楓「今日は1日赤ちゃんでちゅ…♪」ダ-

1: ◆hAKnaa5i0. 2020/09/06(日) 23:33:14.58 ID:vlfO7GIN0

お父さん お父さん 赤子(25)がいるよ



2: ◆hAKnaa5i0. 2020/09/06(日) 23:35:05.90 ID:vlfO7GIN0

【ケース1、高垣楓】

(事務所)

カチャ

P「おはようございます」

肇「お、おはようございます。プロデューサーさん。あ、あの…ちょっといいですか?」オロオロ

P「どうしたの?」

肇「いえ…その…か、楓さんが…」スッ

P「楓さん?」

楓「ダー♪(おしゃぶり装着)」ヨッ

P「…」

P「何でこんなことに…」

肇「わかりません…私が来た時にはもうおしゃぶりを咥えていました…」

楓「プロデューサー。私、今日は赤ちゃんなんでちゅ♪」キラ-ン

P「まった…めんどくせぇことを…」ハァ

楓「赤ちゃんなのでお世話してくだちゃーい♪」キャッキャッ

P「…」

肇「…」

肇「あ、そうだ。私には急用がありました。それでは失礼します」スタスタ

P「待って。お願い」ガシッ

肇「離してください。私には急用があるので。大事な用なので」ググググ

P「頼む…! 後生だから手伝って欲しい…!」ググググ

肇「私に何をしろと…!」ググググ

P「あの子の母親になってくれ!」ググググ

肇「嫌です! お断りです!」カッ!

楓「肇ママ…♪」ダ-

肇「歳下に甘えようとしてプライドはないんですか!」

楓「赤ちゃんなので♪」

P「始末に負えねえ開き直り方」



3: ◆hAKnaa5i0. 2020/09/06(日) 23:36:12.86 ID:vlfO7GIN0

肇「一応聞きますけど…なんで赤ちゃんなんですか?」

楓「肇ちゃん。女性は誰だって若く見られたいものなのですよ」

肇「若作りにも限度があるでしょう」

P「本当の理由は何なんです」

楓「昨日、瑞樹さんたちとお酒を飲んでいた時に『人生で1番幸せだった頃』の話をしてたんです」

P「老人ホームの会話ですか」

楓「瑞樹さんは『華の高校生』と」

楓「早苗さんは『ガキ大将だった小学生』と」

楓「美優さんは『今が1番です』と」

楓「心さんも『今だろバカヤロー?? このヤロー??』と」

楓「菜々ちゃんは『高校生の頃ですねぇ』と」

肇「ん?」

P「何もおかしくない。何もおかしくない」

楓「そして私は『赤ちゃんの頃』だったんです」

楓「何もせずとも万人から無償の愛を与えられる存在…なんと素晴らしいことでしょう。私はもう一度赤ちゃんになりたいのです」キラ-ン

P「気持ちはわかりました。でも俺を巻き込まないでください」

肇「私もです」

楓「…2人がお世話をしてくれないなら、明日のラジオの生放送で肇ちゃんが普段どんな下着を付けているのか暴露します」プイ-

肇「待ってください!? なんで私だけが被害を受けるんですか!?」ガ-ン!

P「致し方ない」

肇「致し方なくありません! 止めてください!」

楓「哺乳瓶は用意してあるのでここに日本酒を入れて温めてくだちゃーい♪ ついでにおつまみとして枝豆と西京焼きのお魚を用意してくだちゃーい♪」ニコニコ

P「…」

肇「…」

P「…仕事しようかな」クルリ

肇「ふざけないでください。私の恥を全国に晒すつもりですか」ガシッ

P「言えないほど派手なの付けてるの?」

肇「い、いえ…その…最近はちょっと色々試してますけど…って、そういうの聞かないでくれます!? セクハラです!」バシッ!

P「あぶしっ!」



4: ◆hAKnaa5i0. 2020/09/06(日) 23:37:39.71 ID:vlfO7GIN0

楓「ふぇ…ぇぇ…ぁはぁっ…ぇっへっひぃ~ん! あぁ~! あっあっ~!」ホギャ-!

楓「ぅぁ~ん…えっ…えっ…あはぁっ…はぁ~!」ホギャ-!

P「…」

肇「…」

楓「…あぅ…ぅっ…うっ…」チラッチラッ

P「楓さん。その妙にリアルな赤子の泣き真似はまさか練習したんですか?」

楓「ぅっ…ふにぇ~…ゆぅちゅぅぶ…」

肇「いま『YouTube』って言いましたね。YouTubeで見て練習したってことですよね」

楓「ぁぅ…ふぇふぇふぇっ…♪」キャッキャッ♪

P「ファンには見せられないな…こんな姿」ハァ

肇「どうするんですか。プロデューサーさん」

P「ベビーシッターを呼ぼうか」

肇「シッターさんを育児ノイローゼにするつもりですか?」

楓「目一杯甘やかしてくだちゃーい♪」キャッキャッ♪

P「仕方ない…肇。少しだけ楓さんのお守りしててくれる?」

肇「え、あ、はい」

P「すぐ戻るから」

スタスタスタ...パタン

肇「出かけちゃった…」

楓「赤ちゃんのお世話はせわしないですね♪」フフフ

肇「ノーコメントです」



5: ◆hAKnaa5i0. 2020/09/06(日) 23:38:35.60 ID:vlfO7GIN0

(しばらくして)

カチャ

P「ただいま。肇。赤ガキちゃんはいい子にしてた?」

肇「おかえりなさい。プロデューサーさん。変なことはしてませんよ。大人しくおしゃぶりを咥えながらテレビを観てました」

楓「だーぶぅー♪」ヨッ

P「赤子になってること自体がすでにおかしいんだけどね」

楓「お酒とおつまみを買ってきてくれたんですか。プロデューサー♪」

P「お酒はありませんよ。職場で飲ませるはずないでしょう。まったく…はい。ジンジャーエールとチー鱈は買ってきてあげましたからこれで満足してください」スッ

楓「チー鱈…♪」ワ-

P「どうぞ。好きに食べてください」

楓「あーん」

P「あん?」

楓「赤ちゃんなので1人じゃ食べられまちぇーん♪」ニコニコ

P「…もう育児放棄していいかな」

肇「気持ちはわかりますがダメです。私のために頑張ってください」

楓「♪」ア-ン

P「…」

P「赤子に食べさせるならミキサーで離乳食にしようか」

楓「え」

P「ええと…あったあった。フードプロセッサーにチー鱈とちょっとのお湯を入れて…と」ゴソゴソゴソ

楓「え。待って。プロデューサー。それは違」

P「そいや!」ギュイイイイイイイン!

楓「ああー!」ガ-ン!



6: ◆hAKnaa5i0. 2020/09/06(日) 23:39:21.43 ID:vlfO7GIN0

P「あーあ。楓さんが赤子なんてやってるから」ギュイイイイイイイン!

楓「あぁぁ…わ、私のチー鱈…チー鱈が…!」

ギュイイイイイイイイ...キュルン

P「はい。上手にできました」

【チー鱈のペースト】テ-ン

楓「ち、チー鱈…」ガクッ

スッ

P「どうぞ。あーんしてください」

楓「…」

楓「…」ア-ン

肇「(あーんするんだ…)」

P「はい。おいちいですねー」スッ

楓「…」モグモグ

楓「普通に美味しいです」

P「元がチー鱈ですからね」

楓「あーん…♪」

P「はい」スッ

楓「んまー…♪」モグモグ

肇「…」

肇「(心底帰りたい…)」

P「肇も食べる?」スッ

肇「食べません」

楓「肇ちゃんも赤ちゃん体験をしてみてはどうでしょうか♪」

肇「結構です!」

【結局、丸1日介護した】



7:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/09/06(日) 23:40:39.76 ID:vlfO7GIN0

【ケース2、三船美優】

(後日・事務所)

肇「結局、あの後は飲み屋さんにも付き合ってあげたらしいですね」ハァ-

P「まあね。哺乳瓶の中にビールを入れてグビグビ飲んでたよ」

肇「…他のお客さんに見られなかったんですか?」

P「個室取ったから大丈夫。あんなん誰かに見られるわけにもいかないし」

肇「律儀ですね」

P「律儀だよ。もうしばらくはワガママを聞かないようにするけどね」

肇「でも、駄々をこねられたら付き合っちゃうでしょう。プロデューサーさんは」

P「断るって」

肇「嘘ですね」フン

P「なんか怒ってる?」

肇「別に。ただ大人たちは一緒に飲みにいけて楽しそうだな、と」フ-ン

P「肇にも今度付き合うよ。好きなとこ連れてってあげるから」

肇「本当ですか?」

P「もちろん」

肇「二言はないですね?」

P「ないよ」

肇「よっしゃ」グッ

P「うん?」

肇「何でもありません。今度のオフを楽しみにしてます♪」



8: ◆hAKnaa5i0. 2020/09/06(日) 23:42:02.65 ID:vlfO7GIN0

P「うん、俺も。まあ、それよりさ…」チラッ

(ソファ)

美優「…///(おしゃぶり、前かけ装着)」

P「どうする?」

肇「私は何も見てないので何の話かわかりませんね」

P「見て見ぬふりをするんじゃない。ソファで美優さんがおしゃぶり咥えながら仰向けになって寝てるでしょ」

肇「幻覚じゃないですかね」

P「だといいんだけど」

美優「ぁ…だ、だ…ぁ…///」カァァァァァァ

2人「「…」」

P「いま消え入りそうな鳴き声が聞こえたような」

肇「プロデューサーさん。それはきっとクーラーの稼働音ですよ」

美優「ふ…ふえん…ふぇぇ…ん…///」

P「いま赤ちゃんがぐずっている声が聞こえたような」

肇「プロデューサーさん。それはきっとテレビの音ですよ」

美優「は、はじめ…ママ…///」

P「いまママを求める声が聞こえたような」

肇「プロデューサーさん。それはきっと疲労から来る幻聴ですよ」

P「いやでも」

美優「ママ...///」

肇「…」

P「…」

P「聞こえたろ?」

肇「あ、そうだ。今日も急用がありました。それでは失礼します」スタスタ

P「待って。お願い」ガシッ

肇「離してください。急用なんです」ググググ

P「頼む…! 後生だから手伝って欲しい…!」ググググ

肇「私に何をしろと…!」ググググ

P「あの子の母親になってくれ!」ググググ

肇「嫌です! お断りです!」カッ!

美優「違うんです…ごめんなさい…ごめんなさい…///」カァァァァァァァ

P「ほら。なんか罪の意識にさいなまれてるみたいだからさ」

肇「…多分、罰ゲームか何かでしょうね」

美優「本当にごめんなさい…///」カァァァァァァァ

P「顔が真っ赤」

肇「とりあえず話を聞きましょう」ハァ



9: ◆hAKnaa5i0. 2020/09/06(日) 23:43:07.85 ID:vlfO7GIN0

P「うん、俺も。まあ、それよりさ…」チラッ

(ソファ)

美優「…///(おしゃぶり、前かけ装着)」

P「どうする?」

肇「私は何も見てないので何の話かわかりませんね」

P「見て見ぬふりをするんじゃない。ソファで美優さんがおしゃぶり咥えながら仰向けになって寝てるでしょ」

肇「幻覚じゃないですかね」

P「だといいんだけど」

美優「ぁ…だ、だ…ぁ…///」カァァァァァァ

2人「「…」」

P「いま消え入りそうな鳴き声が聞こえたような」

肇「プロデューサーさん。それはきっとクーラーの稼働音ですよ」

美優「ふ…ふえん…ふぇぇ…ん…///」

P「いま赤ちゃんがぐずっている声が聞こえたような」

肇「プロデューサーさん。それはきっとテレビの音ですよ」

美優「は、はじめ…ママ…///」

P「いまママを求める声が聞こえたような」

肇「プロデューサーさん。それはきっと疲労から来る幻聴ですよ」

P「いやでも」

美優「ママ...///」

肇「…」

P「…」

P「聞こえたろ?」

肇「あ、そうだ。今日も急用がありました。それでは失礼します」スタスタ

P「待って。お願い」ガシッ

肇「離してください。急用なんです」ググググ

P「頼む…! 後生だから手伝って欲しい…!」ググググ

肇「私に何をしろと…!」ググググ

P「あの子の母親になってくれ!」ググググ

肇「嫌です! お断りです!」カッ!

美優「違うんです…ごめんなさい…ごめんなさい…///」カァァァァァァァ

P「ほら。なんか罪の意識にさいなまれてるみたいだからさ」

肇「…多分、罰ゲームか何かでしょうね」

美優「本当にごめんなさい…///」カァァァァァァァ

P「顔が真っ赤」

肇「とりあえず話を聞きましょう」ハァ



10: ◆hAKnaa5i0. 2020/09/06(日) 23:43:55.63 ID:vlfO7GIN0

(しばらくして)

美優「罰ゲームなんです…///」シクシクシク

肇「でしょうね」

P「何で罰ゲームをすることになったんですか」

美優「そ、その…『匂いだけで誰の私物が当てるゲーム』を瑞樹さんや早苗さんたちとして、負けてしまいまして…///」

肇「匂いだけで当てる?」

P「あれじゃない? ペンとかジャケットを嗅いで持ち主を当てる遊び」

肇「え、そんな遊びあります?」

P「小学生の頃とかやらんかった?」

肇「やったことないです」

P「そっか…」

美優「そ、そういうわけで…午前中までは赤ちゃんでいないとダメなんでちゅ…///」カァァァァァ

肇「どうしましょう。プロデューサーさん。この赤ちゃん、半べそかいて慣れない赤ちゃん言葉を使ってますけど」

P「昨日の赤子よりは手間がかからなさそうだよね」

肇「いや、手間も何もそっとしておいてあげればいいのでは?」

P「肇。『手間がかからない子』ほど放置されて寂しい思いをするもんなんだぞ」

肇「そうかもしれませんが違うでしょう。今は触れてあげない優しさを働かせるときでしょう」

P「美優さん、安心してください。寂しい思いはさせませんから。いま哺乳瓶と離乳食を持ってきます」グッ

美優「え、い、いや、そ、その…それは…///」キョトキョト

肇「まったく…プロデューサーさんは…」フゥ

肇「私が牛乳を温めてきます」

美優「肇ちゃん!?」ガーン

P「楓さんが置いてったガラガラもあるな。握らせてみようか」

肇「いいですね。ごはんを食べるところは動画にも撮りましょうか」ニタリ

美優「」

イ、イヤァァァァァァァァァァッ///

【しばらく滅茶苦茶甘やかした(写真も動画も撮った)】



11: ◆hAKnaa5i0. 2020/09/06(日) 23:45:14.88 ID:vlfO7GIN0

【ケース3、白雪千夜】

(後日・事務所)

P「さっき連絡があったけど、美優さん今日、熱を出して休みだってさ」

肇「羞恥心のあまり寝込んでしまったんでしょうかね」

P「多分」

肇「プロデューサーさんが虐めるから」

P「肇もだろ」

肇「あまりにも卑しい行動をしているからです」フフン

P「肇って実はSだよね」

肇「私は普通です。それより…今日はもう赤ちゃんはいないはずですよね? もうお世話をするのは嫌ですよ。私」

P「そのはず。大人たちには『メッ』って釘を刺しておいたから、これ以上の赤ちゃんが生まれてくることはないよ」

肇「ならいいんですけど」

カチャ
オハヨウゴザイマ-ス

パタン

千夜「…(前掛け、おしゃぶり装着)」

P「…」

肇「…」

P「…肇。どうしよう」ボソリ

肇「…私。おじいちゃんに呼ばれた気がするので帰っていいですか?」ボソリ

P「お願い。帰らないで」ガシッ

肇「わたしを離してください」ググググ

P「この状況で1人残されたら、俺マジ泣きしちゃう…!」ググググ

肇「知りませんよ…!」ググググ



12: ◆hAKnaa5i0. 2020/09/06(日) 23:46:33.36 ID:vlfO7GIN0

千夜「…」

千夜「…お前」

P「は、はい!?」ビクッ

千夜「私がなぜこんな格好をしているのか。わかりませんか?」

P「え、ええと…そういう趣味?」

千夜「ふん」ヒュッ!

パァンッ!

P「痛ったい!! なんか顔に投げつけられた! 爆竹!?」

千夜「安心してください。ただの『たまごボーロ』です」ジャリッ

P「俺の顔に当たって粉砕したんだけど。それ食べものであって攻撃する道具じゃないよ…?」

千夜「まだまだ弾は残ってますよ」ジャリッ...

P「ひ、ひぃ…! 弾って呼んでるし…!」ビクッ

肇「も、もしかして、ちとせさんに言われてやっているんですか?」

千夜「…」

千夜「さすがです。お前も肇さんを見習いなさい」フン

P「本気で新しい趣味に目覚めたのかと思った」

千夜「ふん」シュッ!

パァンッ!

P「グァァッ!」

肇「(余計なこと言うから…)」



13: ◆hAKnaa5i0. 2020/09/06(日) 23:48:07.77 ID:vlfO7GIN0

(昨夜・黒崎邸)

千夜「お茶が入りました。お嬢様」スッ

コポコポコポ...カチャ

千夜「今日はレッスンがハードでしたので甘い香りのものを。ストロベリーティです」

ちとせ「ありがとう。ん、いい香り~♪」

クピクピ...

ちとせ「…美味しい」プゥ

千夜「お口に合って何よりです。橘さんからいただいたとちおとめを乾燥して作ったものですよ」

ちとせ「ふぅん。上手に作ったんだね」

千夜「ええ。橘さんにも自信を持ってお裾分けできます」

ちとせ「…」

ちとせ「千夜ちゃんさ」

千夜「?」

ちとせ「いつも私に尽くしてくれて嬉しいんだけど、たまには尽くされる側になってみたいと思わない?」

千夜「思いませんが」

ちとせ「思うよね?」

千夜「思いません」

ちとせ「からの~?」

千夜「思いません」

ちとせ「…」

千夜「…」

ちとせ「尽くされる側に立ってみないと見えないものってあるんだよ。千夜ちゃん」フゥ

千夜「そうでしょうか?」

ちとせ「例えば、今も私が紅茶の味をお世辞で言ってたらどうするの?」

千夜「お世辞だったのですか」

ちとせ「いや本音だけどね。尽くされる立場になってみたらお世辞か本音か見分けられるようになるかもしれないじゃない」

千夜「…そういうものでしょうか?」

ちとせ「そういうものなの。はいじゃあ決まり! 明日の千夜ちゃんは尽くされる千夜ちゃんね~♪」ピッ

千夜「…」

千夜「(またお戯れを…まあ、いつもの気まぐれでしょうね)」フゥ

千夜「かしこまりました。具体的にはどのようにいたしましょう」

ちとせ「明日、事務所で一日中これ着けてね♪」

千夜「…ん?」

【おしゃぶり、前かけ】テ-ン

千夜「…」

ちとせ「明日の千夜ちゃんは赤ちゃんになるのよ!」カッ!



14: ◆hAKnaa5i0. 2020/09/06(日) 23:51:58.92 ID:vlfO7GIN0

(現在)

千夜「というわけだ(前かけ、おしゃぶり装着)」

P「俺もイチゴの紅茶飲みたいんだけど」

千夜「お前にはたまごボーロをすり潰した粉をあげます」シュリシュリシュリ

P「ちょ! 粉はスーツにかかるから! エアコンの風に乗せて飛ばしてこないで!」ワタワタワタ

千夜「鬼は…外!」パッ!

P「うべっ!」

肇「ところで…ちとせちゃんはどちらに?」キョロキョロ

千夜「お嬢様は加蓮さんとマクドナルドへ行きました」

P「育児放棄…」

肇「千夜ちゃんはどうするんですか?」

千夜「私のことは気にしないでください。元々オフですので。このまま休んでいます」ゴロン

肇「ちとせちゃんの付き人も大変ですね…」

P「…」

P「千夜。果たしてそれでいいのかな」

千夜「はい?」

P「ちとせは『尽くされる立場』を学べと言ったんだろ」

千夜「だから何です」

P「そのまま寝て過ごしてたら職務怠慢じゃないか」

千夜「…」チッ

P「(正露丸を噛み潰したような顔してる…)」

千夜「…そ、その、肇さん」

肇「はい?」

千夜「…も、もしよければ…仕事の片手間でもよいので少しだけお世話してくれませんか…///」モジモジ

肇「(私ですか)」

P「お願いすれば世話してやらんこともないぞ」

千夜「お前には言っていない」

P「はい」

千夜「…///」カァァァァァ

肇「(…照れてる反応が新鮮ですね。というか…ここで断るのはあまりにも酷です)」ハァ

肇「わかりました。ちとせちゃんが戻るまでの間ならいいですよ」

千夜「…ありがとうございます///」

P「俺は?」

千夜「床に落ちたたまごボーロの破片を片付けておけ」

P「この赤ちゃん可愛げがないな」シャッシャッ

肇「でもちゃんと掃除するんですね」



15: ◆hAKnaa5i0. 2020/09/06(日) 23:54:08.22 ID:vlfO7GIN0

(しばらくして)

千夜「ところで赤ちゃんとは何をするものなのでしょう」フム

P「基本は他の人に世話をされるのを待つだけだよ」

千夜「性に合わないな…」

P「お腹空いてない?」

千夜「空いていません」

肇「喉は乾いていませんか?」

千夜「乾いていません」

P・肇「「…」」

肇「では千夜ちゃん。いま1番欲しいものを主張してみてください。欲しがるのは赤ちゃんの務めです」ピッ

千夜「ほしいもの、ですか」

肇「何がありません? 新しいろくろとか、自分専用のかまどとか」

P「肇しか欲しがらないでしょ。それ」

肇「登り窯なんて素敵でいいと思いますよ…」ウットリ

千夜「ほしいもの…」ウムム

P「服は?」

千夜「新しいものを必要としていません」

肇「甘いものは?」

千夜「特に」

P「何か野望は?」

千夜「お嬢様の傍にいられればそれで充分です」

肇「好きな本はあります?」

千夜「いえ。教養として読むくらいなので」

P「仮に1億円貰ったら?」

千夜「児童施設に寄付をします」

肇「…弱りましたね」フム

P「日本昔話なら神様に気に入られるタイプだな」

千夜「すみません」

肇「謝る必要はないですよ」

P「仕方ない。赤ちゃんの演技でもしてみるか」

千夜「はい?」

P「尽くされるのが性に合わないのは仕方がない。なら、赤ちゃんの演技をしてでも尽くされる側の立場を体験するしかないだろ」

千夜「馬鹿な」

P「代案があるなら聞くけど」

千夜「…」

P「ここに楓さんと美優さんが赤ちゃんしてた時の動画もあるから。参考には困らないぞ」スッ

千夜「なぜそんなものが」

肇「昨日、おとといは2人が赤ちゃんだったんです」

千夜「よく意味がわかりません」

P「で、やるの?」

千夜「…」

千夜「いいでしょう。お嬢様のためです。やってやります」クワー



16: ◆hAKnaa5i0. 2020/09/06(日) 23:56:30.66 ID:vlfO7GIN0

(1時間後)

カチャ

加蓮「ただいまー」

ちとせ「ただいま。千夜ちゃーん、放置しててごめんねー♪ 寂しかっ―――」


千夜「だー…あー…ふぇっふぇっ…」バブー

肇「はーい、ミルクですね。ちょっと待ってください」

P「温めてあるよ。はい、肇」スッ

肇「千夜ちゃん、よかったでちゅねー。はい。あーん♪」

千夜「ぁー…んっ。ちゅぃ!」バシッ

P「おわっ」

肇「もうプロデューサーさん。熱いみたいですよ」

千夜「…」ケッ

P「ゴミを見る目を向けてきやがる」

千夜「あぶぅ…」ガラガラ

P「肇ママ。このガラガラの意味は?」

肇「『次に同じミスを繰り返したら殴打するぞ』と言っていますね」

P「殴打」

千夜「ぶー」スッ

P「わ、わかったから。気を付けるよ」

千夜「ふん」グビグビ

千夜「うー、だぁ…♪」ゲプ


ちとせ「ち、千夜ちゃん…?」

千夜「!?」ビクッ

ちとせ「あ、あはは…その、なんか、お楽しみのところごめんね?」

千夜「い、いえ、これは、その、お嬢様のためで」アセアセ

加蓮「へぇ~、千夜ってそういう趣味してたんだね~♪」ニマリ

千夜「こ、これは…ち、違います!」アセアセ

加蓮「はい。チーズ♪」パシャ

P・肇「「あ」」

千夜「ちょ」

加蓮「はい。SNSにアーップ♪」ピロリン

千夜「ヴ、ヴァァァァァ!」

【後で誤解は解けた(写真は出回った)】



17: ◆hAKnaa5i0. 2020/09/06(日) 23:58:35.22 ID:vlfO7GIN0

【おまけ】

(ある日の事務所)

りあむ「だぁー!」バ-ン!

P「…」

りあむ「(くふふふ…この前のやりとりを見てわかってるんだ。赤ちゃんになれば、なんだかんだPサマは甘やかしてくれるはず…♪)」

りあむ「(さあ…チヤホヤしろ…!)」カッ!

P「肇。そっちの脚持ってくれる?」

肇「はい」ガシッ

りあむ「へ?」

P「楓さん。窓開けといてくれます?」

楓「はーい」ガラガラガラ

P「よいしょっ…さて。運ぶか」グイッ

りあむ「ま、待って! 待ってェェェ!!! ま、ままままま窓から捨てるのはやめて! ゴミだけどさぁ! ぼくがゴミなのは認めるけどそれは嫌ァァァァァ!!!」ジタジタジタ

りあむ「ヴァァァァァァ!!!」

【ソファに放り投げた】

終わり



18: ◆hAKnaa5i0. 2020/09/06(日) 23:59:03.60 ID:vlfO7GIN0

【おまけ】

肇「プロデューサーさん。今度のオフ、付き合ってくれるって約束しましたよね?」ズイ

P「ああ、いいよ。どこか行きたいところとか―――」

肇「どうぞ」スッ

P「ん、チラシ?」

【山籠もり3泊4日短期集中型陶芸合宿 -鬼地獄- 】バーン

P「…」

肇「行きましょう♪」ニコリ

ヴァァァァァァァァァァァァァァ!

終わり



19: ◆hAKnaa5i0. 2020/09/07(月) 00:09:09.08 ID:T8v1m8nq0

以上です。
お読みいただきありがとうございました。

たまごボーロやどうぶつビスケットを温めた牛乳でキメるとちびっ子の頃を思い出して懐かしい気持ちになります。お手軽なバブり手段としてオススメです。

3ヶ月に1本くらいのスローペースになってますが、今年はあと2本くらいSSを投稿したいとは思ってます。ではまた



元スレ
楓「今日は1日赤ちゃんでちゅ…♪」ダ-
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1599402794/
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         コメント一覧 (8)

          • 1. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2020年09月11日 07:11
          • 犯罪の臭いがする
          • 2. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2020年09月11日 09:36
          • 清良「赤ちゃんプレイしたい方はー私がーガチでやってあげますねー(大人用オムツ持ちながら)」
            愛海「ヒィィィィーー!」
          • 3. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2020年09月11日 10:04
          • 橘ぁ!何とかしなくてもいいから逃げろぉ!
          • 4. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2020年09月11日 10:12
          • 俺決めたよ。
            俺は美優ちゃんを引き取ってお世話をする。
            一人の男として。
            美優ちゃんがこんなにも寂しい思いをしていたのに、俺だけが覚悟しないわけにいかない。
          • 5. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2020年09月11日 11:20
          • 俺P「ばぶー!!!」
          • 6. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2020年09月11日 15:08
          • パキパキパッキーン
          • 7. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2020年09月12日 07:04
          • 顔は可愛いよ!ばぶぅ!!
          • 8. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2020年09月12日 08:05
          • 食べ物を粗末にするな

        はじめに

        コメント、はてブなどなど
        ありがとうございます(`・ω・´)

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