??「風邪でも引いたのかなぁ」

??「敵の登場心待ちにしてどないすんねーん」

??「みゆきさん、あかねさん、やよいさん、なお」

四人「!」



145: ◆r45MtrRVggnb:2012/06/17(日) 12:10:19.50 ID:Ua9QDzeC0

なお「どうしたんだい、れいか」

れいか「先ほどから気になっていたのですが……」

キャンディ「しくしくうえぇぇ~~~ん、しくしくしくしく……うえぇぇ~~んクル~~」

れいか「あれは一体?」

みゆき「はいはーい! 私が説明しまーす」

みゆき「さっきぶつかったから連れて来たの!」

れいか「単純明快な説明恐れ入ります」ペコ

れいか「なぜ彼女は泣いているのですか?」



146: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 12:13:04.88 ID:Ua9QDzeC0

みゆき「んん~~、なんか家の人とはぐれちゃったんだってー」

やよい「ふえぇ? じゃあ迷子ってこと?」

あかね「あかんやん、早ぉ家探してあげんと」

なお「でも見た感じメルヘンランドの子だよね。だったら……」

みゆき「よぉぉ~~っし! ねえあなた!」

キャンディ「クルッ?」

みゆき「あなた名前は?」

キャンディ「キャンディクル」

みゆき「キャンディ! 私たちがキャンディの家を探してあげる! もう安心していいよ、どーんと私たちに任せといて!」

キャンディ「クルー! わたる世界にバッドエンドはないっていうのは本当だったクル~」

なお「それって『渡る世間に鬼はない』のこと?」

みゆき「みんなー行っくよー! おー!」

なお「あっちょっと!」

やよい「みゆきちゃんっ」



147: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 12:14:45.12 ID:Ua9QDzeC0

あかね「これや」

あかね「うちらも初めて来て道も何もわからへんっちゅーのに……」

れいか「皆さんご安心を」

れいか「こんなこともあろうかと地図を持ってきましたッ」バンッ

あかやよなお「おぉ~~!」


あかね「ってあれ、みゆきは?」


 ピュー


なお「ああっもうあんなに遠くに!」

やよい「まっまって~~みゆきちゃーん! あうっ」コケッ



148: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 12:16:26.34 ID:Ua9QDzeC0

徐倫「キャンディ~~!」

徐倫「どこ行っちゃったのよあいつゥ……」

ジョニィ「もうほっとけば? 案外先に家に帰ってるかもよ」

仗助「いやぁ、あいつのおつむにそれだけ期待するのは酷ってェもんだぜー」

徐倫「そう思うならアンタらも手伝ってよ!」

承太郎「任せろ」ピポパプ

承太郎「ああ、SPW財団か。大至急衛星で探してほしいものがあるんだが……」

徐倫「そこまでオオゴトにしなくていいから!」

承太郎「……」プチッ

承太郎「ならジジイの『ハーミットパープル』で念写してもらうか。もう一度スタンドを使えばぽっくり逝っちまいそうな状態だが……」

徐倫「だーかーら! 何でテメーはそうなんだよォォ~~~!!」

承太郎「?」

ジョルノ「承太郎さん。彼女は効率とかそういうのは関係なく、あなた自身に手伝ってもらいたいんですよ」

徐倫「なっ」ボンッ

徐倫「なんでそーなるんだよ馬鹿馬鹿ッ」

ジョルノ「フッ、父親に問題のある一人娘に会うのは初めてじゃあありませんからね」

承太郎「……ふむ」



149: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 12:17:58.22 ID:Ua9QDzeC0

ジョニィ「ジョースケ、火持ってるか?」

仗助「ねえし、ここは歩きタバコ禁止地区だぜ」

ジョニィ「なんだそれ初耳だ」

ジョニィ「どこもかしこも『キンエン』とかいうやつで自由に吸えないし、ジャパンってのは世知辛い国だな」

仗助「ま、時代だよな~」

ジョニィ「時代かァ」


承太郎「キャンディー」ウロウロ

徐倫「キャ、キャンディィー、どこ~~?」ウロウロ


ジョルノ「仗助、君はこの町の住人なんだろう。アレが行きそうな場所に心当たりはないんですか」

ジョニィ「でなくとも、ストレンジャーが迷い込みやすいスポットとかさ」

仗助「そうさなぁー」

仗助「まッ! 『迷い込む場所』に関しては心配ねぇ……と思いてえけどよォ~」



150: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 12:19:57.77 ID:Ua9QDzeC0

やよい「み、みゆきちゃぁ~~ん」フラフラ

なお「やよいファイト!」

あかね「やぁ~~~~~っと追いついたで!」

みゆき「あ、みんなー!」

あかね「『みんなー!』やないわ! みゆきまで迷子になってどないすんねん」

れいか「まあ、見つかったので良しとしましょう」フウ

みゆき「ねえねえそんなことより、これ見てよ」

キャンディ「なんだかヘンなんだクル」

あかね「はぁ~~~~?」

なお「町内地図だね」

やよい「特に何もおかしいところはないように見えるけど……」

みゆき「ほら、ココここ」



151: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 12:21:25.26 ID:Ua9QDzeC0

あかね「そば屋『有す川』……薬屋『ドラッグのキサラ』……コンビニ『オーソン』……フツーやん」

みゆき「それが実際の場所を見てみると……」

四人「?」

みゆき「そば屋『有す川』……」

やよい「薬屋『ドラッグのキサラ』……」

あかね「!」

なお「……で、隣が『オーソン』」

なお「あれえーー! 薬屋とオーソンの間の道が描いてない!」

れいか「私の持ってる国土地図書院発行『杜王町三千分の一(2011年版)』にも載ってません」

やよい「すご~いみゆきちゃん、大発見だよぅ!」

みゆき「えへへ~!」



152: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 12:22:43.69 ID:Ua9QDzeC0

みゆき「ねえねえ! あそこ行ってみようよ! もしかしたらキャンディの家もあるかもしれないし!」

なお「みゆきィ……道の真ん中に立っとる、あれが見えへんのかァ?」

みゆき「『立……禁止』」

みゆき「『立入禁止』ぃぃ!?」

あかね「そーいうこっちゃ」

なお「きっと近いうちに潰しちゃう道なんだろうね」

れいか「それなら地図に描いてないのも納得です」

やよい「そ、そうだね」


やよい(でもこの町内地図、結構古いように見えるけどなぁ……少なくとも5~10年前くらいのもののような……いくら公共事業の発注がいい加減だからって、そんなに長い間放置されてるものなのかなぁ)

やよい(でもこんなこと言ったらみゆきちゃん、意地でも行くって言いそうだし……あそこの道、なんだか不気味だし……黙ってようっと)



153: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 12:24:34.86 ID:Ua9QDzeC0

みゆき「はっぷっぷー。せっかく面白い発見ができたと思ったのにー」

キャンディ「でもこの辺りの光景、キャンディ見たことあるような気がするクル!」

あかね「ほんま?」

なお「しかしそれだけじゃあなぁ」

やよい「他に覚えてることはないの?」

キャンディ「んん……広くて、きれいで……海が近かった気がするクル!」

みゆあかやよなお「海ィィ~~~?」

れいか「ここをまっすぐ行けば『杜王港』ですね」

あかね「よっしゃ。とりあえずそこに向かうで」

やよい「なんだか本格的に探検になってきたね」

なお「ま、ただ来て帰るってのも味気ないし。いいんじゃあない?」

れいか「それではみなさん、私について来て……」

みゆき「この道をまっすぐだね! よぉぉ~~~っし!!」ピュー

れいか「くだ……さ……」

あかね「またんか~~~い!!」



154: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 12:25:58.31 ID:Ua9QDzeC0

徐倫「はぁ……どこ探してもいない」

徐倫「あたしが目を離したせいで」ズーン

承太郎「徐倫……」オロオロ

ジョニィ(いや大体は僕のせいなんだけどな。でも言うとジョウタローに何かされそうだし、黙っておこう)

ジョルノ「ふむ……仗助、キュアデコル……持ってます?」

仗助「ああ? 持ってるけど」

ジョルノ「これは元々キャンディの世界のモノですからね。スマイルパクトに装着することで何か起きるかもしれない」

徐倫「それだッ!」バッ



155: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 12:27:03.90 ID:Ua9QDzeC0

徐倫「ええっと、とりあえずこの『イチゴデコル』から……」


 カシュァンッ
 レッツゴーッ!
 イ・チ・ゴッ

 テンテレテレテレテン


徐倫「イチゴが出てきたわ」

ジョルノ「大きなイチゴですね」

承太郎「ああ……イチゴだ……」


 ポヒンッ


徐倫「それだけかよッ!」



156: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 12:28:54.15 ID:Ua9QDzeC0

仗助「まー期待はしてなかったけどよォ」

ジョルノ「『あの』キャンディの世界のモノですからね」スッ

ジョニィ「あ。タバコ」

ジョルノ「よければどうぞ。チョコレートですけど」

ジョニィ「うわ詐欺だ」

承太郎「それは前に俺が……」

ジョルノ「ええ。後で思い返してみたらユニークだなと思って、買ってみたんです。僕チョコレート大好きなんですよ」

承太郎「なるほど」スッ

ジョルノ「……!」

仗助「あ、承太郎さんも持ってるんスね。俺にも一本くださいよ」

承太郎「やれやれ……ほらよ」

ジョニィ「徐倫も食べたら」←結局もらった

徐倫「いらないわよそんなもん」

承太郎「そうか……」

徐倫「……」

承太郎「……」

徐倫「あーもうしょおがねぇーなぁ! もらってやるよ!」

承太郎「そうか」パッ



157: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 12:30:09.48 ID:Ua9QDzeC0

あかね「ウリィヤァッ!」

みゆき「ぐはぁっ!」

キャンディ「みゆきー!」

あかね「まったく落ち着きのないやっちゃ」

なお「だからってドロップキックで止めるのはどうなの……」

れいか「この辺りは住宅街のようですね」

なお「あっ変な岩」アギ

やよい「ひぇっ」



158: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 12:31:16.87 ID:Ua9QDzeC0

キャンディ「はっ」ピキィィィーーンッ

みゆき「ひたた……どうしたのキャンディ」

キャンディ「今キュアデコルの力が動いたクル! すぐそばクルー!」

みゆき「きゅあでこる……って、もしかしてプリキュアの!?」

キャンディ「そうクル! あっちクルー!」

みゆき「は、はい!」

なお「なんでキャンディがプリキュアの事を……」

やよい「それより、キュアデコルの力が動いたって?」

れいか「とにかくキャンディの言う方に行ってみましょう」

あかね「せやな。考えるのはキャンディの保護者に会った後や!」



159: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 12:34:05.49 ID:Ua9QDzeC0

キャンディ「早く早くクルー!」

みゆき「はい!」

キャンディ(そういえば何でこの子たちがプリキュアのこと知ってるクル?)

キャンディ(まあいっかクル。早くじょりーんに会いたいクル~~)

みゆき(な、なんだか慌ただしいけど……こんな天気のいい日に不思議との遭遇! ウルトラハッピーな予感がしてきたよォ~~!)

みゆき「キャンディ、こっちの道で合ってる?」

キャンディ「そうクル! そのままあっちの角を曲がったところクル!」

あかやよなおれい「!」

みゆき「曲がり角にいる謎の人物……とっても素敵な出会いの予感っ!」

みゆき「すっいませーん!」ピョコン


JOJOS「!」クルゥリィ

JOJOS「……」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

みゆあかなおやよ(キャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー)



160: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 12:35:01.76 ID:Ua9QDzeC0

みゆき「きゃきゃきゃキャンディ!」

なお「どういうことだよこれ!」

やよい「明らかに話しかけちゃいけない部類の人たちだよぅ!」

なお「しかもフカしとう真っ最中やないかーッ!」

れいか「みなさんッ」

れいか「ヒトを見かけで判断してはいけません。ここは私が」

みゆき「さすがれいかちゃん」

れいか「生きて帰してもらえるよう交渉してみます……」

あかね「アンタが一番見かけで判断しとるわッ」



161: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 12:37:21.93 ID:Ua9QDzeC0

承太郎「何か用か……? お嬢ちゃんたち……」ズンッ

やよい「ヒッ」

れいか「と、突然し、失礼します、つかぬことをおうかがっしますが、こ、このぬいぐうみをっ」

みゆき「れいかちゃんガンバレー!」

あかね「きばりいやー!」

なお「恐怖を乗り越えるんだよ!」

やよい「あわわわ……」

れいか「ををおおおおおおしりの方はいらっしゃいますでしょうかぁ!!」

JOJOS「?」

ジョニィ「『おしり』?」

れいか「そうではなく、臀部ではなく、ああ……っ」

なお「あの!」

れいか「!」



162: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 12:39:37.06 ID:Ua9QDzeC0

なお「私たち、ぬいぐるみを見つけまして、もしかして皆さんのモノじゃあないかと思って話しかけたんです」

徐倫「ぬいぐるみだとォ!?」

なお「はひっ」ビクッ

キャンディ「」パアアッ

キャンディ「じょり~~~ん!!」

徐倫「キャンディ!!」


 ヒシッ


キャンディ「会いたかったクルじょり~~ん!」

徐倫「どこ行ってたのよォ~~このばかー!」

なお「ど、どうやら人違いじゃあなかったみたいだね」ホッ

あかね「ひやひやしたわぁ」

みゆき「何はともあれよかったよかった」

やよい「そうだね……ん?」

JOJOS「」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…

やよい(ひ、ひィィィィィ~~~~!!)



163: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 12:40:18.50 ID:Ua9QDzeC0

あかね「どしたんやよい」

やよい「睨んでるっ、すっごく睨んでるよぉぉ~~!」

あかね「あん? んなアホな……ヒィッ」

みゆき「やだなぁ二人とも悪く取りすぎ……ひいっ」

なお「三人とも落ち着……ひぃーッ!」

れいか「逆に考えるんです……睨まれちゃってもいいさと考えるんです……」ガクガク



164: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 12:41:28.57 ID:Ua9QDzeC0

ジョニィ「おい誰か、彼女たちにお礼を言ってやれよ」

承太郎「俺はできんぜ……あの黄色い子にビビられてるんでな」

ジョルノ「こーいうのは仗助が適任でしょう。町のお巡りさんなんですし」

仗助「いやいやここは同じオンナノコの徐倫じゃあねえのォ~」

徐倫「あたしィィ~? 世話になったのはキャンディだからキャンディから言ったら?」

徐倫「あたしらあの子らに怖がられてる気がするしよ~」

ジョルノ「というか今も怯えられてる気がします。僕たちを見る目がまるで誘拐犯にさらわれた人質のそれです」

ジョニィ「他はともかく僕は違うよ。僕イケメンだし」

ジョルノ「僕だって甘い顔立ちですもん」

仗助「自分で言うかそーいうの」



165: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 12:42:41.02 ID:Ua9QDzeC0

やよい「な、なにか相談してるよぉ~~」

あかね「目ェ合わせたらあかんッ、そっから因縁つけられるでっ」

みゆき「これはもう逃げるしかないね」

れいか「あの異様にコンパスの長い方々から逃げきれるとは思えません」

みゆき「息が止まるまでとことんやるよ」

やよい「私に死ねって言うのぉ~~ッ」

なお「ああ、こんな時にあの子がいたら……!」


??「皆の衆~~!!」

五人「!」

キャンディ「こ、この声わぁ……!」

JOJOS「?」



166: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 12:44:42.23 ID:Ua9QDzeC0

ジョニィ(鳥……?)

??「こんなところにいたでござるか!」ポンッ

五人「ポップ!」

ジョニィ「変化したッ」

徐倫「妖精っぽいわァ」

キャンディ「おにいちゃぁーん!」

ポップ「はっ!」

キャンディ「クル?」

ポップ「きゃ……」ドゴゴゴゴ

ポップ「キャンディ……! キャンディではないかッ! 本物でござるか!」

キャンディ「? 本物クル?」

ポップ「キャンディィー! 一体どこに行ってしまったのかと兄は心配で夜も眠れなかったでござるよ! 無事でよかったでござるー!」

キャンディ「クルゥ?」



167: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 12:45:27.50 ID:Ua9QDzeC0

みゆき「どーゆーことなの?」

ポップ「キャンディは我が妹。女王さまからの命を受け、人間界に降り立ってから忽然と姿を消していたのでござる。ゆえに拙者が代理でプリキュア探しに乗り出したのでござる」

あかね「ってえことは」

やよい「本当ならキャンディが私たちを集める予定だったんだ」

ポップ「さよう」



168: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 12:47:05.10 ID:Ua9QDzeC0

徐倫「ちょいちょい、どーなってんのよ」ヒソッ

キャンディ「あう……プリキュアを探すのに夢中で、メルヘンランドに『てーきほーこく』するの忘れてたクルゥ……」

ジョニィ「それよか、話の流れからしてあの子たちもプリキュアらしいな」

仗助「どういうこった」

ジョルノ「プリキュアは五人しかいないんじゃあなかったんです?」

キャンディ「キャ、キャンディよくわかんないクル」


ポップ「キャンディが消えてから人間界では更にさかんにバッドエナジーがあふれ出すようになったでござる」

ポップ「それゆえ、バッドエンド王国の者に囚われているに違いないと思っていたでござるが……」

ポップ「まさかそちらから堂々と出てくるとは思わなかったでござるよ!」ザッ

JOJOS「!」

徐倫「あ、そーいう方向に話進むわけね」



169: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 12:48:18.43 ID:Ua9QDzeC0

なお「そうか、あなたたちがキャンディを捕まえていたんだね」

れいか「そしてバッドエナジーの出元もあなた方……!」

あかね「第一印象から怪しいと思ってたんや!」

みゆき「キャンディを離して!」


徐倫「ちょっとこれどーすんのよ。あんたからも何か言えって」

キャンディ「あうあう、お、おにいちゃ」

ジョルノ「無駄、でしょうね」

ジョニィ「ああ。あいつらは既に自分の中で結論を出してしまってる」

仗助「たとえキャンディが説得にかかっても、操られてるとか何とか言われて終了だろうぜー」

徐倫「で、でも……」

徐倫「だからって女子中学生叩きのめすわけにはいかないでしょ、大の大人が大人気ねえ」

4567「」ウーン

承太郎「……いい方法がある」

4567「!」



170: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 12:50:02.48 ID:Ua9QDzeC0

承太郎「俺たちもバッドエンド王国とやらに操られてる、ってことにすればいいんだぜ……」

4567「おお」

承太郎「そして、なんというか……何か、いい感じに戦って負けて洗脳が解けたふりをすればいい」

徐倫「それしかないわよねー、やっぱ」

徐倫「キャンディ、戦いが終わったらそう説明しといてくれる?」

キャンディ「クル! 任せるクル!」

仗助「っつーことは俺たち悪役になるのかー」クハァーッ

徐倫「よしみんな、これからはヒールっぽい感じで行くわよ」

JOJOS「YES!」



171: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 12:51:40.60 ID:Ua9QDzeC0

ポップ「何をこそこそ話してるでござる!」

やよい「キャ、キャンディを返して!」

れいか「何をたくらんでいるかは存じ上げませんが……」

みゆき「世界をバッドエンドになんかさせないんだから!」

徐倫「うるせェェーーーんだよォドビッチどもがァ! ばれちまったんじゃあしょうがネェーぜ! とっととかかってきなァ! てめーらの[ピーーー]にもうイッコ穴ァあけて臓物引きずり出してやるわァァーーッ!」ヒャッハーッ

仗助「徐倫違うぜ! それ何か違うぜ! 何が違うかはうまく言えねーがとにかく違う気がするゼー!」

ジョルノ「深夜帯に出てくるヒワイキャラみたいになってますよ。あとその中指流せません」

五人「」ガクガクガクガク

ジョニィ「ほら見ろ必要以上にビビっちまったじゃあないか」

徐倫「えぇ~~そんな事言われても悪役ったらこんな感じじゃあねぇーのォ?」

ジョルノ「仕方ないですね。ここは僕がお手本を見せてあげましょう」



172: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 12:54:11.39 ID:Ua9QDzeC0

ジョルノ「お前たち」

五人「!」

ジョルノ「そこから一歩でも動くんじゃあない。この淫獣の命が惜しければな」バァァーン

キャンディ「クルー」

ポップ「キャ、キャンディ!」

ジョニィ「えげつないさすが現役ギャングいともたやすくえげつない」



173: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 12:57:19.32 ID:Ua9QDzeC0

みゆき「キャンディー!」

ジョルノ「動くなと言ったはずですよコロネ頭ッ」

仗助「おめーが言うなよ」

徐倫(てめーもだよ)

あかね「落ち着くんやみゆき!」

みゆき「うぅ……!」

ジョルノ「そう、それでいい。少しでも動けばこいつの額に風穴があきますよ。ねえジョニィ」

ジョニィ「え? 僕? 僕が開けるの? まあいいけど」タスクグルグル

あかね「なんで人質なんかっ」

れいか「私たちに何か難しい要求をするつもりなのでしょう」

みゆき「はっ!? ま、まさかメルヘンランドの女王さまをよみがえらせるキュアデコルが狙いなんじゃあ!?」

やよい「ふえぇ、そんなぁ~」

なお「ポップ達のためにも、あれは絶対に渡すわけにはいかない!」

JOJOS「……」

徐倫(間違いねえわ……こいつら、キャンディ並に頭脳がマヌケだわ……)



174: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 13:03:24.98 ID:Ua9QDzeC0

ジョルノ「うん、まあ、そんなところですよ。ですよねジョニィ」

ジョニィ「あ、うん。そういう感じだね」

キャンディ「クル……」

ポップ「くっ!」

ポップ「皆の衆……」

みゆき「ポップ……」

みゆき「っ……そんな顔しちゃだめだよ! ハッピーが逃げてくよ、ほらスマイルスマイル!」

ポップ「みゆき殿……」

なお「たった一人の妹だからね。ポップがどんな選択をしても、私たちはポップを責めない」

ポップ「なお殿……」

あかね「安心しとき。すぐ取り返してみせるさかい」

やよい「わ、私もがんばるっ」

ポップ「あかね殿……やよい殿」

れいか「私たちは五人でプリキュア。けれど私たちを繋いでくれたのはポップさんです」

れいか「私たちはポップさんに恩があるんですよ」

ポップ「れいか殿……みんな……」

ポップ「くっ! すまない、でござる……!」



175: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 13:09:40.01 ID:Ua9QDzeC0

 ポワンッ


ポップ「さあ、これが『デコルデコール』と『キュアデコル』でござる」

ジョルノ「ふむ、いいでしょう。それをこっちに投げてください。くれぐれも近づくんじゃあないですよ」

ポップ「……っ」


 ヒュンッ
 パシッ


ジョルノ「フッ、確かに」

ポップ「さあ! 早くキャンディを離すでござる!」

ジョルノ「おや? そんな約束しましたっけ」

ジョニィ「いいやぁぁ~? まったく覚えがないなぁ~~」

五人「……!」

ポップ「そ、そんな……!」

みゆき「ひどい!」

やよい「こんなのって……!」

れいか「恥を知りなさい! この卑怯者!」

ジョルノ「『卑怯』? ……違いますね」

ジョルノ「『賢い』と言っていただきたいッ」ゲスゥーーッ








ジョルノ「と、まあ一通り定石通りのことをやってみましたが」

ジョニィ「君結構『ノる』たちだね」



176: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 13:11:51.60 ID:Ua9QDzeC0

徐倫「うん……すごく悪役っぽいと思う」

徐倫「でもこっからどうアイツらが勝つ展開にするのよォォ~~!」

ジョルノ「すみません。あまりにもチョロイのでつい」

仗助「こういう時はよォ~大抵人質が頑張って逃げ出すんだよな~」

キャンディ「クル」

仗助「どーでもいいけどさっきから承太郎さんが全く喋ってねーんだが」

承太郎「……」

承太郎「……ハッ」

承太郎「悪い夢を見ていた……徐倫が『放送禁止用語』とか『臓物引きずり出してやるわッ』とか叫ぶ、おぞましい夢をだな……」

徐倫「ショックで固まってたのかよッ。メンドくせぇー親父だなオイッ」



177: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 13:15:52.02 ID:Ua9QDzeC0

キャンディ「クルー! 離してクルー!」

ジョルノ「ハッハッハ、無駄無駄ァ」

キャンディ「クルゥ!」カプッ

ジョルノ「いたいっ」ポイッ

キャンディ「おにいちゃぁ~~ん!」

ポップ「キャンディ!」

みゆき「怪我はない?」

キャンディ「だいじょぶクル」

みゆき「よかった……」ホッ

みゆき「」キッ

みゆき「キャンディを……ポップの大切な人を思う気持ちを利用してだますなんて……!」

あかね「言葉遣いは丁寧でも、吐き気のするようなゲスヤローやッ」

やよい「も、もうにらんだって怖くないんだからっ」

なお「キュアデコルは返してもらうよ」

れいか「あなたたちだけはっ」

五人「絶対に許さない!!!」



178: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 13:19:16.56 ID:Ua9QDzeC0

 テッテーテレーレレー
 レディー…


五人「プリキュア!」

五人「スマイルチャージ!」ゴーッ!


 ゴーゴー! レッツゴー!

 ポンポンッ

 キュァァンッ
 ボンッ
 パンッパンッパンパンパンッ
 シュィィィンッシャァン
 ポワァァァァッ
 ポンポンポンポンポンポンッ

 スタッ



ハッピー「キラキラ輝く未来の光! キュアハッピー!」

サニー「太陽サンサン熱血ぱわぁ! キュアサニー!」

ピース「ピカピカぴかりん、じゃん・けん・ポン♪ キュアピース!」

マーチ「勇気リンリン直球勝負! キュアマーチ!」

ビューティ「しんしんと降りつもる清き心……キュアビューティ!」


五人「5つの光が導く未来!」

五人「輝け!」

五人「スマイルプリキュア!」シャァァンッ



179: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 13:20:48.13 ID:Ua9QDzeC0

徐倫(……かわいい)

ジョルノ(そして若い)

仗助(っつーか幼ェ)

ジョニィ(全員あざとい)フム

承太郎「徐倫」ポン

承太郎「勝ったぞ」

徐倫「何にだッ! あ、じゃんけんにか!」

仗助「しかしよォ~~これで疑う余地はなくなったぜ。あいつらはプリキュアだ」

ジョニィ「どうなってるんだか」

ジョルノ「ま、そのことは後でキャンディの兄にでも聞きましょう」



180: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 13:21:44.15 ID:Ua9QDzeC0

ハッピー「行くよみんな!」

徐倫「ふんっ……あんたらがプリキュアで来るなら……」

ビューティ「! みなさん、気を付けて! 何かするつもりです」

徐倫「あたしたちもプリキュアで行こうじゃあねぇの!」チャッ

マーチ「あれは!」

ピース「スマイルパクト!?」


 レディー…


徐倫「プリキュア・スマイルチャージッ!」ゴーッ!


 ゴーゴーッ!
 レッツゴーッストーンフリー!

 ポポポポーーンッ
 スタンッ



181: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 13:23:31.19 ID:Ua9QDzeC0

徐倫「キラキラ輝く石作りの海! キュアストーンフリー!」

仗助「ファイト満々友情パワー! キュアクレイジーダイヤモンド!」

ジョニィ「グルグルぐるりん、わん・つー・すりー! キュアタスク!」

承太郎「ラッシュオラオラ速攻勝負! キュアスタープラチナ!」

ジョルノ「脈々と受け継ぐ黄金の精神……キュアゴールドエクスペリエンス!」

JOJOS「5つの『星』が導く『未来』ッ!」

JOJOS「輝けッ! スマイルジョジョキュア!!」ドバァァーーンッ




五人「ちょっと待ったァァ~~~~!!」ガビビーン




徐倫「ちょっと……さすがにツッコミきたじゃあない、どーすんのよ……」

ジョルノ「と言われても」

ジョニィ「徐倫は変身しなければただの一般人だからね」

承太郎「もし怪我でもしたらコトだ」

仗助「背に腹はってやつだよなぁ~」トホホ



182: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 13:25:07.86 ID:Ua9QDzeC0

ハッピー「なんていうか、なんてゆーか、それっ、もう!」

サニー「落ち着き。いっこずつ整理してこう」

サニー「まずや」

JOJOS「」ウン

サニー「なんで男所帯やねん!!!」

ビューティ「プリキュアは女の子の戦士だったような……」

ピース「パパくらいの年の人までいる……」

サニー「あと衣装! まッッッッ~~~~~…………!!」

サニー「~~ったく変わってへんがなーーッ!」

マーチ「髪色もそのまんまだ」モフモフ

サニー「そもそもが変身っぽいことしとるのが中央のオネーサンだけやないか、あとポーズとっとるだけやないか!」

承太郎「やれやれ……変身バンクなんて飾りだぜ」

仗助「エラくても承太郎さんにはそれが分かってるゥ! そこに痺れる憧れるっス!」

サニー「だまらっしゃい!」

サニー「あと名前ェェ!! 長い! やけに長い! 2音節から3音節くらいに留めときぃや! 初見で誰も覚えられへんねん!」



183: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 13:27:45.75 ID:Ua9QDzeC0

サニー「そしてジョジョキュアって何や! プリキュアやないんかい! プリキュアスマイルチャージの掛け声はなかったことになっとんかい! 最後も決めポーズ強調しすぎやッ! 効果音も無駄に重々しくなっとるやないかーッ!」


サニー「はあ、はあ……」

サニー「まぁ、ざっとこんなもんやな」

ハッピー「さすが大阪出身のサニー!」

ピース「私たちにできないつっこみも簡単にやってのけるっ」

ビューティ「そこに驚嘆します憧憬します」

サニー「いや~どもども」

マーチ「まとめると……君たちはプリキュアと名乗っているがプリキュアじゃあない……」

マーチ「『偽プリキュア』だっ!」ドォーンッ



184: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 13:29:41.28 ID:Ua9QDzeC0

徐倫「ケェーッ! 偽物はどっちよォ、あんたらにはキュアデコルもないじゃあないの」

ハッピー「今から取り戻してみせるもん!」

ハッピー「今度こそ行くよ!」

四人「うん!」

承太郎「……今の挑発はなかなかだったぞ」

徐倫「あんたに褒められたって嬉しくないわよッ」プイッ

仗助「またまたァ~~徐倫ちゃんったら照れちまって~」

徐倫「あたしを『ちゃん』付けするな!」

承太郎「仗助」

仗助「はい?」

承太郎「徐倫を『ちゃん』付けするな」

仗助「スンマセンでした」



185: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 13:31:15.57 ID:Ua9QDzeC0

ジョニィ「さて、五人ともこっちに突っ込んできてるけど、一番槍は僕がもらおうかな」グルグル

ジョルノ「いえ。ジョニィのタスクは殺傷力が高すぎる」

ジョルノ「ここは僕に任せてください」

ジョルノ「『ゴールドエクスペリエンス』!!」ドンッ


 パアアアアッ


マーチ「!」

ビューティ「地面がお花畑に……!?」

ハッピー「うわぁぁ~~キレ~~~!」

ピース「かわいい~~」

サニー「言うてる場合かッ!」


 バギバギバギバギッ


ピース「きっ……」

五人「木ーーーッ!?」

ビューティ「なるほど、植物は成長すれば樹木になる。つまり彼の能力はッ! 生命を生み出し、成長を加速させる力ッ!」

サニー「呑気に分析しとる場合ともちゃうー!」アーレー

ピース「きゃあ~~!」

マーチ「しまった!」

ビューティ「異常成長した木のせいでみんながバラバラになってしまいますッ」

ハッピー「み、みんなー!」



186: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 13:33:39.62 ID:Ua9QDzeC0

??『――ッピー、ハッピー!』


ハッピー「う……」

マーチ「よかった……気が付いたんだね」

ハッピー「マーチ……みんなは?」

マーチ「わからない。みんなこの木の中に閉じ込められてしまったみたいだ」

マーチ「出口も見つからないし、どうすればいいのか……」

ハッピー「……大丈夫だよ」

マーチ「え?」

ハッピー「私たちは五人でプリキュアだもん。絶対また会えるよ!」

ハッピー「その時泣き顔じゃ嫌だもんね。ほら、今のうちにスマイルスマイル!」

マーチ「ハッピー……そうだね。ハッピーが言うと、そんな気がしてくるよ」

徐倫「頭ン中までハッピーねテメーらわ」

ハッピーチ「!」ドドドドドド

ハッピー「あなたは……!」

マーチ「みんなをどこにやった!」

徐倫「誰が教えるかよォ! どーしても知りたきゃ……力づくで聞いてみな!」

徐倫「『ストーンフリー』!」ドォォーンッ



187: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 13:34:57.73 ID:Ua9QDzeC0

ビューティ「う……ん……」

ビューティ「ここは……」

ビューティ「くっ……木の枝が体中に絡みついて……身動きが取れない……」

ジョルノ「しばらくそうしておいてもらえます?」

ビューティ「!」

ジョルノ「僕も年下を痛めつける趣味はないんだ」

キャンディ「クル……れいか」

ビューティ「キャンディ! この……お放しなさい!」

ジョルノ「僕は『じっとしていろ』と言ったんですよ……一度でいいことを二度いわなけりゃあいけないってのは、そいつが頭が悪いってことです」

ジョルノ「三度目は言わせないでくださいよ。君が何もしなけりゃあ、僕だってキャンディやあなたに何もしない」

ビューティ「あなたのような人間の言う事が信じられますかッ」グググ

ビューティ「はああ!」バキィーンッ

ビューティ「その子をお放しなさい!」



188: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 13:36:16.67 ID:Ua9QDzeC0

ジョルノ「三度目は言わせないでくださいよと、頼んだはずだ」

ジョルノ「何度も言わせるってことは無駄なんだ……無駄だから嫌いなんだ、無駄無駄……」

ビューティ「プリキュア・ビューティブリザード!」

ジョルノ「! 足場が凍る」

ビューティ「隙あり!」

ジョルノ(一瞬で目の前に……! 思った以上の身体能力……!)

ビューティ「キャンディを……お放しなさい!」パンッ

キャンディ「ひ、平手!?」イタソークルー

ジョルノ「……」

ビューティ「先ほどから無駄だ無駄だとおっしゃっていますが……」

ビューティ「あなたこそ、何度私に『お放しなさい』を無駄に言わせるおつもりです?」

ジョルノ「……」


キャンディ(ひ、ひえぇークル~~)



189: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 13:38:56.22 ID:Ua9QDzeC0

仗助「んんー……やっぱ違うよなァ~~徐倫のアレは、どっちかってぇとォー」

ジョニィ「ヤンキーかいじめっ子」

仗助「そおそれェェー!」

ジョニィ「いっそヤンキーかいじめっ子系の悪役ってキャラ付けにしたら? で、時々女の子らしい。コアなファンつくと思うよ」

仗助「じゃあ承太郎さんはラスボスよりも強そうなカリスマ中ボスキャラだな」

ジョニィ「ジョースケは中盤で改心してジョウタローに後ろから刺される役だね」

仗助「なにそれ切ねェ!」

仗助「んじゃあジョニィは終盤間近で出てくる今まで負けなし系の追加キャラ。プライドが高い」

ジョニィ「ジョルノは絶対ボスを裏切るね」

仗助「それわかるゥ。もしくは実は俺がラスボスですよとか言い出すぜ」

 ニョホ

ジョニィ「うんうんそうだよねジャイロ、あいつ進化しそうだもんね」


 ババッ
 ズサササササッ
 ザンッ


サニー「さらっとツッコミどころが増えとるーーッ!(誰やねんそいつーーッ)」ビシィーッ

ジョニィ「君はこれからもそのキャラで行くわけ」



190: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 13:42:05.98 ID:Ua9QDzeC0

仗助「ナイスツッコミに免じて俺から質問に答えるぜ。ジャイロはー……こいつにとってのタキシード仮面みてぇーな感じだな」

サニー「ますます誰なん」

仗助「おいマジかよ、タキシード仮面様が通じてねェーぞ」

サニー「?」

ピース「?」

ジョニィ「どっちも知らないみたい」

仗助「ジェネレーションギャップってやつだな。グレート! 笑えねぇー」

仗助「じゃあおめーらの世代って何見て育ってんだよー? パーマン読めとは言わねぇーからよォ~せめてアラレちゃんは知っとこうぜー」

サニー「やかましいッ! 『お願い』したいのはこっちの方や!」

ピース「み、みんなはどこ? みんなに会わせて!」

ジョニィ「だってさ」

仗助「俺に振るかよ」

仗助「マァー、あれだ。おめーらは比較的話が通じそーだしチビッと大人しくしてくれりゃあ」

ピース「やあぁぁぁーーー!!」

仗助「危ねッ」バリバリバリィッ



191: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 13:43:37.47 ID:Ua9QDzeC0

ピース「なめにゃいでっ!」

ジョニィ「噛み噛みじゃあないか」

ピース「わっ私たちは絶対にみんなに会うんだからっ!」

サニー「せや! こんなとこに閉じ込められたくらいじゃあへこたれんで!」

ピース「ふにゃああ……」ヘロヘロ

サニー「ってあかーーんっ! 腰砕けとるーー!」

ピース「だ、だいじょうぶ……こういう時こそ、気合だ気合いだ! だよ!」

サニー「!」

サニー「……せやな!」

サニー「よぉぉーーっしいったるでーー!!」



192: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 13:50:14.86 ID:Ua9QDzeC0

徐倫「オラオラオラオラオラオラァァーーーッ!!」

ハッピー「ひぃえぇぇー! わっ、ふっ、っとぉわっ!」

マーチ「み、見えないところから攻撃される!?」

ハッピー「なんか、透明人間さんと戦ってるみたーいっ」キラキラ

マーチ「喜んでる場合じゃ……ひょぉわぁ!?」

徐倫(『まるでギャグ』って顔だけど、こいつらきっちりあたしのラッシュを捌いてやがる)ムウ

徐倫「なら動けないようにするまでだわっ!」バッ

ハッピー「きゃ!?」ズデェーン

マーチ「ハッピー! ってわあ!」ドテェーン

ハッピー「な、なに? 糸みたいなものが足に引っかかって……」

マーチ「こ、こいつ」ハッ

マーチ「身体が糸状にほどけている! この糸は、彼女の体だ!」

徐倫「そのとーりィ! てめーらがチョコマカ逃げてる間に仕込んどいたのよ!」

徐倫「グルグル巻かれてラッシュの餌食になりなァ~~!!」

ハッピー「あわわ、倒れたとこにも糸が張り巡らされてる~~!」

マーチ「も、もがけばもがくほどクモの糸みたいに絡まって……」

徐倫「とったァ! 『ストーンフリィィー』!!」

ハッピー「……プリキュア!」

ハッピー「ハッピーシャワーー!!」ドシュゥゥーンッ

徐倫「うおっまぶしっ」


 ブチブチブチッ


徐倫「!」



193: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 13:51:51.75 ID:Ua9QDzeC0

ハッピー「はうぅ」ヘロヘロ

徐倫「糸の仕掛けを切りやがったか……だけどありえないくらい疲労してる」

徐倫「どっちにしたって! あんたらが倒されることに変わりはないのよォ!」ザンッ

マーチ「それはどうかな」

徐倫「!」

徐倫(こ、こいつ! 目がくらんだ一瞬であたしの背後に……!)

ハッピー「へ、へへへ……」

マーチ「あとは任されたよ! ハッピー!」

マーチ(このタイミング・この位置で必殺技!)

徐倫(避けることもガードすることもできない……!)

マーチ「プリキュア・マーチシュート!!」


 ドォォーーンッ


徐倫「」

マーチ「」

ハッピー「」

承太郎「やれやれ……間に合ったか」



194: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 13:53:38.28 ID:Ua9QDzeC0

承太郎「徐倫が『パパ大嫌い』とか『パパの豚野郎』とか罵倒している夢を見て呆然としていたら遅くなってしまったぜ……」

承太郎「とりあえず『マーチシュート』の軌道から徐倫を移動させて……!」

承太郎「これは……」

承太郎「徐倫の体に穴が、いや、攻撃の命中する箇所を糸状にして、穴をあけている……!」

承太郎「俺が出るまでもなく回避できていたというのか……」

承太郎「このわずかな期間に……成長したな、徐倫」

承太郎「……」

徐倫「」

承太郎「いい子だ」ナデナデ

承太郎「ここにあの時止め野郎がいたら思いっきり自慢してやりたい程度にはできた娘だ、ぜ……」ナデナデナデナデ

承太郎「……」ナデナデナデナデナデナデ

承太郎「……」ナデナデナデナ…

承太郎「あっ、時は動きだす」


 ドォォーーンッ
 ドゴォォッ


承太郎「ぐぅ!」

徐倫「!?」

マーチ「えっ?」



195: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 13:57:34.62 ID:Ua9QDzeC0

マーチ「ば、ばかなぁ! なんで、いつの間にキュア……なんとかスターがあそこに!?」

マーチ「ハッピー!」

ハッピー「わ、私にもわかんない、気が付いたらそこにいたの!」

マーチ「これは、相手がチョー速いとか催眠術とかそんなチャチなものじゃあない、一体……!?」

承太郎「」バタッ

徐倫「そ、そんな……うそでしょ? あんたが、あんたがあたしをかばったっつーの!?」

承太郎「……」

承太郎「お前の事は……いつだって大切に思っていた」

徐倫「お、……」

徐倫「…………父さんッ!!!」


 ――『静止した時の中を動けるのは、たったひとりでなくてはならない』。

 ――承太郎はこれ以上ないほどかつての仇敵の言葉に同意した。





承太郎「美しい思い出として処理しておいてくれ……」ガクリ

徐倫「馬鹿野郎ォォーー! てめーは絶対死なせねェー!」

マーチ「あの人、仲間をかばったの……?」

ハッピー「もしかして本当は悪い人じゃあないのかも……」

徐倫「てめーら! よくも父さんをォー! 覚悟しやがれ!」

ハッピーチ「!」ババッ


??「プリキュア・サニーファイヤァーッ!!」

??「プリキュア・ピースさんだぁぁーー!!」


 ドゴォォンッ



196: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 14:00:41.27 ID:Ua9QDzeC0

ハッピーチ「!」

徐倫「!?」

サニー「おおおりゃああーー!」

ピース「ええーい!!」

ハッピー「サニー、ピース!」

サニー「ハッピー!」

ピース「マーチも!」


仗助「承太郎さんじゃあねェーが……やれやれだぜ」ヒョコ

ジョニィ「まさか『いったるでー』って言って壁をぶち壊し抜けていくなんてね」

ジョニィ「一本取られた感じ?」フン

仗助「認めざるを得ねーな、不本意だがよ」ム

徐倫「大叔父さん!」

仗助「おお徐倫、って承太郎さァァーん!?」

徐倫「早く! 早く治してよ!」

仗助「言われなくても今いくぜ!」


サニー「あいつら、仲間を心配しとるんか?」

ピース「血も涙もない人たちと思ってたけど……」



197: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 14:03:00.69 ID:Ua9QDzeC0

 ズキュンッ


承太郎「う……」

徐倫「父さん……」

承太郎「すまない……心配をかけたな」

徐倫「う、うるせぇー……!」ポロポロ

仗助「てめーら……承太郎さんを傷つけたうえ、徐倫まで泣かしやがって」

ジョニィ「僕は最初からあの子らのこと気に食わなかったんだよ」

サニー「な、なんやなんや! やっとやる気になったんかぁ?」

ピース(あ、あの座ってる人の目怖い……)

マーチ(何て殺気だ……! 背骨に氷を詰められた気分になる……!)

ハッピー「ビュ、ビューティは……ビューティはどこにいるの」

徐倫「……最初に言ったはずよ」グイッ

四人「!」

徐倫「それを知りたきゃ、あたしらを倒してみなってね!」バァーンッ

ハッピー「乗り越えてみせる……私たちは」

四人「プリキュアだもん!」シャァーンッ



198: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 14:04:32.57 ID:Ua9QDzeC0

ビューティ「う、くぅ……」ヨロ

ジョルノ「しまったな……この作戦の致命的なミスに今気づきました」

キャンディ「クル?」

ジョルノ「僕たち全員……負けず嫌いなんですよね」

ジョルノ「手加減して適当に負けるつもりが、みんないつの間にかムキになっている」

ジョルノ「かくいう僕も、僕の右頬を殴った彼女を叩きのめしたくて堪りません」ジンジン

キャンディ「それはだめクルー!」

ジョルノ「わかってますよ」

ジョルノ「仕様がない。ではいったん彼女たちを動けなくします」

ジョルノ「いい感じに伏線も張られてることですし、キャンディは徐倫と感動的なあれやこれやをして洗脳を解く、みたいな感じでお願いします」

キャンディ「あいまいにもほどがあるクル」

ジョルノ「『ゴールドエクスペリエンス』!!」


ビューティ「なっ! 木の壁が変形していく……!」

ビューティ「きゃあぁぁーー!」


四人「!?」

ハッピー「ビューティの声!」



199: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 14:06:39.61 ID:Ua9QDzeC0

 ポンッ


ビューティ「うっ」ドサァ

ピース「ビューティが壁から出てきた!」

マーチ「大丈夫かい?」

ビューティ「ええ……みなさんも、ご無事で」

サニー「『ご無事で』やないわ! ビューティが一番ボロボロやん!」

ビューティ「もう大丈夫です。だって、五人そろったんですもの」

サニー「!」

マーチ「……その通りだね」

ピース「私たち、五人集まれば」

ハッピー「怖いモノなんかないんだから!」

ジョルノ「ほう……それじゃあ、あなたたちの仲間に彼は入っていないってことですかね」

五人「!」

マーチ「こ、こいつ! いつの間に私たちの目の前に」ザザッ

ジョルノ「あの木のうろを見てください」

五人「……!」

ポップ「不覚……」

ハッピー「ポップ!」



200: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 14:08:17.50 ID:Ua9QDzeC0

サニー「また人質かいな!」

ピース「こ、この、げすおとこ!」

ジョルノ「とんでもない。彼を助けたければあそこまでジャンプすればいい」

ジョルノ「僕は手出ししませんよ」

五人「……!」

ピース(ねえ、これって……)

サニー(ああ罠や)

マーチ(何を企んでるかわかるまで、絶対に飛び出して行っちゃいけないよ)

ハッピー(……っ)

ジョルノ「ま、とてもできませんよねぇー、いくら仲間だなんだといっても、あんなくだらないケモノ一匹のために……」

ハッピー「ポップ!」ダッ

四人「ハッピー!」ダダッ


仗助「今のセリフ、スゲー誰かとかぶってて嫌だ」

ジョニィ「生き生きしてるねー」

徐倫「おい今のうちに狙撃しちゃってよ。爪余ってんでしょ」

承太郎「まあ待て……何か考えがあるようだ」



201: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 14:09:26.72 ID:Ua9QDzeC0

ポップ「う……」

ハッピー「ポップーッ!」

ポップ「み、皆の衆! 来てはいけない!」

ジョルノ「だがもう遅いッ」

ハッピー「!?」

サニー「な、なんであいつがポップのところにおるんねん! さっきまでおそこにおったんに」

ピース「偽物!?」

ジョルノ「その通り。『ゴールドエクスペリエンス』で作った僕の生き人形だ」

マーチ「くっ!」

ジョルノ「射程距離に入った!!」


 ドドドドドッ


五人「……!」

ジョルノ「僕からのプレゼントですよ」


 ボヨヨォ~ン


五人「!?」

ポップ「あいてっ」

キャンディ「おにいちゃん!」

ポップ「拙者は問題ない……だがプリキュアは……はうわっ!?」カァァ

ピース「ふえぇ~~!?」たゆんたゆん

ハッピー「な、なにこれ~?」たゆんたゆん



202: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 14:10:35.54 ID:Ua9QDzeC0

ビューティ「胸周りの肉付きが急によく……!」

マーチ「や、やわらかい……!」

サニー「あかーん! これやと動いた瞬間ニチアサキッズにお見せできへんカッコになってまうー!」たゆんたゆん

ジョルノ「『ゴールドエクスペリエンス』……服の繊維を脂肪に変えて注入した」バァーーン



仗徐「セクハラじゃあねぇーーーかーーッッ!!!」ガビビーン



203: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 14:12:54.03 ID:Ua9QDzeC0

ジョニィ「グレイトォ」グッ

徐倫「『グレート』じゃあねーよッ」

仗助「人の口癖パクッてんじゃあねーよッ」

ジョルノ「うるさいなぁ、みなさん冷静さを失っていたいけな少女をのそうとしてるから、
     こういう方法をとらざるを得なくなったんじゃあないですか。ねえ承太郎さん」

承太郎「ン……ああ、ベストかはともかく、適切な処置だと思うぜ」

仗助「承太郎さんがそう言うんなら……」

徐倫「てめーまでもか大叔父ィッ! 馬鹿か! てめーら全員馬鹿ばっかか! 親族バカ一同だよチクショーッ!」

ジョニィ「『親族バカ一同』……」

ジョニィ「うん、いいね。そのフレーズ。すごくイイと思うよ、すごくメリハリが利いてて」

徐倫「そ、そうかな」テレェ

サニー「アンタまで馬鹿になってどないすんねん!」たゆんたゆん



204: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 14:14:57.12 ID:Ua9QDzeC0

ジョルノ「えー……ではこれから、いささか無理やりですが……」コホン チラッ

キャンディ「」コクリ

キャンディ「じょりーん!」

徐倫「キャンディ」

キャンディ「もうやめてクル……じょりーんはこんなことする人じゃあないクル……!」

ピース「え?」

マーチ「どういうこと?」

キャンディ「実は……この五人はバッドエンド王国のやつらに呪いをかけられてるんだクルー!」

五人「な、なんですってー!?」たゆゆーん

ポップ「ん? いやそんな気配は感じられないでござるが……」

キャンディ「おにいちゃんはちょっと黙っててクル」

ポップ「えっ」

ジョルノ「ゴールドエクスペリエンス」

マーチ「あ、おっぱい戻った」

ポップ「ほうわっ」ドドン

五人「ポップー!」



205: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 14:16:24.36 ID:Ua9QDzeC0

キャンディ「みんな、聞いてクル!」

キャンディ「じょりーんたちはキャンディがこの世界で初めて会った人たちだったクル……」

キャンディ「悪者に襲われたキャンディを治療してくれたり、メルヘンランドに戻る方法を探してくれたり、とても優しくしてくれたクル……」

キャンディ「でもある日、バッドエンド王国のやつらが追ってきて……キャンディはじょりーんに逃がしてもらったけど……」

ハッピー「……呪いをかけられちゃったんだね」

キャンディ「じょりーんを……五人を助けられるのはプリキュアだけクル……お願いクル、五人を元に戻してあげてクル~……!」ポロポロ

ハッピー「キャンディ……」


キャンディ(何か言ってたらこりが本当の話のように思えてきたクル。涙も出るクル。ものすごく感情が高ぶってきたクル)


キャンディ「じょりーん! お願いクル……元に戻ってクルーーーッ!!」パアアアッ

五人「!?」

JOJOS「!?」

キャンディ「クル? こりは……」

ハッピー「キャンディの額からビームが!?」

ポップ「いや、これは……キャンディの仲間を思う気持ちが、プリキュアの新たな力を呼び覚ましているでござる!」

JOJOS「何ィーー!」

キャンディ(ましゃに黄金体験ックルっ)



206: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 14:18:04.90 ID:Ua9QDzeC0

 ポンッ
 キラーン


ハッピー「新しいキュアデコル……」

ハッピー「」キッ

ハッピー「みんな、いくよ!」

四人「うん!」


 カシュァンッ
 キュィィィンッ


徐倫「うおおおおっさっきとは比べ物にならねーくらい眩しいわ!」

ジョルノ「すさまじい力の流れを感じる……!」

仗助「ちょ、これやばくねー?」

ジョニィ「奇遇だね、僕もそう思ってたッ」

承太郎「徐倫、俺の後ろに来い」

徐倫「!」

承太郎「とりあえず……食らわねえと話が終わりそうにないからな」



五人「プリキュア!」

五人「レインボォォォーーッヒーリングっ!!」


 ドピカァァーーッ
 チュドォォーーンッ



207: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 14:19:00.30 ID:Ua9QDzeC0

ジョルノ「……ぐふっ」

仗助「体の中で炭酸がシュワシュワいってるみてーな爽快感……」

ジョニィ「心の黒い部分が白く浄化された気分だ……」ポケー

承太郎「どんなものにも名前がある」

承太郎「この技は『ウソも方便ビーム』と名付けよう……」

徐倫「何で……いやなんとなくわかるけどさ」



208: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 14:19:44.75 ID:Ua9QDzeC0

キャンディ「じょりーーん!」

徐倫「え? えーっと私は今まで何を……」

ハッピー「よかった」ホッ

ピース「呪いが解けたんだねっ」

徐倫(すげー罪悪感)

徐倫「えっと……あんたたちが助けてくれたの?」

ハッピー「やだなぁ~~お礼なんていいですってぇ~~」

サニー「まだ何も言われてへんやろー、が」ペシンッ

ハッピー「そおでした」アウ

マーチ「お礼ならキャンディに言ってください」

ビューティ「彼女のおかげで助かったようなものですから」

徐倫「あ、うん、そおするわァ~~どーも」

ハッピー「じゃあみんな、いこっか」

承太郎「待ちな」

五人「!」



209: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 14:28:00.38 ID:Ua9QDzeC0

承太郎「色々と聞きたいことがある……礼も兼ねて、話がしたい」

ビューティ「私たちは別にかまいませんが……」

キャンディ「じゃあみんなでキャンディのお家に行くクル!」


 オーッ


ジョニィ「子供は騒がしいなあ」

仗助「いいことだぜ。ガキは元気が一番」

ジョニィ「ふぅーん」

仗助「おいジョルノ、そろそろ起きろよ。終わったみてーだぜ。ジョルノ? おいジョル……」

仗助「……死んでる」



210: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/17(日) 14:29:27.83 ID:Ua9QDzeC0

前回最終回といったが……スマン、ありゃうそだった
詰め込みきれなかった
たぶんあと二三回で終わる



212:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/06/17(日) 14:59:11.69 ID:jpG0AzLRo

バカな…ジョルノが…
あっけなさ過ぎる…



213:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/06/17(日) 15:33:41.62 ID:/E0am7fe0

乙!圧倒的乙!
ジョルノどうしたんや・・・



222: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/24(日) 22:51:47.69 ID:dW2VJ69T0

 前回ドス黒い悪になりきっていたジョルノは、血筋ゆえか浄化されて死んだ。


ジョルノ「一時はどうなる事かと思いました」

仗助「ああ。おめーに黄金の精神がなかったらマジに逝っちまってたぜー」

ジョニィ「蘇生の経緯についてはカットね」



223: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/24(日) 22:54:20.29 ID:dW2VJ69T0

  ~~~~


みゆき「キャンディのお家って……」

みゆき「おっっっっきぃぃぃーー!!」

れいか「ここはホテルですよ、みゆきさん」

みゆき「あ、そうなの?」

あかね「こりゃ見つからんわけや」

なお「確かに海が近いし広くてきれいだけどね」

承太郎「ここの324号室だ……来な」

5プリキュア「は、はいっ」

やよい「え、か、階段使うの?」

徐倫「エレベーター壊れちまってんのよォ」

仗助「なんだ、疲れてっか?」

やよい「ううん。そうじゃあなくって(あの車いすの人は……)」ドドドドドド


 バァァーーンッ


やよい「な……!?」

やよい(あのいつの間にか出てくる人におんぶ? だっこ? 横抱き? なんていうんだろう、とにかく抱きかかえられてるぅ~~!)


 SBR五巻のポーズであった


ジョニィ「何か?」

やよい「なっなんでもないです!」



224: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/24(日) 23:03:08.16 ID:dW2VJ69T0

みゆき「うっひょわぁぁ~~ひろーいすごーい!」

やよい「ドラマに出てくるお部屋みたい……!」クルクル

なお「ふ、ふたりとも!」

キャンディ「キャンディはいっつもここでご飯食べてそこのソファで寝てるクル」エッヘン

あかね「なんでそないに誇らしげやねん」

みゆき「でもいいなぁ~~!」

やよい「うん! 私もこんなお部屋に泊まりたーい!」

仗助「しかし吉良吉影までここに泊まっていたとはよォ」

ジョニィ「灯台下暗しってやつだね」

みゆき「あのあの、このソファすわってもいいですか!?」

承太郎「好きにしな……」

みゆき「わーい!」

やよい「ああ、みゆきちゃんずるーい!」

みゆき「きゃーふかふかー!」

やよい「きゃ~~!」

なお「ふたりともヒトのお家でドタバタしない! 埃が舞う!」

あかね「まるでオカンってな具合やなーなお」

なお「あかねまでからかわないでよ!」

れいか「みなさん!」

4プリ「!」



225: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/24(日) 23:06:39.42 ID:dW2VJ69T0

れいか「ここに来た目的をお忘れではありませんか?」

みゆき「あっそっか」

なお「ご、ごめん、れいか……」

やよい「えへへ……」

あかね「かんにんや」

承太郎「まあ五人ともそこに座ってな……茶でも淹れよう」

なお「いっいえお構いなくっ」

れいか「ええ。お茶よりもお話をしましょう」

れいか「何か……ただならぬ事情があるように感じますが」

承太郎「……」

みゆき「はっぷっぷー。ティタイムちょっぴり楽しみだったのに」ヒソッ

やよい「ねー。こういうトコロに泊まってるんだもん。きっとお姫様が飲むみたいなお茶が出てきてたよ」

みゆき「おひめさまぁ!?」

あかね「ちィとは静かにせんかい!」

なお「す、すみません。気にせず続けてください」



226: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/24(日) 23:09:01.21 ID:dW2VJ69T0

承太郎「ふむ……そうだな」

承太郎「ポップ」

ポップ「呼んだでござるか」

承太郎「ああ。確認したいんだが……伝説の戦士・プリキュアは全部で五人なんだな? 六人や七人でなく」

ポップ「五人でござる」

ポップ「これは伝説のプリキュアの絵本にも描いてある事実。決して五人以上はござらん」

承太郎「ふむ」

キャンディ「でもおにいちゃん。操られてた(って設定の)じょりーんも変身できていたクル」

徐倫「今だってできるわよ。スマイルパクトだって消えてないしィー」

キャンディ「これじゃあプリキュアは6人いるクル?」

れいか「横槍を入れるようで恐縮ですが、あれは……変身と呼べるのでしょうか」

なお「確かに。衣装にも変わってなかったしね」

ジョニィ「じゃあ、僕も意見を一つ。徐倫の服や髪に変化がないのは『別のところ』に力を使ってるからなんじゃあないかな」

やよい「別の……ところ?」

ジョルノ「僕たちですよ」

ジョルノ「身体能力の強化や変身時の感覚のリンクなど、僕たちは少なからず彼女のプリキュアのパワーに影響を受けています」

仗助「そうそれ。あのハズカシー名乗りは徐倫の力に操られての事なの。決して俺たちの意志じゃあないからそこんとこヨロシクな」

あかね「どーりで。なんやおかしいと思ったわ」

ジョルノ「思うに、初めて変身した時、近くにいた僕たちに彼女の力が浸透してしまったのではないかと」

なお「あなたたちに力を分け与えてるから……」

れいか「変身も中途半端になっている、という事ですか」



227: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/24(日) 23:10:20.31 ID:dW2VJ69T0

みゆき「う~~~ん、なんだかよくわかんないよ~!」

やよい「わ、私も混乱してきちゃったかも」

あかね「そんな難しい事言われてへんで?」

みゆき「そもそも徐倫ちゃんのスマイルパクトってどこから来たの?」

徐倫「え?」

徐倫「どっからって……キャンディが渡してくれたのよ。ねえ?」チラ

キャンディ「クル」ウン

みゆき「えーー!? それおかしいよ! 私たちの時は体から出てきたもん!」

承太郎「身体から……!?」ガタッ

徐倫「何考えてんだよ糞親父ッ……あっ違ったもっとグロイこと考えてたッ!」キャ~リフォ~ルニャア~

ポップ「どういうことでござる、キャンディ」

れいか「キャンディはどこからスマイルパクトを持ってきたんです?」

キャンディ「ええ~~っと……」

一同「」ウン

キャンディ「忘れちゃったクル」テヘッ

一同「……」

あかね「ボケボケにもほどがあるで」

キャンディ「静かなツッコミが逆にこあいクル」



228: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/24(日) 23:23:36.16 ID:dW2VJ69T0

ポップ「キャンディ、順番に思い出していくでござる」

ポップ「キャンディはある日、お呼び出しを受けて女王様の元に参った……ここまでは間違いないでござるな?」

キャンディ「クル」

ポップ「そして女王様から命を受けた」

キャンディ「クル! 5人のプリキュアを見つけるよう言われたクル」

ポップ「そして人間界に降りた……そのときパクトは持ってたでござるか?」

キャンディ「クル! 落とさないようにしっかり両手に抱えてたクル!」

承太郎「ということは、命令前後に手に入れてるわけだな」

ポップ「女王様のところに行く途中、何かおかしなことはなかったでござるか?」

キャンディ「クルゥ~~……!」ムー

キャンディ「あ! あったクル!」

一同「!」

キャンディ「もうちょっとで女王さまのところにつくってゆー時に……話しかけられたクル!」

なお「誰に?」

キャンディ「王子さまクル」



229: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/24(日) 23:30:55.09 ID:dW2VJ69T0

みゆき「王子さま!?」

キャンディ「クル! 王子さまはキャンディにこう言ったクル」


 『やあ、君が人間界に降りる予定の子かい? ついでに僕の子孫にこれを渡してきてくれないかな。よかったらだけど。
  嫌? そうだお菓子をあげよう』


キャンディ「思い出したクル! その時パクトをもらったんだクル!」

キャンディ「いやー王子さまと女王さまの言葉がごっちゃになって忘れてたクルー」

ポップ「それで、キャンディを買収した王子は何番目の王子にござるか?」

キャンディ「名前は聞いたクル」

一同「おおっ!」

仗助「キャンディにしては快挙だぜー」

あかね「そ、それで王子さまの名前は?」

キャンディ「じょーおう様クル」

一同「?」

みゆき「もう一度聞くけど……その人の名前は?」

キャンディ「じょーおうさまクル」

一同「……?」



230: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/24(日) 23:32:51.63 ID:dW2VJ69T0

なお「女王様にプリキュアを探せって言われたんだよね。子孫にスマイルパクトを渡せとも言われたってこと?」

キャンディ「女王さまとじょーおう様は違うクル」

あかね「あかん。さっぱりわからん」

やよい「なんとなくだけどアクセントが違うような」

ジョルノ「キャンディは舌っ足らずですからね」

徐倫「もうちょっと頑張って言ってみろよ」

キャンディ「じょ、じょおー様クル」

れいか「もう少し頑張って」

キャンディ「じょ……ょおーサマクルー!」

仗助「もう一声!」

キャンディ「じょ……じょー様クルゥ~!」


 じょーおう様⇒じょーおー様⇒じょーじょー様⇒ジョジョ様


あかね「んなアホなァーー!」ビシィッ

やよい「そっかぁ。『ジョジョ王子』のプリキュアだから『ジョジョキュア』なんだねっ」

ポップ「しかし妙でござる。メルヘンランドの王子にそのような名の者はいなかったはず」

5プリ「えっ」

徐倫「つーかよォ、ジョジョってのはあたしのあだ名よォ~?」

5プリ「えっ」



231: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/24(日) 23:43:41.54 ID:dW2VJ69T0

徐倫「マジだって。ママはいっつもあたしをそう呼ぶもの」

ジョニィ「僕もたまにジョジョとかジョーキッドとか呼ばれるな」

承太郎「俺の学生時代のあだ名もジョジョだぜ……」

ジョルノ「僕なんて現在進行形で呼ばれてます」

仗助「俺もガクセー時代にセンパイにつけられたよーな……」

あかね「なんなんこのジョジョの大量発生」

れいか「パクトの持ち主の『ジョジョ王子』に、五人のジョジョさん……偶然とは思えませんね」

ジョニィ「っていうか、なんでキャンディはそいつが『王子』だってわかったんだ? 名札でもつけてたのかい?」

キャンディ「見ればわかるクル。あの人は王子さまだったクルー」

ジョニィ「……あっそう」



232: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/24(日) 23:44:22.38 ID:dW2VJ69T0

やよい「パクトも『ジョジョ王子』が作ってくれたのかなぁ?」

みゆき「あっなら私たちのパクトと違うとこがあるかも!」

みゆき「そういうわけで見せ合いっこしーましょ!」

やよい「ああ~いいなぁ、私も見るぅー!」

あかね「ウチもウチも!」

なお「三人とも、迷惑だよ!」

徐倫「別にかまわねーわよ」ホレ

みゆあかやよ「ありがとうございまーす!」

なお「やれやれだよ……」

れいか「」クス

れいか「私も見せていただけますか?」

なお「えっ?」

なお「あぁー…………す、すいません、じゃあ私もっ」

徐倫「やれやれだわ……好きにしな」



233: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/24(日) 23:51:49.78 ID:dW2VJ69T0

5プリ「おぉ~~~!」

れいか「私たちとは違い、真っ白なデザインなんですね」

やよい「白は正義の色だもんね」

みゆき「大人っぽくて素敵ぃ~~!」

徐倫「……」プイッ

ジョニ仗「」ニヤニヤ

ジョルノ「お茶でも頼みますか」

承太郎「ン……いや、俺が淹れよう」

れいか「中はどうなっているんでしょう」

みゆき「えーとね、あれ? 開かない~~~……!」グッグッ

あかね「あかんあかん! 壊れてまう!」

やよい「デコルを入れる時しか開かないんじゃあない?」

みゆき「すいませーん変身デコルいっちょー!」

なお「だから図々しすぎるって!」

徐倫「変身……デコルゥ~~?」

5プリ「えっ」



234: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/24(日) 23:53:47.98 ID:dW2VJ69T0

みゆき「えっえっ、もしかして持ってないんですか?」

あかね「なら今までどないして変身しててん」

やよい「スマイルチャージの時なにパクトに入れてたの?」

徐倫「え~~? その辺にあったものをテキトーに」

れいか「で、では今は何が入ってるのですか?」

徐倫「エェ~~なんだっけェ? 初めて変身した時から入れっぱなしのよーな……」パカァッ

5プリ4567「!」ドドドドドド

徐倫「な、中に入っていたのは……ペンダント(矢じり入り)でしたァぁぁぁ~~~~いつの間にかぁぁぁ~~!!」

ジョルノ「『パクト』の力と『矢』の力……ふたつが干渉し合い……」

仗助「バグったわけだな」ウム

ジョニィ「バグって作動してスタンド能力開花しちゃったわけだ」

徐倫「じゃああたし結局プリキュアじゃあねぇーの!?」

5プリ「えー……?」チラ

ポップ「……」

徐倫「……」

ポップ「ハハハ…」

徐倫「チクショーー!!」

承太郎「お茶が入ったぜ……」

徐倫「!」

承太郎「……どうした?」



235: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/24(日) 23:55:10.43 ID:dW2VJ69T0

やよい「ふわぁぁ~このクッキーおいしい~」

みゆき「ほんとほんと、おひめさまの食べるお菓子みたいっ」

あかね「って言いつつ人のを取るんやないッ」

なお「三人とももうちょっと落ち着いて……」モジモジ

れいか「まぁ……これは何の葉を使っていらっしゃるんですか?」

承太郎「ン……まあ、別に……普通、だな」

徐倫「はぁ……まさかあたしがマジに偽物だったとは……」

ジョニィ「偽物っていうよりまがい物だね」

仗助「プリキュアならぬ『パクリキュア』か」

ジョニィ「は?」

仗助「パクリキュア」

ジョニィ「ああ、うん、いいねそれ、かなりイイ。メモっとこう」サラサラ



236: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/24(日) 23:56:49.69 ID:dW2VJ69T0

ジョルノ「だがしかしだ。そのパクトが徐倫を選んだのは事実ですよ。そして僕たちも……」

承太郎「となると、やはり『ジョジョ王子』ってのが鍵か」

キャンディ「あ、そういえばじょーじょー様はこうも言ってたクル」モグモグゥ

一同「!」


 『このパクトが選んだ者が五人集まったら、皆でパクトの上に手を重ねてみてくれ』


JOJOS「……」

徐倫「やるゥ?」

承太郎「今のままじゃあ何もわからねえ。やってみるしかないだろう」

仗助「承太郎さんが賛成なら俺も」

ジョニィ「ま、やらない理由はないしね」

ジョルノ「無駄に時間をつぶすのも嫌ですし」

徐倫「じゃ、じゃあ……いくわよ」

JOJOS「」スッ…

5プリ「」ゴクリ


 パアアアアッ


あかね「おぉぉー!?」

みゆき「パクトが光り出した!」

なお「パクトの鏡から……」

れいか「ホログラム(立体映像)のようなものが!」

やよい「出てきたぁ~~!」



237: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/24(日) 23:57:44.74 ID:dW2VJ69T0

徐倫(身長190㎝以上もの体格……100㎏はあるだろう厚い身体……丸太のように太い脚……この人を私は知ってる……この人は……!)

??『……』スゥッ














??『ジョナサンおじいちゃんだと思った? 残念! ジョセフ君でしたァーン!』ジョセフーンッ

承太郎「おいこれブッ壊していいぞ」

仗助「完膚なきまでに叩っ壊してやりますよ~」

ジョセフ『タンマタンマッ! 何でこんな冷徹なのこの子たちッ』



238: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 00:01:16.36 ID:4OOACiqN0

れいか「お知り合いなんですか?」

仗助「俺の親父」

承太郎「俺の祖父」

徐倫「あたしのひいじいちゃん」

ジョルノ「僕のいとこの息子……みたいな感じです」

5プリ「???」

ジョニィ「何この疎外感」



239: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 00:02:37.99 ID:4OOACiqN0

仗助「つーか何だよそのカッコ」

ジョセフ『フフフ……息子以下には本邦初公開ッ 若いころのジョセフ君だよッ』

ジョセフ『どーよこのピチピチムキムキ加減。ほらほらせっかくだからゆっくり堪能してってねっ』

承仗GIO「」ドキュゥ-ンッ

ジョセフ『スタンドしまって! ノリの悪い子孫たちねェ~~ホントッ』

ジョセフ『おっ! そこのキュートなレディたちがプリキュアかぁ~~ナイスチューミチューッ! 
     ハッピーうれピーよろピくね~~さっご一緒にーさんしー』

みゆやよれい「ハッピーうれピーよろピくねー?」

あかね「つられんなや」

なお「と、いうか! なんでジョジョさんたちのお父さんでお祖父さんでひいお祖父さんでいとこの息子っぽくて時々他人な人がパクトから……!?」

仗助「そーそー、まずそこから教えてくれよなァー」

承太郎「さもねーと叩っ壊す」

ジョセフ『そればっかだねお前ェッ』



240: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 00:03:31.17 ID:4OOACiqN0

ジョセフ『んふっふ……いいだろー、教えてあげるゼ……っつーかそもそもそのために来たんだぜ、だからよォ~』

ジョセフ『マッ! 承太郎辺りは予想ついてると思うけど、俺がこんなことになってんのはキャンディの言ってた「ジョジョ王子」のせいなんだよねん』

ジョセフ『それどころか徐倫や承太郎たちが今置かれてる状況もその人のせいなの』

JOJOS「!」

みゆき「じゃあやっぱり『ジョジョ王子』とジョジョキュアのみんなは繋がりがあるの!?」

ジョセフ『オーケーオーケー。じゃ、順序立てて……そうね、俺が「ジョジョ王子」と出会った経緯から話を始めようか……』ドドドドド

JOJOS「……」ドドドドドド

5プリ(何この音)



241: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 00:06:23.36 ID:4OOACiqN0

  ~~~~~


ジョセフ(回想)「……あり?」

ジョセフ「俺は今まで何を……っつーかどこよここォ」

ジョセフ「あれ!? 声がッ! やだおててもツルツル! 若返ってーら! よくわからねーが……やったね~~ッ!」

??「またかァァーーー!! この大マヌケのスカタンがァァ~~!!」ボギャァァッ

ジョセフ「あいだぁぁー!」

ジョセフ「ってえ!? シーザー!?」ダブルショックッ

シーザー「とっとと戻れ!」ゲシィッ

ジョセフ「あーれー」ヒュゥー




??「ジョセフ……ジョセフ、大丈夫かい」

ジョセフ「う……うーん……うん?」

??「」ニコニコ

ジョセフ「……」

ジョセフ「」サッ

??「」サッ

ジョセフ「」ササッ

??「」ササササッ

ジョセフ「」バッ

??「」ドバァッ

ジョセフ「なんだ鏡か」

??「ははは、ここまでベタベタだと逆に笑えるね」

ジョセフ「うおおおおーーっ!? か、鏡じゃあねえ! 鏡写しのように俺にそっくりビンビンなお方がいるゥ~~!?」



242: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 00:08:13.62 ID:4OOACiqN0

ジョセフ「ここはどこ!? あなたは誰!? 俺は一体ウェアアムアイ!?」

??「ここはメルヘンランド。僕は君の先祖だよ」

ジョセフ「え!? ってことはあんたは……!」

??「」ニコニコ

ジョセフ「ジョージお父さん!」

??「うん。惜しいね。僕はもう一代前のジョナサン・ジョースター。君の祖父でありエリナの夫だよ」

ジョセフ「えと……そんな人に会ってるってことは、俺死んじったの」

ジョナサン「フフ、さっきまではそうだったかな」

ジョナサン「君はもうすぐ現世に帰れる。ここは君にとっての『寄り道』みたいなものだよ」

ジョセフ「ふむふむ……つまりさっきまで俺がいたのはいわゆる天国で、ここは天国と地上の間の世界って感じ?」

ジョナサン「そんな感じかな」

ジョナサン「まあお茶でも飲もうか」ポンッ

ジョセフ「うおっ!?」

ジョナサン「ハハ、驚かせちゃったね」

ジョナサン「ここ、メルヘンランドは空想の世界なんだ。子供が絵本を見て夢想するような……ここにあるものはすべて人の空想でできているんだよ」

ジョセフ「おおっ本当だ」ポンッ

ジョセフ「ごめんねおじいちゃん、俺コーヒー党なの」

ジョナサン「……」ニコッ



243: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 00:22:42.92 ID:4OOACiqN0

ジョナサン「さて、君が天国と地上を行き来するのは、実は今回が初めてじゃあない」

ジョセフ「えっそおなの」

ジョナサン「通算3度目」

ジョセフ「馬鹿なァ。んなたまのピクニック行くみたいに気安く行けるとこじゃあないっしょ」

ジョナサン「フツウはそうだよ。でも今の君の肉体は一日20時間以上寝ているような状態だからね。今の君の魂は限りなく僕らと近い存在にあるんだ」

ジョセフ「笑顔でんなこえーこと言わないでよおじーちゃん……」

ジョナサン「僕は役得だと思うけど。生きながらにして僕たちと話ができるなんてさ」

ジョナサン「さて、そんな命の炎を燃え渋らせている君にお願いがある」

ジョセフ「はい?(遠回しに『死にぞこない』って言われたぜーイギリス人ってみんなこおなのか~?)」

ジョナサン「実は僕らの子孫に、恐ろしい危機が迫っているんだ」

ジョセフ「……!」

ジョナサン「ここ、メルヘンランドも関係していることなんだけどね」

ジョセフ「……聞かせてよ、おじーちゃん」



244: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 00:35:57.90 ID:4OOACiqN0

ジョナサン「ここ、メルヘンランドが空想でできた世界だということは話したね」

ジョナサン「いわば子供の純粋な『おはなし』の世界がまじりあってできているんだ」

ジョナサン「君も覚えがあるだろう? 本屋や図書館の絵本……寝る前に母親が聞かせてくれた昔話……紙芝居……人形劇……自分で描いた絵本……」

ジョナサン「さまざまな物語が媒体となって空想を作り、メルヘンランドはできていく」

ジョナサン「さて。そんな『おはなし』の中でもっとも重要なことは何だと思う?」

ジョセフ「?」

ジョナサン「『配役』だよ」

ジョセフ「魔女とか女王さまとかお姫さまとか?」

ジョナサン「その通り。たとえばオオカミはどの童話でも悪者だろう? 
     『オオカミ』という『配役』そのものが彼に物語上での役割を決定づけているんだ。
      オオカミは決して、悪者という定めからは逃れられない」

ジョナサン「では、その『配役』を入れ替えることができるとしたらどうだろう」

ジョセフ「えぇー?」

ジョセフ「つまりオオカミが猟師とチェンジしたりできるってえこと?」

ジョナサン「そう。ただし彼らの本質は変わらない」

ジョナサン「オオカミがヒト化したり猟師がオオカミ化したりはしない。外見はそのままで、役割が入れ替わるだけなのさ」

ジョセフ「じゃあ猟師が赤ずきんを食って、オオカミさんがそれを助けに来る……みたいなちょっぴりアダルティーな話になっちゃうわけねん」

ジョセフ「そのままオオカミと赤ずきんがくっついちまいそーだな」オシアワセニッ

ジョナサン「ところが僕たちが相手するオオカミは少女一人では満足してくれない」

ジョセフ「……」

ジョナサン「前置きが長くなったね。結論から言おう」

ジョナサン「かつてのディオの友人が、自分と、とある集団との『配役』を入れ替えた。目的はディオの復活だ」

ジョセフ「……!」



245: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 00:37:40.12 ID:4OOACiqN0

ジョナサン「入れ替えられたのは悪者の国・バッドエンド王国の皇帝ピエーロ以下5名。彼らは……」

ジョセフ「ちょ、ちょい待ったァ!」

ジョセフ「なんでンなことを……確信を持って言えるんだよ! もうこの世にはいないおじいちゃんがさァー!」

ジョナサン「僕とディオは一心同体だからね。望むと望まざるとに関わらず感じるんだ。彼のドス黒い波長をね……」

ジョセフ(アンテナみてーだなおじーちゃん)

ジョセフ「オッケー、とりあえず信じよう」

ジョセフ「だがなんでそのDIOの友人……っつーかアイツ友達いたんだ……がメルヘンランドのことを知ってるんだ? それに配役を入れ替えるって、どおやって?」

ジョナサン「ちょっと前にメルヘンランドの住人が地上に落っこちてしまってね。スタンド攻撃と勘違いしたDIOの友人はその子の記憶を取り出して覗き見た」

ジョセフ「記憶を取り出して覗き見る……それがそいつの能力?」

ジョナサン「さあ? 僕はスタンドに関しては門外漢だからね。明言は避けよう」

ジョナサン「とにかく、それで彼はメルヘンランドの仕組みや存在……そしてバッドエンド王国やプリキュアのことまで知ってしまった」

ジョナサン「ああ、プリキュアについてはメルヘンランドに出回っているこの『でんせつのせんし・プリキュアのえ本』を見てくれ」

ジョセフ「」フムフムペラペラ



246: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 00:38:39.25 ID:4OOACiqN0

ジョナサン「ディオの友人はこう考えた」

ジョナサン「メルヘンランドもバッドエンド王国も、空想の力で成り立っている」

ジョナサン「そこには当然自分の空想力も含まれているわけだ。ならば自分の空想力で『配役』に手を加えることもできるはずだと」

ジョセフ「でもコーヒーや紅茶を出すのとはワケが違うでしょー、他人に干渉するわけだし」

ジョナサン「うん、そうだね」

ジョナサン「口で言うのは簡単だけど、実現するとしたらまるで神を無心に信じるような、純粋で強烈な精神力が必要とされるだろうな」

ジョセフ「で、そんなことをそいつはやり遂げちゃったと……厄介だなァ」

ジョナサン「そう。とても厄介だね」

ジョナサン「彼らは既にバッドエンド王国の住民という『配役』を手に入れてしまっている」

ジョナサン「そして皇帝ピエーロもディオ……今はDIORだったっけ……と入れ替わってる状態さ」

ジョセフ「つまり……」

ジョナサン「遅かれ早かれディオは復活する」

ジョセフ「!」



247: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 00:41:11.71 ID:4OOACiqN0

ジョセフ「ん、ちょい待った」

ジョセフ「この『でんせつのせんし・プリキュアのえ本』はプリキュアとバッドエンド王国の物語だよね」

ジョセフ「いくら配役を変えても、ストーリー自体は変わらないんだろォ? この絵本がハッピーエンドで終わるんなら心配はいらないんじゃあないの」

ジョナサン「プリキュアの絵本には続きがない」

ジョナサン「彼女らのこれからによって、ハッピーエンドにもバッドエンドにも成り得る」

ジョセフ「あらほんと」マッシロー

ジョナサン「しかし、『入れ替わった』彼らが相手じゃあ行きつく先は確実にバッドエンドだろうね」

ジョセフ「奴らがスタンド使いという本質は変わってねーし、スタンド使いはスタンド使いでしか倒せないもんな……」

ジョセフ「どーにかできねーの、おじーちゃん?」

ジョナサン「できるよ」

ジョセフ「できるの!?」

ジョナサン「できるよ」ニコ

ジョナサン「僕たちの子孫をプリキュアにすればいいんだ」

ジョセフ「!? それってつまり、プリキュアの誰かと子孫の『配役』を入れ替えちゃうってこと?」

ジョナサン「その必要はない。大きなお友達の予想ではプリキュアはまだ二人分空きがあるみたいだし、そこをもらおう」

ジョセフ「メタッおじいちゃんメメタァッ」



248: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 00:43:17.47 ID:4OOACiqN0

ジョセフ「っつーか、変身にはパクトがいるんでしょ?」

ジョナサン「うーん、そうだね。さすがに僕も構造のわからないものを作れる自信はないなぁ」

ジョセフ「んじゃあ駄目じゃん」

ジョナサン「うん。だから君がいるんじゃあないか」ニコッ

ジョセフ「……?」


 ハーミットパーポゥッ


ジョナサン「やったね! 仕組みさえ分かれば複製することくらい簡単だよ」ポンッ

ジョセフ「おじいちゃん結構イイ性格してんね……」

ジョセフ「あれ。一個だけでいいの」

ジョナサン「僕たち一族は不思議な絆でつながっているからね。一人が変身すれば全員がリンクするはずだ」

ジョセフ「またそんな今思いついたような」

ジョナサン「おっとそろそろ時間だ。また会おう、ジョセフ」



249: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 00:50:54.57 ID:4OOACiqN0

ジョセフ「時間ン?」

ジョナサン「君が起きる時間さ。そろそろ息をしてない君をスージーQが見つけるはずだ」

ジョセフ「うをやっべ!」

ジョセフ「あっ、つーか俺またここに来れるの?」

ジョナサン「メルヘンランドの出入りは住人でない限り、女王の許可がいる」

ジョセフ「え~じゃあ女王様とコンタクトとんなきゃ」

ジョナサン「ところがその必要はない」

ジョセフ「?」

ジョナサン「気づかなかったかい? 僕たちはすでにメルヘンランドの住人となってるんだ」

ジョセフ「!? 嘘!?」

ジョナサン「ウソじゃあない」

ジョセフ「どおやって!?」

ジョナサン「この世界に新しく僕たち用の『配役』を作らせてもらった。作るのは自由なんだ、この世界は」

ジョナサン「もっとも、僕のような朴念仁の空想じゃあ限界があるからね。『彼女』に協力してもらったんだけど」

ジョセフ「……! それって……」

ジョナサン「」ニコッ

ジョナサン「『彼女』のイメージでは……ちょっと恥ずかしいけど、僕は『王子さま』らしい。メルヘンランドの子たちもそう認識してくれているよ」

ジョセフ「じゃ、じゃあ俺は!?」

ジョナサン「『かわいい妖精さん』」

ジョセフ「いっ……」

ジョセフ「いやん」ポ



250: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 00:54:39.02 ID:4OOACiqN0

ジョセフ『と、ゆーわけで俺はパクトの妖精さんになったのでしたん、ちゃんちゃん』

仗助「長い」

徐倫「だるい」

承太郎「三行で頼む」

ジョセフ『大不評!?』

ジョルノ「では僕たちが倒したはずの人物がよみがえってるのも、その『入れ替わり』のせいということですか?」

ジョセフ『やだジョルノちゃん大好き』

ジョセフ『そだねー。ドス黒い悪人の魂を掴み取りしたらああなった、って感じじゃあない?』

みゆき「じゃあオオカミさんたちはどうなってるの!?」ガタッ

あかね「ちょ、みゆき」

ジョセフ『ん~~……たぶん地獄とやらにいるんじゃあない? 死んだ奴と入れ替わっちまってんだし』

みゆき「そんな……」

やよい「じゃあオニさんも……」

れいか「魔女さんも、ですか」



 ~~そのころジョーカー~~


ジョーカー「二連のさくらんぼをですねェェ~~~ン、こう、種をつけたまァーんま食べるんですよォ、ン゛ッフッフゥン? やってみますゥ?」ニヤベロォ

ミラション「い、いえ、今度……」


 <コレモ! コレモ!コレモ! コレモ! コレモ! コレモ!


ジョーカー「おや男子刑務所で騒ぎがッ! ちょっぴり行ってきますねェン、さくらんぼはご自由にィィ~~~」ヒャッホーイ

ミラション「神父さ、」


 <トッテモトッテモトッテモトッテモキャワィィイイネェェェェェ
 <キンニクハシンヨーデキナイ
 <アンタイイヒトダナァ
 <キョウソフッカツジャヒャハッハー


ミラション(帰りたい……もう盗みはしない……)



251: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 01:10:41.11 ID:4OOACiqN0

徐倫「つまり新生三幹部はDIORの友人のおかげでこの世にいられるのね」

ジョニィ「奴らの言ってた恩ってのはそれか」

承太郎「『恩』というより……『弱み』って感じだがな」

仗助「命を握られてっから言う事聞いてるわけか」

ジョルノ「『協力しなければ地獄に送り返す。しかし、DIOR復活を成し遂げられたらお前たちも復活させてやる』……と、こんなところですかね」

ジョニィ「名前が変わっていたりするのも意味が?」

ジョセフ『おそらく配役を「定着」させるために元の役を模倣してんだろう』

仗助「だからキラリーナかァ」

ジョニィ「あの妙な本と化け物を使役するのも、役に『なりきる』ためなわけだ」


 ガタッ


JOJOS「!」

みゆき「あ、あの……ごめんなさい。私……もう帰るっ」タッ

あかね「みゆき!」ダッ

やよい「みゆきちゃん!」タタッ


 バタンッ


れいか「みゆきさん……」

なお「すいません、みなさん」

なお「彼女、少しショックを受けちゃったみたいだ……」



252: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 01:25:55.15 ID:4OOACiqN0

徐倫「無理もねーわよ。いきなりこんなこと言われたんじゃーね」

承太郎「こちらも少し話を急ぎすぎた……早く追いかけてあげなさい。落ち着いたらまた来るといい」

なお「は、はいっ」

れいか「おさがわせしました。また近いうちに」


 パタンッ


徐倫「……ずいぶん優しいじゃあねーの」ムウ

承太郎「あれ以上話しても得るものはないだろうからな……お互い」

徐倫「てめーらしい合理的な考えだわ」

承太郎「……」

キャンディ「じょりーん……もしかして妬いてるクル?」

承太郎「!」

徐倫「ああ!?」

ジョニィ「まあいい気はしないだろーね」

仗助「パパが取られちゃうともなればなぁー」

徐倫「ちげーよ馬鹿野郎どもッ!」

ジョルノ「そうですよみなさん。こういうのは指摘するだけ野暮ってもんです……わかりきってるんですから」

徐倫「~~~~!!」



253: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 01:34:34.37 ID:4OOACiqN0

みゆき「はあ……」

あかね「みゆきー!」

やよい「や、やっと追いついたぁ」

みゆき「あかねちゃん、やよいちゃん……」

みゆき「ご、ごめんね! なんか私……ヘンな気分になっちゃって」

あかね「みゆき……」

みゆき「おかしいよね、オオカミさんたちは悪い人なのに……もういないっていうのが、なんていうか」

やよい「さみしいの? みゆきちゃん」

みゆき「……」

やよい「全然おかしい事なんてないよ」

あかね「せや。むしろみゆきらしいわ」

やよい「私も、オニさんがもうこの世にいないって知った時、ちょっぴり悲しかったもん」

あかね「ウチかてイイ気分やない。あのオオカミ、結局ウチのお好み焼き食い逃げしてったまんまなんやからなっ」

みゆき「ふたりとも……」

れいか「私もです」

みゆあかやよ「!」



254: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 01:36:35.39 ID:4OOACiqN0

れいか「私も……もうあの魔女さんの発明に困らされることがないと思うと、物悲しい気持ちになりました」

なお「あの3人がいなきゃ張り合いがないもんね」

やよい「取り戻しに行こう、みゆきちゃん!」

あかね「せや。うちらがやらずに誰がやるゥ!」

みゆき「みんな……!」

みゆき「ごめん……」

4プリ「?」

みゆき「ポップおいてきちゃった」

4プリ「あ」




ポップ「うう……前回といい今回といい、みんな酷いでござる」

キャンディ「キャンディはもう慣れたクル」



255: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 01:38:09.53 ID:4OOACiqN0

あかね「ま、あいつのことや。そのうち追いかけてくるやろ」

やよい「それより休んでいこうよ。すっごく疲れたぁ~~」

なお「じゃああっちのベンチにでも」

みゆき「あ、えと……じゃあ私飲み物買ってくるから」

あかね「ホンマ? じゃあうちソーダ。緑色でスプラッシュなやつな」チャリン

みゆき「えっ」

やよい「私オレンジジュース。紙パックのやつね」チャリン

れいか「では私は緑茶を」

なお「私おしるこね。冷たい方おねがい」チャリリン

みゆき「りょ、りょーかいでぇぇ~~す……」

あかね「量が多いさかい手間取るかもなぁ」

やよい「『ゆっくり』行ってきてね。みゆきちゃん」

みゆき「あっ……」

みゆき「う、うん!」タッ



みゆき「」タタタタッ

みゆき「」テクテク…テク…

みゆき「……うっ」ブワッ

みゆき「うううぅぅ~~……ヘンだな、やっぱりおかしいよ……なんで、涙が出るんだろ……」

みゆき「うう、うぅぅ~~……! オオカミさん~~……!」



256: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 01:39:49.83 ID:4OOACiqN0

やよい「みゆきちゃん、大丈夫かな」

あかね「心配ないやろ」

れいか「私たちがみゆきさんを信じ、支えてあげれば……」

なお「うん。どんな逆境も怖くないさ」

あかね「おっし! ほなみゆきが帰ってきたら円陣組もかー!」

れいか「エンジン……ですか」ドドドドドド

あかね「ちゃうちゃう」

なお「円陣っていうのはこう……!?」ガクリッ

あかね「なお!?」ガシッ

やよい「なおちゃん!?」

れいか「……!」

れいか「い、いったい……何者です!?」

??「おかしいぞ……『5』ではない……『4人』しかいない」

3プリ「!」

??「『素数』ではないではないかッ!」バァーンッ

あかね「な、なんやジョジョキュアに似たモノを感じるけったいなおっさんやな」

れいか「あなたがなおを……」

やよい「なおちゃんに、何をしたの!?」



257: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 01:41:35.62 ID:4OOACiqN0

??「知る必要はない……お前たちもすぐにそうなる」

3プリ「!」ババッ

あかね「みんな、変身や!」

やよい「うっ……!?」ガクッ

あかね「やよい!?」

れいか「っ……」フラッ

あかね「れい……ぐっ!?」ドサッ

あかね「ん、んなアホな……な、なんでやねん……まるで見えない敵に不意打ちされたみたいに全員が……」

あかね「……」ガクリ

??「プリキュアの記憶DISC……スマイルパクト……これで邪魔者は消えた」ザッ



258: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 01:43:05.27 ID:4OOACiqN0

みゆき「はぁ~~~いっぱい泣いたらすっきりした~~」

みゆき「やっぱり何事も笑顔が一番だよね、スマイルスマイル」

みゆき「みんなーおまたせー! 緑色のオレンジジュースと紙パックのおしること緑茶スプラッシュとあとソーダ……」

みゆき「みんな? どうしたの? 何でこんなところで寝て……」

みゆき「みんな……?」



259: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 01:45:31.24 ID:4OOACiqN0

ポップ「ば、馬鹿な! プリキュアがこうもあっさり、あっけなさすぎるでござる!」

みゆき「で、でもだって、実際にぃ……」

徐倫「ほら、泣くんじゃあねーわよ」ポンポン

みゆき「なっ、てないもんっ!」グスン

承太郎「……妙だな」

ジョルノ「ええ。4人ともまったく抵抗した跡がありません」

仗助「ってえことは顔見知りの犯行か……」

ジョニィ「もしくは、抵抗すらできない力を相手が持っていたか、だね」

徐倫「……『スタンド』」

みゆき「?」グスッ

徐倫「……正直、メルヘンな国がどーなろーとあたしは知ったこっちゃないと思ってたけど……事情が変わったわ」

徐倫「ひいおじいちゃん、キャンディ」

ジョセフ『はいはい?』ニュ

キャンディ「クル?」

徐倫「二人とも……メルヘンランドを自由に行き来できるってことは、そこへ行くまでの道を知ってるってことよね」

徐倫「そしてバッドエンド王国はメルヘンランドと同じ世界にあるのよね……」ドドドドド

キャンディ「そうクル?」

ジョセフ『ヒュー、徐倫、おめー……』

ポップ「ま、まさか徐倫殿!?」

みゆき「??」ドドドドド

3457「……!」ドドドドド

徐倫「乗り込むわよ……バッドエンド王国へ」ドバァァーーンッ



260: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 01:49:12.96 ID:4OOACiqN0

承太郎「父は反対だ」サッサッ

徐倫「ウルセー! いいからそこをどきやがれド畜生が!!」サッサッ

承太郎「よく考えろ。敵は4人。俺たちは5人プラス一人と2匹。数の上では不利なのにあちらは攻撃を仕掛けてきた。つまり相手には勝算があるということだ」サッサッ

徐倫「女子中学生に不意打ちかますゲスにあたしが負けるかァー!」サッサッ


ジョルノ「さて、二人がカバディをやりだして早数分」

ジョニィ「やれやれまったくやれやれだよ」

仗助「でもよ~~おめーらはともかく俺たちがホイホイいけるもんなのか? その世界?」

キャンディ「メルヘンランドは女王さまのおゆるしナシには行けないクル」

ポップ「しかしバッドエンド王国はどこの誰でも自由に行き来できる……理論上は、でござるが」

ジョニィ「ようはあれだろ? 悪者ばっかりの国になんか誰も行こうとしなから関所もないんだろ」

ポップ「さよう。触らぬ悪に祟りなしというか……」

ポップ「それゆえ、徐倫殿が乗り込むと言い出したときは肝が冷えたでござる」

みゆき「でも実際いい手かも」

457「!」



261: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 01:50:58.31 ID:4OOACiqN0

みゆき「みんなが何をされたかは分からないけど、犯人がバッドエンド王国にいるっていうんなら、すぐその人に会いに行かなくちゃ。会って、4人を元に戻してもらわなくちゃ!」

ポップ「ば、ばかな!」

仗助「ま、確かにな」

ジョルノ「相手の出方を待つのも無駄ですしね……無駄無駄」

キャンディ「キャンディもさんせークル!」

ジョニィ「おーい、ってわけで意見まとまったよー」

徐倫「」ハアハア

承太郎「」ゼエゼエ

仗助「トシっすね」


 オラッ ウグゥッ



262: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 01:54:23.30 ID:4OOACiqN0

 ――バッドエンド王国


ヴァレンタイーニ「時に二人とも」

キラリーナ「なんだヴァレンタイーニ」

ディアボロン「つまらん話なら勘弁だぞ。つまらなすぎて死ぬから」

ヴァレンタイーニ「いや、君たちも興味のある事かと思うんだが」

ヴァレンタイーニ「奴は……プッチはDIORを復活させて……いったい何をしようとしているのか、とな」

キラリーナ「DIOR復活自体が奴の目的ではないのか?」

ディアボロン「フン、いくら相手を敬愛していようと、それはありえん話だな」

ディアボロン「人は見返りナシに何かを成し遂げようとはしないものだ」

ヴァレンタイーニ「復活したDIORが何かをしてくれるのを、やつは期待している。それは間違いない」

ディアボロン「奴の事だ。一個人の欲望にはとどまりそうもないな」

キラリーナ「その何かが、私の平穏を脅かすものではないことを祈っているよ」

キラリーナ「む。あがりだ」

ディアボロン「フハハハーー!! このディアボロンもだ!」バシーンッ

キラリーナ「」イラッ

ヴァレンタイーニ「待て。私も上がりだぞ」

ディアボロン「なにィ!?」

キラリーナ「はて。これは一体……」

??「特に奇妙なことではない」

3幹部「!」

プッチ「私(ジョーカー)が抜けていたからそうなったのだ」



263: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 01:57:23.20 ID:4OOACiqN0

 ガチャガチャガチャガチャ


キラリーナ「何だね、それは」

プッチ「プリキュアのDISCとパクトだ……たった今始末してきた」

3幹部「なにィィーー!!」

プッチ「ジョジョキュアではない、プリキュアだ」

3幹部「?」

3幹部「まったくわからんぞッッ!!」

プッチ「ハモるな……む」

プッチ「ジョジョキュアめ、こちらに乗り込んできたか……思ったより早いな」

3幹部「!」ガタタタッ

ディアボロン「ジョ、ジョジョジョルノ・ジョバァーナが! こ、ここきょにキタだとォォーー!!?」

キラリーナ「フフッ、面白い……東方仗助、今度こそ屈辱を晴らしてくれるッ!」

ヴァレンタイーニ「いやここは私が先に行かせてもらおう」

キラリーナ「ひっこんでいろメタボリック」

ヴァレンタイーニ「キラリーナ……平穏でいたいというなら私を怒らせないことだ……」

キラリーナ「黙れッとにかく私が先だ!」

ヴァレンタイーニ「いーや私だ!」

キラリーナ「私だ!」

ヴァレンタイーニ「私だ!」

ディアボロン「一番槍はこのディアボロンだ! 依然変わりなくッ!!」

キラヴァレ「どーぞどーぞ」

ディアボロン「」


 ――今日のボス・とっさのお約束に対応できず死亡



264: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 02:00:34.88 ID:4OOACiqN0

ヴァレンタイーニ「よし、ではトランプを続けるか」

キラリーナ「ババ抜きは飽きたぞ」

ディアボロン「ぐふっ……じゃあ大富豪」

プッチ「待て待て待て待て待て待て。待て。お前たち」

3幹部「?」

プッチ「何を普通に団らんしている。お前たちはジョジョキュアを迎え撃つ役目があるんだぞ」

キラリーナ「役目と言われてもな」

ディアボロン「貴様に言われると無性に従いたくなくなる」

プッチ(くっ、これも元の『配役』の影響か……あの三色帽子め……いや、落ち着け2……3……5……落ち着くんだ)

ヴァレンタイーニ「ではぶたのしっぽで」

キラリーナ「あれはゆっくりやれないから嫌いなんだがな」

プッチ「ゆっくりしてかないでねッ……!」

プッチ「お前たち、目的を忘れていないか。私たちの目的は、」

ディアボロン「絶頂」

キラリーナ「平穏」

ヴァレンタイーニ「愛国心」

キラリーナ「かぶせてくるな」

ディアボロン「お前こそ」

プッチ(7……11……13……落ち着くんだ……17……!)



265: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 02:05:01.84 ID:4OOACiqN0

プッチ「DIO、いやDIORだ。DIORを守ることが最重要事項ッ」

プッチ「決して奴らをDIORの部屋に近づけるんじゃあないぞ!」

3幹部「はーーーーーーい」

プッチ(19……23……29……!)

プッチ(くそ、やっぱり悪人の魂など呼び寄せるんじゃあなかった……31……いいや違う……37)

プッチ(そうだ。奴らは悪の『3』幹部。きっと私に勇気を与えてくれる存在となるはず……41……)

ディアボロ「しかし、DIORの部屋って……」ヒソッ

ヴァレンタイーニ「ああ、あまりにも入口から遠いんで近道を作ったような……」ヒソヒソ

キラリーナ「ま、言ったら言ったで面倒くさそうだ。黙っておくか」

ディアヴァレ「だな」

プッチ(ああ、なんだこの不安感は……ッ! 43……47……53……ッ!)



266: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 02:05:45.13 ID:4OOACiqN0

ポップ「ここがバッドエンド王国の城にござる」

ポップ「では拙者は女王様に報告に行くでござるが……」

キャンディ「あとはキャンディに任せるクル!」

ポップ「何かあったら、すぐ電話デコルを使うでござるよ」

キャンディ「クルー!」

ポップ「皆の衆も……キャンディをお頼み申す」

仗助「おう」

みゆき「任せといて!」

ポップ「では……失礼仕る!」ポンッ

ジョニィ「さて、とっとと乗り込んで」

ジョルノ「とっとと終わらせたいところですが……」チラ

承太郎「父は反対だ」

徐倫「またかてめーわっ!」

キャンディ「今度は何言いあってるクル?」

ジョニィ「何でも作戦に食い違いがあるらしい」



267: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 02:07:29.46 ID:4OOACiqN0

徐倫「とにかく短期決戦! 全員で真正面から乗り込んだ方が勝機は強いとあたしは感じるわ!」

承太郎「いいや……ここは二手に分かれて相手の戦力を分散させる方が賢いぜ」

承太郎「DIORも挟み撃ちできる形になるしな」

徐倫「でも!」

承太郎「気持ちは分かるが……焦っても得るモノはない」

徐倫「……あたしが焦ってるだと?」

承太郎「違うのか?」

徐倫「てめえ!」

キャンディ「落ち着くクルじょりーん~~!」

みゆき「そうだ! こういう時は多数決取ればいいんだよ! それなら文句もないよね!」ユトリィーッ

JOJOS「……」

みゆき「はい! それじゃあ承太郎さんの意見に賛成ってひとー! 手ぇあげてー!」

仗助「あ、じゃあ俺一票」

徐倫「そりゃあんたはそうだろーよ親父専属イエスマンめ」

仗助「俺そんなふうに思われてたのか」

ジョルノ「僕も承太郎さんの策を推します」

ジョニィ「僕も。悪いが、ジョウタローの方が説得力あるかな」

みゆき「えーっと、じゃあ3対1で承太郎さんの勝ちー!」

仗助「勝ちも負けもねーだろーがヨー」

みゆき「徐倫ちゃんもそれでいいかな?」

徐倫「……チッ。わかったわよ」



268: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 02:14:17.31 ID:4OOACiqN0

徐倫(ン……? 3対1……?)

徐倫「なに、みゆき、あんたあたしに賛成だったわけェ?」

みゆき「うん」

みゆき「やっぱりみんな一緒にいた方が安心かなァ~~って……」

みゆき「徐倫ちゃんもそう思ったんじゃないの?」

徐倫「あたしは……」チラ

承太郎「?」

徐倫「別に」



269: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 02:16:30.80 ID:4OOACiqN0

承太郎「じゃあ組み分けするぞ」

承太郎「仗助、お前は徐倫と一緒だ。ジョルノは俺と来い」

承太郎「あとは適当」

ジョニみゆ「!!?」ガビン

キャンディ「キャンディはぶられたクルー」

ジョニィ「いや僕の方が衝撃強い」

みゆき「はっぷっぷー」

徐倫「回復役を2つに分けるのは分かるけど……なんであたしが大叔父さんと組むのよォ」

ジョルノ「あなたが心配だからでしょう」

徐倫「あ?」

ジョルノ「仗助なら負傷してもすぐに治すことができますから。僕も同じようなことはできますが、痛みを伴いますし」

徐倫「!」

仗助「ま、なんだかんだで相思相愛ってことよ」

ジョルノ「よかったじゃあないですか。父親がろくでも『ある』人で」

徐倫「う、うっそくさッ! なら何であたしと組まねーわけ?」

キャンディ「じょりーんはパパと組みたいクル?」

徐倫「はァァー!? わけわかんねー! 別に、そんなんじゃねーし!」

仗助「またまた~~かわいーったらねーなァじょりーんちゃんはよォ~~」

徐倫「誰がだ! 頭さわんなコノヤロー!」

徐倫「クッソ。どいつもこいつもあたしをガキ扱いしやがって……」

ジョニィ「大人扱いしてほしいならしてあげるけど」

承太郎「」ドドドドドドド

ジョニィ「保護者がいなきゃね」

仗助「おいそこの爪男」

ジョルノ「わざわざ宣言するなんて命知らずってもんですよ」



270: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 02:18:38.94 ID:4OOACiqN0

キャンディ「それで、二人はどっちのチームに入るクル?」

みゆき「えーっと……」

35「」ドドドドドド

46「」ギャーギャーギャハハハッ

みゆき「徐倫ちゃんと一緒で!」

ジョニィ「えええッ! ちょ、勘弁してくれよ。あの二人圧迫感すごいんだよ!」


 ポンッ


ジョニィ「」ギクッ

承太郎「『よろしく』な……君とは色々と話したいところだ……そう色々と……」

ジョニィ「ジャ……」

ジョニィ「ジャイロォォオオーーーーーーッ!!」

ジョルノ「自業自得ってやつですね」

キャンディ「ならキャンディはじょりーんと一緒クルー」

みゆき「あっそうだ、今のうちに変身しとかないと」レディー…

徐倫「うおっそーだ私も」ゴーッ

ジョセフ(グダグダだぜー)



271: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 02:20:16.52 ID:4OOACiqN0

 ――こうしてキャンディたちはいよいよバッドエンド王国の城に乗り込んだクル。



 【正門】

承太郎「さあ……行くぜ」

ジョルノ「ええ。期待していますよ。そばに『弱点』のないあなたが、どれほどのものか」

承太郎「……」

ジョルノ「だから徐倫をあちらに組み分けたんでしょう?」

承太郎「……やれやれ。てめーは敵に回したくねーな」

ジョニィ「」ガクガク

補助の人「」ニョホニョホ オロオロ



 【裏門】

仗助「いいかおめーらー。危なくなったらすぐ引返すこと。なるべく固まって行動すんだぜー。あとトイレ休憩はねーから今のうちに済ませとけよー」

ハッピー「はーい」

徐倫「遠足かッ!」


キャンディ「突入クルー!」



272: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 02:21:57.27 ID:4OOACiqN0

徐倫「ストーンフリィィーー!!」

徐倫「……の、糸を滑り込ませてドアを開けたわ」

ハッピー「すごーい。便利ー」

徐倫「感心してねーでとっとと行くわよ」

ハッピー「あ、ちょっと待って」

仗徐「?」

ハッピー「ここにボタンがある」

徐倫「ボタンン~~?」

ハッピー「押してみていいかな?」

仗助「一瞬だけならいんじゃね?」

ハッピー「そうだね。何か起こったら手を離せばいいんだし」ポチッ


 パカッ


3人「!?」


\ギャアアアアアアアーーッ/



273: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 02:23:05.41 ID:4OOACiqN0

ジョルノ「……」

承太郎「どうした?」

ジョルノ「いえ、本当にあの3人を組ませてよかったものかと」

ジョルノ「体力はともかく、知力に不安があるんですよね」

承太郎「そうか……俺はそいつに不安を感じているんだがな」チラ

ジョニィ「」ビクゥッ

ジョニィ「ハ、ハウゥ……ジャイロ、ジャイロォォ……」ガクガク

ジョルノ「あなたが脅かしすぎるからですよ。ジョニィも、いい加減僕の後ろに隠れるの止めてください」

承太郎「……」ピクッ

承太郎「さっそくお出ましか」

ジョルノ「!」

ジョニィ「」ハウゥ

プッチ「……」ドォォーーンッ



274: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 02:33:45.22 ID:4OOACiqN0

プッチ「なぜだ」

承GIO「?」

プッチ「君に言っているのだ、ジョルノ・ジョバァーナ」

プッチ「DIORの……わが友の息子でありながら、なぜ父の復活を阻止しようとする」

ジョルノ「……どうやらあなたがプリキュアを襲った犯人で間違いなさそうだ」

ジョルノ「あなたのような人間を友人に持つなんて、父とは会ったことありませんが、どの程度の人物かは見当がつきました」

プッチ「答えるのだ。ジョルノ・ジョバァーナ!」

プッチ「DIORの崇高で偉大な遺伝子を受け継ぐ君が、なぜ」

ジョルノ「あなた勘違いしています」

ジョルノ「僕に父はいません。種はありましたが」

プッチ「!」

承太郎「やれやれ、いい性格してるぜ」

ジョルノ「事実を言ったまでですよ」

プッチ「なるほど……ならば……残念だが、君も敵とみなすとしよう」

承GIO「!」ザッ

プッチ「友のところに行かせはしない……ッ! 決して!」



275: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 02:43:15.74 ID:4OOACiqN0

 ヒュウウーー


仗助「うげっ!」

ハッピー「ぎゃん!」

徐倫「でぇッ!」

仗助「ぐっ!」

徐倫「い、いってェェ~~!」

ハッピー「ビックリしたぁ~」

徐倫「まさか床が開くとはね」

仗助「お、おれの上から退いてくれよ……てめーら」

徐倫「うわっ、ごめん大叔父さん!」

ハッピー「怪我はない? キュアクレイジー」

仗助「あれなんか略された」

徐倫「じゃああたしは……」

ハッピー「キュアフリー?」

徐倫「あ、そことってくる」

ハッピー「だってキュアストーンじゃあかわいくないし」

仗助「その感性、嫌いじゃあねーぜェ~」

ハッピー「なんかわかんないけどほめられた」エヘ



276: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 02:45:14.39 ID:4OOACiqN0

徐倫「とりあえずここはどこ……って」


 ドォォーンッ


徐倫「な、なんなのこの物々しい設備」

徐倫「まさか……いや、まさかよね、まさか」ハハハ

ハッピー「あ、かんおけ」

仗助「よし開けてみっか」

徐倫「うわああああっちょっと待ったァー!」


 バゴーンッ


仗助「開けた」

ハッピー「ひらいた」

徐倫「あいちまった……」


 ジャァァーーンッ


仗助「何だ。中で寝てるやつがいたぜ」

ハッピー「うわー、すっごくきれいな人ー」

徐倫「えーっと、棺桶の蓋を拝見」

ハッピー「うわえーごだ。とてもよめない」

仗助「D・I・O・R」

ハッピー「でおーる?」

仗助「ディオールか……女性向けブランドみてーな名前だな」

3人「……」

徐倫「集合」ピッ



277: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 02:46:59.74 ID:4OOACiqN0

ハッピー「えー!? えー!? なんで!? あの人ラスボス的な人だよねェ~~!?」

徐倫「こっちが聞きてーわよバガッ!」

徐倫「あ~~チクショォー! なんであんなところにッこんな抜け道があるのよォ~~!」

徐倫「今のあたしたちッ! ドラクエでいうトコロのやっとヒノキの棒から剣に武器が持ち替わったような段階よ!? 勝てるかっつーの!」

仗助「しかしよォ……やっこさん、今は害はなさそーだぜ。ぐっすり眠ってるみてーだ」


 スースースヤスヤ


徐倫「確かに……腹が立つほど安らかな寝顔だわ」

ハッピー「まるで眠りの国のお姫さまだね」

徐倫「ぞっとしねーたとえね」


 スースーWRY…スースー


仗助「……」

ハッピー「……」

ハッピー「ねえ、私たち……きっと同じことを思ってると思うんだけど……」ドドドドドド

仗助「ああ、俺も同意見だぜー……」ドドドドドド

仗助「ところで俺はマジックを持っている!」

ハッピー「グッド!」バァーンッ

徐倫「グッドくねぇーー! 何考えてやがんだクソガキども!」



278: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 02:48:35.99 ID:4OOACiqN0

徐倫「こいつを目覚めさせねーようにするのが最重要事項でしょうがよー!」

仗助「ん、そう言われっとそうだな」

仗助「じゃあ額に肉の字くれーで勘弁してやろう」

ハッピー「私はほっぺにネコさんのおひげ描くねー。にゃにゃんがにゃん、と」

徐倫「だからやめろっつてんのよォー!」

仗助「いいか徐倫、どんな時でも童心と日常の心を忘れちゃあいけねーんだ……だからよォ~」

ハッピー「今キュアクレイジーがいいこと言った!」

徐倫「だぁー! もう! 勝手にしやがれ!」



279: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 02:51:27.44 ID:4OOACiqN0

仗助「言われなくてもそうさせてもらうぜー」

ハッピー「絵だけじゃあメッセージ性がないから文字も書いてあげよっと」

ハッピー「う、る、と、ら、はっぴー……キャンディも描いたげる~」

キャンディ「クルー♪」

仗助「じゃあ俺グレートって書く」

ハッピー「うわっ、えーごだ、崩し字だ、すごーい!」

仗助「クックック……28さいの頭脳舐めんなよ」

ハッピー「じゃあ私は……あーもう書くスペース無いや」

仗助「ううむ、一通りやっちまった感があるが……」

ハッピー「物足りない」

仗助「そう。それだ」

ハッピー「ところで私は髪ゴムを持っている!」

仗助「グレート!」バァーンッ


徐倫「くっ……」フルフル

徐倫(た、楽しそうじゃあねーかチクショーーッ!!)



 ――ちょっと仲間に入りたいと思ってしまった徐倫であった。



280: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 02:58:37.25 ID:4OOACiqN0

徐倫「さて、気が済んだところで本題よ」

徐倫「どうやらこの男はバッドエナジーが満タンになったら起き出すみたい」

仗助「それまでひたすら……それこそ眠りの呪いをかけられてるみてーに寝てばっかってことか」

ハッピー「今何%くらいたまってるんだろー」

徐倫「80くれぇじゃあない」

仗助「いや90はいってると見たな」

徐倫「目盛が結構高いトコロにあるわね……こっからじゃあよくわかんないわ」

キャンディ「そういう時は『ちょうちょデコル』を使うクルー」

ハッピー「はーい」


 カシュァンッ
 レッツゴーッ
 チョ・ウ・チョッ!


ハッピー「」フワン

ハッピー「羽が生えた!」

仗助「おーかわいいかわいい」



281: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 03:09:05.07 ID:4OOACiqN0

徐倫「そのままあっちまで飛べる?」

ハッピー「了解!」パタパタ

ハッピー「えーっと……はっぷっぷ~、まァーたえーごだ。読めないよォー」

徐倫「スペルは?」

ハッピー「えふー、ゆー、えるえるっ!」

仗助「F……U……」

徐倫「LL?」

仗徐「『フル』だとォォオオーーーッ!!?」

ハッピー「やだなー、『ふる』じゃなくって『えふゆー』……」

徐倫「いいからこっち降りてきなさい!」

仗助「バ、バカなッ! 復活まではあと二週猶予があるはずだぜーー!(※6月25日現在)」

徐倫「二回分のバッドエナジーはどこから……」ハッ

徐倫「うおおおおおっ! 『ここ』からだァーー! ディアボロンとキラリーナが集めた分ッ!!」

仗助「なるほど納得大ピンチだぜ」



282: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 03:11:41.82 ID:4OOACiqN0

仗助「うおおおおおっ機材が唐突にガタガタ言い始めたぜこんにゃろー!」

徐倫「あたりに尋常じゃあない雰囲気が漂ってるわ!」

ハッピー「も、もしかしてもうすぐ復活するの?」

ハッピー「『あれ』で?」

仗徐「……」

ハッピー「ど、どおーーしよォーーッ! キュアクレイジー!」

仗助「お、俺に聞かれてもよ~~あっそうだ承太郎さんに聞きゃあいいんじゃあねーか!」

徐倫「二言目にはそれだなテメーわっ!」


 Prrrrrr


承太郎『仗助か……今敵とエンカウントしたところだ。もうかけてくるな』ブチッ

仗助「現実は非常だぜ……」

徐倫「とか何とか言ってる間に……」



DIOR「……」ムクゥリ

仗徐「」

ハッピー「……起きちゃった」



283: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 03:14:19.60 ID:4OOACiqN0

ジョニィ「もうやだ……僕ダニーランドに帰る」グスッ

補助の人「」ニョホニョホ オロオロ

プッチ(なんだかよくわからないうちに一人は再起不能になっているが……依然としてこの二人は危険だ)

承GIO「……」

プッチ(この二人……いったいどれほどの修羅場を潜り抜けてきたのか、まったく隙がない)

プッチ(接近戦では不利か……ならば)


 Prrrrrrr
 Prrrrrrrrrr


プッチ「……」

プッチ(あ、あのちっぽけな3幹部がァ~! 時と場所をわきまえてコールできないのかァァ~~!!)


 Prrrrrrrrrr
 Prrrrrrrrrrrrrrr
 Pwrrrrrrrrrrrrrrrrrrr


プッチ「ちょっと失礼」ピッ

承GIO「……」

プッチ「ハロー? 一体なんだ」イライラ



284: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 03:15:17.41 ID:4OOACiqN0

??『……』

プッチ「……?」

??『プッチ……』

プッチ「……!」

プッチ「こ、この声は……まさか……」

??『知っているか……』

プッチ「き、君は……!」

承GIO「……!」


??『油性マジックの落書きはな……マーガリンで消える』

プッチ「DIOォォォォォRッッ!!!」



285: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 03:17:19.27 ID:4OOACiqN0

プッチ『ディ……DIOッッRッ!!! ああDIO……Rッ! 君の声をもう一度聞けるとは……DIO!R!』

DIOR「まずはお礼を言わなくちゃあな……わが友よ」

プッチ『DIOR……私はやっと君と……ああDIOR! 君がDIORか、DIO、DIO……Rッ!』

DIOR「やかましいうっおとしいぞ(ああ私だよ……プッチ)」

徐倫「ベタなことすんなコイツ!」ガビーン

プッチ『……今のは私に言ったのかい?』

DIOR「そんなことよりプッチよ、聞いてくれ。復活して気が付いたことがあるんだが」

プッチ『何だい?』

仗助「あいででででででッ!! ギブギブギブッ!」バンバン

DIOR「私偶数部と相性がいい」



286: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 03:25:39.06 ID:4OOACiqN0

プッチ『!? ど、どういう事だッ! 君の所にジョジョキュアが来ているのか!?』

DIOR「ああ、だが気にするな。私は気にしていない」

DIOR「まったく気にしていないともフハハハハ」メキメキ

仗助「ごっは、しぬしぬ」

DIOR「しねしね」

徐倫「逆エビ固めェ……重い・苦しい・スタミナがガリガリ削られるっつースタンダードながらえげつねェ技……」

ハッピー「なんで起き抜けにそれをやるの?」

徐倫「あたしにも分かんないわ」

仗助「ちょ、マジッタンマタンマ!」バンバン

DIOR「殺し合いにタップなんて概念はないぞォー4部主人公ゥ」

徐倫「プロレス技の概念もないわよ」

仗助「決まっちゃってる、決まっちゃってるぜェー」

ハッピー「キュアクレイジー、こういうときこそスマイルスマイル!」

仗助「」ニカッ

DIOR「」キランッ

ハッピー「」パシャッ

徐倫「なにこれ」



287: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 03:28:28.12 ID:4OOACiqN0

 Prrrrr


徐倫「もしもし?」

承太郎『俺だ』

徐倫「親父!? なんであたしの番号知ってんの」

プッチ『ハウッ、そういえば君もなぜ僕の電話番号を? ま、まさか……』ポッ

DIO「ハハハ、それはね、内線だからだよプッチィ」

徐倫「っつーか親父プッチとかいう奴とエンカウントしてんだろ! なに呑気に電話してんだよッ」

承太郎『いや……あっちずっと話してるし……いいかなって』

徐倫「なら加勢に来てよ! こっちは大叔父さんが大変なことに……」

仗助「栄光は……お前に……ある……ぜ……徐倫」ガクッ

徐倫「おおおじさぁぁ~~~んッ!!」ブワッ

ハッピー「キュアクレイジぃぃーーっ!」ブワッ

DIO「さて。次は君たちの番だな、お嬢さん」

ハッピー「ど、どうしよう……あの人に裸締めされたら私抜けられる自信がないよ」

徐倫「安心しろ。あたしもない。っつーか誰もねえ」

承太郎『俺はある』

プッチ『私はちょっとないな……』

徐倫「会話に入ってくんな! いいからテメーらはテメーらでやってろォ!」ブチッ



288: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 03:48:37.25 ID:4OOACiqN0

 Prrrrr


ハッピー「間髪入れず掛かってきたっ」

徐倫「しつけェーんだよ糞親父ッ」ブチッ

徐倫「ムカついたから着拒してやる」

ハッピー「えーかわいそうだよー」

DIOR「ムッ?」


『うおおおおぉぉその携帯を寄越せェェェーー!』

『なんだとォォォーー! これは私とDIOの愛に満ちた対話のために必要ッ渡すわけには……!』

『スタープラチナッ』

『ホワイトスネェェイクッ』ブツッ


徐倫「ああ、しまったわ……あたしのせいであっちまでギャグ空間に……」

ハッピー「気にすることないよ。スマイルスマイル」

徐倫「そればっかだなてめーは」



289: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 03:52:30.68 ID:4OOACiqN0

DIOR「フフ……におう。におうぞ」

ハッピー「えっ」

徐倫「えっ」

ハッピー「徐倫さん脇シューってするやつ持ってる?」ヒソッ

徐倫「一瞬思ったけどさ……そう言う事言ってるんじゃあないと思うわよ、多分」

DIOR「ジョースター家の『におい』が君たちから漂ってくる」

DIOR「ふん? 顔付きからして君かな?」

徐倫「だからなんだってのよ」

徐倫(コイツ……なんかヤバい。本能的に『マズイ』って感じがビンビンするわァ~~)

DIOR「出会いを操作する運命というモノがあるなら……なかなか粋なことをする」

DIOR「ジョースターで、しかも女……またとない馳走ではないか」

ハッピー「食べるの!?」

DIOR「食べるさ」

徐倫「いい笑顔!」

徐倫(い、いや、そうなわけない……そんなグロイ話じゃあなくって、これは……!)

ハッピー「?」

徐倫(ああ! 私もこんくれーハッピーな頭になりてェー!)



290: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 03:54:10.68 ID:4OOACiqN0

DIOR「気が強そうだな……そういうところも気に入った」

徐倫「ちょ、てめー何考えてやが……寄るなチクショー!」

DIOR「そう怯えるな……何も怖いことなどないんだよジョースターの末裔よ」フーフー

ハッピー「やだあの人すごい興奮してる! 目とか真っ赤だし!」

徐倫「それは元からだろ」

DIOR「クククッ、そうだなァー私は興奮しているのかもしれんなァー」

ハッピー「ひっ!」

徐倫「『ストーンフリ』……」

DIOR「ごちゃごちゃ抜かさずこのDIOに鮮血を捧げろ!」

DIOR「そしてこのDIOの子供を産めェェーー!」

徐倫「言いやがった! 純真な子供の前でこのヤロォー!」



291: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 03:57:24.63 ID:4OOACiqN0

【問題:あかちゃんはどこからくるでしょう?(NGワード:コウノトリ、キャベツ畑)】


 ピンポーンッ


ハッピー「お父さんとお母さんが『子供が欲しいね』って言って一緒に寝ると神様が運んできてくれるんだよ!
    (ソース元:しょうがくせいの保健体育)」



徐倫「微妙に合ってるのがむかつくわァー」

DIOR「そこまで言うならすべて言ってしまえばよかろうになァ」

ジョセフ『育児経験のないテメーにはわからねーだろうぜッ! DIO!』

DIOR「ヌムッ」

徐倫「ひ、ひいおじいちゃん!」

ジョセフ『てめーの目的の為に誰かを殺すじゃあ飽き足らず……うちのひ孫をこまそうなんざあ! こりゃあメチャ許せんよなァーー!』

ハッピー「こます?」

徐倫「その単語、今すぐ忘れろ」

ジョセフ『うおおおおおおっブッ壊すほどシュート!』

DIOR「くどいッ! 波紋なんぞry」


(中略)


ジョセフ『俺は……お前らを……見守って……いるぜ』ガクッ

ハッピー「パクトのようせいさぁぁ~~~~ん!!」

徐倫「やれやれだわ……親子揃ってやれやれだわ……」



292: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 04:07:11.20 ID:4OOACiqN0

プッチ「DIOだッ!」バギッ

承太郎「ヒトデだッ!」ボゴォッ


ジョルノ「前提からして間違ってると思いますあの言い争い」

ジョニィ「そもそも何を争ってんの?」←復活

ジョルノ「さあ……じゃ、僕たちは」

ジョニィ「帰る?」

ジョルノ「帰りませんよ。プリキュアを助ける手がかりを見つけましょう」

ジョニィ「時間測らないでいいの?」

ジョルノ「無制限マッチに切り替えましょう」


プッチ「DIOの方が髪の毛サラサラ!」バギィッ

承太郎「ヒトデさんの方が触手多いだろうがオラァ!」ボゴォッ



293: ◆yMFjXU9zDk:2012/06/25(月) 04:07:45.34 ID:4OOACiqN0

 今日はここまで



295:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/06/25(月) 07:57:31.72 ID:wJS1VllIO


触手の問題かよ!


徐倫「あたしがプリキュアァ~?」 キャンディ「クル!」【後編】



転載元
徐倫「あたしがプリキュアァ~?」 キャンディ「クル!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1338539318/
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         コメント一覧 (20)

          • 1. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年09月28日 07:33
          • な…ながいッ…!
            長すぎるッ…!!
          • 2. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年09月28日 07:44
          • キャラ崩壊ひどすぎるwww
          • 3. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年09月28日 09:42
          • 基本的にどことクロスしても荒木絵が想像できる不思議
          • 4. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年09月28日 18:08
          • ジョジョとプリキュアが何故かボーボボの世界で戦っているッ!
            理屈じゃない、そうなのだと魂で理解したァ!!
          • 5. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年09月28日 23:20
          • 徐倫のジジイは空条貞夫だってことを忘れてやがる…!
          • 6. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年09月29日 02:23
          • いやぁ、長いけど面白いな
            セリフにちょこちょこ小ネタがあるのが笑えるwww
          • 7. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年09月29日 02:28
          • なかなかに楽しめる…暇つぶしにはもってこいだな…
          • 8. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年10月03日 19:36
          • プリキュア見たことないけど楽しめたわw
          • 9. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2013年01月04日 10:27
          • ジョルノ最高や
          • 10. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2013年01月17日 12:57
          • ボスェ…
          • 11. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2013年02月11日 00:51
          • >承太郎「その『プリキュア』とかいうやつ、徐倫がやるなら俺もやろう」
            何故かクモジャキーさんで脳内再生された
          • 12. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2013年02月25日 17:05
          • wwwwwwwwwwwwwwwwwwww
          • 13. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2013年07月02日 17:50
          • キュアクレイジー…純粋に狂っとるという意味か。
            みんな狂ってるけどなwww
          • 14. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2013年07月21日 02:29
          • >DIOR(変身…だと…?馬鹿な、あともう何分待てばよいのだ…ッ)
            律儀に待っているDIOに笑った。

            キャラ崩壊してるけど、ジョジョのキャラ掴みとストーリーがしっかりしているから困る。乙。
          • 15. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2013年08月31日 03:12
          • プリキュアは魔法少女じゃあないぜ!!!
          • 16. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2013年10月19日 21:57
          • さりげなくギャグマンガネタ入っててワロタ
          • 17. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年01月12日 08:51
          • ひどいキャラ崩壊なのに面白いし、たまにちゃんとキャラにそっててなんだか悔しいwww
          • 18. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年04月13日 00:38
          • ピースにじゃんけんで勝った報告する承太郎がなんか可愛い
          • 19. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2018年02月18日 12:15
          • これはひどい
          • 20. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2019年04月29日 18:43
          • なんかたまに見たくなるんだよなコレ

        はじめに

        コメント、はてブなどなど
        ありがとうございます(`・ω・´)

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