男「泉に金玉落としちゃった!」女神「あなたが落としたのはこの金の玉ですか? それとも銀の玉ですか?」
- 2018年12月14日 08:10
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ボチャンッ…
男「しまった……!」
男「泉に金玉落としちゃった!」
ブクブクブク…
男「……ん?」
女神「……」
男「わっ!?」
女神「私はこの泉に住む女神です」
女神「あなたが落としたのはこの金の玉ですか? それとも銀の玉ですか?」
男「えーっと、金玉です!」
女神「この金の玉ですか」キラキラ…
男「いや、それじゃない!」
男「男なら誰でも股間にぶら下げてる、フツーの金玉です!」
女神「あなたは正直者ですね」
女神「ご褒美に、この金の玉をぶら下げてあげましょう」キラキラ…
男「えっ……」
男「重っ……!」
男(そりゃそうだ……純金製の玉を二つもぶら下げてるんだから……)
男「女神様ーっ!」
男「俺の金玉返してーっ!」
男「……出てこない」
男「仕方ない、家に帰るか」
男「……」ヨタヨタ…
通行人A「なんだあの人?」
通行人B「ハハハ、すごいがに股だな」
男(あ~……恥ずかしい! なんでこんなことに……)ヨタヨタ…
男「はい?」
DQN「さっきから態度のでかい歩き方しやがって」
DQN「ここらをシメてるのが誰か知らねえのか? ケンカ売ってんのか? ああん?」
男「あ、いや、わざとやってるわけじゃなく……」
DQN「うるせえ! そのがら空きの金玉蹴り上げてやる!」
ガンッ!
DQN「……い」
DQN「いってぇ~! どうなってやがる! まるで金属蹴ったみたいだ!」
DQN「足がっ、足がぁぁぁっ!」ピョンピョン
男(おお……この金玉、結構役に立つかも!)
男「おはようございまーす!」ヨタヨタ…
課長「お、おはよう」
同僚「やけにがに股だけど、一体どうしたんだ?」
男「金玉が重くってね」ヨタヨタ…
同僚「えええ……!?」
課長「いったいどれだけ溜め込んでいるんだ……。今夜、いい店紹介しようか?」
男「あ、そういうのじゃないんで」
男「そんな……」
男「前回の商談では、価格をここまで下げたら絶対ウチにするっておっしゃったじゃないですか!」
取引先「君ィ、商売の状況や条件というものは常に移り変わっていくものだよ」
男「うぐぐ……」
取引先「たとえばの話だが……」
取引先「もし、君が金玉で空手家のように瓦を割れたら、君のとこにしてもいいけどねえ」
取引先「まあ、できるわけないがね。ククク……」
男「!」
取引先「え」
男「この瓦を割ればいいんですね?」
取引先「お、おいやめたまえ! 金玉が壊れてしまうぞ! 子孫を残せなくなる!」
男「でやっ!」
パキィィィィンッ
取引先「な……!?」
男「いかがです?」
取引先「私の負けだ……君の会社と契約しよう」
男「え?」
女「ムキムキじゃないですかぁ~。まるで陸上選手みたい!」
同僚「ホントだ!」
男「いつの間に……」
男(そうか、いつも純金の金玉をぶら下げてたから、足や太ももが鍛えられたのか……)
男「それじゃ隠し芸やりまーす!」
ヒューヒュー!
ピーピーッ!
男「金玉でスイカを割りまーす!」
男「てやっ!」パカンッ
オォォォォォ…
パチパチパチパチパチ…
スゲー… コウテツノキンタマダ… イタクナイノカ…?
男(もう一生このままでもいいかな……なーんて)
男「――ん?」
幼女「……」シクシク…
男「どうしたの? なんで泣いてるの?」
幼女「あのね……」
幼女「うん、病気の治療には大金が必要なんだって」
幼女「だけど、うちは貧しいから、そんなの集められっこないよう……」
幼女「このままじゃお父さんが死んじゃう……どうしよう……」
男「……」
幼女「わっ、キレイ! なにこれ?」
男「おじさんのきんのたまだよ。これを二つとも売れば、お父さんの治療費の足しになるはずだ」
幼女「もらっていいの?」
男「いいとも」
幼女「わーいっ! ありがとう!」タタタタタッ
男「あーあ、金玉を二つともあげちゃって玉無しになっちまった」
男「だけど、気分は清々しい……とてもいい気分だ」
男「さ、帰ろう」スタ…
男「!?」
男「なんだ!?」
男「歩こうとしたら、体がものすごい高さまで跳び上がった!」
男(そうか……! 下半身が鍛えられたのに加え、金玉がなくなって体重が減ったから)
男(ちょっと足に力を入れただけで、こんなにジャンプできるようになってたのか!)
男「どこまで跳ぶんだ!?」
男「うわっ! 落ちるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」ヒュルルルルル…
男(前に金玉を落とした泉……!)
ザッバーンッ!
ブクブクブクブクブク…
男(ううう……)
女神「またあなたですか」
男「あっ、あなたはあの時の女神様……」
女神「前は金玉を落としましたが、今度は自分が落ちてしまったのですね」
男「面目ありません……」
女神「ところで、玉袋が空っぽですけど、私があげた金の玉はどうしました?」
男「ああ、あれは二つとも貧しい女の子にあげました」
女神「まぁっ、なんと立派な心の持ち主なんでしょう」
男「こりゃまた唐突ですね」
女神「恋はいつだって唐突なのです」
女神「私と結婚すれば、あなたは自動的に神となります」
女神「神となり、私と次世代の神となる子供を作りつつ、この世界を統治しましょう」
男「願ってもない話ですが、残念ながら今の俺は玉無しなんですよ」
男「どれだけ腰を振ろうが、あなたと子供を作ることはできません」
男「おおっ!」
女神「さっそくあなたの玉袋に収納しましょう」
男「……」
女神「いかがですか?」
男「たとえるなら、幼い頃仲が良かった友と大人になって久しぶりに再会した……そんな気分でしょうか」
女神「それはよかった。では、結婚式を挙げましょう」
男「はいっ!」
…………
神「――以上が、私が母さんと結婚し、人間から神になるまでの経緯だ」
神「母さんがちゃんと玉を残していなかったら、お前たちも生まれていなかったのだ」
息子「ふーん……」
娘「へぇー……」
神「これがホントの“玉のこし”! ……なんちて!」
息子「なぁ、このバカ親父の金玉蹴り上げていいか?」
娘「思いっきりやっちゃって」
おわり
元スレ
男「泉に金玉落としちゃった!」女神「あなたが落としたのはこの金の玉ですか? それとも銀の玉ですか?」
http://hebi.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1544719014/
男「泉に金玉落としちゃった!」女神「あなたが落としたのはこの金の玉ですか? それとも銀の玉ですか?」
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コメント一覧 (22)
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- 2018年12月14日 09:04
- やるじゃん
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- 2018年12月14日 09:10
- 面白いw
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- 2018年12月14日 09:13
- マァァァァァ
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- 2018年12月14日 09:16
- 金しばおじさん
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- 2018年12月14日 09:21
- それは おじさんの きんのたま!
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- 2018年12月14日 10:03
- どうなることかと思ったけどよかったわ
おじさんのきんのたま→何故か漢字変換しない
俺のスマホは○態だな
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- 2018年12月14日 10:30
- やるじゃない
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- 2018年12月14日 10:30
- やるじゃない
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- 2018年12月14日 10:43
- それは私のおいなりさんだ
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- 2018年12月14日 12:07
- いいね
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- 2018年12月14日 12:41
- これは神話
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- 2018年12月14日 16:34
- (本物の)神話のテンポ
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- 2018年12月14日 17:14
- 人体に影響は及ばないんですか?
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- 2018年12月14日 18:34
- よくわからん感動があるなwww
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- 2018年12月14日 20:05
- ※9HK乙
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- 2018年12月14日 22:01
- おもろい
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- 2018年12月14日 22:23
- これは評価できる
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- 2018年12月14日 22:55
- イイネ
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- 2018年12月15日 00:41
- たまたま読んでしまった。
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- 2018年12月15日 10:57
- クッソw最後に上手いこと言いやがってwww
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- 2018年12月17日 15:42
- 面白かったwww
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- 2018年12月25日 09:54
- 安定の神話カテ