【バンドリ】ポピパの3人は取り込み中
- 2018年09月15日 18:10
- SS、BanG Dream!
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※キャラ崩壊してます
軽く百合してます
『りみりんは傷心中』と同じ世界の話です
――花咲川女子学園 中庭――
戸山香澄「…………」
市ヶ谷有咲「…………」
山吹沙綾「…………」
香澄「ねぇ、有咲」
有咲「なんだよ」
香澄「今日は涼しいし、いい天気で気持ちいいね。どこか遠くに行きたくなるよね」
有咲「そーだな」
沙綾「ねぇ、香澄」
香澄「なに?」
沙綾「食欲の秋だよね。美味しいマロンパンがウチにたくさんあるよ」
香澄「そうなんだ」
有咲「なぁ、沙綾」
沙綾「どうしたの」
有咲「今度一緒に盆栽見に行かね?」
沙綾「都合が合えばね」
香澄「…………」
有咲「…………」
沙綾「…………」
有咲「なぁ、ちょっといいか?」
香澄「どうしたの、有咲? あ、もしかして帰りに一緒に寄り道したいとか?」
沙綾「違うでしょ。ちゃんと話を聞いてあげなきゃダメだよ香澄」
有咲「沙綾の家に寄り道だったらしたいかなぁ、私も」
香澄「むぅ……」
沙綾「うー……」
有咲「あー……」
沙綾「……それでどうしたの、有咲?」
有咲「え、そう聞くってことはもしかして沙綾の家に泊まっても……」
香澄「違うでしょ? さっき言いかけてたことだよね?」
沙綾「そうだね。流石香澄、私と以心伝心だね」
有咲「そんなことねーよ。それは勘違いだって」
香澄「うん、どっちかというと有咲と以心伝心だからね! さっすが有咲!」
有咲「いや、それはおかしい。私は沙綾と通じ合ってるから」
沙綾「そうかな」
有咲「そうだよ」
香澄「そんなことないよ」
沙綾「…………」
有咲「…………」
香澄「…………」
沙綾「話が進まないね」
有咲「香澄のせいだな」
香澄「そっか……じゃあ責任とってあげるね?」
有咲「いや遠慮しとく」
沙綾「香澄、ウチに永久就職する?」
香澄「流星堂にしたいな」
有咲「悪いな香澄、沙綾以外お断りなんだ」
沙綾「…………」
香澄「…………」
有咲「…………」
香澄「よっし、話、進めよっか。せっかく有咲が話し始めてくれたんだし」
有咲「……そうだな」
沙綾「……うん」
有咲「で、なんだ。いい加減さ、この関係をハッキリさせようと思うんだ」
香澄「この関係?」
有咲「そう。って訳で、いっせーので指さそう」
沙綾「誰を?」
有咲「好きな人を」
香澄「えー、そんなに大胆に告白されたら照れちゃうよ~」
有咲「ほんっと、頭きらきら星だなお前は……」
香澄「それはプロポーズって受け取っても?」
沙綾「違うよ。ダメだよ」
有咲「そうだよ。ちげーよ」
香澄「ちぇ~」
有咲「それじゃあいっせーので指さすぞ。いっせーの……」
香澄「はい!」→有咲
沙綾「はい」→香澄
有咲「はい」→沙綾
香澄「…………」
沙綾「…………」
有咲「…………」
有咲「知ってた」
沙綾「薄々感づいてた」
香澄「えっ、そうだったの!?」
沙綾「香澄はピュアだな~。そういうところ、すごく可愛いよね」ナデナデ
有咲「はいそこ、ストップ」
沙綾「他意はないよ? ただ思ったことを口にしただけだから」
有咲「それは香澄を撫でるのを止めてから言ってくれるか? 私のツインテールだっていつだってイジっていいんだぞ?」
香澄「ほんと!?」
沙綾「香澄には言ってないんじゃないかなぁ?」
有咲「ああ、沙綾にしか言ってないな」
香澄「…………」
沙綾「…………」
有咲「…………」
沙綾「どうしてこうなっちゃったんだろうね?」
香澄「うーん、有咲が原因じゃないかなぁ」
有咲「んな訳ねーだろ」
香澄「えー? だってだって、有咲の蔵でランダムスターに出会わなかったらさ、きっとポピパって結成されなかったよ?」
香澄「もうね、あの日運命に出会っちゃったから。運命感じちゃったから」
香澄「情熱の赤い星と、素直じゃないツンデレツインテール……うん! 式はいつあげよっか?」
有咲「待て。色々待て。確かに香澄に出会えたおかげでポピパは結成されたかもしれない。けどそれはおかしいだろ」
沙綾「…………」ギリッ
有咲「ちょま、ちょっと待てって沙綾。そんな怖い顔すんなよ。笑ってくれよ」
有咲「私、沙綾の優しい笑顔が大好きなんだ。そんでさ、たまに私の全部を見通したような意地悪な笑顔を浮かべるのも好きなんだ」
有咲「ギャップがすごく良くてな? だからそんな顔で私を見ないでくれよ。ゾクゾクして変な扉開いちゃうから」
沙綾「そっか。じゃあやめとこ」
有咲「……焦らしプレイか?」
沙綾「全然違うから安心してね?」
香澄「ありさぁ~……」シュン
沙綾「そんなに落ち込まないでよ。大丈夫、香澄には私がついてるから」
沙綾「香澄がランダムスターに運命感じたように、私だって香澄に運命感じてるんだから」
沙綾「もう無理だって諦めた夢も、押し殺したホントの気持ちも、全部香澄が救ってくれたんだよ。まっすぐな明るさで迷子だった私を導いてくれたの」
沙綾「これって運命だよね。運命以外のなにものでもないよね。例え世界中が香澄の敵になったって私は香澄の隣にずっと居続けるからさ」
沙綾「だからほら、笑って? 結婚しよ?」
香澄「うーん、そう言ってくれるのは嬉しいけど、もう有咲がお嫁さんって決まっちゃってるから……」
有咲「ふん、どーせ私は捻くれた日陰者だよ。ちくしょうめ……」
香澄「拗ねてる有咲かわいい。素直な笑顔になるまで隣にいたい」
沙綾「まっすぐな香澄かわいい。全部私のものにしたい」
有咲「依存癖の垣間見える沙綾かわいい。首輪とか付けさせられて束縛されたい」
香澄「…………」
沙綾「…………」
有咲「…………」
沙綾「話はどこまでも平行線だね」
有咲「ああ、そうみたいだな」
香澄「……そういえばさ、話変わるけど」
沙綾「なぁに、香澄?」
香澄「最近りみりんとおたえがすごく仲いいよね」
有咲「確かに。お昼ご飯の時も食べさせ合いっこしてるな」
沙綾「教室でもりみりんがよく膝抱っこされてるね」
香澄「この前も一緒に手を繋いで帰ってたよ」
沙綾「正直、ちょっと羨ましい」
有咲「分かる」
香澄「堂々と仲良くしてていいよね」
沙綾「私も香澄としたいな」
香澄「私は有咲とがいいな」
有咲「私は沙綾にされたいかな」
沙綾「…………」
香澄「…………」
有咲「…………」
沙綾「……それはそうと、みんなで居る時は『あの2人を巻き込むわけにはいかない』って思ってたんだよね」
有咲「私も」
香澄「え、どういう意味?」
沙綾「香澄はそのままでいいんだよ。いつまでも純粋なままでいてね」
有咲「いやもう少し空気を読めるようになれよ」
香澄「有咲がそう言うなら頑張ってみる!」
沙綾「…………」ギリッ
有咲「ごめん、ほんとごめん沙綾。その顔出来ればやめてほしい。もうゾクゾクしちゃってヤバい」
香澄「どうしたの?」
有咲「お前は本当にそういうところな」
沙綾「いいんだよ、香澄は何も気にしないで」
香澄「?」
有咲「……で、あれだ」
沙綾「うん」
有咲「やっぱこの3人のな、なんていうかちょっとアレな関係に巻き込むわけにはいかないから、私も5人でいる時は遠慮してたんだ」
沙綾「……言うほどしてたかな?」
有咲「してたに決まってんだろ。遠慮しなくていいならもう……へへ」
沙綾「分かった。これからも遠慮しててね?」
香澄「遠慮って?」
沙綾「ああ、香澄はそのままでいいの。遠慮とかそういうの似合わないから。気兼ねしないでいつだって私の胸に飛び込んできていいからさ」
香澄「さーやもいいけど、やっぱり有咲が一番いいかなぁ」
沙綾「……やっぱり胸の大きさなのかな……」
有咲「いや、私は沙綾のが一番好きだぞ?」
香澄「私は有咲のが一番好きだよ」
沙綾「香澄? 本当に私に対しては遠慮なんかしなくていいんだよ?」
有咲「…………」
香澄「…………」
沙綾「…………」
有咲「……また話がズレてるな」
沙綾「誰のせい、って言いだすとキリがなくなっちゃうね」
香澄「えーっと……」
有咲「お前は口にチャックしとけ。香澄が喋りだすと収拾つかなくなるから」
沙綾「仕方ない、ここは私の唇で塞ぐしかないかな」
有咲「ダメだ、それはダメだ沙綾。むしろ私のを窒息させる勢いで塞いでくれよ。沙綾からもらう苦しさってすごく愛おしいから」
沙綾「ヘンタイさんかな?」
有咲「……やべ、その言い方ちょっとゾクゾクする」
香澄「大丈夫、有咲? 急に涼しくなったから体調には気を付けてね?」
沙綾「有咲は大丈夫だよ。ちょっと性癖が歪んだだけだから」
有咲「沙綾のおかげだな。いつの間にか山吹色に染め上げられちゃったよ」
沙綾「うわぁ……」
香澄「それで何の話だっけ?」
有咲「ああそうだった。ほら、りみとおたえな。こう、私たちのいざこざに巻き込むわけには、ってずっと思ってたんだ」
沙綾「うん」
香澄「いざこざ……?」
有咲「けどさ、もう正直、あの2人はあの2人で2人だけの世界に入ってることが多いし、気にしないでいいかもなって思うんだよ」
沙綾「まぁ確かに」
香澄「仲良しっていいことだよね!」
有咲「ああ、そうだな。んで、私たちは私たちでこのままだと絶対に色々とこんがらがると思うんだ」
沙綾「うーん……そうだね」
有咲「だから思ったんだ。いっそ3人で良くね? って」
沙綾「……なるほど」
香澄「つまり?」
有咲「私は沙綾が大好き。んで、香澄もまぁ好きだ」
沙綾「私は香澄が大好き。有咲のことも好きだよ」
香澄「私も有咲が大好きだし、さーやも好きだよ!」
有咲「……問題なさそうだろ?」
沙綾「そうだね」
香澄「よく分からないけどそうだね!」
有咲「まぁ……たまにはこう、ちょっと妬んだりもするだろうけどさ。私は基本的にポピパのみんなって特別に好きだし?」
沙綾「うん。特別の中にさらに特別に好きな人もいるけど、好きってことには変わりないよ」
香澄「好きな人と一緒にいるのって楽しいよね」
有咲「そういうことだな」
沙綾「だね。話もまとまったし、帰ろっか」
香澄「うん! あ、そうだ、さーやの家にマロンのパンがあるんだよね?」
沙綾「うん、あるよ。私の自信作」
有咲「そうと聞いたら食べない訳にはいかねーな」
香澄「じゃあさーやの家に寄り道してこっか!」
沙綾「あはは、香澄ならいつでも大歓迎だよ」
有咲「私もいるぞー」
沙綾「うん、有咲も歓迎だよ」
有咲「扱いに差を感じる。だけど……そういうのもちょっといいかもしんねーな」
沙綾「有咲……本当に変な扉を……」
香澄「どしたの、有咲、さーや?」
沙綾「ううん、なんでもないよ。香澄は知らないでも大丈夫な世界だから」
有咲「気にすんな」
香澄「そっかー、分かったよ!」
有咲「本当に単細胞だな……」
沙綾「そんなところが可愛いよね」
有咲「あ、実は私も結構単純なとこがあってな……」
沙綾「知ってる」
香澄「ほらほら2人とも、早く行こーよー!」
―少し離れたところ―
氷川紗夜「…………」
白金燐子「…………」
紗夜「今までにない風紀の乱れを感じるわ」ガタッ
燐子「お、落ち着いてください……氷川さん……」
紗夜「しかし……」
燐子「その……こう言ってはなんですけど、端から見れば二股であろうと浮気であろうと……当人たちが納得しているなら……それでいいのではないかと……」
紗夜「……けど、あの3人……戸山さんはともかく、山吹さんと市ヶ谷さんを放っておくと大変なことになりそうな気がするわ」
燐子「きっと……大丈夫です……」
燐子(確証は一切ありませんけど……)
紗夜「……まぁ、そうね。白金さんがそう言うのであれば……一線を越えそうになってから注意することにしましょう」
燐子「はい……」
紗夜「……手遅れにならなければいいんだけど」
燐子「……ふふ」
紗夜「白金さん? どうかしたかしら?」
燐子「いえ……氷川さん、昔と比べるとやっぱり……優しくなったなって……」
紗夜「昔の話はやめて。あまり思い出したくないことだから」
燐子「あ……ごめんなさい……気にしてることを……」
紗夜「……いえ、私の方こそ少し言い方がキツくなってしまったわね。ごめんなさい」
燐子「でも……」
紗夜「思い出したくないのは確かだけれど、それらは今の私を構成する大事なモノの一つだから……そこまで気にしていないわ」
燐子「は、はい……よかった……」
紗夜「…………」
燐子「…………」
紗夜「優しくなったといえば……」
燐子「はい……?」
紗夜「なんというか、白鷺さんと丸山さん然り、牛込さんと花園さん然り、あの3人然り……ああいったことに対して甘くなっているような気がするわね」
燐子「それは……十中八九……ロゼリアのボーカルとベースのせいかと……」
紗夜「……確かにそうね」
燐子「アレに比べれば……ポッピンパーティーのみなさんは……とても微笑ましい関係でしょうし……」
紗夜「つまり慣れてしまった、ということかしら。抗体が出来たというべきか、毒されたというべきか……」
紗夜「はぁ……どちらにしてもあまり喜ばしいことではないわね」
燐子「……でも、最近……ちょっと思うんです……」
紗夜「何をですか?」
燐子「程度の差はあれど……これだけ周りの人がアレだと……わたしの方が間違っているんじゃないかって……」
燐子「多数決……違和感も常識も多数決で決まるなら……もしかしたら、わたしの『当たり前』を疑うべきなのかな……なんて……」
紗夜「…………」
燐子「ごめんなさい、変なことを言っちゃいました……」
紗夜「いえ、確かに白金さんの話にも一理あるような気がするわね」
燐子「そう……ですか……?」
紗夜「ええ。存外、自分を正常だと思っている人間ほど狂っている……と言うもの」
紗夜「自身に一片の疑わしさもやましさも感じないのであれば、それはそれで何か間違っているような気もするわ」
燐子「……氷川さんがそう言ってくれるなら……なんだか安心しました……」
紗夜「そう。それは重畳ね」
燐子「…………」
紗夜「…………」
燐子「あの……」
紗夜「はい?」
燐子「試して……みますか……?」
紗夜「えっ?」
燐子「この世界から見て……わたしたちがおかしいのか……友希那さんたちがおかしいのか……」
紗夜「それは……」
燐子「…………」
紗夜「…………」
燐子「ご、ごめんなさい、また変なことを……聞かなかったことに……」
紗夜「……いえ、先ほどと同じく、あなたの言うことにも一考の価値があるんじゃないかしら」
燐子「え……」
紗夜「何事もやらずに批判するのではなく、やってから正当な評価を下す必要があるのではないか……ということね」
燐子「じゃ、じゃあ……」
紗夜「ええ。その……流石に最近の湊さんと今井さんほどのことは出来ないけれど……」
燐子「は、はい……わたしも最近のアレは無理です……」
紗夜「では……一番軽いものを」
燐子「そう……ですね……」
紗夜「……目を瞑って下さい、白金さん」
燐子「……はい」
紗夜「顎、ちょっと持ち上げるわね」クイッ
燐子「…………」
紗夜「それでは、失礼します……っ」
燐子「……んっ」
紗夜「――っ……」
燐子「っはぁ……」
紗夜「…………」
燐子「…………」
紗夜「……これは、アレね」
燐子「……はい」
紗夜「どちらが正しいのか……余計に分からなくなってしまったわ」
燐子「わたしも……です……」
紗夜「…………」
燐子「…………」
紗夜「もう一度……してみましょうか」
燐子「はい……分かるまで……何度でも……」
おわり
ユルい三角関係が見たいと思っていたのにどうしてこうなった
本当に申し訳ありませんでした。
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コメント一覧 (6)
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- 2018年09月15日 19:12
- 園田式三角関係いいゾ~
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- 2018年09月15日 19:30
- 全部いい
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- 2018年09月15日 19:56
- ガチ姉達はもう一線超えたどころかアレやコレやと趣向凝らすレベルまでいってるんやろな...
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- 2018年09月15日 20:11
- さーかすありええぞ!ええぞ!
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- 2018年09月16日 00:42
- ズルイ ズルイ ズルイことは しちゃだめなのほらほら
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- 2018年09月16日 10:08
- 尊死