魔王「なに?新しく女の勇者が現れた?」
魔王「我にかなうわけがない」
魔王「しかし念の為様子をみてみるか。水晶玉をもてい」
側近「はい。こちらに現在の勇者の様子が映り込んでいます」
魔王「むむ」
勇者(5歳)「きゃっきゃっ。ねーママー抱っこして~」
魔王「!」
魔王(こ、この愛くるしい小娘が次の代の勇者だと!?)
魔王(この娘が・・・将来我の命を奪いに来るというのか・・・)
勇者(6歳)「えいっ!やあっ!」
魔王「うむ。今日も剣の稽古にあけくれているようだな」
側近「あのー、魔王様。政務が・・・」
魔王「あとにせよ! いまは我が宿敵の情報を集めているのだ!」
魔王「あっ、危ないぞつまづくぞ。あー、こけちゃった・・・」
勇者(7歳)「あれーおかしいな? うまくでない」
勇者(7歳)「ファイア!! もーーなんででないの!」
魔王「なかなか苦戦しているようだな」
魔王「しかし素質は十分。我の驚異となるか・・・」
側近「あの・・・魔王様。なににやついてるんですか。まだお仕事が」
魔王「だまれ!我の癒やしのひとときを邪魔するな!」
勇者(8歳)「魔王は悪いやつだから将来ボクがやっつけるんだ!」
村の子供「すげー!」
村の子供「勇者がんばれー!魔王やっつけろー!」
勇者(8歳)「まっかせてよ! ふふん」
魔王「はぁ・・・あと何年もしたらこの子は剣を携え我のもとに・・・」
魔王「・・・」
側近「最近水晶みながら頭抱えること多くないですか?」
側近「そういえば勇者っていまなにしてるんでしょうね」
魔王「順調に・・・順調に育っておるようだ」
側近「・・・」
勇者(9歳)「ぼ、ぼくがあいてだ・・・」ぶるぶる
魔王「あ・・・そのモンスターは剣はききづらいぞ。魔法で・・・」
勇者(9歳)「うわあああ!」
魔王「おい村の大人共はなにを静観しておるのだ! 勇者はまだ9歳だぞ!」
勇者(9歳)「やああ! 勝った・・・」
勇者(9歳)「弱い敵でよかった・・・」
魔王「ふぅ・・・・・・」
側近「なかなかやるようですね」
魔王「む? な、なんのことだ。政務にもどれ」
側近「・・・」
村の子供A「はーい」
村の子供B「でも勇者ちゃんが強いから安心」
村の子供C「勇者、将来おれと結婚しよう!」
勇者(10歳)「えええ?困ったなぁ」
魔王「ならんぞおおおおお!!!!」
側近「どうかしましたか魔王さま!?」
魔王「いや。なにも・・・」
側近「あーびっくりしました。いきなり大きな声でなにごとかと」
側近「勇者の様子はどうですか?」
魔王「う、うむ。最近はみておらんなぁ?? 我も忙しくてな」
魔王「たかが人間の小娘を365日じっと朝昼晩観察などしておれんのだ」
魔王「わ、わはは・・・」
側近「勇者は決して魔王様の驚異になりません」
魔王「そ、そうだな。我が負けるはずも」
側近「いえいえ。勇者はもうじき死にます」
側近「私の手駒の大部隊を村に送り込みましたので♪」
側近「おおよそ位置はつかめております。あの辺一体を焼き払えば、仕留めることができましょう」
側近「勇者ごときに魔王様のお手を煩わせることはできません。ご安心して、ごゆるりとお過ごしくださいませ」
魔王「なん・・・だと・・・」
側近「なにか? 勇者は私達の宿敵」
側近「魔王さまは先代勇者との死闘をお忘れですか」
魔王「だ、だが・・・このようなやり方は」
側近「それでは失礼します」
魔王「まずいぞ・・・勇者が殺されてしまう」
魔王(いや、我はなにを言っているのだ)
魔王(勇者は我らにとって・・・もっとも恐るべき存在)
魔王(たとえそれが可憐な少女であっても・・・)
魔王(勇者の向かう先がみたいとおもってしまった)
魔王(あの少女などのような成長をとげ、我に向かってくるのか)
魔王(そして、我を見てどう思うのか・・・)
魔王(勇者よ・・・死なないでくれ・・・)
魔王「すまんが、貴様のドラゴンを一晩かしてくれぬか。世界で一番速く飛ぶ優れたドラゴンだと聞く」
騎龍兵「ええ!?も、もちろんですとも光栄です」
側近「魔王さま?入りますよ? あれ?」
側近「いない・・・また政務をさぼってぬけだしたな・・・まったくあのひとは・・・」
村の大人「勇者ちゃんも逃げるんだここにいては食われてしまうぞ」
勇者(10歳)「大丈夫!ボクは戦うよ!避難を急いで!」
勇者(10歳)(怖い・・・こんなにたくさんの魔物を一度にみたのは初めて)
勇者(10歳)(神様・・・村のみんなをまもって。ボクにちからを)
凶悪な魔物「グゴゴゴ・・・グガァ!」
勇者(10歳)「うあっ!!」
勇者(10歳)「だめだ・・・勝てないんだ」
勇者(10歳)「ボクみたいな子供には・・・」
勇者(10歳)(たべられちゃう・・・! 助けて!)
魔物「グギャ?」
魔物「ガ・・・グゴ・・・」
魔物「」
勇者(10歳)「え・・・?」
謎の剣士「間に合ったか」
勇者(10歳)「あなたは・・・?」
謎の剣士「名乗っている場合ではない。ここは我がひきうけた」
謎の剣士「貴様は逃げ隠れているがいい」
勇者(10歳)「で、でもボクは勇者で」
謎の剣士「くどい!蛮勇は勇気にあらず」
謎の剣士「貴様が真に勇者であるならば・・・そう、いまは生き延び、力をつけ、そして魔王を討ち世界を救ってみせろ」
謎の剣士「こい知性も持たぬ下等な魔物ども、我が相手だ」
勇者(10歳)「おにいさん・・・」
側近「先日の勇者抹殺の派兵ですが、失敗に終わりました」
魔王「そうか」
側近「勇者をおいつめたのですが、突然一騎当千をほこる謎の剣士があらわれ、私の配下はまたたく間に全滅しました」
側近「あのような者を護衛に雇っているとは・・・」
魔王「それは運が悪かったな」
側近「・・・これでしばらく手は出せませんね」
魔王「そうなるが、勇者なぞ成長をとげたところで所詮は人間」
魔王「何人がかりでこようが、我の相手ではない。安心せよ」
側近「私のかわいい兵たちが・・・」
側近「また生み出さねばならんな」
側近「おい、召喚を行う。生贄をたくさん用意しろ」
手下「は!」
側近「しかし、報告にあった剣士とは一体何者なんだ・・・」
側近「勇者め。みていろ・・・私の魔王様には近づけさせない・・・」
勇者(11歳)「よし、こんなもんかな」
村の子供A「どうしたの勇者ちゃん。最近はおめかししてるね」
勇者(11歳)「え? そうかな? えへへ」
村の子供B「好きな子でもできたの?」
勇者(11歳)「ひょえ!? ち、ちがうよ」
村の子供C「俺か?」
勇者(11歳)「ちがうってば! ただ・・・あの人がまたいつやってきてもいいように・・・また会えないかなえへへ」
勇者(11歳)「な、なんでもないよ! 今の忘れて!」
魔王「ぐおおおおん」
魔王「勇者にもついに初恋の相手が!? 一体誰だ我が存在を闇の彼方に消してやろう」
魔王「しくしく」
側近「失礼します。あの・・・最近毎日泣いてませんか? 大丈夫ですか?」
勇者(16歳)「行ってきます。母上」
勇者(16歳)「ボクが必ず魔王をたおして、世界に平和をもたらします」
勇者(16歳)「みんな元気で」
魔王「ついにこの日が来たか・・・」
魔王「月日が流れるのは早いもんだ・・・」
魔王「さてと」
側近「魔王様?どちらへゆかれるおつもりですか」
魔王「しばらく王座をあける。我には用ができた」
側近「ちょっ・・・困ります! 政務はどうなされるおつもりで」
魔王「貴様にまかせる。有能な部下よ」
側近「・・・! そ、そうですか? ではごゆるりと・・・?」
酒場店主「仲間ねぇ」
勇者「当然腕のたつ人がいい」
酒場店主「そういう人はみんな軍隊に駆り出されちゃってるからねぇ」
勇者「名簿のこの人は?」
酒場店主「その人は先日登録されたばかりの剣士よ。腕の方はどうかしら」
酒場店主「気になるなら直接あってみて。二階にいるとおもうから」
勇者「うん。ありがと」
勇者「ねぇ。そこのひと」
剣士「・・・」
勇者「あ・・・れ・・・?」
剣士「我に何か用か。小娘よ」
勇者「その口調・・・忘れもしない」
勇者「あ、あの!ボク!勇者です!」
勇者「昔あなたに助けてもらった、田舎村の勇者です!」
剣士「さて、覚えておらんな」
勇者「そんな・・・」
剣士「して、我に何用だ」
勇者「あの・・・ボク魔王を倒す旅をしてて」
勇者「一緒に戦ってくれる仲間を探してるんです」
勇者「うん・・・」
剣士「笑わせる」
勇者「本気だよ!」
剣士「・・・わかった。では我が力を測ろう」
剣士「さすらいの剣士である我に傷一つつけられるようなら、諦めるが良い」
剣士「表にでろ」
勇者(憧れの剣士さんと一騎打ち・・・)
勇者(あの頃はよわっちかったけどいまならきっと!)
剣士「くっ、速い」
勇者「いまだ・・・! すきあり!」
剣士「少しは成長したようだな」
勇者「うん」
勇者「でも、手ぬいてたでしょ」
剣士「小娘相手に本気はだせん」
勇者「でもボクの勝ちは勝ちでしょ約束守ってね」
剣士「いいだろう・・・しばし同行してやろう」
勇者「やったー!」
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「ランダム」カテゴリのおすすめ
コメント一覧 (35)
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- 2018年07月05日 12:01
- は?
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- 2018年07月05日 12:02
- 続けたまへ
-
- 2018年07月05日 12:07
- もう結婚すればいいんじゃないかな
-
- 2018年07月05日 12:40
- よし、序章はよく出来てる!
次だ次!
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- 2018年07月05日 12:42
- まだ起しかないじゃねえか!
承転結でハッピーエンドしろ!
-
- 2018年07月05日 12:45
- パパポジションでもいいと思うの(上目遣い)
-
- 2018年07月05日 13:05
- おい続きはどうした(憤怒)
114514レスくらい続けて完結させろ
-
- 2018年07月05日 13:09
- 続け
-
- 2018年07月05日 13:27
- 魔王「I am your father」
勇者「Noooooo」
-
- 2018年07月05日 13:30
- 続けろくださいお願いします!なんでもしまむら!
-
- 2018年07月05日 13:30
- 未完じゃん!
-
- 2018年07月05日 13:38
- 旅の道中ラブラブセクスして子沢山だろ知ってる
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- 2018年07月05日 14:14
- 仮に続いててもHAPPYENDになりそうな予感がしない
てか部下ころすのは魔王的にいいのか?
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- 2018年07月05日 14:30
- 「少しは成長したようだな」に、勇者は気づくのかどうか。
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- 2018年07月05日 14:34
- さすがに未完は載せんな
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- 2018年07月05日 14:36
- 一緒に冒険したパートナーが本物の魔王だったってのでディスガイア2を思い出した
まぁ愛の力があればハッピーエンド行けるって
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- 2018年07月05日 14:40
- パンツまで脱いだのに・・・
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- 2018年07月05日 14:54
- ええー…ないわー
-
- 2018年07月05日 14:58
- 続きはよ
-
- 2018年07月05日 16:01
- 魔王失格
ただのロリコン
-
- 2018年07月05日 16:17
- ふざけんな
ふざけんな
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- 2018年07月05日 16:24
- なんちゅうところで終わらせるんや…終盤の側近と勇者バトルからの魔王が勇者庇いエンドまでこちとら想像したってのに!
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- 2018年07月05日 18:26
- 起承転結の起どころか走までしか書いてないじゃないか!
これが走り書きというやつなのか!
-
- 2018年07月05日 18:35
- こんな小娘は簡単に死んでしまうやも知れんから、風呂を見守るのも問題ないな
-
- 2018年07月05日 18:53
- 続きはよ
-
- 2018年07月05日 18:58
- 力尽きてんじゃねーよ!続きはよ!!
結構面白い感じじゃないか!
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- 2018年07月05日 19:31
- おい続きはよ
というか完結したのをまとめてくれ
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- 2018年07月05日 21:15
- 続きはまだですかぁぁああ
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- 2018年07月06日 00:38
- 獅子身中の虫が魔王自身とか......
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- 2018年07月06日 05:19
- よい
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- 2018年07月06日 07:13
- でも勇者がブスだったら皆手のひらクルリンなんだろ?
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- 2018年07月06日 14:23
- ええい顔は二の次だ
巨乳ならそれでいい
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- 2018年07月07日 11:04
- は? ケツがデカイかどうかだろ。
-
- 2018年07月07日 22:21
- 次を待つ
-
- 2018年08月31日 20:55
- は?続きは?