彡(゚)(゚)「ワイ、金毘羅参りの帰り」
彡(゚)(゚)「やっとここまで帰ってこれたんか…長かったな」
( ・`ω・´)「そうだな、もう足が棒だ…が、ここまで来たらもう安心だぞ」
彡(゚)(゚)「なんでや?まだまだ大阪までは遠いで?」
( ・`ω・´)「ここからは船で帰る。船に乗れば足を伸ばしてゆっくり帰れるだろ」
( ・`ω・´)「四国の行き帰りで船に乗っておいて何を今更」
彡(゚)(゚)「それは船に乗らなしゃーないやろ?泳いで渡ることはできへんし」
( ・`ω・´)「で、なんで嫌いなんだ?」
彡(゚)(゚)「危ないからや!あんな板一枚下は海とかいう恐ろしい乗り物!沖に出てから何かの拍子にひっくりかえったら溺れて土左衛門になってしまうわ!」
彡(゚)(゚)「今日がその100回の1回だったら?お?」
(#・`ω・´)「つべこべ言わず早く乗れ!」ドンッ
彡(\)(/)「痛っ!急に突き飛ばすなや!海に落ちたら大変やろ!暴力振るってもワイは船に乗らんからな!」
( ・`ω・´)「もう船に乗ってるじゃないか」
彡(゚)(゚)「あ…ほんまや…さっき突き飛ばされた拍子にここまで…あかん、もうワイは死ぬんや…」
彡(゚)(゚)「……みんな心中しに来たんやろな…ウッ」
( ・`ω・´)「まだ言ってんのか…」
彡()()「ちょ…今は話しかけんでや…」
( ・`ω・´)「………酔ったんだな」
彡()()「オロロロロロロロロロロロ」
( ・`ω・´)「どうやらそうみたいだ」
彡()()「ゼェゼェ…ンッ!オロロロロロロロロロロロ」
( ・∇・)「それなら、おまじないを教えてあげるよ!船のヘリを3回舐める。これで不思議と酔わなくなるから」
( ・`ω・´)「そうか!ありがとう!」
( ・∇・)「じゃ、僕はこれで…いい船旅を」
( ・`ω・´)「おい、やきう!さっきの人が言うには、船のヘリを3回舐めると酔わなくなるらしいぞ」
彡(゚)(゚)「ホンマか?………あんまり美味しそうじゃないな」ペロペロペロ
( ・`ω・´)「そりゃそうだろ…砂やら埃やらかぶってるから美味しいわけが…」
彡(^)(^)「……ウマッ」ペロペロペロペロペロペロ
( ・`ω・´)「………うわぁ…まぁ、良くなってるみたいだな」
彡(゚)(゚)「まぁ、せやな…転覆したり化け物に襲われたりしなければええが…」
( ・`ω・´)「またそれか…大丈夫だって言ってるだろ」
彡(゚)(゚)「降りるなら今のうちになn」
船頭「ふ~~~~ねがでぇるぞ~~~~~~~~ぉい~!」
彡(゚)(゚)「あぁ…陸から離れてしもうた…」
彡(゚)(゚)「無事に帰れるやろか…」
( ・`ω・´)「帰れるぞ?まぁ、暇だし謎掛けでもしようじゃないか」
彡(゚)(゚)「謎掛けってなんや?」
( ・`ω・´)「ほにゃならと掛けましてほにゃなら。その心はと問われたらほにゃなら…ってのが謎掛けだ」
( ・`ω・´)「そうだ、それが謎掛けだ」
彡(^)(^)「それならナメクジに塩や!」
( ・`ω・´)「…は?」
彡(^)(^)「氷に火や!」
( ・`ω・´)「なんだそれ…?」
彡(゚)(゚)「…えっ?かけたら溶けるやろ?」
( ・`ω・´)「そうじゃなくてだな」
青年「謎掛けか…なら、お手本というわけじゃないですが一つやらせていただきます」
青年「一の字と掛けまして、感心なお寺の小僧と解きます」
( ・`ω・´)「ほうほう、その心は?」
青年「辛抱すれば住持になるってのはどうでしょう」
( ・`ω・´)「ほー、いいじゃないか!小僧は辛抱すれば住持になる、一の字に真に棒をする真棒すれば十の字、十字になる!うまいじゃないか!」
( ・`ω・´)「その心は?」
彡(^)(^)「辛抱しても住持にならん!」
( ・`ω・´)「………じゃ、他に誰かやってくれないか?」
彡(゚)(゚)「無視すんなや」
( ・`ω・´)「ほう、なかなか面白そうなのがきたな…その心は?」
成年「ゼゼが見えるってどうです?」
( ・`ω・´)「また上手いのが出たな、破れ財布に銭が沢山…子供言葉で銭はゼゼって言うしな、それと滋賀の膳所藩にかけて膳所!すごいなアンタ」
( ・`ω・´)「掛けてもないだろ!で、その心は」
彡(^)(^)「気のかわらんうちに!」
( ・`ω・´)「……別に上手くないからな?」
彡(゚)(゚)「ワイにだけ辛口やないか?」
( ・`ω・´)「真面目にしないからだ」
( ・`ω・´)「その心は?」
女性「散りぬる前とどうでしょう」
( ・`ω・´)「やはり女の人は男と視点が違うなぁ!綺麗な謎掛けだ!」
ババア「じゃぁ私は、いろはにほへとちりぬるを、わかよたれそつねならむ、うゐのおくやまけふこえて、あさきゆめみしゑひもせすん…と掛けまして」
( ・`ω・´)「お、おい…大丈夫なのかそれ」
ババア「東海道五十三次は大津の所」
( ・`ω・´)「その心は…?」
ババア「京の前、とどうでしょうか」
ババア「てへへ!」ペロッ
( ・`ω・´)「ヴォエッ!」
彡(゚)(゚)「よし、今度こそや…いろは歌でワイもやるで!おくやけこえて、と掛けまして」
( ・`ω・´)「おくやまけふこえて、じゃないのか?「ま」と「ふ」が抜けてるぞ?」
彡(゚)(゚)「ええんや!おくやけこえてと掛けます…そして、あの人とそっちの人」
( ・`ω・´)「……一応聞くが、その心は?」
彡(^)(^)「マヌケに腑抜け!」
彡(゚)(゚)「ホンマやな…どうしたんやろ」
彡(゚)(゚)「オイ!こら!ボケカス船頭!はよ大阪に帰してくれや!なにやっとんねん!しゃぶるぞコラ!」
船頭「……静かにしろ、フカが…」
( ・`ω・´)「フカ…サメのことか…サメがどうしたんだ?」
( ・`ω・´)「と、いうと…この中にサメに魅入られた人がいるということか」
船頭「そういうことだ…だから、その魅入られた客は海に飛び込んでほしい」
彡(゚)(゚)「ふぁ!?なんやそれ!」
ギャーギャー
「フザケンナー!」
ギャーギャー
「嫌よ絶対!絶対に!」
ギャーギャー
「にぃに…」
ギャーギャー
「あぁん!?
ギャーギャー」
「いいよこいよ!」
ギャーギャー
「おい船頭!どうしてくれるんだ!」
ギャーギャー
「いやだ!死にたくない!」
(;・`ω・´)「し、しかし!どうやって魅入られた人間をみつけるんだ!?」
船頭「皆んなそれぞれ持ち物を一品海に流してくれ、その品が沈まずに流れていけばそいつは違う…だが、もし沈んだら」
( ・`ω・´)「そいつが魅入られた人間ってことだな」
彡(゚)(゚)「ワイからいくで!食われんのなんてごめんや!さっさと流して全員煽りながら高笑いしたる!」ボチャン!
彡()()「沈んだ…」
彡()()「真鍮のキセルや…」
( ・`ω・´)「…………昔から思ってたが本当にアホだなお前は…真鍮だから沈むに決まってるだろ?流れて行くほうが驚きだ」
彡(゚)(゚)「言われてみればそうやな…なら、この手拭いを…」プカプカ
彡(^)(^)「よっしゃ!流れたでー!ほら、次は真弓の番やで?ほら早く!どうしたの?怖いの?がははははは!恐がりやなぁ!」
( ・`ω・´)「何なんだお前…」
( ・`ω・´)「よかった…流れた…」
「じゃぁ俺は旅日記を…」プカプカ
「高かったが花魁が道中してる絵を…」プカプカ
「今履いてるフンドシを」プカプカ
「形見の羽織を」プカプカ
彡(゚)(゚)「みんな順調やな…ホンマに魅入られた人なんておるんか?」
少女「あぁ…なんてこと…私の帯が沈んでしまった…」
母親「あぁ…どうしましょう…」
船頭「お嬢さんだったのかい…すまないが飛び込んでくれ、みんなを助ける為だ」
母親「そんな…!どうして…」
少女「お母さん…いいんです…皆様が助かるなら私一人くらい…」
母親「ダメ!行かないでおくれ!」
彡(゚)(゚)「さっさと行けや!さぁ早く!モタモタすんなクソアマ!」
(;・`ω・´)「目の前でサメに食われるのはいい気分はしないが…助かるなら仕方ないよな」
「仕方ないね」
「あ^~助かるんじゃー!」
中年の男「うるさいぞお前ら!落ち着いて寝ることもできねぇじゃねぇか!何事だ!」
船頭「かくがくしかじか」
中年の男「これこれうまうま」
中年の男「なるほど、そこの嬢ちゃんがサメに魅入られたから飛び込むと…どれ、俺に任せとけ」
( ・`ω・´)「俺のでいいなら…どうぞ」
中年の男「おっ、すまねぇな」スパー…
彡(゚)(゚)「こんな時にタバコとか…なんやねんあのオッサン」
( ・`ω・´)「さぁな…」
サメ「……」 チャプ…
彡(゚)(゚)「サメが顔を出してきたで…」
( ・`ω・´)「下手に刺激すれば全員危ないぞ…大丈夫か?」
中年の男「ふん!サメの分際で人間様を魅入るなんざ大したもんじゃねぇか!だが、お前らは人間様に食われる側だぞ?勘違いするな!これでも食らっとけ!」ポンポン ジュ
サメ「アツゥイ!!」
( ・`ω・´)「タバコの灰をサメの口の中に入れやがった」
彡(゚)(゚)「驚いてサメも逃げてったで」
少女「ぁ……あ、ありがとうございます!」
中年の男「いいってことよ」
彡(゚)(゚)「サメを追い払うとか…おっさん何者やねん」
中年の男「俺か?俺はただのカマボコ屋だよ」
以上、兵庫船というお話でした
彡(゚)(゚)「なんで毎週ワイの家に集まってくるんや」
彡(゚)(゚)「ワイ植木屋、今日も頑張るやで」
彡(゚)(゚)「ワイ、風呂帰り」
彡(゚)(゚)「うちの三番蔵には幽霊が出るそうや」
彡(゚)(゚)「今日も寒いで」
彡(゚)(゚)「おう、家建てたんやって?」
彡(゚)(゚)「ワイ芝の魚屋行商人、貧乏」
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コメント一覧 (6)
-
- 2018年05月22日 09:01
- 彡(゚)(゚)の落語シリーズ増えてきたな。
-
- 2018年05月22日 10:48
- かまぼこ屋の落ちの意味がわからん
-
- 2018年05月22日 11:04
- ※2
今の蒲鉾の原料がスケトウダラだったと思うのだけど
この落語の金比羅参りのお話が盛んだった江戸時代は鮫が蒲鉾の原料だったのよ
だから鮫にとっての天敵が出てきたって解釈なんじゃなかろうか
-
- 2018年05月22日 12:09
- なるほどなー
フカなんぞカマボコ屋のメシの種だからそりゃ強いわ
-
- 2018年05月22日 21:38
- ※3
解説ありがとう
-
- 2018年05月23日 02:03
- シュモクザメだな原料は