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【ミリマスSS】このみ「今日も私のおごりよ、プロデューサー!!」

1:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 18:32:28.147 ID:6EN4Je5V0

Chapter 1/8


東京というのは不思議な都市だ。満員電車で世界有数の人口密度をいやというほど味わったかと思えば、駅から少し歩けば孤独感が襲ってくる。

もしかしたら彼女でもいればそんなことは考えないのかもしれない。いや、俺には縁のない話だ。



2:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 18:35:01.465 ID:6EN4Je5V0

残業を終え、俺は今日も一人、冬の夜の中を歩いていた。

意味のない会議、上司の小言、終わらない業務。まったく仕事なんてうんざりだ。

空虚なボロアパートでシャワーを浴びて寝て起きて、そして朝にはまた出社。我ながら実につまらない毎日だ。



3:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 18:36:49.974 ID:6EN4Je5V0

そんなことを考えながら信号待ちをしていると、いつもは気にならないネオンの看板が不意に目に飛び込んできた。

雀荘か。大学生の時、仲間内でよく打ったっけ。飯代なんかを賭けたりして、そして俺はいつも勝っていた。雀荘にフリーで入っても程々には通用する実力だった。

どうせ帰ってすることもない。それに腕もそこまで鈍っていないだろう。どれ、ちょっと行ってみようか。



5:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 18:40:14.141 ID:6EN4Je5V0

Chapter 2/8


雀荘に入ってコートを脱いでいると店員が寄ってきた。

この雀荘には初めて来たこと、卓はどれでもいいということ。必要な会話を手短に済ませる。どうやらちょうど一人空いている卓があるらしく、すぐに案内されることになった。



6:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 18:42:52.721 ID:6EN4Je5V0

店員から受け取ったウーロン茶とおしぼりをサイドテーブルに置いて椅子に座る。挨拶をしようと卓を見渡して驚いた。

対面に座っていたのは、いたいけな少女だったからである。

中学生、いや小学生だろうか。椅子にクッションでも置いているのか、牌山に手は届きそうではある。しかしやはり驚くほど小さい。



8:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 18:44:47.601 ID:6EN4Je5V0

というか雀荘は18歳未満立ち入り禁止のはずである。女性に年齢を訊くのは失礼ではあるので、遠回しに質問してみた。

「お嬢さん…学校は大丈夫? もうだいぶ夜遅いけど、親御さんは心配しない?」



9:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 18:46:08.511 ID:6EN4Je5V0

「あのねえ…言っておくけど、私は子供じゃないから。れっきとした24歳。レディーよ、レディー!!」

そういって彼女は慣れた手つきで免許証を取り出す。驚いた。本当に24歳じゃないか。



10:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 18:47:41.710 ID:6EN4Je5V0

「これは大変失礼しました…。えっと、今日はよろしくお願いします」

フン、といった顔をしている彼女はやはり大人の真似をした少女にしか見えなかったが、たしかに髪型や服装は大人っぽいものではある。俺は上家と下家にも挨拶をして、そのあと麻雀が始まった



11:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 18:48:58.807 ID:6EN4Je5V0

Chapter 3/8


南家スタート、配牌白対子、ドラ一丁。悪くない手牌だ。しっかりアガりたい。

序盤に対面が白をこぼす。「ポン!」 これでイーシャンテン。

6巡目、ドラが重なった。聴牌。他家に聴牌気配はない。この局はもらった。

下家からロン牌が出る。「ロン! 白ドラ2は3900」 思った通りアガれた。良い滑り出しである。



12:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 18:50:06.551 ID:6EN4Je5V0

次は親番。ここで稼いでおきたいと思いつつ手牌を見るとなんと東が暗刻で来ていた。これは完全に流れが来ている。

「リーチ!」8巡目、上家の先制リーチが来た。俺はイーシャンテン。降りたくないがどうしようかと思っていたが、次のツモで聴牌った。危険牌だが当然押す。「リーチ!」

通った。やはりこれは流れが来ている。下家と対面は降りる。数巡経った後に上家からロン牌が出た。「ロン! リーチダブトン裏1は12000」



13:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 18:52:42.385 ID:6EN4Je5V0

次の局も俺がアガったが、それの次の局は下家の安手にアガられた。悪くない親流れだ。これだけ稼げば十分だろう。

その後は大きく順位が変わるようなことは無く、俺がトップのままオーラスとなった。



14:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 18:53:50.353 ID:6EN4Je5V0

二位の上家とは2万点差で、ラス親の彼女とは3万点差がある。ここからまくられることはそうそう無い。早い手でアガって、この半荘は俺の勝ちだ。

配牌は中途半端だったが、ピンフが見える手である。鳴いて手牌を狭めるよりは、ピンフを狙いつつリーチに対して降りたらいいだろう。



15:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 18:54:54.034 ID:6EN4Je5V0

対面の捨て牌は明らかにソーズ染めを示していた。安い手を数回アガるよりも一撃まくりに賭けるタイプなのだろう。

対面が牌をツモる。少し考えているようだ。彼女は伸びをして座りなおすと4sを打った。

かなり聴牌が近いのだろう。しかし俺には安全牌が山ほどある。それにもう終盤だ。



16:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 18:56:14.379 ID:6EN4Je5V0

そう思った矢先、全く警戒していなかった下家から3sがこぼれた。「チー!」 当然、親が鳴く。ペンチャンの123が固定された。

とんでもないことになってしまった。もしや下家も逆転手が来ているのか?

俺の手牌は下家の安全牌も十分にあるが、これはマズい。あと数巡、親がアガらないことを祈るばかりだ。



17:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 18:57:27.471 ID:6EN4Je5V0

「ツモ!」無情にも彼女の声が響く。「チンイツイッツードラ2、8000オールね!!」

まくられた…。見事な一撃まくりだが、どう見てもあのチーがデカい。どんな大物手が来ていたのか、下家の手を見せてもらおうかと思ったが、手牌は崩されていてもう分からなかった。



20:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 18:59:34.051 ID:6EN4Je5V0

その後に何半荘かしたがほとんど彼女がトップで、俺はかなり負けてしまった。

彼女は最終的にかなりの金額を手にして卓を去った。同じタイミングで下家も帰ったので今日は俺も帰ることにした。



21:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:00:17.581 ID:6EN4Je5V0

……

その後、とある居酒屋にて…



22:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:01:23.571 ID:6EN4Je5V0

ゴクッゴクッ
「プッハーーー!! いやぁ~~~今日もぼろ儲けね!! 今日も私のおごりよ、プロデューサー!!」

「前から言ってますがね、このみさん、俺も払っているんですからおごりになってませんってば」

「細かいことは気にしないの!! すいませーん、ビールおかわり!!」



24:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:02:27.221 ID:6EN4Je5V0

Chapter 4/8


その数日後の日曜日、俺は昼飯の牛丼を食べながらあの日の麻雀を思い返していた。

麻雀は運の要素が強く、半荘数回では実力差がほとんど出ないとされている。

俺だってバカツキで異常な連勝をすることもある。彼女だってあの日は相当なツキが回ってきていたのかもしれない。

でも、本当に圧倒的な実力差があったのかもしれない。



25:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:03:38.481 ID:6EN4Je5V0

俺は牛丼屋を去ると、足早にあの雀荘に向かった。

またいつか彼女と卓を囲みたい。それがいつになるかは分からないが、その時までに強くなっていたい。



27:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:04:41.893 ID:6EN4Je5V0

ドアを開け、辺りを見回す。

すぐに分かった。彼女がいた。相変わらず小さいが、それでもはっきり分かる。

彼女の麻雀を遠くから眺める。その姿は凛々しさというか、気品が感じられる。子供っぽさはどこにも見当たらない。なるほど、レディーだ。



28:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:05:49.964 ID:6EN4Je5V0

その麻雀が終わった。どうやら彼女の勝ちらしい。清算を終えるとその卓のうちの一人が去っていった。

俺はその卓に吸い込まれる。まさかこんなに早く再戦ができるとは思わなかった。

「こんばんは。よろしくお願いします」

「あら、こないだの…。フフン。いいわ、お姉さんが相手になってあげる」



29:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:06:57.805 ID:6EN4Je5V0

彼女はまた対面にいた。顔がよく見える。改めて見てみると肌も髪も手入れがよく行き届いていて、顔立ちも整っている。

有り体に言えば、可愛らしく、そしてそれ以上に美しい。

俺は小さく息を吐き、席に着く。

麻雀が始まった。



30:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:08:16.269 ID:6EN4Je5V0

Chapter5/8


「……。」

3半荘目。牌を掴む俺の手は冷や汗で湿っていた。

2半荘連続で彼女の勝ち。圧勝だった。俺の手牌や打牌は悪くなかった、いや良かったと言えるだろう。しかし彼女には全く歯が立たなかった。



32:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:09:31.525 ID:6EN4Je5V0

しかし前の半荘の結果を引きずることはしてはいけない。それに俺のこの手牌は悪くない。今回俺は起家なんだ。ひとまずアガってやろう。

数巡後に張った。チートイドラ2の西単騎。これは行ける。「リーチ!」



33:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:10:39.797 ID:6EN4Je5V0

そして、直後の下家のツモである。「ツモ。ピンヅモドラ1は700-1300です」

驚いた。しかもこの親流れは痛い。というかその手でリーチしないのかよ。

クソッ。そう何回も負けてたまるか。場をよく見ろ。落ち着け。考えろ。



34:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:10:59.273 ID:/4Z1AuHo0

雀荘よく分からんけど景品貰えたり謎の景品買取してくれたりするの?



35:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:12:55.884 ID:6EN4Je5V0

>>34
客同士で現金を受け渡しするところが多い(と思う)
トップならもらえる、それ以外の三人は払う



38:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:14:45.442 ID:/4Z1AuHo0

>>35
それって賭けm…



40:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:16:27.414 ID:6EN4Je5V0

>>38
そうだよ
今のところは見逃してもらってるという感じかな



41:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:17:14.269 ID:NwleA0J0a

>>38
点棒が何故かお金に変わるだけだよ



36:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:13:19.213 ID:6EN4Je5V0

その後は安い手で数回アガることができた。また誰も大きな手でアガらなかったので僅差ではあるがトップで南3に突入した。彼女の親番である。

なんとしてもこの親は流したい。そう思いながら手牌を開けると良いタンヤオの配牌であった。ここは何としても勝つ。

河を見る限り、全員がタンヤオに寄せているように思える。こちらも良い手ではある。運とスピードの勝負だ。



37:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:14:35.158 ID:6EN4Je5V0

10巡目に47pで張った。ここはリーチを掛けずに出あがりにも期待しよう。

12巡目。ツモ切った2pを親に鳴かれてしまう。「ポン!」

彼女はウーロン茶を飲んで口元を手拭いで拭うと6mを打った。聴牌しただろう。

こういった状況の時はツモ牌によって突っ張るか降りるかの判断が必要になる。

俺のツモは1p。誰にも当たらないだろう。迷わずツモ切る。



39:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:15:53.571 ID:6EN4Je5V0

その直後、下家が驚きの行動に出た。打5m。親のド本命である。

「ロン! タンヤオドラ2は5800!」当然、親の当たり牌だ。全く、この間抜けめ。

ちらりと下家を見る。こういう時は苦笑いする人間が多いのだが、彼は真顔だった。



42:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:17:18.281 ID:6EN4Je5V0

いや、ちょっと待て。表情以上に何かが心に引っかかる。フラフラとした打牌。そしてこの顔…。

記憶と視界がリンクする。そうか、そういうことか。ようやく分かった。

この下家と対面、通しをしてやがる!!



43:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:18:21.517 ID:6EN4Je5V0

Chapter 6/8


下家と対面(彼女)はペアを組んでいて、通しをしている。そう考えるとつじつまが合う。

前回戦ったときのチンイツも、そしてさっきのタンヤオも、下家の男が意図的に有効牌を切ったのだ。

しかし決定的な証拠がない。どうする? この半荘が終わったら帰ろうか? いや、それとも…。

そんなことを考えているうちにも巡目は進む。いつのまにか張っていた。ペン3s待ちのジュンチャン。まあリーチするか…。



46:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:19:27.007 ID:6EN4Je5V0

いや、ちょっと待て。良いことを考えた。俺もなかなか粋なことを思いつく。そして、運がいい。

数日前の彼女のチンイツで、下家がトスしたのも3sだった。そう、こうすればいいのだ。

俺は伸びをして座りなおし、そして高らかに宣言した。「リーチ!」

下家の顔をのぞき見する。目が合った。これはビンゴだな。



48:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:20:26.870 ID:6EN4Je5V0

一発目は全員安全牌を切った。俺のツモ巡。牌に手を伸ばす。そして、触った瞬間に分かった。

「ツモ! リー即ツモジュンチャンは3000-6000!」

彼女と目が合う。彼女は一瞬驚いたような顔をした後、不敵に笑って言った。「見事なツモね!」



49:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:21:23.774 ID:6EN4Je5V0

Chapter 7/8


オーラスは上家のラス親のノーテンで終わり、結果、その半荘は俺がトップとなった。

やっと勝てた。まさかこんなに苦戦するとはな。



50:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:22:17.692 ID:6EN4Je5V0

彼女のほうを見ると、帰宅の準備をしていた。まあ当然か。イカサマがバレたのだから。

前回も今回も彼女には随分としてやられたが、どういうわけか、俺は彼女との麻雀を名残惜しく感じていた。

一般的に、イカサマ麻雀をする人はイカサマ無しでも強いことが多い。俺は本気の、イカサマ無しの彼女と戦ってみたかった。



51:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:23:29.637 ID:6EN4Je5V0

「お姉さん、今日はもう帰ってしまうのですか?」

「え、ええ…。そうよ。今日は程々に帰ろうって思ってたのよ」 彼女はコートを着つつ立ち上がり、そう答えた。

「もしよければ、俺ともう1半荘だけやりませんか? サシウマ勝負です」

サシウマ。その言葉を聞いて彼女の動きが止まる。

「サシウマ…。そう、なるほど。小細工無しの一対一。いいわ。受けて立とうじゃない!」



52:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:24:29.120 ID:6EN4Je5V0

彼女は威勢よくドスンと座りなおした(実際はポスンという音がしたが)。

下家の男が目線で彼女に何かを訴えたが、彼女は黙っていなさいといったような目でその男を一瞥しただけだった。

「お手柔らかにお願いしますね、レディー」

「さっきの半荘は見事だったわ…。でもね、私に二回連続で勝てると思わないほうがいいわよ!!」



55:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:26:09.689 ID:6EN4Je5V0

Chapter 8/8

......

ゴクッゴクッ
台所の片隅。冷蔵庫にもたれかかり、発泡酒を呷る。



56:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:27:13.870 ID:6EN4Je5V0

負けた。

一進一退の攻防が続いてトップで迎えたオーラス。二位の彼女はリーチツモドラ1裏1で俺との8000点差をまくった。

裏ドラ頼みの勝負は運だけ野郎だという人もいるが、それは違う。他家の攻め、手替わりからの役作り、ドラの引き込み、一発、そして裏ドラ。

様々な要素を天秤にかけ、彼女は勝負を打った。そして彼女は勝ったのだ。



57:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:28:12.991 ID:6EN4Je5V0

ゴクッゴクッ
清々しく負けたが、しかしやはり悔しい。こんな気分の時は酒に限る。

空になった缶をつぶして次の酒を手に取る。立ちっぱなしも疲れるので、つまみも持って机に向かった。



58:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:28:47.731 ID:6EN4Je5V0

手持ち無沙汰にテレビを付ける。歌番組が流れた。

始まったばかりのようだ。出演者が登壇してくる。大御所、シンガーソングライター、ロックバンド、アイドルグループ。



59:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:29:41.908 ID:6EN4Je5V0

出演者たちが観客とカメラに向かって手を振る。

ボーっと眺めていたが、その中に信じられないような光景が映って俺は俄に立ち上がった。

アイドルグループのうちの一人が、司会者と話をしている。俺は彼女に強烈な見覚えがあった。

間違えるはずもない。さっきまで一緒に卓を囲んでいたのだから。彼女、アイドルだったのか!!



60:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:30:33.852 ID:6EN4Je5V0

テロップには「馬場このみ」と書いてある。そういえば、見せてもらった免許証にもそう書いてあったかもしれない。

綺麗な化粧と華やかな衣装。身体は相変わらず小さいが、それはまさしくアイドルの風貌であった。



61:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:31:57.777 ID:6EN4Je5V0

運がいいのか悪いのか、俺は芸能人と麻雀をしていたわけだ。これはなかなかレアな体験なんじゃないか? そう考えるとなんだか愉快である。

そんなことを考えながら酒を飲んでいるうちに、番組は着々と進む。

そして例のアイドルグループ(ナムコミリオンスターズというらしい)の番となった。

ソロメドレーらしい。年も様々なアイドルたちが持ち歌を披露していった。可愛らしい歌もあればクールな歌もある。素人目に眺めているだけでも面白い。



62:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:33:06.495 ID:6EN4Je5V0

馬場さんが出てきた。歓声が静まり、彼女が歌い始める。

love songのようにきらめき
love songのようにときめき
想えば想うほど恋しいよ

ストレートな歌詞。透き通るような歌声。可憐な振り付け。

麻雀で見た一面とは全く違う、彼女の魅力。そうか、これが本職か。



63:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:34:02.230 ID:6EN4Je5V0

love song 聞いていたいの
ずっと信じていたいの
想えば想うほど恋しいよ

俺は彼女から目が離せなかった。永遠に見ていられるとさえ感じた。

これが、アイドルのステージか…。



64:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:36:04.745 ID:6EN4Je5V0

アイドルたちの出番が終わり、番組もエンディングとなった。

来週新発売となるCDがあり、それに握手券が付いてくる。馬場さんは去り際にそんなことを言い残して退場していった。



65:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/02/05(火) 19:38:15.154 ID:6EN4Je5V0

番組が終わった後、俺はしばらく立ち尽くしていた。数分か、数十分か。それ以上かもしれない。

しかし不意に我に返り、俺はカバンを取りに寝室に駆け込んだ。

どうしてかって?

手帳に書きこむべき予定が、一つできたからさ。



おしまい



元スレ
【ミリマスSS】このみ「今日も私のおごりよ、プロデューサー!!」
http://hebi.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1549359148/
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         コメント一覧 (3)

          • 1. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2019年02月06日 03:39
          • プロちゃんと雀士は別人か
            でプロちゃんがサマ手伝ってるのね
          • 2. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2019年02月07日 01:18
          • dear聴いたらそりゃ落ちるわね
          • 3. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2019年02月15日 05:26
          • Dear は本当にいい

        はじめに

        コメント、はてブなどなど
        ありがとうございます(`・ω・´)

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