【艦これ】「僕は孤独じゃなかった!」
鉄の船を沈め続け幾つもの季節を乗り越えた。
「よくやった」
「流石だな」
敵を殺せば大人達は褒めてくれた。美味しいものも食べさせてくれた。気持ちよくなるお菓子もくれた。敵を殺す事。大人達に褒められる事。この二つが僕の世界の全てだった。
少女は鉄の船を沈めるモノなんだ。大人達もそう教えてくれた。
でも、ある時見てしまった。写真に写る少女。その少女は僕らとは違って白くて柔らかそうで汚れていない。僕らと同じ様には見えない。
少女は鉄の船を沈める存在なんじゃ無いのか。大人達に問うと。
「これはお前達とは違う存在だ」
「お前達は特別なんだ。選ばれしものもなんだ」
僕らは特別な存在。鉄の船を沈める、唯一の存在なんだ。
弾がなく、艤装もボロボロ。お金が無いらしい。それと、僕と同じモノ達が減り始めた。出撃する度に、1人、また1人と。
大人達の顔は険しくなり、食事も不味くなった。お菓子もくれなくなった。それでも僕のする事は変わらない。鉄の船を沈めること。
だけど、同じモノ達が減るのは寂しかった。よく分からないけど言い様の無い孤独感が僕を包んだ。
世界でたった1人。救い用のない孤独に陥った。大人達が何か言うが、僕は脇目もふらず泣いた。もうおしまいだ。僕は孤独なんだ。
僕は出撃を拒み泣き続けた。こんな世界、生きていたって仕方がない。
だけどーーある日。
「お前の仲間が見つかった。プレゼントを持って迎えに行ってくれ」
僕は大人達に渡されたプレゼントを背負い、久しぶりに海に出た。足取りが軽い。こんなにワクワクするのは久しぶりだ。
会いたい。早く会いたい。そしてーー。
水平線の向こうから現れたのは、僕と同じモノだった。沢山いる。姿形は違うが分かる。あれは紛れもなく同じモノだ。
あまりの嬉しさに目から涙が溢れる。良かった。僕は孤独じゃないんだ。僕は1人じゃない。
プレゼントから光が迸った。ああ、祝福の光か。僕はーーーーーー。
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コメント一覧 (10)
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- 2018年09月17日 10:10
- 本人達はバカンスをエンジョイしてたり水着で出撃したり助さん格さんと合体攻撃したり集めた物資を派手に燃やされ続けたりしているのに二次創作ときたら
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- 2018年09月17日 10:30
- ※2
どんなにまじめぶっていても水着で殴り合ってるのは変わらないし天龍ちゃんのおなかもちょっとだらしないままなんだよなあ
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- 2018年09月17日 11:03
- ※2
平行世界だから、極めて近く限りなく遠い世界のお話だから
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- 2018年09月17日 12:58
- こんだけ短いなら短いの投下専用スレがあるからそこにすりゃいいんじゃないかな
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- 2018年09月17日 19:29
- ※5
今、SS速報死んでるみたい、SS速報生きてる時からこういう短いのをスレたてする奴はいた
安定して書いていた人達はSS速報が死んで活動場所変えたのか知らんけど
他のカテゴリでもSS未満のなにかがいっぱいだから
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- 2018年09月18日 08:00
- ※6
いや、ちがくてね
同じ板の中に、こういう短い艦これSSを投下していく専用のスレがあるからそこに投下すりゃいんじゃねって話
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- 2018年09月18日 08:40
- こういう微妙な奴でスレ建てする奴はまとめられて公開072したいだけのクズなんだよね
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- 2018年09月18日 16:02
- 旗艦は轟沈しないなら、足の速いLv1駆逐艦一隻にN兵器持たせて突貫させれば
大破一隻で敵さん全滅できるな。
レベル上がるけど修理にたいした時間かからないし、何回か再利用できるな
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- 2018年10月11日 04:36
- ギャグや変態的なので面白いSS書くのって難しいんだろうけど
艦これのSSって本当にハズレ多いわ
二番煎じのパクりかシリアスの皮を被ったポエムばっかで
何故、チンパンジーは人間に見逃され、それ等よりも賢い猿達は人間に滅ぼされたのか?
答えは単純だ、「賢い」からだ。
もし、チンパンジーが人間の小学生程度の知恵を有していたら共存など出来るわけがない。何時寝首を掛かれるかと疑心暗鬼だ。
それと同様に人間は自分達よりも力があるもの達も滅ぼしてきた。何故かと問われれば、答えは賢い類人猿達が滅ぼされたのと同じ理由だ。
管理できる内はまだ良い。だが、もし数を増やし人間という種を脅かす存在に成長したらどうしたら良いか?もう、答えは簡単だろう?