【銀河英雄伝説】ラインハルト「梅酒を作るぞ!キルヒアイス!」キルヒアイス「はい、ラインハルト様」
キルヒアイス「はい」
ラインハルト「梅と氷砂糖の用意はどうか!?」
キルヒアイス「ここに」スッ
ラインハルト「こいつ!もう買っていたな!」ドスッ!
キルヒアイス「ミッターマイヤー大将の実家で採れたものです」
ラインハルト「たしかミッターマイヤーの実家は造園業だったか…このままでも美味であろうな」
キルヒアイス「…ラインハルト様、ぽんぽんが痛くなる可能性が」
ラインハルト「わかっている、戯言だ。許せ」フッ
ラインハルト「なんだ、オーベルシュタイン」
オーベルシュタイン「使うのは氷砂糖とありますが…より、栄養価、味に深みを持たせるために黒糖を使用することを進言いたします」
ラインハルト「黒糖だと!?」
オーベルシュタイン「はい」
キルヒアイス「ラインハルト様…」
ラインハルト「言うな、キルヒアイス…オーベルシュタイン、黒糖は性に合わん」
オーベルシュタイン「しかし、かのヤン・ウェンリーは黒糖を使用していると情報が」
オーベルシュタイン「…承知しました、失礼いたします」
キルヒアイス「ラインハルト様!」
ラインハルト「なんだ!キルヒアイス!」
キルヒアイス「果実酒びんは複数ございます。オーベルシュタイン参謀長の黒糖梅酒も作り、飲み比べるのもよろしいかと…」
ラインハルト「…フッ、用意がよいな、オーベルシュタイン…熱くなってすまなかった。黒糖梅酒も作ろう。準備は任せる」
オーベルシュタイン「…はっ、ご用意いたします」
キルヒアイス「材料は青梅1kg、氷砂糖800g、そしてホワイトリカー1.8Lとなります」
ラインハルト「氷砂糖が少なくないか?」
キルヒアイス「このくらいがよろしいかと」
ラインハルト「ふむ…お前の言うとおりにしよう、ところで黒糖の量はいかがか?」
キルヒアイス「氷砂糖と同じでよろしいかと、ラインハルト様」
ラインハルト「わかった」
キルヒアイス「表面のごみを綺麗に取り除いてください」
ラインハルト「わかっている!」パチャパチャ!
ラインハルト「ところで、この梅のアク抜きは必要ないのか?」パチャパチャ!
キルヒアイス「すでに3時間、水に付け込んでアク抜きをしております」
ラインハルト「キルヒアイス、私はお前を過小評価していたらしい!」ザザーッ!
キルヒアイス「いえ、お気になさらず、ラインハルト様」
キルヒアイス「その前に水気をこのキッチンペーパーでお拭きください」
ラインハルト「キルヒアイス!拭くのはおまえに任せる!」
ラインハルト「二人でこの梅どものヘタをひとつ残らずとってやろう!」カリッ…カリッ…
キルヒアイス「はい、ラインハルト様」フキフキ
ラインハルト「キルヒアイス、少し速いぞ!これでは…梅が溜まってしまう…!」カリッ…カリッ…
キルヒアイス「こちらが片付き次第加勢いたします、ラインハルト様」フキフキ
キルヒアイス「…」フキフキ
ラインハルト「…くっ」カリッ…カリッ…
キルヒアイス「…」フキフキ
ラインハルト「……」カリッ…カリッ…
キルヒアイス「…」フキフキ
ラインハルト「…」カリッ…カリッ…
キルヒアイス「…」カリカリ
ラインハルト(速いぞ!キルヒアイス!)カリッ…カリッ…
キルヒアイス「…」カリカリ
ラインハルト「あぁ!見ろ!この膨大な数を!」
キルヒアイス「200個程はありましょうか」
ラインハルト「しかし、少々骨が折れたな」フゥ
キルヒアイス「お疲れですか?水気が飛ぶまで休憩しましょう」
オーベルシュタイン「それではお飲み物はいかがでしょう」
ラインハルト「ほう?参謀長の秘蔵の一杯かな?」
オーベルシュタイン「はい、こちらを」スッ
キルヒアイス「これは…カレーラムネ!?」
オーベルシュタイン「はい、閣下」
ラインハルト「カレーラムネなどという、疲れた時の清涼感が皆無なものを、このラインハルト・フォン・ローエングラムに飲ませるというのか!?」
オーベルシュタイン「閣下、太古より夏といったら何を思い出しますか?」
ラインハルト「なに!?」
オーベルシュタイン「暑さ、扇風機の音、大きな入道雲、滴る汗、のどが渇いた時のしゅわしゅわ、そして夕方のカレーの匂い」
ラインハルト「…」ゴク
オーベルシュタイン「カレーラムネには全てが詰まっております」
キルヒアイス(確かに、緻密な計算に基づいた完成度の高い作戦だ…)ゴク
キルヒアイス「はい、ラインハルト様」
ラインハルト「おまえはどう思う」
キルヒアイス「飲んでみるのも、よろしいかと」
ラインハルト「わかった、オーベルシュタイン!用意しろ!」バッ
オーベルシュタイン「承知しました」
カレーラムネ<ドンッ
ラインハルト「……」カシュ
キルヒアイス「……」カシュ
…乾杯(プロージット)
彼の蒼氷色(アイスブルー)の瞳には
ただ
赤毛の親友だけがあった
キルヒアイス「…ラインハルト様」
キルヒアイス「アンネローゼ様にお伝えください…」
キルヒアイス「ジークは昔の誓いを守ったと…」ウプッ
ラインハルト「いやだ!俺はそんなこと伝えない!伝えたりしないぞ!いいか!?早く…うぷっ!梅酒を作るぞ!」ヨロッ
キルヒアイス「はい、ラインハルト様」スクッ
ラインハルト「こうか」ゴロゴロ ザラザラ ゴロゴロ ザラザラ
キルヒアイス「では果実酒びんを軽くトントンして隙間をお失くしください」
ラインハルト「こうだな」トントン
キルヒアイス「それではホワイトリカーを…」
ラインハルト「なんだ、オーベルシュタイン」
オーベルシュタイン「…ブランデーの使用を進言いたします」
キルヒアイス「ラインハルト様…」
ラインハルト「わかっている、キルヒアイス…オーベルシュタイン、ブランデーは性に合わん」
オーベルシュタイン「しかし、かのヤン・ウェンリーはブランデーを使用していると情報が」
オーベルシュタイン「…」
ラインハルト「安価な材料で美味な酒を造るのが楽しいこの工程に!ブランデーなどという高価なものを!」
キルヒアイス「ラインハルト様!」
ラインハルト「なんだ!キルヒアイス!」
キルヒアイス「果実酒びんは複数ございます。オーベルシュタイン参謀長のブランデー梅酒も作り、飲み比べるのもよろしいかと…」
ラインハルト「しかし…」
キルヒアイス「ブランデーにも種類がございます…すべては高価を限りません」
ラインハルト「…フッ、オーベルシュタイン…熱くなってすまなかった。ブランデー梅酒も作ろう。準備は任せる」
オーベルシュタイン「…はっ、ご用意いたします」
キルヒアイス「はい、ラインハルト様」トクトクトク
オーベルシュタイン「はっ」トクトクトク
ラインハルト「マッキーで年月日と名を入れて…」キュッキュッ
キルヒアイス「楽しみですね、ラインハルト様」
ラインハルト「そうだな、キルヒアイス」
キルヒアイス「それでは去年の梅酒でも飲みますか?」
ラインハルト「それもいいな…オーベルシュタイン、皆を集めてくれ」
オーベルシュタイン「はっ…」スタスタ
キルヒアイス「はい、ラインハルト様」
ハーッハッハッハッ…
ユリアン「ヤン提督、梅酒って作ったことあります?」
ヤン「…ないけど、どうしたんだい?ユリアン」
おわり
元スレ
ラインハルト「梅酒を作るぞ!キルヒアイス!」キルヒアイス「はい、ラインハルト様」
https://hebi.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1595171108/
ラインハルト「梅酒を作るぞ!キルヒアイス!」キルヒアイス「はい、ラインハルト様」
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コメント一覧 (15)
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- 2020年07月22日 05:03
- 何て平和な世界なんだ…。
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- 2020年07月22日 05:45
- プロージェット
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- 2020年07月22日 05:55
- ニヤニヤが止まらねーwe
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- 2020年07月22日 06:56
- キルヒアイス、俺とお前の二人で梅酒の全てを手に入れるぞ
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- 2020年07月22日 07:15
- もうそんな季節か
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- 2020年07月22日 08:47
- 平和だなあwww
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- 2020年07月22日 10:08
- マッキー、とんでもない長寿製品だなww
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- 2020年07月22日 10:29
- 丁度アマゾンビデオで銀英伝観てたから吹いたわ
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- 2020年07月22日 21:19
- >>9
早くシーズン3と4と外伝が見られるようになるといいな
ラインハルトの無刀取りが見たい
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- 2020年07月22日 12:33
- 脳内で 旧銀伝でされた俺は、もうおじさん
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- 2020年07月23日 12:45
- 面白い
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- 2020年07月23日 22:38
- キルヒアイスの言い回しがお母さんみたいで和んだ。ヤンは結局梅酒ではなくブランデー入りの紅茶なのね。
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- 2020年07月25日 03:25
- >>13
紅茶入りのブランデーかもしれない
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- 2020年08月18日 16:35
- 三人とも仲がいいじゃねーかwww
こう言う話し好き///
ラインハルト「こいつ!もう買っていたな!」ドスッ!
この時点でダメだった