テッラ「ほう…私が禁書キャラと戦うスッドレですか」
- 2018年12月03日 15:10
- SS、とある魔術の禁書目録
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テッラ「まずは>>4でも倒すとしましょうか」
テッラ「なんともまぁヤバそうな男ですねー」
テッラ「天使の崇拝は良いことですが、あなたは少々厄介な性質も持っていますからねー、さくっと終わらせてあげましょうか」
テッラ「優先する。小麦粉を上位に、人肌を下位に」
スパーン
グサッ
テッラ「お──」
テッラ(この男、腕を切断したのに…平気な顔で…)
ズチュッ!グサッ!グサッ!
テッラ「」ドサッ
火野「エンゼルさま…エンゼルさま…エンゼルさまに従っていれば、みんな幸せになれるんだ…」
テッラ「ハッ⋯⋯!?」
テッラはそこで目を覚ました。
テッラ「生きて…いる?」
テッラ「…するとさっきのは悪い夢か何かだったんですかねー」
テッラ「しかし…火野神作…ですか、ただの人間だと思いましたが恐ろしい信仰力ですねー、嫌な汗をかきましたよ」
テッラ「さて…それでは気を取り直して>>10を倒すとしましょうか」
テッラ「彼女の詳細な目的はわかりかねますが、学園都市と組んでいる辺り我々ローマ正教の敵であることは間違いなさそうですねー」
ローラ「おや。左方のテッラが生きているという報告は聞いてなきことよ?」
テッラ(!?いつの間に…!)ズサー
ローラ「くっくっ…そう怖がりてくれなくてもいいのよ?私とある事情により善と悪を平等に行う制約下にありける。よって必ずしも貴様を葬ることができる状態とは言えなきことよ」
テッラ「ほう…口振りから察するに、原因は知りませんが詭弁ではなさそうですねー」
テッラ「!?」ドカーン
直後、その長い金髪を中心に不可思議な力の爆発が巻き起こった。
たった一撃でテッラの体は勢い良く飛ばされ、後ろの壁を突き破り数十メートルノーバウンドで吹き飛んだ。
テッラ「がはっ!?一体何が──」
ローラ「チェックメイト」ドシュッ
テッラが理解するより早く、ローラはダモクレスの剣でテッラの心臓を正確に抉る。
ローラ「くっくっ…ちなみにこの剣にはホルスの時代の術式である光の処刑による優先だとというチャチな細工は効かんのでな…と言っても、もうオレの声も届いていないか。くっくっ…くかかかかかかかかかかか!!」
長い金髪を魔物のように靡かせ、1対の悪魔の翼を生やした女は嗤う。
テッラ「ハッ⋯⋯!?」
テッラはそこで目を覚ました
テッラ「生きて…いる?」
テッラ「…するとさっきのは悪い夢か何かだったんですかねー」
テッラ(しかし先ほども同じ痛みを味わった感覚があるのは気のせいでしょうか…)
テッラ「流石に一宗派のトップ…やはり今の私では敵う相手ではありませんねー」
テッラ(とはいえ…何か別の力を垣間見た気もするのですが…)
テッラ「さて…それでは気を取り直して>>17を倒すとしましょうか」
テッラ「レベル1:定温保存(サーマルハンド)…レベルの高い能力には見えませんし、まぁ特に警戒する必要はないでしょう」
────────
初春(この反応…学園都市に不審者が侵入したみたいですね)
初春(しかも並の兵器は何らかの力で突破している…しかもその力も解析不能ですか)
御坂「何見てるの?」ズイッ
初春「ひゃあ!?御坂さん!?」
御坂「あ、気づかなかった?ごめんごめん…。私今暇だし、手伝えることがあれば何でも言ってくれていいのよ」
初春「えっと…それじゃあ」
テッラ「ふん…このちんけな防衛ロボット達が初春飾利の全力ですか」
スパーン スパーン ドカーン
テッラ「全く…アビニョンの機動鎧の方がまだ強く感じたんですがねー」
御坂「あのトカゲみたいな奴をぶっ倒せばいいのね」
御坂は躊躇なくコインを投げ指で弾く。
ビリビリッ ドーン
モクモクモク…
テッラ「なるほど…今の一撃、これが定温保存の攻撃のようですねー」
煙の中から緑色の男が姿を現す。
テッラ「しかしただ一つの攻撃ではこの左方のテッラを攻略することなどぉう!?」
テッラの死角から砂鉄の剣が伸び、その体を勢い良く吹っ飛ばした。
そのまま追撃の雷撃の槍とA.A.Aの猛攻を受け、テッラの全身から力が抜ける。
御坂「しまった、やり過ぎたかも…」
数分後、力無く倒れる男の前に救急車が止まった。
テッラ「どうも…ありがとうございます」
テッラ「さて…あの初春飾利とかいう女…戦闘力はともかくセキュリティを巧みに使い、更に本体は強力な電気や応用技を使いこなすとは…何ともまぁレベル1とは思えない強さでしたねー」
テッラ「さて…次は>>23と戦いましょうか」
垣根「そんなに走ったら危ないですよフレメア、まずそのアイスを食べてからにしなさい」
フレメア「あっ!今度は向こうの角から美味しい匂いがクンカクンカ」ダッダッダッ
垣根「ウサギグレイの方はいいんですか…というかアイス」
ドンッ ビチャッ
テッラ「……」
フレメア「にゃあ…私のアイスが…」
テッラ「…すみませんねー、私の服があなたのアイスを食べてしまいました」
垣根(あーもー言わんこっちゃない…)
テッラ「えぇ、えぇ、いいんですよ」
テッラ「…今度は来世でゆっくり味わってくださいねー」
垣根「!?」
テッラ「優先する。──小麦粉を上位に、人肌を下位に」
ブンッ
フレメア「きゃああ!?」
キィンッ
パキパキと一瞬でキーホルダーから等身大の白く美しい少年の姿が現れ、同じように白いギロチンを弾いて飛ばす。
テッラ「おや。…なるほど、あなたが垣根帝督だったのですか」
垣根「ご存知でしたか、それは光栄ですが…あなたのような悪者に覚えられる筋合いはありませんね」
垣根の背中から白い六枚羽が出現しテッラを突き刺すように蠢く。
テッラ「優先する。──小麦粉を上位に、翼を下位に」
スパーン
テッラ「鋭利な翼を生やす程度の力ですか、レベル5と聞いていたのですが期待外れですねー」
垣根「アイスごときでキレる程度の人格であるあなたに、それでも私はこう言いたい」
垣根「レベル5を、あまり甘く見るんじゃない」
垣根「恐らくその口振りから察するに、あなたの能力は設定した1つの項目にしか適用されない」
テッラ「っ」
垣根「つまりあなたは、こういった多角的な戦法には滅法弱い、違いますか?」
テッラ「くっ…優先す──」
垣根「終わりです」
テッラが詳細を知らない未元物質の兵器達が、テッラを跡形もなく粉砕する。
垣根「ったく、こんな雑魚のために分離しまくってんじゃねぇよ」
垣根「おや、過去の人格に近い新たな因子が表面に出てしまいましたか。失礼、切り離しておきますね」
垣根?「消えっ、消える!?俺様が…消えるぅぅ!?」パキパキパキ
フレメア「……にゃあ。口の悪いカブトムシが消えた」
垣根「気にしないでください」
テッラ「ハッ⋯⋯!?」
テッラはそこで目を覚ました。
テッラ「この感覚…遠いどこかで感じたような…」
テッラ「さっきから私が死ぬような酷い夢を見ますが、これはまさか…夢では、ないのでは…?」
テッラ「さて…それでは気を取り直して>>32を倒すとしましょうか」
テッラ「どうも機械に疎い私達では学園都市の能力の詳細を事前に知ることは難しいですねー」
テッラ「とりあえず向かうとしましょうか」
絹旗「だから麦野には超理解できないと言ったんですよ上映してすぐ超席を立つんですから!」
麦野「うるせーな人の足を2分も止められない映画なんて雑魚が悪い」
絹旗「あぁもう!これだから麦野は超麦野なんですよ!!誰かこの人に映画の素晴らしさを超教えてください!!」
テッラ「ふむ…あそこにいるおばさんが麦野沈利ですk──」
麦野「絹旗、その話は後だ。ちょっと向こうにいるバカ殺してくる」ダッダッダッ
絹旗「バカは超麦野の方ですよー!!」
絹旗(まぁ…喧嘩売った方が超バカに違いありませんが)
麦野の周囲に光の玉が4つほど現れ強烈なビームが放射される。
並の人間など一瞬で灰になるのだが、
テッラ「優先する。──小麦粉を上位に、ビームを下位に」
スパーン
麦野「…?」
テッラ(どうやらこの曖昧な設定でも防げるようですねー)
相手が生身の人間であることなどお構い無しに、麦野は続けて原子崩しを照射する。
しかしまた同じように白いギロチンが全て断ち切ってしまう。
テッラ「おやおや。これで終わりですかねー?それでは死んでください」
麦野が原子崩しの放射をやめた直後、歌うようにテッラは呟く。
テッラ「優先する。──小麦粉を上位に、人肌を下位に」
麦野(優先…なるほどね、恐らくそういうことか)ダッダッダッ
手に携えたギロチンが真っ直ぐ振り下ろされる。
麦野「その言葉、そっくり返してやるよ」
麦野はそのギロチンには触れないように注意を払いつつ、並の人間では難しい体の動きで滑らかに避けていく。
テッラ「な…」
続けてギロチンを水平に飛ばすも、やはり簡単に避けられてしまう。
麦野「お前に一つ、言っておくことがある」
踊るように距離を詰める麦野が呟く。
麦野「私の能力は至近距離だと使い辛くてね、相手に接近されても能力を封じられても戦えるよう鍛えているんだ」
テッラ「っ!」
麦野「それともう一つ、…お前、お前自身は、運動できない方だろう?」
テッラ「くっ…!?」
言うだけ言うと、麦野はギロチンを放った手を掴んでテッラを軽く数メートル上に投げた。
一時的に宙を舞うテッラに乗るようにジャンプすると、頭、顔、体、手、足と、全身を均等に叩くように格闘ゲームばりの空中コンボをお見舞いする。
テッラ「ごっがっああああ!!?」
更にそのまま首を掴んで地面に叩きつけると、勢いスピンさせて近くの壁へ投げつけた。
テッラ「」ドサッ
麦野「あーあ、つまんねぇ」
テッラ「どうも…ありがとうございます」
テッラ「さて…あのレベル5…そもそも肉弾戦が強いタイプでしたか、どうも優先をかけた所で私の身体スペックが追い付かないのではきついですねー」
テッラ「さて…次は>>40と戦いましょうか」
テッラ「ふむ…要は研究者の立場のようですねー、直接的な戦闘力はあまりなさそうに見受けられます」
数多「あ、お前は左方のテッラって奴だな。アレイスターの野郎から聞いてるぜ、前方のヴェントと同じ組織に属する学園都市の敵対者ってな」
テッラ「ほう、耳が早いですね。それでは──」
数多「そういやお前も、オティヌスとかいう奴の手で復活した死人の一人だっけか?」
テッラ「!?」
テッラ「それは…どういう」
数多「つまり俺も死んだ身のはずなんだが…まあいいや、じゃあやるか」
テッラ「優先する。──小麦粉を上位に、弾丸を下位に」
スパーン
数多「ほー、なるほどな」スチャッ
続けて弾丸を発砲するが、同じように断ち切られる。
テッラ「やはり道具に頼るのが精一杯のようですねー、ではこちらからいきますよ」ダッダッダッ
テッラ「優先する。──小麦粉を上位に、人肌を下位に」
数多「つまりその選択をした時点でこいつ(銃)が効くようになるわけだな」カチャ
テッラ「っ!?」
テッラ「優先す──」
ダンダンダン!!
テッラ「」ドサッ
数多「その能力は学園都市にはない面白そうな性質だが、まだ未完成ってとこか?まーこれは俺の直感だけどな、ははっ」
テッラ「ハッ⋯⋯!?」
テッラはそこで目を覚ました。
テッラ「やはり…生きている」
テッラ「あの男が言っていた言葉…それが真実なら、私が戦っている理由は、なんだ…思い出せない」
テッラ「しかし今は気に病んでいても仕方ありません…それでは、>>45を倒すとしましょうか」
テッラ「戦う度に負けては戻る、この一環で私自身を鍛えあげること、そんな記憶がありますねー」
テッラ「それでは、再戦と行きますか、最大主教ローラ=スチュアート」
ローラ「くく…貴様のこれまでの生前を理解してなお選びたるのがこの私とは、舐められていたりけるのかしら?」
テッラ「いいえ、今日戦った中で経験値を最も得られる相手であると判断したまでです」
ローラ「ほう…それは光栄だけれど、勝算はありて?」
テッラ「ふっ、そんなものは二の次ですかねー」
テッラ「いきますよ、悪魔」
ローラ「!」
ローラ(なるほど…私の正体の記憶もありたるわけね)
しかし、テッラの人体には傷一つなかった。
ローラ「?」
テッラ「私には…その技の記憶があります。予め設定しておいたんですよ、人肌を上位に魔術を下位に、とねー」
ローラ「ほう…少しは死に戻りが役に立っているように思えたるけれど、その優先では肝心の小麦粉の破壊力がなきことよ」
テッラ「えぇ、ですから」ブンッ
ガンッ
ローラ「くっ!?」ズサー
受け止めたその腕が赤く滲む。
テッラ「小麦粉を優先することで隙が生まれるなら、最初から優先せず元の力で殴り倒せばいいんですよねー」
ローラ「なるほど」バサッ
ローラの背中から悪魔を彷彿させる翼が現出し、一瞬で距離を詰める。
テッラ「っ!?」
ローラ「ではオレの純粋な速度と物理で叩き潰すことにしようか」
凄まじい衝突音と共に、テッラの体がノーバウンドで宙を舞った。
そこから先の記憶はない。
テッラ「ハッ⋯⋯!?」
テッラはそこで目を覚ました。
テッラ(全く…本日は0勝ですか、話す気力もなくなるというものですねー)
テッラ「…そろそろ私の体力も限界ですし、最後の安価としましょうか」
テッラ「次の相手は>>53です」
テッラ「…私の記憶が確かなら、前回の無限地獄で一度敗北を喫した宿敵」
テッラ「全く何の能力もない一般人に負けるとは…神の右席の名が落ちますねー」
テッラ「今度は適当に終わらせようとせず、全力で戦いますかねー」
佐天「さーて今日はどこ行こうかなー」フラフラ
テッラ(金属バットを隠すスペースはない、すぐ近くに人もいない、よし)
テッラ「優先する。──小麦粉を上位に、人肌を下位に」
テッラ(いや…違いますねー…まだ実は徒手空拳の天才という可能性もある、『優先』するのは防御にしましょうか)
テッラ「優先する。──人肌を上位に、素手を下位に」ダッダッダッ
テッラ「佐天さん、すみませんが…ここは一度負けてくれませんかねぇ!!」ブンッ
佐天「は?え?何この人」ゴンッ
ドサッ
テッラ「……」
テッラ「まぁ…そりゃそうですよねー、本来私は一般人に負けるはずありません」
テッラ「何を必死になって戦っていたんでしょうか…」
テッラ「勝利とは、こんなにもむなしいものなんですねー」
────────
上条「おーいご飯だぞー起きろオティヌス、お前また寝てんのか。腹ペコシスターさんがついにお前の極小の夜ご飯に手をつけ始めたぞー」
オティヌス「…んーむにゃむにゃ…優先する…三毛猫を下位に、私を上位に…」
上条「ダメだこりゃ…インデックス、三毛猫、やっておしまい」
インデックス「こんなのおかわりの内に入らないんだよとうま!!ビーフオアフィッシュ!!ビーフオアフィッシュ!!」
スフィンクス「ふにゃーっ!!」
夜の学生寮に、小さな神様の情けない断末魔が響き渡った。
終わり
テッラ「ほう…私が禁書キャラと戦うスッドレですか」
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コメント一覧 (12)
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- 2018年12月03日 15:15
- いつか「相手を下位に、それ以外を上位に」とかできるようになるんやろ(適当)
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- 2018年12月03日 16:10
- レベル5の誰にも勝てないどころかレベル4でも負けるんじゃないか
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- 2018年12月03日 16:45
- 能力のポテンシャルは期待できたけど
結局作中ではモブ超能力者にも負けそうな描写のまま死んだ雑魚
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- 2018年12月03日 18:20
- ただただ優先しちょるだけの敗北者じゃけぇ…ようみちょれ
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- 2018年12月03日 20:06
- 詠唱なしで発動出来れば強かった
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- 2018年12月03日 20:24
- ほう私が禁書キャラと戦うスッドレですか…たいしたものですね
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- 2018年12月03日 21:54
- 頑張れば自分を上位に全てを下位にとか出来そう
それでもインフレに負けそう
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- 2018年12月04日 01:31
- 麦野くらいなら勝てるだろテッラを下に見すぎ
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- 2018年12月04日 10:50
- 攻撃に移る際に無防備なるのと、詠唱が地味に長いのと、複数種類の攻撃に弱いのとと欠点だらけだしなあ
描写次第では格上と白熱した戦いもできるけどね
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- 2018年12月04日 15:45
- そもそも能力知らない相手と戦っても詠唱で全部喋ってるから戦ってる内になんとなくどういう能力か分かってきちゃうのがね
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- 2018年12月04日 22:05
- スッドレってマイナーなネタを仕込んでくる辺り高レベル
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- 2019年02月13日 01:28
- 人肌を上位にして肉弾戦するとか、攻撃は普通に殺傷能力のある武器を使うかすれば強いのだが