男「旦那さん死んだし結婚して下さい!」未亡人「喜んで!」ゾンビ夫「ちょっと待て」
- 2019年02月07日 00:10
- SS、神話・民話・不思議な話
- 11 コメント
- Tweet
未亡人「あなたは主人と同じ会社の……なんでしょう?」
男「旦那さんが死んでしばらく経ちましたし、私と結婚して下さい!」
未亡人「喜んで!」
男「奥さんっ……!」
ゾンビ夫「ちょっと待て」
未亡人「あなた、なんで生きてるの!?」
ゾンビ夫「生きてないよ、もう死んでるよ。なぜかゾンビとして蘇ってしまった」
未亡人「ゾンビですって!?」
男「ていうか、遺体は火葬されたんじゃ……」
未亡人「そうよそうよ! 骨だけになってなきゃおかしいわ!」
ゾンビ夫「火葬場が火力ケチったせいで生焼けになって、そのまま墓に埋めただろうが!」
未亡人「ああ、そういえばそうだったわね」
ゾンビ夫「死んだ夫に今さらとかいうな。お前なに再婚しようとしてんだよ!?」
未亡人「別にいいじゃない。あなたは死んだんだし」
男「そうそう、お前は課の飲み会の帰りに、酔っ払って階段から落ちて死んだんだ」
男「通行人が見つけた時には、もう冷たくなってたらしい」
ゾンビ夫「たしかにそうだ。俺は死んだ。俺が死んだ以上、別に再婚したってかまわない」
ゾンビ夫「だけど、いくらなんでも早すぎるだろ! せめてもう少し独り身でいてくれよ!」
未亡人「善は急げっていうし」
ゾンビ夫「急がば回ってくれよ!」
男「ん?」
ゾンビ夫「階段から落ちた時のこと、俺は未だに覚えてる!」
ゾンビ夫「俺はたしかに酔ってたけど、あの時俺は間違いなく背後から突き飛ばされたんだ!」
ゾンビ夫「お前だろォ!」
男「おいおい……被害妄想はやめてくれよ。なにか証拠でもあるのかい?」
ゾンビ夫「証拠はない……が、お前しかいねーじゃねえか!」
ゾンビ夫「直前までお前とも飲んでたし、俺が死んだら妻にプロポーズしてるし!」
男「面白い推理だ……だけど証拠がなきゃ話にもならないねえ。ハーッハッハッハッハ!」
ゾンビ夫「くっ……!」
男「流しちゃうのかよ」
ゾンビ夫「だが、俺はまだお前を俺に代わる夫として認めたわけじゃない!」
ゾンビ夫「お前が本当にニュー・ハズバンドに相応しいか見極めるまで、お前たちが結婚することは許さん!」
ゾンビ夫「そう、これこそが俺に与えられた使命! だからゾンビになれたのだ!」
ゾンビ夫「妻と結婚したかったら、俺の屍を越えていけ!」
男「分かったよ……」
未亡人「ってことは、私たちしばらくは三人暮らし?」
男「そうなるね」
ゾンビ夫「楽しい共同生活の始まりだ!」
男「俺、昨日死んだあいつの奥さんにプロポーズしたんだ」
同僚「えっ……マジで!? ……で、どうだったんだよ!?」
男「オーケーしてもらえたよ。彼女も寂しかったんだろうな」
同僚「くうっ、いいなぁ~!」
男「だけど、とんでもないことになっちゃって……」
同僚「とんでもないことって?」
男「いや……なんでもない」
ゾンビ夫「お帰り!」
未亡人「お帰りなさい」
男(マジで三人暮らしが始まっちゃったよ)
ゾンビ夫「さっそく、どっちが優れた夫か勝負を始めるぞ!」
ゾンビ夫「夫というのはやはり稼ぎが多くなければならない……」
ゾンビ夫「俺の生前最後の給与明細とお前の明細、どっちが稼いでるか、尋常に見せ合おう!」
男「いいよ」
未亡人「ずいぶん差があるわね」
ゾンビ夫「同じ会社の同じ課に勤めてたのに……! どんだけ査定低かったんだよ俺……」
男「お前、ドジでしょっちゅうヘマしてたからなぁ」
ゾンビ夫「うぐ……」
男「だから階段から落ちて死ぬなんて死に方するんだよ」
ゾンビ夫「あれはお前の仕業だっつうの!」
男「で、どうする? 負けを認めてくれるのか?」
ゾンビ夫「いや……まだだ!」
男「料理……?」
ゾンビ夫「今時の夫は料理もできなきゃ話にならない! 男子厨房に入らずなんてナンセンス!」
ゾンビ夫「料理で俺を越えてみやがれ!」
男「あんまり自信ないけど、やってみるよ」
未亡人「審査員は私がやるわね!」
未亡人「どれどれ……」パクッ
未亡人「あら、おいしい! ひき肉と玉ねぎが上手に調和しあってるわ!」
ゾンビ夫「次は俺のチャーハンを食ってくれ!」
未亡人「どれどれ……」モグモグ
ゾンビ夫(クックック、料理勝負は後攻が有利と紀元前から決まってんだよ)
未亡人「……なにこれ。油でギトギトな上、全然塩気がないんだけど」
ゾンビ夫「死人だけあって、どうも塩は苦手で……」
未亡人「勝者、男さん!」
ゾンビ夫「後攻なのに負けた……!」
男「いい年してかけっこて」
ゾンビ夫「うるせえ、やるんだよ!」
未亡人「位置について、よーいドン!」
タタタタタタッ タタタタタタッ
男「ゴールだ!」
ゾンビ夫「ダ、ダメだ……両手を前に出すゾンビ走りじゃ全然スピードが出ない……」
男「どうやって勝負すんだよ、それ」
ゾンビ夫「あいにく死んだ俺からはもう、そういう機能は失われてるから……」
ゾンビ夫「お前ら……俺の目の前で抱き合え! 判定してやる!」
男「ええっ!?」
未亡人「いいの?」
ゾンビ夫「かまわん! ヤれ!」
ゾンビ夫「な、なにィ! あんなテクがあったとは……!」
ゾンビ夫「おおっ、そんなプレイも! マジかよ……!」
ゾンビ夫「まだいくのか!? なんという持続力! バイアグラでも飲んでるのかよ!?」
ゾンビ夫「すげえ……すごすぎるぜ……! 次元が違いすぎる……!」
男「どうだった?」
ゾンビ夫「完敗です……」
ゾンビ夫「うぐぐぐ……」
ゾンビ夫「……認めん!」
ゾンビ夫「俺が認めない以上、お前らは結婚できないし、俺も成仏はしない!」
ゾンビ夫「分かったな!」
未亡人「こりゃ当分の間、私たち結婚できそうにないわね」
男「まあ、しょうがないよ。三人暮らしを楽しもう」
同僚「え、まだ結婚せず、同棲みたいなことしてんの?」
男「ああ……結婚するのはしばらく無理そうだな」
同僚「奥さんが死んだ夫(あいつ)のことを忘れられないからか?」
男(忘れられないどころか、一緒に暮らしてるんだけど……)
同僚「いつまでもおあずけ状態じゃツライだろ。いっそ別れた方がいいんじゃ……」
男「だけど今の生活も……わりと楽しいよ」
同僚「ふうん……」
ゾンビ夫「あ、そうだ。風呂掃除でもやろうか?」
未亡人「あなたがやると、かえって汚くなっちゃうわよ」
ゾンビ夫「ゾンビだからなぁ」
未亡人「もう死んでるんだから、思う存分のんびりしなさいよ」
ゾンビ夫「だけどヒマなんだよなぁ……。俺、特に趣味もなかったし……」
未亡人「だったらバイトでもしたら?」
ゾンビ夫「そうだな、探してみるか」
ゾンビ夫(工場関係は衛生面でアウト……)
ゾンビ夫(接客系は見た目でアウトだろう)
ゾンビ夫(力仕事はゾンビってるこの体じゃとても無理だし……)
ゾンビ夫「あ~~~~~、ゾンビってなんもできねえなぁ! まさに死人に職無しってか!」
ゾンビ夫「!」ハッ
ゾンビ夫「――お!」
ゾンビ夫「これいい! これなら俺にもできそうだ! さっそく電話しよう!」
ヒュードロドロ…
女性客「こわ~い……」
男性客「大丈夫さ、この遊園地のお化け屋敷はチャチなことで有名――」
ゾンビ夫「グオオオオオオオッ!!!」バッ
男性客「うわああああああっ!!!」
女性客「キャーッ!!!」
ゾンビ夫(ふっふっふ、ゾンビにこれ以上向いてる仕事は他にあるまい)
未亡人「ちょうど今、映画館でゾンビ映画やってるわ。すごいCGなんだって」
ゾンビ夫「へっ、こちとら本物のゾンビだぜ? CGのゾンビなんか怖くないぜ!」
……
グオオオオオ… ウオオオオオ…
ゾンビ夫「怖えええええっ……!」
男「最近のCGは凄いな……!」
未亡人「本物よりも本物らしいわね」
未亡人「わぁっ、面白そう!」
ゾンビ夫「そんなゲーム買ってくるなんて、俺へのあてつけかよ~?」
……
ゾンビ夫「うおおおっ! 死ね死ねゾンビども! 死人はとっととあの世行け!」バキューンバキューン
男「…………」
未亡人「…………」
ゾンビ夫「何か?」
男「わぁっ、おいしそう!」
ゾンビ夫「いただきまーす」
モグモグ… ポロポロ…
男「最初は戸惑ったけど、三人暮らしもなかなか楽しいね」
未亡人「そうね、ずっとこのままでもいいかも」
ゾンビ夫(ケッ、俺を殺しておいて、何いってやがる)
ゾンビ夫(だけど、こいつはたしかに優秀だし、俺もこいつのことを認めつつある……)
ゾンビ夫(もうこの二人は夫婦になっていい、と思っちゃってる)
ゾンビ夫(なら俺は――)
ゾンビ夫「目が覚めちゃった……」モゾモゾ
ヒソヒソ… ボソボソ…
ゾンビ夫「ん?」
ゾンビ夫(二人でなにか話してる……?)
未亡人「あの人、いい加減どうにかしないと……」
男「そうだな、ゾンビの専門家に相談した方がいいかもしれない」
未亡人「そんなのいるの?」
男「分からないけど、探せばきっと――」
ゾンビ夫「…………!」
ゾンビ夫(だよな……俺みたいなのがいつまでも家にいたら迷惑に決まってる)
ゾンビ夫(いよいよ、覚悟を決める時が来たようだな……)
未亡人「はい……もしもし。うん、分かった。じゃあねー!」
ゾンビ夫「どうした?」
未亡人「今日あの人遅くなるんだって。同僚さんと飲んでくるみたい」
ゾンビ夫「そっか……あいつにも別れをいいたかったけど、仕方ない」
未亡人「え、どういうこと?」
ゾンビ夫「俺は……今日でこの家を去るよ」
ゾンビ夫「俺……こないだ、お前たちの話を聞いちゃったんだ」
ゾンビ夫「いい加減俺をどうにかしたくて、ゾンビの専門家を探してるんだろ?」
ゾンビ夫「だったら手間かけさせるより、自分から去った方がいいと思って……」
未亡人「そんな……私たちはただ……」
ゾンビ夫「いいんだ、お前たちを責めるつもりはない」
ゾンビ夫「そもそも死人がいつまでも居座る今までの状況が異常だったんだ」
ゾンビ夫「俺はどこか墓場か廃墟ででも暮らすから、お前らはちゃんと結婚して……」
未亡人「違うのよ!」
ゾンビ夫「えっ?」
ゾンビ夫「どういう意味だ?」
未亡人「あなた、自分では気づいてないようだけど……あなたの体、どんどんボロボロになってるの」
ゾンビ夫「え……」
未亡人「皮膚はあちこちヒビ割れて、顔色も前よりずっと悪くなってる」
未亡人「このところ、食事しててもノドから食べた物がポロポロ転がり落ちてるし……」
未亡人「だから、ゾンビの体を修復できる人を探そうとしてたのよ……」
ゾンビ夫(俺の体、そんなことになってたのか……知らなかった)
未亡人「とにかく、あの人が帰ってきてから、もう一度話し合いましょ?」
ゾンビ夫「……分かった」
ゾンビ夫「同僚と飲んでんだろ? 心配することないさ」
未亡人「だけど、遅くなる時はいつも連絡くれるのに……」
プルルルルル…
未亡人「もしもし」
未亡人「はい……?」
未亡人「え、あの人が!? それで、容態は!? はい……分かりました……」
ゾンビ夫「おい……どうした?」
未亡人「病院から電話があって……男さん、階段から転げ落ちて重体なんだって……」
ゾンビ夫「……なんだと!?」
未亡人「このまま死んじゃうんじゃ……」
ゾンビ夫「落ち着け」
未亡人「!」
ゾンビ夫「あいつは俺ほどドジじゃないし、運動神経も抜群だ。簡単に死ぬわけないさ」
ゾンビ夫「とにかく……俺たちもすぐ病院へ行こう。タクシー呼ぼう」
未亡人「うん、分かった!」
未亡人「タクシーだわ!」
ゾンビ夫「もう来たのか? ずいぶん早いな」
未亡人「事情は説明したし、きっと大急ぎで来てくれたのよ!」タタタッ
未亡人「お待ちしてましたー!」ガチャッ
未亡人「えっ……?」
同僚「夜分遅くすみません……」
未亡人「あなたはたしか……同僚さん、ですよね?」
同僚「今度はもう抜け駆けされるわけにはいかない……」
未亡人「はい?」
同僚「僕と……僕と結婚してくれぇぇぇぇぇっ!!!」
未亡人「!?」
同僚「僕はずっとあなたのこと好きだったんだ! 愛してたんだ! 結婚したいんだ!」
同僚「婚姻届も持ってきた! さあ、ハンコを押すんだぁぁぁぁぁ!!!」
未亡人「ちょ、ちょっと……!」
同僚「!?」ビクッ
同僚「お前……なんで生きてる?」
ゾンビ夫「ああ、そういやお前は知らなかったな。俺は――」
同僚「あんな派手に頭から転がり落ちたのに、なんで生きてんだよぉぉぉぉぉっ!!!」
ゾンビ夫「いや、だから俺はもう死んでて……え?」
ゾンビ夫「なんで俺の落ち方を知ってんだよ、お前……」
同僚「…………」
ゾンビ夫「まさか……俺を突き飛ばしたのはお前か? お前なのか!?」
同僚「……ああ、そうさ!」
同僚「だから課の飲み会の後、密かに尾けて階段から突き落としてやった!」
同僚「で、未亡人になったこの人に――と機会を探ってたらどうだ!」
ゾンビ夫「先にあいつがプロポーズしたわけか……」
同僚「そうだ! あの野郎、抜け駆けしやがって……!」
未亡人「もしかして、男さんが階段から落ちたのも……」
同僚「ああ、俺だよ」
同僚「後頭部からガツンとイッてたからなぁ、ありゃ絶対に助からない!」
同僚「さあ、今こそ結婚してくれぇ!」ガシッ
未亡人「や、やめてえっ!」
同僚「なんだそりゃ? 全然力入ってねーぞ」
ゾンビ夫(ダメだ……! 俺の体、本当にボロボロなんだ……!)
同僚「どけえっ!」ブオンッ
ゾンビ夫「ぐわっ!」ゴキッ
ドサッ…
同僚「ヒャハハ、首が折れやがった! ありえない方向に曲がってやがる!」
同僚「なんで生きてたか知らねえが、今度こそ死んだだろ!」
未亡人「あなたぁっ!」
未亡人「来ないで!」
同僚「なんでそう拒絶するかなぁ。君のために二人も殺してあげたのに……」
未亡人「君のため? 自分のためじゃないのよ!」
同僚「そうかいそうかい。だったらぁ……君が三人目だぁぁぁぁぁっ!!!」ガシッ
未亡人「あ、が……っ!」ミシミシ…
同僚「ヒヒヒ、窒息しそうな顔もキレイだよぉ……」
「ま、待て……」
同僚「え?」
同僚「ひっ!? お前、首が折れてるのに、なんで死なないんだぁ!?」
ゾンビ夫「残念だったな……」
ゾンビ夫「俺はゾンビ、もうとっくに死んでんだよォ!!!」
同僚「わ、わわっ! ひいいっ! 来るな! 来ないでっ!」
ゾンビ夫「グオオオオオオオオオオッ!!!」
同僚「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
未亡人「あなた、あなたぁっ! よかった……!」
ゾンビ夫「お前こそ無事でよかった」
ブロロロロ… キキッ…
ゾンビ夫「ちょうどタクシーも来たみたいだ」
ゾンビ夫「同僚は縛り上げて、俺たちはすぐ病院に向かおう!」
未亡人「うん!」
ゾンビ夫「と、その前に首を直しておかないと」ゴキゴキッ
未亡人「容態はどうなんでしょう?」
医者「頭蓋骨を骨折しており、非常に危険な状態です。おそらく……今夜が峠でしょう」
医者「また、命は助かっても、このまま意識が戻らない可能性も高く――」
未亡人「そんな……!」
ゾンビ夫「……お医者さん」
医者「なんでしょう? ……あなたもずいぶん顔色が悪いですが」
ゾンビ夫「俺を集中治療室に入れて下さい! お願いしますっ!」
ピッピッピッ…
男「…………」
ゾンビ夫「…………」
未亡人(どうするつもりなの……?)
ゾンビ夫「…………」ガシッ
未亡人(手を握った……!)
男『……ん?』
ゾンビ夫『ひどい目にあったな』
男『ああ、誰かに背中を押されて……気づいたらこうなってた』
ゾンビ夫『お前を押したのは、同僚だった。ちなみに俺を殺したのもあいつだったよ』
男『なんだって……!?』
ゾンビ夫『お前のことを疑ってすまなかった……許して欲しい』
男『……いや、かまわないさ。お前が死んだとたん、奥さん狙ったのは事実だしな』
男『今回のこともその罰だとして受け入れるさ』
男『お前はこれからもゾンビとして奥さんを支え――』
ゾンビ夫『いや、そのつもりはない』
ゾンビ夫『そうすれば多分、お前は助かる』
男『は……!? そんなことしたらお前は――』
ゾンビ夫『俺、やっと分かったんだ』
ゾンビ夫『俺がゾンビとして蘇れたのは、お前らの再婚を邪魔するためじゃなく』
ゾンビ夫『きっと同僚の手から妻を守り、こうするためだったんだって』
男『なにいってんだお前!』
ゾンビ夫『じゃあな……あいつのこと、よろしく頼む』
男『やめろ!』
『幸せにしてやってくれよ……』
男『やめろぉぉぉぉぉっ!!!』
医者「意識が回復した!? おおっ、奇跡だ!」
医者「しかし、患者さんの手を握っていた、あの顔色が悪い人はどこへ……!?」キョロキョロ
男「…………」
男「あいつは……?」
未亡人「……旅立っていったみたい」
男「そうか……」
…………
……
少年「ただいまー!」
男「お帰り」
妻「お帰りなさい」
少年「今日は友達んちでゲームやったんだ! 楽しかったー!」
男「へえ、よかったじゃないか」
少年「あ、そうそう! 友達から面白いものもらったの!」
妻「あら、なに?」
少年「ほらこれ! ゾンビ人形!」
男「!」
妻「!」
少年「ゾンビってもう死んでるのに動く人のことなんでしょ? 怖いよね~」
妻「…………」
少年「あれ、二人とも泣いてる? どうしたの? そんなにゾンビが怖いの?」
~おわり~
「神話・民話・不思議な話」カテゴリのおすすめ
「ランダム」カテゴリのおすすめ
コメント一覧 (11)
-
- 2019年02月07日 00:28
- いい
-
- 2019年02月07日 00:28
- 他人の不幸こそ最高の娯楽ZOY!
-
- 2019年02月07日 00:39
- 予想以上にいい話だった
-
- 2019年02月07日 01:03
- いい話だなあああ
今日はもう寝よう、サンキューゾンビ。フォーエバーゾンビ
-
- 2019年02月07日 01:18
- バイオハザードR2これからやろうと思ってたのに
-
- 2019年02月07日 03:56
- バイオのゾンビ、テメーはダメだ
無駄に固くなりやがって……
-
- 2019年02月07日 06:51
- やめろ…………やめろ…………(バイオ好きです)
-
- 2019年02月07日 07:43
- いい話だったけど妻が見境なしなのをフォローしてあげるともっと良かった
-
- 2019年02月07日 08:09
- いいね
面白い
-
- 2019年02月07日 11:23
- なぜ男は即オーケーで同僚はNGだったのか
-
- 2019年02月07日 12:16
- あの、真面目に聞くけど、未亡人は最初の旦那と死別して半年以上経ってるわけだよね?
一応女性は離婚・死別の場合、半年経たなきゃ再婚できないし