なろう小説「嫌われ者の俺が死んで「最強ヘイト集めスキルの盾役」として死霊術士美少女に使われてる件」
叫び声とともに、手に剣を持った二人の襲撃者が襲い掛かってきた。
「「ガウウゥゥ!」」
それと同時に人を狩るために訓練されたと思われる大型犬が数匹。
奴らの狙い…それは、俺ではない。
俺の後ろにいる黒いフードの彼女だ。
だから、やらせはしない。
俺は前に進み出た。
ともかく、できる限り時間を稼がなくてはならない。
俺はできる限りの声で叫んだ。
「おら!雑魚ども、かかって来いよ!」
言いながら、右手の剣と左手の盾を打ち合わせて大きな音を立てる。
俺の声を聞いたからなのかは分からないが、襲撃者の一人が俺にまっすぐに襲いかかり、剣を振るう。
俺は唸りを上げて袈裟に切り掛かってきた剣を体を捻りすんでのところでかわした。
しかし。
「ちいっ!」
そのまま返す刀で切り上げた敵の剣が俺の右脇腹をかすめる。
かすっただけ…だ。まだ動ける。
素早く間合いをとった俺に、地を這って犬共が襲い掛かった。
俺は脚を狙ってきた犬を思いっきりブーツで蹴りつけ、右手の剣で打ち払う。
しかし。
「がううう!」
「ぐっ!」
一体の犬が地を蹴って俺の左腕に食いついてきた。そして、
「死ねえ!」
「げえっ」
噛みつかれた腕を振り払おうとかざしたところに、襲撃者の上段からの一撃を受けてしまった。
衝撃と共に俺の左腕が飛んで足元に落ちる。
俺は振り返って彼女を見遣った。
彼女はまだフードの下でうつむきながら呪文を呟きづけているだけだ。
さらに俺の首筋めがけ、爪を突き立てようと飛びかかってきた獣を何とか右腕一本で叩き落とすが、別の獣に同時に右腿に食いつかれる。
「がアッ」
骨を砕かれる感覚。
と、腿から先の感覚が消えた。脚がかみちぎられたのだ。
俺はバランスを失い、もんどりうって地に倒れる。
それでも、地を転げながら相手の攻撃を受け続ける俺。
先ほど剣がかすった腹から臓腑をまき散らしながら転がり続ける。
そんな俺に、襲撃者の一人が飛びつき、馬乗りになって逆手に握り直した剣を振りかざした。
「止めだ、死ね!」
(今だ!)
俺は口の中にたまっていた、血だか吐しゃ物だか何だかわからないものを敵の顔面にに吐きつけた。
「グワーッ」
目をやられ、顔を覆ってもんどりうつ敵。
これだけの襲撃を受けているが、狙われているのは俺だけだ。
まあ、いつものことだが。
「ちっ、そいつはもういい!先にあっちの術士を片付けろ!」
男が獣を指示する声が飛ぶ。
俺は何とか体を起こすと、足元に落ちていた俺の左腕を拾ってぶん投げた。
獣たちのの鼻っ柱をかすめて、10メートルほど向こうに落ちた飛んで俺の一部に向けて、獣たちが殺到する。
もはや、俺の周りにいるのは襲撃者一人だけだ。
「ち、ちくしょう!」
獲物を抜いて俺に突きかかってきた敵。
体を起こしたものの片手片足を失って動けない状態の俺は、かわすことなどできない。
「グボオォッ」
敵の剣が俺の腹から背中まで突き抜け、俺を串刺しにした。
いや俺は、敵の剣を腹で受けた、のだ。
俺は同時に残った右腕と左足の全力で敵の身体にしがみつく。
「死ね!死ね!死ねッ!」
俺を引き剥がそうと、敵は短刀を抜き、剣の串刺しにされた状態の俺の背中に何度も突き立てる。
『死ね』とはお笑いだ。
残念だが。
俺はもう死んでるんでね。
とうとう、何度目かの短刀の一で、俺の右肩は切り落とされ、俺は地面にたたき落された。
(さすがにこれ以上惹きつけるのは無理か。しかし…)
俺が、地面に倒れたままローブの彼女を見上げると、彼女は呟きを止めていた。
(間に合った、か)
その時一瞬だけ彼女と視線が合った、気がした。
彼女は闇色のローブの中から真っ白な手に握られた杖を掲げ、呪文を完成させる言葉をつぶやいた。
『完全腐蝕(イクリプス)』
そのつぶやきと同時に、杖から暗黒の瘴気があたりを取り巻き、
と、彼女と俺を除くすべての周囲の地面が腐れ落ち、溶け、どこまでも崩れおちる。
「ぐわぁあぁぁ…」
襲撃者たちの呻き声が地の底に消えていく。
そして、俺達以外の敵をすべて飲み込むと、何もなかったかのように元に戻った。
やれやれ。なんとかしのいだか。
・・・
・・
・
「狙いを引き付けるのはいいけどね」
切り落とされた挙句、犬に食いつかれてボロボロになった俺の右腕を拾い上げて俺に見せつけながら彼女が言った。
「もう少し持ちこたえられないのかしら」
「おい、守ってもらった一言目がそれかよ?」
依然として片手片足で地面に転がったままの俺は憮然とする。
彼女はそんな俺に表情一つ変えずに言い放った。
「あら、屍者のくせに死霊術士に意見するの?」
そう、俺は人間ではない。
この少女に使われる屍者…アンデッドだ。
でも、少し前までは人間で…しかもこの世界の住人ですらなかったんだ。
俺の実力では広がらないのでここに投下しようと思ったんだ
でも後書きにキャラ設定を書きさえすれば
そう、なろう小説ならね
元スレ
なろう小説「嫌われ者の俺が死んで「最強ヘイト集めスキルの盾役」として死霊術士美少女に使われてる件」
https://hebi.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1585568869/
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コメント一覧 (17)
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- 2020年04月02日 15:10
- 勇者30かな?
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- 2020年04月02日 16:46
- クソみたいなタイトルで笑った
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- 2020年04月02日 17:05
- 実際これよりひどい設定ばっかりだからマシだと思えてしまう
-
- 2020年04月02日 17:10
- 未完でもなんでもなろうに投下すれば?
-
- 2020年04月02日 17:24
- ぐわとかガウとかいちいち書いちゃうの読んでて笑っちゃう。
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- 2020年04月02日 18:31
- クソ長文タイトル+異世界(転生or召喚)はガチの地雷
おかげでなろう系アレルギーになったわ
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- 2020年04月02日 19:26
- だから女の子を主人公にすれば少しは読めるものができるとあれほど‥
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- 2020年04月02日 23:22
- タンク役と死霊術師逆のほうがいい
そうして生まれたのが道端のかりんとう食べそうになっちゃう系ヒロイン
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- 2020年04月03日 00:11
- ちょっと女の子が高圧的過ぎるかな。
この女の子に捨てられた後に、美少女ハーレムを作って見返す展開とかならなろうでもウケそう。
見る目ない高圧女ザマアアアって
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- 2020年04月03日 00:29
- >>9
最近のなろうではちょうどそういうのが流行ってるらしいね
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- 2020年04月03日 09:13
- >>9
アンデッド使いの中じゃマシな方だろ
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- 2020年04月03日 00:30
- 設定はちょっと面白そうだから上手く調理できる人に書いてもらいたい
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- 2020年04月03日 09:09
- きっちり書いたらむしろ読者からのヘイト買いまくって作者のメンタルがミンチよりひどいネギトロにされるんじゃないか?
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- 2020年04月03日 11:38
- ふつうに面白いと思った(こなみ)
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- 2020年04月03日 13:58
- 普通におもしろい。
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- 2020年04月03日 14:57
- 投げるの早すぎだろw
一話分もないじゃんw
せめて文庫一冊分くらいは書けないと
これで原稿用紙4~5枚くらいだからあと50倍は最低限だな
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- 2020年04月03日 16:01
- 面白かったし、これ以上書けそうにないからスレで供養するって判断も賢いと思う