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魔法使い「魔法学校(マホガク)で一番(テッペン)取ってやンぜ!」

1:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 21:06:41.173 ID:4pIkYXaE0

魔法使い「ちいーっす」ガラッ

友人「お、やっと停学明けたのか」

魔法使い「おう、教室(シャバ)の空気はうめえぜ」

召喚士「おめでとうございます!」

魔法使い「相変わらずスライム召喚してっか?」

魔法使い「さぁ~て、停学明け記念に一服すっか。炎よ……」シュボッ

女魔道士「コラーッ!」バシャッ

魔法使い「あ゛っ!? 水魔法(ミズ)でタバコが……」



2:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 21:10:27.068 ID:4pIkYXaE0

魔法使い「何しやがんだァ!」

女魔道士「何してるはこっちのセリフ! また停学になりたいの!?」

女魔道士「いつもいつも喧嘩して、煙草吸って、そのうち退学になっちゃうよ!」

魔法使い「ふん、退学(クビ)が怖くて、魔法学校(マホガク)で一番(テッペン)目指せるかよ!」

女魔道士「なによ……いつもいつも心配かけて……」

魔法使い「ちょっ、何も泣くこたぁねーだろうが!」オロオロ

友人「ケケケ、無敵の魔法使いさんも女の涙にゃ弱いねえ」

召喚士「なにか励ませるような生き物を……ってまたスライム出た!」ポンッ

イケメン「…………」



3:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 21:13:11.083 ID:4pIkYXaE0

賢者「停学明け早々、なーにを大騒ぎしている」

魔法使い「ゲ、先公!」

賢者「クラスメイトを病院送りにして停学、煙草を吸って停学、今回は上級生相手に魔法で暴れて停学」

賢者「少しは反省したか?」

魔法使い「俺の魔導書にゃ“反省”の文字はねーよ」

賢者「お前は魔法をなんだと思ってるんだ!?」

魔法使い「喧嘩の道具!」

賢者「このバカモンがァ!!!」

ズガガァンッ!!!

魔法使い「ぎゃああああああああああっ!!!」

友人「出た! 先公お得意の雷魔法(カミナリ)!」



4:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 21:16:29.752 ID:4pIkYXaE0

賢者「お前はこの学校の停学最多記録を塗り替えるつもりか?」

魔法使い「そうねえ……10回停学喰らったら粗品もらえるスタンプカードとかありゃ、モチベ上がるな」

賢者「バッカモン!!!」ズガガァンッ!

魔法使い「あぎゃああああああああああっ!!!」

魔法使い「これ……体罰なんじゃねえの……?」プスプス…

賢者「これは愛の鞭というのだ」

魔法使い「頭バグって無知になっちまいそうだ……」プスプス…

賢者「さあ、みんな。席に座れー、ホームルームを始めるぞー」

ワイワイ… ガヤガヤ…



5:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 21:19:24.763 ID:4pIkYXaE0

……

賢者「今日は魔力でこのような球体を作ってみろ」ブゥゥゥン…

イケメン「いかがです?」ブゥゥゥン…

賢者「ほう、さすがはイケメン、見事な球体だ」

生徒「イケメンすげー!」

女生徒「イケメン君、ステキー!」

友人「さすがイケメン、外見(ツラ)もいいし、魔法もピカイチだ」

召喚士「すごいなぁ……」

女魔道士「あんたも彼を見習わないとねー」

魔法使い「よーし、俺だって……」ニヤッ



6:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 21:22:42.105 ID:4pIkYXaE0

魔法使い「俺は……魔力(マリキ)でこれを作るぜ」ブゥゥゥゥン…

友人「ぶっ!?」

召喚士「これは……!?」

女魔道士「なんてもん作ってんのよ! 最低っ!」

キャーキャーッ! エッチーッ! ヘンターイ!

魔法使い「どうよこれ? 男のそそり立つ欲望を表現……」

賢者「真面目にやらんかっ!」バリバリバリッ!

魔法使い「んぎゃああああああ!!!」

賢者(しかし、ここまで魔力を操れるとは……やはり魔法に関しては非凡な才能を秘めている)



8:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 21:25:16.259 ID:4pIkYXaE0

放課後――

ワイワイ… ガヤガヤ…

女魔道士「ねえ、一緒に帰ろう!」

魔法使い「おう」

すると――

魔法使い「これはこれは……俺がボコにした先輩らじゃないっすか。お怪我は治りましたァ?」

先輩A「……ちょいとツラ貸せや」

先輩B「校舎裏に来い」

魔法使い「へいへい。つーわけで、わりーな。今日はお前一人で帰ってくれ」

女魔道士「…………!」



9:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 21:28:32.463 ID:4pIkYXaE0

― 校舎裏 ―

番長「来たか……」

魔法使い「番長さん、なんの用っすかァ? ケツ掘らせてくれとかは勘弁な」

番長「俺の舎弟どもが世話ンなったなァ……」ギロッ

魔法使い「あれはてめえの舎弟が、下級生からカンパたかるなんてセコイ真似してたからだろうが」ギロッ

番長「クソ生意気な小僧だ……。ここらで魔法学校(マホガク)の恐ろしさ、思い知らせてやるよ」

番長「一対一(タイマン)だ!」

魔法使い「無理すんなよ~、舎弟(ツレ)も使えって!」

番長「ほざけ! すぐ泣かせてやンぜ!」

先輩A「やっちまって下さい!」

先輩B「俺らのカタキを!」



10:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 21:30:50.543 ID:4pIkYXaE0

番長「いくぜぇ!」

番長「大地よ、揺れろ!」

グラグラグラグラグラ…

魔法使い「!」

先輩A(出た! 番長の得意魔法は土魔法(ツチ)!)

先輩B(あれで立ってられなくなる相手を岩パンチでボコる! 番長の必勝パターン!)

番長「立ってらんねーだろォ!? 死にやがれェェェ!」ダッ

ボゴォッ!

魔法使い「……ぐっ!」

番長「こんなんじゃ終わんねーぞォ? 顔面を芋(ジャガ)みてえにしてやらァ!」



11:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 21:34:26.653 ID:4pIkYXaE0

番長「オラァッ!」ブンッ

ヒョイッ

番長「あら? なんで避けれる? 立ってらんねーはず……」

魔法使い「誰が立ってられねえって? 今日も朝からビンビンだったぜ」ペッ

番長「!」ギョッ

魔法使いの体は地上からわずかに浮いていた。

魔法使い「俺の得意魔法は炎魔法(ホノオ)……こいつで熱作ってよ、上昇気流ってのを作ってみた」

番長(マ、マジか!? そんな精妙な魔力コントロールできるなんて……こいつハンパじゃねえ!)

魔法使い「んじゃあな、キメるぜ。炎よ、燃やしちまえ!」

ボォワァァァァッ!!!

番長「ぎぃやぁぁぁぁぁっ!!!」



12:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 21:36:14.835 ID:4pIkYXaE0

番長「あづい……あづい……」シュゥゥゥゥ…

先輩A「番長ォォォ!」

先輩B「しっかりして下さい!」

魔法使い「しょべえ……番長ってもこんなモンかよ。落胆(ガッカリ)だぜ」

魔法使い「こんなんじゃ、とても一番(テッペン)立った気はしねえなァ」

魔法使い「あばよ!」ザッザッ…

番長「ぐうう……!」

番長(ちくしょう……! このまま……終われるかよォ!)



13:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 21:39:28.019 ID:4pIkYXaE0

魔法使い「……ん、オメーまだ学校にいたのか」

女魔道士「ケガしてる」

女魔道士「恵みの水よ……」パァァァ…

魔法使い「こんなもんケガのうちにも入んねーよ」

女魔道士「また喧嘩したでしょ」

魔法使い「火の粉を払っただけよ。いや……ありゃせいぜい小麦粉かな」

女魔道士「ねえ、どうして喧嘩するの?」

魔法使い「そりゃあ……一番(テッペン)取るためだよ! 魔法学校(マホガク)でよ!」

女魔道士「テッペンってなに? 喧嘩しなきゃいけないものなの?」

魔法使い「一番(テッペン)っていやぁ、誰からも舐められねえ存在だ……」

魔法使い「テッペン取らなきゃ男として“BIG”になれねーんだよ!」



15:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 21:41:38.255 ID:4pIkYXaE0

女魔道士「ビッグ? あんたみたいなみんなに迷惑かけるやり方で、ビッグになんかなれないよ!」

女魔道士「このままじゃ、行きつく先は大犯罪者よ!」

魔法使い「うるっせーな……もうほっとけよ! 俺なんかよ!」

女魔道士「う……」ビクッ

魔法使い「わりぃ、いいすぎた……」

魔法使い「ケガの治療……ありがとよ」ザッザッ…

女魔道士(バカ……)



16:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 21:44:21.879 ID:4pIkYXaE0

帰り道――

魔法使い「お前は……」

イケメン「やぁ、魔法使い君」

魔法使い「今日はよくお客が来る日だなァ。ひょっとしてモテ期か、俺は?」

イケメン「率直にいおう」

イケメン「君では女魔道士さんを幸せにできない!」

魔法使い「あぁん?」

イケメン「君のような野蛮な男は、一刻も早く彼女から手を引くべきだ!」

魔法使い「ンだよ、いきなり……」



17:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 21:47:18.410 ID:4pIkYXaE0

魔法使い「ははーん」

イケメン「!」

魔法使い「さてはお前、嫉妬(ヤイ)てやがンな?」

イケメン「だ、誰が……!」

魔法使い「図星(アタリ)か」

魔法使い「だったらよォ、素直にこういえや! “ボクの好きな子とイチャついてんじゃねー”ってよ!」

魔法使い「“ムカつくからブチのめす!”ってよ!」

イケメン「うぐぐ……」

魔法使い「オラ、かかってこいよ! 魔力(マリキ)のぶつけ合いだァ!」

イケメン「やってやる! 君のような奴に負けるものか!」

ゴゴゴゴゴゴゴ…

魔力を放出し、ぶつけ合う二人。



18:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 21:50:47.109 ID:4pIkYXaE0

ゴゴゴゴゴゴゴゴ…

魔法使い(お? こいつ……やるじゃねえか!)

イケメン「…………」

バシュッ!

決着はつかず――

魔法使い「よっしゃ、ここからは真剣(ガチ)な魔法喧嘩(マホゴロ)といこうや」

イケメン「望むところだ!」

イケメンの得意魔法は風魔法である。

イケメン「風よ、竜巻となりて――」ビュオオオッ

魔法使い「!」ニヤッ



19:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 21:53:29.706 ID:4pIkYXaE0

魔法使い「パーンチ!」

バキッ!

イケメン「ぐはっ……!」ドサッ…

イケメン「人が詠唱してるところを卑怯な……!」

魔法使い「なーにが卑怯だよ。喧嘩に卑怯もクソもあるか」

魔法使い「こんな手に引っかかるオメーこそ、あいつを幸せにするのはちと荷が重いンじゃねーか?」

イケメン「く、くそっ……!」

魔法使い「じゃーな、優等生クン!」ザッザッ…



20:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 21:56:24.596 ID:4pIkYXaE0

ザッザッザッ…

魔法使い「…………」

イケメン『君では女魔道士さんを幸せにできない!』

魔法使い「……かもな」

魔法使い「分かってンよ……それくらい」

魔法使い(ちっ、このまま帰ってもモヤモヤするだけだ! 町で遊んで帰るか!)



21:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 21:59:14.991 ID:4pIkYXaE0

― 町 ―

女魔道士(あいつったら、人の気も知らないでさ……)

青年「あのー、すいません」

女魔道士「なんでしょう?」

青年「実はボク、近々この町に引っ越してくるんですけど……」

青年「よろしければ、町を案内して頂けないでしょうか?」

女魔道士「私でよければかまいませんけど……」



22:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 22:01:41.932 ID:4pIkYXaE0

……

女魔道士「こんなところでしょうか」

青年「助かりました、ありがとうございます!」

犬「クゥ~ン……」ヨロヨロ…

女魔道士(犬? ひどいケガしてる……)

青年「ちょっと失礼」サッ

青年「光よ、この者に癒やしを……」パァァァ…

犬の傷が癒えていく。

女魔道士「あなた……魔法使いなんですね」

青年「ええ、光魔法が得意でして。ほら、もうお行き」

犬「ワンワン!」タタタッ

女魔道士(この優しさ……同じ魔法使いでもあいつとは大違いね)



23:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 22:04:54.082 ID:4pIkYXaE0

そこへ――

魔法使い「おい……」ギロッ

女魔道士「あ……!」

魔法使い「そいつは誰だよ? あぁん?」

青年「ひっ!」

女魔道士「睨まないでよ! この人は今度町に引っ越してくるっていう……」

魔法使い「俺に冷たくされたら途端に他の男になびくってか? ったくとんだ尻軽だな、オメーはよ!」

女魔道士「なによそれ! 別にあんたに冷たくされたってどうってことないし!」

ギャーギャーッ!

青年「まあまあ、落ちついて……」オロオロ

魔法使い「ふんっ!」

女魔道士「ふんっ!」



24:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 22:07:25.442 ID:4pIkYXaE0

― 魔法学校 ―

魔法使い「ちいーっす」ガラッ

友人「おっ、お前が遅刻しねーで来るなんて、そろそろ世界滅亡(ハルマゲ)るんじゃね?」

魔法使い「うるせーよ」

召喚士「おはようございます!」

魔法使い「おーう、スライム召喚してっか?」

魔法使い「…………」チラッ

女魔道士「…………」チラッ

魔法使い「ふんっ!」

女魔道士「ふんっ!」

友人(あれ……?)



25:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 22:10:25.260 ID:4pIkYXaE0

友人「あの二人がやり合うのはいつもンことだけど、今日はなんていうか険悪さが違うな」

友人「なんつうか、ガチな雰囲気……」

召喚士「よーし、ここはボクが、二人を仲直りさせる生き物を……」

召喚士「むむむ……」ポンッ

スライム「ピィーッ!」

召喚士「やっぱりスライムだった!」

友人「ここまでスライムしか出せないと、逆に才能あるんじゃって気ィしてくるぜ」



魔法使い(くそっ、俺は昨日なんであんなことを……クソダセェ……)



イケメン「…………」



26:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 22:13:28.584 ID:4pIkYXaE0

それからしばらく――

賢者「では今日の授業はここまで! 気をつけて帰るんだぞー!」

ワイワイ… ガヤガヤ…

魔法使い「…………」

女魔道士「…………」



友人「おいおい、今日もあいつら口きかなかったぜ。冷戦通り越して氷河期だぜ、こいつァ」

召喚士「ちょっと深刻ですよね……」

イケメン(魔法使い君……ボクと喧嘩した後、彼女と何があったんだ?)



27:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 22:16:24.390 ID:4pIkYXaE0

一方――

先輩A「番長さん、怪我が治ってなによりです」

先輩B「復帰おめでとうございます!」

番長「さっそく……あの小僧にリベンジすんぞ」

先輩A「え、マジっすか!?」

先輩B「だけど、俺らで勝てますかねえ……?」

番長「だーれが俺らでやるっつったよ?」

番長「昔ウチの学校シメてたOBさんと連絡ついてな。奴のこと話したら協力してくれるってよ」

番長「魔力(マリキ)もハンパねえ人だから、絶対あの小僧をツブせるぜ!」



28:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 22:19:50.585 ID:4pIkYXaE0

放課後――

番長「OBさんが待ってるのはこの酒場だ。ここでいつも喧嘩してるらしい」

先輩A「うわぁ~、本物(モノホン)のアウトローじゃないっすか!」

先輩B「大船(ガレオン)に乗り込む気分っすよ!」

番長「マジ怖い人だから、くれぐれも粗相すんなよ。石化されて沈められちまうぞ」

先輩A「はいっ!」

先輩B「緊張してきた……」

番長「よし、入るぞ」

ギィィィ…



30:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 22:22:39.724 ID:4pIkYXaE0

番長「――え」

OB「あ、あうう……」ヨロヨロ…

OB「た……たすけ……」

ドザァッ…

番長の目の前で倒れるOB。

番長(なんだこれ……。なんでOBさんがズタボロで――)

闇魔術師「そいつがこの町で一番つええワルって聞いたが……大したことねーなァ」

闇魔術師「酒のツマミにもなりゃしねえ」グビグビ

「ヘヘヘ……」 「さっすが闇魔術師さん!」 「楽勝っすね!」

酒場には黒装束集団が陣取っていた。

番長(真っ黒なローブ! こいつらはまさか――)



32:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 22:24:17.007 ID:AQQZysptr

ヤバそうなのが出てきた



33:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 22:26:21.550 ID:4pIkYXaE0

闇魔術師「ン? オメーは?」

番長「ヒッ!? あ、いえ……お酒でも飲もうかなと……」

闇魔術師「そこの半死人(ボロクズ)みてえになりたくなきゃ、とっとと消えな」

闇魔術師「今日からここは俺ら“堕悪冥慈(ダークメイジ)”の貸し切りだからよ」グビグビ

番長「は、はいっ!」

番長「失礼しましたぁぁぁ!」

タタタッ

逃げるように酒場を出る。



35:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 22:29:20.367 ID:4pIkYXaE0

先輩A「番長さん、なんなんですか、あいつら!?」

先輩B「OBさんがあんなボロボロに……」

番長「この町は……終わりだ」

先輩AB「え!?」

番長「OBさんやったあいつらは……“堕悪冥慈(ダークメイジ)”っつう結社(チーマー)だ」

先輩A「チーマー……!」

先輩B「どんな連中なんです?」

番長「とにかく凶悪な連中よ」



36:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 22:32:41.808 ID:4pIkYXaE0

番長「よその地域の魔法学校を退学(クビ)になった連中の集まりで、魔法で悪さすることに関しちゃ天下一品」

番長「中には教師半殺しにした奴もいるそうだ」

番長「標的(マト)にした町にあんな風に乗り込んでは――」

番長「魔法で暴行だの恐喝だのやりたい放題よ。魔法薬(ヤク)売ったり、女さらったりもする」

番長「まるで……害虫(バッタ)みてえにな」

先輩A「…………」ゴクッ

先輩B「だ、だけどそんな連中が、よく憲兵(ペイ)にパクられずに済んでますね?」

番長「暴れ方や逃げ方が巧妙で、追い詰めても追い詰めても逃げられちまうんだと」

番長「それにトップの連中の強さはハンパねえらしい。それこそ憲兵なんざ恐れねえって勢いよ」

先輩A「強い上に……知能(アタマ)もあるってことっすか……」

番長「この数日で、この町は地獄と化すだろうぜ……!」



37:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 22:36:23.074 ID:4pIkYXaE0

番長の予感は当たる……。

闇魔術師「野郎ども、“堕悪冥慈”の恐ろしさをこの町の市民(パンピー)どもに叩き込んでやれや!」

闇魔術師「暴れろ! 燃やせ! 奪っちまえ!」



黒装束A「ほれほれ、避けねえと燃えちまうぜ~」ボッボッボッ…

町民「うわああああっ!」



黒装束B「俺といいコトしようぜ~。でないと殺しちゃうよ?」

町娘「助けてぇ……!」



38:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 22:38:16.677 ID:4pIkYXaE0

メラメラメラ…

「あっちでボヤだ!」 「こっちもだ!」 「すぐ消せーっ!」



番兵「貴様ら、許さん!」

黒装束C「闇よ、押し潰せ!」ズオオオ…

番兵「ぐあああああっ……!」メキメキメキ…



魔法使い(町のあちこちで騒ぎが起こってやがる……なんだこりゃあ?)

魔法使い(とにかく女魔道士を捜さねえと! あいつは無事か!?)ダッ



39:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 22:40:44.120 ID:4pIkYXaE0

女魔道士「この人達はいったい……!?」

青年「ボクといれば大丈夫だからね。これでも魔法には自信あるんだ」

女魔道士「ありがとうございます……」



魔法使い「!?」

魔法使い(またあの野郎と一緒になってやがる……)

魔法使い(ちくしょう、もう知るもんか!)



40:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 22:44:26.120 ID:4pIkYXaE0

― 魔法学校 ―

友人「おいおい、昨日はデンジャラスだったな!」

召喚士「あちこちで黒装束の連中が暴れてましたもんね……」

友人「きっとどこぞの賊(ゾク)か結社(チーム)がカチコミかけてきたってとこだろうが……」

友人「こりゃ俺たちもフンドシしめてかねえと、この町乗っ取られちまうぜ! ――なァ!」

魔法使い「…………」

友人「あれ?」

召喚士「魔法使いさん?」



41:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 22:47:31.171 ID:4pIkYXaE0

友人(こういう時真っ先に“あんな連中は俺がツブしてやんぜ!”ってなるタイプなのに……)

友人「おい……どうしたんだよ?」

魔法使い「どうでもいい……」

友人「へ?」

魔法使い「どこの誰が町で暴れようが、家を燃やそうが、どうでもいい……」

友人「…………!」

友人「こりゃ相当な重症だな。鬱病(ウツ)入っちまってる」ヒソヒソ

召喚士「女魔道士さんと何かあったんでしょうか……」ヒソヒソ



43:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 22:50:33.182 ID:4pIkYXaE0

先輩A「番長さん、昨日はすごかったですね」

先輩B「憲兵がてんやわんやの大騒ぎでしたよ」

番長「何人かはパクられてたが、下っ端ばかりで大したダメージはねえだろう」

番長「派手に暴れて名を売ると同時に、今まで町をシメてた連中に敗北(マケイヌ)感を叩き込みやがったんだ」

先輩A「これから……この町はどうなっちゃうんでしょう?」

番長「嵐が過ぎ去るのを待つしかねえよ」

番長「俺らが立ち向かったところで、結果は見えてっからな……」

先輩AB「…………」



44:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 22:53:20.345 ID:4pIkYXaE0

……

― 酒場 ―

闇魔術師「酒がうめぇ~! さぁ~ておめえら、調子(アガリ)はどうよ?」

黒装束A「はい、この町のワルどもはあらかた手懐けましたし……」

黒装束B「俺らが精製した魔法薬(ヤク)もよく売れてます」

闇魔術師「景気いいハナシ聞くと、ますます酒がうまくなるぜ」グビグビ

闇魔術師「あの人の計画(プラン)じゃ……後は魔法学校をシメりゃ、この町は俺らの傘下といっていい」

黒装束A「あの人のプランはいつも完璧ですからね」

闇魔術師「魔法で暴れるしか能のなかった俺らを……完璧に統率(リード)してくれてる」

闇魔術師「まさしく、あの人こそアウトロー界の神(カリスマ)よ……」



45:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 22:56:20.265 ID:4pIkYXaE0

ある日――

― 酒場 ―

番長「し、失礼します」

闇魔術師「お~、番長クン、来てくれたか」

番長「なにかご用で?」

闇魔術師「実は……そろそろ“堕悪冥慈”はこの町を出ようと思ってンだ」

闇魔術師「同じところにずっといると、憲兵(ペイ)にも目ぇつけられるしな」

番長「そ、そうなんですか」

番長(助かった……これで町に平和が戻る)



46:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 22:59:26.097 ID:4pIkYXaE0

闇魔術師「ただ、その前によぉ……」

闇魔術師「オメーの魔法学校(マホガク)からオンナ50人、金集めて100万G、上納してくれや」

番長「は……!?」

番長「そんなの出来るわけが……」

闇魔術師「出来なかったら、学校生徒に無差別にヤキ入れるまでだ。徹底的にな」

闇魔術師「それといっとくが、俺らが町を出ていっても、上納義務は続くかんな」

闇魔術師「一度傘下(シタ)についた以上、当然だわなァ? 払うモンは払わねーと」

番長(ムチャクチャだ……!)

番長(嵐が過ぎ去るまで待てばいい? なんつー甘い考えだったんだ……!)



47:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 23:02:21.169 ID:4pIkYXaE0

― 魔法学校 ―

友人「やっと終わったー」

召喚士「さ、帰りましょう」

魔法使い「…………」

そこへ――

番長「…………」

魔法使い「なんだよ? 今はリベンジを受け付ける気分じゃねーんだがな」

番長「頼みがある」

魔法使い「あ?」

番長「お前の力を貸してくれっ!!!」

土下座する番長。



48:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 23:04:24.022 ID:4pIkYXaE0

……

友人「なんだそりゃ……!」

召喚士「女の子50人に100万なんてムチャですよ……」

番長「ここまでナメられちゃ、俺だって腐っても番長だ。仲間集めて玉砕覚悟で戦うつもりだ」

番長「だが、悔しいが、俺らじゃ一矢報いることもできねーだろう……」

番長「だけど、オメーがいれば! もしかしたら奴らにも勝てるかもしれねえ! だから……!」

魔法使い「…………」

番長「頼むッ! 俺と一緒に戦ってくれえッ!」



49:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 23:06:31.595 ID:4pIkYXaE0

魔法使い「……知らねーよ」

友人「おい……」

召喚士「魔法使いさん……」

魔法使い「俺はなんかもう、全部虚空(ムナ)しくなっちまったんだ」

魔法使い「町がどうなろうと、学校がどうなろうと、どうでもいい……」

番長「……そうかよ」

番長「俺は……てめえのことはムカつくが、強さは認めるし、男気ある奴だと思ってた」

番長「だがよ……とんだ見込み違いだったらしいな!」ザッザッ…

魔法使い「……ちっ」



50:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 23:09:17.201 ID:4pIkYXaE0

― 町 ―

女魔道士「ふぅ……」

女魔道士(もう何日あいつと会話してないんだろ……)

青年「こんにちは!」

女魔道士「あなたは……」

青年「こうして会うのも何度目になるかな。また会えて嬉しいよ」

女魔道士「ええ……」



イケメン「……ん?」

イケメン(女魔道士さんが……品のよさそうな青年と話してる。まさか、新しい彼氏……?)



51:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 23:12:21.425 ID:4pIkYXaE0

青年「君がこの町のことを教えてくれたおかげでずいぶん助かった。本当にありがとう」

女魔道士「いえ……」

青年「ところでボク、やっぱりこの町に引っ越す話がなくなっちゃってさ」

青年「また別の町に行かなきゃならなくなったんだ」

女魔道士「そうなんですか」

青年「だから……今こそボクの気持ちを伝えたい。どうかボクの彼女になってくれないか」

青年「お願いします!」

女魔道士「…………」



52:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 23:14:35.954 ID:4pIkYXaE0

女魔道士「……ごめんなさい」

青年「! なぜ……」

女魔道士「私……他に好きな人がいて……」

女魔道士「バカで、喧嘩ばかりするけど、仲間想いなところもあって、放っておけない奴で……」

女魔道士「だから……あなたの彼女にはなれません。本当にごめんなさい」

青年「…………」

青年「ハァ~? ふざけんなよ?」ビキ…

女魔道士「え?」



54:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 23:17:14.159 ID:xSJz4w310

お!



55:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 23:18:32.607 ID:4pIkYXaE0

青年「久々に真剣恋(マジコイ)しちゃったから、“大人しい青年”演じてみたけどよォ」

青年「やっぱこういうのはガラじゃねーなァ」

青年「女はムリヤリ奪うに限るッ!」パァァァァ…

女魔道士「きゃっ!」ガシッ

光が縛りつける。

女魔道士「どうしてこんなことを……! あなたは優しい人なのに……!」

青年「俺が優しい? ああ、ひょっとして犬を治療したことォ?」

青年「あんなもん、事前に犬をボコってたに決まってンだろが! ギャハハハハハッ!」

青年「あれやると、大抵の女がなびくからよくやんのよ~。たまに勢い余って殺っちまうけど」

女魔道士「な……!」

青年「オメーの町案内のおかげで、計画(プラン)も立てやすかったし助かったぜェ!」



56:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 23:21:34.805 ID:4pIkYXaE0

ビュオオオオオッ!

青年「……風!?」

イケメン「彼女から離れろ! この悪党!」

女魔道士「イケメン君!」

青年「なかなかの使い手のようだが、何者だてめえ?」

イケメン「彼女のクラスメイトだ!」

青年「自己紹介どうも。だったら俺もいいことを教えてやろう」

青年「今、この町を騒がせてる悪~い集団……“堕悪冥慈”っつうんだけどよ」

青年「そこでアタマはってんのは――この俺だ」ニヤッ

イケメン「!」



57:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 23:24:27.875 ID:4pIkYXaE0

女魔道士「イケメン君、逃げて! この人ものすごく強い!」

イケメン「いや……大丈夫さ。ボクだって魔法学校で成績トップなんだ!」

イケメン「竜巻よ、敵を吹き飛ばせ!」

ゴォォォォォォッ!!!

青年「光の渦よ!」

ギュオオオオオオッ!

イケメン(竜巻を渦の回転で逸らされた!)

青年「いい風魔法(カゼ)じゃねえか……クチだけじゃなさそうだな」

青年「だったら次は……俺の光魔法(ヒカリ)を見せてやんよ」

…………

……



58:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 23:28:10.916 ID:4pIkYXaE0

……

……

友人「おい、ホントにいいのかよ? 番長の頼み、蹴っちゃって……」

召喚士「このままだと町や学校が……」

魔法使い「…………」

魔法使い「……ん?」

友人「ボロボロの奴が来るぞ。浮浪者かなんかか?」

魔法使い「あれは――」



59:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 23:30:37.883 ID:4pIkYXaE0

魔法使い「イケメン!?」

イケメン「うぐっ……うぅっ……」ドサッ

魔法使い「おい、しっかりしろ!」ガシッ

イケメン「ご、めん……。女魔道士さん……さら、われた……。“堕悪冥慈”……に……」

魔法使い「…………!」

友人(イケメンも相当の使い手なのに、ここまでボロクソにやられるなんて……!)

イケメン「ボクじゃ……敵わなかった……。頼む……どうか、彼女を……」ガクッ

魔法使い「イケメン……!」

魔法使い「すまねえ、前はバカにするようなこといっちまって……。お前はすげえ男だよ……!」



60:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 23:33:46.675 ID:4pIkYXaE0

魔法使い「……召喚士、スライムにイケメンを病院に連れてかせてくれ。人が運ぶよりいいだろ」

召喚士「はいっ!」

魔法使い「そして……」

魔法使い「俺らは番長に加勢するッ!」

魔法使い「“堕悪冥慈”にカチコミだァァァァァッ!!!」ゴォワァァァァァッ!

友人(燃えてる……燃えてやがる!)

友人(“堕悪冥慈”どもは……絶対に注いじゃならねえ炎に、オイルを注いじまった!)





この時、物陰に――

「…………」スッ…



61:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 23:36:37.311 ID:4pIkYXaE0

わずかの舎弟とともに敵地に向かう番長。

ゾロゾロ…

先輩A「ホントに俺たちだけで行くんですか……」

先輩B「死んじまいますって、マジで!」

番長「今さらグズグズいうな! 行くったら行くんだよ!」

先輩A「あーあ、遺書書いときゃよかった……」

先輩B「お袋の作る薬草スープ、もう一度飲みたかったな……」

番長「うるせー! 喧嘩前に辛気臭くなるこというんじゃねー!」

「おうおう、しょぼくれてんねえ。今から葬式でもあんのかァ?」

番長「あ!?」



62:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 23:39:01.788 ID:4pIkYXaE0

魔法使い「よーう」

番長「お前……!」

魔法使い「なに幽霊(ゴースト)に出会ったみてえなツラしてンだ」

魔法使い「ちょいと気ィ変わっちまってさ。俺も混ぜてくれや……番長!」

番長「お前って奴は……信じてたぜぇ~」ガシッ

魔法使い「うわっ、抱きつくな! 俺にそういう趣味はねーんだ!」

友人「とりあえず、これで俺らは戦力が揃ったわけだな」

召喚士「ボクも燃えてきました!」

魔法使い「ツブすぜ……“堕悪冥慈”!」



63:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 23:43:40.867 ID:4pIkYXaE0

― 砦 ―

“堕悪冥慈”は町から少し離れた砦跡をアジトにしていた。

闇魔術師「来たかよ、番長クン」

ズラッ…

番長「…………」ゴクッ

友人(オイオイオイ、100人はいンじゃねーか? こいつァヘビーな喧嘩になりそうだぜ)

召喚士(うう……やっぱり怖い!)

闇魔術師「で、返事は? 前金として50万くれーは持ってきたんだろ?」

魔法使い「タンカ切ってやれよ、番長!」

番長「お、おう!」

番長「てめえらにやる金はビタ1Gもねぇし、女は一人もいねェ!!!」ビッ!

中指を立てる。

闇魔術師「上等(ジョートー)だよ……!」ビキッ



64:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 23:47:04.586 ID:4pIkYXaE0

闇魔術師「義務を果たせないんじゃ……死ぬしかねーわなァ」

闇魔術師「やっちまえ! 奴らは半殺しじゃ済まさねえ……全殺しだァ!!!」

ウオオォォォォォ……!

黒装束集団が襲いかかる。

魔法使い「来た来た来たァ! 俺の魂(ソウル)が燃えてきたぜェ!」

友人「ったく、お前がいなきゃ絶対こんな喧嘩しねえ」

召喚士「よーし、やるぞー!」

番長「だがよ、やっぱ数が違いすぎる……!」

魔法使い「おい、番長」ボソッ



65:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 23:49:14.635 ID:4pIkYXaE0

魔法使い「喧嘩っつーのは入り方が大事だ。ここは二人で一発カマそうぜ」

番長「カマすって……俺じゃお前の足引っ張っちまう」

魔法使い「なーにイモ引いてんだよ。地震起こすくせに、自信なくしちまったか?」

魔法使い「いっとくが俺から見ても、あんたの土魔法(ツチ)はかなりのモンだ。思い切りブチかましてやれや」

番長「よ、よし……!」

番長「大地よ、揺れろォ!」

グラグラグラグラグラ…

「うおっ!?」 「揺れる!」 「落ちつけ、ダメージがあるわけじゃねえ!」

魔法使い「そこへ俺の追い込み――」バッ



66:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 23:51:28.966 ID:4pIkYXaE0

魔法使い「炎よ、大地で燃え盛れ! ――“大火炎陣”!」

ゴォワァァァァァッ!!!

「うぎゃあああっ!」 「あぢいいいいっ!」 「ぐわあああああっ!」

揺れる大地と、広がる炎のコンビネーション。

魔法使い「あーあ、よく焼けてやがる。ま、おかげでもう黒いローブ着なくてもいいだろ」

魔法使い「俺と番長の“合体魔法(ガタマホ)”ってやつだ」

番長「俺の魔法が通用した……!」

召喚士「かなりの人数を倒せましたね!」

友人(これだ……!)

友人(こいつの一番恐ろしいのは魔力や炎魔法なんかじゃなく、この圧倒的喧嘩センスなんだ……!)



68:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 23:54:25.193 ID:4pIkYXaE0

青年「開戦(ハジ)まったな……どうなってる?」

闇魔術師「かなりイキがいいのがいるようです」

闇魔術師「特にあの炎魔法(ホノオ)使う奴……デキる」

青年「ま、喧嘩がどう転ぼうが、すでに“策”は打ってる。俺たちが負けるこたァありえねーよ」

青年「そう思うだろ、ハニー?」

女魔道士「…………!」

青年「おっと、沈黙(ダマ)らせてたんだっけな」

青年「お前にゃ特等席で奴らが廃棄物(スクラップ)になるザマを拝ませてやるよ」

青年「その後は沈黙してた分、たっぷりあえがせてやンぜ? ギャハハハハハッ!」

女魔道士(みんな……負けないで!)



70:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 23:57:13.362 ID:4pIkYXaE0

黒装束A「オラオラァ! 俺の魔法を喰らいやがれェ!」

ボワァッ!

友人「こんなチンケな炎じゃ、俺をローストにゃできねえぜ~」

黒装束A「ちっ、魔法防御(マボウ)が高え!」

友人「俺の得意魔法を教えてやろうか……」

友人「我が魔力よ、敵の自由を奪え」ズオオオオ…

黒装束A「!?」ビクビクッ

黒装束A「か、体が麻痺……して……」ドサッ…

友人「状態異常(ジョーイジョ)よ」

友人「毒・麻痺・睡眠・混乱、よりどりみどり! イカれてー奴からかかってきなァ!」



71:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/18(水) 23:59:24.445 ID:4pIkYXaE0

囲まれる召喚士。

「召喚士なんて珍しいと思ったら、こいつスライムしか出せないぜ!」

「なら怖くねえ!」

「魔法でフクロにしてやれ!」

召喚士「ううっ……」

召喚士(ボクは……スライムしか召喚できないせいで、イジメられてた……だけど……)



魔法使い『いーじゃねえか、スライムしか出せなくて! あれこれ出せるよりむしろカッケェぜ!』

魔法使い『いっそ極めちまえよ! “スライム召喚”をよ……?』



召喚士(魔法使いさんだけはボクを褒めてくれた……認めてくれた!)

召喚士(クラスメイトを病院送りにして停学になったのも、ボクを助けたからなんだ……!)



72:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 00:03:11.298 ID:OYH1Kx2N0

召喚士(だから、絶対役に立ってみせる!)

召喚士「スライム地獄ッ!!!」

ポポポポポポーンッ!

大量のスライムが飛び出してきて――

「うおおおっ!?」

「なんだこりゃあっ!?」

「潰されるぞォ!」

ズシンッ!

召喚士「スライムを……舐めんなよ!」ビシッ

召喚士(なーんて、アハハ……)



73:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 00:06:22.190 ID:OYH1Kx2N0

番長「大地よ、揺れろォォォ!」

グラグラグラグラグラ…

先輩A「氷よ!」パキィィィン…

先輩B「精霊よ!」ゴォォォォォッ

番長たちもどうにか奮戦する。そして――



魔法使い「うおおおおおおおっ!!!」

ボワァァァァァッ!!!

「あぢいいっ!」 「強すぎる!」 「誰かこいつ止めろォ!」



74:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 00:09:25.918 ID:OYH1Kx2N0

呪術師「どきな、おめえら」

魔法使い「!」

呪術師「こっからは通行止めだぜェ~? 呪い殺して――」

魔法使い「あいにく俺は――」

魔法使い「てめえらブッ潰してあいつを助け出すまで、ブレーキ知らずの超特急(ノンストップ)よ!」

魔法使い「炎よ、舞い踊れ!」

ゴォワァァァァァッ!

呪術師「ぐぎゃああああっ……!」

「ひええっ!」 「幹部の呪術師さんが……!」 「瞬殺ゥ!?」



75:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 00:14:27.067 ID:OYH1Kx2N0

ワーワー… ワーワー…

闇魔術師「ちっ、まさかここまでたどり着くとはな……」

魔法使い「俺の仲間(ツレ)はてめえらの手下どもと違って頼りになるんでな」

魔法使い「見たところ、てめえがアタマか」

青年「ああ。そういやオメーとは一度会ってんな」

魔法使い「あん時のシャバ僧がまさか、こんな下衆軍団のアタマたァな。人は見かけによらねえもんだ」

青年「俺ァ、あまり目立ちたくないタチなんでね」

魔法使い「素直に“怖いからコソコソ動くのが好きです”っていえよ、臆病者(チキン)ちゃん」

青年「あァ?」

魔法使い「火で揚げたら、煮ても焼いても食えねえ“フライドチキン”になりそうだぜ」

青年「てめえ……!」ビキッ

魔法使い「ほれ、一対一(タイマン)といこうじゃねーか」



76:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 00:17:19.471 ID:OYH1Kx2N0

闇魔術師「待てや」

魔法使い「あ?」

闇魔術師「俺をシカトしてんじゃねーぞ?」

魔法使い「二番手(オマケ)に用はねえ。俺ァオマケは捨てて、菓子だけ食うタイプなんでな」シッシッ

闇魔術師「てめえ……消滅(ケ)す! ――闇よ!」

魔法使い「炎よ!」

ズゴゴゴゴゴゴゴ…

炎と闇が激突する。

闇魔術師「やるじゃ……ねーかよ!」

魔法使い「ちっ……!」



77:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 00:20:07.811 ID:OYH1Kx2N0

闇魔術師「オラァッ! 怨霊よ、呑み込め!」ウオォォォォン

魔法使い「炎よ、焼き払えッ!」ボォォォォッ

激しい魔法合戦を繰り広げる。



青年「へぇ~、闇魔術師とあそこまでやるとはねえ……」ニヤニヤ

女魔道士「…………」

女魔道士(あの闇魔術師……このチームのNo.2だけあって相当強い!)

女魔道士(このままじゃ仮に闇魔術師を倒せても、こいつには……!)

すると――



78:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 00:22:16.927 ID:OYH1Kx2N0

友人「おーい!」タタタッ

召喚士「魔法使いさん!」タタタッ

魔法使い「お前ら……!」

友人「闇野郎の相手は俺らに任せろ!」

魔法使い「まだ敵は残ってるだろうに、どうやってここまで――」

友人「見ろ!」



79:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 00:25:14.193 ID:OYH1Kx2N0

ワァァァ……! ワァァァ……!

番長「みんな、来てくれたか……!」



友人「町の虐げられてたアウトロー達が、駆けつけてくれたんだ! これで人数もいい勝負になった!」

召喚士「こいつはボクたち二人で倒します!」

魔法使い「……ありがとよ」ダッ

闇魔術師「ちっ!」

友人「さぁ~て、ちょっくら魔法指南してくれや?」

召喚士「勝負だ!」

闇魔術師「ゴミどもがァ……! 酒のツマミになれや……!」ビキッ



80:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 00:28:14.344 ID:OYH1Kx2N0

魔法使いと“堕悪冥慈”ヘッドである青年が向かい合う。

魔法使い「待ってろよ。すぐこいつブッ倒すからな」

女魔道士「…………」コクッ

魔法使い「やり合う前に聞きてえことがある……イケメンやったのはテメーか?」

青年「ああ、あいつか……。かっこつけて俺にかかってきたが、ボコにしてやったぜ。まだ生きてんの?」

魔法使い「イケメンはてめえ如きに殺られるほどヤワじゃねーよ」

魔法使い「ただ……半殺しには“全殺し”で返すのが俺の主義でよォ……」

魔法使い「てめえは配達(デリバリー)してやる……地獄(ヘル)になァ!」

青年「そりゃこっちの台詞だ! 墓地(カタコンベ)送りにしてやんよォ!」



81:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 00:30:40.372 ID:OYH1Kx2N0

青年「光の矢よ! 敵を貫けぇ!」

ズドドドドドッ!

魔法使い「炎の壁よォ!」ボワッ

青年「ちっ!」

魔法使い「燃え上がれ、炎!」ゴォワァァァァッ

青年「光よ、炎を遮断しろ!」パァァァァ…

魔法使い(コイツ……クチだけじゃねえ!)

青年(やるじゃあねーか……!)



82:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 00:33:35.739 ID:OYH1Kx2N0

魔法使い「しっかし、妙なハナシもあったもんだ」

魔法使い「“堕悪冥慈(ダークメイジ)”……闇の魔法使いってチームのアタマの得意魔法が」

魔法使い「まさか、光魔法(ヒカリモノ)だとはよ。ヤミヤミ詐欺じゃねーかよ」

青年「当然だ」

青年「なぜなら……光が強烈であればあるほど、闇っつーのは濃くなる」

青年「ただし、その闇の中で苦しみもがくのは、てめえらみたいな弱者(カス)よ!」

青年「カスどもを生贄にして、俺はさらにさらに光り輝くんだ……!」パァァァ…

魔法使い「そうかいそうかい……だったら俺は――」

魔法使い「てめえを真(マジモン)の闇に叩き込んでやンよォ!!!」



83:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 00:36:08.737 ID:OYH1Kx2N0

青年「光の球よォ!」

ドゴォォォォォン!

魔法使い「火球連射ァ!」

ボワワワワッ!

わずかに魔法使いが押す。

青年「……ぐっ!」

魔法使い「オラオラァ! 焼き尽くしてやんよ!」

青年「…………」ニヤ…

青年(バカが、テメーは負けるんだよ。あのイケメンと同じやられ方でなァ!)

青年「“閃光”!!!」

カッ!!!

青年が強烈な光を放出する。



84:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 00:39:48.655 ID:OYH1Kx2N0

青年「これでてめえの目は――」

ボワァッ!

青年「あぐっ……!?」

魔法使い「なるほどなるほど、今のがイケメンをボコにしたカラクリってわけかい」ボボボ…

魔法使い「強烈な光で目潰ししてボコる……臆病者(チキン)の好きそうな戦術(ヤリクチ)だぜ」

青年(目の周囲を炎で覆って……!? コイツ、読んでやがった!)

魔法使い「あいにくだがよ、そういう魔法はイケメンみてーな素直ないい奴にしか通用しねえ」

魔法使い「俺みてーな薄汚ねえひねくれモンにゃ効かねーのよ! オラァッ!」

ボワァァァッ!

青年「ぐおおおおっ……!」

魔法使い「テメーの“閃光”に比べりゃ、ウチの“先公”のがよっぽど怖えぜ!」



85:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 00:42:30.461 ID:OYH1Kx2N0

魔法使い「こっからは無詠唱(ダンマリ)での魔法喧嘩(マホゴロ)といこうやァ!」

魔法使い「オラァァァァァッ!!!」ゴォォォ…

ボボボボボボワァッ!

青年「くそぉぉぉぉぉぉ!!!」パァァァ…

ズドドドドドドッ!

壮絶な魔法の撃ち合い。



女魔道士(どっちも引かない……! 魔法学校でも見れないような凄まじい魔法合戦だわ!)

女魔道士(だけど――)



86:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 00:45:13.133 ID:OYH1Kx2N0

……

友人「ク、クソがッ……! 状態異常が闇オーラではね返されちまう!」

召喚士「スライムが通じない……!」

闇魔術師「俺は“堕悪冥慈”のNo.2! テメーら如き雑魚(パンピー)に狩られるほど安い首じゃねーのよ!」

闇魔術師「とっととトドメ刺して、向こうに加勢しねーと」

ビュオオオオオオッ!

闇魔術師「ぐおおおっ!?」ズバババッ

闇魔術師「これは……風魔法(カゼ)!?」

友人「この風はまさか――」

イケメン「……やぁ」ニコッ

友人「イケメン!?」



88:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 00:49:02.187 ID:OYH1Kx2N0

友人「お前、大丈夫なのかよ!? あんだけやられてたのに……」

イケメン「全快とはいえないけどね……ある人が回復魔法で応急処置してくれたんだ」

イケメン「ボクの“戦いたい”ってワガママを……叶えてくれたんだ」

召喚士「ある人って?」

イケメン「それは……当人の希望で内緒」

闇魔術師「ケッ、死に損ないかよ……!」

闇魔術師「せっかく助かった命をわざわざ捨てに来たかよ! だったら棺桶(ゴミバコ)にブチ込んでやんよ!?」

闇魔術師「闇よ……大いなる闇よ。我が敵を黒い霧で呑み込み――」

イケメン「…………」



89:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 00:51:51.862 ID:OYH1Kx2N0

イケメン「パーンチ!」

バキッ!

闇魔術師「あぐっ!? て、てめえ! 詠唱中に――」

イケメン「おや? 喧嘩慣れしてるだろうに、こんな手に引っかかっちゃうんだね」

イケメン「君こそいわゆる“パンピー”ってやつじゃないのかい?」

闇魔術師「…………」ビキッ

闇魔術師「ガキがァァァァァッ!!!」ズオオオオオッ

闇の魔力で押し潰しにかかる。

イケメン「竜巻よ!」ビュオオオオオオッ

イケメン「ぐうっ……!」

闇魔術師「怪我人に負けっかよ! ブッ潰れろやァァァァァ!!!」



90:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 00:54:44.207 ID:OYH1Kx2N0

闇魔術師「!?」ビクッ

闇魔術師(腕が……麻痺して……!)

スライム「ピィーッ!」ドカッ

闇魔術師「ぐわっ!」

友人「俺らのこと、忘れてんじゃねーよ。浮気は身を滅ぼすぜ……」

闇魔術師(し、しまっ――)

イケメン「悪しき者を切り裂け!!!」

ビュオオオオオオオオオオオッ!!!

闇魔術師「ぎやぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」ズババババッ

竜巻に切り刻まれ、ついに崩れ落ちる。

イケメン「はぁ、はぁ、はぁ……」

友人「へへ……やったな、イケメン!」

召喚士「大勝利……です!」

イケメン「うん……二人とも、ありがとう……」



92:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 00:57:41.599 ID:OYH1Kx2N0

魔法使いvs青年――

魔法使い「ぜはっ、ぜはっ……」

青年「どうやら、魔力(マリキ)が尽きてきたみてーだなァ」

青年「当然だわな。俺とヤるまでに、散々手下どもと戦ったんだからな。これが頭脳プレーってやつよ」

魔法使い「脳みそねえ奴が、“頭脳”だとか吹いてんじゃねーよ。吹き出しそうになるわ」

青年「イキがんな! こっからは俺の番(ターン)だぜぇ!」パァァァ…

ズガァンッ! ドゴォンッ! バゴォンッ!

魔法使い「ぐはっ……!」



女魔道士(沈黙させられてなきゃ、回復してあげることもできるのに……)

女魔道士(みんなが必死に戦ってるのに、私にはどうすることもできないの……?)

女魔道士(いえ、私にもできることはあるはず!)



93:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 01:00:09.224 ID:OYH1Kx2N0

青年「光の矢よォ!」

グサッ!

足に光の矢が突き刺さる。

魔法使い「ぐあああっ……!」

魔法使い(クソが……こんな奴に、こんな奴に負けたくねえ……! だが、もう力が――)

女魔道士「…………」

魔法使い(え?)

女魔道士「…………」チュパッ

言葉と魔法を封じられた女魔道士にできる精一杯の応援――

それは投げキッスであった。

魔法使い「!!!」

魔法使い「うおおおおおおおおっ!!!」ガバッ

青年「ハァ!?」



94:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 01:03:31.003 ID:OYH1Kx2N0

魔法使い「すっかり……回復したぜ」シャキーンッ

青年「虚勢(ハッタリ)かましてンじゃねーぞ、ボケがァ!」

魔法使い「かもな……だが、仲間のために、女のためにここぞって時に力出せねえ奴は……男じゃねえ!」

魔法使い「全身全霊で、最後の魔力(マリキ)を……絞り出す!」

青年「やってみろ! だったらその体も魂も消し飛ばしてやんよォ!」

青年「聖なる光よ! あのクソ野郎を浄化しろやァァァァァ!」

ブアアアアアアアッ……!

凶悪チームの頭(ヘッド)に似つかわしくない高等光魔法。

魔法使い「灼熱の業火よ!」

魔法使い「あんのクズ野郎を燃やしまくっちまえやァァァァァ!」

ゴォワァァァァァッ!



95:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 01:06:23.731 ID:OYH1Kx2N0

二つの大魔法が最後の激突をする。

グゴゴゴゴゴゴ…

魔法使い「ぐううっ……!」

青年(やっぱ俺のが魔力(マリキ)が残ってる! 勝てるッ!)

魔法使い(みんな……)

魔法使い(友人、召喚士、イケメン、番長、先輩たち――女魔道士……!)

魔法使い(俺に力を――!)

女魔道士「ファイトーッ!」

魔法使い「燃え上がれ、俺の魔力ッ!!!」

グオォワァァァァァァッ!!!

青年「――――ッ!?」



96:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 01:08:33.478 ID:OYH1Kx2N0

ゴォワァァァァァッ!!!

青年「あ、あづっ!」

青年「ざけんな! なんで俺が押され――」

青年「炎が……炎が……こっちに……ヒィィィッ!」

青年「うあああああっ……!!!」



………………

…………

……



97:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 01:12:30.494 ID:OYH1Kx2N0

魔法使い「はぁ、はぁ、はぁ……」ドサッ

女魔道士「魔法使い!」

魔法使い「へ、へへ……自力で沈黙(サイレス)破るたァ……大した女だ」

友人「やったな、オイ!」

召喚士「すごいです!」

魔法使い「お前ら……生きてたか。お互いあの世から嫌われてんな」

イケメン「君には……負けたよ。敵わないや」

魔法使い「いや……お前こそよく駆けつけてくれたな。ツラいい上に根性あるなんて反則だぜ」

友人「お前が勝ったおかげで番長たちも優勢になってるし、この抗争は俺たちの――」

青年「…………」ピクッ



98:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 01:15:29.928 ID:OYH1Kx2N0

青年「バカがァァァァァッ!」ガバッ

魔法使い「!?」

友人「まだ動けるのか!」

青年「ギャハハハ……最初からてめえらに勝ち目はねえんだよォ!」

青年「俺の大魔法は、援軍を呼ぶ合図でもあってな……すぐに別働隊がここに来るぜ!」

青年「ボロボロのてめえらを皆殺しになァ!」

魔法使い「ぐっ……!」

友人「マジかよ……!」

青年「だからいったろォ! これが頭脳プレーなんだよォ!」

別働隊「青年さん……」ザッ

青年「ほら、噂をすりゃ一人目が来たぜェ!」



99:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 01:19:05.027 ID:OYH1Kx2N0

別働隊「…………」ヨロッ…

青年「おい? どうした?」

別働隊「カミナリ怖い、カミナリ怖い……」

別働隊「俺たち……は……全滅……です……」ドシャッ…

青年「は……!?」

魔法使い(カミナリってまさか――)

イケメン(ボクを助けてくれただけじゃなく、ここにも来てくれたんだ……!)

女魔道士「もうあなたには、部下も、魔力も、切り札さえも残っていない」

女魔道士「あなたの……負けよ」

青年「あ、あうぅぅぅ……!」ガクッ

ついに青年は意気消沈し、敗北を認めた――



100:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 01:23:09.505 ID:OYH1Kx2N0

ヒュゥゥゥゥ…

賢者「ったく、現役を退いた身で、こんな暴れるはめになるとはな」

校長「久しぶりに見ましたねえ。あなたの本気の雷魔法(カミナリ)を」

賢者「校長! あなたも来てたのですか!」

校長「さすが、我が校の停学最多記録保持者……大したものです」

賢者「や、やめて下さいよ! 昔のことをほじくるのは!」

校長「ほっほっほ……」

賢者「しかし、今回私では“堕悪冥慈”を追い詰めても、きっと逃げられてしまったでしょう」

賢者「この喧嘩……紛れもなく“あいつら”の勝利です」

校長「ええ、町や学校のためでもありますし、今回の喧嘩は……不問としましょう」

校長「憲兵には“堕悪冥慈”だけを逮捕するよう、手を回しておきます」

賢者「ありがとうございます」



102:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 01:26:20.960 ID:OYH1Kx2N0

……

女魔道士「恵みの雨よ! 我が味方に大いなる癒やしを!」

ザァァァァァァ…

パァァァァァァ…

魔法使いを始めとした仲間たちが癒やされる。

友人「気持ちいい~!」

召喚士「水泳後のシャワーって感じですね!」

イケメン「水魔法に関しては、女魔道士さんの右に出る人はいないね」

番長「うおおおおおっ! 今からもう一戦だってやれるぜ!」

魔法使い「んじゃ、俺とやるか? リベンジしてえだろ?」

番長「……やめときます」

アハハハハハ…



103:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 01:28:28.794 ID:OYH1Kx2N0

友人「じゃ、ここらでビッと決めてくれよ」

魔法使い「あん? こういうのは番長が……」

番長「いや……お前がやってくれ。アタマ倒したのはお前なんだからよ」

戦ってくれた町のアウトロー達もうなずく。

魔法使い「分かった……」

魔法使い「みんな……この戦いは俺たちの勝利だァァァァァッ!!!」



ウオオオオオオオオオッ!!!



104:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 01:32:26.316 ID:OYH1Kx2N0

……

魔法使い「女魔道士よォ」

女魔道士「ん?」

魔法使い「今回お前と喧嘩して、さらわれて……俺はお前の大切さがよく分かった」

魔法使い「だから……だから……」

魔法使い「俺の女になってくれねえか。俺はもう二度とお前を離したくねえ」

女魔道士「…………」

女魔道士「うん、いいよ」

魔法使い「んじゃ、改めてよろしくな」



イケメン「女魔道士さん……お幸せに……!」グスッ

友人「泣くな、イケメンよ」

召喚士「ヤケジュースなら付き合いますよ!」



105:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 01:35:15.373 ID:OYH1Kx2N0

魔法使い「それと俺……もう少し真面目になるよ」

魔法使い「一番(テッペン)取る、BIGになるといいつつ、好き勝手に暴れてるだけじゃ……」

魔法使い「誰もついてこねェし、堕悪冥慈(アイツラ)と一緒になっちゃうもんな」

魔法使い「俺はみんなに慕われるやり方で、一番(テッペン)取ってみせるッ!」

女魔道士「うん、頑張って。きっとあんたなら出来るよ!」

魔法使い「サンキュー」

魔法使い「つーわけで、真面目になる記念に一服……」シュボッ

女魔道士「ダメーッ!」バシャッ

魔法使い「何しやがんだァ!」

女魔道士「何してるはこっちのセリフ!」

ギャーギャー… ハハハ…



賢者(あいつにはまだまだ手を焼かされそうだ……)



106:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 01:39:03.692 ID:OYH1Kx2N0

……

― 魔法学校 ―

魔法使い「ちいーっす」ガラッ

女魔道士「みんな、おはよう!」

イケメン「おはよう」

召喚士「おはようございます!」

友人「ヒューヒュー、夫婦(ツガイ)で登校とはノロけてんねえ。そろそろコウノトリが来るんじゃね?」

魔法使い「茶化すんじゃねーよ」

女魔道士「もう……」ポッ



107:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 01:41:54.333 ID:OYH1Kx2N0

賢者「では、今日は魔法の歴史について……」カリカリ

魔法使い「…………」

賢者(真面目に授業を受けている……あの騒動で一皮むけたようだな、感心感心)

魔法使い「ウヒヒ……」

女魔道士「? 今の授業で笑うようなところあった?」チラッ

女魔道士(ゲ!?)

女魔道士「あんた、なんてもん読んでるのよ!」

魔法使い「うわっ!」ビクッ

バサッ…

魔法使いの落とした本には、色っぽい女が……。



108:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2020/11/19(木) 01:44:43.150 ID:OYH1Kx2N0

賢者「このバカモンがァ!!!」

ズガガァンッ!!!

魔法使い「ぎゃああああああああああっ!!!」

女魔道士「はぁ……頭痛くなってきた」

友人「こいつが真面目になるなんざ、そりゃ炎で水を凍らせるより無理ってもんよ」

召喚士「そうですよね」

イケメン「女魔道士さん……やっぱりボクと付き合いません?」

魔法使い「まだまだ一番(テッペン)への道は険しいぜ……」プスプス…







― 完 ―



元スレ
魔法使い「魔法学校(マホガク)で一番(テッペン)取ってやンぜ!」
https://hebi.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1605701201/
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          • 1. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2020年11月19日 09:00
          • ハリポタって魔法の使いかたが拳銃みたいだったのがダメだ
            ちゃんと詠唱とかすれば天下取れたのに
          • 2. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2020年11月19日 10:33
          • 5 いいね
          • 3. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2020年11月19日 11:26
          • ボンガロっぽかった
          • 4. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2020年11月19日 12:48
          • 最近こういうSS減ってるよな…
            もっとこういう王道のが読みたい
          • 5. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2020年11月19日 18:31
          • 一昔前のジャンプの読み切りとかでありそう。
          • 6. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2020年11月19日 23:20
          • 面白かった
            脇も生きてるし
          • 7. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2020年11月24日 03:19
          • SSらしいSSって感じだ
            意外性はなかったけど定番の味だね

        はじめに

        コメント、はてブなどなど
        ありがとうございます(`・ω・´)

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