【モバマス】堀裕子「ちょっと相談があるんですが」
卯月「ハーレルッヤ」
未央「ハーレルッヤ」
凛「ハレルーヤ! ハレルーヤ!」
卯月・未央・凛「ハレェェルッヤアアア!!」
裕子「このユニット名、私の要素が加味されてないと思うんですよ」
早苗「ちょっと待ってもらっていいかしらユッコちゃん」
早苗「なんでアレをスルー出来るの?」
裕子「慣れですよ慣れ」
雫「慣れとかそういう問題では無いような気が……」
未央「何話してんの?」
早苗「あなた達の奇行についてよ」
卯月「プッチ神父にメサイアのCDを入れられた『サバイバー』のグッチョごっこですよ」
凛「あのシーン面白かったよね」
裕子「来ないでくださいよ。こっちのSAN値が下がる」
未央「誰が名状しがたき者どもか」
裕子「あ、すいません今戻しますね……ハイッ! オッケーです!」キラキラ
早苗「わー。すごいわねそれ」
裕子「まゆさんとかも出来ますよ」
凛「それはさておき、なんかユニット名の話してたけど」
雫「何だか裕子ちゃんがユニット名に疑問があるとかで」
早苗「それで三人で話をしてたんだけど……ユッコちゃんどうしたの。奥歯で蛆虫噛み潰したような顔して」
裕子「そこは苦虫で良いでしょうよ……この三人を巻き込みたくないんですよ」
雫「ニュージェネの三人ですかー?」
未央「うむ。我々に任せてくれたまえよ」
凛「ばっちりサポートするよ」
裕子「訂正しますね。この三人に巻き込まれたくないんですよ」
早苗「えー? 良いんじゃないの? 善意でやってくれるみたいだし」
裕子「地獄への道は善意で舗装されていると言います」
雫「裕子ちゃんなんかIQ上がりましたね」
卯月「要するに自分のサイキック要素がユニット名に無くてハブられてる気がするって話ですよね?」
裕子「まあそういう事なんですけど、言い方気を付けてください」
裕子「芸能界は恐ろしい所だったって事です」
凛「えーとまとめると、セクシーは雫」
雫「そうなんでしょうかー」
凛「ギルティは早苗さん」
早苗「ま、一応元婦警だしその辺かしらね」
未央「そんでサイキックはいらない子、と」
裕子「いらない子じゃないですよ! 本来であれば『サイキックセクシーギルティ』もしくは『堀裕子セクシーギルティ』であるべきですよ!」
卯月「サラッと自分を上に置きましたよこの人」
早苗「前者はともかく後者は完全にユッコちゃんソロじゃないの」
早苗「あら嬉しい」
凛「うーん。セクシー要素は……裕子にはないかな」
裕子「失敬な!」
未央「そりゃあこのゴム鞠みたいなのぶら下げてる二人に比べたら誰でもそうなるよ」
早苗「誰がゴム鞠か」
雫「重いだけなんですけどねー」
裕子「チッ」
凛「裕子。ハイライトまた消えてる」
裕子「ハム太郎のこうし君みたいな喋り方しよってからに……」
雫「ちょっと」
卯月「めうしちゃん」
未央「うわ卑猥」
雫「卑猥じゃないです!」
凛「となると雫もギルティの方に含まれてない? こう……公然わいせつ罪みたいな方面のさ」
卯月「あ、捕まる側なんですね」
裕子「そうなるといよいよ私だけハブじゃないですかー!! やだー!!!」
早苗「ちょ、ユッコちゃん落ち着いて」
雫「私達三人でセクシーギルティですよー。三人での曲も出したばっかりじゃないですか」
早苗「そうよ! 一緒にモーレツ★世直しギルティ歌ったじゃない!」
裕子「私、『さいきっく・おいろけビーム』の所で二人が笑ってたの知ってるんですからね」
早苗「それはまあ……」
雫「その……」
未央「笑うなって言うほうが無理だよね」
卯月「私達も見た時『うわ(笑)さいきっく・あほあほビーム(笑)』って笑いました」
裕子「早苗さんと雫ちゃんと同じ笑い方してるー!!! 畜生ー!!! (笑)がめちゃくちゃ腹立つー!!!!」
雫「どうしましょう。結構バレてますよ早苗さん」
早苗「と言う事はその後『当たるとアホになるわよ!(笑)』ってやってたのもバレてるのかしら」
裕子「初耳です」
早苗「今のは無かったことにしてちょうだい」
裕子「ダメです」
卯月「ウキウキしてきました」
凛「卯月は仲悪いユニットを見るのが大好きだもんね」
雫「ろくでもないですね」
裕子「解散ですよ……」
早苗「えっ?」
裕子「セクシーギルティは! 今日を持って解散だー!!!」ダダダッ!!
早苗「あっ! どこ行くのユッコちゃーん!」
雫「待ってくださいー!」
未央「待って早苗さん」
卯月「ここは私達に任せてください」
雫「でも私と早苗さんが行ったほうが良いんじゃ……」
凛「今同じユニット内の二人が行ってもこじれちゃうよ」
未央「そうそう。第三者の我々が行ったほうが良いって」
卯月「関係ない私達だからこそ話せる事とかあるでしょうし」
早苗「あなた達、他人の感情を慮る事自体は可能なのに、どうして普段はそうしないの?」
未央「面白いからかなあ」
雫「ドクズですね」
未央「早苗さん達はユッコを懐柔できるような物でも探しといてよ」
雫「仲直り出来るものって事で良いですか? 何が良いですかねー」
卯月「曲がるストローとか大量にあげたら喜ぶんじゃないですかね。ユッコちゃん曲げるの好きですし」
早苗「一応言っておくけど、そこまで知能低い訳じゃ無いのよあの子」
未央「じゃあ私ら追いかけてくるね。まだその辺にいるでしょ」
凛「早苗さんと雫はフォローする準備しといて。説得して連れてくるから」
早苗「うーん……不安だけどお願いするわ」
卯月「大丈夫ですよ。ふん縛ってでも連れてきます」
早苗「より不安になったわ」
裕子「はあ……」トボトボ
裕子「つい早苗さん達に当たってしまった……」
ドドド……
裕子「解散だなんて言っちゃった……はああああ……」
ドドドド……
裕子「これからどうしよ……何かさっきから地響きが聞こえるような」
ドドドドドド
未央「いたぞユッコだ!!」ダダダッ!!
凛「縛り上げろ!!」ダダダッ!!
卯月「逃しませんよ!」ダダダッ!!
裕子「チクショウめんどくせえのが来やがったッ!!!」ダダダッ!!
裕子「逃げますよそりゃあ!」
凛「卯月! やって!」
卯月「縮地ッ!」ギュンッ!!
裕子「なにその技術!?」
卯月「がっちりキャッチですっ!」ガシッ
裕子「うぎゃあ! 背骨があ!!」ズザー
未央「大人しくしとけば良かったんだよ」
凛「卯月から逃げられる訳ないでしょ」
裕子「逃げずにはいられなかった……」
裕子「……後悔はしてます」
未央「反省は?」
裕子「してません」
凛「卯月。右手の親指から初めて」
卯月「わかりました」
裕子「嘘です嘘です! 反省してます! 何を始める気だ!」
未央「ここにペンチがあるんだけどね」
裕子「やっぱ説明しなくていいです」
凛「じゃ、帰ろうか。この辺は危ないし」
卯月「危険は意外とすぐ側にあるんですよ」
裕子「いや危ない事はないでしょう……ちょっとすぐには戻りにくいんで、ここで少し話したいんですけど」
<ンミナミイイイイイ! ンミナミイイイイイ!!! ンンンンンンミイイイイイナミイイイイイイイイ!!!!!!!
裕子「今なんか聞こえませんでしたか?」
卯月「野生のメスのアナスタシアですよ」
未央「この時期になると、繁殖の為にメスの新田美波を探してああやって鳴くんだよ」
凛「繁殖期のメスのアナスタシアは気が立ってて危険なんだよ」
裕子「どっちもメスじゃないですか。繁殖出来ませんよ」
凛「不毛だよね」
卯月「ここしばらく美波ちゃんに会ってないですからね」
未央「おかしくなるのも仕方なし」
凛「こと美波に関しては抑えが効かないよ」
未央「前に身をもって知ったね」
卯月「アーニャちゃんのプロレス技によって人体の神秘を垣間見ました」
裕子「詳しくは聞かないことにしますね」
未央「まあそんな感じで場所移動しよう。はやく」
裕子「いつになく焦ってますね」
卯月「見つかったら今度こそ殺られます」
凛「私達が不思議なグロいオブジェになる所見たくないでしょ?」
裕子「正直少し見たいですけど」
未央「うーんユッコもなかなか歪んできたね」
裕子「はあ」
未央「なんだねその気のない返事は」
裕子「だってニュージェネに話したらこじれるじゃないですか……」
卯月「こじれるんじゃなくて、こじれない話を何としてでもこじらせるんですよ」
裕子「より厄介なんだよなあ」
凛「私達が居ない所で相談してればよかったのに」
裕子「良く言いますね。私が相談に向かおうとしてたらゾロゾロ付いてきたくせに」
卯月「面白そうな匂いがしたんですよね」
凛「このアイドル事務所入ったのが運の尽きだと思ってよ」
裕子「全くですよね」
凛「半生を振り返って反省ってね」
未央「ズキューン!×4 半生! つってね」
裕子「うるせえよ」
未央「今日のユッコ怖い」
卯月「いや、今のはしょうもない事言った未央ちゃんと凛ちゃんが悪いですよ」
未央「ま、それはさておき、とりあえずなに? 改名すれば満足なの?」
裕子「別にそういう訳じゃ……セクシーギルティでも充分満足してますよ?」
卯月「そうですよ。セクシーじゃない裕子ちゃんでも大丈夫ですよ」
裕子「ははは。相変わらず島村さんはトゲのあることを仰る」
卯月「ユッコちゃんとの距離感感じちゃいます……今度二人っきりで親睦を深めましょうね」
裕子「発狂しない自信が無いんで遠慮していいですか?」
未央「やめといた方が懸命だね。付き合い長い私達ですらしまむーと二人きりにならないようにしてるからね」
裕子「危険物扱いじゃないですか」
凛「危険物じゃないと思ってるの?」
卯月「照れちゃいます」
裕子「ああ……はい……」
未央「結局ちょっと魔が差しちゃっただけって事でしょ」
裕子「いや、あほあほビームって笑われたのが腹立ったってだけです」
凛「ただの私怨じゃん」
未央「気合い入れるような所じゃないでしょあそこは」
卯月「ただひたすらにアホでしたよ」
裕子「サイキックの真髄を感じて貰えるかと思ったのに……」
凛「サイキックの真髄はそんなに安くないと思う」
未央「そんな原因で解散したらくだらなさ過ぎるからさっさと仲直りしに行こうよ」
卯月「そうですよ。歌にもあったじゃないですか。『ケンカはダメダメ イジメは程々』って」
裕子「逆です。なんでケンカはNGでイジメは容認してるんですか」
未央「暴力振るうと捕まるけど、イジメという皮を被った暴力は見逃される現代の歪んだ社会情勢を痛烈に批判した曲なんじゃないの?」
裕子「あの曲にそんな重いテーマは無いです」
裕子「やっぱり行かなきゃダメですよねえ……はあ……気まずい……」
未央「解散だーなんて啖呵切って出てきちゃったからねえ」
裕子「お見苦しい所をお見せしました……」
卯月「裕子ちゃんは割りといつでもお見苦しいので問題ないと思います」
裕子「どういう意味ですか!!」
凛「ごちゃごちゃ言ってると卯月に引きずって行ってもらうから」
卯月「分かりました。じゃあユッコちゃん、鼻を出してください」
裕子「自分で歩きますよ! なんで鼻なんですか!! 何をする気ですか!!」
未央「ここにペンチがあるんだけどね」
裕子「お願いだからそれ捨てて!!」
早苗「……」
雫「……」
早苗「どうしましょうか」
雫「どうしましょうかー」
早苗「とりあえずユッコちゃんの喜ぶものを用意しましょう」
雫「牛さんとかならすぐにでも実家から」
早苗「どっかの富豪か」
雫「ダメでしょうかー」
早苗「牛の押し売りはやめましょう」
雫「はーい」
雫「どれですか?」
早苗「ユッコちゃんが喜ぶものって言ったら一つよね」
雫「あー。アレですね」
早苗「ええ、アレね」
雫「それに加えて牛さんの直腸検査体験とかしてもらいましょうか?」
早苗「普通その方向なら乳搾り体験とかなんじゃないの」
雫「楽しいですよー?」
早苗「うーん、その楽しさは分かんないかな」
雫「残念ですねー。じゃあ牛さんの……」
早苗「次に牛の話したら伝家の宝刀ブチ込むわよ」
雫「え、なんですかそれ怖い」
雫「はい」
早苗「……でもユッコちゃんがそんなにユニット名気にしてたなんてね……」
雫「……そうですね。私は気に入ってたんですけど」
早苗「あたしもよ。ちゃんとした呼び名があるっていうのは嬉しいわよね」
雫「はいー。『自分達!』って感じがして」
早苗「なによりファンからの『バカと牛とサブミッション』っていう呼び方にはもうウンザリだわ」
雫「待ってください。そんなどっかのラノベタイトルみたいな呼び方初耳です」
早苗「割とメジャーよ」
雫「嘘ですよそんなの!」
雫「ありますけど……意味がわからなかったです。え、そういうことですか? バカと牛とサブミッションの略ですか?」
早苗「そうよ。何じゃそりゃって感じよね」
雫「というか略称だとユッコちゃんがハブかれてるんですけど。これユッコちゃんには絶対秘密ですね」
早苗「ちなみに『アホとこうしとサブミッション』パターンもあるわよ。っていうかなんであたしはサブミッション固定なのよ!!」
雫「え!? それこうし君って事じゃないですよね!? ねえ!?」
早苗「そんなにあたしって関節技のイメージある!? もっとアイドルらしいのあるでしょうよ!!」
雫「こうしくん呼ばわり嫌ですー! いや、決してこうしくんが嫌いとかそういうんじゃないんですけどね!?」
早苗「あたし別に関節技キ○ガイって訳じゃないからね!? 誰かれ構わず関節技極めてる訳じゃ居ないし!!」
雫「こうしくんって言われるくらいだったらまだ牛さんの方が良いです!! 牛牛牛ー!!!」
早苗「スピニング・トーホールドッ!!」ブッピガァン!!
雫「ぎゃあああ伝家の宝刀!!」メリメリ
未央「よーし着いたよユッコ」
凛「はやく仲直りしてきな」
卯月「さあドアを開けてください」
裕子「ちょっと待っててください。鼻がちゃんと付いてるか確認するので」
凛「大丈夫大丈夫。良いのが付いてるよ」
裕子「ほんとですか? 取れかかってないですか?」
未央「形の良い鼻がバッチリ付いてるよ。ペンチの痕もうっすら付いてるけど」
裕子「いやもう本当にペンチで引っ張るんですもん」
凛「裕子途中でマジギレしたもんね」
卯月「急に『やめろッッ!!』って叫ぶからびっくりしました」
裕子「そりゃキレるでしょうよ。あそこでキレなかったら私の鼻が切れてましたよ」
裕子「……え? なんですか急に。私の鼻千切って自分のと付け替える気じゃないですよね?」
卯月「そんな事しませんよ!」
未央「いくらしまむーでもそこまではしないよ」
凛「本気で危惧するのやめてあげなよ。卯月だって傷付くかもしれないんだから」
卯月「お母さんに『人の物は取っちゃダメ』って教わりましたし」
裕子「卯月ちゃんのお母様ありがとうございます。貴方のお陰で今私の鼻は付いてます」
凛「そんな事で感謝の祈り捧げられても、卯月のお母さん困ると思う」
未央「いやもう鼻の話はどうでもいいよ。はやくドア開けなよ」
裕子「はいはい……じゃあ行きます……」
裕子「早苗さん! 雫ちゃん! 先程はどうもすいませんでs」ガチャ
早苗「そしてこれがテキサスクローバーホールドォォ!!」ブッピガァン!!
雫「テキサスブロンコォ!!」メキョメキョ
裕子「」バタン
未央「え、何でドア閉めたの」
凛「何してんの裕子」
卯月「中で何かあったんですか?」
裕子「……あの、テリー・ファンクが」
未央「は?」
凛「訳が分からないんだけど」
裕子「私だって分かりませんよッ!」
未央「わからないわ」
卯月「今日の裕子ちゃんすぐキレますね。生理でしょうか」
裕子「予定は一週間先ですよッ!!」
未央「うわー知りたくなかったー。ユッコの生理周期ー」
卯月「下品ですよ裕子ちゃん」
凛「私と周期同じだね」
未央「しぶりんの生理周期情報もいらんわー」
凛「もういいから。もっかい行ってきなってば」
裕子「……そうですね。何かの見間違いって事もあるかもしれませんし……」
裕子「あの、早苗さん、雫ちゃーん……?」ガチャ
早苗「そしてこれがァ!! カーフ・ブランディング!!」ブッピガァン!!
雫「仔牛の焼印押しーーッ!!」メリョメリョ
裕子「」バタン
未央「いやほんと何してんの君」
裕子「あの……雫ちゃんが焼印押しされてました」
卯月「? エ口い本の話ですか?」
凛「あ、卯月は焼印って聞いてエ口スの方向に思考が舵を切るんだね」
未央「ハードなエ口は勘弁してよ。ここ子供も多いんだから」
凛「心を強く持って裕子」
未央「部屋ん中で何があったのさ」
裕子「テキサスブロンコがカーフ・ブランディングでテリー・ファンクがスタン・ハンセンなんですよォ!」
卯月「スタン・ハンセン関係なくないですか?」
凛「ねえ謝るの? 謝らないの?」
裕子「謝りたいんですけど、部屋の中がとてもそんな雰囲気ではない」
未央「おーい。二人共ちょっといい?」ガチャ
裕子「あっ」
早苗「シャイニング・ウィザードォ!!」ブッピガァン!!
未央「ぽきゅっ」メッシャア!
凛「未央ーーーッ!!」
卯月「未央ちゃんがウィザられました!」
裕子「え、人間の顔ってあんなヘコむものですか?」
凛「未央! 起きて未央!」
未央「うう……クラクラする……」
卯月「未央ちゃん鼻血出てますよ」
未央「うわあほんとだ……」タラタラ
裕子「口からも血出てます」
凛「耳血も出てる」
未央「おや? 死ぬのかな私?」
早苗「ほんとごめんなさい」
未央「救急セットがあって助かった」
雫「私も助かりましたー」
凛「うちの事務所しょっちゅう誰かが怪我するからね」
裕子「こないだ外部の人が来た時、『このプロダクション、鉄臭い』って言ってましたよ」
卯月「AEDが各部屋に常備されてるってすごいですよね」
未央「死と隣り合わせ過ぎるよここは」
凛「常にメメントモれる場所だよね」
早苗「危うく捕まえる側から捕まる側になるところだったわ」
裕子「すでに殺人未遂罪では?」
裕子「ちょっと意味がわからないです」
雫「元々意味の分からない言葉を意味の分からない言い訳に使ったらダメですよ早苗さん」
早苗「セクシー過ぎてごめんねっつって」テヘ
未央「ははーん。さては反省してねーなコイツ」
裕子「早苗さんちょっとジャイアニズム的な思想持ってる部分ありますよね」
凛「まあセクシーすなわちジャスティスって歌ってるくらいだし」
早苗「そうよ。セクシー以外は全て悪よ」
卯月「セクシー独裁国家ですね」
未央「とんだセクシーディストピアだよ」
未央「え、死にかけたんだけど私」
早苗「その程度はこの事務所なら日常茶飯事よ」
裕子「戦場かな」
雫「そろそろこの事務所入る時の契約書に、『死んでも文句言いません』的な項目が作られるそうですよ」
卯月「それ私達にも適用されるんですかね」
凛「卯月は基本加害者側だから大丈夫でしょ」
未央「このプロダクション伏魔殿過ぎる」
裕子「その中核を担ってる人達が言っても……」
凛「物理被害は卯月だけでしょ」
早苗「アンタ等二人は他人の精神を壊すのよ」
雫「卯月ちゃんが体を壊して、凛ちゃんと未央ちゃんが心を壊すんですね」
裕子「妖怪のカマイタチみたいですね。三匹のやつ」
早苗「治す役割がいないカマイタチとかただの通り魔よ」
卯月「クラッシャーなら他にもいるのに……」
裕子「それが問題だっつってんだよ」
雫「ユッコちゃん語気が」
未央「ま、なんでもいいや。今回の本題それじゃないし」
早苗「この切り替えの速さがほんとに嫌なのよね」
裕子「置いておくには荷物がデカすぎるんですよね」
雫「フォークリフトが必要ですー」
卯月「話聞いてくれないですね」
裕子「ツケですよ。今までの全てに対する」
未央「めっちゃ辛辣じゃんユッコ」
早苗「はい、話進まないからもうこの下りは終われ」
凛「ウッス」
雫「急に素直になった」
卯月「凛ちゃんの中にほのかに流れるヤンキーの血が、本能的に早苗さんに従わせましたね」
未央「しぶりん時々そういうとこ出てくるから」
未央「たくみんとか早苗さん相手には『ウス』か『押忍』しか言わないからね」
裕子「樺地みたい」
卯月「で、早苗さんと雫ちゃんの二人は用意できたんですか?」
早苗「もちろんよ」
雫「バッチリですー」
凛「随分はやかったね?」
早苗「っていうか用意自体はしてあったのよね」
未央「おや。それはまたなんで?」
雫「なんとなくユッコちゃんの様子に勘付いてたといいますかー」
卯月「なるほど。餌付けですね?」
凛「卯月。静かに」
裕子「……いや、生半可なモノじゃ私の決意は揺らぎませんよ」
裕子「私のセクギル解散の意思は固いですよ。絶対に方向性の違いで解散して、10年後に武道館で復活ライブをするんです」
早苗「いらん未来の展望入ってきてる」
雫「大分歪んだ欲望が混ざってますね」
凛「もうそれやりたいだけじゃん」
未央「謝りに来たんじゃないのかいお前さんは」
裕子「いーや! モノで釣ろうっていう魂胆が気に入りません!」
卯月「面倒ですね。たとえ意思が固くても、脆い肉体を攻めれば崩せるんですよ」ビキビキ
裕子「暴力反対! 暴力反対!」
雫「卯月ちゃんはすぐ破壊しようとしますね」
裕子「なにを? なにを搾るんです?」
雫「任せてくださいー。ふぁいとー、もー!」
裕子「なんで雫ちゃんは従うんです?」
早苗「ユッコちゃん、知り合いがやってる良い病院があるの。これ住所のメモ。何かあったらここにね」
裕子「何の話? 何の話!?」
卯月「我慢ですよユッコちゃん」ガシッ
裕子「なんで羽交い締めにするんですか!? っていうか今日何度目の羽交い締めなんですか!?」
雫「右を搾りますー」
裕子「何の右なの!? わたしエスパーなのにわからないことだらけ!!!」
裕子「なんで乳首なの!?」
未央「そりゃあ乳搾りだからでしょう」
裕子「だからなんで!? 嫌ですよ右の乳首したたかに絞られたら乳首1個になっちゃう!!」
凛「乳首が0個になった李衣菜もいるんだよ」
卯月「また2個に戻ったから大丈夫ですよ」
裕子「そんな事ある!? 一生のうちで乳首の個数って増減する!?」
早苗「乳首の個数が増減するってあまり聞かないワードよね」
雫「いきますよー。乳首食いしばってくださいねー」
裕子「そんな歯ぁ食いしばるみたいな、待って心と乳首の準備が!」
未央「この数分間だけで何回『乳首』って言うのさ」
未央「そりゃもうアレがナニする時とか」
早苗「こら高校生」
未央「てへへ」
卯月「もう。未央ちゃんったら」
凛「恥ずかしいよもう……」
裕子「そんな微笑ましいことしてる場合じゃなくないですか? 今」
雫「それー」ギリュリュ
裕子「うわああああああああああ!!!!!」
裕子「やっと乳首が元の長さに戻りましたよ」
未央「あ、おかえり」
雫「『乳首の様子見てくる』って言ったきりトイレから戻ってこなかったから心配しました」
卯月「用水路の様子見てくる的なやつで笑いましたけどね」
凛「早かったね」
裕子「早いかどうかは知らんですけど」
早苗「めっちゃ伸びてた割にはってことじゃないの。若いって良いわよね」
裕子「一生戻らないんじゃないかと思ってトイレの中で両親に懺悔してましたよ」
凛「何回本題に戻そうとすればいいんだろうね」
裕子「あなた達がズラさなければ真っすぐ行けた道のりなんですよね」
早苗「とりあえずユッコちゃんこれ。お詫びの印に」
裕子「……なんですかこれ?」
雫「金属で出来たアイススプーンですー」
早苗「手からの熱伝導でじんわりアイスが溶けるの。まあ好きに曲げてちょうだい」
裕子「あの、コレくっされ固いし短いしで非常に曲げづらいんですが」
未央「腕力で曲げること前提じゃん」
早苗「割りかし良いお値段だったわね」
雫「私達の心が篭ってるものなので存分に曲げてくださいねー」
裕子「ええ……もう色んな意味で曲げづらい……」
卯月「人から貰った物に文句を言っちゃいけないんですよ」
未央「そうだぞユッコ。人の気持ちを考えなよ」
裕子「うわ一番言われたくない人から一番言われたくないセリフ」
凛「だろうね」
早苗「だろうねて」
裕子「まあその……ありがとうございます……」
裕子「え、乳首は?」
雫「まああの、はい」
早苗「ユッコちゃん」
裕子「あ、はい」
早苗「わがまま言ってたのはわかってるわよね」
裕子「はい……」
早苗「……ほんとにセクシーギルティ解散したい?」
裕子「そんな訳無いです!!!」
早苗「……うん! それが聞けてよかったわ!」
裕子「もちろんです!」
早苗「ユッコちゃん……!」
裕子「早苗さん! 雫ちゃん! セクシーギルティは永遠に不滅です!!」
卯月「いい感じにまとまったくさいですね」
未央「よかったねユッコ」
凛「裕子、このスプーンでアイス食べていい?」
裕子「ダメですよ。なに一番に使おうとしてるんですか」
凛「冷蔵庫にアイスあったんだけどスプーンがなくて」
凛「ん、ありがと」
卯月「ええ~? お箸でアイスですか?」
凛「食べられれば何でも良いよ」モグモグ
雫「かき回した割にもうこっちには興味ないんですよね」
裕子「そういう人達ですよ」
ガチャ
アーニャ「ミナミ……いませんでした……」
早苗「あらアーニャちゃんおかえり」
アーニャ「ニェット……冷蔵庫の、アイス食べたらまた、ミナミ探します」
凛「くそったれ!!」ダダダッ!!
ガッシャアアアン!!!
卯月「これは修繕費がお高いですよ」
裕子「凛ちゃんの心配はしないんですね」
雫「あれ、ここ3階……」
アーニャ「リンはどうして、逃げましたか?」
未央「なんかしぶりんがアーニャのアイス食ってたよ」
アーニャ「ダー」ダダダッ
早苗「やりすぎないようにするのよー」
雫「あの、ここ3階……」
卯月「? それがなにか?」
雫「あ、もういいです」
卯月「アーニャちゃんなら命までは取らないと思いますよ」
早苗「まあ多分大丈夫でしょう」
雫「よくわからないですけど、大丈夫ならよかったですー」
未央「あ、セクギル問題解決した?」
裕子「まあ、はい」
未央「ユニットも乳首も元に戻ってよかったね」
裕子「うるせえよ」
おわり
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コメント一覧 (24)
-
- 2019年01月14日 08:15
- 面白さがわからない、誰か解説して下さい
-
- 2019年01月14日 08:45
- この手のは頭空っぽにしてツッコミを楽しむのだ
それとこのSSが面白いかは別
-
- 2019年01月14日 09:11
- 58: ◆AHvbf5ars. 2017/09/16(土) 06:44:58 ID:ZhEgsUDs
80: ◆AHvbf5ars. 2018/12/25(火) 04:58:29 ID:n1aqva2o
1年3ヶ月あいとるがな
-
- 2019年01月14日 09:25
- ワイは嫌いやないで。
どすとらいくや。
-
- 2019年01月14日 09:38
- ナンセンスを目指してただの罵倒が出てきた感じだ
-
- 2019年01月14日 09:57
- 何これつまんな、面白いと思ってんの作者だけだろ
-
- 2019年01月14日 11:43
- 添削すれば面白くなるだろ。
-
- 2019年01月14日 12:20
- 久しぶりやんかワレェ!
独特な感じがクセになるわ
-
- 2019年01月14日 12:22
- ユッコにセクシー(女らしさ)を感じないとか素人過ぎる
-
- 2019年01月14日 13:41
- 苦労人事務所の人みたいになりたくて盛大にミスったやつですねわかります
-
- 2019年01月14日 13:57
- 色々サムい
-
- 2019年01月14日 15:19
- スタイル抜群の色白ポニテ美少女がセクシーじゃないとでも?
-
- 2019年01月14日 16:07
- ユッコでセクシーじゃなかったらまな板 ドラム缶 御柱 ちびっこ剣士はどんな扱いなんですかね?
-
- 2019年01月15日 04:51
- >>13
御柱って誰のこと?
-
- 2019年01月14日 16:24
- この方のSSも久し振りなんだが、埼玉さんはどーしてるんだろか?
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- 2019年01月14日 21:12
- 埼玉Pは支部専になってるぽいかなぁ
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- 2019年01月14日 22:00
- 昔みくがだりーの乳首千切ったSS書いた人?嫌いじゃないこのノリ
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- 2019年01月14日 22:31
- さいたまとは別ね人か
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- 2019年01月15日 02:31
- 乳首ロックさん、時間空きすぎてキレなくなったな…他の趣味にハマったんだろう
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- 2019年01月15日 04:05
- 長くて読む気なくした
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- 2019年01月15日 13:10
- 未央がゲロ袋振り回すやつの人だよね?今回も面白かったよー。
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- 2019年01月19日 16:45
- えっ、なんでこんな評価低いの……小一時間笑ってられたのに……
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- 2019年02月19日 22:00
- この人の過去作はこのサイトでも評判良かったけど今回は反応良くないな
けっこう住人が入れ替わってるのか?時代の流れを感じて寂しいなあ
俺はこの人好きだしこの作品も面白かった、また書いてくれ
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- 2020年02月14日 00:02
- 今日完結していたことを知って読みに来たよ
次回作も待ってるよ