【アズレンSS】私が指揮官を壊した
いってみよう
『味方だからって知るかそんな役立たずは知らんわ!沈めるぞオラァッ!』ガンッ
『おいおい待て待て!クイーンエリザベスちゃんよぉ!お前もだよ!一体どこ行くつもりだよ!その鈍足で必死に尻振って逃げてんのか情けねえな!もういいわどっか行けタコ!』バンッ
『あ……?まさか嘘だよな……はぁああああああ!?レンジャーてめえ発艦してねえのか!仕事しろや!寝てたのなら俺が火だるまにして目を覚ましてやろうか!?どいつもこいつもくそがああああああああああああああああああああ!!!』ダンッダンッダンッ
リアンダー「うん、そうだよね。どうしてこうなっちゃったんだろう」
ニーミ「本当にどうして……今日も変わらず指揮官室には罵声が。部屋には鍵がかかっていて中を伺い知ることはできませんが何か叩きつけるような音がしきりに」
リアンダー「吹雪ちゃんたち部屋の中にいるんだよね?ひどい事になってないといいけど」
ニーミ「……すみません。秘書官としてなんとか指揮官を止めようとしたんですが締め出されてしまって」
リアンダー「ひっ!?」
ニーミ「リアンダーさん!ここは逃げて下さい。私がなんとかしますから」
リアンダー「でも……そしたらニーミちゃんが」
ニーミ「いいんです。行って下さい!指揮官に見つかる前に」
リアンダー「そんな!?指揮官さん……どうして?」
ニーミ「くっ……リアンダーさん、さあ早く行って!」
リアンダー「ニーミちゃん……ごめんね」ダッ
『あああああああああ!!!終わりだ!終わりだ!何もかも終わりだ!!!ほんとクズ共しかいねえ!沈め沈め沈め沈め沈め沈め沈め沈め!あはははははははははは!笑えてくるわ!』
ニーミ「……もう」
『あははははははははははははははは』
ニーミ「もういやだ。いやだよう。誰か助けて」ポロポロ
ニーミ「……」
綾波「……泣いてるですか?」
ニーミ「綾波さん……貴方なら」
綾波「綾波なら、なんです?」
ニーミ「貴方なら指揮官を……止められる、止めて下さい!初期艦……なんですから」
綾波「ニーミ?ちょっとよく分からないです」
ニーミ「指揮官の暴走を止めて下さい!聞こえるでしょう?正気を失った指揮官の笑い声が!ここままではみんな不幸になります!止めないと!……けれど私じゃ駄目なんです……だから」
綾波「綾波には……指揮官を止める事はできないです」
ニーミ「え?」
綾波「だって綾波は何があっても指揮官の味方ですから」
指揮官「よう綾波どうした?遅かったじゃないか?」
綾波「今日は徹底的にやるつもりでしたから準備に時間がかかりました」
指揮官「おっいいねえ。やる気じゃないか」
綾波「これが綾波にとって唯一の楽しみです
から。ところで指揮官は誰にします?」
指揮官「決まっているだろう。今日は徹底的に青葉をやる。じっくり1日かけてモノにしてやるぞ」ニタァ
綾波「それなら綾波は龍驤さんを」
綾波「指揮官も試しにやってみるといいですよ」
指揮官「まあ追々な。ひとまずはそう……高雄を、きひひ。くっくっく楽しみだなあ」
綾波「ところで指揮官、それ大丈夫です?」
指揮官「ん、なんだ?」
綾波「手の甲から血が滲んでいるです」
指揮官「ああこれか、気付かなかった。興奮しすぎて、つい思い切り殴ってしまったんだ」
綾波「……それは辞めた方がいいと思うです。やるなら別の方法が良いかと」
指揮官「まあそだな、っと始めるぞ」
『あーっはっはっはっは!流石綾波だ!俺には考え付かん事をやってのける!最高だ!最高だよお前!』バンッバンッ
ニーミ「指揮官、綾波さん……もう夜中なのに……まだやって……」
『えっ!?いいのか俺やっちゃうぞ!もうボロボロになった扶桑に……オラッ!くあぁぁーーっ!気持ちィィィィーーッ!!!たまんねぇぜ!うぇっへっへっへこれだから辞められらんねえんだよ!』
ニーミ「扶桑さん!?」
ニーミ「やめ……」
『ん?ああ見えた見えた金剛だな。さぁーーってさてさて、ぶち込んでやるか燃やすかどっちにしよっかなぁっと!』
ニーミ「もう……やめて……」ミミフサギ
『くっくっく目隠し状態でこっち見えてないんだろ……そこにぶち込んでやる!っとここか?それともここがいいのか?オラァッ!!!ウェーヒッヒッヒ!イった?これはイったなあ!?』ガンッガンッガンッ
ニーミ「……」
ニーミ「もう……いいです。この母港は終わりです。せめて指揮官の手にかからなかった方たちを連れてどこかに……逃げましょう」
『よーしよしよしよし、うふふ、最後はぁ、お待たせしたねえ。睦月ちゃーーーん君だよぉ、うひひひひひひ』
ニーミ「!!!」
ニーミ「……指揮官、あんな小さい子まで……貴方はどこまでっ!どこまで腐っているんですかっ!!!」
『うひひひひひひひひひひひひ』
『いいか?綾波は手を出すなよ俺の獲物だ。さあさあさあ楽しませてくれよぉぉぉぉーー?』
ニーミ「綾波さん貴方も同罪です!一番指揮官のそばにいながら、あろう事か加担するなんて!」
ニーミ「そして秘書官として指揮官を止められなかった私も最低です!……だからっ!せめて二人と刺し違えてでもこれ以上はさせませんっ!」
『んー睦月ちゃーん?どこに隠れているのかなあ?恥ずかしがらずに出ておいでよ、それはもうたぁーーっぷり可愛がってあげるからさぁ』
『…………フヒヒ、見ィーツケタァァァァァァァアアア!!!』
ニーミ「させませんっ!!!突入!!!射撃開始ぃぃぃぃっ!!!」
!!!!!!!!!!
!!!!!!!!
!!!!!!
!!!!
!!
?
綾波「ニーミ、どういうつもりですか?」
ニーミ「なっ?」
綾波「もう一度問います……ニーミ、どういうつもりですか?」
ニーミ「……」
綾波「答えないつもりですか?それならそれで構いません。どんな理由があろうと指揮官に砲を向けるなど許される事ではありません」
ニーミ「……」
綾波「警告するです。ニーミ!今すぐ砲を下ろしなさいっ!」
ニーミ「……」
綾波「従わないつもりですか?ならば……」チャキッ
綾波「……」
ニーミ「……るんですか」
指揮官「ん?なになに?ニーミ、ごめん俺ヘッドセットしててよく聞こえなかったんだけど?」
ニーミ「何をやっているんですか?」ゴゴゴゴゴゴゴゴ
指揮官「うん?あっこれね、最近やり始めたんだけど-------」
綾波「ひっ!?」
指揮官「ファッ!?」
ニーミ「……」フーフー
綾波「……」
指揮官「……」
ニーミ「答えなさいっ!!!」ドゴーン!!!
指揮官「はっ、はい!こ、こっこっこれこれこれは通称WoWs、ワールドオブウォーシップスでありますっ!」
綾波「ですっ!」
指揮官「はいっ!そうであります!イエスマムッ!」
綾波「マムッ!」
ニーミ「へえ、テレビゲーム?そうなんですかぁ」ユラァ
指揮官「もっ、申し訳ございません!夜間にも関わらず大声を出していた事は反省しておりますっ!」
綾波「反省してるですっ!」
指揮官「おまっ!綾波お前!全部責任を俺になすりつけるつもりか!?」
ニーミ「うるさいっ!!!黙りなさいっ!!!」ドゴーン!!!
綾波「ひぃっ!?」
指揮官「ふぇえ!?」
ニーミ「ふふ、ゲーム、ゲームですか。つまり指揮官は艦隊の皆さんに罵声を浴びせたり暴力をふるっていたわけではないんですね?」
指揮官「えぇ?なんで俺がそんな事すんの?」
指揮官「んひぃっ!?よ、よよよく分かりませんがゲームで遊んでいただけでありますぅっ!」
ニーミ「本当に?」
指揮官「はいっ!天地神明に誓ってお約束致しますぅ!」
ニーミ「…………」
ニーミ「…………はぁ、良かったぁ」ペタン
指揮官「えっ?」
ニーミ「はい?」
ロング・アイランド「まあまあいいから聞いてよー」
ロング・アイランド「WoWs、ワールドオブウォーシップスはね、日露戦争やら第一次世界大戦から第二次世界大戦にかけての軍艦を操ってドンパチするゲームなの!」
ロング・アイランド「PCスマホPSで遊べて、そうそう!忘れちゃいけないのが、指揮官なんですか!?」
指揮官「アズールレーンとコラボやってます」
ロング・アイランド「ザッツライト!その通り!アズールレーンの開発艦はWoWsコラボとして参加してるの!」
ニーミ「あの……つまり」
ロング・アイランド「ご質問なの?」
ニーミ「指揮官が吹雪沈めとか扶桑燃やすとか金剛にその……」
指揮官「ぶち込む?」
ニーミ「はい、それはそのゲームの中の艦船に対して言っていたんですよね?」
ロング・アイランド「その通りだよー。指揮官の青葉が放った魚雷が金剛に全弾命中!あれは爽快だったね!」
ロング・アイランド「私も自室でオンライン対戦に参加してたからねー」
指揮官「おっなんかうちのチームにやたら無双してる奴がいると思ったらロング・アイランドだったのか言ってくれよ」
ロング・アイランド「えへへーたまにはこっそり参加しようと思って」
指揮官「ニュルンベルク使ってたろ。ああうちの艦隊で言えばライプツィヒの同型艦だ。いやあ綾波とロング・アイランドが味方にいたら勝てて当たり前か」アハハ
ニーミ「なんだかよく分からないですけどもういいです。心配して損しましたよ」
ロング・アイランド「指揮官このゲームをプレイしてる時ね、びっくりするぐらい口が悪いんだよー」
指揮官「ああもしかしてそれで勘違いしたのか。すまん興奮するとつい」
ニーミ「最近仕事もせず部屋に閉じこもっていたのはこのゲームしていたからなんですね」
指揮官「ああ、このゲームは勝率がステータスでな。あと1戦あと1戦とやってる内に24時間過ぎてるんだ」
ニーミ「ほどほどにして下さいよ。指揮官は艦隊運営がお仕事なんですから」
ニーミ「もう」プンスカ
指揮官「それじゃあ今日はあと1戦だけして寝るとするよ……あれ?綾波はどこ行った?」
ロング・アイランド「さっき部屋から出て行ったよー」
指揮官「くっそ!畜生逃げやがったなあの野郎!」
ロング・アイランド「指揮官さん、言・葉・
遣・い」
指揮官「ああ、すまん」
指揮官「待て!」
ニーミ「はい?」
指揮官「綾波がいなくなったからニーミ、一緒にやろう」
ニーミ「ええ…良いですけど、私、もちろん初心者ですよ?」
指揮官「大丈夫大丈夫。このゲームはな勝ち負けなんか気にせず艦船を動かしてるだけで面白いんだ。なあ、頼むよお願いだよぉニーミ」ウルウル
ニーミ「ぅ……仕方ありませんね。ほんとにちょっとやるだけですよ?」
指揮官ロング・アイランド「「やったー!」」
ロング・アイランド「私もやるやるーこれ借りるねー」
指揮官「おう、んじゃニーミはさっきまで綾波が使ってた龍驤に乗ってくれ」
ニーミ「龍驤さんて空母ですよ。大丈夫でしょうか?」
指揮官「緊張すんなって楽しくやれればそれでいいんだ。これが前進これで左右そんで後進な。あとは適当にポチポチしてればオーケーだよ」ニコッ
ニーミ「はっ、はい!頑張ります!」
指揮官「うーい」
ニーミ「はい!」
______________
スタート マッチングガメン
______________
指揮官「チッ!」
ニーミ「!?」
指揮官「クソが!このマッチングおかしいだろ!どう見ても敵の方が有利じゃねえか!」
ニーミ「!!?」
ロング・アイランド「そうだねーこれは頑張らないと」
指揮官「ああくそっ!このPCラグいんだよ!このオンボロが!ぶち壊すぞ!」
ニーミ「!!!?」
ロング・アイランド「指揮官さん、お口注意だよー」
指揮官「あっああ、すまん。ニーミはそうだな、このボタンで艦載機を発艦して、そう、上手いぞ。まずは敵を探すんだ」
ニーミ「はい、あっこれかな。敵を見つけました!」
指揮官「でかした!それじゃロング・アイランド、一緒に敵を沈めに行こう」
ロング・アイランド「アイサー!」
ニーミ「ひっ!?」
指揮官「うへへー突っ込め突っ込めー!よーし射撃開始ィ------!?」
ロング・アイランド「あっ」
指揮官「クソッ!この馬鹿睦月あらかじめ魚雷撃ってやがったのか避けきれねえ!当たるゥゥゥゥゥゥゥ……F○CK!!!」
ニーミ「えーと、私はどうしたら?」
指揮官「ふざけやがって舐めてんじゃねえぞコラァ!逃げるつもりかそうはさせねえ!かかってこいよオラァ!」
ロング・アイランド「あっ」
ニーミ「えっあっ私?すいません!」
指揮官「死ぬぅぅぅふざけんなぁぁぁぁぁあああ。はぁはぁ、落ち着け俺、落ち着け俺、この戦線を放棄する!俺は逃げるぞ!戦術的撤退だ!」
ロング・アイランド「あららー」
ニーミ「あっえっどうしたら?」
ロング・アイランド「戦況は不利だねー」
指揮官「深呼吸、そう深呼吸だよし、すぅーーはぁぁぁぁぁぁあああああ!!??ってこっちの空母なに敵と戦おうとしてんだよ!!!艦載機も飛ばしてねえし丸腰で突っ込むとか頭おかしいだろコイツ!!!」
ニーミ「あっあっすいません」ウルウル
指揮官「仕方ない、こうなったら相討ちを狙うしかぁぁぁぁぁあああああ睦月の魚雷きたぁぁぁぁぁあああああ!!!俺の青葉が沈んだァァァァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」プッツン
ニーミ「ひぃぃぃ!指揮官!キーボードを叩きつけないで下さい!」
指揮官「もう二度とやんねえこんなゲーム!!!時間の無駄だわ!!!ほんと金と時間を返せよこの詐欺師共がぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!!」ガンッガンッガンッ
ニーミ「指揮官!ディスプレイ割れてます!手で殴ったら怪我します!血が!!!もう止めて下さい!」
ニーミ「やめっ!PC本体踏みつけるのは流石に駄目ですよ!!!私が下手だったのが悪いんです。だから正気に戻って下さいお願いだから!!!」
指揮官「ぁぁぁぁぁぁぁぁ…ぁ……ぁぁ……ぁっ」ガクッ
ロング・アイランド「うっし!勝ったよー!」
指揮官ニーミ「「えっ!?」」
ロング・アイランド「まあこんなもんよー」
指揮官「うーんじゃあ次で本当のラスト!もう1回やるぞ!」
ニーミ「ゼッタイに」
ニーミ「ダメです!!!!!」
ロング・アイランド「つまり」
ロング・アイランド「私が指揮官を壊した」
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おわり
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- やだ怖い·····