隣の席の女子「ッ!」ブボボッ ワイ(よっしゃ、庇ったろ!)
クラスメイトA「お前いい加減にしろよ、昨日も前の席の女子にバケツぶっかけてたよな?」
クラスメイトB「死ね」
クラスメイトC「君のせいで授業が遅れているんだ、もう学校に来ないでくれ」
クラスメイトD「君はいつでも話題に事欠かない男だ……だが、これは違うだろう?」
クラスメイトE「テメェよ、あんまふざけてっとマジでぶっ殺すぞ」
クラスメイトF「お前さぁ……そりゃこんなんじゃ中学も三年間行かなくなるよな」
クラスメイトG「ひまわり学級行けよ!」
クラスメイトH「先生もお前のこと嫌いっぽいし、無理しない方がいいんじゃね?」
クラスメイトJ「まさに草」
クラスメイトK「これだからお前とは別のクラスにしてくれって頼んだのに……!」
クラスメイトL「生まれるべきではなかった」
クラスメイトM「陸で暮らすより海で暮らす方が似合ってると思うが」
クラスメイトN「これは友達できませんわ」
クラスメイトO「でもある程度予測はできたよね、こいつキモイからやりそうだとは思ってた」
クラスメイトP「一生部屋に引きこもってポケモンでもやってればいいと思うよ」
クラスメイトQ「お前だけ別室で授業受けろよ」
クラスメイトR「こいつ一人だけのクラスとか面白そうじゃない?」
クラスメイトT「お前よく休み時間寝てるけどさぁ、それってオナラチャージってこと?」
クラスメイトU「アメリカならホワイトハウスが動くレベル」
クラスメイトV「こうやってお前は他人から蔑まれ続け、敗け続けるんだろ? もう、生きるのやめろよ」
クラスメイトW「それな。 この世界にいたってお前が辛いだけだろ」
クラスメイトX「にしてもなんだこの臭い? ほぼ気体Xだろ」
クラスメイトY「空気読めなさすぎよ、私たち普通に授業中なんだけど」
クラスメイトZ「まぁ本当はこいつオナラしてないけどな」
クラスメイトZ「だってこいつ、オナラするくらいなら脱糞で済ます奴だもん」
クラスメイトB「だからなんだよ、死ね」
クラスメイトZ「まぁ高校からの付き合いのお前らじゃわかんねぇよな?」
クラスメイトF「俺、中学一緒だったけどそんなの知らないぞ!!」
クラスメイトZ「こいつは正義感が誰よりも強い、芯もある。 誰かの救いなるならば自信を傷つけることなど厭わないヒーローなんだよ」
クラスメイトY「な、何を言ってるのよ! オナラをしたのはコイツでしょ!」
クラスメイトZ「小を大と兼ねる、これがこいつのモットーなのさ」
クラスメイトY「だからオナラより脱糞を選ぶというの……? ならどっちにしたって変態じゃないの!」
クラスメイトZ「変態──ね」
クラスメイトJ「せやせや」
クラスメイトZ「俺はこのクラスメイト全員の秘密を握っている」
クラスメイト一同「「!?」」
クラスメイトA「なっ、なんでそれを知ってんだ──ちっ、違う! やってないぞ!」
クラスメイトZ「Bは無論、Twitterでの煽りカス」
クラスメイトB「死ね」
クラスメイトZ「Cはよく妹のパンツを盗んではそれを履き、しゃぶり、触り、摩り、果てには30代のサラリーマンに売ってお金を稼いでいる」
クラスメイトC「そんな──っ! 父さんにしか言ってないのに!!」
クラスメイトZ「残りの者達よ、見せしめとしてはこれで十分か?」
なんで親父には言うんや…
クラスメイトD「【ゼータ】──聞いたことがある! 六千年前の"α?戦争"を救った英雄にして──」
クラスメイトZ「そう、神に等しい存在だ」
クラスメイトW「そんなの……世界史の教科書でしか聞いたことねぇよ!」
クラスメイトS「つーか頭おかしいんじゃーねの、その設定はちょっと無理があるでしょ」
クラスメイトZ「俺は無限の命を手に入れた──そして、?α?戦争が終わった時に誓ったんだ」
クラスメイトC「何をだ……?」
クラスメイトZ「こいつを──>>1を天界に連れていくと」
クラスメイトL「それは、彼を輪廻の渦に巻き込むというのか?」
クラスメイトZ「つまらない発想だなぁ、そんなことしてなんになるのさ」
クラスメイトJ「つまらないのはお前定期」
クラスメイトZ「俺は彼を"天使"にする──いいや、俺は彼を──」
クラスメイトY「こいつを……?」
クラスメイトZ「──死神から天使に生まれ変わらせる」
クラスメイトJ「アホやん」
クラスメイトZ「愚か者が──なぁ、死神として最後の仕事をこなした方がいいんじゃないか?」
『──なぁ、偽りの神に捨てられし哀れな堕天使』
ワイ(ワイは──ワイは、天界で生まれ育った)
?天使として生きるには天使の羽で空を飛び、誰にも習わず賛美歌を歌い、なんの疑いもなくそれを続けることが必要だった。
でも──
天使1「お前、なんでまだ飛べねぇんだよ?」
天使2「ゴミだな」
天使3「女神様に向ける賛美歌すら歌えないのか?」
──出来なかった
それでも頑張って練習していたんだ
羽を動かせば羽虫のように埃を撒きらし、賛美歌を歌えば動くのは喉じゃなくて無意味な心臓ばかり
そんな毎日を送っていると、ある日女神様から及びがかかった
女神「貴方が13番目の天使……ですね」
ワイ「そ、そうであります! ワイなんかに何か御用でも?」
女神「天界から消えてほしいのだけれど」
ワイ「────え?」
周りの天使に押さえつけられたワイは、一度も役に立つことがなかった羽を切り取られた
ワイ「痛い、痛すぎる!! 痛いんだよぉぉ!!」
女神「それじゃ、堕天使にでもなって頑張ってね~」
──下界に、落とされた
クラスメイトZ「死を弄んでこそ死神……ムカつく奴は全員殺せばいいさ」
ワイ「そうか……そうかもしれんな」
クラスメイトA「なっ、なんだよ!? いきなり鎌なんて取り出してよ!!」
クラスメイトB「死ぬ」
クラスメイトC「三次元における物理法則に反している……っ! 間違いない、こいつは死神だ!!」
クラスメイトJ「ファッ!?」
クラスメイトQ「頼む、俺を誰か別室に連れて行ってくれ!」
クラスメイトR「こいつ一人だけのクラスを作ってくれ」
クラスメイトN「これは友達できませんわ」
クラスメイトH「でもよ……お前がオナラしたのが悪いんだろ?」
クラスメイトZ「だから! こいつはオナラするくらいなら脱糞で済ませるとあれほど──!」
クラスメイトD「それは違う、人は変われる生き物だ」
クラスメイトZ「何が言いたい?」
クラスメイトD「彼はきっと──そう、オナラで場をやり過ごす力を身につけることが出来たということなんだ」
クラスメイトZ「そっ、それは──ッ!! ふんっ、一理あるがそれがどうした?」
クラスメイトZ「確かにオナラは悪だ! けど、それでいいんだよ!」
クラスメイトJ「ちょっと何言ってるか分からない」
ワイ(まさかオナラを庇っただけでこんなことになるなんてな……というか、隣の席の女の子はどうしてるんや?)
女子「/////」プルプルプルプル
ワイ(赤面しながら震えている……そりゃそうや、救われているとはいえ、自分が原因なんやからな)
クラスメイトC「どうした、女子?」
クラスメイトA「お前泣きそうになってんな……さんなに臭かったのか?」
クラスメイトD「大丈夫だ、オナラをした不届き者は成敗されようとしている」
女子「クッ……/////」プルプル
クラスメイトZ「さっきからどうしたんだ、女子。 体調でも悪いなら保健室にでも行ってくればいい」
ワイ(そうか、Zも女子が犯人だとは知らへんのやな……)
女子「/////」ウルウルブルブル
クラスメイトD「乙女を泣かせるそのオナラ──死神よ、もう止めろ」
クラスメイトA「そうだぞ、さっきから音無しでまだオナラしてんだろ? 換気しても臭うままだぞ!」
ワイ「ファッ!?」
クラスメイトZ「だから、こいつはオナラをする──」
クラスメイトE「テメェの謎理論はもう飽き飽きしてんだよ、黙っとけクソ野郎!!!」
女子「ダッ、ダメ……!/////」プルプル
ワイ(可哀想や、もうこれ以上のことで救えないワイが情けなくて仕方がな──)
女子「出、でるぅぅぅ!!!!」クワッ
女子「────はぁ/////」ハァハァ
クラスメイトP「お、俺行くわ…………」
クラスメイトE「オメェよ……えっと、えっと…………」
ワイ「気、気にすることないで! なっ?」
クラスメイトF「そうそう……! 気分悪くてゲロするのと同じだって!」
クラスメイトS「これを励ますのはちょっと無理がある」
クラスメイトM「あいつだっていつになく声出して励ましてくれてんだしさ、お前はちょっと気使えよ!」
クラスメイトU「アメリカだったら普通に皆で掃除するけどね」
クラスメイトW「せっ、世界は広いんだ! こんなこと、そこそこの確率で人類に起きる…………日常の範疇だと思うぞ!」
クラスメイトZ「何人かは教室を出ていったが──まぁいい、担任が来るまでどっちみち授業は中断だ」
ワイ(その日以来、隣の女の子は学校へ来れんくなってしまった──なんてこともなく)
女子「おはよ! ねぇ、キミはちゃんと朝からトイレしてきた?」
ワイ「してきたで、日課やからな」
女子「私もあの日からちゃんとしてくるようになったんだよ! 偉いでしょ?」
ワイ(おーん……)
クラスメイトE「テメェらなーに話してんだよ? 付き合い始めたからって調子こいてんじゃねぇぞ」
女子「えー? カップルがイチャイチャするのは当たり前だと思うんだけど?」
クラスメイトD「限度というものがある、異性不純交遊はあまり良いものとは言えないからな」
クラスメイトB「死ね」
クラスメイトP「それはお前がう○こしながらポケモンの育成ばっかやってたからだろ? そんなの普通話しかけらんねーよ」
クラスメイトO「まぁ、ある程度予測はできていたけどね それこそ、運命ってやつが見えた感じだよ」
女子「うん命だなんて/////」
クラスメイトA「そんなことよりもう授業始まるぜ!」
クラスメイトC「今度は授業を遅らせないでくれよ」
女子「はーい!」
クラスメイトZ「──ったく、調子良すぎなんだよこのクラス」
クラスメイトW「このクラスだけじゃない、世界がそうなればいいよ」
ワイ(そしてそれが上手くいけば、皆が分かり合えて大団円の世界になることだって出来るはずや)
女子「…………」カキカキ
ワイ(だからワイは──どれだけ他人から嫌われようとも、人を救いたいと誓うようになったんや)
~The・grand finale~
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「ランダム」カテゴリのおすすめ
コメント一覧 (12)
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- 2019年02月07日 12:38
- この後業者の自演コメ
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- 2019年02月07日 12:39
- Yが犯人やと思ってたらワイが天使で黒幕の女子が出てきた
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- 2019年02月07日 13:10
- たつきがけもフレ2つくることができればみんなwinwinだったのに
くだらない仲違いでKADOKAWA吉崎たつきヤオヨロズ視聴者みんな得しない結果に
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- 2019年02月07日 13:11
- でも、パクリ業者にさらに頑張ってもらい
中国で不動の大人気キャラになってから
版権差し止めした方が円谷プロも儲かるから
すぐには法的措置はしないだろ
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- 2019年02月07日 13:12
- 多分ワイくんはいぬまるくんの未来
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- 2019年02月07日 17:22
- もうかりますかアフェリエイト?
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- 2019年02月07日 17:49
- 最高に面白かったw
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- 2019年02月07日 19:54
- 考察の余地あり
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- 2019年02月07日 20:33
- 嘘松ンゴよねえ
スレタイ主の妄想ンゴよねえ
完全究極アルティメットウルトラ論破ンゴよねえ
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- 2019年02月07日 22:48
- B「死ぬ」ここすき
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- 2019年02月08日 00:29
- これは神話カテゴリーなのでは?
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- 2019年02月12日 22:40
- 天使の下りの元ネタって
#コンパスのキャラのサーティンじゃね