唯「はんてん!」
成績やギターの腕前は確かに平均的とは言えないものだが
その人生は平凡で逸脱したものでは無い
毎日大きな変化があるわけでなく、退屈ともとれる毎日
そんな暮らしの最中
彼女は道端で一人の老紳士に出会った
きっちりした身なりの老紳士は困った顔で口を開く
「いいところで人に出会えました。私の手助けをしてもらえないでしょうか・・」
「ひょっとして道に迷ってるとか・・?」
「いえ、実は車の燃料が尽きてしまったのです」
老紳士が指をパチリと鳴らすと、どこからともなくボールのようなカプセルが出現した
「うわっ な、なんですかコレ!?」
「実は私、未来からやって来た者でして・・・所謂タイムマシンという代物です」
いかにも胡散臭い物言いではあるが、唯はマシンを見て
老紳士の言葉を一点の疑いも無い真実と認める
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