モバP「癒しの休日」ゆかり「ふふっ…♪」
響子、美穂、卯月「「「せーのっ、私たち、”PCS(ピンクチェックスクール)”ですっ!」」」
響子、美穂、卯月の3人によるトリオユニット、“PCS”が先日ライブで初披露した新曲『ラブレター』。
そのリリースに伴い、広報インタビューが今日、行われることになった。
美穂「いつも一緒にレッスンをしていたり、たくさんお話をしているから、というのも勿論あるんですけど…やっぱり好きなものが一緒だからですねっ。この前も3人でスイーツを食べにいったんですよ♪」
インタビュアー「新曲『ラブレター』はキュートな3人にピッタリな素敵な曲ですね!歌う上で何か意識した所などはありますか?」
卯月「『ラブレター』は甘く切ない恋の歌ですので、自分の想いをストレートに伝えたい女の子の気持ちをイメージして歌いましたっ」
インタビュアー「なるほど~恋する女の子の想いがギュッと詰め込まれているのですね。3人は好きな人、いるんですか?」
響子「勿論ですっ、美穂ちゃんに卯月ちゃん、お世話になっている事務所の方々、そして、応援してくれる家族や友達、ファンのみなさん、み~んな大切な人ですからっ!」
インタビュアー「おお~、素敵ですね♪」
響子「」チラッ
卯月「」チラッ
美穂「」チラッ
響子「///」
卯月「///」
美穂「///」
P「ただいま戻りました~」
同僚P「おっ、お疲れさん」
ちひろ「お疲れ様です、プロデューサーさん」
P「二人とも、お疲れ様です」
P「ああ、ユニットでの活動は初めてだったからさ。みんなにはたくさん助けられたよ。ちひろさんも色々とすみませんでした」
ちひろ「いえいえ、私はアシスタントですから。ドーンと頼っていいんですよ」エッヘン
P「ははは、ありがとうございます!」
ちひろ「そうですよっ、休める時に休んでおかないと後々、体に響いてきますから」
P「大丈夫ですよ~、スタドリがあれば何とでもなります」
ちひろ「ダメですっ、スタドリは万能薬じゃないんですから。バランスの良い食事、十分な睡眠時間、適度な心と体のリフレッシュが大事なんですよ」
P「うっ、ごめんなさい…」
同僚P「ちひろ様の有り難いお言葉だ。よく聞いておくんだぞ」
ちひろ「同僚Pさん?」ニッコリ
P「あははっ」
P(そっか…明日、休みなんだ)
それに、アイドル部門は設立して間もないので人手も足りず、大きな仕事があると、休みが取れないことがある。
事務所の休憩室で少し眠り、起きたらまた仕事ということも少なくない。
そのせいもあってか、自身の健康に関しては無頓着になりがちなのだ。響子にもよく注意されたっけ。
P(お嫁さんでもいれば、変わるのかなあ)
まあプロデューサーとして日々忙しく働く若輩者の自分に出会いなどあるはずもない。
それに、今は仕事が楽しいし、なによりあの子たちにアイドルを精一杯楽しんでもらいたい。
P(体を壊しちゃ元も子もない…明日はしっかり休まないとな)
P「といっても、家に帰ってもすることがないんだよな~」
ゲームや漫画を楽しもうにも、仕事のことばかり考えてしまう。
家にいても落ち着かないので外に出かけることにした。
P「おっ、こんなところに公園があるのか。入ってみようかな」
P「へえ~結構いい場所見つけたかも」
公園はたくさんの自然に囲まれており、のどかな雰囲気を醸し出していた。花壇には色鮮やかな花が植えてあり、とても綺麗だった。よく手入れされている様子。管理する人がいるのだろうか。
P「目的もなくブラブラするのもたまにはいいかもしれないな」
天気のいい日に、ピクニックをするには絶好の場所だ。アイドルたちと一緒に来るのもいいかもしれない。
………自分で言ってて少し凹んだ。
P「やめやめ、そんな悲しいこと考えていたらリフレッシュにならな…ん?」 ~~~♪
P「綺麗な音…楽器?どこから聞こえてくるんだろう?こっちかな」スタスタ
さらに近づくと、湖の傍に出た。そこには一人の少女が佇んでいた。
どうやら彼女の持つ楽器が音の発生源らしい。
少女「~~~♪~~♪」
P(優しい音色だな…あの楽器…フルートかな)
学生時代、吹奏楽部に所属していた友達がよくフルートを披露してくれたのを思い出した。
なかなか素敵な演奏だったのを憶えている。
美しい旋律が止み、少女の演奏が終わる。彼女の演奏に感動した僕は思わず、手を叩いていた。
パチパチパチ
少女「あら?」クルッ
少女「あ、ありがとうございます。自分でも最高にうまくいったと思うんです。今日の私は私でないみたい…」
P「たしか今の曲…「アルルの女」の“メヌエット”…だよね」
少女「ふふ、私のお気に入りなんです」
少女「はい。近々、フルートの演奏会があるので、こちらで練習をしていたんです」
P「練習…あっ、ごめん!邪魔しちゃったかな」
少女「いいえ。誰かに自分の演奏を聴いてもらえる。素敵だと思って貰えた…それって、とても嬉しいことだと思うんです」ニッコリ
P「!」
彼女の名前は水本ゆかり。ピアニストの父親とフルート奏者の母親を持ち、幼い頃から音楽を嗜んできたそうだ。
この出来事をきっかけに、僕と水本さんは、時々公園で会うようになった。
彼女の演奏は本当に素晴らしく、僕にとって、ささやかな休日の癒しとなっていった。
藍子「今日は天気がいいから~♪右手にカメラ~♪持って出かけよう~♪」ルンルン
こんにちは。高森藍子です。今日は久々のお休みなので、お気に入りの公園に来ています。
ここは本当に素敵な場所で、お散歩コースにはぴったりだと思います♪
藍子「今日はどんなものに出会えるかなあ~♪…あれ?」
少女「~~♪」
あの人はたしか…響子ちゃん、美穂ちゃん、卯月ちゃんのプロデューサー…ですよね。
それと、隣にいる子は…誰でしょう?
藍子「仲睦まじい様子…お邪魔しちゃ悪いですね」とことこ
人の恋路を邪魔する悪い子はお馬さんに蹴られてしまいます。
高森藍子はクールに去りますっ。
ゆかり「今日もうまく演奏することができました」
ここ最近、公園でよく会うようになった男性。名前はPさんといいます。
彼は普段、忙しい仕事をしているらしく、毎週会えるわけではありませんが、時々私の演奏を聴きに来てくれます。
まだまだ拙い私のフルートを心から楽しみにしてくださるPさん。
彼が来ると普段よりも上手に吹くことできる気がする。
ゆかり「次はどんな曲を披露しようかしら…♪」
ゆかり母「なんでも、自分の演奏を楽しみにしてくれるファンができたみたいよ。本当に嬉しそうに話してくれたわ」
ゆかり父「……悪い輩じゃないだろうね」
ゆかり母「あなた、心配しすぎよ。ゆかりだってもう小さな子供じゃないんですから」
ゆかり母「それに、“自分の音を、理解してくれる人が悪い人のはずがない”ですよ、お父さん?」
ゆかり父「む、むぅ…」
ゆかり母(ふふっ、ゆかりにもとうとう春がきたのね…♪)
卯月「Go!もうくじけない~♪もっと光ると誓うよ~♪」ルンルン
こんにちはっ。島村卯月です!最近はアイドルとして、とても充実した日々を送っています。
今日はレッスンとお仕事がお休みの日ですが、思わず事務所に来てしまいました。プロデューサーさんはいるでしょうか…?
美穂「あっ、卯月ちゃん!おはようっ」
響子「おはようございますっ」
藍子「おはよう~」
琴歌「卯月ちゃん、ごきげんよう♪」
藍子「プロデューサーの方々は営業、ちひろさんは買い出しに行っているみたいですよ」
卯月「そうなんですか…」
プロデューサーさんに会えなかったのは少し残念ですが…みんながいたのは嬉しいですねっ。
卯月「わあ~!美味しそうっ」とことこ
美穂「えへへ、食べて食べて」
琴歌「美穂ちゃんのクッキー、とっても美味しいですわっ」パクパク
卯月「あ、響子ちゃん。ありがとうっ」
響子「うん♪」ニッコリ
事務所に置いてあるソファに腰掛ける。机の上には美味しそうなクッキーと紅茶、見ただけでお腹が空いてきます。
琴歌「私のプロデューサー様もです…私たちの為に頑張っているということは理解しているつもりですけど…お体を壊さないか心配です…あっ、このバニラ味のクッキー美味しいですわ」パクパク
卯月「プロデューサーさん…しっかり休めているのかな…?」
美穂「えっ、本当!?」
卯月「えっ……?」
琴歌「うふふ、チョコ味も美味ですわ」パクパク
ガシャーン!!!
響子「」
美穂「藍子ちゃんっっっ!!!!」 ガシッ
藍子「は、はいっ!」ビクッ
美穂「いつ!?どこで!?どんな子と!?どんな風に!?」ゆさゆさゆさゆさ
藍子「あばばばばばばばばばば」ガックン ガックン
卯月「お、お、お、おち、おち、落ち着いて、てて、て、て。ま、まだ彼女ときまっ、きまっ、た、わけ、じゃ」オロオロ
美穂「そ、そうだよね」ピタッ
響子「……」
美穂「………………………」
響子「………………………」
卯月「あわわわわわわわわ」
藍子「あばばばばばばばばばばばばb」ガックン ガックン ガックン ガックン
響子「………グスッ」ポロポロ
卯月「あわわわわわわわわわわわわわわわわ」
こんにちは!新田美波です!最近はアイドルとして、とても充実した毎日を送っています!
今日はレッスンとお仕事がお休みの日ですが、事務所に来ちゃいました。
なぜかって?ふっふっふ、それは…じゃーん!プロデューサーさんにお弁当作ってきちゃいました!!
普段インスタントばかり食べているプロデューサーさんのために用意したんですっ。
もうっ、プロデューサーさんったら、私が居なきゃダメなんですから…♪
でも、これで花とセレブ・ザ・ピンクよりも大幅にリードできます!ああ、自分の才能が恐ろしい…!
ガチャ
美波「おはようございますっ!毎食インスタントなプロデューサーさんに美波からとっておきの……あれ?」
響子「……グスッ、プロデューサーさんのばかっ、おたんこなすっ…!」ポロポロ
卯月「あわわわわわわわわ」
藍子「う、う~ん…」
琴歌「うまいですわっ」パクパク パクパク
美波「えぇ…一体何が…?」
美穂「…」コクン
響子「グスッ、は゛い゛っ」
卯月「……」
美穂「こっちこそ…取り乱しちゃってごめんなさい…」シュン
美波「で、でも!話を聞く限り、まだ彼女と決まったわけじゃないと思うんだけど…ほら、妹とか!」
美穂「…お兄さんに妹はいないです」
美波「う、う~ん。だからといって早急に決めつけるのは…」
美波「いつまで食べてるの!」ペシッ
琴歌「あいたっ、酷いですわ。美波さん…」グスッ
美波「今ちょっと真面目な話しているんだから大人しくしていなさいっ」
卯月「響子ちゃん…?」
響子「…きっといつか…いつかはその隣に立てたらいいなって、そう思ってたんです…でも…プロデューサーさんの隣には、もう…」
響子「ラブレターを歌っていた時は、たくさん好きって伝えられたのに…私はアイドルだから…だから…恋をしちゃダメだったのかな…?私…罰が当たったのかな…?」ポロポロ
「アイドルだって女の子だもんっ。恋の一つや二つ……二つは多いかな…?ううん、するよっ!」
美波「! 誰っ!?」
「ある時はお花好きの普通のお姉さん!またある時はステージで煌めくアイドル!!その正体はっ!!!」
琴歌「あ、あなたはっ!?」
卯月「少女ならライラックガールじゃないでしょうか?」キョトン
美穂「しー!しー!」
響子「は、はいっ!私、プロデューサーさんにもう一度振り向いてほしいですっ!!」
卯月「わ、私だって!このまま諦めたくないですっ!!」
美穂「わ、私もっ!!」
響子「略奪!?」
美穂「ええっ!?」
卯月「そ、それはっ!?」
響子「…」ゴクリ
美穂「ゆ、誘惑///」
卯月「おおー!何だかいけそうな気がしますっ」
響子「」そー
美穂「」そー
卯月「」そー
響子「~~~っ///」
美穂「はわわ///」
卯月「そ、そんなことを///」
響子「ありがとうございますっ、ライラックマン!私、絶対にやり遂げてみせますっ!!!」ダッ
美穂「ありがとうっ、ライラックマン!!私も勇気を出しますっ!!!」ダッ
卯月「ありがとうございます!夕美さん!!島村卯月っ、頑張りますっ!!!」ダッ
ライラックマン「さて、私の役目は終わったし、プロデューサーさんの所へ…」スタスタ
美波「ゆ~みちゃん」ガシッ
琴歌「お待ちください♪」ガシッ
ライラックマン「な、なにかな?」
琴歌「プロデューサー様LOVE条例第三、抜け駆けを禁ず。破りましたわね♪」ニコニコ
夕美「」ダラダラ
デスワッ
アッ、ダメ!カメンヲハガサナイデッ!!マントモトラナイデ!!オキニイリナノッ
藍子「…誘惑かあ///私のプロデューサーさんも喜んでくれるかな…?」
P「担当アイドル達の様子がおかしい」
ちひろ「……一応聞いておきますけど、どうおかしいんですか?」
P「…最近、妙に積極的というか、何というか…」
??「…」コソコソ
??「…」コソコソ
??「…」コソコソ
P「はい、じゃあまずは響子の場合なんですけど…」
P「お腹減ったな~、何か食べようかな」グ~
P「確か買い置きのカップ麺があったよな…」ゴソゴソ
響子「ぷ、プロデューサーさんっ!」
P「わっ、響子?どうしたんだ、いきなり大声なんて出して」
P「え!分けてくれるのか!嬉しいな。是非いただくよ」
響子「本当ですかっ!?それじゃあ、中庭に行きましょうっ。天気もいいし、お外で食べると気持ちいいですよっ」ぎゅっ
P(腕にや、柔らかいものが…響子って、結構大きいよな…)ドキドキ
響子「さ、さあっ、早く行きましょうっ///い~ぱい、おもてなし、してあげますからっ///」グイッ グイッ
P「あ、慌てないで!わ、わかったから!な?」ムニュムニュ?
志希P「ええい!引っ付くな仕事にならないだろうっ///」ムニュ?
志希「ん~?キミ、もしかして照れてる~?」うりうり
志希P「照れてないっ!」ウガ―!
P「恋しちゃいますよっ!!」クワッ
ちひろ「……へえ」
P「あんな無防備にくっついてきて、おまけに手作り弁当ですよ!?学生時代なら間違いなくそのまま告白、玉砕していたところですっ」
響子「今すぐしてもいいですよっ、受け入れ準備は万全ですっ」にへら~
美穂「うわ~、響子ちゃん凄い…!」ドキドキ
卯月「…」ドキドキ
P「あるわけないじゃないですかっ、彼女たち以上に可愛い子なんて、この世界に存在しませんっ!!!」クワッ
ちひろ「えぇ…」
P「次は美穂なんですけど…」
P「あ~疲れた体にコーヒーの苦みが染み渡る…」ずずず
美穂「お、お疲れ様です。プロデューサーさん」
P「ああ、美穂か。お疲れ」
美穂「今日は…そのぉ…クッキーを作って来たんですっ、よかったらどうぞ」
美穂「ふふっ、今回のは自信作なんですよっ」ゴソゴソ
P「おお~では早速…」
美穂「あっ、まだダメっ」ヒョイ
美穂「よ、よ~し」ボソッ
美穂「はい、プロデューサーさんっ、あ~ん///」スッ
P「えっ、それは…」
P「じ、自分で食べれるって」
美穂「……食べて…くれないの…?お兄ちゃん…」グスッ
P「!?……ゴフッ」バタン
美穂「ぷ、プロデューサーさん!?」アセアセ
芳乃P「お~い、そろそろ行くよ~」
芳乃「そなたー?」
芳乃P「今日もよく頑張ったね、スタッフの方たちも褒めていたよ。何かご褒美でもあげないとね」
芳乃P「カレーせんべい?近くに売ってたかな…」
芳乃「おねがいー、お兄ちゃんー、でしてー///」
芳乃P「しょうがないなぁ、わかったよ、一緒に買いに行こうね」なでなで
芳乃「…むー」
P「お兄ちゃん呼びはヤバいっ!!」クワッ
ちひろ「…はぁ」
P「お兄さん呼びも好きだったけど…お兄ちゃんはダメだ!キュン死してしまうっ」
響子「美穂ちゃんが妹…アリですねっ」キラーン
美穂「わ、私の方が年上だよ!?」ガーン
卯月「……」ドキドキ
P「へ?ちひろさん、僕より年上じゃないですか」キョトン
ちひろ「……………」
P「卯月の場合はですね…」
P「あ゛~肩がこる~」ポキポキ
P「やっぱり、長時間のデスクワークはキツイな…」
卯月「プロデューサーさんっ」
P「あれ、卯月?どうしたの」
P「そうだな~よし、少し休憩するか」
卯月「よかったらマッサージでもしましょうか?私、得意なんですっ」
P「えっ、担当アイドルにマッサージさせるなんてダメだと思うんだが…セクハラにならない?」
P「え、わぶっ」ドスン
卯月「は~い、横になってくださ~い♪背中の方からマッサージしていきますよ~」
P「ちょ、待って待って」
P「!!!?」
P(う、卯月の、柔らかい腕が胸が太ももがぁ…!)
卯月「凝っているところはここですか~」ムニムニ
P「はうっ」ビクッ
P「あひィ」ビクビクッ
夕美「し、してないよぉ!!私がしたのは肩もみだけで///」もじもじ
美波「…んっ………」ムラムラ
同僚P「お前たち、休憩室の前で何してるんだ…?」
夕美「え、え~と///」
美波「ハーッ?ハーッ?」ムラムラ
同僚P「お、おい大丈夫か?美波の様子が変なんだが…」
同僚P「は!?ぎゃあああああああああ」
夕美「美波ちゃん!?さすがにそれはダメだよっ!!!」ダッ
琴歌「プロデューサー様LOVE条例第六、過度な接触を禁ず。ですわよー!!!」ダッ
P「ホント…死ぬかと思った…」
ちひろ「だ、大丈夫だったんですか…?」
P「休憩室の外で騒ぎが起きて何とか…」
ちひろ(というか、コレ、単なる惚気話じゃ…?)
P「たたでさえみんな可愛いのに、あんな事されたら、心臓がドキドキして仕事にならないですよ…」
響子「卯月ちゃんっ!?そんなことまでしたのっ///」
美穂「はうっ///」
卯月「…」カオマッカ
ちひろ「…すこし前まで、プロデューサーさん、本当に忙しそうにしていたからです。休みもろくに取らずに無理していたじゃないですか…彼女たちも、ずっと心配していたんですよ?」
P「はい、本当に優しい子たちです。僕にはもったいないくらいですよ。彼女たちのようなアイドルをプロデュースできて、僕は宇宙一の幸せ者です」グスッ
P「彼女たちの為なら、休みの一つや二つ、どうってことないですよ」
P「大切な青春の時間を分けて貰っているんです。彼女たちには全力でアイドルを楽しんでもらいたい…」
響子「グスッ、プロデューサーさあん…私もプロデューサーさんと一緒にアイドルできて、幸せですっ」グスッ
美穂「な、なんだか浮かれていた自分が恥ずかしくなってきたかも…」カアァ
卯月「うわああああああん!ふ゛ろ゛て゛ゅ゛ーさ゛ーさ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!こ゛め゛ん゛な゛さ゛い゛い゛」ウエーン
ちひろ「…え!?だ、誰ですか!?」
P「水本ゆかりっていう子なんですけどね。フルートの演奏が上手で、音楽を通じてたくさんの人に幸せを届けることができる素敵な子なんですよ」
P「今度の休日、僕の思いを伝えようと思っています。彼女なら、きっと輝けるはずです」
響子「」ピクッ
美穂「?」ピクッ
卯月「」ピクッ
卯月(そ、そんな…!このままじゃ…!)
響子(プロデューサーさんを取られちゃうっ!)
美穂(あれ?たくさんの人に幸せを届ける…?きっと輝ける…?それって…)
卯月「はいっ!!最後まで諦めませんっ」メラメラ
美穂(う~ん、もしかして、プロデューサーさんに好きな人がいるっていうのは、私達の勘違いで、本当は…)
響子「美穂ちゃん!作戦会議、やるよっ」ガシッ
卯月「美穂ちゃん!一緒に頑張ろうねっ」ガシッ
美穂「あっ、ちょっ、ちょっと待って、引っ張らないで~」ズルズル
P「はい?あ、違います違います!アイドルになってほしいと伝えるつもりなんです」
ちひろ「…よかった~、プロデューサーさん、紛らわしい言い方をしないでくださいよ…」へなへな
P「えぇ…普通そうは考えないでしょう…僕、プロデューサーですよ?」
ちひろ(うう…なんだか、プロデューサーさんの鈍感ぶりにいつも振り回されている気がするわ…)
P「?」
卯月「響子ちゃん、本当にこの公園で合ってるのかな?」ガサガサ
響子「はいっ、藍子ちゃんから詳しく聞きましたから!入口はここしかないみたいですし」ガサガサ
美穂「う~ん…」ガサガサ
茂みに身を隠し、プロデューサーさんが公園に訪れるのを、今か今かと待ちわびていました。
正直、プロデューサーさんに好きな人がいるという話には半信半疑になっていましたが、熱くなっている二人を放っておくこともできず、一緒についてくることにしました。
プロデューサーさんに直接聞けば、すぐに分かることなんですが、可能性は0%じゃないわけで…次の日、また次の日と先延ばしにしていた結果、とうとう休日になってしまいました。
響子「えっ、どこどこ?」
美穂「! いた!」
入口の方に目を向けると、普段着のプロデューサーさんが歩いてくるのが見えました。
響子「今日はああいう服装をしているんだ…スーツ姿もピシッとしていてカッコいいですけど、やっぱり落ち着いた普段着もいいですね…」
美穂「あっちの方へ行くみたいだよ、見つからないように付いていこう!」
そこには一人の女の子が…あの子が水本ゆかりちゃんでしょうか?
P「~~」
少女「~~♪」
美穂「二人とも、楽しそうだね…」
響子「……いいなぁ」
仲の良さげな二人の姿を見ていると、やっぱり不安になってきます。
少女「~~?」
P「~~~」スタスタ
少女「~~!」
美穂「…!」
響子「………っ」ギュッ
一歩、また一歩とプロデューサーさんは女の子に近づいていきます。
こころなしか、女の子の顔も赤くなっている気がします。まさか…本当に…!
美穂「…えっ?」
響子「だめーーーーーー!!!」ダッ
卯月「きょ、響子ちゃん!?わ、私もっ」ダッ
P「さて、公園に着いたぞ」
休日、水本さんをアイドルにスカウトするため、僕は公園に来ていた。
自分で言うのもなんだけど、ある日突然プロデューサーだと打ち明けられて、スカウトしてくる男性って、怪しくないだろうか。今更になって不安になってきた。
P「まぁ、どうとでもなるか!」
誠心誠意思いを伝えれば、きっと理解してくれるはずだ。僕は覚悟を決めていつもの場所へ向かって歩き始めた。
ゆかり「あっ…Pさん!お久しぶりです♪」ぱああ
P「良かった、2週間ぶりだったから、会えるか不安だったんだ」
ゆかり「私の方こそ、しばらく会えなかったから…少しだけ、寂しかったんですよ…?」シュン
P「うっ、ごめん。ちょっと色々あってね」アセアセ
ゆかり「…ふふっ♪ いいえ、またこうやって、会いにきてくれたんですから…それだけで、私は…///」
ゆかり「大切な…話…?」
P「君に…僕の思いを聞いて欲しい」スタスタ
ゆかり「えっ…!」ドキッ
ゆかり「…」ドクン ドクン
P「トップアイド 響子「だめーーーーーー!!!」へっ!?」
ゆかり「!?」
P「きょ、響子!?ど、どうしてここに!?」
卯月「そうですよっ!ありのままの私がいいって…ずっと傍にいてくれるって、約束したじゃないですかぁ!!」ぎゅっ
P「卯月!?一体何がどうなって…?」
美穂「はぁはぁ…二人とも、待って~」
P「美穂まで!?なんで3人揃ってここにいるんだ…?」
卯月「プロデューサーさんっ!一緒にトップアイドルを目指そうって…舞踏会へ連れていていくって約束してくれましたよね!?私、プロデューサーさんと一緒にしたいこと、まだまだたくさんあるんですっ、見捨てないでください~」ウエーン
P「二人とも…何を言ってるんだ…?もう何が何だか…」
P「好きな人!?ええっと、たしかに思いを伝えるとは言ったけど、別にプロポーズをしにきたわけじゃないぞ!?」
響子「ふえっ?」グスッ
卯月「…はえ?」グスッ
美穂「…ほっ」
ゆかり「愛の告白じゃ…なかったんですか…」シュン
P「ええっ…?」
響子「ううううう~プロデューサーさんの鈍感!女たらしっ!おたんこなすっ!!」ギュゥー
P「」ガーン
美穂「あわわ、響子ちゃん!?ストップストップ!!プロデューサーさん、ショックで息してないっ」
ゆかり「346プロ 第1芸能課所属 シンデレラプロジェクト企画担当……芸能事務所のプロデューサーだったんですか…?」
P「いや、最初の頃は、本当にオフのつもりで楽しんでいたんだ。でも、水本さんの演奏を聴いていくうちに、この子なら、きっと、たくさんの人に幸せを届けることができるって…アイドルとして、ステージの上で輝かせてみせたいって、そう思うようになったんだ」
ゆかり「私が…アイドル…?」
P「突然の話で、戸惑ってしまうかもしれない…でも、君に魅力を感じたっていうのは、嘘偽りのない、僕の本心なんだ」
P「うぐっ」ズーン
美穂「きょ、響子ちゃんっ、気持ちは分かるけど、今は抑えてっ、ねっ?」アセアセ
響子「プロデューサーさんが、いつも私達のことを大切に思ってくれていることはちゃんと分かってますっ。でも…理屈じゃないんですっ」プンプン
ゆかり「は、はい…」
卯月「ゆかりちゃんの持っているその楽器…たしか、フルート…でしたよね。もしかして、いつも休日にプロデューサーさんと会っていたのって…」
ゆかり「はい…私、幼い頃からフルートをやっていまして。時々、Pさんに聴いて貰っていたんです」
ゆかり「あの…もしよろしければ、皆さんにも私の演奏、聴いて貰えないでしょうか…?」
卯月「え?いいんですか!?」
ゆかり「はい…一人でも多くの人に音楽を届けたい…それが、私の望みですから…♪」
水本さんがフルートを構え、穏やかな音色が流れ始める。彼女の奏でる美しい旋律に、皆心を奪われていた。
ゆかり「~~~♪」
響子「…綺麗な音ですね…」
P「ああ…本当に…」
美穂「素敵な曲ですね…♪」
卯月「何だか、身も心も癒されていく気がします…」
ゆかり「皆さん…ご清聴、ありがとうございました」ペコリ
パチパチパチ パチパチパチ
響子「とても良かったです!何だか、心洗われた感じがしますっ」
美穂「凄いなあ…私、リコーダーくらいしか吹けませんよ!」
ゆかり「ふふっ、ありがとうございます…♪」
P「う~ん、やっぱり良いなあ…」
P「え、いいの?」
ゆかり「はい、アイドルになれば、きっと、新しい世界が見えてくると思うんです…光に満ちた音楽の世界へ、連れていって…くれますか?」
P「ああっ、勿論!」
ゆかりをアイドルとしてプロデュースすることを認めてもらうために、彼女の家を訪れた際、男女の仲であると勘違いされ、ゆかりの父親は激怒、母親には結婚予定日を聞かれたりとそれはもう大変だった。
でも、最終的には、なんとか認めてもらえた。本当に良かったぁ…
そして月日が流れ…
ゆかり「すぅ…すぅ…」
P「ゆかりー?お~い、起きろー」ゆさゆさ
ゆかり「…ん、ふわぁ…はれ…?プロデューサーさん…?どうして、プロデューサーさんが私の部屋に…?」
P「こらこら、何寝ぼけてるんだ。ここ、事務所だぞ」
P「うん、それはもうぐっすりと」
ゆかり「あ、あら///すみません…!普段は居眠りなんてしないのですが…はしたないですね…///」
P「いやいや、ゆかりの可愛い寝顔を見ることができて、役得だったよ!」
P「ははは、ごめんごめん」
P「今日はデビューライブお疲れ様。どうだった?初めてのライブは」
ゆかり「はい…とっても、楽しかったです…!私、ようやく、アイドルの一員になれたんですね…」
ゆかり「これもすべて、プロデューサーさんがあの日、あの場所で、私を見つけてくれたおかげです。本当に…ありがとうございます」
ゆかり「プロデューサーさん…」
P「へ!?」ビクッ
ゆかり「嬉しい…プロデューサーさんも、私と同じ気持ちだったんですね……」ぎゅっ
P「ゆ、ゆかり?その…さ、信頼してくれているのは嬉しいけど…そんな簡単に男に抱きついちゃダメだって、男は単純な生き物なんだから、勘違いさせてしまうぞ」ドキドキ
ゆかり「ふふふ…プロデューサーさんの言う事なら、何でも聞けそう…」ドキン ドキン
P「え、え~と…」アセアセ
響子「ゆかりちゃーん!ライブ、すっごく素敵だったよ!私、感激しty……えっ」
卯月「ステージの上で歌うゆかりちゃん…とっても綺麗で…私も負けていられm……へ?」
美穂「ゆかりちゃん!お疲れさまっ。最高のデビューライブだっt…あっ」
P「」ダラダラダラダラ
卯月「……………………むー」
美穂「プロデューサーさん……またですか」ジトー
P「ちょ、ちょっと待って!これはちがっ」
卯月「ズルいですー!私のことも抱きしめてくださいー!!!!!」 ガバッ ぎゅっ
P「ちょ、そんな一気に…ダメだって!た、倒れる…!た、助けてくれ!美穂!」オロオロ
美穂「…………お兄さんのことなんて知りませんっ」ツーン
P「そ、そんな!?美穂ちゃん!?」ガーン
プロデューサーサン!ヨソミシチャイヤデス!!ワタシノコトダケヲミテクダサイッ
プロデューサーサンッ、モットダイテクダサ~イ!
フフフ、プロデューサーノカラダ、アタタカイ…
ミ、ミンナ!トリアエズイッタンハナレテ!ナ?
ダメデスッ
イヤデス!
ゼッタイニハナシマセン…♪
ベツニ…ウラヤマシクナンテ…ナイモン
夕美「めでたしめでたし、だねっ」
ちひろ「事務所でイチャつかないでください…」しくしく
終わり
ここまで読んでくれた皆さん、ありがとうございました!
もし見かけた時は、よろしくお願いします!
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コメント一覧 (18)
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- 2018年09月20日 07:52
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- 2018年09月20日 13:28
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- 2018年09月20日 14:11
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- 2018年09月20日 16:49
- 住み分けできてええやん
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- 2018年09月20日 18:05
- 今のデレは百合人気がメインになりつつあるしもっと増えていいのに
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- 2018年09月20日 19:47
- 状況説明ばかりのせりふでビビるわ
何がしたいんや
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- 2018年09月20日 21:41
- 擬音多すぎ大問題です
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- 2018年09月20日 23:47
- いつもの百合豚か。
とっととラ!に戻れよ。
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- 2018年09月21日 01:01
- ライラックマンすき😇
※5
Twitterで人気ならそれでいいじゃん😅
わざわざこっち来ないで😭
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- 2018年09月21日 02:04
- 百合豚がぶひぶひ布教活動に必死やん
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- 2018年09月21日 07:02
- ※14
この百合豚はコブラの所に沸いて、フルボッコにされてる奴だよ。
書き込み同じだからすぐわかる。
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- 2018年09月21日 14:18
- 途中で出たよしのんが可愛いすぎた可愛いすぎたからもっと出して
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- 2018年09月21日 17:08
- コブラ百合推しなのにボコられるって可哀想な話だな
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- 2018年10月01日 10:30
- コブラは百合も好むだけで、百合のみの世界は望んでねぇだろ。
Pイラネ、女の子のみイチャイチャする世界にしろって意見なら、別の作品いけよ。
Paで1番好きと、あとがきに明記されながら、まさかのライラックマンに大抜擢されてしまった夕美…謎の1敗…