吉良吉影「ここが”米花町”…か…」

1:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/03(金) 19:19:40.05 ID:J9LkuWPX0

吉良「新規開拓の候補地にと上司の命令で下見に来たが…」

吉良「この街は殺人事件発生件数がエルサルバドルやベネゼエラの街と同等…」

吉良「とても日本の街だとは思えないが…その部分を抜くと普通の街にしか見えない」

吉良「私の生まれ育った杜王町ほどではないが…よさそうな街じゃあないか」

吉良「しかし、気になるのは、異常なほどの検挙率…」

吉良「海外のスラム並に多い殺人事件、日本並の検挙率…なんだか”奇妙”な町だな」

吉良「なんにしても、仕事を早く終わらせて帰るとしよう。万に一つも私が捕まる事はないだろうが、用心に越したことはない」



2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/03(金) 19:56:18.57 ID:J9LkuWPX0

~米花デパート~


吉良「流石、都会のデパートだ。カメユーチェーンより規模も品数も多い」

吉良「デパートの者と打合せのアポはとってある。それが終われば帰れるな…」


ドンッ


元太「あ、おっさん!ごめんよ!」

歩美「もう!元太君、よそ見なんかするから!」

光彦「元太君、デパートなんですから、気を付けて歩いてくださいよぉ」

コナン「(…この人、何か変だ…)」

吉良「(子供か…服は汚れてないし、関わり合うのは面倒の元だ。無視しておこう)」

元太「あ、おっさん!俺にうな重おごってくれよ!な、いいだろ?!」

吉良「(何だ?この厚かましい豚は…!消してやりたい所だが、ここは人が多い…)」

歩美「知らない人にそんな事いっちゃだめだよ。元太君」

光彦「そうですよ!歩美ちゃんの言う通りです!反省して、地べたで泥水でもすすって生きててください!」

元太「そうかー…。失礼な事いってごめんなさい。おっさん」

吉良「…」

歩美「じゃ、はやく博士のお使い終わらせましょ!」

元太「そうだな!じゃあな!おっさん!」

吉良「…ふぅ…とにかく仕事を終わらせて、ホテルに行こう…」



3:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/03(金) 19:57:14.69 ID:J9LkuWPX0

~米花ホテル~


吉良「何事もなく打ち合わせは終わったな」

吉良「まだ夕方前だが…この街を散歩してみるか…ひょっとして素敵な”出会い”もあるかもしれないしな…」


キャーーーーーッ‼


吉良「……ん?何だ? 悲鳴……か?」

吉良「……下手に様子を見にって疑われるのは御免だ。暫く経ってから外へ出よう」

吉良「忘れてはいないが…ここは米花町…また殺人事件かもしれない」

吉良「やれやれ……この街で”平穏な生活”を送る事は難しいようだ…」

吉良「明日は米花百貨店と打合せだが…早く杜王町に帰りたい…」


ギギギギギギッ‥‥


吉良「ホームシックのせいか……爪の伸びが速い……」

吉良「……新しい”彼女”を、この町で見つけねば……」

吉良「殺人事件の発生件数が異常な街だ……行方不明者が一人増えたぐらいでどうという事はないだろう……」

吉良「しかし、今はタイミングが悪い……」

吉良「仕方ない……しばらく時間を空けて出かけるとしよう……」



4:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/03(金) 19:58:31.69 ID:J9LkuWPX0

ギィィィ……


吉良「…なんだ? クローゼットから物音が……ん?!」

吉良「……だれだ! 誰かいるのか!!!」

犯人「チィィィ!! 扉が空いちまった!!」

吉良「……貴様…何者だ、何故私の部屋にいる……?」

犯人「バレちまったら仕方ねぇ……一人[ピーーー]のも二人[ピーーー]のも変わらねぇ!!」

吉良「……(さっきの悲鳴は被害者、こいつがそいつを殺した犯人か…殺した後この部屋に隠れていたのか……!)」

吉良「……黙っていてやるから、今すぐこの部屋を出ていくんだ」

犯人「なにぃ!!……いや、お前は俺の顔を見た!!てめぇは俺をチクるにちがいねぇ!!」


ゴゴゴゴゴゴゴゴ


吉良「……私はたまたまこの街に来ているだけだ。明日にでも帰る……面倒事は御免だ…」

犯人「くそぉ!お前もあいつも馬鹿にしやがって!!!ぶっ殺してやる!!!」


吉良「キラークイーン!!」



5:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/03(金) 19:59:16.22 ID:J9LkuWPX0

吉良「……ふぅ……悪いが始末させてもらうよ」

犯人「なっ……ビ……ビビアンスッーー!(バシューーーン)」

吉良「……まったく、何て街だ……たった一日いただけで事件に巻き込まれるとは……!」

吉良「しかし、犯人は”跡形なく”吹き飛んだ……私の部屋に潜んだのが運の尽きだったな」

吉良「……これ以上面倒事は御免だ。今日は部屋でおとなしくしよう…」


~2時間後~

コンコンッ

吉良「……ん?」

目暮「すいません。警察です。ちょっとお話を聞きたいのですが、開けてもらえますか?」

吉良「(……警察……?ああ、さっきの悲鳴の事か……)」

吉良「(下手に居留守を使って後で勘繰られても面倒だ…適当に対応して帰って貰おう)」

吉良「はい……今開けます」



6:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/03(金) 20:00:12.92 ID:J9LkuWPX0

ガチャ


目暮「おやすみのところ、すいません。先ほど、このフロアで事件が起こりましてね。今から2時間前なのですが、何かありませんでしたか?」

吉良「……さっきまで寝ていましてね……何も気づきませんでしたね……」

目暮「そうですか。いや、おやすみの所失礼しました」

吉良「……いえ……ご苦労様です……」

コナン「あれれ~おかしいな~」

目暮「?!…コ、コナン君!」

コナン「おじさん、靴履いてるのに、なんでクローゼットにもう一つ靴があるの?」

吉良「?!」

コナン「しかも一足だけなんて~」

吉良「(やつを消し飛ばした時に、靴が脱げていたのか?!)」

吉良「(しかもこのガキ…米花デパートで会ったガキの一人…!)」

吉良「…ああ、私は出張でこの街できていてね…移動の最中で一つ落としたようなんだ」

コナン「ふーん。そうなんだ~」

目暮「もう、いいかい、コナン君。あ、どうもすいませんでした。」

吉良「いえ……」



9:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/04(土) 01:25:07.55 ID:Mp+sso100

※ここからID変わります

バタンッ


キラクイーンッ
靴バシューーーン


吉良「全く…つまらない事で、疑いを掛けられる所だった…」


コナン「(さっきの人…服のセンスや小物を見る感じ、服装にかなりこだわりがある人だ。なのに、あの靴はノーブランドの安物…彼のセンスに合わない靴…。つまりあの靴は別人の物…におうな…)」



10:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/04(土) 01:25:54.58 ID:Mp+sso100

~夜~


吉良「身を守るためとはいえ、犯人を消したことは間違いだったかもしれない…」

吉良「…犯人が見つかるまで、警察は事件を追い続けるだろう…」

吉良「とはいえ、私と殺された女、それに私が消した犯人は面識もない…」

吉良「物的証拠は私の”キラークイーン”で爆破した」

吉良「警察が私と事件を結びつける要因は一つもない」

吉良「それに私は明日にはこの街を去る。何の心配もいらない……」

吉良「とはいえ、明日の打合せが終わるまで気が抜けないな……」



11:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/04(土) 01:26:56.90 ID:Mp+sso100

~翌日~


吉良「二日目の米花百貨店の打合せも終わった」

吉良「後は電車の時間を待つだけだ」

吉良「これ以上ここにいても面倒事になりそうだが…折角、米花町で一つ”お土産”を見つけて帰ろうか…」

吉良「さて…どこで見つけたものか…」

園子「らーーん! ちょっと待って~~!!」

蘭「もう~! 園子遅いよ~!!」

吉良「ほう…一人はやたら金の匂いがする女ともう一人は…鋭利な角が生えてる女だな…」

吉良「二人が離れた隙に…」

園子「あ! ごめん! ちょっと忘れ物!ここで少しまってて!」

蘭「え~~~!またぁ~?」

吉良「ほう、いいタイミングだ。よし……」

吉良「あの、すいません。」

蘭「はい? なんでしょうか?」

吉良「はじめて、この街にきたのですが、駅までの道を知りたいのですが、教えてもらってよろしいでしょうか……?」

蘭「駅ですか……?えっと、ですね……2つ先の角を曲がって、その後に1つ目の角の右にいって200メートル先にある地下鉄を下りたら着きますね」

吉良「そうですか…困りました…一人でいけるでしょうか……」

蘭「そうですか……わかりました!そこまで一緒にご案内します!」

吉良「え?いいんですか?(掛かった!)」

蘭「友達も、どうやら時間が掛かりそうなので、大丈夫です!」

吉良「あ、じゃ…」


ドンドンパンパン


吉良「ん?!」



12:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/04(土) 01:27:57.02 ID:Mp+sso100

蘭「あ!また銀行強盗だ……最近多いんですよね。ちょっと私行ってくるんで、少し待っててください!」


ピューン


吉良「え? ちょっと…どこへ…?」


~銀行~


強盗「おら!金だせ!こっちは拳銃があるんだ!大人しく入れねぇと命はねぇぞ!」


ズガガガガンッ


蘭「こら!あなたたち!ダメでしょう!銀行強盗なんかしたら!」

強盗「なんだ!てめぇは!」

蘭「いいから拳銃下ろして、出頭しなさい!!」

強盗「うるせぇ!!邪魔するなら打つぞ!」


ゴゴゴゴゴゴ


蘭「やれるもんならやってみなさい!」

強盗「くっそぉ!!!くらえぇ!!!」

ズガガガガンッ……
モクモクモク……


強盗「くっ……どうだ!」



13:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/04(土) 01:28:43.79 ID:Mp+sso100

蘭「……こんな物で私は死なないわ」


パラパラパラパラ


強盗「こいつ…素手で弾丸を……」

蘭「ハアアアアアアア!!!!」


バンバシボコボコッ


強盗「ぐえぇ…ッッ!!」

蘭「警察が来るまで床でも舐めて反省してなさい!!」


~遠くで見ている吉良~


吉良「スタープラチナ並の精密性とパワー……それを生身で……」

吉良「……あの女はやめておこう……」

吉良「……そういえばもう一人の金持ちそうな女がいたな」

吉良「あっちは、強そうに見えないし、あっちの女にするか……」



14:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/04(土) 01:29:34.00 ID:Mp+sso100

~カフェ前~


吉良「……ここにいたか。よs」

チンピラ1「よぉ~そこの彼女~俺たちといい事しようぜ~!!」

チンピラ2「へへへ~天国みせたるぜ~~!!」

園子「ちょっと、やめてよ!離して!」

吉良「なんだ…この街は……まるでスラム街じゃあないか……」

京極「……その女性から汚い手を放せ……」

チンピラ「ああ?!!なんだ、てめぇは!?」


シュッ


チンピラ1「……うぐ…(バタッ)」

チンピラ2「大丈夫か!チンピラ1!……てんめぇ!!ゆるさn」


シュツ


京極「声を聞くのも汚らわしい…大丈夫ですか?園子さん」

園子「ありがとう…真さん…//」



15:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/04(土) 01:30:13.27 ID:Mp+sso100

吉良「……あのパワー…あのスピード、仗助の”クレイジーD”並だ…なんだ、この街の人間は……」


吉良「くそっ……この街の人間は危険だ…だが……私の衝動も抑えきれない……」


ギギギギギギギッ‥‥


光彦「あ、デパートであった、おじさん!この前はごめんなさい!」

吉良「ん?…(ああ、昨日あったガキか…)」

吉良「(……あー……もう……こいつでいいかな……)」


キラクイーン!


光彦「ナゼェ!!!ブビビー!!」


チュドーン


吉良「フゥーーーすっきりした!よし帰ろう!」



16:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/04(土) 01:30:44.17 ID:Mp+sso100

~駅前付近~


吉良「何か、色々あったが……とりあえずこの街はもう来たくないな。杜王町からでたくない」

コナン「ねぇ、おじさん。」

吉良「?!(ホテルのガキ……)」

コナン「おじさん、光彦って僕の友達しらない?」

吉良「(だれだ…?あ、さっき消したガキか…?)」

コナン「おじさんの事、あやしいな~って思って、光彦をおじさんの所に向かわせたんだけど……その子の信号が消えたんだよねぇ……おかしいなぁ~」

吉良「(発信機?子供がなぜそんなものを?!)」

コナン「ねぇ、おじさん……一体何者?!」

吉良「(くっ……こいつはヤバい……こいつは、今、消しておかなければ……!!)」

?「やめとけ、やめとけ」



17:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/04(土) 01:31:41.90 ID:Mp+sso100

コナン「おじさん、誰?」

吉良「(お前は…同僚)」

吉良の同僚「こいつは付き合いが悪いんだ。
どこかに行こうぜって誘っても楽しいんだか楽しくないんだか…
『吉良吉影』33歳 独身。仕事はまじめでそつなくこなすが今ひとつ情熱のない男……
悪いやつじゃあないんだが これといって特徴のない……影のうすい男さ」

コナン「吉良…吉影?」

吉良「うぉぉぉぉぉぉぉ!!!突然現れた同僚に俺の名前がこのガキにばれた!私の正体も!!!くそぉぉぉぉぉ!!!うぉっおっおおっぉおおおぅつ!!なぜだ!!!!なんで、同僚がここにいるんぁああああああ!!!!」

同僚「フフフ、俺たちを消そうだなんて、やめとけやめとけ……」

コナン「何だか知らないけど、このおじさんが悪い人なんだねぇ~!」キュイイイン……

吉良「くぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」


パイツァーダスト!
バシューーーン


~杜王町~


吉良「……はっ!!ここは杜王町……なんだ、今のは……」

吉良「スタンドの能力…なのか…いや、あの街の事は全て忘れよう……」


そして吉良は考えるのやめた。あと米花町の事は全て忘れた。

おわり。



元スレ
吉良吉影「ここが”米花町”…か…」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1593771579/
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         コメント一覧 (11)

          • 1. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2020年07月04日 13:43
          • 光彦ーー!!
          • 2. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2020年07月04日 13:49
          • >鋭利な角が生えてる女だな
            ワロタ
          • 3. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2020年07月04日 14:15
          • 小五郎「俺のスタンドは、眠れる天才(スリーピング・ジーニアス)ッ!眠っている間に天才になれる能力だッ!」
          • 4. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2020年07月04日 14:55
          • 京極のクレイジーD相当は妥当なだけに草
            キッドを追うために、柱を拳で破壊して倒れる所を走って登って追いつくとかなんやねん
          • 5. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2020年07月04日 14:55
          • 吉良を倒す方法が思い付かなくて考えるのをやめたのは1だろ
          • 6. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2020年07月04日 15:09
          • まあさすがのコナンでも逮捕は無理か、強すぎるぞキラークイーン
          • 7. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2020年07月04日 15:17
          • キラなら
            あゆみちゃんを狙うのでわ?
          • 8. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2020年07月04日 19:55
          • そういや成熟した女性しか狙わないイメージあったけど小学生くらいの子は対象に入るんだろうか...
          • 9. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2020年07月04日 20:41
          • 最後話がぶっとんで無理やり夢オチみたいにしやがった…
            途中までは面白かったのに
          • 10. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2020年07月05日 00:35
          • sagaも酉も知らない時点でお察し
            うまい人が書けば面白くなりそうだからアイデアはよかったと思う
          • 11. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2020年07月05日 23:02
          • 途中で飽きるなら最初から書くなよ

        はじめに

        コメント、はてブなどなど
        ありがとうございます(`・ω・´)

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