学年で一番可愛い女の子「おはよー! 俺君!」ニコニコ 根暗ゴミオタクぼっち俺君「……おはよう」
俺「……」
女の子「俺君?」
俺「……見せたくない」
女の子「フフッ、化学苦手なのかな?」クスッ
女の子「ほらっ、私も苦手なんだぁ、実は。エヘヘ」サッ
俺「……ふーん」
キーンコーンカーンコーン
俺「……」ガタッ
女の子「あっ、私が見せたんだから俺君のも見せてよお!」
女の子「テスト勉強?」ヒョイ
俺「……」コクッ
女の子「俺君教室でやるんだぁ、図書室の専用スペースでやってる子も多いけど」ニコニコ
女の子「私も、友達とそっちでやってるし」ニコニコ
俺「……」
女の子「でも教室いいなぁ、なんだか落ち着くなぁ。図書室って、みんな結構不真面目でね」クスッ
女の子「私もこっちでやろうかな! 準備持ってくるね!」
―五分後―
女の子「い、いない……」
男子生徒「おい、お前」
俺「……?」
男子生徒「お前、最近よく女さんにまとわりついてるよなぁ?」
男子生徒「女さんの事、好きなのか?」
俺「…………」
男子生徒「あのな、はっきり言ってやるキモオタ。お前に女さんは不釣り合いだ、お前、男として見られてないからな?」
男子生徒「女さんはあの容姿にあの性格だ、はっきりモテてる。一年の頃も、わかってるだけで五回告白されて全部断ってる、高嶺の花なんだよ」
読書俺「…………」パラ、パラ
男子生徒「は? お前、俺のこと馬鹿にしてる?」イラ
女の子「どうしたの? 俺君、男君? 二人が話してるなんて、なんだか珍しいね!」ニコニコ
男子生徒「お、お、女さん! いいいいや、実は、俺の奴が読んでた本がさ、好きな本だったからちょっと気になって……」
女の子「へー! 男君も、三島由紀夫読むんだぁ! 私も一回トライしてみたんだけど、難しくて、一番有名な金閣寺しか読んでないなぁー」ニコニコ
男子生徒「???」
女の子「俺君、一緒に帰らない?」ニコニコ
俺「……家の場所」ボソッ
女の子「方向同じでしょ? 池の近く辺りまでは、同じだよねー?」ニコニコ
俺「…………」
俺「……反対方向の本屋行くから」
女の子「あ、あー、そ、そっかぁー……じゃあダメだなー」
女の子「ま、また、テスト前の早帰りの日とか、誘っていいかな?」ニコニコ
俺「…………」タッタッ
女の子「…………」
女の子「俺君、一緒に帰らない?」ニコニコ
俺「……家の場所」ボソッ
女の子「方向同じでしょ? 池の近く辺りまでは、同じだよねー?」ニコニコ
俺「…………」
俺「……反対方向の本屋行くから」
女の子「あ、あー、そ、そっかぁー……じゃあダメだなー」
女の子「ま、また、テスト前の早帰りの日とか、誘っていいかな?」ニコニコ
俺「…………」タッタッ
女の子「…………」
俺「…………」サッサッ
女の子「あれ、俺君一人? 担当、三人はいるはずだよね?」ニコニコ
俺「……」
女の子「……男子生徒君達に、押し付けられたんだ」
俺「……」
女の子「じゃあ次から私が、手伝ってあげるね!」グッ
俺「……いい、悪い」
女の子「いいって、いいって、私、俺君と話してるの、すっごく好きだし」ニコニコ
女の子「…………」
女の子「誰も今、いないね」
女の子「あ、あのさ、俺君、全然変な意味じゃないんだけど……」
女の子「わ、私の事って、その……どう、思ってるかな?」
女の子「邪魔だったり……する、かな?」
俺「…………」
俺「……」フルフル
女の子「よ、よかったぁ……」ホッ
女の子「え、えっと、他には何か……い、言い辛かったらいいんだけど」
女の子「私のこと、な、なんとも思ってないのかな?」
廊下の方を確認する俺「……」チラッ
女の子「!」
俺「女さんは」
女の子「…………」ワクワク
俺「凄く、卑屈な子だと思ってるよ」
女の子「は?」
女の子「どうして、そんな失礼なこと、平気で言えるの?」
俺「別に俺はいいんだけど、そろそろ言っておいてあげた方がいいかなって」
俺「誰も言ってあげなかったみたいだから」
女の子(お、俺君が、普通に喋った!?)ドキッ
女の子「俺君に話し掛けたから、私が卑屈ってことになるのかな? どうして?」
女の子「私が俺君なんかに話しかけたからってこと?」
女の子「その考え方は、俺君が卑屈なんじゃないのかな!」バンッ
俺「……」
女の子「あ、あはっ、言い過ぎちゃったかな」
女の子「ごめんね、でも、俺君が先に、訳の分からないこと言うから……」
俺「…………」
女の子「……どうしてそんな、憐れむような目で私を見るのかな?」
女の子「……」
俺「だから、男子生徒の奴に頼んで、訊いてみたんだよ、女さんに告白した人の話」
俺「で、その内の二人と話してみたよ。二人共、自分に気があると思ってたって言っていたよ」
女の子「……私、八方美人って他の女子から言われることもあるから」
女の子「……それで勘違いさせちゃったのかなあ」
俺「させたんだろ」
俺「ちょっと過剰すぎるよ、いっそ病的なくらい」
女の子「……」
俺「自分の事で相手が傷ついていて、それでいて自分に非がなかったら、自分に価値がある様に思えたんだよね」
俺「勝手に勘違いしただけだから、自分に非はないもんね」
女の子「……もしも、そうだとして、それ、何か悪いの?」
俺「好意の返報性は知っているかな? 安定したラポールを築くためのメカニズムだよ」
俺「この性質は、集団の構築、生殖において大きく有利に働く。昔の学者が、まともな脳機能を持ってる生物の大半がこの性質を持っていることを実証してるよ」
俺「残念なことに彼の研究は現代科学では曖昧で無意味な統計とされているし、面倒だからわざわざ再検証している人もいないけれどね」
女の子「……何が、いいたいの?」
俺「普通の人はさ、大昔の言語も曖昧だった頃から一貫して、みんな信頼に信頼で返して、正常に回っている」
俺「信頼し合って、愛し合って、互いの価値を認め合い、肯定し合ってる」
俺「なのに女さんは、人を傷つけることでしか、自分の価値を認められない」
俺「だから、卑屈だって言ったんだよ」
俺「別に趣味なら、他の子に続ければいいと思うよ。別に邪魔はしないし」
俺「でも健全な人は、自己肯定のために他の人巻き添えにしたりはしないから、それだけは覚えておいて」
女の子「…………」
俺「……もう、箒は片付けようか」ガサガサ
女の子「……ざ、けんなよ」
俺「……?」
女の子「ふざ、けんなぁっ!」ゴォン
ガシャアアン
俺「……」
俺(後頭部温かい。やば、これ、血出てるや)
女の子「そ、それ、お前だろうが! 散々人の事無視して、馬鹿にしやがって!」
女の子「よくも人の心を見て来たようにズケズケと言えると思ったよ! お前が、そうなんだろうが!」
女の子「よっぽどシャイなのかなと思ってたけど、やっとわかった!」
女の子「お前、最初から無視して、困惑するこっちの反応見て、私の事、笑ってやがったんだな!」
女の子「こっ、こ、殺してやる!」
女の子「アンタが一番、そうなんだろうが!」
女の子「いつもわざとらしく、露骨に無関心装いやがって!」
女の子「アンタは傷つけたつもりはない、興味なかったけど、僕の方が価値のある人間だからこれは仕方ないことなんです、とでも言うつもり!?」
女の子「何が違うっていうのよ!」ゴスッ
俺「…………」グググ
女の子(う、受けられた……)
俺「……そりゃ、俺は卑屈だからね」
俺「顔だってよくないし、運動もできない。性格だって暗くてひねくれてて、趣味だって誰とも合わない。後になって拒絶されるが怖いから、こっちから先に切って、いつも俺なんかに許される範囲内で、周囲を傷つけては自分を慰めてるよ」
女の子「み、認めたな! アンタだって、私と同じじゃない!」
俺「同じじゃダメなんだよ。女さんは美人で運動もできるし、友達も多いし、頭だっていい」
俺「そんな卑屈になって、周囲を、自分を傷つけるような真似は、しなくてもいいんだよ」
女「…………」
俺「この箒は、もう直しておくね」ガタンッ
俺「もう今日は帰りな。俺は、階段で転んだから、保健室に言って来るよ」
女「あ……」
キーンコーンカーンコーン
女友「女ー、食堂いこー」ヘラヘラ
女の子「ごめん、今日からちょっと……えへへへ」
女友「え、あ……は? え、彼氏……モゴォ!」
女友2「そっかー! じゃ、私達は食堂行くから!」ガバッ
女友「モゴッ、オゴッ! モウグォーーー!」
女友2「ば、馬鹿! 大声で女に彼氏できたなんて言ったら、教室中大パニックよ!」コソコソ
女友2「女ー……後で、詳しく聞かせてもらうから」ニコニコ
女の子「そ、そんなんじゃ、ないっていうか、その……」
女友2「じゃっ!」ダッ
女友「ンゴォォォオオオオオ!」ジタバタ
俺「……」モグモグ
女の子「俺君、一緒に食べよ?」ニコッ
クラスメイト達「「「……!?」」」
女の子「でも……その、上手く言えないけど、俺君にも……私が、いる、から、その……卑屈にならなくても、いいから……」ボソボソ
俺「…………」
女の子(あ、このわざとらしい無関心顔、逃げる気だ)
女の子「足ッ!」バシッ
俺「つっ!?」ドサッ
女の子「フフフ」ニコニコ
クラスメイト(今、足踏まなかったか?)ボソボソ
クラスメイト(い、いや、そんな……)ボソボソ
女の子「逃がさないから」
俺「…………」
女の子「……確かに私も相当だったのかもしれないけど、俺君の方が遥かに重症そうね」
女の子「……いいよ、俺君が、アンタが、自分の事ちょっとでもマシだって思えるようになるまで、私、横で待っててあげるから」
《完》
元スレ
学年で一番可愛い女の子「おはよー! 俺君!」ニコニコ 根暗ゴミオタクぼっち俺君「……おはよう」
http://hebi.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1529503793/
学年で一番可愛い女の子「おはよー! 俺君!」ニコニコ 根暗ゴミオタクぼっち俺君「……おはよう」
http://hebi.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1529503793/
「男女」カテゴリのおすすめ
- 俺「悟空ってクズだよな」友「上司にするならフリーザだよね!」
- 幼馴染「…………」クイクイ
- 後輩「先輩、ナニしてるんですか?」 男「っ!」
- 幼馴染み「やっほー数分ぶりー」
- 男「見られてない?」イケメン「…」じぃー【前半】
- 男「シャドウバース?」
- はじめての世界のおわりに
- 友「くすぐりフェチ推進委員会?」
- ギャンブラー「俺の名はギャンブラー……ギャンブルの天才だ」
- 男「好きです付き合って下さい」幼馴染「いまさら?」
- 従妹「だから男くんに会いたくないんだ」
- 不良女「テメェのタマ蹴り潰してやらァ!」不良「来いやァ!」
- イケメン「へえ、最強を決めるトーナメントか……」
- 幼「男ぉ!」ダキッ
- 少女「人間はいつだってそうだ、君もそう思うだろう?」男「誰だよ」
「ランダム」カテゴリのおすすめ
- 口裂け女「あたし綺麗?…ってそんなわけねーかwww」
- 桜「セイバーさんと先輩が居間で大喧嘩してる…」ライダー「ほぅ?」
- 一方通行「一人殺せばレベル6になれるだと?」
- P「ヤンデレっていいですよね」小鳥「わかります」
- 赤犬「ゆっりゆっららららゆるゆり♪」
- ブチャラティ「魔法少女まどか☆マギカ……?」
- 響「ふふーん、今回のテストは自分自信あるぞー!」
- 【デレマスSS】P「三船美優さんたちに」ケイト「スコッチを用意しマシタ!」
- 「走れさやか」
- カイジ「くら寿司に行く…!」一条「いらっしゃいませ」
- 千早「961プロの、如月千早です。」
- 藤原肇「Happy Endで始めよう」
- ガヴリール「ガヴちゃんめちゃシコ……?」
- 凛「加蓮、奈緒……相談したいことがあるんだけど」
- モバP「誰がために鐘がなる」
コメント一覧 (52)
-
- 2018年06月21日 03:48
- 死・ね☆
-
- 2018年06月21日 04:15
- 俺ガイルみたいだな
-
- 2018年06月21日 04:21
- ええやん
-
- 2018年06月21日 05:06
- エッッッッッッッッッッ
-
- 2018年06月21日 05:22
- すき
-
- 2018年06月21日 05:42
- もこっち
-
- 2018年06月21日 05:45
- 俺まキモオタになればこんな出会いがあんのかなぁ
-
- 2018年06月21日 05:56
- キモオタなんかに声かけたら好きになられて、うっとおしい事になるから現実には無いな
分不相応にも恋心をいだきストーカー化し、逆上して凶器を持った犯罪者になる確率高い奴に挨拶しませんよ
-
- 2018年06月21日 06:05
- もてない男はこういう気持ちわるい妄想してるのか
来世では女の子とお話できるようになると良いね!応援してる!!
-
- 2018年06月21日 06:18
- そうわならんやろ
-
- 2018年06月21日 06:19
- いやwリアリティーあるなって書き込んだ奴バカかよ…いや頭ラノベかよ…
-
- 2018年06月21日 06:31
- 理想と現実
-
- 2018年06月21日 06:49
- サイコパスまみれや
-
- 2018年06月21日 07:59
- ※12
まず女の子が来ること自体リアリティー0なんですが・・・。
こういうの見ると正論言わないと偶に不快になるんだよな。
-
- 2018年06月21日 08:29
- この架空のキモオタにマウント取らないと不快になるとかどんなコンプレックス背負ってたらそんなキモイことになるんだ
-
- 2018年06月21日 08:58
- とりあえず現世は自己研鑽に努めようぜお前ら
希望を捨てて欲を捨てて生きようぜ
-
- 2018年06月21日 09:22
- ??
「こんなんありえねーwwwでもおもしれーwww」って読むものでしょう?
こんなはなしにむきになっちゃってどーすんの?
-
- 2018年06月21日 10:25
- 根暗ゴミオタクぼっちを見下してるつもりのキョロ充が発狂しちゃったんでしょう
ほっといてあげましょうよ
-
- 2018年06月21日 10:44
- 面白かったでー
-
- 2018年06月21日 10:45
- 〉〉2
ウ★ザッ
-
- 2018年06月21日 10:59
- 短編やのによくまとまってて面白いね。
もうちょっと突飛な題材で書いてみて欲しい。
-
- 2018年06月21日 12:23
- 夢くらいは見せてあげようよ
だってSSだもん
-
- 2018年06月21日 12:59
- 無口な文学少年って普通にそこそこモテると思うぞ
必死にこんなのない、キモオタの妄想って言ってる奴こそ自分のキモオタっぷりを投影しすぎなのでは?
-
- 2018年06月21日 13:45
- これは巧妙な哲学ss
-
- 2018年06月21日 13:57
- 面白かったです
-
- 2018年06月21日 14:30
- 俺君の分析、今は青いが大成するやもしれん
-
- 2018年06月21日 14:35
- もう少し設定を肉付けして適度な長さに話を作れば、一端のギャルゲのストーリーになりそうだな
-
- 2018年06月21日 15:36
- 2人ともめんどくさい性格
-
- 2018年06月21日 16:13
- 分析がちょうど俺の考えていた事と一致していて好きなストーリー。俺はキモデブだからこんなこと言えないけど、主人公に通じる部分があって共感できた
-
- 2018年06月21日 16:23
- ※16
別にマウントとる必要なくね。架空にマウント取ったって暖簾に腕押しじゃん。
-
- 2018年06月21日 16:30
- 面白かったです(小並感)
-
- 2018年06月21日 17:15
- ※18
ぶっさいくなキモオタDTが美少女とこんな恋愛したいって妄想してるんだ…きっついわー
っていうグロテスクホラー映画見に行くような気分で来た
それと※18、19みたいな必死になってレッテル貼って相手をdisってる哀れな姿も見に来た
-
- 2018年06月21日 17:15
- 続きが読みたい
バッドエンドでもハッピーエンドでもいいから
-
- 2018年06月21日 17:21
- ※16
う○こを臭いといったらう○こにマウント取ったことになるんですかー?
-
- 2018年06月21日 17:50
- ええやん
-
- 2018年06月21日 18:57
- 夏休みはまだ早いしなぁ
-
- 2018年06月21日 19:13
- ンゴオオオオオオ
-
- 2018年06月21日 19:35
- 結局どっちも問題児パターン好き
続きをくれ・・・
-
- 2018年06月21日 20:53
- ラポールってメスマーだっけ?
-
- 2018年06月21日 21:49
- この主人公学生時代の坂本かよ
-
- 2018年06月22日 00:26
- 嘘松
スレタイ主の妄想
完全究極アルティメットウルトラ論破ンゴよねえ
-
- 2018年06月22日 00:58
- ンゴ
-
- 2018年06月22日 07:31
- ラノベっぽくてイイネ
-
- 2018年06月22日 07:31
- いたいた。こういつやつ。
現実はこうはならないよ。
-
- 2018年06月22日 13:31
- お前らここにはオタクの妄想文章しかないぞ…
嫌なら出て行こうな
-
- 2018年06月22日 21:55
- たかだか創作ごときにやれリアルがどうだのご都合主義だの……恥ずかしくないの?
そういうのなろうの感想欄でも行って言いたいこと全部言ってこい。たぶん発狂したキモオタキッズどもに総叩きされるから
-
- 2018年06月22日 23:42
- 続きはよ
-
- 2018年06月23日 18:36
- DTキモオタが発狂しててワロw
-
- 2018年06月25日 10:28
- こういうの好きよ
-
- 2018年06月25日 16:42
- 女がちょいブサで男がイケメンならありえるのでは?
-
- 2018年06月27日 05:12
- やだ素敵
結局は堕ちたが