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勇者「長老、なんかこの剣喋ってない?」長老「なんじゃと」聖剣「……」

勇者「長老、なんかこの剣喋ってない?」長老「なんじゃと」聖剣「……」
35:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 14:50:15.200 ID:s7KyAh2+01111

傭兵「勇者。例の甘い匂いの正体はメロンパン職人のものだったようだが」

勇者「……」

メロンパン職人「勇者さん?」

勇者「……」

チラッ


聖剣「……」


勇者「うーん……」

勇者(さすがにメロンパン職人は違うよな)



36:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 14:53:51.467 ID:s7KyAh2+01111

勇者「まあメロンパン職人のことはひとまずおいといて、このまま探索を続行しよう」

傭兵「……これ以上地下を探索しても収穫は無いように思うが。上を目指すべきではないか?」

勇者「や、だってまだ飛んでないし……」

傭兵「と、飛んでない……?」

メロンパン職人「上を目指すって何言ってんですか。早くここから脱出しましょうよぉ」

勇者「お前、言っとくけどこの城から出ても魔女倒さないと街出られないからな。外門のこと忘れたのかよ」

メロンパン職人「……そうだった」



37:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 15:07:27.936 ID:s7KyAh2+01111

勇者「少し気になることがあるんだ。もう少し付き合ってくれよ」

傭兵「……」

傭兵「……まあ、魔女に一泡吹かせるには君と聖剣に賭けるしかない。君と聖剣がなければ、もともと分の悪い戦いなんだ」

傭兵「その君がこの下に何かがあると言うのならば従おう」

勇者「悪いな」



38:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 15:11:47.841 ID:s7KyAh2+01111

タタタッ…


ズバッ! ズガッ!

氷獣「GAAA……!」

氷像「––––––––!!」

ドシャァ


勇者「はぁ、はぁ……なんか、多くないか?」

傭兵「……確かにな」

傭兵「魔女は上の階に居るのだろう?」

メロンパン職人「あの人はいつも最上階の玉座に居ましたね」

傭兵「親玉の方へ向かって魔物が多くなるのなら納得だが……逆に離れた地下にここまで配置されているのは妙だな」

ズバッ!

傭兵「勇者の言う通り、この城の下に何かがあるのか……?」

メロンパン職人「この城の下に……」


メロンパン職人(あれ? なんかそんな感じの話をどこかで聞いたような)



41:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 15:38:22.301 ID:s7KyAh2+01111

メロンパン職人(……)

メロンパン職人(まあいっか)



42:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 15:39:57.275 ID:s7KyAh2+01111

ズバッ! ザシュッ!

タタタッ…


勇者「おっ。なんだかひらけた場所に出たぞ」

傭兵「!」

傭兵「勇者、気をつけろ……何かがいる」

勇者「何かって……ん? なんか影が……」



氷竜「––––––––……」


勇者「……」

傭兵「……」

メロンパン職人「……」



43:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 15:40:39.385 ID:s7KyAh2+01111

勇者「で、でかッ––––––––むぐっ」

傭兵「馬鹿者っ、大声を出すな……!」ガバッ


勇者「……すまん」

傭兵「まだこちらには気づいていないようだが……」



44:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 15:45:32.340 ID:s7KyAh2+01111

勇者「! 見てみろよ。あのドラゴンの先に、何か大層な扉があるぞ」

傭兵「……ここまで来れば私もさすがにこの先に何か重要なものがあることは読めてきた」

傭兵「だが、どうする。魔女との戦いの前にこんなところで大物と戦って消耗していては元も子もないぞ」

勇者「そうだな……」

勇者「……」

勇者「……あれ。メロンパン職人、静かだな。いつもなら真っ先にビビり声上げてそうなのに」


メロンパン職人「………………」


勇者「白目剥いてら……」

傭兵「少し刺激が強すぎたようだ」



45:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 15:48:02.051 ID:s7KyAh2+01111

勇者「氷の城の地下。広い部屋と、その奥にある扉」

勇者「そしてドラゴンか……」

勇者「ドラゴンはまだこちらに気づいていないみたいだが、どう動くべきか」


聖剣「>>50



49:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 15:50:45.801 ID:u0YKQUuZa1111

パンツを脱げ



50:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 15:50:55.615 ID:FgLTvQ+Sa1111

そのままあるけ



51:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 15:58:08.209 ID:s7KyAh2+01111

聖剣「そのままあるけ」

勇者「!」



53:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 16:02:12.226 ID:s7KyAh2+01111

勇者「……」

傭兵「勇者、どうする。引き返すか?」

勇者「いや、そのまま行こう」

傭兵「!」

勇者「あいつはまだこっちに気づいていない。あれだけデカイ図体なんだ。このままゆっくり、気づかれないように扉のもとへ行きたい」

傭兵「……仕方あるまい。ここまで来たのだ。付き合うとしよう」


傭兵「メロンパン職人はどうする」

勇者「こいつは来てもあまり意味ないしこのままここに置いて行っていいんじゃないかな」



55:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 16:19:53.276 ID:s7KyAh2+01111

勇者「ゆっくり行くぞ」

傭兵「ああ」

勇者「歩いて行くからな」

傭兵「わかっている」

勇者「……走っちゃダメだぞ」

傭兵「くどいな! 何なんださっきから」



57:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 16:42:05.376 ID:s7KyAh2+01111

ソローリ、ソローリ…


勇者「……」

傭兵「……」


勇者「……」

傭兵「……」



58:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 16:43:04.262 ID:s7KyAh2+01111

勇者「……」

傭兵「……」


勇者「なんとか近づくことには成功したな」

傭兵「ああ。だが、これ以上はいくら慎重に行った所で、さすがに気付かれるだろう」

傭兵「ここから、あの扉まで一気に駆け抜けるぞ。行けるな?」

勇者「えっ、無理」

傭兵「……は?」



59:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 16:45:45.443 ID:s7KyAh2+01111

傭兵「ここまで来て何を言っている……! 今更引き返すつもりかっ?」

勇者「そんなわけないだろ……無理なのは走る方だよ」

傭兵「何……!?」



60:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 16:46:15.507 ID:s7KyAh2+01111

傭兵「まさか、ここに来るまでに足を痛めたのか?」

勇者「あ、いやそういう訳じゃないけど」

勇者「俺最初に言ったよね? 絶対走っちゃダメだって」

傭兵「それは氷竜に気づかれないためにだろう。この先は慎重に行ったところで気付かれる。駆け抜けるべきだ」

勇者「だからダメなんだって! あるかなきゃ!」

傭兵「なぜそこに拘るんだ」



61:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 16:50:22.857 ID:s7KyAh2+01111

傭兵「そんなことを言って、本当は足を痛めたのが正解なのだろう。妙な言い訳をするんじゃない!」

勇者「足なんか痛めてないよ。何ならここでジャンプしてやろうか!」

傭兵「強がるな! ……どれ、見せてみろ。応急手当ての心得くらいはある」

勇者「や、いいって。そういうのいいから。大丈夫だから」

傭兵「つべこべ言うんじゃない、ほら、一旦入口まで戻って足を……!」



氷竜「GAAAAAA……」ムクリ


勇者「あ。」

傭兵「……」



63:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 16:52:43.015 ID:s7KyAh2+01111

勇者「あーあ……こんな所で騒ぐから」

傭兵「わ、私は悪くないからな」

勇者「……」ジトッ…

傭兵「……」

勇者「……」

傭兵「そんな目で私を見るな!!」


氷竜「GAAAAAA!!」



65:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 17:00:28.226 ID:s7KyAh2+01111

傭兵「くっ、こうなれば仕方ないか……」シャラン…

勇者「戦うしかないみたいだな」

傭兵「いや。ここは私に任せて君は先に行け」

勇者「……何を言ってるんだ?」



66:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 17:00:59.410 ID:s7KyAh2+01111

傭兵「君とその聖剣は、魔女との戦いにおける切り札だ。このような所で、いたずらに消耗して良いものではない」

勇者「お前ひとりで倒せるのかよ……そりゃあ、傭兵が強いのは知ってるけどさ」

傭兵「竜と戦うのは初めてだ。倒せるかどうかはわからない」

勇者「じゃあ、やっぱり俺も……!」

傭兵「だが、君があの扉へ向かうまでの足止めくらいはできるだろうさ。心配するな、上手くやる」

傭兵「この程度の修羅場なら、何度も潜って来たからな」

勇者「傭兵……」



67:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 17:01:33.621 ID:s7KyAh2+01111

勇者「わかった。じゃあ、こいつはお前に任せる」

傭兵「ああ。時間稼ぎくらいはしてみせよう」

勇者「……死ぬなよ」

傭兵「……」


氷竜「GAAAAAA!!」



68:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 17:01:49.114 ID:s7KyAh2+01111

傭兵「……行け!」

勇者「おう!」


ツカツカツカツカツカツカーッ



傭兵「だから何故走らないのだ」



93:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 21:52:02.527 ID:s7KyAh2+01111

ツカツカツカツカーッ


勇者「なんとか扉の向こう側に辿り着いたな」

勇者「傭兵のやつ、あんなこと言ってたけどやっぱり大分キツそうだよな」

勇者「とにかく先へ進まなくちゃ」



94:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 21:53:10.428 ID:s7KyAh2+01111

聖剣「……」


勇者「……段々こいつの反応も強くなってきてる。ような気がする」

勇者「……なんとなく。多分」

勇者「この先に何かがあるのは間違いないんだろう」

勇者「急いで確認して、あいつらの所に戻らなきゃな」ツカツカツカツカーッ


勇者「あっ。あの扉越したからもう走っていいのか」

…タタタッ



95:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 21:55:23.624 ID:s7KyAh2+01111

最上階


氷の魔女「……」

氷の魔女「不埒者どもがこの城に入り込んで、もう随分経つみたいだが」

氷の魔女「まだここへ来ないのか」

氷の魔女「真っ直ぐわたしに会いに、ここを目指すものと思っていたが……どこで道草をしている」

氷の魔女「……まさかあの部屋に向かってはいないだろうな」

氷の魔女「……」

氷の魔女「まあ、そこらの人間がアレをどうにかできるわけがないか」

氷の魔女「……」



97:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 22:00:23.497 ID:s7KyAh2+0

タタタッ

ズバッ!

氷像「––––––––!」グシャァ

勇者「魔物の数が減っている……あの門番の氷竜を越せるわけがないと信用してるのかな」


勇者「……うーん」

勇者「なんか空気が重い気がするぞ……雰囲気が悪いっつーか、なんて言うんだこれ」

勇者「こんな所に長くいると、乗り物酔いみたいに気分が悪くなっちゃいそうだ」

勇者「そう言えば魔法使い師匠の授業で言ってたな。濃密な魔力が漂う空間にいると、こんな感じになるって」

勇者「……」

タタタッ



99:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 22:02:50.098 ID:s7KyAh2+0

勇者「はぁ、はぁ」

勇者「ここは……」

勇者「でかい扉がある。これはまた大層な……」

勇者「扉が氷の鎖で雁字搦めに締め付けられているぞ。まるで何かが出て来ないように、封印しているみたいだ……」


ドクン…

勇者「!」


聖剣「……」


勇者「……間違いない。こいつが反応してるのは、この扉の先だ」



100:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 22:04:01.245 ID:s7KyAh2+0

勇者「…………」



聖剣「>>105



104:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 22:07:11.086 ID:V+H6ay1C0

かそく



105:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 22:07:18.885 ID:h0iBvxl60

踏み台



106:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 22:07:34.391 ID:3mqJXcAf0

メロンパンを供えろ



108:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 22:11:15.076 ID:s7KyAh2+0

無知ですまんのだけど
踏み台って安価下とかstと同じ扱いでいいのか?
それともそのままの意味で受け取っていいのか?



109:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 22:13:09.795 ID:3mqJXcAf0

>>108
普通は同じ扱い
でもこのスレは…好きにしていいと思う



110:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 22:13:41.765 ID:h0iBvxl60

>>108
安価踏むつもりはなかったから下行っちゃっていいよ



114:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 22:28:40.515 ID:s7KyAh2+0

聖剣「メロンパンを供えろ」


勇者「メロンパンを……?」

勇者「メロンパンならちょうど、さっきメロンパン職人と再開した時に押し付けられたのが一個あるけど」ゴソゴソ

勇者「こいつを扉の前に置けばいいのか?」


ポテ


勇者「……」



115:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 22:29:50.653 ID:s7KyAh2+0

勇者「……」

扉「……」


勇者「…………」

扉「…………」


勇者「………………」

扉「………………」


勇者「……………………」

扉「……………………」



勇者「おかしいな、何も起きないぞ」



116:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 22:30:19.855 ID:s7KyAh2+0

勇者「置き方が悪かったのかな」

勇者「もうちょっと美味しそうな角度で置いてみるとか?」

勇者「……よいしょ」クイッ

勇者「これでどうだよ」


勇者「……」

扉「……」


勇者「……何がいけないんだ」



119:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 22:35:50.620 ID:s7KyAh2+0

勇者「ただ置くだけじゃダメなのか」

勇者「安価は、「メロンパンを供えろ」だったな」

勇者「お供えって、要は信仰対象に捧げる供物のことだよな」

勇者「……」

勇者「……つまりあれか。俺はこの扉の先の何かに信仰を捧げて、誠心誠意を込めてお供えをしなければならないということか」

勇者「お供えってのは奥が深いんだな」

勇者「正直、舐めていたよ……」



120:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 22:37:03.736 ID:s7KyAh2+0

勇者「俺は故郷の村のアレで一応、この世界でも一番有名な女神を信仰してることになってるんだけど」

勇者「ここに来て改宗を迫られるか」

勇者「……と言うか、お前って女神にまつわる聖剣じゃなかったのか」

勇者「いいのかよ俺、改宗しちゃって」

聖剣「……」

勇者「なるほどな」



122:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 22:41:49.618 ID:s7KyAh2+0

勇者「わかった。俺はここに宣言する」

勇者「俺はもう、世界の女神の教徒なんかじゃない」

勇者「これからは「この扉の先にいる何か」の教徒になる」

勇者「これかは女神と同じように、いや女神以上にこの扉を崇めよう」

勇者「……あ、いや、扉を崇めちゃダメだ。扉の先の何かだ」


勇者「……扉の先の何かって、何だ?」



123:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 22:45:30.430 ID:s7KyAh2+0

勇者「これはマズイぞ……信仰を捧げるべき相手の正体がわからない」

勇者「よくわからない物に信仰を捧げたとして、それは真の信仰と呼べるのだろうか」

勇者「いや呼べるはずがない。そんなのは崇められるものに対して失礼だろう」

勇者「真のお供えは、真の信仰なくては成り立たない……」

勇者「俺は、知らなければならない」

勇者「この扉の先にあるものの正体を」

勇者「そして捧げなければ」

勇者「この、メロンパンを……」



125:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 22:49:52.410 ID:s7KyAh2+0

勇者「俺が信じるものは、この扉なんかじゃあない」

勇者「むしろ、この扉はなんか封印してるっぽいし、俺の信仰対象と敵対してる感じがする」

勇者「俺は今日この瞬間から「扉の向こうの何か」の敬虔なる教徒となった」

勇者「……主の敵は、俺の敵だ」

シャラン…


勇者「主の敵は倒さなきゃ」



127:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 22:59:31.369 ID:s7KyAh2+0

勇者「おおおおおっ!!」

ズガァンッ!!


勇者「くそ、硬いな!」

勇者「さすがは俺の主を閉じ込めているだけのことはある……!」


勇者「この氷の鎖さえ破れればっ!」ガァン!

勇者「主を解放しなければっ!」ギィン!

勇者「主を崇めなければっ!」ゴギィン!

勇者「真のお供えをしなければっ!」ガァン!

勇者「主に、メロンパンをっ!」ガギィン!



129:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 23:01:07.630 ID:s7KyAh2+0

ガァン!ギィン!ゴギィン!ギャリギャリ!

…………

…………


パキパキパキ…!

バキィィィィィン!!


勇者「はぁ、はぁ……」

勇者「……手強かった。魔石倉庫の氷と同じような魔力が通っていたんだろうけど」

勇者「あの時の何倍も手強かった……」

勇者「だが……俺の信仰の勝利のようだな」


勇者「主よ、今行きます。あなたの第一の信徒が!」


タタタッ



130:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 23:22:09.104 ID:s7KyAh2+0

封印の間


勇者「ここは……」


勇者「……っ!?」

勇者「……魔法の素人の俺でも、これが魔力だとわかる。この部屋には物凄い魔力が充満しているんだな……」

勇者「ここに何が……そして、俺の主はどこに……!」


ドクン

聖剣「……」


勇者「! 聖剣の反応が……」

勇者「こっちか!」



132:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 23:22:39.266 ID:s7KyAh2+0

勇者「!」

勇者「床に描かれている紋様……これは魔法陣か?」

勇者「大きな円をえがいているな」

勇者「この円の中心に、何かがある……!」

タタタッ



133:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 23:23:52.850 ID:s7KyAh2+0

主「………………」



勇者「これが、俺の主……なんて神々しいお姿なんだ」

勇者「なんか鳥みたいだけど。眠っているんだろうか?」

勇者「いや、これは……眠っているんじゃない。封印されているのか」

勇者「この魔法陣は、主を封印するためのものなのか」

勇者「……」


勇者「まずはメロンパンをお供えしてみよう」



134:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 23:24:47.702 ID:s7KyAh2+0

勇者「主よ、俺の仲間のメロンパン職人が作ったメロンパンです。どうぞ」ササッ


主「…………」



勇者「……!」

勇者「食べてもらえない、だと……」



135:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 23:26:45.722 ID:s7KyAh2+0

勇者「きっとこの封印が悪さをしているんだな」

勇者「……これでは真のお供えを完遂することができないぞ」

勇者「主の封印を解くためにはどうすればいい……」

勇者「聖剣、答えてくれ!」


聖剣「>>140



139:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 23:29:02.228 ID:Crk4jF2gr

パンティを捧げよ…



140:メルピス ◆IQg215swWs 2018/11/11(日) 23:29:07.242 ID:Qo8e46980

kskst



141:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 23:29:07.656 ID:7ZqGV9R/0

パンティをクンカクンカ



143:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 23:37:19.491 ID:s7KyAh2+0

聖剣「パンティをクンカクンカ」

勇者「えっ」

聖剣「パンティをクンカクンカ」

勇者「なんだって?」



144:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 23:37:46.349 ID:s7KyAh2+0

勇者「おま、パンティをクンカクンカって……」

勇者「マジかよ……」

勇者「まさかこれを使う日が来ようとは」

勇者「……」ゴソゴソ

勇者「ここに、昨晩拝借した傭兵のパンティがあります」パッ



145:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 23:38:05.228 ID:s7KyAh2+0

勇者「……ほ、本当にこれで封印が解けるのか?」

聖剣「……」

勇者「本当だな? 信じるぞ?」

聖剣「……」

勇者「……」



147:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 23:40:46.293 ID:s7KyAh2+0

勇者「主よ、パンティです」スッ


主「…………」


勇者「思う存分、クンカクンカしちゃってください」


主「…………」


勇者「……そうか、主は自分で動けないんだな」

勇者「俺が主の鼻元にパンティを持って行ってあげないと」



148:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 23:41:03.825 ID:s7KyAh2+0

勇者「よいしょ」

スポッ


主「…………」


勇者「主の顔にパンティを被せてみたけど、反応がないじゃないか。話が違うぞ聖剣!」

聖剣「……」



151:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 23:46:10.992 ID:s7KyAh2+0

聖剣「……」

勇者「またダンマリかこの野郎……」

勇者「一体どうすりゃいいんだ」

勇者「……」

勇者「……くそっ!」ブンッ!

ドスッ!



152:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 23:47:26.760 ID:s7KyAh2+0

勇者「何か別の方法を考えないと……」

勇者「……」

勇者「……」


ピキ…

勇者「……ん?」



153:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 23:47:45.246 ID:s7KyAh2+0

ピキピキピキピキ……!!


勇者「っ!?」



154:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 23:48:11.631 ID:s7KyAh2+0

勇者「な、なんだっ!?」

勇者「床に刺さった聖剣の下から、光が……!」

勇者「光が広がって、魔法陣が崩れていく……!!」


ピキピキピキピキ……!!





カッ!!!



155:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 23:49:30.434 ID:s7KyAh2+0

主「…………」

主「…………」


主「…………」ムクリ


勇者「!!」



158:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/11(日) 23:52:37.238 ID:s7KyAh2+0

勇者「主が、動いた……」


主「……キィ」

フラフラッ…


勇者「! 弱っているのか」

勇者「主よ。どうぞ、お供えのメロンパンです」スッ

主「…………」


勇者「た、食べたぁ……! 俺のお供え、食べてくれたぁ!!」



166:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 00:12:31.146 ID:AvJnWOZ90

主「…………」

主「…………」


勇者「……? 主よ、どうしたんですか」


主「…………」

主「…………」ジーーーーッ


勇者「聖剣を見ている……?」

勇者「主よ、聖剣が気になるのですか?」



165:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 00:11:10.925 ID:AvJnWOZ90

主「…………」

主「…………」ブルブルッ


主「––––––––––––!!」

カッ!!


ボゥッ!!



勇者「!?」



167:>>166の後 2018/11/12(月) 00:12:51.537 ID:AvJnWOZ90

主「…………」

主「…………」ブルブルッ


主「––––––––––––!!」

カッ!!


ボゥッ!!



勇者「!?」



168:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 00:13:14.039 ID:AvJnWOZ90

勇者「しゅ、主が、身震いしたかと思ったら突然燃え上がり始めちゃったぞ!?」

勇者「主が燃えてる! このままだと、主が死んじゃう!?」

勇者「あわわわわわわ」


ゴゥッ!!


勇者「うわっ!?」



169:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 00:13:37.690 ID:AvJnWOZ90

勇者「ッ、一体何が……!」

勇者「熱風で、前が……!」

勇者「……?」

勇者(この熱風、熱いけど)

勇者(こんなに近くにいるのに、なんで俺、火傷とかしてないんだ……?)


ブワッ!!


勇者「ッ!!」



170:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 00:14:03.341 ID:AvJnWOZ90

勇者「……」

勇者「……」

勇者「……主は……?」

勇者「!」


主「キィーーーーーー!!」


勇者「お、おぉ……」



171:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 00:14:52.302 ID:AvJnWOZ90

勇者「さっきまでは貫禄ある老鳥の姿だったけど」

勇者「なんか、若返ったみたいに元気になったぞ……!」

勇者「主が元気になってくれてよかった」



172:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 00:15:55.867 ID:ItSyDmit0

フェニックスかよ



173:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 00:17:00.443 ID:saPj5HVs0

パンティ被った鳥がメロンパン食べて元気になった



179:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 00:31:57.473 ID:AvJnWOZ90

勇者「主が氷の魔女の城に封印されていたってことは、つまり主を封印したのは氷の魔女ってことだよな」

勇者「……許せねえ」


主「……」ジーーーーッ

勇者「ん?」

勇者「主よ、上の方を見上げてどうかしたのですか?」

主「……」

勇者「……そうか。上には、魔女が」



180:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 00:32:25.175 ID:AvJnWOZ90

主「……キィ!」

勇者「!」

勇者「一緒に、行ってくれるってことか」

勇者「主が一緒なら、心強い……!」

勇者「信仰対象である主と共に戦えるなんて、俺はなんて恵まれた教徒なんだ」

勇者「主よ、行きましょう!」



181:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 00:33:30.214 ID:AvJnWOZ90

主「キィ」クイッ

勇者「ん?」


勇者「俺に背中を向けて、どうしたんですか」

主「キィ」クイックイッ

勇者「……」


勇者「まさか……」



182:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 00:34:43.277 ID:AvJnWOZ90

勇者「信仰対象である主の背中乗るだなんて、そんな恐れ多いことできるわけがないじゃないですか。俺は走って行きますよ」


主「……」

勇者「……」

主「……」

勇者「……」


主「……」ハァ…


勇者「!?」



184:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 00:35:10.725 ID:AvJnWOZ90

勇者「の、乗ります! 乗らせていただきます!」


勇者「だからどうか、俺をそんな呆れたような目で見てため息なんてつかないで!」


勇者「信仰する主にそんな目で見られるとか辛すぎる!」



191:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 01:04:59.654 ID:AvJnWOZ90

氷の魔女「……」

氷の魔女「……っ!!」

氷の魔女「これは……奴の封印が……」

氷の魔女「……」

氷の魔女「……そうか。そういうことか」

氷の魔女「来たか。今代の勇者よ」



192:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 01:05:50.679 ID:AvJnWOZ90

メロンパン職人「……」

メロンパン職人「……」

メロンパン職人「……ハッ!?」


メロンパン職人「俺は今まで何を……」

メロンパン職人「……勇者さん? 傭兵さん?」

メロンパン職人「……」

キョロキョロ

メロンパン職人「……!!」



193:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 01:06:16.324 ID:AvJnWOZ90

氷竜「GAAAAAA!!」

傭兵「……ッ!」

バシッ!

ドガァッ!!

傭兵「はぁ、はぁ……」

傭兵「くっ!」バッ

ドゴォン!


メロンパン職人「よ、傭兵さんッ!?」



195:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 01:06:36.027 ID:AvJnWOZ90

傭兵「!」

傭兵「目が覚めたか、メロンパン職人……」

メロンパン職人「傭兵さん、そんなっ!」

メロンパン職人「ボロボロじゃないですか!」

メロンパン職人「勇者さんは!? どうして一人で戦っているんです!?」

メロンパン職人「どうしてそんなことに……」

傭兵「説明している時間はない……!」


氷竜「GAAAAAA!!」


メロンパン職人「ひえっ……!!」



196:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 01:07:04.004 ID:AvJnWOZ90

傭兵「……ッ!」

傭兵「そこだ!!」ヒュッ

ズバッ!

氷竜「GAAAAAAAA!!?」


メロンパン職人「りゅ、竜の眼を……!」



197:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 01:08:24.133 ID:AvJnWOZ90

傭兵「はぁ、はぁ……」

氷竜「GAAAAAA!!」


傭兵「……ふむ。小っぽけな人間などが、己に傷を付けられるとは思っていなかったようだな。竜よ。相当お怒りと見える」

傭兵「……しかし」

傭兵「そろそろ、限界か……」

傭兵「竜種と戦うのは初の経験だったが」

傭兵「この身と引き換えに、片眼を潰せただけでも十分か」

傭兵「……許せ、勇者」



198:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 01:08:49.942 ID:AvJnWOZ90

キィーーーーーーッ!!


傭兵「!」

メロンパン職人「!」



199:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 01:09:36.249 ID:AvJnWOZ90

主「キィーーーーーー!!」バサッ!


傭兵「あれは……っ!」

メロンパン職人「と、鳥!? でかっ!」

傭兵「その背に乗っているのは……!!」

傭兵「勇者っ!!」



200:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 01:10:04.868 ID:AvJnWOZ90

勇者「うおおおっ!!」

ダッ!


氷竜「!!」


ズバッ!!


氷竜「GAAAAAAAA!?」



201:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 01:11:08.663 ID:uT2WiHzC0

伝説の勇者、再来



202:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 01:11:42.022 ID:Rf5I6uiX0

でもぱんつ重ね着してる



203:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 01:12:39.911 ID:8uhuYDYD0

しかもパンツ被ってる鳥の背中に乗ってる



204:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 01:12:42.286 ID:NDhzy2Qp0

でも姫と赤ちゃんプレイしてる



205:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 01:13:35.994 ID:FO787/8h0

でも傭兵のパンツ盗んでる



206:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 01:13:38.158 ID:AvJnWOZ90

勇者「傭兵っ!」タタタッ

傭兵「……遅いぞ」

勇者「ごめん、待たせた」

勇者「大分無理させちまったみたいだな」

傭兵「……まあ、いいだろう」

傭兵「その様子だと、収穫はあったようだな。詳しい話を聞いても?」

勇者「ああ。いくらでも話してやるさ」

勇者「……その前に」


氷竜「GAAAAAA!!」


勇者「こいつをちゃんと倒して、落ち着いて話をしようぜ」



214:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 01:37:44.728 ID:AvJnWOZ90

勇者「うおおおっ!!」

ズバッ!

氷竜「GAAAAAA!」


勇者「くそっ、浅いか……!」

傭兵「勇者! 竜の表皮は硬い! いかに聖剣と言えど、まともな斬撃は届かん!」

勇者「じゃ、弱所っ?」


氷竜「GAAAAAA!!」

勇者「うわっ!」バッ

ドゴォン!



215:訂正 2018/11/12(月) 01:38:25.819 ID:AvJnWOZ90

勇者「うおおおっ!!」

ズバッ!

氷竜「GAAAAAA!」


勇者「くそっ、浅いか……!」

傭兵「勇者! 竜の表皮は硬い! いかに聖剣と言えど、まともな斬撃は届かん! 弱所を狙え!」

勇者「じゃ、弱所っ?」


氷竜「GAAAAAA!!」

勇者「うわっ!」バッ

ドゴォン!



217:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 01:39:09.997 ID:AvJnWOZ90

勇者「弱所っつっても……頭とか!?」

氷竜「GAAAAAA!!」

勇者「届かないぞ! よじ登れってか!?」


主「キィーーーーーー!!」

勇者「!」



219:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 01:40:10.260 ID:AvJnWOZ90

勇者「そうか、主に乗れば……!」

勇者「主よ、再び失礼します!」バッ

スタッ

主「キィーーーーーー!!」

バサッ!



222:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 01:52:02.065 ID:AvJnWOZ90

勇者「主が一緒に戦ってくれるとは心強い!」

勇者「負ける気がしねえ!」

バササッ!!


氷竜「GAAAAAAAAA!!」



223:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 01:52:43.609 ID:AvJnWOZ90

勇者「主よ! そのまま旋回して、奴の頭に!」

主「キィーーーーーー!!」


氷竜「GAAAA––––––––!!」キィーーーーン…!!


勇者「な、なんだ!?」


傭兵「ブレスが来る!! 躱せ!!」


勇者「……くそっ、間に合わないかっ!?」

主「––––––––––––––––!!!」


ボゥッ!!



224:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 01:53:02.403 ID:AvJnWOZ90

傭兵「なっ!?」

メロンパン職人「あの鳥っ、燃えちゃいましたよ!? しかも勇者さんごと!!」



225:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 01:53:31.091 ID:AvJnWOZ90

勇者「うわっ、熱っ!?」

勇者「熱……くないっ?」

勇者「……!」

勇者「熱くないぞ、この炎!」

勇者「どういう仕組みかわからないけど、主、すげぇ!」

主「––––––––––––!!」

ボゥッ!!



226:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 01:54:42.530 ID:AvJnWOZ90

勇者「これなら……!!」

勇者「行けぇ! 主!!」

主「キィーーーーーー!!」

ビュッ!!


氷竜「––––––––……」キィーーーーン…!!

氷竜「––––––––––––GAAAAAA!!!!」ブワッ


ドドドドドドドド!!



傭兵「火の鳥の体当たりと氷のブレスがせめぎ合っている……」

メロンパン職人「が、頑張れぇ!!」



227:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 01:55:16.481 ID:AvJnWOZ90

勇者「おおおおぉぉぉ!!」

主「––––––––––––––––!!」


ドドドドドド……!!


氷竜「––––––––––––––––!!!!」




ドシュッ!!!



228:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 01:57:59.353 ID:AvJnWOZ90

氷竜「––––––––……GAAA……!!」

フラッ

ズズゥン……!!



勇者「……た、倒した……!?」

勇者「さすが俺の主だ……すげぇよ主!!」

主「キィーーーーーー!!」



230:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 02:02:57.153 ID:AvJnWOZ90

……

……

勇者「傭兵、怪我は大丈夫か?」

傭兵「問題ない……とは言えないが、少し休めばまた動けるだろう」


メロンパン職人「勇者さん、その鳥は?」

勇者「主のことを鳥とか言うな。ぶっ飛ばすぞ」

メロンパン職人「すみません」

主「キィ」



237:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 03:01:15.945 ID:AvJnWOZ90

……

……


勇者「––––––––と言う感じで、俺は主と出会うことができたんだ」

傭兵「……魔女の城に封印された、火の鳥か。確かに、魔女が脅威に感じて封印しようと言うだけの力を持っている」

勇者「だろ。主はすごいんだ。崇めてくれていいぞ」

傭兵(しかしどうして信仰対象として崇めるに至るのか。これがわからない)



メロンパン職人「メロンパン食べます?」

主「キィ」



238:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 03:01:55.391 ID:AvJnWOZ90

傭兵「しかしこれで、光明が見えたな」

勇者「ああ。主が居れば、すごい力を持つっていう氷の魔女にだって勝てるかもしれない。この聖剣と合わせればな」


聖剣「……」


勇者(そう言えばこの聖剣、主の気配に反応してたんだよな)

勇者(……)

勇者(聖剣も主を崇めているってことか。さすが主だぜ)



メロンパン職人「おーよしよし」

主「キィキィ」


勇者「あっ、こら。気安く主に触るんじゃねえ」



239:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 03:07:11.289 ID:AvJnWOZ90

勇者「とりあえず、少し休憩しようぜ。氷竜の居たここには他の魔物は近づいて来ないみたいだし、主も疲れただろうから少し休んでほしい」

勇者「それに、傭兵も傷の手当てとかしないといけないだろ?」

傭兵「……すまないな」



245:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 03:22:33.758 ID:AvJnWOZ90

傭兵「……」

ゴソゴソ

メロンパン職人「あっ、傭兵さん。傷の手当てですか?」

傭兵「ああ。応急的なものでしかないが、簡単な道具は備えている」

メロンパン職人「良かったら手伝いますよ。ほら、自分じゃ届かない所とかあるだろうし」

傭兵「! ……いや、いい。遠慮しておこう」



246:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 03:22:57.607 ID:AvJnWOZ90

メロンパン職人「そんな水臭いこと言わないでくださいよ。勇者さんの仲間なんだから、俺だって傭兵と仲間です」

傭兵「……」

メロンパン職人「それに、俺は戦うことはできないから。こんな時くらい力にならせてくださいよ」

傭兵「……そうか。君は君なりに、この状況で戦おうとしているのだな」



247:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 03:23:47.516 ID:AvJnWOZ90

傭兵「だが結構。自分の手当ては自分でやる」プイッ

メロンパン職人「えぇー……」

メロンパン職人「でもほら、脚はともかく自分の腕に包帯とかって巻きづらくありません?」

メロンパン職人「ほら、貸してみてくださいよ。俺に巻かせてくださいよ」

傭兵「や、やめろ……」


勇者(止めた方がいいのかな?)

勇者(あれってちょっとしたセクハラだよな)

主「キィ」



248:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 03:25:13.523 ID:AvJnWOZ90

傭兵「ええい、しつこい……」

傭兵「勇者、こいつをどうにかしてやってくれ––––––––」

傭兵(……ん?)


勇者「仕方ないな。おい、メロンパン職人ちょっとこっちにこい」

主「キィキィ」


傭兵(あの鳥、頭に何か被せてあると思ったが……)


主「キィ」


傭兵「……」

傭兵「……」


傭兵「……………………っ!?」



251:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 03:30:13.255 ID:AvJnWOZ90

傭兵(勇者のやつ、自分のペットになんてものを被せているんだ……!)

傭兵(女性の、下着を……!)

傭兵(……)

傭兵(……いや、あれは。なんだか見覚えがあるような……)

傭兵(……)

傭兵(……偶然、よな?)



勇者「ほら、もっと主を崇めろ。何ならお前も教徒になれ」

メロンパン職人「鳥を崇める宗教とか絶対イヤです」

勇者「てめぇ……!!」

主「キィ」



254:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 03:51:36.660 ID:AvJnWOZ90

勇者「––––––––さて、休憩はもう十分だな」

勇者「そろそろ行くとしようか」

勇者「古の勇者の魔女退治の伝説。俺たちでもう一個、魔女さんの伝説を増やしてやろうぜ!」


傭兵「……良い意気込みだ。我々も死力を尽くすとしよう」

メロンパン職人「そうですねっ!」


メロンパン職人「……」


メロンパン職人(……あっ。これ、俺もついて行く流れっぽい)

主「キィキィ」



256:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 04:06:50.739 ID:AvJnWOZ90

氷の城、玉座


氷の魔女「……」


氷の魔女「……ふむ」


––––––––バサッ、バサッ


氷の魔女「……」


––––––––バサッ、バサッ


氷の魔女「……」


––––––––––––––––バサッ!!



ガシャァァァァァン!!!!



257:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 04:07:52.182 ID:AvJnWOZ90

主「キィーーーーーーーー!!」

バササッ!


氷の魔女「……」



勇者「……アンタが氷の魔女か?」

氷の魔女「来たか。今代の勇者よ」



260:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/12(月) 04:14:34.272 ID:AvJnWOZ90

勇者「へぇ……」

氷の魔女「……どうした?」

勇者「いや、随分古い時代から生きてるって言うからさ」

勇者「もっとしわくちゃの婆さんみたいなのを想像してたんだけどな」

勇者「普通に美人さんでびっくりしてる」


氷の魔女「そうか。わたしはお前が想像通りの男で安心したよ」

勇者「?」

氷の魔女「わたしの城に、窓を割ってこのように侵入してくるとは無礼な男だ」

氷の魔女「……本当に。忌々しいくらいにあの男に似ているな」



379:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 18:34:09.533 ID:gMkl+RXx0

勇者「あの男だって?」

傭兵「おそらく、古の勇者のことだろうな。普段から飄々とした––––––––」

傭兵「我々が剣を向けても尚敵意を向けて来なかった、この余裕綽々の魔女から悪感情を向けられる存在。それ以外に考えられまい」

氷の魔女「おや。そなた、あの時逃した人間か」

傭兵「……覚えていたか」

氷の魔女「あの有象無象の中でも特別活きの良い者だったからな。わたしの覚えは良かった。光栄に思って良いぞ」



381:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 18:34:49.606 ID:gMkl+RXx0

傭兵「ふん。……だがこれで確信できたぞ勇者。あの魔女を倒したのはやはり今お前が持つその聖剣で間違いない」

傭兵「伝承通り、奴を倒してしまおう」

氷の魔女「その聖剣でわたしを倒せるだと……?」

氷の魔女「ふふっ。よく吠えるものだ」



382:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 18:36:08.456 ID:gMkl+RXx0

氷の魔女「さて。お喋りはこの辺りで良いだろうな」

氷の魔女「わたしの支配域、そしてこの玉座に土足で踏み入れたのだ。覚悟は出来ているな?」

氷の魔女「わたしを倒せると言うのならば、やってみせよ、人間」


勇者「……来るぞ!!」



383:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 18:38:04.091 ID:gMkl+RXx0

ピシピシピシ……!

パキィィィィィン!!


勇者「氷の魔法か!!」


主「キィーーーー!!」

ボゥッ!!



384:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 18:38:26.582 ID:gMkl+RXx0

勇者「主の炎が氷を相殺した……さすがは俺の主だ」

傭兵「この炎が盾になってくれるなら……行けるぞ!」

メロンパン職人「……」


メロンパン職人(これ終わるまでずっと主の背中に張り付いていよう……

メロンパン職人(二人とも、俺抜きで頑張ってください)



385:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 18:39:22.925 ID:gMkl+RXx0

主「キィキィ」バササッ!

氷の魔女「……生意気な鳥。勇者の眷属め。もっと地下深くに封印しておけば良かったか」

勇者「あっ! お前いま、主のことを気安く鳥って言ったな!」

勇者「そういえば主のこと閉じ込めたりしてたみたいだし、そこ含めて絶対許さないからな!」

氷の魔女「主……?」

氷の魔女(お前が下なのか)



386:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 18:43:03.797 ID:gMkl+RXx0

氷の魔女(あの鳥は本来、聖剣に選ばれし勇者に従う下僕の筈だが)

氷の魔女(……と言うか、なんてものを頭に被せているのだ)

氷の魔女(やはり勇者の考えることはわからん。そこは先代も今代も変わらんか)



388:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 18:48:33.028 ID:gMkl+RXx0

氷の魔女「だが、そうさな」キィーーン……

パキパキパキパキ!!


主「!!」

ボゥッ!!


氷の魔女「相殺されるのならば、絶えず撃ち続ければ良いだけの話」



389:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 18:49:24.890 ID:gMkl+RXx0

パキパキパキパキ!!

主「キィ……!」

ボゥッ!

パキパキパキパキ!!


氷の魔女「これでその鳥は動けまい」

氷の魔女「そしてわたしは片手間でお前たちを迎え撃てば良い」

氷の魔女「なに、この程度のこと。造作もない」

ピシィィィ!!

勇者「うわっ!?」バッ!

氷の魔女「今代の勇者。お前にとっては初めての戦闘でも、わたしにとっては二度目のことだ。そう簡単に行くとは思うなよ?」



390:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 18:55:29.143 ID:gMkl+RXx0

勇者「くそっ……!」

氷の魔女「ふむ。その様子ではその鳥をよく使いこなせていないらしいな勇者よ」

勇者「あっ! また鳥って言った!!」

氷の魔女「その鳥は、お前を葬ってからもう一度封印してやろう。二度と抜け出せぬよう、念入りにな」



391:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 18:56:11.080 ID:gMkl+RXx0

勇者「これじゃあ主から離れられないぞっ」

勇者「少しでも離れたら……」


ピシピシパキィィィィィン!!


勇者「危ねえっ!」

勇者「どうする……」

勇者「この状況を打開する方法は……!」


聖剣「>>396



395:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 18:57:58.674 ID:pl1CaXUI0

替えのパンツ……



396:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 18:58:01.533 ID:K9EUO/vs0

予備の品と思い出の味とが、替えの利かぬ大切なものを蘇らせる。私が……僕がかつて果たせなかった贖罪を、今こそ…………

今度こそ君に告げよう。『人の温もりを思い出せ。心を喪いし女。……僕の愛した女(ひと)。』

……お許しいただけますよね?如何なる姿にあっても変わらぬ光輝を放つ者。万物の希望たる我らが女神よ……



399:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 19:01:56.942 ID:z2YF6y4oa

急展開どころの話じゃねえ!



401:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 19:05:00.137 ID:qMifTBgpd

なんのネタこれ



404:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 19:07:58.939 ID:gMkl+RXx0

聖剣「予備の品と思い出の味とが、替えの利かぬ大切なものを蘇らせる。私が……僕がかつて果たせなかった贖罪を、今こそ…………

今度こそ君に告げよう。『人の温もりを思い出せ。心を喪いし女。……僕の愛した女(ひと)。』

……お許しいただけますよね?如何なる姿にあっても変わらぬ光輝を放つ者。万物の希望たる我らが女神よ……」


勇者「…………」

勇者「…………またわけのわからないことを。ポエムかよ」



406:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 19:08:41.142 ID:gMkl+RXx0

氷の魔女「そら、どうした。そのまま亀のように引き篭もっているつもりか?」

氷の魔女「鳥に守られて、今代の勇者は情けのないやつだな」

パキパキパキパキ!!

主「––––––––!!」

ボゥッ!!


勇者「くっ、とにかく今は考えるしかないか!」



407:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 19:11:21.816 ID:gMkl+RXx0

勇者「今の安価は、パッと聞いた感じ呪文って訳でも無さそうだな」

勇者「キーワードは……『予備の品』『思い出の味』か?」

勇者「替えの効かぬ大切なものって何だ? 贖罪って何のことだ?」

勇者「わかんねぇ……この剣が愛した人って誰だよ。剣のくせに恋でもしてんのか?」

勇者「あとは……」

勇者「後半なに言ってたか忘れたわ。我らが女神?」

勇者「もっかい言って」

聖剣「…………」

勇者「…………」


パキィィィィィン!!!


勇者「うわ冷たっ!?」

主「キィ……!」



408:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 19:23:01.155 ID:gMkl+RXx0

勇者「くっ、脚が……!」ピキピキ


氷の魔女「ふふ。今、火力が落ちたように見えたぞ。その鳥もいつまで保つかな?」

パキィィィィィン!!

主「––––––––!!」

ボゥッ!!


勇者「くそっ、こうなりゃヤケだ!」



409:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 19:23:31.640 ID:gMkl+RXx0

勇者「おい、氷の魔女!!」

氷の魔女「うん?」

勇者「『予備の品!!』『思い出の味!!』聞き覚えはないか!?」

氷の魔女「!」



410:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 19:24:18.691 ID:gMkl+RXx0

勇者「……へへっ、その反応。どうやら何かがあるらしいな」

勇者「『替えの効かぬ大切なもの!!』『贖罪!!』これでどうだ!」


氷の魔女「……」


氷の魔女「いや、まったくもって覚えが無さすぎて逆にびっくりしている」

勇者「ダメかぁーーーー!!」



413:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 19:29:33.346 ID:gMkl+RXx0

氷の魔女「お前は一体何を言っているのだ……?」

勇者「ぐぬぬ……スカを引いたか?」




傭兵「そこ、少し気を抜きすぎではないか?」

ヒュッ


氷の魔女「!」

勇者「傭兵っ、いつの間に!!」


ズバッ!



415:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 19:35:32.436 ID:gMkl+RXx0

氷の魔女「……ふふ。目敏いやつめ。やはりそなたは良いな」

傭兵「ッ!」

傭兵「効いていないのか……バケモノめ」

傭兵(やはり勇者の聖剣でなければダメなのか)


パキパキパキパキ!!

傭兵「くっ!」バッ!



417:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 19:38:54.278 ID:gMkl+RXx0

傭兵「ッ!」ズザァッ!

勇者「傭兵! 大丈夫かっ!?」

傭兵「……利き腕をやられた。だが、そもそもとして聖剣ではないこの剣では、奴に通用しないみたいだな」

傭兵「それより先ほどの魔女との問答はどういう意味だ? 何やら考え込んでいたみたいだが」

勇者「ああ! 傭兵も聞いてくれ」



418:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 19:40:10.670 ID:gMkl+RXx0

勇者「『予備の品』『思い出の味』『替えの効かぬ大切なもの』『贖罪』そして『我らが女神』。心当たりは?」

傭兵「!」

勇者「おっ。何かわかったか?」


傭兵「いや、何を言っているんだかさっぱり」

勇者「ダメかぁーーーー!!」



420:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 19:42:52.636 ID:gMkl+RXx0

傭兵「こんな状況で何をブツブツ言っているんだ。君の奇行は今に始まった訳ではないが、こんな時くらい真面目にやらんか!」

勇者「だって安価が!!」

傭兵「何だそれは!」


パキパキパキパキ!!

ボゥッ!!

主「キィ……」



421:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 19:49:51.211 ID:gMkl+RXx0

傭兵「とにかく私は腕を。君は脚をやられている。この鳥の近くにいれば氷は溶かせるだろうが、いつも通りの動きは出来ないだろうな」

勇者「あーーっ! 鳥って言った!! 傭兵まで主のことを鳥って言ったぁ!! お前のことは信じていたのに!!」

傭兵「今はそんなことどうでもいいだろう!!」


パキパキパキパキ!!

ボゥッ!

主「…………」



423:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 19:59:19.022 ID:gMkl+RXx0

勇者「傭兵も考えてくれよ。予備の品と思い出の味が替えの効かぬ大切なもので、贖罪を何とかする話なんだけど」

傭兵「待て……この鳥、弱って来ていないか?」

勇者「なにっ!?」

主「キィ……!!」

ボゥッ!


氷の魔女「ふむ。まあそうだろうな。全盛期ならばいざ知らず、その鳥は今日封印を解かれたばかりなのだ。そういつまでも保つ盾ではないだろうな」



425:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 20:00:18.684 ID:gMkl+RXx0

勇者「くそっ、俺が不甲斐ないせいで主に負担をかけるなんて……何とかしなきゃ……!」

勇者「何とかするためにも傭兵、思い出の味と予備の品が」

傭兵「ええいっ、もうその話はよせ!!」

勇者「何でだよ!!」

傭兵「見てわからんのか!?」

氷の魔女「お前はここにコントをしに来たのか?」



427:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 20:09:50.748 ID:gMkl+RXx0

主「キィ……」

ぼひゅっ


勇者「ああ……主の炎が……!」

氷の魔女「その鳥も限界が近いようだな」

勇者「俺が安価を達成できなかったばっかりに……ッ!」

傭兵「君はさっきから何を言っているんだ……」


氷の魔女「どれ、これでお終いか?」

パキパキパキパキ!!

主「…………!!」

ボゥッ!!


氷の魔女「ふむ。死に体でよくもまあ。健気なものだ」

氷の魔女「しかし肝心の勇者がこれではな。先代と比べるべくもない。今代の主人には恵まれなかったようだな、鳥よ」



428:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 20:19:43.023 ID:gMkl+RXx0

傭兵「このままではジリ貧だ……この鳥の炎もいずれ尽きるぞ!」

勇者「主……」


主「キィ……」チラッ


勇者「!」

主「……」

勇者「……」

主「……キィ」

勇者「なんだ……?」

勇者(何かを伝えようとしているのか?)



429:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 20:20:37.692 ID:gMkl+RXx0

勇者「ともかく、これ以上待っていても状況は良くならねえ……!」

勇者「頼む、聖剣! もう一度だ!」

勇者「もう一度、俺にチャンスをくれ!」


聖剣「>>434



433:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 20:23:15.572 ID:K9EUO/vs0

した



434:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 20:23:16.230 ID:A0yiqkw2a

女神様にメロンパンを……



435:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 20:28:42.374 ID:gMkl+RXx0

聖剣「女神様にメロンパンを……」

勇者「……女神にメロンパン?」



436:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 20:29:24.968 ID:gMkl+RXx0

勇者「女神は知らねえけど、メロンパンならあるぞ……」

勇者「おい、メロンパン職人!!」

……

勇者「メロンパン職人! お前ちょっと出てこいよ!」

……

勇者「主の背中に隠れてんだろ!! いいから出てこいよ!!」

……


メロンパン職人「なんでバラすんですかぁ……」ヒョコッ



437:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 20:35:24.847 ID:gMkl+RXx0

勇者「チッ。呼んだらさっさと出てこいよ……」

メロンパン職人「ひどい!! と言うか、こんな状況で俺を呼んで何をさせようってんですか!? 何もできないですよ! メロンパン職人だもの!」


氷の魔女「メロンパン職人……? ああ、そなたか」

氷の魔女「そなた、勇者の連れだったのだな」

メロンパン職人「ひっ……ま、魔女さん……」

氷の魔女「そなたはメロンパンを広めるためにここへやって来たと言っていたな。だが、その様子ではどうやら違ったようだ」

氷の魔女「わたしは嘘が嫌いだ。騙されるのが嫌いだ」

氷の魔女「お前、わたしに嘘を吐いたな?」


メロンパン職人「ひぃぃぃっ!!?」



440:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 20:42:11.132 ID:gMkl+RXx0

勇者「情けない声上げるなよ。それより、お前に頼みがあるんだが」

メロンパン職人「何ですかね!? もう生き残るためなら何だってしますよ!」

勇者「女神にメロンパンを」

メロンパン職人「はい?」

勇者「女神にメロンパンを」

メロンパン職人「……」

勇者「解釈の仕方はお前に任せる。お前こそがこの戦いの鍵だ。あとは頼んだぞ」

メロンパン職人「……」

メロンパン職人「…………え、何それ」



444:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 21:02:12.677 ID:gMkl+RXx0

パキパキパキパキ!!

パキィィィィィン!!


ボゥッ!!

主「…………」

シュゥゥゥゥ…!


勇者「主……!」



445:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 21:03:19.310 ID:gMkl+RXx0

勇者「くそっ、主にばっかり負担を掛けちまって……俺は何をやってるんだ……!」

勇者「俺は、主の信徒だぞ……それが、主に守られてばかりでどうするんだよ……」

勇者「……俺が」

勇者「俺が、守らなきゃならないだろうが!!」バッ!

傭兵「勇者!?」


パキパキパキパキ!!

ズバッ!!

勇者「はぁ、はぁ……ぐぅっ!」ピキピキ


主「キィ……」



446:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 21:04:45.411 ID:gMkl+RXx0

氷の魔女「ほう。身を呈して下僕を守るか」

傭兵「勇者! 何をやっている! 腕が……!」

勇者「うるさい! 腕くらい凍っても、剣は振れる」

勇者「むしろ取り落とさなくなった分、ちょうどいいじゃないか」グググッ

氷の魔女「……よくやるものだ」

パキパキパキパキ!!



448:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 21:13:44.562 ID:gMkl+RXx0

勇者「はぁ、はぁ!」

氷の魔女「ふふっ。どうした? 威勢良く出て来た割にもう降参か」

勇者「……誰が!」


勇者(主は限界が近い……)

勇者(傭兵ももうボロボロだ)

勇者(メロンパン職人は……)チラッ


メロンパン職人「ええと、ええと、女神様。メロンパンです。メロンパンを捧げますので、どうか勇者さんを助けてください」


勇者(……メロンパン職人も安価のために精一杯やってくれている)



451:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 21:38:05.321 ID:gMkl+RXx0

勇者(今俺ができること。俺がすべきことは)

勇者(……)


勇者(……最初から、変わってなんかいないんだよな)

勇者(……)


……スウーー……


勇者「あいつを、この剣で叩き斬ることだ!!」


氷の魔女「!」

氷の魔女(纏う気が変わった)

氷の魔女(……来るか?)



452:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 21:39:43.974 ID:gMkl+RXx0

勇者「主よ!」

主「キィ……!」

勇者「もう限界かもしれないが、最後にもう一度力を貸してくれ」

傭兵「何をするつもりだ?」

勇者「あいつを叩き斬る」

勇者「そのために、この剣に纏わりついた氷を溶かすんだ」

主「……」

勇者「これじゃあ刃が隠れて、魔女が斬れないからな」



453:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 21:41:09.255 ID:gMkl+RXx0

傭兵「……策は?」

勇者「……」

傭兵「まさか、無策で突っ込む気かっ?」

勇者「もう、それしかないだろう」

勇者「安価も、色々やってダメだったんだ。正面から斬りに行くしかないだろう」

勇者「大丈夫。脚が凍らされたって、必ずあいつのもとに辿り着いてみせるさ」

傭兵「……」



454:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 21:42:19.345 ID:gMkl+RXx0

傭兵「私も行こう」

勇者「!」

傭兵「君が死んで、私が生き残っても仕方あるまい。私の剣では、奴は倒せないからな」

勇者「けど、お前……」

傭兵「私の剣で奴に敵わなくとも、君の盾の役割くらいは務めよう」

傭兵「問答は無用だ。どうせ死ぬのなら、死に方くらいは自分で選ぶ。止めても無駄だ」

勇者「……傭兵」

傭兵「さあ、炎の鳥よ。勇者の聖剣の氷を溶かせ」

主「……キィ」



457:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 21:46:52.984 ID:gMkl+RXx0

勇者「ダメだ、そんなのは」

傭兵「!」



458:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 21:47:34.963 ID:gMkl+RXx0

勇者「死に方を選ぶとか、そんな悲しいこと言うなよ」

傭兵「まだそんな甘いことを……!」

勇者「俺が選ぶのは勝ち方だ。人の死なせ方なんかじゃない」

傭兵「……傲慢だな。手段を選べる猶予はとうに過ぎている」

傭兵「綺麗事だけで何もかも解決できるほど、世界は甘くない」

勇者「うるさいな! その綺麗事を実現させるのが勇者の役目だろ!!

勇者「お前が死ぬやり方なんて、俺は絶対選ばないかんな!!」

傭兵「……!!」

勇者「お前はどいてろ。メロンパン職人の手伝いでもしとけ」



463:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 21:52:30.867 ID:gMkl+RXx0

勇者「主よ!! この聖剣に炎を!!」

勇者「どうせなら氷溶かすだけじゃなくていい! 今あるありったけの炎をくれ!!」

勇者「その炎、あいつの所まで、持って行ってやるからさ!!」

主「……」

主「…………」



主「キィーーーーーー!!!!」

ゴゥッ!!!



465:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:06:01.427 ID:gMkl+RXx0

バサッ!!


勇者「へ?」

主「キィーーーー!!」バササッ!

勇者「こ、氷を溶かしてくれるだけでいいんですよ!?」

主「…………」バササッ!

勇者「べ、別に羽ばたかなくても!」

バサッ!!


勇者「な、何でこっちに突っ込んで来るんだ、主よ!」

主「––––––––!!」

勇者「ひええっ!?」



466:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:06:51.783 ID:gMkl+RXx0

シュンッ…


勇者「……!!」

勇者「……」

勇者「あれ?」

キョロキョロ

勇者「……主は?」


ジュゥゥゥゥゥ……!!

勇者「剣の氷は……溶けてる」

勇者「主はどこに行ったんだ?」


ヒラヒラッ…

勇者「ん?」



467:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:07:44.297 ID:gMkl+RXx0

パサッ

勇者「これは、傭兵のパンティ! 主が被ってたやつだ」

勇者「おーい、傭兵! 主はどこに行ったんだ?」

傭兵「……今、聞き捨てならない単語が出てきたが、今は忘れよう……」


傭兵「鳥は今、聖剣の中に入って行った」

勇者「……何?」

傭兵「体に纏った炎で氷を溶かして、お前の聖剣の中に入って行ったんだよ。信じがたいことだが」

勇者「聖剣に……」



468:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:08:09.752 ID:gMkl+RXx0

聖剣「……」


勇者「お前……」


聖剣「………………」


カッ!!


ゴゥッ!!!!



469:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:08:57.291 ID:gMkl+RXx0

勇者「お前、そんな力があったのかよ」

聖剣「……」メラメラ

勇者「これ、主の炎だよな」

勇者「……」

勇者「……これなら、刃先が凍るのを気にしなくてもいい」カチャッ

勇者「やれることが、シンプルでいい……!」


氷の魔女「……」


勇者「行くぞ!!」



474:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:30:54.341 ID:gMkl+RXx0

パキパキパキパキ!!

勇者「……ッ!!」ブンッ!


ゴゥッ!!


勇者「よーし、これなら氷なんて気にせず行ける! 今から行ってやるから、魔女、お前そこから動くんじゃないぞ!」

氷の魔女「……ふむ。生意気な」

氷の魔女「気安くわたしに近づくんじゃない」

ピキピキパキィィィィィン!!

勇者「おおおっ!!」ブンッ!

ゴゥッ!!



475:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:32:41.350 ID:gMkl+RXx0

……ズキンッ!

勇者「ッ!?」

氷の魔女「脚が覚束ないようだな、勇者よ」

氷の魔女「先ほどの氷結の影響か」

勇者「……!」

氷の魔女「卑怯とは思うなよ? わたしは高潔な戦士などではない。魔女だ」

氷の魔女「そこ、存分に突かせてもらうぞ」

パキパキパキパキ!!


勇者「くそッ!!」



476:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:34:00.716 ID:gMkl+RXx0

ドンッ

勇者「えっ?」


傭兵「……!!」ピシピシ


勇者「お前っ!!」

傭兵「いいから行け! 死にはしない!」

勇者「……!」

傭兵「お前が倒せっ!!」

勇者「ッ!」

タタタッ!



478:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:34:34.823 ID:gMkl+RXx0

パキィィィィィン!!

勇者「うおおおおっ!!」

ゴゥッ!!!!


勇者「––––––––!!」

ダッ!

氷の魔女「……」



479:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:35:25.498 ID:gMkl+RXx0

氷の魔女「……ダメか。あの剣も鳥も、先代と同じように使われては、敵わんな」

氷の魔女「わたしはかつて、アレにどうしようもなく敗れたのだから。それも仕方のないことか」

氷の魔女「……」

氷の魔女「……悔しいな」


ドシュッ!!



480:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:36:18.431 ID:gMkl+RXx0

勇者「はぁ、はぁ……」

氷の魔女「……」

勇者「はぁ、はぁ……」

氷の魔女「……」

勇者「……」

氷の魔女「……ごふっ」

ビチャビチャッ…!

勇者「……」


勇者「勝った……のか?」



482:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:36:41.393 ID:gMkl+RXx0

氷の魔女「……いいや、まだだ」

勇者「!?」



483:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:41:47.564 ID:gMkl+RXx0

勇者「どうして……!!」

氷の魔女「痛いのは、嫌いなのだがな……」

勇者「聖剣で斬れば倒せるんじゃないのかよ!?」

氷の魔女「ああ……効いた。とても痛い。その聖剣はわたしにも通用する……」

勇者「なら、何で……!」

ビチャビチャ…


氷の魔女「わたしをその聖剣で殺せるなどと、誰が言った?」

氷の魔女「聖剣で殺せるのなら、わたしは何故、先代の勇者に殺されなかった?」

勇者「!!」



484:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:46:37.870 ID:gMkl+RXx0

氷の魔女「痛いものは痛い。聖剣で傷もつく」

氷の魔女「もう、動くのも億劫だ。このまま眠ってしまいたいくらいだ」

氷の魔女「だが、死なない」

氷の魔女「わたしは不死の法を得している」

氷の魔女「聖剣などでは殺されないよ」

氷の魔女「お前のその鳥と、同じだな」

勇者「……」



485:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:59:50.349 ID:gMkl+RXx0

傭兵「古の勇者が行ったのは、討伐ではなく封印……!! そういうことか……!」

氷の魔女「察しが良いのは好きだぞ。傭兵」

氷の魔女「そう。わたしは封印された」

氷の魔女「先代の勇者も考えたものだ……不死者の封印に不死鳥を使うとは」

氷の魔女「おかげで封印も永く強固なものとなった」

勇者「! 先代は、主を封印に使ったのか」



488:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 23:04:01.974 ID:gMkl+RXx0

氷の魔女「今負った傷も、時が経てばいずれ癒えよう」

氷の魔女「その時は勇者。今度こそお前を滅ぼそう。わたしの命は尽きなくとも、お前の命は一つだからな」

氷の魔女「わたしが生きている限り、必ず成し遂げられよう」

氷の魔女「わたしは、やられっぱなしなのは大嫌いだからな」

勇者「……」



氷の魔女「……それが嫌ならば、鳥を使え」

勇者「!」



490:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 23:04:41.179 ID:gMkl+RXx0

勇者「お前……」

氷の魔女「……」

勇者「……」


勇者「……」

勇者「俺は……」


聖剣「>>495



494:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 23:08:59.470 ID:hZxtXVqv0

メロンパンでパワーアップさせれば大丈夫



495:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/13(火) 23:09:01.272 ID:K9EUO/vs0

憎しみは時に心を曇らせ刃を鈍らせます
愛を以て接しなさい



508:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 00:18:53.446 ID:ALqD39+a0

聖剣「憎しみは時に心を曇らせ刃を鈍らせます
愛を以て接しなさい」

勇者「……」

勇者「愛を以て、接する……」

勇者「……」



510:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 00:19:39.621 ID:ALqD39+a0

勇者「……」

傭兵「勇者、何をしている! 折角魔女自ら封印の方法を示したのだ!」

傭兵「早く封印するんだ!」

勇者「……」



512:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 00:19:57.450 ID:ALqD39+a0

勇者「なあアンタ。一つだけ聞いてもいいか」

氷の魔女「……なんだ?」

勇者「どうして俺に封印の方法を教えてくれたんだ?」

勇者「俺、頭悪いからさ。主を使っての封印なんて、お前に言われなきゃ自力じゃ思いつかなかったと思うぞ」

氷の魔女「……」

勇者「アンタの望みは何だ?」

勇者「封印、されたいのか?」

氷の魔女「……」



513:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 00:21:19.581 ID:ALqD39+a0

氷の魔女「わたしの望みなど、聞いてどうする。お前の選択肢は限られているはずだ」

氷の魔女「死にたくなければ封印しろ。死にたいのであれば放っておけば良い。いずれ傷を癒して殺しに行ってやる」

勇者「今、話を逸らしただろ。俺が聞いてることに答えてくれ」

氷の魔女「……」



514:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 00:22:14.999 ID:ALqD39+a0

勇者「聖剣が言ってたんだ。憎しみは心を曇らす。愛を以て接しろって」

氷の魔女「聖剣が言った……? 何の話だ」

勇者「そこはまあ気にするな」

勇者「なあ。アンタ、不死者なんだろ? いいのかよ。封印されたってずっと生きてるんだろ?」

勇者「俺を憎んだまま……先代勇者のことだって憎んだまま、ずっと封印されていたんだろ」

勇者「このままずっと人を憎んだまま、何百年も、何千年も生き続ける。それってしんどくないか?」

氷の魔女「……」


氷の魔女「わたしは魔女だぞ。人を憎むことなど」

勇者「疲れるだろ。ずっとだと」

氷の魔女「……」



515:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 00:23:08.437 ID:ALqD39+a0

氷の魔女「……お前は何が目的だ?」

勇者「最初に聞いただろ。アンタの望みを聞きたい。それから決断をしたい」

勇者「憎しみは心を曇らすって言ったよな。アンタは人を憎んで、人はアンタを憎んで、それで戦って」

勇者「でも、最初はどうだったんだろうな。心が曇って見えなくなっているだけで、本当は、やりたいことが別にあったんじゃないか?」

勇者「少しボタンを掛け違えただけで、本当はもっと仲良くできていたんじゃないか?」

勇者「それって、今からだと遅いのかな」

勇者「死ぬまで……いや、死ねないから永遠に憎しみあい続けるって。なんだか悲しいじゃないか」

勇者「お前も人間も笑って終わらせられるような選択って無いのかな。相容れることは、もうできないのかな」

氷の魔女「……」



516:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 00:23:37.290 ID:ALqD39+a0

氷の魔女「……お前は本当に変わった奴だな。先代勇者でもそのようなことは言わなかったぞ」

氷の魔女「……最初は大それた理由など無かった。わたしはただ、死にたくなかっただけだ。不死の法を会得したのは、ただそれだけ」

勇者「それだけで会得しちゃうもんなのか、不死って」

氷の魔女「天才だったからな。……あと、わたしは話の腰を折られるのは嫌いだ」

勇者「ごめんなさい」



517:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 00:24:02.786 ID:ALqD39+a0

氷の魔女「……お前に言われて考えてみたが、人間と敵対し始めた理由は……もう忘れてしまったよ」

氷の魔女「大きなことだったか、些細なことだったか、それすらもな」

氷の魔女「その始まりを忘れ、人間を蹂躙することに疑問を覚えることを忘れてしまって。その頃に現れたのが先代の勇者だ」

氷の魔女「そしてわたしは人の側の勇者に敗れ、封印された。丁度、今のようにな」

勇者「……」



518:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 00:24:35.009 ID:ALqD39+a0

氷の魔女「……封印されている間は、楽だった」

勇者「!」

氷の魔女「何も考えることがなかったからな」

氷の魔女「お前の言う通り、人間との終わらない闘争に。憎しみに、疲れていたのかもしれないな。わたしは」



519:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 00:25:14.764 ID:ALqD39+a0

氷の魔女「だから、わたしは封印を望んでいるのかもしれない」

氷の魔女「……うん。きっと、そうだ」

氷の魔女「疲れた。単純な理由だな」

氷の魔女「だからわたしは、お前に封印の方法を提示したのだろう」

氷の魔女「多分、それがわたしの望みなのだ」

勇者「……」



521:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 00:30:36.485 ID:ALqD39+a0

勇者「なら、––––––––」

氷の魔女「言っておくが、今更人間と慣れ合うつもりはないぞ」

勇者「!」

氷の魔女「言ったな。わたしはやられっぱなしは大嫌いだと」

氷の魔女「封印を望んでいたとしても、それが為されず生きているのなら、必ずお前に復讐してやる」

氷の魔女「それが嫌なら封印しろ」

氷の魔女「さあ、選べ」


勇者「……」


聖剣「>>526



525:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 00:33:21.398 ID:ocn1hHJm0

己の信じる道をいけ



526:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 00:33:24.899 ID:fZgmXKOBd

ロリババアっていいよね



528:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 00:34:15.976 ID:ALqD39+a0

聖剣「ロリババアっていいよね」

勇者「!?」



530:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 00:37:00.948 ID:ALqD39+a0

勇者「えっ。いまなんか滅茶苦茶シリアスな空気だったじゃん」

勇者「俺いま、かっこよく何かを決断しようとしてるところだったじゃん」

勇者「それ言うの、今?」


聖剣「ロリババアっていいよね」

勇者「……」



537:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 00:53:11.919 ID:ALqD39+a0

氷の魔女「何をブツブツと独り言を言っている? さあ、選べ。わたしに殺されるか。わたしを封印するか」

勇者「……」


勇者「……あほくさ。なんか急にどうでも良くなっちゃったよ」

氷の魔女「……何?」



538:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 00:53:37.974 ID:ALqD39+a0

勇者「いいよもう。好きにしろよ。愛を以って接するためにいろいろ事情聞いてみたけどさ。なんかもういいかなって」

勇者「なんかこういう話聞いた後にさ。封印しちゃうの、なんか違う気がするんだよな。まるで俺が悪者みたいじゃん」

氷の魔女「お前という奴は……!」



539:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 00:54:13.201 ID:ALqD39+a0

氷の魔女「恥ずかしいではないか! このわたしにここまで喋らせておいて、責任を放棄するつもりか!」

勇者「あーあー、聞こえない聞こえない」

氷の魔女「責任を取れ!!」

勇者「ごちゃごちゃ考えるのは性に合わないんだってば……どこへ行くなり、俺に復讐するなり好きにしてくれよ、もう」

氷の魔女「この……!!」



540:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 00:54:33.861 ID:ALqD39+a0

傭兵「待て待て待て待て」

勇者「うん?」

傭兵「黙って聞いていたが、さすがに今のは私もどうかと思う」

勇者「うん」

傭兵「と言うか、このまま野放しにするのはいかんだろう」

勇者「……それもそうだな。ふん縛って王都まで連れて帰るか」

氷の魔女「なんだと……!」

勇者「うるさいな。勝者は俺なんだ。決定権は俺にあるんだよ。もう反抗する力も無いなら黙ってろ」

氷の魔女「……くっ!!」



544:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 01:03:26.699 ID:ALqD39+a0

傭兵「縛った程度で大丈夫なのか? これでも、あの氷の魔女だぞ」

勇者「うーん」

氷の魔女「ふん、縄で縛った程度でこの私が拘束できるとでも?」

勇者「……なんだこの、偉そうに」

ボゥッ!

氷の魔女「あっ。やめろ、聖剣の火を近づけるな! 死なないが、熱いのは嫌いだ!」



581:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 12:35:27.222 ID:BLIPQwOfa

あんまり設定をごちゃごちゃ語るのも野暮かなと思ってたけどちょびっとだけ補足
読むのめんどいなら読み飛ばしてくれさい



582:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 12:37:21.137 ID:BLIPQwOfa

安価について
聖剣の安価は万能ではありません
どこまでできるかは俺の中である程度縛りを決めています

例えば聖剣が「実はメロンパン職人の正体はGカップの超絶美少女」と言ったところでメロンパン職人のおっぱいは膨らまないし彼のTNPは消滅したりしません
聖剣が「メロンパン職人は失われし王家の血筋」とか言ったとしても彼はただのパン屋の倅です
「メロンパン職人は手からからあげを出す能力を持っている」と言ったとしても彼にそんな能力が突然目覚めるわけでもないし
「メロンパン職人には実は隠し子がいる」と言ったとしてもそんなものは現時点では存在していないし、因果が捻じ曲がって彼の童貞が突然失われることもありません



583:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 12:37:35.544 ID:BLIPQwOfa

補足おわり



605:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 20:18:25.810 ID:ALqD39+a0

避難所


勇者「ただいま」

市民達「!!」



606:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 20:18:52.485 ID:ALqD39+a0

市民B「あ、あんた、朝出発して……! 生きてたのか!?」

市民A「どうせ魔女の前から尻尾を巻いて逃げ帰って来ただけだろう。大口叩いたくせに、結局––––」


勇者「魔女、倒して来たぞ」

市民達「!?」



607:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 20:20:22.249 ID:ALqD39+a0

勇者「これでみんな、地上に戻れるんだ」


市民達「…………」

勇者「……?」


勇者「どうしたんだよ、喜ばないのか?

市民達「…………」


勇者「みんな、外に出ないのか?」



608:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 20:21:07.711 ID:ALqD39+a0

勇者「早く行こうぜ。自分達の街だろ」

市民A「そ、そんなの、簡単に信じられるか! あの魔女が、お前みたいなガキに……」

傭兵「その男の言うことは本当だ。魔女は、もういない」

市民A「よ、傭兵っ……! あんたまで……」

傭兵「もう君たちの街に魔物は跋扈していない。魔女は倒された。……もう、この街の脅威は去ったのだ」

傭兵「信じられないのなら、上を見てくるといい。季節外れの寒気も去った。地上は、暖かいぞ?」

市民達「…………」


市民C「……俺、ちょっと外の様子見てくる」

市民D「お、俺もっ」

市民E「ま、待てよ」


バタバタバタバタ……


市民A「…………」



609:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 20:21:35.056 ID:ALqD39+a0

勇者「なあ、アンタも早く行こうぜ」

市民A「……お前、本当に……」

市民B「Aさん、俺たちも行こう! 誰も外から帰ってこない……その人たちの言うことは、多分本当だ!」

市民A「!」


市民A「…………」

市民A「…………これで嘘だったら承知しないからなっ!」

タタタッ……



610:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 20:22:05.271 ID:ALqD39+a0

勇者「……なあ。何で俺が言った時は信じてもらえなかったのにお前が言うとみんなすぐ信じたんだ」

傭兵「さあな」

メロンパン職人「日頃の行いじゃないですかね。傭兵さんの方が、なんだか頼りになりそうだし」

勇者「……お前、後で覚えてろよ」


ズタ袋「…………」モゾモゾ



611:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 20:22:39.988 ID:ALqD39+a0

氷の魔女(おのれ……なぜわたしがこのような……!)

勇者「あんまり暴れるなって。街の人にお前が見つかると、少しややこしいことになるんだ。大人しくしててくれ」ポンポン

氷の魔女(……気安く触るな!)


ズタ袋「もごもご!」


傭兵「氷の魔女も、ああなってしまうと哀れだな」

メロンパン職人「もうちょっと何とかならなかったんですかね……」



612:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 20:25:36.315 ID:ALqD39+a0

地上


市民達「…………」


勇者「みんな! どうだよ、これで信じてくれるだろ?」

市民C「ああ……確かに街に氷がない……」

市民D「……魔女は、本当に倒されたんだな」

市民E「けど、まさかこんな……」


勇者「ん?」



613:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 20:25:58.902 ID:ALqD39+a0

シュウウゥゥゥ……


市民達「……街が、燃やし尽くされているなんて……」

勇者「……」


勇者「あっ」



615:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 20:35:35.913 ID:ALqD39+a0

市民F「こんな……ひどい」

市民G「ああ、俺たちの街が」

市民H「氷漬けにするだけじゃ飽き足らず、火まで放ちやがったのか……くそっ、魔女め!」


勇者「……」

傭兵「……」

ズタ袋「……」



617:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 20:38:28.500 ID:ALqD39+a0

氷の魔女(火はわたしのせいではないのだが)

ズタ袋「もごもご」


傭兵「……」

勇者「……」


傭兵「……」チラッ

勇者「……」



勇者「ああ……魔女のやつ、許せないよな」

傭兵「!?」

氷の魔女(!?)



619:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 20:39:57.933 ID:ALqD39+a0

勇者「けど、人が生きている。みんなが生きている」

市民達「!」

勇者「市民達が生きていれば。人がいればそれが街だ。みんなが力を合わせれば、建物なんてあっという間に直せるさ」

勇者「魔女は、倒したんだ。この後はゆっくり直していけばいいさ」

市民達「…………」



ズタ袋「もごもご!」ジタバタ

傭兵「こら、暴れるなっ」



627:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 21:06:44.532 ID:ALqD39+a0

市民「おっ、勇者さん」

勇者「……あっ。あんたはあの時の魔石のおっさん」

市民「君ならこの街を何とかしてくれると思っていたよ。なんせ、そこらの若者とは目の色が違う」

勇者「は、ははは……そうかな?」

市民「君に魔石を出資して良かった。私の魔石は役に立ったかい?」

勇者「う、うん。もちろんさ!」

市民「ははは。やはりあの時の私の勘は間違いなかったようだ。君の顔を見ているとなんだかこう、ピン!と来てね」

勇者「そうですか」



628:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 21:09:35.536 ID:ALqD39+a0

市民「よくやってくれたよ、本当に……。ところで、あの時の約束は覚えているかな?」

勇者「約束?」

市民「ははは。うちの魔石の宣伝だよ! なんせ、あの氷の魔女の退治に役立てたんだ。これ以上のPRはないさ!」

勇者「……」

市民「ちなみに、どんな風に使ってくれたのかな?」

勇者「!」



629:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 21:09:56.757 ID:ALqD39+a0

市民「やっぱりこう、バーン!と、カッコよく魔女相手に決めてくれたんだろう?」

勇者「は、はい。こう、バーン!ってね!」

市民「ははは。私の魔石がどんな風に活躍したのか。話を聞くのが楽しみだ。後でゆっくり聞かせてくれよ?」

勇者「……」


勇者「……」チラッ

傭兵「言っておくが、私はこの件に関して何のフォローもする気はないからな。自分で何とかしたまえ」

勇者(話を聞かれる前に逃げよう……)



634:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 21:38:23.259 ID:ALqD39+a0

市長「勇者殿、あなたが我々の街を救ってくださったのですな」

勇者「ん? おっさんは……?」

市長「北の都市の市長です。あなたが立ち寄ってくれた避難所とは別の場所にいましたが、先ほど街の解放の報せを聞いて、飛んで来ました」

勇者「市長……」

市長「まさか街が燃やし尽くされているとは思いませんでしたが」

勇者「!!」



636:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 21:39:21.618 ID:ALqD39+a0

市長「それでも、先ほどあなたが言った通り。人がいれば街は直せる。復興できるのです」

市長「あなたは私達市民を守ってくれた。氷の魔女退治というあの伝説の勇者と同じ偉業を成し遂げた。あなたこそが今代の真の勇者でしょう!」

勇者「……あ、ああ。ありがとう」

勇者(なんだか罪悪感でまともに目を見れないぞ……)



637:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 21:40:51.065 ID:ALqD39+a0

市長「何かお礼をさせてもらわなければ」

勇者「!」

勇者「お、お礼なんていいよ。受け取れないよ」

勇者「お、俺ら、お礼のために頑張ったわけじゃないし、街も大変なんだし。その分街の復興とかに使ってださいって」

市長「なんと……お礼はいらないと?」

市長「しかしそれでは我々の気が済まない……せめて何か」

勇者「いや、本当、そういうの、本当にいいんで……」



638:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 21:41:14.780 ID:ALqD39+a0

ガサガサッ!

市長「!」

勇者「!!」


ズタ袋「……」


市長「……はて。今何かが動いたような」

勇者「気のせいでしょう」



639:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 21:42:01.893 ID:ALqD39+a0

勇者(まずい……このままここに引き止められてるといろいろとボロが出そうだ)

勇者「お礼なら王都で王様から貰うから。もともと王様の依頼で来たんだしさ。復興で大変な所からそんなの貰えないよ」

勇者「じゃあ俺ら、王都に行かなくちゃいけないんで! もう行くんで!」

勇者「傭兵!」

傭兵「まったく……落ち着きのない」

傭兵「魔女、しばらく大人しくしていろ」

ズタ袋「……」モゾモゾ

勇者「よっこいしょ」グッ

タタタッ!


市長「ああっ! お待ちを!」

市長「せめて休んで行って…………もう行ってしまわれたか」



640:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 21:43:38.216 ID:ALqD39+a0

勇者「ほらメロンパン職人、早く行くぞ」

メロンパン職人「え。急すぎないですか」

メロンパン職人「俺、ずっと魔女の城で身体冷やしてたし、もう少しゆっくりしたいんですけど」

勇者「つべこべ言うなよ。ほら、ボロが出ないうちに早く王都に帰らなくちゃ」

メロンパン職人「ボロ?」

勇者「こっちの話だ」



641:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 21:58:20.744 ID:ALqD39+a0

子ども「メロンパンのお兄ちゃん!」

勇者「!」


メロンパン職人「えっ。俺?」

傭兵「違う」



642:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 22:01:26.781 ID:ALqD39+a0

勇者「君はあの時の……」

母親「……」ペコリ

勇者「お母さんも一緒か」

母親「ごめんなさいね。引き止めてしまって」

勇者「いえいえ。これくらいいいですよ」



643:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 22:01:44.216 ID:ALqD39+a0

勇者「それで、何か用かな」

子ども「うん。お礼が言いたくて」

子ども「あの時のメロンパン、美味しかったよ。あと、お兄ちゃんが魔女もやっつけてくれたんでしょ?」

子ども「お兄ちゃん、ありがとうね!」

勇者「……」



644:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 22:02:26.659 ID:ALqD39+a0

子ども「ぼくも、お兄ちゃんの役に立てたかな!」

勇者「ああ。応援してくれたんだろ? おかげで力が湧いて来た。勝てたのは坊やのおかげかもしれないな」

子ども「ううん、そっちじゃなくて」

勇者「……ん?」

子ども「探し物のパンテ––––––––」

勇者「じゃあ!! 俺急ぐから!! みんな元気でな!!」



645:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/14(水) 22:09:48.604 ID:ALqD39+a0

街の外

メロンパン職人「良かったんですか? あんな別れ方で。なんだか急でしたけど」

勇者「うるさいな……」

勇者(母親の前で喋らせる訳にはいかんだろう)


ズタ袋「もごもご」



690:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 19:14:02.292 ID:oLoBaZmx0

とある場所


フードの男「どうもこんにちは」

魔将軍「……貴様か。本当に、どこにでも現れる男だ」



691:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 19:14:22.457 ID:oLoBaZmx0

フードの男「計画は順調ですか?」

魔将軍「既に整っている」

フードの男「それは良かった」

魔将軍「……こちらの心配をする前に、貴様の方はどうなのだ。氷の魔女の件に関しては一任している筈だ」

フードの男「……」

魔将軍「随分と遅れているようだが。本当にあの女の手綱を握れているのか」

フードの男「……いやぁ。あの魔女に関しては申し訳ない。私もここまで遅くなるとは思っていなかった」



692:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 19:14:46.589 ID:oLoBaZmx0

フードの男「どうやら久々の現世で自由を謳歌しているようですね。人間の、北の都市で少し遊んでいたらしい。ああ見えて、やんちゃな人なんですよ」

魔将軍「笑い事ではない。貴様、本当にやる気があるのか?」

フードの男「勿論。遅れには気付いていましたので。この間、氷の城まで様子を見に行って来ましたよ」

フードの男「大丈夫。あの魔女のプライドの高さだけは保証します。あまり乗り気ではなさそうなのは確かですが、彼女は絶対に約束を守りますよ」

フードの男「もうじき、魔女の生み出した氷の魔物達が王都を襲撃するでしょう」

フードの男「その時こそ……」

魔将軍「……」



693:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 19:14:59.641 ID:oLoBaZmx0

下級悪魔「た、大変です!」

魔将軍「!」

フードの男「……」



694:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 19:15:13.985 ID:oLoBaZmx0

魔将軍「……どうした」

下級悪魔「遠見の悪魔からの報告! 王都へ向けて進行中の氷の魔物達が、突如、一斉に消滅したとのことです!」

魔将軍「!」

フードの男「……ほう」



695:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 19:15:41.647 ID:oLoBaZmx0

魔将軍「貴様……話が違うようだが?」

フードの男「……この件に関しては想定外でした。まさか彼女がね」

魔将軍「魔女が裏切ったようだが」

フードの男「いえ。それは無いでしょう。恐らく、何者かに倒されたのではないかと」

魔将軍「あの女が……? 我らは手出しをしていない。まさか、人間に敗れたとでも言うのか?」

フードの男「そうなるでしょうね。遠見の悪魔に、北の都市の様子を確認させれば分かる筈」

魔将軍「……おい」

下級悪魔「は、はい! すぐに!」

タタタッ



696:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 19:16:01.447 ID:oLoBaZmx0

魔将軍「どうするつもりだ?」

フードの男「……修正が必要ですね」

フードの男「王都に関しては、保険はある程度かけてあります」

フードの男「ですがやはり、外から叩く役割も必要だ」

フードの男「貴方の配下を一部借りても?」

魔将軍「……」

フードの男「そんな嫌そうな顔をしなくても」



697:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 19:16:23.367 ID:oLoBaZmx0

魔将軍「貴様は……いまひとつ信用ならん」

フードの男「でも計画には乗ってくれたでしょう?」

魔将軍「……」

フードの男「貴方の直属の部下には、魔王様が存命の時からの古参が多い。大事にしたい気持ちはわかりますがね」

フードの男「魔女が役に立たなかった以上、その代役はどうしても必要だ」

フードの男「わかりますね?」

魔将軍「……」



698:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 19:16:45.870 ID:oLoBaZmx0

魔将軍「我らの目的は一つだ。配下の者達もそれを望んでいる」

魔将軍「その目的を果たすためであれば、好きにするといい」

魔将軍「ただし、失敗は許さん。例のものは必ず手に入れてこい」



699:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 19:17:34.746 ID:oLoBaZmx0

北の都市近郊の平原


傭兵「……勇者。その魔女、いつまでそのままにしておくつもりだ?」

勇者「ん?」

ズタ袋「もごもご」



700:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 19:18:20.936 ID:oLoBaZmx0

勇者「ああ、確かに。街はもう出たんだし、顔くらいは出してもいいかもな」

勇者「ほれ」ペロン


氷の魔女「ぷはっ」



702:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 19:19:21.509 ID:oLoBaZmx0

氷の魔女「おのれ……お前たち、このわたしにこのような屈辱を……!」

氷の魔女「わたしが快復した後どうなるか、覚悟は出来ているのだろうな!」


勇者「そんな袋から頭出しただけの状態で凄まれても」

氷の魔女「……くっ」



703:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 19:21:11.800 ID:oLoBaZmx0

氷の魔女(傷の治りと魔力の回復が遅い……よりによって、あの炎を纏った聖剣に貫かれたのが不味かったか)

氷の魔女(おのれ聖剣め……!)


メロンパン職人「ゆ、勇者さん、めっちゃ睨まれてますよ……!」

勇者「ほっとけよ。どうせ何も出来やしないんだ」

氷の魔女「この……!!」


勇者「ほれほれ」ユッサユッサ

氷の魔女「や、やめろっ、袋を揺らすんじゃない!」



705:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 19:29:34.630 ID:oLoBaZmx0

傭兵「しかし、今は無害だとしてもその魔女がいつ力を取り戻すかはわからん。突然背中から不意を打たれては敵わんだろう」

勇者「じゃあどうやって運ぶって言うんだよ。安価でもするか?」

メロンパン職人「安価……?」


聖剣「……」



706:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 19:29:56.629 ID:oLoBaZmx0

カッ!!



勇者「おわっ!?」

傭兵「!」

メロンパン職人「ゆ、勇者さんの聖剣が急に光った!」



707:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 19:30:59.034 ID:oLoBaZmx0

勇者「どうしたって言うんだよ急に。今までこんなこと無かった……––––––––」

勇者「!!」

勇者「……」

勇者「……あ、あぁ…………!」

勇者「あなたは……!」


主「キィキィ」バサバサ


勇者「主!!」



710:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 19:35:48.143 ID:oLoBaZmx0

勇者「主じゃないか! いやぁ、良かった。もう二度と会えないかと思ってた」

傭兵「分離できたのか」

メロンパン職人「でもなんだか、ちょっと小さくなってません?」

勇者「氷の城で少し無理をし過ぎたのかな。でも元気そうで良かったよ」

主「キィ」



711:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 19:41:18.356 ID:oLoBaZmx0

傭兵「……その鳥––––いや、主に魔女を運ばせてはどうか?」

メロンパン職人「確かに。少し小さくなっているけど、それくらいなら余裕で持って飛んでくれそうですね」

勇者「ばかやろう。主にそんなことさせられるか。荷物持ちなら俺がやる!」

氷の魔女「お前、今わたしのことを荷物と呼んだな!?」



712:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 19:41:35.144 ID:oLoBaZmx0

主「キィキィ」バササッ

がしっ


勇者「あ」

氷の魔女「あ」



713:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 19:43:57.209 ID:oLoBaZmx0

勇者「そんな! 主よ、荷物持ちなら俺がやるって!」

氷の魔女「また荷物って言った!」

傭兵「いいじゃないか。主が自分から持ったのだ。主の意思を尊重すべきではないのか?」

勇者「で、でもっ」

傭兵「それとも、君は主の意思に逆らうつもりなのか?」

勇者「ぐぬぬ……!」



715:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 19:50:37.258 ID:oLoBaZmx0

勇者「おい、メロンパン職人! 主に供物を捧げろ! 主を労うんだ! 早く!」

メロンパン職人「はいはい」


メロンパン職人「ほーら。メロンパンだよー」ヒョイッ

主「キィ」パクパク


勇者「あっ!!」



716:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 19:51:49.562 ID:oLoBaZmx0

勇者「こら! 雑に投げ渡すな! もっと恭しくお供えしなさい!」

勇者「相手は主だぞ! それは供物だぞ!」

メロンパン職人「そんなこと言ったって、飛んでるし……」


主「キィキィ」

シュボッ!


氷の魔女「お、おいっ……この鳥、少し燃えているぞっ」



717:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 19:52:49.929 ID:oLoBaZmx0

氷の魔女「袋に燃え移ったらどうするつもりだっ! すぐに止めさせろ!」

勇者「そんなこと言ったって、俺は主の意思に逆らうつもりはないし、主が燃えたいなら好きにさせてあげたいと思っている」

氷の魔女「この鳥は聖剣の勇者の眷属であろう!」

勇者「? 主はあくまでも俺の主であって、俺はただの一信徒でしかないぞ。失礼だから、そこ、勘違いするんじゃないぞ」

氷の魔女「このぉ……!」

主「キィ……」


メロンパン職人「なんか、主の方が若干困惑してませんかね」

傭兵「私が知るものか」

傭兵「だが、触ると面倒だ……勇者はそういう所、無駄に意固地になるからな。適当に合わせておけ」



722:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 20:10:10.197 ID:oLoBaZmx0

王都

女騎士「王都の貴族の、抜き打ち調査ですか?」

姫「ええ。お父様が決めたの。ほら、大臣の一件があったでしょう?」

女騎士「はい。……国の大臣が、まさかあんな物を所持しているとは」

姫「大臣の他にもそういう物を所持している者がいないか、一斉に調査するの。これを機に膿を出し切るんだ、って張り切っていたわ」

女騎士「大臣の件同様、この平和な世の中、暇を持て余した貴族達がどんな趣味をしているのか。わかったものではありませんね……」

姫「平和な世の中、ね……」



723:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 20:11:37.791 ID:oLoBaZmx0

女騎士「……北の都市のことをお考えですか?」

姫「……えぇ」


姫「勇者さま、今頃どうしているのかしら」

女騎士「……」



724:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 20:12:25.525 ID:oLoBaZmx0

北の平原、夕暮れ

勇者「日も暮れてきたし、今日はこの辺で休もうか」

メロンパン職人「行きと違って雪が無くなってるから寝るのも快適そうですね」

勇者「お前、ついこの間まで野宿に文句垂れてたくせにな」

メロンパン職人「ははは。慣れですよ、慣れ」


傭兵「……」



725:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 20:16:07.136 ID:oLoBaZmx0




メロンパン職人「くかー、くこー、くかー……」

主「zzz……」

ズタ袋「……」


勇者「魔女のやつ、頭まで袋にすっぽり入って寝るんだな」

勇者「……意外と居心地いいのかな?」



726:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 20:16:59.228 ID:oLoBaZmx0

傭兵「……勇者」

勇者「! 起きてたのか」

傭兵「少し話がある。ついてこい」


勇者「どうしたんだよ、こんな時間に話って」

傭兵「……」



728:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 20:19:12.135 ID:oLoBaZmx0

傭兵「私の荷物なのだがな」

勇者「うん」

傭兵「一つ失くなっているものがあった」

勇者「なにっ」

傭兵「……」



729:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 20:19:46.962 ID:oLoBaZmx0

勇者「どこかで落っことしたのか? まさか北の都市でか」

傭兵「おそらくな。だが、ずっと鞄に入れていた。落としたりするような物ではない。盗まれた線が濃いと見ている」

勇者「あちゃー……もしかして、大事な物だったりするのか?」

傭兵「……」



732:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 20:22:17.369 ID:oLoBaZmx0

勇者「うーん……盗まれたのかぁ」

傭兵「私はそう考えている」

勇者「犯人に心当たりはないのか?」

傭兵「……ある」

勇者「誰だよ」

傭兵「お前だ」

勇者「……」



733:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 20:25:12.866 ID:oLoBaZmx0

勇者「……」

勇者「はぁ!? ばっかお前、俺が仲間から物を盗む訳がないだろう?」

勇者「俺を疑ってるのか!?」

勇者「ちょっと待て、今俺の無実を証明するからな」

勇者「ええと、盗まれたのは多分避難所でのことだよな?」

勇者「鞄なら荷物置き場に置いてただろうし、日中なら誰か荷物取りに行ったりで人目もある」

勇者「なら、きっと夜しかない」

勇者「多分、みんなが寝ている間に……誰かが……」



734:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 20:26:22.486 ID:oLoBaZmx0

勇者「寝ている……間に……」

勇者「犯人が……」

勇者「……」

勇者「…………」

勇者「………………」

勇者「……………………」ダラダラダラダラ


傭兵「わかりやすい男だな」



735:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 20:27:11.742 ID:oLoBaZmx0

傭兵「さては、途中まで素で忘れていたな? 君にそんな演技が出来る訳がないと思っていたから、一瞬本当に無罪かと思ったぞ」

勇者「ち、違うって! 俺、何もしてないし!」

傭兵「色は?」

勇者「白」

傭兵「……」

勇者「……む、俺の無実という意味のシロ、な」

傭兵「自分で言ってて苦しくないか?」



736:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 20:27:59.512 ID:oLoBaZmx0

勇者「お、俺がそんな変態に見えるって言うのかよ!」

傭兵「変態かどうかはともかく、何をするかわからない男だとは思っている」

勇者「あのなぁ……大体、あの時は決戦前夜で大変だっただろ」

傭兵「そうだな」

勇者「すごいシリアスな感じだったじゃん」

傭兵「否定はしない」

勇者「あの雰囲気の後で下着泥棒とか、ありえないって」

傭兵「……私は盗まれた物が下着とは一言も言っていないのだが」

勇者「………………あっ!」



737:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 20:38:35.495 ID:oLoBaZmx0

勇者「いや、その、あの」

傭兵「はぁ……いい加減、観念したらどうだ」

勇者「べ、別に何もしてないし」

傭兵「視線が泳いでいるぞ」

勇者「気のせいだし」

傭兵「そして、自分の体の一部分を何度もチラチラと見ているな。そこのポケットか」

勇者「!!」



739:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 20:40:57.445 ID:oLoBaZmx0

勇者(こ、こうなったら、また赤ちゃん魔法を……!!)


傭兵「……」

傭兵「はぁ……別に、怒ってなどいない。返してくれればそれでいい」


勇者「!」



741:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 20:44:49.069 ID:oLoBaZmx0

勇者「お、怒ってないの?」

傭兵「ああ」

勇者「本当に?」

傭兵「そうだ」

勇者「……本当の本当に?」

傭兵「くどいぞ」

勇者「で、でも……」


傭兵「いいから早く返せ。怒るぞ」

勇者「すみませんでした」パッ



744:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 20:54:38.625 ID:oLoBaZmx0

傭兵「まったく……何を考えているんだか」

勇者「いや本当、すみませんでした」

傭兵「何故盗んだのか、聞いても?」

勇者「安価で……」

傭兵「またそれか。君は事あるたびにそれを口走るが、一体何なのだ?」

勇者「ひ、ひみつ……」



745:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 20:55:29.919 ID:oLoBaZmx0

傭兵「……まあいいだろう。君は氷の城で、これを鳥の頭に被せていたな?」

勇者「鳥じゃなくて––––––––」

傭兵「……」

勇者「あっ、何でもないです」

傭兵「……」


傭兵「……主に被せていたな?」


勇者(あ、合わせてくれた)

勇者(やっぱりこいつ、いいやつじゃん)



746:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 21:01:07.419 ID:oLoBaZmx0

傭兵「仮にそういう目的で盗んだのであれば、わざわざこれを主の頭に被せようなどという発想にはならんだろう」

傭兵「いや、主に被せるという発想も十分わからんが……」

傭兵「君の今までの奇行を見るに、何か特殊な事情がありそうだな」

勇者「……」

傭兵「ダンマリか。まあ、答えられないことならばそれでいい」



749:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 21:04:28.332 ID:oLoBaZmx0

傭兵「とにかく、今回は魔女の一件を片付けたことで許しておいてやる。あれは、君にしかできないことだった」

傭兵「それが必要だったと言うのなら仕方あるまい……何に必要だったのかはわからんが……」

勇者「ありがとうございます……」


勇者「まさか許してもらえるとは思わなかった……傭兵は心が広いんだな!」

傭兵「言っておくが、二度目はないからな」

勇者「あっ、はい」



750:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 21:08:53.775 ID:+QEGsuBR0

火の鳥?的な主に被られても、無事なパンティ



752:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 21:13:19.629 ID:6vT8lz5v0

何を燃やすかは主次第なんだろ



753:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 21:24:18.670 ID:oLoBaZmx0

……

勇者「ところで、その……」

傭兵「何だ」

勇者「……」

傭兵「何か言いたいことでもあるのか」

勇者「いやまあ、無理に聞くつもりはないんだけどさ」

傭兵「……私が女だったことが意外か」

勇者「お、おう」



754:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 21:25:14.384 ID:oLoBaZmx0

勇者「そのボロボロの––––––––ああすまん、今のは失礼だったか。そのマントは、男と思われるために?」

傭兵「怒りはしない。事実だからな。それと、別に隠しているつもりはなかった」

傭兵「仕事柄、男と思われていた方が色々とやりやすいからな。わざわざ訂正する必要がなかっただけの話だ」

勇者(まあ、本気で男と思われるつもりなら一人称も変えるよな)



755:>>752 燃え上がる主に乗っても勇者がすっぽんぽんにならないのと同じ理由 2018/11/15(木) 21:26:16.136 ID:oLoBaZmx0

勇者「でもその割にはなかなかかわいいパンティ––––」

傭兵「……」

勇者「––––––––あー、パン食いたいなぁ。でもメロンパンはもう飽きたんだよなあ」


傭兵「……はぁ。とにかく、話は終わりだ。君もそろそろ寝ろ。明日に差し支えるぞ」



756:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 21:26:33.743 ID:f++oK8YAa

傭兵はフルヘルムの甲冑姿なのかな



757:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 21:30:01.107 ID:Qdcg08tC0

中性的な顔なら髪短くして首と体の輪郭隠せばいけそう



759:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 21:33:10.411 ID:LmpRRMOJ0

>>757
女装が趣味のvipperによると、男性と女性では体の作りが全然違うらしいよ
男性は女性と比べて相当がっしりしてるとか何とか……



761:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 21:39:06.612 ID:08p1QhYO0

>>759
肩幅や骨盤の作りはよほど体格に恵まれているか筋肉だるまじゃないと隠せないな
傭兵だったら男みたいな女いてもおかしくないと思うけど



763:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 21:43:34.133 ID:f++oK8YAa

南斗聖拳最後の将みたいな感じなら性別不明っぽくはある



764:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/15(木) 21:44:28.744 ID:YDZ8LYaHa

鎧やローブで体つきを分からなくするのはよくある



766:あんまり深く考えずにフワッと考えてくれればいいかなって 2018/11/15(木) 22:12:08.574 ID:oLoBaZmx0

男の娘が描かれるとき鎧やマントで骨格の要所の輪郭を隠す手法がある
最初から女の輪郭で体を描いて「こいつは男だ」って言い張るのは邪道
そうするくらいなら最初から何かで輪郭を隠せ

って、男の娘に詳しいVIPPERが言ってた
だからその逆もまた有りかなって思った
VIPPERが言ってたから間違いないと思う


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822:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/16(金) 21:41:30.434 ID:meVLh7U80

……

……


勇者「あっ、おい。王都が見えてきたぞ!」

メロンパン職人「おおおぉぉ……! 帰ってきたんだ……なんか涙出てきそう」

傭兵「……」



823:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/16(金) 21:42:21.112 ID:meVLh7U80

勇者「北の都市でのこと、王様に報告しないとな」

メロンパン職人「俺が言うのもアレですけど、信じて貰えるんですかね。なんかすごいものを見てきた気がするんですが」

勇者「大丈夫だろ。そこに魔女本人もいるんだし」

氷の魔女「……ふんっ」プイッ

主「キィキィ」バサバサ



824:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/16(金) 21:43:24.669 ID:meVLh7U80

傭兵「そうか。勇者は王から直接依頼を受けていたのだな。下々の者が簡単に会えるものではないと思っていたが、聖剣の勇者となると話は別か」

勇者「ああ。ちょっとお風呂でな」

傭兵(……風呂?)

傭兵「まあ良い。勇者が王と会えると言うなら、私も同行させてもらおうか。雇い主の元は同じなのだ。間を挟むよりも話が早い」

メロンパン職人「お、王様と直接会えるんなんて……俺なんかが良いんでしょうか」

勇者「ああ。任せておけよ。俺は王様とも姫とも知り合いなんだ。城の中のことも詳しいし、王城だって顔パスさ」

メロンパン職人「おお……」



825:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/16(金) 21:50:57.226 ID:meVLh7U80

王城前


門番「……」



メロンパン職人「門番さんが居ますね」

勇者「ちょっと話をつけてくる。俺に任せておけ」

傭兵「大丈夫なのか?」

勇者「なぁに、今回はやましいことは何もないんだ。正面から堂々と乗り込んでやろうぜ」

傭兵(……今回は?)



826:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/16(金) 21:53:06.569 ID:meVLh7U80

勇者「たのもーっ」

門番「……うん?」

勇者「王様にお話があるんだけど」

門番「誰だ君は」

勇者「勇者です。あっちにいるのは連れの傭兵とメロンパン職人」

門番「勇者? 傭兵と……メロンパン職人……?」

勇者「はい」

門番「……」



828:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/16(金) 21:56:51.575 ID:meVLh7U80

門番「……その鳥は?」

勇者「主です。崇めてください」

門番「しゅ、主?」

主「キィ」

門番「……」

門番「そっちのズタ袋は? 少し大きいし、時々動いているようにも見えるが」

勇者「氷の魔女が入っています」

門番「……」

勇者「大丈夫です。今は袋に詰めて大人しくさせてますから何もできません」

門番「……」

勇者「あっ。もしかして、氷の魔女、知りません? あっちの方だけの伝承だからかなぁ……。氷の魔女って言うのは北の地方で伝わる話で––––」

門番(なんだこいつ。怪しいぞ)



829:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/16(金) 21:58:54.414 ID:meVLh7U80

門番「王様に会いたいと言ったね。残念だけど君のような怪しい者を軽々しく城に入れるわけにはいかない」

勇者「なんだって」

門番「大人しく帰りたまえ」

勇者「……いやいやいや。そもそも俺に依頼をしたのは王様なんだって」

門番「依頼?」

勇者「北の都市の調査だよ。知ってるだろ?」

門番「北の都市の調査……確かに、話に聞き覚えはあるが……」

勇者「そうそうそれそれ。帰ってきたから王様に報告したいんだ」



830:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/16(金) 22:00:23.980 ID:meVLh7U80

門番「……」

門番「しかし、君のような若者が、ねぇ……?」チラッ


メロンパン職人「な、なんだか苦戦してません? さっき顔パスって言ってたような……」ヒソヒソ

傭兵「本人が任せろと言ったのだ。我々は黙って見ていよう」ヒソヒソ


門番「……」チラッ


主「キィキィ」バサバサ


門番「……」チラッ


ズタ袋「もごもご」モゾモゾ


門番「……」チラッ


勇者「……ん?」モッコリ


門番「……」


門番(やっぱり怪しい)



831:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/16(金) 22:02:32.366 ID:meVLh7U80

門番「……一度、こちらの方で確認する。今日のところは大人しく帰りたまえ」

勇者「えっ。何でだよ。早く王様に報告したいんですけど」

門番「率直に言って怪しすぎる。君のような者を簡単に城に入れるわけにはいかないし、王様に会うなどもってのほかだ」

勇者「怪しいって、どこがだよ」

門番「わからないのか」



832:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/16(金) 22:06:19.954 ID:meVLh7U80

勇者(おいおい、まさかここで追い返されるのか?)

勇者(さっき傭兵とメロンパン職人に大口叩いた手前、ここであっさり引き返すとかちょっと恥ずかしいんですけど)

勇者(……)チラッ


傭兵「……」ヒソヒソ

メロンパン職人「……」ヒソヒソ


勇者(……)チラッ

聖剣「……」


聖剣「>>837



836:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/16(金) 22:10:10.542 ID:B1HTRYB3a

パンティを渡せ



837:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/16(金) 22:10:16.053 ID:LXdhjY6F0

光ってあげる



838:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/16(金) 22:13:27.150 ID:meVLh7U80

聖剣「光ってあげる」

勇者「ひ、光ってあげる……?」

聖剣「光ってあげる」

勇者「光ってくれるのか」



839:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/16(金) 22:15:55.580 ID:meVLh7U80

勇者「そうか。お前、自分が聖剣であると言うことを証明するために光ってみせるって言うんだな」

聖剣「……」

勇者「確かに聖剣の勇者であることを示せれば門番さんだって納得してくれるはず。なかなか良い案なのでは?」

勇者「……よーし。じゃあやってみろ。門番さんに見せてやれ! お前の、力強い輝きを!」シャラン

聖剣「……」



840:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/16(金) 22:17:21.392 ID:meVLh7U80

勇者「……」

聖剣「……」


勇者「……」

聖剣「……」


勇者「……」

聖剣「……」


勇者「……あれ?」



841:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/16(金) 22:22:50.817 ID:meVLh7U80

勇者「全然光らないぞ……」

勇者「聖剣、話が違うじゃないか」

勇者「お前、光ってくれるんじゃななかったのかよ」

聖剣「……」

勇者「ぐぬぬ」

勇者「ここでダンマリか。自分で考えろってか」

勇者「光ってあげる……光ってあげる……」

勇者「……」

勇者「……まさか、俺に光ってあげろと言っているのか?」


門番「何を一人でごちゃごちゃ喋っているんだ」



844:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/16(金) 22:34:52.367 ID:meVLh7U80

門番「それに……こんな所で剣を振り上げて、一体何のつもりだ。ここがどこだかわかっているのか?」

勇者「あっあっ、違う違う。そういうつもりじゃないんだってば」

門番「……」ガチャッ

勇者「俺は決して怪しい者じゃないんです!」

勇者「だからその構えた武器を降ろして! 危ないってば!」

門番「……」

勇者「よーしわかった。今から光ってやる。ちょっと光る方法探してくるからちょっと待ってろ」

勇者「大丈夫。俺は約束を守る男だから。その代わり、アンタも俺が光ればここを通してくれよ?」

門番(この男、話が通じないのか……?)



女騎士「何をやっているんですか……」

勇者「!!」

門番「あっ、女騎士殿」



848:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/16(金) 22:42:33.971 ID:meVLh7U80

女騎士「なんだか騒がしいと思って様子を見に来てみれば……あなた、何をやっているんです?」

勇者「女騎士じゃないか! 久しぶりだなぁ。元気してたか?」

門番「女騎士殿。まさか、この男とお知り合いですか?」

女騎士「………………はい」

勇者「何で今ちょっと間があったんだ」



852:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/16(金) 22:47:50.021 ID:meVLh7U80

女騎士「とにかく、その人は変わった人ですが、怪しい者では……悪い人ではありません」

門番「は、はぁ……しかし、」

女騎士「あなたがここに居るということは、北の都市から帰ってきたのですね?」

勇者「ああ。行って、全部解決してきたよ。その話がしたいからここに来たんだ」

女騎士「……良いでしょう。門番さん、通してあげてください。私が連れて行きますので」

門番「は、はいっ」



853:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/16(金) 22:52:38.289 ID:meVLh7U80

女騎士「さぁ。そちらのお連れの方も一緒に」

メロンパン職人「は、はい」

傭兵「……」

主「キィキィ」バサバサ

女騎士(あの鳥は……どこかで拾って来たのでしょうか)

女騎士(そこも含めてお話を聞かないとですね)


勇者「……」

女騎士「どうかしましたか?」

勇者「……いや」


勇者(どこかで光る方法考えないとな)



860:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/16(金) 23:29:21.436 ID:meVLh7U80

王の間

女騎士「勇者さんをお連れしました」

王「久しぶりだな、勇者殿」

勇者「王様、北の都市から帰ってきました」

姫「勇者さま!」

勇者「姫も、元気そうで良かったです」

王「ふむ……都市の調査、ご苦労だった」

王「色々とあったことは察するが……」チラッ


傭兵「……」

メロンパン職人「あわわわわわわ、ほ、本当に王様だ……」

主「キィ」

ズタ袋「……」


王「……」

王「まあ、とにかく話を聞こうじゃないか」



863:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/16(金) 23:54:45.332 ID:meVLh7U80

……

……

勇者「––––––––と言うわけで、王都に戻ってきました」

姫「氷の魔女……そんなことが」

王「まさか伝承の魔女が復活していたとは。北の地方のその伝承は私も知っている」

王「氷の魔女が復活していたとあれば、都市間の連絡が途絶えたのも納得が行く。そんな裏があったとはな」

王「そして、そなたが……」

傭兵「……」

王「……調査隊の騎士や、その他の同行していた冒険者達は?」

傭兵「私を除いて全滅した」

王「……そうか」



864:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/16(金) 23:57:03.626 ID:meVLh7U80

王「苦労を掛けた。そして良く生き残って、王都へ帰ってきてくれた。礼を言おう」

傭兵「……魔女を倒したのは勇者だ。確かに、調査として働いた分の報酬はいただくつもりだ。だが、礼は要らない。内容としては酷い有り様だったからな。痒くなるだけだ」

王「……」


女騎士「……王の前です。言葉を慎んでください」

傭兵「……ふん」

女騎士「……」



865:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/17(土) 00:07:20.785 ID:B5O8B/Xq0

メロンパン職人(な、なんか雰囲気が……勇者さん、何とかしてくださいよ……!)

勇者「ま、まあ落ち着いてくれって女騎士。傭兵も悪い奴じゃないんだ」

勇者「王様、こいつ、口が下手なだけなんです。許してやってください」

王「……良い。気にしていない。女騎士、下がってくれ」

女騎士「……はい」

傭兵「……」



867:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/17(土) 00:08:37.523 ID:B5O8B/Xq0

王「……して、その袋の中に、件の魔女が?」


ズタ袋「……」


勇者「はい。王都に入るときに頭を引っ込めさせましたが、中にいますよ」

王「伝承の魔女をこんなもので運搬するとは……」

勇者「ちょっと待ってくださいね」ゴソゴソ



868:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/17(土) 00:10:08.845 ID:B5O8B/Xq0

氷の魔女「……」


王「これが……氷の魔女」

姫「あ、あの、目を瞑っておられますが……」

女騎士「……生きているんですか?」


氷の魔女「……」



869:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/17(土) 00:12:15.765 ID:B5O8B/Xq0

氷の魔女「……」

氷の魔女「…………」

勇者「ん? ……あっ。こいつ、寝てますね。今起こすんで待ってください」


勇者「ほら、起きろよ。まだ真っ昼間だぞ。こんな時間から寝ててどうするんだお前。ダメになるぞ」

ペチペチ

氷の魔女「ん…………こら、叩くのをやめよ……わたしを誰だと思っている……」

勇者「氷の魔女だろ。今からお前の説明するんだから、起きてくれよ」

氷の魔女「……くっ」


王「……」



874:久々に出した人のキャラとか口調とか忘れかけてたから読み返してた 2018/11/17(土) 00:48:23.385 ID:B5O8B/Xq0

氷の魔女「お前が人間の王か」

王「そうだ」

氷の魔女「ふん……何ともつまらないな。いつの世も、王とはこんなものか」

王「……」

女騎士「あなた……!」

氷の魔女「なんだ? 女の騎士よ。主人を侮辱されて怒ったか?」

氷の魔女「だが、緩い殺気だな。ただ睨むだけではわたしは痛くも痒くもないぞ」

氷の魔女「それとも、その剣を抜いてみるか? 斬れるものなら斬ってみると良いだろう。斬ることができるというのならな」

女騎士「……!」



875:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/17(土) 00:53:17.420 ID:B5O8B/Xq0

勇者「またお前はそういうことを言う……王様はお前に話があるみたいなんだから、少しは聞けって」

氷の魔女「わたしが人の王などに礼を尽くす必要がどこにある」

勇者「仮にも囚われの身なんだから、もう少し大人しくしたらどうだ?」

氷の魔女「どうせ、殺すことができないのであろう? わたしに何を恐れろというのだ」

勇者「……」

氷の魔女「そもそも、わたしはわたしより偉そうな者は嫌いだ。話すことなどない」

勇者「……これじゃあ話にならないな」


勇者「主よ、お願いできますか」

主「キィ」

ボウッ


氷の魔女「あっ! やめろ……袋に燃え移ったらどうするつもりだ……熱っ!」


王「……」

姫「これが伝承の魔女さんですか……」

女騎士「……」



880:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/17(土) 01:06:38.575 ID:B5O8B/Xq0

王「……ごほん。勇者殿、その火を納めてくれ。話ができればそれでいい」

勇者「主よ、もういいそうですよ」

主「キィ」


王「さて、氷の魔女よ。聞きたいことがある」

王「お前はかつて、古の勇者に敗れ、その身を封印されていたな?」

氷の魔女「……ふん」

王「その封印は強固だった……話を聞くに、そこの鳥は」

勇者「主です」

王「……主は、不死鳥だそうな。その元気な姿を見るに、自然と封印が弱った訳でもあるまい」

王「火を苦手とするその性質から、自力で封印を解いたとも思えん。察するに、何者か……第三者の手によってお前の封印が解かれたと見える。違うか?」

氷の魔女「……」



881:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/17(土) 01:11:23.911 ID:B5O8B/Xq0

勇者「どうなんだよ」

氷の魔女「答える義理はない」

勇者「……」

氷の魔女「……」

勇者「……主よ、」

氷の魔女「やめろ」



882:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/17(土) 01:12:08.652 ID:B5O8B/Xq0

氷の魔女「ふん……まあいいだろう。熱いのを我慢してまで、奴らにそこまで義理立てする必要もないか」

氷の魔女「人の王、つまらない男とは言ったが凡愚ではないようだな」

王「……つまり」

氷の魔女「その通りだ。わたしの封印を解いた者がいる」

氷の魔女「そこの鳥を押し退けてな。おかげで、その鳥に仕返しができた」

氷の魔女「まあ、殺しても殺し切れんのでな。封印をし返すだけに留まったが」



884:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/17(土) 01:26:34.290 ID:B5O8B/Xq0

王「その、封印を解いた者の正体とは……!」

氷の魔女「……その者の正体は」

王「……」

氷の魔女「知らん」

王「……は?」

氷の魔女「知らんと言っている」

王「……」



885:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/17(土) 01:27:24.459 ID:B5O8B/Xq0

勇者「おい」

氷の魔女「ほ、本当に知らん。わたしは封印が解かれればそれでいいし興味もない。正体を探るつもりもなかったからな。鳥に命令をするのはやめろ」

勇者「……」

氷の魔女「ただ、そうさな。妙に強い魔力を持った者ではあったな。あれは人間ではあるまい」

勇者「他には?」

氷の魔女「王都を襲撃するよう言われた」

勇者「……何?」

氷の魔女「まあ、わたしは命令されるのが嫌いだからな。暫く無視をしてやっていたが……封印を解かれた分の義理はある。ここを、わたしの氷獣どもに襲わせる手筈となっていた」

王「王都の襲撃を企む輩、か……」



888:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/17(土) 01:33:15.981 ID:B5O8B/Xq0

女騎士「そ、その氷獣達は、今どこに」

氷の魔女「ふん。私が聖剣に敗れ、力を失ってしまったからな。維持できずに、道半ばで消滅したことだろう」

氷の魔女「奴は食えない者であったが、わたしが敗れることは計算の外であっただろう

氷の魔女「……ふむ。これであの常に余裕めいていた奴が、少しは慌てているとするならば、これはこれで悪くないか」

勇者「お前、仮にも恩人じゃないのかよ」

氷の魔女「義理は立てたが、そもそもああいう奴は好かんからな」


姫「けど、勇者さまが氷の魔女さんを倒したので……これで王都の襲撃は無くなったということですよね?」

王「……」



896:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/17(土) 03:00:32.776 ID:B5O8B/Xq0

王(伝承の魔女の封印を解いてまで王都を襲撃しようと企む者が、そう簡単に引き下がるものか……?)

王「……」

姫「お父様?」

王「……む。すまない、少し考え込んでしまっていた」

王「魔女よ。北の都市の件については許し難いことだが、この証言については感謝しよう」

氷の魔女「……ふん」



897:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/17(土) 03:02:47.027 ID:B5O8B/Xq0

女騎士「勇者さん、この魔女はどうするつもりですか?」

勇者「ん?」

女騎士「先ほどの情報は有益でしたが、これ以上の話は何も出て来ないでしょう」

女騎士「今は無害とは言え、力を取り戻せばまた北の都市と同じことが起こるかもしれません。そしてそれはいつ取り戻されるかもわかりせん」

女騎士「このまま袋に入れて連れ回し続けていても、いずれ回復し、また牙を剥くのでは?」

女騎士「私はやはり、今のうちに封印を掛け直すことが一番と思いますが……」

勇者「……」



898:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/17(土) 03:03:44.114 ID:B5O8B/Xq0

氷の魔女「ふふ。どうやらわたしが怖いらしいな、女騎士よ」

女騎士「危険人物であるということは正しく認識しているつもりです」

勇者「うーん。まあ、もう主による封印はしないって決めちゃったんだよな」

勇者「封印についての安価もあったけど、主で封印することについては一度も言われなかったし」

王「ほう……安価でも」

女騎士「なんだか久しぶりに聞きました、その単語……」



899:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/17(土) 03:06:29.642 ID:B5O8B/Xq0

勇者「なぁ。何か別の方法ってないかな。こう、封印とか大掛かりなものとは言わないでもさ」

勇者「悪さができる力だけでも封じられれば大丈夫だと思うんだけど」

女騎士「氷の魔女ほどの力を封じられるもの、ですか。難しいですね……魔法使いさんにも相談してみましょうか」

勇者「師匠か。それ、いいかもな。頭良いし」


姫「……あの」



900:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/17(土) 03:08:47.638 ID:B5O8B/Xq0

勇者「姫? どうしたんですか」


姫「聖女さまを頼ってみると言うのは如何でしょうか」


勇者「聖女さま?」

姫「はい」

王「なるほど。あの聖女殿ならば何とかできるかもしれんな」

女騎士「……確かに、氷の魔女の力は既に魔の域にありますからね……直接どうにか出来かったとしても、方法は知っているかもしれません」


勇者(……聖女さま?)



901:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/17(土) 03:09:22.523 ID:B5O8B/Xq0

勇者「……なあ、聖女さまって何?」

女騎士「勇者さん……もしかして、知らないんですか?」

勇者「田舎者で悪かったな。教えてくれよ」


姫「王都にある、由緒正しい聖女の家系があります。何でも、神の加護を強く受けることができる特性があるとか」

勇者「神の加護?」

姫「その中でも歴代で最高の力を持っていると言われているのが、今代の聖女さまだそうです」



902:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/17(土) 03:09:58.400 ID:B5O8B/Xq0

勇者「へぇ……なんか、凄そうな人ってことはわかったぞ」

姫「話だけでも聞いてみては如何でしょうか。何かいいアドバイスを貰えるかもしれません」

勇者「能力だけじゃなくて頭まで良いのか」

姫「頭が良いというか……あっ。別に悪いと言っている訳ではありませんが。ただ……」

勇者「?」

姫「歴代で最高の力を持つと言われる彼女には、神の声を聞く力があると言われています。わたしたちが知らないようなことでも、何か知っているかもしれませんよ?」



904:以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/17(土) 03:10:43.012 ID:B5O8B/Xq0

900越えたし次スレ行きます



元スレ
勇者「長老、なんかこの剣喋ってない?」長老「なんじゃと」聖剣「……」
http://hebi.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1541903486/
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         コメント一覧 (5)

          • 1. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2018年11月17日 18:14
          • ワロスケピーポー笑笑
          • 2. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2018年11月18日 07:24
          • 古き良き安価物語という感じでベネ
            ここで言っても詮無いけど、たまに安価のストック一覧とか出るとかゆいとこに手が届く感
          • 3. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2018年11月18日 10:32
          • 中々面白いな
            前スレとの区別ついてなくて最初わからなかったのだけ難点だが
          • 4. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2018年11月18日 19:26
          • 頭がいいかと聞かれると言いよどむ…神様の声を聞ける…聖剣の安価は神の意思扱い……あっ(察し)

            ※2
            この勇者は最初の事件のせいで安価が絶対思考になってるから
            達成したつもりになって忘れてない限り直近の安価行動をなるべく早く取ろうとするぞ
            あんま長いこと放置しとくと聖剣拗ねて安価出さなくなるし
            今回の女神にメロンパン供えよはどうなるか楽しみw
          • 5. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2018年12月01日 08:57
          • 安価がほぼ仕事してないな。
            元々ある流れに安価の無駄な下り入れてるだけっていうks安価SS。

            てか途中まで傭兵が男、職人が女だと思って読んでたわw

        はじめに

        コメント、はてブなどなど
        ありがとうございます(`・ω・´)

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