【アズレン】指揮官「ニワトリはどこだ!?」
ニワトリダケニ
指揮官「はいはい、饅頭くんご苦労さま。これで寮舎の増築も完了だね。ではゆっくり休んでくれたまえ」
饅頭「ーー!ーーー!」(`・ω・´)ゞビシッ
指揮官「ふう」
指揮官「なあなあ秘書艦さんや」
三笠「どうした指揮官?」
指揮官「平和だねえ」
三笠「ん……まあそうであるな」
指揮官「燃料がすっからかんのゼロだから出撃はできないし…………平和だねえ」
指揮官「そうしよう。少し早いけど昼ごはんにするかあ。まあ委託組が燃料稼いできてくれても出撃はできないんだけどね」
三笠「何故だ?」
指揮官「残念な事に寮舎の食料もすっからかんなんだ。燃料はまずそっちに使わないと」
三笠「むう……それではいつになったら出撃できるのだ?」
指揮官「焦らない焦らない。また本部が気前よくどっさり燃料をくれるだろうさ。それまでは開店休業だ、がはははは」
指揮官「なるようになるって。それよりも今気にしなくてはならないのは昼の献立だ。何にしよっかなー」
三笠「ふむ、確か本日の日替わりは親子丼であったな」
指揮官「ほほう、それは中々楽しみだ」
三笠「我は蕎麦としようか。最近めっきり寒くなってきたからな」
指揮官「ああ蕎麦、蕎麦もいいねえ。でもせっかくだし親子丼で……親子丼!?」
三笠「?」
三笠「どっ、どうした指揮官急に声を荒げて?」
指揮官「三笠、君は今日の日替わり定食は親子丼である、確かにそう言ったな」
三笠「ああ、確信はないが。それがどうしたと言うのだ」
指揮官「親子丼というのはサケとイクラの親子丼か?」
三笠「それは違うだろう。この母港で親子丼と言えば鶏肉と卵のことだろう」
指揮官「……」
三笠「ひっ!なんなんだ!今日は海鮮の気分なのか?それならば刺身定食を頼めばいいではないか」
指揮官「っ…………急用を思い出した。君は午後の執務が始まる時間までゆっくり休んでくれ。ではさらばだっ」ダッ
三笠「一体……なんだというのだ」
指揮官「明石ーーッ!明石はおるかーっ!」ドンドン
明石「にゃっ!?」
指揮官「出てこい明石ーーッ!はやく出てこないとどうなっても知らんぞーーーーっ!!!」
明石「なんなんにゃ指揮官慌てて?何か入り用かにゃ?」ガチャリ
指揮官「よしいたな明石!俺を騙しきれると思ったら大間違いだぞ!」
明石「そっ装備箱の偽造の事なら明石は何も知らないにゃ!悪いのはどっちかと言うとぬいぬいだにゃ!」
明石「にわとっ!?何言ってるのか明石には全然分からないにゃ!」
指揮官「隠すとためにならんぞーーッ!ネタは掴んでるんだ正直に言えッ!!!」
明石「にゃに言ってるのかちっとも分からないけどこの商店で生き物は取り扱ってないにゃ!こんなの出来の悪いクレーマーにゃ!!」
指揮官「ほほう、しらばっくれるというのか」
明石「……」
明石「は?」
指揮官「ヒヨコがいたらニワトリがいるだろッ!!!」
明石「何言ってんにゃコイツ?」
指揮官「だから母港で働いてくれてる饅頭はヒヨコだろ!卵から生まれてヒヨコになったら次はニワトリだろ!?」
明石「あーそういう」
指揮官「けれど母港ではヒヨコの饅頭しか見かけない。となると犯人はお前だ明石!ニワトリを出せ!」
指揮官「閉めるなーッ!貴様ーッ!一人でニワトリを独占する事は許さんぞーーーッ!」
明石「はあ、そこまで言うなら店の中を心行くまで調べたらいいにゃ」カチャリ
指揮官「ふん、いい度胸だ」
明石「はあ、店にニワトリなんかいるわけないにゃ。指揮官は頭を修理した方が良さそうだね」
指揮官「疑ってすいませんでした」
明石「はっ、それだけかにゃ?」
指揮官「この度は誠に申し訳ありませんでした。心より謝罪を致します」
明石「にゃーんか誠意を感じられないにゃ。この落とし前どうやってつけてくれるんだにゃ、ニャアン!?」
指揮官「うっ、商品を全て購入させて頂きとう存じ……」
明石「……」
明石「にゃっ!?」
指揮官「明石は無実?ではニワトリは一体どこにいる!?まさか、あいつらっ……」クッ
明石「だから饅頭はヒヨコだけどあくまで饅頭だにゃ。成長してニワトリなんかに----」
指揮官「あいつらッ……!!俺をずっと騙してやがったんだなッ!!こうしちゃおれん。明石、さらばだっ!」ダッ
三笠「む、執務机の上に何か伝言が」
探さないでください。ニワトリを探しに本部へ行ってきます。 指揮官
三笠「ん、んん?」
ワーワーワー!
アズールレーン本部長「何事だ!?」
衛兵「そ、それが本部長に至急面会をと騒ぐ者がおりまして」
本部長「何、どこのどいつだ?あ、あいつは……構わん通せ!」
衛兵「よろしいのですか?午後の予定に差し支えがあるかと……」
本部長「何度も言わすな!通してやれ!」
衛兵「はっ!」
本部長「……ふむ、ついにこの時がきたか」
本部長「なんだね?直接君が出向いてきたところを見ると電話では話せないようなことなのだろう」
指揮官「はい、私も軍人のはしくれです。一指揮官である私が知るべきでない事は多々あるでしょう」
本部長「……」
指揮官「しかし、前線で懸命に戦う彼女たち、KAN-SENの安全を守る立場としてこれは看過できません」
本部長「そうか、知ってしまったか」
指揮官「……残念ですが」
指揮官「……」
本部長「不本意ではあるがこれも人類を守るためなのだよ。さて、知られたからには君に消えてもら---」
指揮官「うるさい」
本部長「な?」
本部長「にわと?何を言っているのかね?」
指揮官「しらばっくれんじゃねえ!!!」
本部長「ひいっ」
指揮官「お前らはニワトリを独占してフライドチキンやらチキン南蛮やらあまつさえ親子丼と贅沢三昧してんだろ!!!」
指揮官「そんなにニワトリが好きか!!?」
指揮官「だまらっしゃい!!!」ボカッ
本部長「ぐわあっ」
衛兵「き、貴様何をしている!?動くなっ!」
指揮官「こんなところで捕まってたまるか!さらばだっ!」ダッ
三笠「本部に連絡をしても誰一人行方を知る者がいない」
三笠「これは指揮官の身に何かあったとしか……無事でいてくれ指揮官」
指揮官「あれから俺はアズールレーンから離れ養鶏場で働いている」
指揮官「それはもちろんニワトリを探すためだ」
指揮官「ここには沢山のニワトリがいる。卵がある。そしてヒヨコもいる」
指揮官「しかしここには肝心の饅頭がいない。謎はますます深まるばかりだ」
「おーい、手が空いてたらこっち手伝ってくれ!」
指揮官「はい、おやっさん!今行きます!」
おやっさん「へへ、ほんとに若い奴がいると助かるよ。俺ももう歳であちこちガタがきてるからな」
おやっさん「……ありがとうよ」
指揮官「うっし!これはこうしてOKっと。次は」
おやっさん「なあ」
指揮官「よいしょっと、はい?なんです?」
おやっさん「お前、この養鶏場継ぐつもりはねえか?」
指揮官「突然何を言ってるんですか?冗談はよして下さいよ」
指揮官「……おやっさん」
おやっさん「今すぐどうこうとは言わねえ。まだまだお前はニワトリに関しちゃヒヨッコだ……ただそうしてくれたら……俺は嬉しい」
指揮官「少し……考えさせて下さい」
指揮官「本当に田舎の星空は綺麗だな。指揮官をやってた頃はこうしてゆっくり夜空を眺める事などなかった」
指揮官「はあ、俺はどうしてここにいるんだろう?三笠たちは元気でやっているだろうか?」
指揮官「ただニワトリを探すため……随分と遠い所まで来たような気がする」
おやっさん「こんな所で寝そべってたのか。風邪引くぞ」
指揮官「おやっさん……俺」
指揮官「……」
おやっさん「今のご時世養鶏場なんて儲からねえ商売だ。畳んで年金暮らしをしようと思ってた。けどよお前はここに何か大事なものをを探しに来た、そう感じたんだ」
指揮官「俺は……」
おやっさん「答えは見つかったか?それともここには無かったか?昼は変な事言っちまって済まなかった。お前さんを縛るつもりはねえ。まだまだ若いんだ」
おやっさん「おうよ、それでいいんだ」
指揮官「っ……1年間、本当にありがとう……ございましたっ!」
おやっさん「……」
指揮官「俺、ここを出ていきます……けど答えを見つけたら必ず戻ってきます」
おやっさん「お前……」
指揮官「あと答えまで一歩なんです。大事なことを忘れていたんです。だから……勝手なお願いですが戻ったらおやっさんの後を継がせてください!」
おやっさん「くそっ……バカヤロー!っ……待ってるからなあっ!」
指揮官「何故忘れていたのだろう」
指揮官「この世界で不思議な現象が起きた時、それが明石や本部の陰謀によるものでないのならば、大体お前らのせいにすれば説明がつく!」
指揮官「そうだな!セイレーンよ!!」
セイレーン「なによアンタ誰?」
指揮官「この顔を忘れたとは言わさんぞ!オレだよオレオレ!」
セイレーン「詐欺かしら?てかアンタなんで人間なのにさらっと海上に立ってんの?」
セイレーン「ひどい責任転嫁ね。ふふっ、それでわざわざ何をしにきたわけ?」
指揮官「元指揮官としての責任を果たしに来た。お前らの企みは分かっている!まるっと白状しろ!」
セイレーン「KAN-SENの指揮官サマねえ。あらそう、気付いちゃったの?人間の癖にやるじゃない」
指揮官「やはりお前たちの仕業だったのか。俺はこの場で全ての真実を明らかにして養鶏家となるのだ!」
指揮官「?」
セイレーン「そして貴方達にKAN-SEN技術を渡したのもそう……全ては未来を守るため」
指揮官「あの……自分質問いいすか?」
セイレーン「なあに」
指揮官「ニワトリはどこにいるんですか?」
セイレーン「?」
(指揮官説明中)
指揮官「は?(威圧)」
セイレーン「し、知らないものは知らないわ。私達が与えたKAN-SEN技術の意図しない副作用かもしれないわね」
指揮官「んだよはっきりしないなあ。ちょっと困るんだよねえそれじゃあ。こっちはおやっさんと約束しちゃったの。答えが分かったら後継ぎになるって」
セイレーン「それは……えと……大変ね」
セイレーン「嫌よ!持ち場を勝手に離れたら怒られるし。というかなんなのよアンタさっきから!人にモノを聞くなら、その饅頭っての持って来なさいよ!」
指揮官「今更言ってもしょうがないだろ!ここから饅頭取りに母港に行って、また戻ってきたら二度手間だ。お前が母港に来いよ暇なんだろ?」
セイレーン「ああもう!分かった行くわよ!」
(母港へ移動中)
『第一種戦闘配備!第一種戦闘配備!準備出来次第主力艦隊は出撃せよ!』
『目標はセイレーン及び正体不明の人型………あれは!』
三笠「どうした?……ば、馬鹿な……指揮官、セイレーンに寝返ったのか」
指揮官「久しぶりだね三笠。元気そうでなによりだ。おーい!饅頭いるかー?こっちおいでー!」
指揮官「おーいたいた」
三笠「待ってくれ指揮官、どういうことか説明してくれないか!」
指揮官「ちょっと待っててくれ。セイレーンさんよ、ほいこれが饅頭」
セイレーン「そうね。確かに見た目は鳥類のヒヨコのそれだけれど、この世界に元々いた生物ではないわ」
饅頭「ーー?ーーー?」
指揮官「ふむ、つまり親子丼の具ではないという事か」
三笠「一体何の話をしているのだ指揮官」
指揮官「そうだがそれがどうした?」
セイレーン「鳥類は生まれた時に目の前にある生物を親と認識し付き従う。一般的に『刷り込み』と呼ばれるものね」
指揮官「ああ、聞いたことがある」
セイレーン「つまり饅頭が子なら、指揮官、貴方は親である」
指揮官「ま、まさか!そんな馬鹿な!」
指揮官「!!!」
三笠「???」
おわり
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- DIO「ASB発売記念で飲みに行くぞ」
コメント一覧 (7)
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- 2019年10月13日 21:36
- パクールレーンのアニメがウケたら国民的作品はパクると文句を言うが、その他はパクっても文句言わないしホイホイ受け入れると向こうに思われてパチモンの量産に拍車が掛かりそうで怖い。
-
- 2019年10月13日 21:39
- とくさんか?
-
- 2019年10月16日 04:19
- >>2
イキリ艦太郎だぞ
-
- 2019年10月13日 22:17
- ※1
きっっっしょ
お前ツイッターで人口台風だの騒いでる連中と同じ頭してんなwwwウケるwww
-
- 2019年10月14日 01:45
- 嫌い。
-
- 2019年10月14日 04:11
- アビスホライズン?
-
- 2019年10月14日 17:09
- 饅頭はヒヨコなのだろうか?