澪「田井中聡君へ 最後の夏 絶対甲子園出場だよ」
聡「うん!応援メッセージ受け取ったよ!」
澪「インターネットでも紹介されてるみたいだしなんか照れくさいな////」
聡「俺頑張るよ!でも、その前に澪さんに伝えたいことがあるんだ…」
澪「どうしたの?怖じ気づいちゃった?」
聡「違うんだ…澪さん!お、俺…!澪さんのこと…!」
澪「!!」
聡「今は大事な時期だってのは分かってる…でもこんな気持ちじゃ……俺…」
澪「まて聡、その続きは大会が終わってからだ!」
聡「え?」
澪「私だって…聡が困らないようにずっと我慢してるんだ…////」
聡「澪さん…!」
澪「ふふ…頑張れ聡!////」
澪(私の気持ちはもう決まってるよ////)
律「いやー!聡の就職も無事に決まってよかったよ!」
澪「この不況だからな!私も安心したよ!っておい、注ぎすぎだ!」
律「今日は私のおごりだから気にすんなって!ほれほれ!」
澪「こんなに飲めるか!」
律「まったく、澪も心配性だからな~!聡はこの私の弟なんだぞ!」
澪「だって…!」
律「ははは、将来の旦那様だからそりゃ心配だよな!」
澪「ち、ちが…////」
律「照れるな照れるな!」
澪「もう!バカ…////」
律「塗料の大企業に就職だからな!将来も安泰だ!」
律「しかしムギは琴吹グループの社長で唯は歌手だもんな!梓もプロで売出し中みたいだし!」
律「私なんか運送業者だからなー、みんなすごいよ!」
澪「私だってただの会社員だよ、てか私は聡がいればお金なんて要らないし////」
澪「なんかさ、年下なのにすっごく頼れて…////」
律「まーたのろ気かよ!」
澪「違うよ!////でも律だって驚いてるでしょ?」
澪「この間までかわいい弟みたいに思ってたのに…////」
律「はいはいはいはい」
澪「聞けって!////」
テレビ『暴力団同士の抗争ではないかと…』
律「………」
澪「律?」
律「ヤクザ同士のドンパチかー、おっかないなぁ…」
テレビ『依然として犯人の手がかりは掴めておりません』
澪「あー…これまだ犯人見つかってないんだ…」
律「うん?…ムギからだ、珍しいな」
律「おーす!」
紬『あ、りっちゃん…』
律「どした?」
紬『えっと…いきなりごめんね、すごく言いにくいんだけど…』
律「なに?悩み?」
紬『そういうわけじゃないの……ただりっちゃんに確認して欲しい物があって…』
律「え?私に?」
紬『ええ……でも…』
律「…?」
澪「ムギ?なんて?」
紬『澪ちゃんもいるの?』
律「あ、いま一緒に飲んでるんだ」
紬『…………そっか…』
律「元気にやってるんじゃないかな?一人暮らしだからわかんないや」
律「澪は聡と会ってるんだっけ?」
澪「んー、この間大学のサッカー部の仲間で遊びに行くって言ってたよ」
律「なんか大学のサッカー部で出かけてるらしいよ」
澪「ここ数日は連絡してないよ、邪魔しちゃ悪いし」
紬『サッカー部ってもしかして青いユニフォームの…?』
律「そこまでは覚えてないけど……その部活って青いユニフォーム?」
澪「そうだよ、ほら!」
律「あんな奴の写メなんか保存するなよwww」
澪「うううるさい////」
律「ははは!青いユニフォームだってさ」
紬『………』
紬『澪ちゃんにも見てもらった方がいいのかな……』
律「澪も?」
澪「?」
紬『………』
律「なんだよ、なんかおかしいぞ?」
紬『ごめんね、ごめんね…』
律「もう!水臭いなぁ!」
澪「なんかわかんないけどムギ困ってるの?」
律「私たちに見て欲しい物があるんだって」
澪「ちょっと代わって」
律「ムギ、ちょっと澪とかわるぞ」
紬『あ…』
紬『えと…なんでもないの…いえ、なんでもないって事はないんだけど…』
澪「悩みなら相談に乗るけど…」
紬『私じゃなくて聡君…でももしかしたら間違いかもしれないし…』
澪「聡がどうかしたの!?」
紬『まだ、まだ決まったわけじゃないの…だからりっちゃんに確認して欲しくって…』
澪「なにがあったんだよ!!」
律「ちょ、ちょっと澪…」
澪「あ…ごめん…」
紬『ううん……』
澪「とにかく私は聡の恋人だし、律は家族なんだ」
澪「聡に何かあったのならはっきり教えて欲しい」
澪「ムギ…」
紬『わかったわ』
澪「で、何があったんだ?」
紬『もしかしたら聡君がとんでもない事件に巻き込まれてしまったかもしれないの』
澪「事件!?聡が!?」
律「なにかあったの!?」
紬『あ!まだ決まったわけじゃないのよ?』
澪「でも…!」
紬『でも人違いかもしれないから身内のりっちゃんに確認して欲しかったの』
澪「そうか…でも確認って…」
律「ちょっと貸して!」
澪「あ!ちょ…」
紬『りっちゃん?…事件と言うかなんと言うか…』
律「もう、はっきりしろよ!」
紬『車をぶつけちゃったみたいで…その相手がね…』
律「やばい相手!?ヤクザとか!?」
澪「!!」
紬『え……ええ…そう……ね……』
律「で、聡はそのあとどうなったの!?」
紬『それはちょっと…なんともはや……』
律「ムギ!」
紬『…ええと……運が良いのか悪いのかその件が終始防犯ビデオに残ってて……それの確認を……』
律「どこに行けば良い!?」
紬『と、とりあえずうちに来て!』
超支援
律「相変わらずでかいな…」
紬「ごめんねわざわざ…」
澪「それより聡は…」
紬「聡君が運転していた車がヤクザの車に追突しちゃって…」
澪「…………」
紬「あ、聡君かはまだ分からないの!」
律「その確認…だな…」
紬「ええ……ビデオは二つあるわ」
紬「事故を起こした車はうちの系列のレンタカー会社で、車載カメラの映像が残ってたの」
律「で、もう一本は?」
紬「……あづま寿司…ここもうちの系列なんだけど事故現場の防犯カメラよ…」
澪「はやく見せてくれ!」
紬「わ、わかったわ…」
律「うわあ、これは聡…だな……」
澪「ああ……隣は聡の大学の友達の……名前出てこないな…」
律「たしか畑野君だろ……だったっけ?」
紬「……とりあえず問題のシーンはここ…」
ドーン!!
澪「あ!」
聡『やべえよ…やべえよ…』
律「なんだよ…これは聡が完全に悪いな…」
紬「ええ…」
紬「問題はこの後…」
ヤクザ『おいコラ降りろ!免許持ってんのか』
澪「ひぃ!?」
聡『はい…』
律「な、何が起こってるんだ?」
澪「あづま寿司の防犯カメラか…」
律「ヤクザに免許証を取り上げられてる…」
澪「な、なあ律…このヤクザ…さっきのニュースの…」
ヤクザ『おいゴラァ!免許見せろ!早くしろよホラ』
律「あ!」
紬「………谷丘さん…数日前に射殺されたヤクザね…」
澪「え!?」
律「うそだろ!?どうして…」
紬「………」
TNOK『おいお前らクルルァについてこい!』
律「おい!どこに行くんだよ!」
澪「さ、聡…」ガクガク
律「免許証を取り上げられてどうしようもなかったんだな…」
澪「なあムギ!このあと聡は…聡はどうなったんだ!?」
紬「そ…!それは!!………その……えっと…………」ゴニョゴニョ…
澪「まさか殺人?…殺されたとか!!!」
紬「わわわわわからないわ!////」カァァ
澪「え!?」
律「分からないって…じゃあ事務所の場所はどこだよ!車載カメラに残ってるんだろ!?」
紬「ごめんなさい!それもわからないの!」
律「なんで!?」
紬「と、とにかくこの件についてはうちの系列でなんとかするから…!」
律「聡は私の弟だし澪の恋人だ!そういうわけにも行かないよ!」
紬「あのね、ほんとうにね、だったらなおさらね、うん、まずいから、ええ」アセアセ
澪「ムギ!」
紬「ひぃッ!?」
律「やっぱり何か知ってるんだろ!?」
紬(だめよ!とてもじゃないけど本当のことは言えないわ!なんとか誤魔化さないと!!)
紬「ごめんね!わかr」
澪「人の命がかかわってるんだぞ!?いくらムギでも…!」
紬(だって……)
紬「ま、まずはおちつこ?ね?」
澪「おちついてられないよ!!」
紬(あんなことって…)
紬「心の準備もいるし!ね??」
律「私たちがどれだけの覚悟でここに来たと思ってるんだよ!」
澪「心の準備なんてとっくに出来てるよ!」
澪「今はお茶所じゃないだろ!」
紬(ヤクザに強要されて友達とホモセックスしたあげく)
紬「アイスティーなんてどうかしら!」
紬(そのヤクザを拳銃で脅して輪○して最後は銃殺してしまうだなんて!)
律「ふざけないでくれ!!」
紬「言えるわけない!!!」
澪「え?」
律「え?」
紬「あ……」
澪「やっぱりとんでもない事になっちゃってるんだな…」
紬(ある意味最悪なんだけどね…)
律「なあムギ、大体予想は付くけど聡はどうなったんだ?教えてよ…」
紬「あー…」
紬(きっとその予想の斜め上をロケットで突き抜けて木星あたりまで飛んでいくわ…)
澪「もしかしてあのヤクザを殺したのは聡とか…!」
紬「え…ええ……」
律「やっぱり……か…」
澪「そ………んな!!」
律「殺人だなんてあいつとんでもないことを!」
紬(ただ殺しただけだったらどれだけよかったか…)
紬「ふー…」
澪「ムギ…」
紬「仕方ないわ」
律「教えてくれるの?」
紬「ええ」
澪「ありがとう…」
紬「…………」
紬「まず聡君達は無事よ、今は警察署にいるわ」
澪「聡…生きてる!」
律「よ、よかった…」
紬「二人はヤクザの事務所で射殺事件が起こったのは知ってるよね?」
律「ああ…」
紬「その事務所はうちの系列の不動産会社の管理してる物件だったの」
澪「ご都合主義だな」
紬「気にしちゃだめ」
紬「それでたまたま今回の事件が防犯ビデオに映ってたのよ」
澪「そうなんだ…」
律「聡…きっと深い理由があったに違いない…」
紬(あったのかなぁ…)
紬「おそらくは報復ね、酷い目にあったみたいだし」
紬「事務所に隠してあった銃を聡君が見つけてヤクザを射殺したの……」
紬「まず聡君達は無事よ、今は警察署にいるわ」
澪「聡…生きてる!」
律「よ、よかった…」
紬「二人はヤクザの事務所で射殺事件が起こったのは知ってるよね?」
律「ああ…」
紬「その事務所はうちの系列の不動産会社の管理してる物件だったの」
澪「ご都合主義だな」
紬「気にしちゃだめ」
紬「それでたまたま今回の事件が防犯ビデオに映ってたのよ」
澪「そうなんだ…」
律「聡…きっと深い理由があったに違いない…」
紬(あったのかなぁ…)
紬「おそらくは報復ね、酷い目にあったみたいだし」
紬「事務所に隠してあった銃を聡君が見つけてヤクザを射殺したの……」
澪「ここまで来たんだ、当たり前だよ」
紬「本当の本当??」
律「ああ!」
紬「本当の本当の本当???」
律「ムギ!」
澪「ムギってば!」
紬「引き返すなら今のうちよ?事が事だから今回の件は何としてももみ消したいの…」
澪「そりゃあ暴力団がらみだしな…ムギのとこだって大変でしょ?」
紬(そうじゃなくて…)
紬「ええ、だから出来れば二人も何も知らなかった事に…」
律「覚悟は出来てるって言っただろ!」
紬「これから見せる映像は二人にはとっっっっっっっっっても残酷なものよ!?それでも?!」
澪「まさか射殺って相当残忍な…」
律「聡に限ってそんな殺し方は………いや、だからってそんな事は関係ない!」
澪「ああ!私だって恋人なんだ!」
紬「……見る前に約束して、絶対に人の性癖を差別しないって」
澪「えっ」
律「性…癖…?」
紬「あ!趣味よ!趣味趣味!」アタフタ
澪「そんな事くらい!」
律「だな!」
紬「わかったわ!二人を信じる!」
澪「ムギ!ありがとう!」
律「私達は軽音部の仲間じゃないか!」
紬「ふふ…そうだったね」
紬「それじゃ、行くわよ」
紬(今年の夏に起こった殺人事件の真相)
紬(さしずめ真夏の夜の悪夢って所ね………)
澪「聡の大学の先輩の只野君だ…」
TDN『免許証返してください、オナシャス!』
律「やっぱり免許証取り上げられたんだ…」
TNOK『それでも謝ってんのかよ、とりあえず土下座しろよ、早くしろよ』
律「………こいつ…!」ギリ!
TNOK『ダルェのクルルァにぶつけたと思ってんだよ!』
聡『………』
TDN『すいません!』
澪「聡?」
律「おい!ぶつけたの聡だろ!先輩に任せてないで謝れよ!」
紬「まぁまぁ、驚いて萎縮しちゃったのよ」
澪「うん…」
TDN『オナシャス!センセンシャル!』
ヤクザが校門を拳銃で撃たれるやつ
なんでTDNなんだよ、設定ちゃんとしろやカス
TDN『はい』
TNOK『とりあえず犬のまねしろよ!』
律「なんだよこの鬼畜ヤクザ!」
澪「く…!ちゃんと謝ってるじゃないか!」
TNOK『犬だよ!ヨツンヴァインなるんだよ!早くしろよ!おい!かえさねーぞ!』
TDN『やれば返していただけるんですか!?』
律「やめろ!そんなことするな!」
澪「ああ…!」
TNOK『何お前犬の癖に服着てんのかよ』
律「くそお…」
TNOK『おい、お前中田か』
聡『はい』
律「えっ」
澪「えっ」
TNOK『田井中じゃねーか、紛らわしい』
澪「字は近いけど全然遠いぞ!?」
TNOK『お前が脱がせろ』
聡『はい』
律「!?」
澪「!?」
紬(始まっちゃった……)
澪「え?」
律「え………え…?」
紬「…………」
澪「ねぇ、なんで脱ぐの?」
律「ってか聡脱がせてるし…」
聡『はい』
TNOK『脱がせろよ!』
律「!?!!」
澪「!!?」
紬(さすがに二人とも混乱してるわね…)
澪「いやズボンだけでいいだろ!なんでパンツまで!?」
律「まてまてまて!突っ込むとこはそこじゃないぞ!?」
澪「躊躇なく脱がすってどういうこと!?」
律「お前を庇ってくれた先輩だろ!?」
TNOK『ワンワン鳴いてみろよ!』
律「や、やめろ!」
TDN『ワン!ワン!』
TDN『ワン!ワン!ワン!』
澪「屈してしまった…」
TNOK『お手だよ、早くしろよ、かえさねーぞ』
律「ああ……只野君…」
TNOK『なんか犬っぽくねーな、なんかたんねーよなぁ、おい首輪しろよ』
TNOK『おい田井中、お前首輪してやれよ』
聡『はい』
律「………なぁムギ、これはどういうことなんだ…?」
TNOK『おいこっちケツ向けろ!早くしろよ!』
澪「……理解が追いつかないよ……なんで聡は首輪なんて持ってるんだ…」
TNOK『きたねぇケツだなぁ』
パチーン!
律「!!」
澪「!!」
澪「なにこれは…」
紬(二人ともドン引きしてる…)
紬「……この谷丘さんはね、ホモなの…」
律「えっ!?」
澪「それでこんな悪趣味な事を…!」
紬「ねぇ二人とも、やっぱりやめにしない?このまま続けると不幸な事になるわ…」
律「な、何言ってんだよ……聡が人殺したんだぞ?」
澪「あ…ああ…」
紬「お願い、もうやめるって言って…」
紬(この先が本番なのよ……)
律「そ、そういうわけにはいかない……!」
澪「……うん!」
紬「………………わかった、もう何も言わない」
紬(二人とも耐えられるのかしら………)
律「」
澪「」
TNOK『気持ちいいって言って見ろよ』
TDN『ンギモッヂイイ!!アッー!』
律「あ…あははは…はは…?」
澪「ななななななによここれれれ」
このビデオの内容は律と澪の予想を遥かに超えていた。
谷丘に手引きされ、ノリノリで只野先輩を責める聡と畑野。
責めるだけではあきたらず、ホモセックスに興じている。
律と澪は社会経験を経てそれなりの現実を知ったつもりではあった。
だが、そんなちっぽけな現実では絶対に知りえない”真実”がそこにあったのだ。
二人は目の前のビデオが繰り広げる”真実”を理解できずにいた。
いや、本能が理解を拒んでいた。
この時、既に二人の中のちっぽけな現実は音を立てて崩れ始めていた……。
それほどまでにこの”真実”は強大だったのだ。
律「さ、さあ………」
谷丘のイチモツをねっとりとしゃぶる聡。
強制かと思われた行為ではあったが、実は楽しんでいるんじゃないかとすら思えた。
本当に嫌なら噛み切ってしまえばいいはず…。
澪「なぁ!あれは私が聡にすることだろ!?」
澪「なんで聡がち○こしゃぶってるんだよ!」
澪は経験はなくとも少女マンガで得た性の知識はもっていた。
フoラテオは女の子が好きな男の子にしてあげる事、少なくとも澪の常識ではそのはずだったのだが…。
目の前の光景は少女漫画のような甘ったるい理想とは程遠い、とても汚らわしいものであった。
澪「お前の弟だろ!?教えてくれよ!!!」
律「しらねーし!!わけわかんねーし!!!」
律「澪こそあいつの彼女なら知ってるんじゃないのかよ!!」
律もまた、実の弟がヤクザのイチモツをほお張る姿を目の当たりにしてショックを受けていた。
実の弟がホモセックスをしているのだ……。
澪「やっと…」
律「やっと終わったみたいだ………澪、大丈夫か…?」
澪「なんとか……なんとか頭の中で整理できてきた…」
紬(ちがうのよ、ここからが本当の地獄なの…)
カチャリ…
律「え……聡?」
澪「何…?」
一転攻勢────
澪「」
律「」
TDN『もっとしゃぶってやれよオラァ!』
澪「」
律「」
聡『しゃぶらなきゃ撃つぞゴルァ』
澪「」
律「」
TDN『気持ちいいだろォオォイ!』
THN『上手いぞフoラ』
そこには事務所にあった銃で谷丘を脅して輪○するサッカー部3人の姿があった。
狂気の喘ぎ声が室内に響き、絶頂する3人………………そして!
ターン!!
聡は谷丘を射殺した。
しゃぶってもしゃぶらなくても撃つつもりだったらしい…。
澪「」
律「」
紬「やっぱり聡君本人みたいね……もしかしたら同姓同名かもって期待したんだけど…」
澪「あ……あ…」パクパク…
律「聡が…ホモ?……聡が射せ…射殺……うそだろ…」ブツブツ…
紬(だから言ったのに…)
澪「あああああ…」ポロポロ…
律「う…ううううう…」ポロポロ…
紬(そりゃホモなんて嫌よね…これが百合ならどれだけ幸せなことか…)
律「なあムギ…聡は、聡はどうなるんだ…?」
澪「私…聡のこと……これから………どうしよう…」グス
紬「この谷丘さんは極悪ヤクザだから聡君にも酌量の余地はあるわ」
紬「むしろ手を焼いていた極悪人を殺してくれたから感謝状を贈りたいくらいって警察の方も言ってた」
律「そ…そうなんだ…」
紬「琴吹グループの傘下で起きた事件だったからもみ消すつもりではあったんだけど…」
紬「それよりもりっちゃんや澪ちゃんの身内の聡君だったら二人も大変なことになると思って……」
律「ありがとう…」
紬「幸いこの映像はこのDVD1枚だけだし、ごく一部の人しか真相は知らないわ」
律「………そっか」
澪「…………」
紬「二人が何も知らなかった、見なかった事にしておけば今まで通りの日常に戻れる」
紬「もちろん二人が望むなら殺人事件として処理することも出来るわ」
紬「あとは二人の判断に任せるね…」
律「…………」
澪「……………」
澪「聡…私もう無理だよ……ホモなんて…」
律「うう…」
もちろんその事に対して罪の意識はあったし、聡に償って欲しいと言う思いもあった。
だがそれよりも、身内がホモセックスを行い、ヤクザを射殺したと言う事実が世間に知られる事の方が罪の意識よりも重かったのである。
この事実は実の姉である律にとってはとても耐え難いものであった。
まっとうに育つように弟の面倒を見てきた(つもりの)律の落胆振りはすさまじかった。
律以上に辛かったのは澪だ。
『自分の恋人がホモだった』
そんなヘビーな事実を夢見る乙女である澪は受け止める事が出来なかった。
律と聡は事実上の絶縁状態。
澪も聡への接し方が分からず徐々に疎遠になり、関係も自然消滅していった。
梓「唯先輩やめてください!何してるんですか!////(迫真)」
唯「暴れないでよ!あずにゃんのことずっと好きだったんだから!(迫真)」
この事件は唯と梓の二人が幸せなキスをして終了した――――
紬「ウィニーって素晴らしいわ!こんな百合動画や画像がただで手に入るなんて!」
紬「うふふ、なかなかそそるタイトルね!解凍っと♪」カチカチ
【16歳女子高生】レズエッチ初体験(無修正).zip
紬「あら?解凍したフォルダの中にもzipが?」
紬「………って解凍出来ない…」カチカチカチカチカチ
…ガガ……
紬「……画像?…なにかしら………この眼鏡かけた不気味な男の人…」
紬「いたずら?気味が悪いわ……」
紬「このファイル壊れてるのかな?残念だけど捨てちゃおう……――――」
紬「――――………ふぅ////」
紬「今日も一日疲れちゃった!」
紬「早めに寝ておこうっと……」
紬「明日には他の動画のダウンロードも終わってるといいな…♪」
斉藤「お嬢様!紬お嬢様!大変なことになっています!」
紬「おはよう斉藤、何かあったの…?」
斉藤「これをご覧ください!」
紬「2ちゃんねる……ニュース速報板?」
久々に大物ktkr
この取引先.xlsってどう見ても琴吹グループじゃねーか!
ホモビデオwwwwwww
あの社長腐女子かよw
俺はゾイド板幹部だが突撃するときは呼んでくれ!全力で待機しとく!
メシウマwwww
紬「え?どういうこと?」
斉藤「琴吹グループの極秘ファイルがインターネットに流出しているようです…」
紬「ええ?!」
そう、かの悪名高き”仁義なきキンタマ”である。
大企業琴吹グループを纏め上げる美人すぎる女社長として有名な紬は、いまや日本一輝いている女性だと言っても過言ではなかった。
またその容姿の美しさから超セレブ系のファッションリーダーとして、10代のスイーツ予備軍からアラサースイーツに至るまで絶大な支持を誇っていた。
そんな彼女の物と思われるPCからの流出である。
その衝撃はすさまじく、匿名掲示板は過去最大級と思われる勢いで盛り上がった。
祭りの対象が琴吹紬だったこともあり、特に既婚女性板住民の嫉妬がすさまじく、あっという間に情報が集まっていった…。
斉藤「スレが立ったのが今朝の2時……9時の時点で既にパート4まで進んでいます」
斉藤「ニュー速だけではありません、VIPにもスレが立っております」
紬「………これはどういうこと…?」
斉藤「流出祭りでございます…」
紬「そうじゃない!私は腐女子じゃない!あんなクソホモ…!」ギリ…
斉藤「お嬢様…」
紬「斉藤!どうして私が腐女子扱いされてるの!?」
斉藤「それはこの動画のせいではないでしょうか…」
”真夏の夜の悪夢.mpeg”
瞬間、紬の全身の毛穴が開き汗が一気に吹き出した。
自分が名づけたファイル名…。
数年前……あのいまわしい事件の動画である。
紬(もしかして取り返しの付かないことをしてしまったんじゃ!?)ガクガク…
斉藤「お嬢様、これはおそらくキンタマウイルスでございます…」
紬「それって最近話題の!?」
斉藤「はい…」
紬「どうしてそんな!私のパソコン!?」
斉藤「おそらくは…」
紬は決して無用心ではない。
敏腕経営者として無駄の削減と効率は追求するものであり、美学であった。
その美学は紬にメインパソコンでウィニーを使用させ、尚且つ容易にアクセス可能なデスクトップに重要ファイルを置かせるに至った。
取引先情報や決算情報といった重要なエクセル・ワードファイル、その他パスワード類をまとめたtxtファイル………そして……。
あの忌まわしい防犯カメラの映像。
紬「あ……うそ」ガクガク…
どうして全てが終わったあの日に捨てなかったんだろう。
いや、捨てたくなかった?
澪と律、あの二人をこの映像で脅迫してにゃんにゃん……そんな願望があったのだろうか…。
紬「いえ、それよりもいつウイルスを…?」
紬(産業スパイ…メール!?)
紬「…………」
紬「あ……!」
紬(まさか!あの気味悪い男と一緒のzipファイル……!)ガタッ
紬「ゴミ箱!早く!開いて!」カチカチカチカチカチカチカチカチ
紬「……………!」
【16歳女子高生】レズエッチ初体験(無修正).zip .exe
紬「ああああああああああ………」
紬(まさか自分がウイルスなんて……ノーガードだった…)
紬(動画なんて本当はどうでもよかったの…)
紬(ファイル検索とDL時間のワクワク感が欲しかったんだわ……)
紬(こんな、こんな物のために……私とんでもない事を!)
めしくってた
つまらないネタならばすぐに忘れ去られる。
だが、面白いものならその先何年にもわたっていじられ続ける事になるのだ(`;ω;´)
この動画は後者であった。
珍妙なやり取りがネットユーザーのツボにはまったらしく、登場人物のセリフがネットスラングとして定着していった。
律「暇だしニコ動でもみるかなー」
律「さて、今日のランキングは……………やっぱ東方とミクは強いなー!」
律「ありゃ?なんだこの裸の写真のサムネ」
律「真夏の夜の悪夢?ハハハ!なんだよこれ!」
アッーアッー♪イグイグ♪ンギモッヂイイ♪
律「……?……なんだ?………な………え…?」
アッーアッー♪イグイグ♪ンギモッヂイイ♪
律「……ななな………!?」
律「なんなんだよこのMAD…!」
律「何で聡たちがMADになってるんだ!?」
律「なんなんだよおおおおおおおお!!!」
ちょっと性欲つおかっただけなのです
聡「商品を売るこれすなわち自分を売る!今日も頑張って塗料を売るぞ!」
人事部長「田井中君、ちょっといいかな」
聡「はい!!」
人事部長「これ………君だよね」
聡「は……え………!?」
聡は顔と本名を公開して会社ブログを書いていたため、勤務先と本名が割れてしまったのである。
面白がったネットユーザーにより突撃が行なわれ、勤務先に例の映像の存在を知られてしまった。
人事部長「困るんだよ、まるで私が好きでホモを採用しているみたいじゃないか」
聡「ど、どういうことですか…?」
この一般人かつ無関係な人事部長も会社のホームページで顔と本名を公開していた。
そのため、一般人かつ無関係なはずのこの人事部長までネタにされ始めていた。聡のせいで。
一般人かつ無関係なはずの人事部長だけではない、ブログを書いていた同僚もホモ扱いだ。
さらにはガチでホモビデオに出演していたかもしれない社員までいた。これはどういうことなの?
人事部長「君のおかげで我が会社はホモ企業だと言われているんだ!」
聡「あの…えっと………」
人事部長「風評被害で株価は大暴落だよ!どうしてくれるんだ!」
人との関わりを避けるようになり、仕事が終わればインターネットに繋ぐ毎日を送っていた。
澪「さーて、今日の新着レスは……と…」
澪「なんだよまたこの気持ち悪いAAか……荒らしはやめてほしいよ…」
澪は自分と同名の『坂本美緒』と言うアニメキャラが気に入ってしまい、そのキャラ専用スレッドをよく覗いていたのだが…。
不思議な事にここ最近、そのスレッドに気持ち悪いAAが投下される事が増えていたのである。
澪「ん?……誘導URL?TINK?自分を売る?このスレから荒らしが来てるの?」カチ
澪「ひぃぃぃぃぃいい?!きもッ!!」
澪「なんだよこの醜悪な化け物たちは……しかもホモネタ!?……最悪だ…」
澪「………もっさんの改変AAまであるし…って……え?!」
澪「田井中聡君へ…………最後の夏……絶対………みお!?」
澪「なんだよこれ?!!昔私が聡に送った応援メッセージじゃないか!」
澪「てかこれ……田井中って…聡………え…?」
澪「な、なんで…!?」ガクガク…
信じられない事に、その醜悪な化け物たちは澪の好きな人だったあの聡がモデルだったのだ!
事の真相を知った澪はショックで引きこもりになってしまった。
夢見がちな彼女にホモスレの現実を受け止める事など到底無理な話であった。
大好きな坂本少佐のAAが気持ち悪い化け物と合体させられていた事も少なからずショックだった。
紬の会社は風評被害で経営悪化……風評被害と言っても自業自得なのだが…。
もはや琴吹グループに昔の華やかなイメージはなく、今では倒産寸前だ。
ウィニーの恥ずかしい検索履歴まで晒され、もはや再起不能になるまで人格攻撃を受けてしまった。
むぎゅ…。
律はあの性格なのでわりとすぐどうでもよくなったっぽい。
そして聡は現在消息不明である……。
2010年2月現在、聡がモデルの気持ち悪すぎるAAが作成され続けている。
信じられない事にそのAAの数はもうすぐ4000にも届こうとしている……
トクン…
トクン…
唯「いやいやそこは割とどうでもいいよ」
唯「皆さんこれはフィクションです!フィクションです! フ ィ ク シ ョ ン で す !」
梓「流出とホモビデオの恐ろしさを知っていただけたかと思います」
唯「皆も流出には気をつけてね~」
梓「P2Pなんか使わないでちゃんと買ってください」
唯「あとノンケの人は安易な気持ちでホモビデオに出ちゃだめだよ!」
梓「家族が泣きますよ」
唯「憂がホモビデオ出でてたらと思うと私……ううう…」
梓「………………」
>むぎゅ…。
この むぎゅ…。 の部分に俺は隠しえぬ愛を感じた
唯「そうだね、気をつけないといけないよ」
唯「それよりあずにゃん、喉渇かない?(迫真)」
梓「あ~、喉渇きましたね(迫真)」
唯「何か飲み物持ってくるよ(迫真)」
サッー(迫真)
唯「おまたせ!アイスティーしかなかったけどいいかな?(迫真)」
おわり!
そして最後は二人が幸せなキスをして終わりと
人生終われ