底辺ギャル「今日も雑草食べよっと! 超うまーいw」
ギャル「今日も雑草食べよっと!」
ムシャムシャ
ギャル「超うまーい! サイコー!」
ギャル「キノコも生えてる! 超ラッキー!」パクパク
ピョンピョン
ギャル「あ、バッタだ!」ガシッ
ギャル「バッタはタンパク質豊富だもんね、やったー!」バリボリ
ガサゴソ…
ギャル「あ、食べかけの缶が捨ててある! ラッキー!」
ギャル「しかもツナ! あーしの大好物!」
ギャル「いただきまーす!」ムシャムシャ
ギャル「超うまーい!」
ポツッ…
ギャル「お?」
ザァァァァ…
ギャル「雨降ってきた! 超ラッキー!」
ギャル「バケツに蓄えて……ついでに体も洗っちゃおっと!」
バシャバシャ… ザブザブ…
ギャル「新聞紙を拾って……これが超あったかいしー! 人間っていいなー!」
ガサゴソ…
ギャル「新聞には色々ニュース載ってるけど――」
『景気低迷……先行き不透明』
『○×区で殺人事件』
『教授が新しい理論を提唱』
ギャル「あーし全然わかんなーい!」
『大富豪の御曹司がUMA探しに没頭。有力情報には懸賞金も……』
ギャル「UMA……ウマ? 馬なら競馬場行けばいいのに」
おっさん「そりゃあUMA(ユーマ)って読むんだぜ」
ギャル「おじさん!」
ギャル「UMAってなんなのー?」
おっさん「未確認動物のことさ」
おっさん「噂や目撃談はあるが、ちゃんと実在が確認されてねえ生き物のことだ」
おっさん「雪男とかネッシーとかだな」
ギャル「あー、知ってる知ってる! ツチノコもそうだよね!」
おっさん「ま、ほとんど捏造やでっちあげなんだろうがな」
ギャル「だけどそういうのがいたら超ロマンあるよねー」
おっさん「まぁな」
ドカッ!
住民「ぐああっ!」
警官A「イノシシだ! でかいぞ!」
警官B「もう何人も怪我してる! 捕まえろーっ!」
ワァァァァ… ワァァァァァ…
ガサ…
イノシシ「ブヒ!?」
グワァッ!
ガシッ!
イノシシ「ブキィィッ!?」ズルズルズル…
ギャル「えいっ」ゴンッ
イノシシ「……」ガクッ
ギャル「やったー、イノシシゲーット!」
ギャル「さっそく解体して、血抜きして、洗浄して……」
ザシュザシュッ! ズバズバッ!
ギャル「焼けてきた、焼けてきた」
ギャル「おじさんも食べなよ!」
おっさん「お、いいのかい?」
ギャル「もち! いただきまーす!」ムシャムシャ
おっさん「んじゃ、お言葉に甘えて」モグモグ
ギャル「超うまいんだけどー!」
おっさん「ああ、こりゃあスタミナつくぜ! 寿命が延びた!」
警官B「イノシシの骨だけが残って……」
猟師「ふーむ、見事だ。ここまで綺麗にイノシシを捌ける奴がいるなんてな」
警官A「じゃあ、とりあえず事件は解決したということで……」
警官B「そうだな」
猟師「これをやった奴を、ぜひスカウトしたいもんだぜ」
少女「た、たすけて……」
変質者「こんなとこに人なんかいねえよ。諦めな」
ガサ…
ギャル「コラーッ! やめなさぁぁぁぁぁい!」
変質者「うわぁぁぁぁぁ!?」
少女「きゃあああああ!」
変質者「ひいい……」
少女「ありがとうございました……」
ギャル「いいってことよ! じゃーねー!」
執事「なんですかな、坊ちゃま」
御曹司「このところ、ある森林公園で、妙な事件が多数起きている」
御曹司「山から下りてきたイノシシが骨だけになるとか、女の子が変質者から助けられる、とか」
執事「なかなか興味深いですな」
御曹司「だろう? これはきっとUMAの仕業に違いない!」
御曹司「このUMA、ボクが必ず捕まえてみせる!」
執事「お供いたします、坊ちゃま」
執事「お気をつけ下さい、坊ちゃま」
御曹司「ああ、分かってる」
御曹司「感じるよ……ボクの勘ではこのあたりに必ずUMAがいる!」
ガサガサガサ…
御曹司「わっ!?」
ガシッ
御曹司(足首を掴まれた!)
御曹司「うわああああああっ!」
執事「坊ちゃま!」
御曹司「へ……」
ギャル「なーんだ人か」
御曹司「君は……?」
ギャル「あーし? ギャル! お金ないからこのあたりに住んでるの!」
御曹司「そ、そうか……君がUMAの正体だったのか……」
ギャル「UMA? あっ、あんたひょっとして……」
ギャル「へー、どう? UMAはいた?」
御曹司「いや……今のところ見つけてないね」
ギャル「ふーん、残念」
ギャル「雑草うまーい!」ムシャムシャ
ギャル「あ、カマドウマ」サッ
ギャル「ジューシィで超うまーい!」バリボリ
御曹司「だけど……」
ギャル「?」
ギャル「え、誰ー?」
御曹司「君だよ」
ギャル「あーしが? なんでー?」
御曹司「こんな森の中でたくましく生き、草や虫まで食べる……そのワイルドさに惚れました」
御曹司「ボクと結婚して下さい!」
ギャル「えー、ウッソー! いきなりすぎー!」
ギャル「んー、ま、いっか! 結婚しよ!」
御曹司「やった!」
ギャル「というわけでおじさん、あーし、彼の家に嫁ぐね!」
おっさん「おう、元気でな!」
ギャル「遊びに来るからね!」
おっさん「そしたら酒持ってきてくれたら嬉しいな!」
ギャル「超高いやつ持ってく!」
ギャル「ねーねー、UMA探しの話してよー」
御曹司「もちろんいいよ」
ギャル「えー、すっごーい! 海外に雪男探しにいったんだー!」
御曹司「うん、雪男はいなかったけど、貴重な体験ができたよ」
ワイワイ… キャッキャッ…
執事「どうぞ、最高級フルコースでございます」
御曹司「いただきます」
ギャル「んー……」
御曹司「どうしたの、食べないの?」
ギャル「うーん、あーしやっぱりこういうのより……」
執事「どうぞ、最高級雑草と昆虫でございます」
ギャル「超UMA(ウマ)ーい!」ムシャムシャバリボリ
御曹司「それはよかった」
御曹司(やはり君は、どんなUMAより神秘的で魅力的だよ)
おわり
コメント一覧 (6)
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- 2020年09月15日 20:28
- まず僕が聞きたいのは最高級雑草ってなに?てことやねん
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- 2020年09月15日 23:13
- ※1
タンポポとか食べれる雑草な
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- 2020年09月16日 02:37
- 見た目ギャルだけど実は人間とは全く別の生き物的な感じかとおもったら特にそういうことはないのか
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- 2020年09月16日 06:26
- ゆきぽよで映画化して欲しい
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- 2020年09月16日 13:00
- 流石にカマドウマはムリ…バッタもムリだけどさwww
イノシシバラせるギャルって貴重過ぎねえwww?
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- 2020年09月17日 15:59
- 日本一の御曹司「雑草という草はない」
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