祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……ねえねえ、お兄さん誰?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「私? 私は……ちょっと、ぼーっとしてたかな? やることなくて、つまんないの」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……? どうしたの? どうして私の手を引っ張るの?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「連れていきたいところ? どこ? どこそれ?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……なんで教えてくれないの? お兄さん、怪しい人?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……お兄さん……」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……お兄さんってよく見ると、お父さんに似てるや」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「あはは! やだなあ……」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「気持ち悪いな」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「私の顔を見ると、いつも苛々したような表情をしてたなあ」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「私がご飯食べるところを見て、いつも口元をぴくぴくさせてたの」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「でも、お兄さんは、そんなことないね」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「お父さんよりもずっと優しそう……」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……手を握られてても嫌な気持ちにならないや」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……私の手、べとべとしてない?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「私いつも、気持ち悪がられてるから」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……そっか、そっか」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「お兄さん、良い人だね!」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「お父さんもそうだけど……特に、お姉ちゃんに」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「お姉ちゃんは、お父さんのお気に入りだったな。とっても優しくされてた」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「お父さんに影響されたのかなあ……お姉ちゃんの私の見る目は、汚いものを見る目で」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「私を靴で踏んづけてね、動けない私を見て、ニヤニヤしてるの」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「私、お姉ちゃんのことが大嫌いで」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「お姉ちゃんの麦茶に虫をすりつぶしたのを入れてねえ」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「なんか、道端にあるいろんな虫を生きたまま混ぜて、棒ですりつぶして」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「そうすれば、毒にならないかなって、思ったんだけど」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「お姉ちゃん、一口飲んで吹き出して」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「あははははは! 私、思わず笑っちゃって!!」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「あっはははははは!!!! あはははははははは!!!!」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……死なないかなあって、思ったけど、結局死ななかったなあ」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「まずお姉ちゃん、私の顔を散々殴ってきて」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「痛くて痛くて、最後の方は、痛くもなくなってきて、お姉ちゃんの輪郭がぼやあっとしてきて」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「それで、お姉ちゃんが、どっかから紐持ってきて……」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「あの時のお姉ちゃん、多分真顔だったなあ」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「ここどこ? 知らない街だね」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「歩くの疲れちゃった」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……おんぶしてくれるの?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「おんぶより、抱っこの方が良いなあ」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「わがまま言ってごめんね? めんどうくさい?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「わ……」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……お兄さん、いいにおいするね。あまり嗅いだことない匂いだなあ」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「お花の香りかな? お兄さん、お花が好きなの?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「温かいなあ」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……お兄さんが、私のお父さんだったらいいのになあ」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「そうすれば、私を殴らないし、ちゃんと毎日残飯じゃないご飯を食べさせてくれるし……」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「お姉ちゃんの味方なんかしないよね」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「お姉ちゃんに私の悪口を吹き込まないよね」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「お姉ちゃんをちゃんと止めてくれるよね」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……撫でられるの、気持ちいいなあ」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「お兄さん、腕辛くない?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「私もう歩いてもいいよ?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「お兄さん、私のお父さんになってよ」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「お兄さんと一緒にいたいなあ」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「お兄さん、お兄さん」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……お兄さんなら、私をいじめないよねえ?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「私のこと殴らないよねえ?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「私のこと守ってくれるよねえ?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「ねえ?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……もう、嫌だなあ」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「毎日、毎日、毎日……」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「お姉ちゃんは私を殺そうとして」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「もう……嫌で嫌で……」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「お姉ちゃんがいなければって……」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「死ねばいいのにって」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「いつもいつも考えてて……」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「私、撫でられたことなかったから」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……ああ、でも、もしかしたら、昔に」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……うんと昔には、そんなことも、あったかもしれない」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……誰にだったかなあ」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「ここは、お兄さんの家? 違うの?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「じゃあ、誰の家?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……入るの?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「何を話してるの?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……なんなの?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「どうしてこのお婆ちゃんは、私の方に向かって怯えて泣いてるの?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「気持ち悪いなあ、よけとこ」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……この人、必死だなあ」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「この人は何を謝ってるの? ねえ。お兄さん」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……許す? 何を? ねえ、なんなの?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「お姉ちゃんは、もっと子供だよ」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「もっと憎たらしくて、怖くて、理不尽で」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「こんな……」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……こんな、みすぼらしくないよ」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「こんな骨と皮だけの、しわくちゃのお婆ちゃんで、惨めに泣いてるのが、お姉ちゃんとか……」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「狭くて、ボロボロで、私の家を思い出すなあ」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「この人ここに住んでるの?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……ふうん」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「惨めだねえ」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……許すとかわからないけど」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「でも……」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……うん、まあ」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「もう、いいかな」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「よくわかんないけど……」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「もういいよ、どうでも」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……ぶるぶる震えて……お兄さん、どうにかしたら?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……可哀想だなあ」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……ふぅ」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……よしよし」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……解放? 誰が?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「私が? このお婆ちゃんが?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「どっちも?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……よくわかんないや」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……ねえ」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……私、どこに帰ればいいのかな?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「なんでだか、元居た場所がわからなくなって……」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……お兄さんのところに? いいの?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「私、行っていいの?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「お兄さん、優しいんだね」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「でも、迷惑じゃないかな」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……そう言ってくれるのは嬉しいけど」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……でも、悪いなあ。私、お兄さんの役に立てないよ?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「そんなことないって……なに、その、笑い方」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……え?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……好み?」
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……ねえねえ、お兄さん誰?」
少女ちゃん「私? 私は……ちょっと、ぼーっとしてたかな? やることなくて、つまんないの」
少女ちゃん「……? どうしたの? どうして私の手を引っ張るの?」
少女ちゃん「連れていきたいところ? どこ? どこそれ?」
少女ちゃん「……なんで教えてくれないの? お兄さん、怪しい人?」
少女ちゃん「……お兄さん……」
少女ちゃん「……お兄さんってよく見ると、お父さんに似てるや」
少女ちゃん「あはは! やだなあ……」
少女ちゃん「気持ち悪いな」
少女ちゃん「私の顔を見ると、いつも苛々したような表情をしてたなあ」
少女ちゃん「私がご飯食べるところを見て、いつも口元をぴくぴくさせてたの」
少女ちゃん「でも、お兄さんは、そんなことないね」
少女ちゃん「お父さんよりもずっと優しそう……」
少女ちゃん「……手を握られてても嫌な気持ちにならないや」
少女ちゃん「……私の手、べとべとしてない?」
少女ちゃん「私いつも、気持ち悪がられてるから」
少女ちゃん「……そっか、そっか」
少女ちゃん「お兄さん、良い人だね!」
少女ちゃん「お父さんもそうだけど……特に、お姉ちゃんに」
少女ちゃん「お姉ちゃんは、お父さんのお気に入りだったな。とっても優しくされてた」
少女ちゃん「お父さんに影響されたのかなあ……お姉ちゃんの私の見る目は、汚いものを見る目で」
少女ちゃん「私を靴で踏んづけてね、動けない私を見て、ニヤニヤしてるの」
少女ちゃん「……」
少女ちゃん「私、お姉ちゃんのことが大嫌いで」
少女ちゃん「お姉ちゃんの麦茶に虫をすりつぶしたのを入れてねえ」
少女ちゃん「なんか、道端にあるいろんな虫を生きたまま混ぜて、棒ですりつぶして」
少女ちゃん「そうすれば、毒にならないかなって、思ったんだけど」
少女ちゃん「お姉ちゃん、一口飲んで吹き出して」
少女ちゃん「あははははは! 私、思わず笑っちゃって!!」
少女ちゃん「あっはははははは!!!! あはははははははは!!!!」
少女ちゃん「……死なないかなあって、思ったけど、結局死ななかったなあ」
少女ちゃん「まずお姉ちゃん、私の顔を散々殴ってきて」
少女ちゃん「痛くて痛くて、最後の方は、痛くもなくなってきて、お姉ちゃんの輪郭がぼやあっとしてきて」
少女ちゃん「それで、お姉ちゃんが、どっかから紐持ってきて……」
少女ちゃん「……」
少女ちゃん「あの時のお姉ちゃん、多分真顔だったなあ」
少女ちゃん「ここどこ? 知らない街だね」
少女ちゃん「歩くの疲れちゃった」
少女ちゃん「……おんぶしてくれるの?」
少女ちゃん「おんぶより、抱っこの方が良いなあ」
少女ちゃん「わがまま言ってごめんね? めんどうくさい?」
少女ちゃん「わ……」
少女ちゃん「……お兄さん、いいにおいするね。あまり嗅いだことない匂いだなあ」
少女ちゃん「お花の香りかな? お兄さん、お花が好きなの?」
少女ちゃん「温かいなあ」
少女ちゃん「……お兄さんが、私のお父さんだったらいいのになあ」
少女ちゃん「そうすれば、私を殴らないし、ちゃんと毎日残飯じゃないご飯を食べさせてくれるし……」
少女ちゃん「お姉ちゃんの味方なんかしないよね」
少女ちゃん「お姉ちゃんに私の悪口を吹き込まないよね」
少女ちゃん「お姉ちゃんをちゃんと止めてくれるよね」
少女ちゃん「……撫でられるの、気持ちいいなあ」
少女ちゃん「……」
少女ちゃん「お兄さん、腕辛くない?」
少女ちゃん「私もう歩いてもいいよ?」
少女ちゃん「……」
少女ちゃん「お兄さん、私のお父さんになってよ」
少女ちゃん「お兄さんと一緒にいたいなあ」
少女ちゃん「お兄さん、お兄さん」
少女ちゃん「……お兄さんなら、私をいじめないよねえ?」
少女ちゃん「私のこと殴らないよねえ?」
少女ちゃん「私のこと守ってくれるよねえ?」
少女ちゃん「ねえ?」
少女ちゃん「……もう、嫌だなあ」
少女ちゃん「毎日、毎日、毎日……」
少女ちゃん「お姉ちゃんは私を殺そうとして」
少女ちゃん「もう……嫌で嫌で……」
少女ちゃん「お姉ちゃんがいなければって……」
少女ちゃん「死ねばいいのにって」
少女ちゃん「いつもいつも考えてて……」
少女ちゃん「……」
少女ちゃん「私、撫でられたことなかったから」
少女ちゃん「……ああ、でも、もしかしたら、昔に」
少女ちゃん「……うんと昔には、そんなことも、あったかもしれない」
少女ちゃん「……誰にだったかなあ」
少女ちゃん「……」
少女ちゃん「ここは、お兄さんの家? 違うの?」
少女ちゃん「じゃあ、誰の家?」
少女ちゃん「……入るの?」
少女ちゃん「何を話してるの?」
少女ちゃん「……」
少女ちゃん「……なんなの?」
少女ちゃん「どうしてこのお婆ちゃんは、私の方に向かって怯えて泣いてるの?」
少女ちゃん「気持ち悪いなあ、よけとこ」
少女ちゃん「……この人、必死だなあ」
少女ちゃん「この人は何を謝ってるの? ねえ。お兄さん」
少女ちゃん「……許す? 何を? ねえ、なんなの?」
少女ちゃん「お姉ちゃんは、もっと子供だよ」
少女ちゃん「もっと憎たらしくて、怖くて、理不尽で」
少女ちゃん「こんな……」
少女ちゃん「……こんな、みすぼらしくないよ」
少女ちゃん「こんな骨と皮だけの、しわくちゃのお婆ちゃんで、惨めに泣いてるのが、お姉ちゃんとか……」
少女ちゃん「……」
少女ちゃん「狭くて、ボロボロで、私の家を思い出すなあ」
少女ちゃん「この人ここに住んでるの?」
少女ちゃん「……ふうん」
少女ちゃん「惨めだねえ」
少女ちゃん「……」
少女ちゃん「……許すとかわからないけど」
少女ちゃん「でも……」
少女ちゃん「……うん、まあ」
少女ちゃん「もう、いいかな」
少女ちゃん「よくわかんないけど……」
少女ちゃん「もういいよ、どうでも」
少女ちゃん「……ぶるぶる震えて……お兄さん、どうにかしたら?」
少女ちゃん「……」
少女ちゃん「……可哀想だなあ」
少女ちゃん「……ふぅ」
少女ちゃん「……」
少女ちゃん「……よしよし」
少女ちゃん「……解放? 誰が?」
少女ちゃん「私が? このお婆ちゃんが?」
少女ちゃん「どっちも?」
少女ちゃん「……よくわかんないや」
少女ちゃん「……ねえ」
少女ちゃん「……私、どこに帰ればいいのかな?」
少女ちゃん「なんでだか、元居た場所がわからなくなって……」
少女ちゃん「……」
少女ちゃん「……お兄さんのところに? いいの?」
少女ちゃん「私、行っていいの?」
少女ちゃん「お兄さん、優しいんだね」
少女ちゃん「でも、迷惑じゃないかな」
少女ちゃん「……そう言ってくれるのは嬉しいけど」
少女ちゃん「……でも、悪いなあ。私、お兄さんの役に立てないよ?」
少女ちゃん「そんなことないって……なに、その、笑い方」
少女ちゃん「……え?」
少女ちゃん「……」
少女ちゃん「……好み?」
元スレ
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……ねえねえ、お兄さん誰?」
https://hebi.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1532778863/
祖母の妹だったけど虐められた恨みでお化けとなった少女ちゃん「……ねえねえ、お兄さん誰?」
https://hebi.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1532778863/
「SS」カテゴリのおすすめ
「ランダム」カテゴリのおすすめ
コメント一覧 (12)
-
- 2018年07月29日 19:17
- もうこのシリーズまとめなくていいよ
-
- 2018年07月29日 20:08
- (甚振り甲斐のある)好みってことですね!
-
- 2018年07月29日 20:45
- ※1
お前が見なけりゃいい話では?
-
- 2018年07月29日 21:08
- 黄昏乙女みたいな
-
- 2018年07月29日 21:23
- 目が疲れるしつまんねぇな
-
- 2018年07月29日 22:02
- 他のオチすら無いクソSSに比べればまともな出来なんだよなあ
-
- 2018年07月29日 22:17
- 1レス分くらいしかないどうよよりはマシだわ
-
- 2018年07月29日 22:42
- ここから先はエロ漫画展開だぞ
-
- 2018年07月29日 23:00
- 神風怪盗ジャンヌ・・・(ボソ
さすがに誰もわからんか。
-
- 2018年07月30日 04:46
- 俺は好き
-
- 2018年07月30日 06:52
- 俺も好き
-
- 2018年07月30日 16:59
- このシリーズだるいわ。
これならまだ一レスでまとまるどうよ式の方がマシ
スポンサードリンク
デイリーランキング
ウィークリーランキング
マンスリーランキング
アンテナサイト
新着コメント
最新記事
スポンサードリンク