俺「ごめん西片、俺たち別れよう…」西片「そんな…」
- 2019年09月17日 14:10
- SS、からかい上手の高木さん
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俺「俺は本気だよ」
西片「そんな…!?なにかオレ、嫌われるようなことしちゃったかな?悪いところがあったら直すから!考え直して!!」
俺「西片のせいじゃないんだ…全部俺が悪い。俺のせいなんだよ!ごめん!!」ダッ
西片「あっ、待ってよ!そんな説明じゃ全然わからないよ!待って!」
西片「俺くんーっ!!」
高木さん「や、俺くん。上手くやったみたいだね」
俺「た、高木さん!」
高木さん「それにしても、なんの説明も無しに別れようなんて。俺くんも酷いよね?西片泣いてたよ」クスクス
俺「高木さんがやれって言ったんじゃないか…」ボソッ
高木さん「何か言った?」
俺「ひっ、ごめんなさい…」ビクッ
高木さん「まあいいか、私はこれから西片を慰めてくるから。俺くんは今後一切西片に近づいちゃだめだよ」
俺「うぅ…」
高木さん「や、西片…今下校中?」
西片「高木さん!や、やあ。こんなところで会うなんて奇遇だね」
高木さん「ふふ、ちょっと前まではいつも一緒に帰ってたけどね。それで…」
高木さん「落ち込んでるように見えるけど、なにか嫌なことでもあった?」
西片「それが、実は…」
西片「なにか俺くんに嫌なことしてしまったのは間違いないと思うんだけど…本当に身に覚えがないんだ!高木さんの目から見てオレのどこが悪かったかアドバイスを貰えないかな?」
高木さん「そうだねー。実は私、さっき俺くんとばったり会っちゃって」
西片「えぇ、それは本当かい!?俺くん、オレのことについてなにか言ってた?」
高木さん「うん…別れた理由は特になくて、ただ純粋に西片のこと嫌いになったんだって…」
西片「えっ…」
高木さん「それどころか、西片の悪口ばかり言ってたよ。西片が俺くんを思う気持ちはわかるけど、これからは少し距離を置いた方がいいと思うなー」
西片「そう…なんだ。ありがとう高木さん…参考になったよ…」
高木さん「ふふ…(上手くいった。これで俺くんはもう西片とは…)」ニタリ
キ-ンコ-ンカ-ンコ-ン
西片「はぁ…(結局、今日は一言も俺くんと話せなかったな。別れるにしても、せめてあと少しだけ話をさせてもらえたらと思ったんだけど…)」
俺「あ、あの…西片!」
西片「!! 俺くん、もしかして別れるって話考え直してくれる気になった…?」
高木さん「……」ジロッ
俺「っ…!!」ビクッ
俺「そ、そんなわけないじゃないか…ただこれからはもう俺に話しかけたりしてこないでねって言いにきただけだよ!じゃあね!!」タタッ
西片「あぁ…そんな、俺くん!待ってよ!!」
高木さん「……」
俺「ひっ、ごめんなさい!ごめんなさい!」
高木さん「西片には今後一切近づかないでって言ったよね?」
俺「はい!言いました。すみません!」
高木さん「じゃあどうして西片に話しかけようとしたのかな~?まさか私に命令されたって西片にチクるつもりだったんじゃないの?」
俺「そ、そんなこと…ぶっ!?」クラッ
高木さん「これから2度とそんな気が起きないように今ここで徹底的に教育しておいてあげる!!」バチィンッバチィンッ
俺「あっ…やめっ…助けて…西片っ」
高木さん「西片の名前を口にするな!!」バキィッ
俺「あぐぅっ!」ハナジダラ-ッ
俺「……」ズキズキ
西片「(俺くん…酷い怪我してる。心配だな…)」
西片「(けど、昨日もう喋りかけるなって言われちゃったし、そっとしておこう…)」.
俺「西片…」チラリ
西片「……」
俺「うぅ…」
高木さん「……」
高木さん「ふんっ」グリグリ
俺「あっ、あぁ…どうして!今日は西片とは一言も会話してないのにっ…」
高木さん「でも、授業中西片の方チラチラ見てたよね」
俺「!!」
高木さん「西片も俺くんのこと気になってたみたいだし、正直からかう邪魔になるんだよね。もう学校に来ないでもらえるかな?」
俺「さすがにそこまでは…あうっ!」ビクンッ
高木さん「じゃあもう西片に関わらないで!会話も!視線に入れるのもだめ!次やったらこんなものじゃ済まさないからっ!!」ゴンゴンッ
俺「わかりっ、ばじだっ…ずみまぜんっ!!」
俺「はぁ…」ボロッ
西片「(俺くん…最近怪我の量が普通じゃない!きっとなにかあったんだ。オレと別れたこととも関係あるのか…?)」
西片「……よし、俺くん!」
俺「!! に、西片っ」ビクッ
高木さん「……!」
俺「そ、そんなわけないじゃないか…!はは…」
高木さん「……」ジロッ
俺「っ…!そ、それより西片、もう2度と俺には話しかけてこないでって言っただろ!」
西片「いいや、やっぱりそんな怪我だらけの状態おかしいよ!ちゃんと説明してもらえるまで話しかけるのをやめないよ!」
西片「それと…前まであんなに仲良く喋ってたのに、急にオレに対して冷たくなったよね?まさかその怪我とオレと別れたこと、なにか関係してるんじゃないかな…?」
高木さん「……」ギリッ
俺「そ、そんなこと!な…ない…」
西片「なんでもないならそんなに怯えたりしないよ。本当のことを言ってくれ。俺くん」
西片「たとえそのことで誰かの恨みを買うようなことがあっても、オレが絶対に俺くんのことを守ってみせるからさ…!」ギュッ
俺「うっ…うあ、あああああ…!!西片、ごめん!!」ポロポロ
俺「実は俺高木さんに口止めされて『西片!なにしてるの俺くん泣いてるじゃん!!』」
俺「!?」
西片「た、高木さん!」
高木さん「西片が人を泣かすようなことしないのは知ってるけど…俺くん身体中怪我してるし、とりあえず保健室まで連れて行くよ」
西片「! そ、そっか…そうだね。わかったよ高木さん…」
俺「あっ…にし、西片ぁ…」
高木さん「さっ、行こうか俺くん」
俺「あぁ…うぅ、わかりました…」
俺「げほっ…!?」
高木さん「ふんっ!やあっ!!」ゲシィッ
俺「かはっ!おごぉっ、ご…ごめんなざいっ…もう2度としまぜんがらっ、許してぇっ…!!」ウルウル
高木さん「俺くんと!口聞くなって命令に背くどころか…完全に私のこと西片にチクる気だったよね!?」ガツン
俺「ぐゔぅっ!!」
高木さん「私が!途中で割って入らなきゃ!完全に全部話してたでしょ!このっ、絶対に許せない!」グリグリ
俺「ごめんなさい!ごめんなさいっ!!」
俺「えっ…なんでそんな…金属バットなんか」ゾクッ
高木さん「野球部から借りてきたんだ。大丈夫、女子のスイングなんてせいぜい骨の何本か折れて数ヶ月入院するだけだから」ニコニコ
俺「ひっ!嫌だぁ!!やめてよ高木さん!嘘だよねぇ!?本当にやるわけ…」
高木さん「西片には私からお見舞いには来なくていいって言っておくから安心して入院してね。それじゃっ」ブンッッ
俺「うあぁっ…やめっ!」
ドガァッ!!!!
俺「っ…あ、れ…?痛く…ない…」
高木さん「そんな…どうして!なんでここが…」
俺「あぁ…やっぱり、助けに来てくれたんだな…」
俺&高木さん「西片っ!!!」
西片「やあ俺くん、怪我はない?」ニコッ
西片「さっき、俺くんを連れて行くとき高木さん、俺くんの身体中怪我だらけだって言ったよね?」
高木さん「それがどうし…あっ」
西片「そう、普通制服の上からじゃ身体中怪我だらけかどうかなんて分からないんだよ。その怪我をさせた本人でもない限りね!」
西片「だから内緒で後をつけてみたんだけど、案の定保健室を素通りしてこんな人気のない校舎裏まで来たからこっそり様子を伺ってたんだ」
俺「西片…俺、俺ぇ!」ウルウル
西片「もう大丈夫だよ俺くん。オレが絶対に守ってみせるって約束したろ?」
西片「さあ高木さん!俺くんへの怒りで我を忘れたのか、らしくないミスだったね。これでもう言い逃れはできないよ!」
高木さん「……ふ、ふふ。本当にそうかな?」
西片「何…!?」
高木さん「たしかに今のままじゃ言い逃れできないけど…西片にほんの少し記憶を失ってもらえば、なんの問題もない!!」ブンッ
西片「うわっ、何をするんだ高木さん!」ヒュッ
俺「西片ぁ!!」
西片「馬鹿なことはやめるんだ高木さん!そんなことしたらオレ死んじゃうよ!」
高木さん「大丈夫、ちゃんと死なない程度に加減するから!」ブンッブンッ
西片「(クソ…一向に耳を貸さない。今の高木さんに何を言ってもダメだ!)」スッスッ…ズキィッ
西片「!!(しまった…最初に俺くんを庇った場所が痛んで…)」フラッ
高木さん「……!今だっ!!」ブンッッ
俺「や、やめろ高木さん…西片ぁぁ!!!」バッ
西片「俺くん!?あ、危ないっ!!」
ドガァッ!!!!!
西片「俺くん、俺くん!しっかりして!!」ユサユサ
俺「西片…ごめん、俺が高木さんの言いなりになってたばかりに…でも、西片が無事でよかった…」ウツロウツロ
西片「何を言ってるんだ!俺くんが苦しんでることに気づけなかったオレのせいだよ。そんなこと気にする必要ない!」
高木さん「あは…あはは、俺くんが…俺くんが悪いんだよ?私の邪魔ばっかりするから…」ヘナァ
西片「何言ってるんだ高木さん!このままじゃ俺くん死んじゃうよ!はやく救急車を呼んで!!」
高木さん「呼んだって無駄だよ。だって…」
高木さん「俺くんもう死んじゃってるもん…」
西片「えっ…」
俺「」
こうして俺は死んだ。だが西片に抱かれて眠るその表情はとても安らかなものだった…
西片「高木さん、少年院に行くんだよね」
高木さん「うん、これでしばらく会えなくなるね。西片は私と会えなくなって寂しい?」
西片「そりゃ…寂しいよ。俺くんが死んでいなくなっちゃったのに、高木さんまでいなくなるなんて…」
高木さん「……ふふ、西片は優しいね」
西片「高木さん、いつかまた戻ってくるよね?」
高木さん「さあ、どうかな…これでもつ会えなくなるかもしれない。だから最後にずっと伝えたかったこと言うね」
西片「うん」
西片「ごめん、高木さん。やっぱりオレは俺くんのことが好きだ。高木さんの気持ちには答えられないよ」
高木さん「……そっか、あはは、やっぱりそうだよね」
高木さん「(死んでもまだ西片の心に残り続けるなんて…これじゃもう、負けを認めるしかないじゃん…)」
高木さん「それじゃあ元気でね。西片…」
西片「うん、高木さんもね。さよなら…」
そう、俺の肉体は死んだが、その魂は西片の心の奥底で生き続けるのだ。永遠に…
おしまい
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コメント一覧 (24)
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- 2019年09月17日 14:15
- 待望の俺くん
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- 2019年09月17日 14:39
- だから俺くんは誰なんだよ
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- 2019年09月17日 14:57
- ビターエンド
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- 2019年09月17日 15:10
- 西片の高木さんに対する甘さが流石にヤバイのでこれは俺くん関係を続けなくて結果オーライでした成仏しよう
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- 2019年09月17日 15:25
- つまんな
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- 2019年09月17日 15:53
- こういうのでいいんだよ
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- 2019年09月17日 16:49
- 高木さんってこんなやつだったんだな。ひでーわ
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- 2019年09月17日 17:03
- 西片はホモ
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- 2019年09月17日 17:24
- お前さっき俺達が着替えてるところチラチラ見てただろ
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- 2019年09月17日 17:38
- 野原ひろしと俺イズム
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- 2019年09月17日 17:46
- 嘘松ンゴよねえ
スレタイ主の妄想ンゴよねえ
完全究極アルティメットウルトラ論破ンゴよねえ
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- 2019年09月17日 18:38
- どうせしれっと遺影抜けして新しい話に登場するんだろ
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- 2019年09月18日 03:07
- 死んだ俺くんが高木さんのお腹に宿って後に西片と高木さんの息子として産まれて欲しかったです
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- 2019年09月18日 18:18
- たまにある俺西片ラブssなんなの?
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- 2019年09月18日 20:07
- ※14
イチャイチャ系の漫画の登場人物に嫉妬し
さらにイチャイチャ系漫画を素直に楽しんでる人たちの心の余裕やたのしそうな様子に嫉妬した
そんなキチ◯イが嫌がらせのために書いた荒らしまがいの駄文
筆者と似たようなメンタルの人間だけが持ち上げる(ごく一部にファッション◯チガイやファッションホモも混ざる)
そのさい自分の醜いメンタルを見透かされないために「俺はこういうのが好きなだけだから」(ニチャァ)
ファッションキ◯ガイやファッションホモ的な要素もある
-
- 2019年09月19日 00:47
- ※15
めっちゃ早口で言ってそうだし自分でいいね連打してそう。お前俺くんに親でも殺されたんか?
ただのシュールギャグとして笑ってるだけだと思うで
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- 2019年09月19日 16:48
- >>16
いいね機能のないエレでいいね連打は草。
ツイッターあたりと間違えてるんかな?いくら図星にしろ焦りすぎやろ。
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- 2019年09月19日 10:29
- タイトルでもう出落ちやん
つまりコメントしてる時点でこのスレ開いた=興味があったってことやろ
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- 2019年09月19日 15:48
- 俺くんもう終わりなのか。
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- 2019年09月19日 21:24
- 俺君成分補充出来たわ
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- 2019年09月19日 23:06
- やっぱこの作品には俺君がいないとな
高木さん=俺だな
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- 2019年09月20日 01:35
- >西片「やあ俺くん、怪我はない?」ニコッ
だから金属バットの前に散々ボコられてるからボロボロだろ、とw
いい台詞風だけど大分遅いからね?
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- 2019年09月22日 12:03
- ちゃんと高木さんが報いを受けてないか消化不良やわ
俺くんに全てを奪われて失意の中息絶える哀れな高木さんが見たかった
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- 2019年11月12日 01:39
- >高木さん「ふんっ!やあっ!!」
可愛い、俺も高木さんに殴られたい