【ガルパン】角谷杏「西住ちゃーん、サンタクロースあてに手紙書いた?」西住みほ「はい?」
- 2018年01月05日 05:10
- SS、ガールズ&パンツァー
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桃「これで完成だな」
柚子「お疲れさまー、桃ちゃん」
杏「12月だけど、サマーってことだねぇ。座布団いちまぁい」
桃「何も言っていません」
華「生徒会室がクリスマス仕様になりましたね」
杏「これだけは譲れないからなぁ」
沙織「広報としてクリスマスも何か活動したほうがいいですか?」
桃「今年までは会長……いや、元会長の杏に任せてあげてほしい」
杏「いやぁ、わるいねぇ」
沙織「いえいえ、そんな。もう好きにしちゃってください」
優花里「今年は何をするんですか?」
麻子「ケーキ食べたい」
杏「まぁまぁ、それはあとで、だ。それよりも、西住ちゃーん、サンタクロースあてに手紙書いた?」
みほ「はい? いえ、まだですけど」
みほ「えっと、書けばサンタクロースがプレゼントしてくれるんですか?」
杏「そだよ」
みほ「あ、角谷先輩がプレゼントを配るんですか?」
杏「ん? なんで私が?」
みほ「え?」
杏「プレゼントを配るのはサンタクロースじゃん」
みほ「ええと、そのサンタクロース役が誰かって――」
桃「柚子!!」
柚子「うんっ!」ダダッ
みほ「わぁ!?」ササッ
柚子「避けられた!? だれかー!!」
沙織「みぽりん!! ごめん!!」
華「そのお口を封じさせていただきます!!」
みほ「えぇー!? むぐぅ!?」
杏「それは内緒。サンタさんへの手紙は秘密にしないとダメだからなぁ」
優花里「あぁー、そうですよね。うっかりしていました」
杏「秋山ちゃんももらえなくなったら困るでしょ」
優花里「困りますねー」
麻子「……」
みほ「あ、あの、一体なにを……」
桃「西住。お前はサンタクロースの存在を信じていないのか」
みほ「はい? いないと思いますけど」
柚子「西住さんは信じていないんだね。でもね、いるの」
みほ「いないと思うんですけど……」
桃「お前だって朝起きたときに枕元にプレゼントがあったりしただろう」
みほ「いえ、一度もありませんでした」
沙織「うっ……みぽりん……」
華「お気の毒に……」
柚子「西住さん……」
桃「もういい、西住。ともかくだ、杏の中ではサンタクロースは存在していることになっている」
沙織「うんうん」
華「わたくしたちも去年の大洗クリスマスパーティー時に知ったのですが……」
みほ「学園のみんなが角谷先輩はサンタを信じていることを知ってるの?」
桃「当たり前だ。むしろ知っておいてもらわなくては困る」
沙織「この時期はみんなピリピリしてるもんね」
華「サンタクロースの存在について、角谷先輩の耳だけには入らないようにしなければなりませんから仕方ありませんわ」
みほ「た、大変なんだね」
桃「西住は転校生だから知らせるタイミングがなかったな」
柚子「うん。そういうわけだから、西住さん。協力して欲しいの。杏の純心を守るために」
みほ「わ、わかりました」
杏「サンタさん、いつごろくるかねぇ」
優花里「やっぱり深夜でしょうねー」
杏「冷泉ちゃんも手紙書かないと、プレゼントもらえないよぉ」
麻子「私はいい。願っても、もう戻ってこない」
杏「うん?」
麻子「私が欲しいのは、戻ってこないものだ」
沙織「麻子っ」
麻子「すまん。この時期はつい言いたくなる」
沙織「分かってる。分かってるけど、言うのは私だけにしてっていつも言ってるでしょ」
麻子「……」
優花里「冷泉殿、思うところがあるんでしょうね」
華「事情が事情、ですから」
杏「サンタさんなら大抵のモノはプレゼントしてくれるはずだけど、冷泉ちゃんが欲しいモノはどうしても無理ってわけか」
麻子「無理だな」
杏「そっか……」
みほ「あのー、お手紙はどれに書けば……?」
みほ「ありがとうございます」
杏「誰にも見られないように書かなきゃダメだからなぁ」
みほ「はい。注意します」
麻子「今日は、帰っていいか?」
沙織「私も一緒に帰るわよ。ごめん、みんな。また明日ね」
優花里「はいっ。お疲れさまでした」
華「ごきげんよう」
麻子「……すまん、沙織」
沙織「いいの。今日は、私の家にくる?」
麻子「……うん」
優花里「冷泉殿、少し心配ですね」
華「沙織さんがいるので大丈夫ですわ」
杏「……」
みほ「ええと……うーんと……やっぱり、ボコのクリスマス限定バージョンがほしい……です……っと」カキカキ
みほ「よろしくお願いします」
柚子「それじゃあ今日はもう終わりましょう」
華「はい。では、整理をしてから戸締りいたしますので、先輩方はお先にどうぞ」
桃「悪いな。では、行こう」
柚子「うん」
杏「んー」
柚子「杏ー、かえろー」
杏「ほーい。んじゃねぇ」
優花里「はい!!」
みほ「はぁ……。角谷先輩、サンタクロースのこと信じてるんだぁ。少し意外かも」
華「きっと大切に育てられてきたのでしょうね」
優花里「角谷殿のご両親がとても気になりますよねぇ」
みほ「でも、誰も教えなかったってありえるのかなぁ」
華「実家ではご両親が、学園艦内では小山先輩と河嶋先輩がサンタクロースについてはずっと秘匿されていたのではないでしょうか」
柚子「今年は新生徒会と旧生徒会、それから戦車道受講者メンバーとならクリスマス会できそうだね」
桃「ああ。予算的に大洗全域でのクリスマスパーティーはできないからな」
柚子「今年の予算、殆ど戦車道で使っちゃったもんねぇ」
杏「こやまぁ、かわしまぁ」
桃「はい」
柚子「なぁに?」
杏「ちょっと調べてほしいことがあるんだけど」
桃「なんでも言ってください」
杏「んじゃ、お願いしちゃおっかなぁ」
柚子「それで何を調べればいいの?」
杏「サンタクロースの存在を信じていない生徒が大洗に何人くらいいるのか」
桃「は……?」
柚子「それは……」
杏「よろしくぅ」
桃「行ってしまった……」
柚子「桃ちゃん……どうしよう……」
桃「言われたからには調査するしかないが……」
柚子「けど、サンタクロースを信じさせ続けてほしいっていうのが杏のご両親から唯一お願いされていたことなのに」
桃「分かっている!!」
柚子「もし、サンタクロースはいないって結論に行き付いたら……」
桃「信じてきた年数が年数だからな。杏のショックは計り知れないぞ」
柚子「ど、どうするのぉ?」
桃「決まっている。アンケート時に元・会長直々のアンケートだと告げればいい。そうすれば多くの者は察するはずだ」
柚子「それって一種の情報操作じゃあ……」
桃「やるしかないだろ!」
柚子「うぅん……」
桃「私は寮に戻ってアンケート用紙を作成する」
柚子「私は生徒会のホームページにアンケートコーナーを作ろうかなぁ」
麻子「悪いな」
沙織「いいって」
麻子「……沙織は信じていたのか?」
沙織「まぁ、10歳ぐらいまではね」
麻子「そうか。どうして気が付いたんだ?」
沙織「うちのリビングでサンタクロースがお母さんと仲良くしているのをみちゃって」
麻子「そうか……」
沙織「うん……」
麻子「角谷さんにはサンタはいないと告げたほうがいいのかもしれないな」
沙織「よくないわよ!!」
麻子「大学生になっても社会人になってもサンタクロースの存在を信じ続けていれば、いつか悲しい目にあうと思うが」
沙織「そりゃあ、そうかもしれないけどさぁ」
麻子「夢を見続けるのも、辛いことだ」
沙織「麻子……。今日は麻子の好きな物つくってあげるっ。なんでもいってよ」
みほ「サンタクロースかぁ……」
みほ「そもそも信じたことすらなかったから、角谷先輩の気持ちがよくわからないけど……」
ピ口リンッ
みほ「メール……? 誰からだろう」ピッ
ケイ:イヤッホー!! ミホー!! 元気してるー? え? してるの!? それはよかったわ!!
みほ「ケイさんからだ」
ケイ:クリスマスイヴとクリスマス、私の家でホームパーティーしようと思ってるの! まあ、ホームパーティーは毎週してるんだけどね(スマイル)
ケイ:クリスマス、私の家にこない?
みほ「……」ピッ
みほ:すみません。クリスマスは大洗でもパーティーがあって、私はそれに参加しようと思っています。
ケイ:そっかー。それなら仕方ないわね。ソーリー、ミホー。また連絡するわ
みほ「悪いことしちゃったな……」
みほ「ケイさんってどんなパーティーするんだろう……ちょっと見てみたい気も……」
みほ「やっぱりアメリカっぽいのかな?」
みどり子「はい、これ」ペラッ
カエサル「これは……」
エルヴィン「元会長角谷杏発案、緊急アンケート。あなたはサンタクロースを信じていますか?」
おりょう「いきなりぜよ」
左衛門佐「ふむ。して、なんと答えるのが正解なんだ?」
みどり子「よく考えなさい。元・会長が発案しているんだから」
カエサル「それでは答えは決まっているようなものではないか」
エルヴィン「箝口令ということか」
おりょう「大洗の闇は深いぜよ」
左衛門佐「伊達家のようだ」
カエサル「中世ヨーロッパでは古代ローマの文化が著しく低下した暗黒時代というのもあったな。あれも闇が深い」
おりょう「闇の深さでいえば江藤新平」
エルヴィン「ふっ。闇の深さならば、ドイツ軍――」
左衛門佐・カエサル・おりょう「「やめろ!!」」
カエサル「直接聞くに聞けなかったが、やはり会長がサンタを信仰しているのは事実なのか」
みどり子「そーよ。いつもこの時期はワクワクしてるわね」
おりょう「ほっこりするぜよ」
みどり子「傍から見ている分にはいいんだけど、近くにいる人ほど気が機じゃないんだから」
左衛門佐「確かに。何気ない一言で角谷先輩が落ち武者と化すこともあり得るわけか」
桂利奈「ねえねえ、優季ちゃんはサンタさんに何お願いするのー?」
優季「えぇ~? サンタクロースじゃなくてお父さんにお願いするけどぉ?」
桂利奈「え……」
優季「どうしたの、桂利奈ちゃぁん?」
桂利奈「……」
あゆみ「桂利奈?」
梓「まさか……桂利奈……」
あや「あーあ」
エルヴィン「なるほど、危険だな」
桂利奈「あぁぁ……」
紗希「……」ナデナデ
沙織「桂利奈ちゃん、放心しちゃってるけど、どうしたの?」
優季「私がわるいんですぅ」
梓「桂利奈、サンタを信じていたんですけど優季の一言で……」
沙織「えぇ!?」
みほ「信じてた人が真実を知るとああなるんだ」
華「痛々しいですわ」
優花里「うぅ……まさか、ここで脱落者がでてしまうとは……」
麻子「ダメージが計り知れないな」
優季「どうしよぉ……」
あゆみ「桂利奈も大人になれたってことでいいんじゃない?」
優季「かりなちゃぁん、ごめんねぇ……」
みほ「気を付けないと」
ももがー「信じてるにマルしておいたぞな」
ぴよたん「そのほうが無難だしぃ」
ねこにゃー「じゃあ、ボクも……」
ナカジマ「うーん。サンタクロースかぁ」
ホシノ「私はいると思ってる派」
スズキ「意外だなぁ。ホシノってそういうの信じるんだ」
ホシノ「否定するよりはいいかなって」
ツチヤ「確かにいてくれたら、いいよなぁ。それじゃあ私もいるにマルしとこっと」
ナカジマ「そういう意味で信じてるってのはいいかもねぇ」
スズキ「ホシノは宇宙人も信じてる派?」
ホシノ「宇宙人はいないんじゃない? あれは未来人だと思うけど」
お銀「サンタクロースぅ? ふん、愚問だ」
カトラス「信じてるの?」
お銀「いるに決まっている!! 大洗にきてからいつも枕元にプレゼントがあるからね!! 会ったことないけど」
希美「それね」
みどり子「河嶋さんは苦労してるのよね」
お銀「少なくとも大洗の学園艦にはサンタクロースは住んでいる」
みほ「そうですか」
優花里「河嶋殿、立派でありますな」
華「がんばってくださいね、沙織さん」
沙織「わたしがあの人たちにプレゼント配らないといけないのー!?」
麻子「サメさんチームの純心を守れ、沙織」
沙織「やだもー……」
お銀「去年はマフラーだったから、今年は手袋に期待したい」
沙織「分かりやすくていいけどさぁ」
桂利奈「サンタクロース……いるのかな……いないのかな……」
紗希「それは、自分次第」
桂利奈「どういう意味?」
優花里「わざわざ真実を語るまでもありませんからね」
麻子「いいのか……」
沙織「いいんだって、これで」
麻子「まぁ、私は文句をいう立場でもないが」
みほ「学園の生徒も殆ど信じるにマルをつけてくれるよね、きっと」
華「角谷先輩の人望次第でしょうけど」
麻子「めちゃくちゃな人ではあるが、今でも人気があるし、その点の心配は必要ないだろうな」
みほ「そうだよね」
優花里「しかし、アンケートをとった意図がわかりませんよね」
みほ「麻子さんの発言で少しだけ疑ったのかな」
麻子「……私の所為か?」
沙織「けど、これで信じてる人が多数派ってことで解決するんじゃない」
華「ええ。そうなるでしょうね」
麻子「……」
華「では、結果発表をいたします」
杏「よっ。待ってましたぁ」
華「河嶋先輩、お願いいたします」
桃「ああ。サンタクロースの存在を信じている者、99%。分からないと回答した者が1%だけいました」
柚子「つまり……」
桃「サンタクロースはいる、それが世論の答えということになる」
柚子「やったね、杏!」
杏「……」
沙織「どうかしたんですか?」
杏「小山がつくった生徒会のホームページ上にあるアンケート結果も込み?」
柚子「もちろんっ」
杏「てことは、大洗の学園艦にだけいるってことになるね」
みほ「え?」
杏「河嶋と小山にはここでの調査を頼んだから、私は他の地域ではどうなのか調べてみたんだ」
杏「大洗とこの学園艦だけだと信憑性が得られないと思ったからねぇ」
桃「あぁ……もうおしまいだぁ……」
優花里「角谷殿は行動力ありますもんね」
麻子「負けたな」
みほ「どう調べたんですか」
杏「知り合いに電話をしただけー。ダージリン、ケイ、チョビ、カチューシャ、逸見ちゃん、西ちゃん、あとミカ」
みほ「な……」
沙織「そ、その人たちはなんて言ってたんですか?」
杏「ええと――」
ダージリン『サンタクロース? 生憎と見たことのない人物を信じる気にはなれないの。こんな格言を知ってる? 真実は特定の時などない。真実はどんな時代にも真実である』
ケイ『……いるわね。めちゃくちゃいるわよ』
アンチョビ『ハッハッハッハ!! 今年は私がサンタクロース役をすることになっている!!』
カチューシャ『はぁ? 居るに決まってるじゃない。バッカじゃないの?』
エリカ『いるわけないでしょ?』
ミカ『さぁて、どうだろうね。サンタクロースの存在なんて無価値なものだから、気にしてないかな』
杏「――ってところだ」
みほ「はい!」
桃「なんだ、西住」
みほ「サンダースとプラウダにはいるかもしれません」
杏「その可能性はあるなぁ」
みほ「だったら、いるってことでいいんじゃあ……」
杏「けど、三か所にだけサンタクロースがいるってのも、変な話じゃない? サンタは世界中を飛び回っているはずなのにさ」
みほ「うっ……」
優花里「はい!」
桃「秋山」
優花里「サンタクロースは良い子にしている場所にしか来ないといいます。つまり、ケイ殿とカチューシャ殿は良い子である証明になるのではないでしょうか!!」
杏「今はサンタクロースの存在についてが問題なんだよねぇ。ケイとカチューシャが良い子だってのは調べなくてもわかってるし」
優花里「ぐっ……」
桃「冷泉っ」
麻子「まあ、あれだ、私みたいな人間が他にもいたというだけだ」
杏「……」
麻子「うぅ……なんて悲しそうな目だ……」
沙織「はいはいはい!!」
桃「武部!!」
沙織「信じないとサンタクロースは来ないと思います!!」
杏「そうだな……」
沙織「あぁ……」
華「はい」
桃「五十鈴……頼むぞ……! 現生徒会長……!! 起死回生の一言を……!!」
華「――サンタクロースは、います。いるはずです。ですから、今年のクリスマス会はみなさんで徹夜をしましょう。夜通し起きていればサンタクロースも目撃できるはずです。だって、いるのですから」
柚子「えぇ!?」
杏「やっぱりそれしかないよな。でも、夜更かししている子のところには絶対に来ないって言われて育ってきたからねぇ。それをしても目撃はできないんじゃない?」
杏「ああ、いいねぇ」
麻子「監視カメラで捉えることはできないのか」
沙織「サンタは鏡にもカメラにも絶対に映らないんだよ」
みほ「そんな設定あるんだ。吸血鬼みたい」
杏「んじゃ、徹夜でクリスマス会、やろっか」
華「はい!」
桃「で、プレゼントを受け取る者は誰にするつもりだ」
華「無論、純粋にサンタクロースを信じている人でなければいけません」
柚子「戦車道受講者の中に、いたかなぁ」
麻子「いるな。チーム単位で」
桃「誰だ?」
沙織「サメさんチームの人たちです」
桃「あいつらか……。よし、頼んでみよう」
みほ「いえ、頼む必要はありません。その日、早めに就寝してもらうだけでいいはずです」
みほ「はい」
杏「なんの相談?」
優花里「いえ、配られる場面を見るためには誰か適任かと思いまして」
桃「サメさんチームの面々が最適かと」
杏「あと、冷泉ちゃんもアリじゃない?」
麻子「え……」
杏「にひぃ。何を驚いてるの?」
麻子「言ったはずだ。私の欲しいものはもう手に入らない」
杏「サンタクロースの存在は信じてる?」
麻子「……」
杏「冷泉ちゃんが書いたアンケートには信じるにマルがついてるけど」
みほ「麻子さんは……」
杏「西住ちゃんは黙ってて」
麻子「……信じている、一応」
麻子「むぅ……」
杏「たのしみだねぇ」
みほ「よかったの、麻子さん?」
麻子「信じていないとはいえない」
沙織「そうだけどさ」
麻子「それに……」
みほ「はい?」
麻子「角谷さんが本当にサンタクロースを信じようとしているのかも、気になる」
優花里「まさか、実はもう存在については諦めているとか?」
華「それは悲しすぎます」
麻子「それか、元々信じてなんていなかったのか」
沙織「信じてなかったってことはないんじゃない? 河嶋先輩も小山先輩も必死に隠してきたところだし」
麻子「どうだろうな」
みほ「うーん……」
ナカジマ「徹夜でクリスマスパーティーですか」
あや「たのしそー!!」
優季「わぁい、じょしかぁい」
桂利奈「でも、サンタさんはいない」
あゆみ「桂利奈、ちょっと休んでよう」ギュッ
桂利奈「うぅ……」
優季「ごめんねぇ……」
みほ「あの!! 桂利奈さん!!」
桂利奈「はぁい……?」
みほ「当日はサンタクロースをみるためのイベントでもあるの。桂利奈さんは見たいですか? それともプレゼントを受け取りたいですか?」
桂利奈「え……」
みほ「プレゼントを受け取るなら、サンタクロースを肉眼で確認することは叶いません。けれど、起きていれば見ることもできます」
みほ「サンタクロースはいますから」
お銀「サンタクロースを見たい? 酔狂なことをするみたいだねぇ。エドワード・ロー船長みたいじゃないか。ロー船長について詳しく調べたわけじゃないけどね」
ラム「親分、サンタを信じてないやつらのことなんてほっときましょうよぉ」
ムラカミ「ふん。罪深い女だ」
フリント「まっかなおっはなのぉ~トナカイさんはぁ~いっつもみんなのぉ~わらいものぉ~」
フリント「――今のあなたのように」
みほ「えぇ……」
お銀「まぁ、トナカイはその短所をサンタさんに長所だと褒められるわけだけどね。そんな聖人の仕事をのぞき見するなんて、アンタ、隊長の風上にも置けないね」
みほ「すみません……」
桃「お前たちは寝ていて構わない」
お銀「そうさせてもらいます。桃さん」
桃「阪口はどうする?」
桂利奈「……寝ます!!」
優季「いいのぉ?」
桂利奈「サンタさんをみるより、サンタさんからのプレゼントが何か楽しみだから」
優花里「ちゃんとサンタさんにお願いはしたの?」
優花里「なんでもいいってこと?」
桂利奈「あいっ!!」
梓「桂利奈……」
優季「すごい罪悪感だよぉ……」
華「桂利奈さんの心も守りましょう」
麻子「プレゼントを置くだけで大丈夫そうだが」
みほ「麻子さん」
麻子「なんだ」
みほ「麻子さんも寝る側ですから、その……」
麻子「朝起きたときに枕元にプレゼントがあれば、サンタクロースはいる。そういうことか」
みほ「そうなります……」
麻子「これを渡しておこう」ペラッ
みほ「これは?」
麻子「サンタクロースへの手紙だ。一応、書いてみた。多分、叶うことのないプレゼントだろうがな」
麻子「サンタクロースなら、プレゼントしてくれるはずだ」
沙織「いい加減に……」
みほ「沙織さん。いいから」
沙織「いや、けどさ、きっと書いたのは……その……」
みほ「家族……だったりするのかな……」
沙織「小学生のとき、ずっと言ってたの。今年こそはサンタクロースにお母さんとお父さんを連れてきてもらうんだって」
華「……」
優花里「それは……」
沙織「だから、麻子はここにいる誰よりもサンタクロースの存在は信じていないと思うし、むしろ嫌いなんじゃないかな」
みほ「そっか」
優花里「どうするでありますか」
みほ「……私、サンタクロースを信じたことがないから、信じている人の気持ちは絶対に分からない。けど、もう桂利奈さんみたいな犠牲者は出したくないから、がんばります」
梓「犠牲者扱いはやめてあげてください!」
あや「でも、まあ、犠牲者じゃん?」
優花里「クリスマス会当日に、何かを仕掛けるのですね」
みほ「それしかありせん。桂利奈さんとサメさんチームの皆さんはプレゼントさえあれば信じてくれると思います」
みほ「問題は麻子さんと配る瞬間を見る角谷先輩ということになります」
華「麻子さんはきっと夜通し起きていると思ったほうがよさそうですね」
沙織「そうだよねぇ。夜だけは強いから」
優花里「その日はたっぷりとお昼寝をしてきそうです」
みほ「それどころか、1800時に寝てしまう可能性もあります」
沙織「そんな中途半端な時間に寝たら……!!」
みほ「サメさんチームが就寝する前に起床する可能性もあります」
優花里「サメさんチームの人たちも18時に寝てくれないでしょうか」
沙織「どっちかというとすっごい夜型だと思うんだけど」
華「それにプレゼントは0時から4時の間に配られるという設定もあるみたいですわ」
みほ「そんな設定もあるの!?」
桃「おい!! 設定というのはいい加減やめろ!!」
桃「柚子までいうのか!?」
柚子「杏は今、半信半疑なのかどうなのかも気になるよね」
みほ「はい。私もそこが気になっています」
桃「何が問題なんだ?」
柚子「例えばサンタクロースの存在を完全に信じてない状態だとしたら、当日にプレゼントを配るシーンを見せても意味がないというか……」
みほ「むしろ、その場で取り押さえようとして大騒ぎなるかもしれません」
優花里「それはまずいです! サメさんチームがそこで目を覚ますようなことがあれば……!!」
華「最悪の展開ですね」
沙織「そこには桂利奈ちゃんだっているんだよぉ?」
柚子「トラウマ確定よねぇ」
桃「では、どうするんだ」
みほ「最良の手段は、サンタクロース役にその日、絶対に大洗にはいないであろう人物を用意する」
優花里「そのような人が存在するのですか」
みほ「心当たりは数名います」
エリカ『それでわざわざ電話を? 久々に貴方からの着信があったと思えば……』
みほ「どう、かな?」
エリカ『そうね。では、答えを言うわ』
みほ「逸見さん……!」
エリカ『――ふざけないで!!! その日も練習があるのよ!! こっちは!!!』
ブツリッ
みほ「……」
優花里「ダメだったみたいですね」
華「確かに逸見さんならその日に大洗にいることはありえないですけど」
沙織「エリりんは無理だよねー」
みほ「はぁ……もう……手立てが……」
桃「それだけだったのか!! いつものように多種多用な戦術をみせてくれ!!」
みほ「でも、戦車道じゃないですし……」
桃「これでは杏は……杏はどうなるんだ……」
麻子(今頃、沙織たちは会議をしているのか……)
麻子「どうでもいいか」
杏「冷泉ちゃぁん」
麻子「角谷さん……? この通学路だったか?」
杏「いやぁ、冷泉ちゃんに会いたくてね」
麻子「何のつもりだ」
杏「とりあえず、干し芋でも食べる?」
麻子「用件を言って欲しい」
杏「クリスマス当日だけどさぁ、ちょっと協力してくれない?」
麻子「なに……」
杏「冷泉ちゃん、サンタクロースの存在は否定してるんでしょ?」
麻子「……まさか、貴方もなのか」
杏「私はまだ信じたい。今までのプレゼントが全部、親からのものだった、河嶋や小山からのものだったとは思いたくないからな。全部、サンタさんがくれたんだって信じたいんだ」
麻子「何をしたらいいんだ?」
麻子「最初からそのつもりだ」
杏「あと、サンタが近くにきたら取り押さえて正体を暴いてみてよ」
麻子「……そこまでしようとは思ってなかったな」
杏「それぐらいやらないとねぇ」
麻子「しかし、本物のサンタクロースならその場に来ないはずだ。夜更かしする子にはプレゼントを渡さないみたいだからな」
杏「なるほどね。つまり、起きている冷泉ちゃんにプレゼント渡そうとした段階で、サンタクロースは偽物ってわけだ」
麻子「そういうことだな」
杏「頭いいねぇ、さっすが冷泉ちゃん」
麻子「褒めているのか」
杏「けど、それだけじゃ足りない」
麻子「は?」
杏「当日、冷泉ちゃんの傍にはサメさんチームも阪口ちゃんもいるんだから」
麻子「まさか……」
杏「偽物なら、きちんと教えてあげないといけないからねぇ」
「「メリークリスマース!!!」」
ドォォォン!!!
あや「きゃぁ!?」
優季「なになにぃ?」
沙織「なんで砲音が!?」
みほ「今、優花里さんがⅣ号で空砲を撃ったみたい。グラウンドにⅣ号が出てきてるよ」
みどり子「クラッカー代わりにしないでよ!?」
杏「いいじゃん、派手で」
みどり子「もう!!」
典子「私たちも負けていられないぞ!!」
あけび「ついにあの一発芸をみせるとき!!」
忍「スパイクで遠くにあるクラッカーにボールを当てて、見事鳴らせたら拍手を!」
妙子「では、いきます!! そーれっ」
みどり子「危ないからやめなさーい!!!」
典子「なに……!?」
お銀「祝い事はこうして酒瓶をもって、叩き付けるもんだろうに」
典子「そうなんですか!? オレンジジュースの瓶でもいいんでしょうか!?」
みほ「それは進水式の儀式じゃあ……」
優花里「みなさーん、先ほどの空砲、聞こえましたかー?」
あや「バッチリでーす!」
あゆみ「震えましたー!」
みどり子「ちょっと、秋山さん! 勝手なことしないで! いくらクリスマスパーティーだからって何でもしていいわけじゃないでしょ! 節度を守りなさい!!」
優花里「すみません! 角谷殿に是非と言われたもので……」
みどり子「むっ!」
杏「それじゃあ、かんぱーい!!」
「「かんぱーい!!」」
みどり子「元会長のくせにぃ……!!」
麻子「今は楽しめ、そど子」
妙子「スポーツドリンクをください!」
梓「私はアップルジュース!」
桂利奈「パインジュース!」
紗希「玉露」
カトラス「……」
ラム「フフフ……」
ムラカミ「ハッ。ここは幼稚園か? そんなお子様が飲むようなもの置いてるわけ――」
カトラス「はい」
妙子「わーい、ありがとうございます」
梓「優季ー、アップルジュースもらったよー」
桂利奈「パインジュースだー!!」
紗希「玉露……」
カトラス「それはない。ごめん」
紗希「……」
ムラカミ「うん……。い、いや、まだだ。ここで怖気づけば船底組が舐められる」
フリント「あれをする気?」
ムラカミ「とーぜん」ポキポキ
桃「何をするつもりだ?」
ラム「桃さん、少しだけ余興をさせてもらいます」
桃「そんな話は聞いていないが」
ムラカミ「西住みほ!! こっちにこい!!」
みほ「え!? は、はい?」
ムラカミ「クリスマスパーティーの余興として、勝負しな」
みほ「しょ、勝負?」
ムラカミ「あのときのリベンジマッチだ」シュッシュッ
みほ「え……」
沙織「負けたこと気にしてたんだ」
麻子「西住さんに勝てるわけないだろうに」
ムラカミ「問答無用だぁ!! おりゃぁぁぁ!!!」
みほ「ちょ……!?」サッ
ムラカミ「オラオラオラオラ!!!!」
みほ「あぶっ……ない、ですからぁ!!」ササッ
あや「おぉー! すっごいフットワーク!!」
あけび「華麗なステップです!」
典子「流石、西住隊長!」
カエサル「神の踊子だな」
ムラカミ「はぁ……はぁ……。ふっ。やはりあのときと同じことをしても無駄ってわけだ……」
みほ「あの、もっと別の方法で……」
ムラカミ「この日のために編み出した、必殺技を喰らいな……!! ひっさつ……」
みほ「あぅ……」
お銀「そこまでにしな。サンタさんがこなくなったらどう落とし前をつけるつもりだい?」
ムラカミ「はっ……!!」
桃「悪い奴ではないからな」
ムラカミ「なら、この続きは正月だ」
みほ「あ、はい」
みどり子「なんでいきなり殴り合いを始めるのよ」
麻子「西住さんは殴ろうとしていないから殴り合いではないな」
お銀「悪いことをしたね」
みほ「いえ、大丈夫です」
お銀「郷に入っては郷に従いな。今日は荒事一切禁止だよ」
ラム・ムラカミ・フリント「「はいっ」」
お銀「よし」
杏「いやぁ、良い子ばっかりだねぇ。これでサンタクロースがこないなんて嘘だね」
華「そうですね」
優花里「絶対にきますよ!!」
忍「私も来ると思います」
桂利奈「何時ぐらいに寝たらいいかなぁ?」
お銀「イヴはいつも20時ぐらいには床に就いているけどね」
沙織「無駄に良い子だぁ……」
お銀「なんだって?」
沙織「なんでもないです」
麻子「では、私もそれぐらいに寝るとするか。今日はお昼寝していないしな」
優花里「おぉー。やはり冷泉殿も今日と言う日が楽しみだったのですね」
麻子「まぁな」
沙織「(多分、嘘だと思う)」
華「(わたくしもこればかりは麻子さんを信じることができませんわ)」
みほ「(今日は授業なかったし、寝る時間はたくさんあったもんね)」
麻子「なんだ?」
沙織「な、なんでもないよー」
麻子「ふんっ……」
「「おぉー!!」」パチパチパチ
桃「全員、手元にビンゴカードはあるか?」
「「はーい!!」」
桃「五位抜けまでには素晴らしいプレゼントが用意されている!! 心して参加するように!!」
柚子「ちなみに、五位は食券20枚、四位は大洗で使えるギフトカード5000円分、三位は西住さんから頂いた私物」
梓「西住先輩の私物……!!」ガタッ
優花里「西住殿の私物……!!」ガタッ
みほ「た、大したものじゃないんだけど……」
柚子「二位はBAR『どん底』で使える無料券50枚」
お銀「まさに大盤振る舞いだ」
カトラス「血涙を流すほどのサービス」
あや「行きたい?」
桂利奈「あんまり……」
優季「二位は五位でもよかったかもぉ」
「「おぉぉ!!」」
ナカジマ「また干し芋だったりして」
ホシノ「今度こそ現金じゃない?」
ねこにゃー「現金なら課金で一気にパワーアップできるぅ」
柚子「それはあとのお楽しみでーす」
杏「いぇーい」
桃「では、始めるぞ! 最初の番号は……」
麻子「……」
沙織「ねえ、麻子?」
麻子「なんだ」
沙織「やっぱり、今日は寝ないつもり?」
麻子「沙織だって本当にいるなら欲しいものぐらいあるだろう」
沙織「麻子……」
麻子「もう何年も待ったんだ。今日ぐらい、直接お願いしたっていいだろ」
みほ「あ、ビンゴ」
沙織「はやっ!? まだ8つ目だよ!?」
優花里「流石です西住殿!!」
華「綺麗に中央のラインが揃っていますね」
杏「流石だねぇ、西住ちゃぁん。それじゃあ、一位には十万円相当の……」
ツチヤ「なんだろう?」
典子「バレーボールかな?」
妙子「十万円分のバレーボールとなると……」
あけび「20球ぐらい?」
杏「高級干し芋!! やったね!!」
「「やっぱりぃ」」
みほ「あはは……」
杏「それが嫌なら、私からのハグ10万円分でもいいけど? どうする?」
みほ「えぇと……干し芋で……」
梓「……」
あや「あれ? 梓、ビンゴじゃん」
梓「え? いや、してないしてない」
あや「してるって。ほら、ここ」
梓「してない!」
あや「梓、ビンゴでーす」
梓「あぁー!!」
お銀「おめでとう。ほら、無料券だ。いつでも待っている」
梓「あぁ……はい……ありがとうございます……」
お銀「有効期限は、卒業するまでだ。私たちがな」
あゆみ「五年ぐらい使えるってことですか」
ラム「10年は使える」
優季「えぇ……」
あや「そんなに使えたら逆に怖いんですけど」
優花里「き、きました……!! ダブルリーチですぅ!!」
沙織「うーん……リーチにすらならないんだけど……」
華「中々揃いませんねぇ……」
麻子「西住さんの私物って一体なんだ?」
みほ「ええと、一度だけ着た洋服なんだけど……。似合わなくて」
梓「服……!? 西住先輩の……服……!?」
カエサル「マニアにはたまらないな」
エルヴィン「これは高値で取引されるぞ」
おりょう「坂本龍馬が携帯していた銃ぐらいの価値ぜよ」
左衛門佐「織田信長が欲しがっていた平蜘蛛ぐらいか」
カエサル「それはもはやコロッセオにも匹敵するほどの歴史的価値があるものだな」
エルヴィン「だったらUボートと同価値といったところか」
おりょう・左衛門佐・カエサル「「それだぁ!!」」
みほ「比較対象が大きすぎます」
杏「びんごぉ~」
優花里「あぁぁぁ……!!!」ガクッ
柚子「どうぞー」
杏「あんがとぉ。いや、サイズ全然違うけど、もらっとくよぉ、西住ちゃぁん」
みほ「はい。どうぞどうぞ」
梓「西住先輩の服……ほしかった……」
優花里「西住殿からのお下がり……手に入れたかった……」
典子「元気出してください」
妙子「私たちのユニホームで良ければ差し上げますよ」
忍「うん、いいかも」
あけび「バレー部が増えるよ! やったね!!」
おりょう「勝手に盛り上がってるぜよ」
桃「どんどんいくぞ!! 次は……55番!!」
麻子(時間が近づいているな……。ん? これで4列目のビンゴか)
エリカ「くしゅん!! うぅ……」
エリカ「ちょっと早かったわね……」
アンチョビ「メリークリスマス!!」
エリカ「きゃぁ!? な、なによ、いきなり!!」
アンチョビ「ほら、アンチョビサンタからのプレゼントだ」
エリカ「どうも……。って、アンチョビ缶じゃない」
アンチョビ「その恰好……。お前もサンタとして呼ばれたのか?」
エリカ「お前もって……」
ケイ「あっれー? エリカとチョビじゃない。どうしたの? イヴなのにパートナーいないの?」
エリカ「余計なお世話よ!! というか、あなたも一緒でしょ!!」
アンチョビ「ケイも呼ばれたのか」
ケイ「ええ。ミホにサンタクロースしてほしいってね。その場では断ったけど」
アンチョビ「何故?」
ケイ「こういうのはサプライズで登場したほうが盛り上がるじゃない!」
ケイ「そう?」
アンチョビ「エリカは違うのか?」
エリカ「私は、たまたま練習が早く終わったから来ただけよ」
アンチョビ「ふぅん」
ケイ「練習がたまたま早く終わるってことある?」
アンチョビ「早く切り上げるときはあっても、偶然早く終わることはないな」
ケイ「そうよね」
エリカ「うるさいわね。文句あるの?」
ノンナ「カチューシャ、こちらのようです」
カチューシャ「うん……ぅん……」
ケイ「ヤッホー、ノンナ」
ノンナ「どうも」
アンチョビ「カチューシャたちまで呼ばれていたのか」
ノンナ「今日はここにサンタクロースが現れるとミホさんから聞いたもので」
ノンナ「……はい?」キリッ
エリカ「あ、あぁ……そういうことね……」
カチューシャ「のんなぁ……みほーしゃ……はぁ……?」
ノンナ「すみません、私たちを急ぎますので」
ケイ「早く行ってあげて。カチューシャ、限界みたいだし」
ノンナ「今日は朝から張り切っていましたからね」
カチューシャ「さんた……しゃん……どこぉ……」
ノンナ「すぐに会えますよ」
アンチョビ「大洗にもカチューシャのようにサンタを信じている者が数人いるらしいな」
ケイ「アンジーも信じてるみたいね」
エリカ「アンジーって、生徒会長の?」
アンチョビ「もう元会長、だけどな」
エリカ「意外ね。ああいう性格なら、とっくにサンタの正体を調べていると思うけど」
「こんな格言を知ってる? アダムはリンゴが欲しかったから食べたのではない。禁じられていたから食べたのだ」
ダージリン「みなさんお揃いで。メリークリスマス」
アンチョビ「隊長勢、そろい踏みだな」
ケイ「マホは?」
エリカ「海外よ。知ってるでしょ」
ケイ「そっか、そっか」
ダージリン「みなさんも今宵はサンタクロースとして振る舞うのね」
ケイ「オフコース!! ダージリンもサンタコス、似合ってるわよ」
ダージリン「ありがとう。しかし、ケイさんのコスチュームは少し露出が多すぎるわね」
ケイ「そうかしら?」
ダージリン「寒くないの?」
ケイ「サンタクロースはミニスカートでハイニーソックスが定番じゃない。寒いなんて言っていられないわ」
ダージリン「理解できないわね」ズズッ
エリカ「その紅茶、冷めてないの?」
アンチョビ「ところで本日の作戦については、皆頭に入っているのか」
エリカ「私もそう聞いたわ。それでサンタを信じられるなんて、笑っちゃうわね」
ダージリン「……」
エリカ「なにか?」
ダージリン「いえ、何も。信じさせるためにここにいるのではないのかしら? なんて思ってないわ」
エリカ「くっ……」
アンチョビ「ノンナはどうなんだ?」
ケイ「カチューシャがいるんだし、参加するんじゃない?」
ダージリン「彼女はきっとサンタになるわね。去年もそうだったし」
アンチョビ「ノンナはカチューシャのサンタクロースってわけか」
ダージリン「ペパロニさんのサンタクロースは大丈夫かしら?」
アンチョビ「既に置いてきている。問題ない」
「どうやら、全員揃っているようね。では、新たな作戦を伝える」
ダージリン「え……」
エリカ「な……あ……!?」
杏「そろそろ9時かぁ」
お銀「桃さん!!」
桃「できたのか」
ラム「準備完了」
ムラカミ「いつでも寝ることが出来ます」
フリント「パジャマもきたし~歯もみがいた~」
カトラス「サンタが慌てん坊だと困るので、もう寝たい」
お銀「慌てん坊のサンタクロースはクリスマス前にやってくるけどね」
桃「阪口と冷泉は?」
桂利奈「完璧です!!」
麻子「いつでも寝られるぞ」
杏「それじゃあ、おやすみぃ。サンタからいいプレゼントがもらえるといいねぇ」
桂利奈「はい!! ワクワクしてます!! 興奮して眠れないかも!!!」
みほ「……」
華「人生で一番長いクリスマスになりそうです」
沙織「みぽりん、大丈夫かなぁ。連絡、まだないんでしょ?」
みほ「うん。安斎さんとダージリンさんは来ているはずなんだけど……」
柚子「もう一度だけ連絡をとってみたらどうかな」
みほ「そうですね……」
杏「なんの相談?」
桃「な、なんでも!!」
優花里「はい、ただの、戦車談義です!!」
杏「あ、そ」
桃「西住、分かっているだろうが、杏にはくれぐれも……」
みほ「はい。勿論です。サンタクロースはいるんです」
みほ「私たちの目の前に来てくれるはずです」
沙織「信じるしかないよね。こうなったら」
華「はい。成功、させましょう。必ず」
桂利奈「あー、なんだか目が冴えてきちゃいましたよー!」
お銀「それはまずい。子守歌のリクエストだ」パチンッ
フリント「ひとぉみとぉ~じぃて~みみをすませばぁ~きこえるぅ~」
桂利奈「ぐぅ……すぅ……」
お銀「すぅ……すぅ……」
麻子「えぇ……。早すぎないか?」
ムラカミ「ぐぅ……ぐぅ……」
カトラス「すぅ……すぅ……」
ラム「むにゃ……ぐぅ……」
フリント「おやすみ」
麻子「あ、ああ……」
フリント「すぅ……」
麻子「私も、これだけ寝つきがよければな」
麻子(まあ、今日に限って言えば自分が夜型であることに感謝しないといけないか)
典子「どうですか?」
杏「みんな、眠ったみたいだねぇ」
あけび「では、ここから作戦開始なんですね」
みどり子「でも、サンタは0時に配るんでしょ? まだ三時間近くあるじゃない」
モヨ子「それまでどうするの」
希美「宴会の続き?」
ナカジマ「それだと折角寝たのに起こしちゃうかもしれないよ?」
ツチヤ「寝付いたんだから、そっとしておくべきか」
ホシノ「赤ん坊のような扱いだ」
ノンナ「失礼します」
みほ「ノンナさん!?」
ノンナ「しーっ」
カチューシャ「すぅ……すぅ……」
杏「カチューシャ……。仮眠室に寝かせてあげて」
杏「全然いいよ」
みほ「……」
杏「で、どうしてここまで?」
ノンナ「カチューシャがどうしてもクリスマスは大洗のみなさんと過ごしたいと言っていたので」
ナカジマ「それはうれしいなぁ」
ねこにゃー「カっちゃん、可愛いところあるぅ」
ノンナ「カチューシャは常に可愛いです」
杏「確か、カチューシャはサンタクロースの存在を信じていたよね」
華「……」ピクッ
ノンナ「信じている……? おかしなことを言うのですね」
杏「どういうこと?」
ノンナ「サンタクロースは、存在しています。確実に」
杏「おぉ」
みほ(すごい気迫……! ノンナさん、カチューシャさんのためにここまで自分を偽れるなんて……)
ノンナ「何かされるのですか」
杏「今日はサンタクロースをこの目で見ようって話しになって、それで全員で起きてるってわけだ」
ノンナ「なるほど……。今後、プレゼントをもらえなくなってもいい、ということですか」
杏「え?」
ノンナ「サンタクロースの正体を暴こうとする子の前には、二度とサンタクロースは姿を現しませんよ」
杏「……」
優花里(なんという圧力……。これがブリザードのノンナ殿……!)
カエサル(私でもサンタを信じてしまいそうになる)
杏「信じている子の前にも姿は現さないじゃん」
ノンナ「ぐっ……!」
沙織(角谷先輩の勝ちだ)
ノンナ「信じて寝ていれば、良い夢を見ることができるのに。手放すのですね」
杏「良い夢だと思っていたのが、悪夢だったら嫌だしな」
ノンナ「そうですか……。残念です」
ノンナ「私もカチューシャが言い出さなければ来るつもりはありませんでした」
みほ「あの……今日、ノンナさんは……?」
ノンナ「私はサンタを守る側です」
みほ「つまり……」
ノンナ「既にサンタクロースは4人、確認しています」
優花里「4人、ですか?」
ノンナ「ええ」
みほ「だ、誰ですか?」
ノンナ「貴方が誘ったのでは?」
みほ「きちんと返事をもらえたのは安斎さんとダージリンさんだけなんですが」
ノンナ「なるほど……」
沙織「誰が一緒だったんですか?」
ノンナ「エリカさんとケイさんも一緒にいましたよ」
みほ「逸見さん……!!」
みほ「うれしい……」
ノンナ「作戦は成功しそうですか」
みほ「4人もいるなら完璧です。分身作戦も使えますから」
ノンナ「分身?」
華「一人が目視されてももう一人が別の場所から現れたら、寝起きの人間にとっては分身したように錯覚するはずです」
ノンナ「ほう……。もし捕まっても更に三人目、四人目が撹乱させる、わけですか」
みほ「そうなります」
ノンナ「分かりました。詳しい戦術は後ほど聞きましょう」
みほ「ご協力感謝します」
桃「ノンナ。誠にすまないが、角谷杏にだけはサンタはいると信じさせてほしい」
柚子「お願いします」
ノンナ「その考えを捨ててください」
桃「なに?」
ノンナ「サンタはいる。私たちがそう思わなければ、誰も信じはしません」
妙子「気になって眠れませんねー」
忍「いたらどうしたらいいんでしょう」
杏「そんなの決まってる。捕まえるよ」
あけび「サンタさんをですか?」
杏「正体、みたくない?」
カエサル「まぁ、見たくないと言えば嘘になるが」
おりょう「いいぜよ?」
杏「不審者かもしれないからなぁ」
左衛門佐「それだと怖いな」
優季「えぇ、やだぁ」
あや「変質者なんてやばすぎぃ」
あゆみ「この時期はサンタのコスプレしていれば誰も怪しまないもんね」
梓「変な話はやめてよ」
杏「ただの変質者か、それとも本物の魔法使いか、興味あるねぇ」
ぴよたん「とりあえずインスタ映えする感じで一枚とればいいのかな」
ねこにゃー「いいねがいっぱいつくかもしれないぃ」
ナカジマ「ツチヤ、レオポンのエンジン温めておこうか」
ツチヤ「おっ。サンタをレオポンで追いかけるってこと? オッケー」
ホシノ「空を飛ばれたら終わりじゃない?」
スズキ「流石に戦車を飛ばすのはまだ無理だしね」
エルヴィン「いつかはできるのか?」
桃「随分と盛り上がっているな」
柚子「もう後には退けないね」
みほ「はい。突き進むだけです」
華「試合よりも緊張してきました」
ノンナ「上手くいきますよ。上手くいかなければ、ならないのですから」
沙織「カチューシャさんが加わったことで、何故か緊張感が増したような……」
ノンナ「はい? 何か問題でも?」
妙子「キャプテン、眠たかったら寝ていてもいいですよ?」
典子「いや、サンタを見るまでは根性で起きておく!!」
あや「めがね……めがねぇ……」モミモミ
優季「もう……そこはだめぇ……」
あゆみ「すぅ……すぅ……」
梓「寝ちゃってるし……」
みどり子「ゴモヨもパゾ美も仲良く寝ちゃったわ」
みほ「時間が時間ですからね」
ノンナ「そろそろ来てもおかしくない時間ですね」
華「はい」
杏「まだ仮眠室に怪しい動きはないな」
沙織「0時まで残り10分……」
みほ(ダージリンさんたちを信じよう……作戦は伝えているんだし……)
杏「まだかなぁ」
みほ「……っ」
沙織「ドキドキしてきちゃったぁ」
あけび「私たちのフットワークでどうにかなるかなぁ」
忍「完璧なブロックでサンタの動きを封じ込める」
優花里「20秒前……」
桃「ぐっ……」
柚子「桃ちゃん、落ち着いて」
桃「そんなの無理に決まっているだろう」
ナカジマ「どこからくるんだろう。煙突ないのに」
優花里「10秒前……9、8、7、6……」
華「手に力が入ってしまいます……」
杏「うっひょー。ワクワクするなぁ」
優花里「4……3……2……1……」
優花里「――ゼロっ」
麻子「……」
ゴソッ
麻子(誰かが……いる……。真っ暗でみえないが……)
麻子(狸寝入りにも気が付かないサンタは偽物だろうが、一応聞いておくか)
麻子「おま――」
「麻子?」ギュッ
麻子「え……」
「寂しかった?」
麻子「な……え……?」
「ごめんなさい。こういう形でしか、会いにくることができなくて」
麻子「だ、誰だ……おまえ……」
「許して……」
麻子(私は夢を見てるのか……そうか……そうなんだろうな……多分……)
麻子「お……母さん……なのか……?」
麻子「別に……」
「辛いことも多かったでしょう」
麻子「そんなことはない。ないけど……」
麻子「一言……謝りたかった……お母さんに……」
麻子「どうしても言いたかった……ずっと……ずっと後悔していて……」
「大丈夫。貴方のことはよくわかっているつもりだから」
麻子「ごめ……んなさい……」
「私のほうこそ、一人にさせてごめんなさい」
麻子「きにしてない……」
「そう……」
麻子「……」ギュゥゥ
「眠れそう?」
麻子「眠りたくない……このままでいたい……」
「でも、いつかは眠ってしまう。夢はどこかで覚めてしまう」
柚子「杏? 仮眠室の中、見なくていいの?」
杏「ん? まだいいんじゃない?」
ノンナ「今、まさにサンタがいるかもしれませんよ」
杏「少し泳がすのもありかなーって」
みほ「……」
優花里「角谷殿がそういうなら」
杏「ふっふーん」
華「何か怪しくないですか?」
沙織「うん……」
みほ(なんだろう、この感じ……肌がピリピリする……)
バンッ!!
桃「な……!? お、おい!! 何の悪戯だ!!」
ナカジマ「あっれー? 誰が照明おとしたんですかー?」
ツチヤ「真っ暗なんだけどー」
みほ「澤さん!! どうかしましたか!?」
梓「い、いえ、誰かが私の目の前にいる気が……」
「ハーッハッハッハッハッハ!!! 良い子の諸君!! 今日が何の日か知っているか!!!」
優季「えぇー? なにぃ?」
あや「なにもみえなーい……めがね……めがね……」
「そうだ!! 今日はクリスマスだぁー!!! 良い子にしていたお前たちにクリスマスプレゼントをやろう!!!」
あゆみ「えぇ!? マジサンタ!? どこ? ここ?」ペタペタ
カエサル「それは私の胸だ!」
「さぁ、受け取れ!!」
あや「暗くてなにもみえないんですけどー!!」
優花里「待って!! サンタクロースは寝ている子のところにしか現れないはずです!!」
「何を言っている、秋山優花里!! サンタはこうしてここにいる!!」
優花里「しかし、姿がみえませんし……」
「信じられないというなら、そこまでだな。だが、プレゼントは渡すぞ!! ハーッハッハッハッハー!!」
「それは聞き捨てなならないわね」ズズッ
桃「ひぃ!?」
柚子「後ろ……!?」
「サンタクロースはね、瞬間移動ができるのよ。光の速さで動かないと、とてもじゃないけれど地球上全ての良い子にプレゼントを渡せないもの」
典子「サンタクロースが沢山いるぞー!?」
妙子「ちょっとまってください!! 今自分がどこにいるのかもわからなくて……!!」
あけび「妙子ちゃーん、こっちこっち!!」
ねこにゃー「サンタさん……マジサンタなの……?」
「オフコース!!」ガシッ
ねこにゃー「うあわぁああ!?」
「貴方はねこにゃーね。はいこれ。受け取って」
ねこにゃー「こ、これですか」
「そうそう。フォーユー」
ねこにゃー「あ、ありがとうございますぅ……」
華「誰か!! 照明を!!」
ツチヤ「今探してるよー!!」
みほ「みなさん!! ケータイを!! ケータイの灯りで自分を照らしてくだ――」
「そこまでよ」グイッ
みほ「むぐっ……!?」
沙織「みぽりん!? どうしたの!?」
みほ「むぅ……ぐぅ……!!」
「貴方にはこれを渡すわ」
みほ(この手触りは……ボコ……!?)
「私たちは姿をさらすわけにはいかないの。分かっているわね?」
みほ「その声、エリ――」
「黙りなさい」グッ
みほ「むぐ……!?」
「勘のいい子にはプレゼントをあげないわよ」
ワー!! ワー!!
お銀「なんだ……外がさわがしいが……」
桂利奈「わぁあああ!!!」
ラム「なになに!?」
ムラカミ「ぐぅ……ぐぅ……」
カトラス「どうかした?」
桂利奈「プレゼントだー!!」
お銀「なに!? あぁ!! 私の枕元にもある!!」
「どうやら、時間のようね」
麻子「まて……」
「さようなら」
麻子「待ってくれ……」
「もう時間だから」
麻子「いくな!! いかないで!!」
「時間ね」
杏「みたいですね」
「それじゃあ」
杏「ありがとうございます」
麻子「まて!!」ギュッ
杏「冷泉ちゃん、どうかしたぁ?」
麻子「角谷さん……。今、誰かがここを通っただろ」
杏「さぁ、こんだけ暗いからわかんないねぇ」
麻子「あれは沙織でも五十鈴さんでもなかった……。かといってケイさんでもノンナさんでも……」
杏「誰にあったの?」
麻子「分からない。暗かったし……夢かと……」
杏「案外、サンタだったりして」
麻子「どこだ! どこにいったんだ!! 教えろ!!」
杏「だから、暗いからわかんないって」
おりょう「闇討ちぜよー!!!」
みどり子「なによ!! 何が起こってるのよ!!」
「そーどこ!」
みどり子「園、みどり子よ!!!」
「はい、プレゼント」
みどり子「あ、どうも」
「それじゃあ、バーイ」
みどり子「いや!! そうじゃなくて!! どこの誰なのよ!!」
「今更何をいっている!! 私たちはサンタクロースだ!!! ハッハッハッハッハー!!」
「それ以外の何者でもないわね」
沙織「いや、でも……」
柚子「ホントに誰なんですか?」
「サンタは姿を晒さない。そうでしょ?」
桃「ほ、本物なのか……? だが……」
みほ「灯りが……」
桃「おい! 先ほどの連中を追いかけろ!!」
みどり子「了解!!」
典子「サンタさーん!!」
カエサル「逃がさないぞ!!」
みほ「あはは……びっくりしたぁ……」
優花里「西住殿!! ご無事ですか!?」
みほ「う、うん」
沙織「みぽりん、それ」
みほ「サンタさんにもらったみたい。ボコのぬいぐるみ」
華「よかったですね」
カチューシャ「ノンナー!!!」テテテッ
ノンナ「どうかしましたか?」
カチューシャ「プレゼントもらったわ!! サンタからよ、これ!!」キャッキャッ
フリント「おぉぉ……!!」
ラム「今年もこんなあたしに……」
カトラス「良い子にしていてよかった」
ムラカミ「くっ……涙が……」
桂利奈「みんなー!!」
梓「桂利奈っ」
桂利奈「プレゼントもらったー!!」
あや「私たちもだよー」
桂利奈「おぉー!!」
優季「ほんとにサンタクロースだったのかなぁ?」
あゆみ「けど、ここまで勝手には入ってこれないだろうし、ここでパーティーしてることを知っている人って他にいないはずだし」
あや「マジサンタだったんだー!!」
桂利奈「やっぱりサンタさんはいるんだー!! ぃやったー!!」
優季「サンタさんっているんだぁ。信じなくてごめんなさぁい」
沙織「麻子……」
麻子「誰だったんだ?」
みほ「はい?」
麻子「ケイさんなのか? ノンナさんなのか? 五十鈴さんか? 沙織か?」
みほ「あの……」
麻子「西住さんがケイさんたちに声をかけていることは知っている。誰が私のことを……その……抱きしめたんだ……」
ノンナ「残念ながら、私たちはケイさんたちの姿を確認できていません」
優花里「ダージリン殿も結局現れていませんし」
麻子「誰だ……あれは……誰だったんだ……」
桃「ダメだ。捜索班は完全にサンタを見失ったようだ」
柚子「そう……」
杏「あーあ、サンタがあんなにいたのに残念だねぇ」
麻子「くっ……!!」ダダダッ
みほ「麻子さん!?」
麻子「どいてくれ!!」ダダダッ
アンチョビ「おぉ、どこにいくんだー?」
麻子「探しものだ!!」
アンチョビ「そうか」
ダージリン「忙しない方ね」
みほ「安斎さん、ダージリンさん」
ダージリン「少し遅れたみたいね」
アンチョビ「アンチョビだ。さぁ、プレゼントを配るぞ」
みほ「あのぉ……」
アンチョビ「どうした?」
みほ「先ほど、配ったんじゃあ……」
ダージリン「はい?」
アンチョビ「何を言っているんだ? 私たちは今からプレゼントを配るんだぞ」
みほ「……え?」
ケイ「ミホ、ミホ」
みほ「ケイさん?」
ケイ「どこにターゲットがいるの?」
みほ「で、ですから……」
エリカ「来てあげたわよ」
みほ「エリ……逸見さんまで……」
エリカ「何よ。幽霊でもみたような顔して」
みほ「あの、今、みなさんは私たちにプレゼントを配りましたよね?」
ケイ「ホワット?」
エリカ「はぁ?」
みほ「え……え……?」
ケイ「ここにちゃんと用意してるわよ。ほら」
エリカ「その手にあるぬいぐるみは誰からもらったのよ」
みほ「あ……えと……サンタ……さん?」
みほ「いえ、でも、確かに……」
ケイ「ごめんごめん。ミホってサンタのこと信じてたの?」
ダージリン「それは失礼を。みほさんの夢を壊してしまいましたか」
アンチョビ「いやいや、信じていればまたサンタはやってくるはずだ。ハッハッハッハッハ」
みほ「えぇー!?」
優花里「西住殿がかなり困惑されているようですね」
沙織「うん。あれってケイさんたちじゃなかったのかな」
華「どうなのでしょうか」
カチューシャ「みて、ノンナ! マフラーよ!! マフラー!!」
ノンナ「いいですね」
杏「おぉ、カチューシャぁ。いいのもらったねぇ」
カチューシャ「まぁ、サンタは結構いいセンスしてるからね。またこれで冬を越してあげるわ!」
ノンナ「お似合いですよ、カチューシャ?」
カチューシャ「あたりまえでしょ!」
麻子「はぁ……はぁ……」
麻子(誰だったんだ……。お母さんなわけがない……ないけど……)
麻子「……」
麻子「もう、いいか」
麻子「……ありがとう」
「どういたしまして」
麻子「……!」
麻子「……」
典子「冷泉さーん!!!」
ねこにゃー「サンタさん、いた?」
麻子「いた」
エルヴィン「どこにだ!?」
左衛門佐「一言礼を言いたいんだが!!」
麻子「また来年、会えるんじゃないか?」
忍「あのフットワークは本物のサンタだったのかもしれない」
あけび「前にいると思ったら後ろから声がしたしね」
妙子「二人いたんじゃない?」
ももがー「手袋なり」
ぴよたん「帽子だ」
杏「うんうん。みんなサンタからプレゼントもらったみたいだねぇ」
桃「杏は?」
杏「もらったよぉ。ちゃんとね」
柚子「何ももってないみたいだけど?」
杏「手紙に書いたものはちゃーんと貰ったからなぁ」
桃「柚子、内容は?」
柚子「私は今回、見てないけど……」
桃「なに?」
柚子「あれ? 桃ちゃん、見てなかったの? 私、てっきり桃ちゃんが確認してくれてると思って……」
桂利奈「わーいっ」
カチューシャ「わーいっ」
ノンナ「カチューシャ……ふふ……」
みほ「……」
優花里「気になりますか?」
みほ「うん」
沙織「サンタクロースってことでいいんじゃない?」
みほ「……そうだけど、何か引っかかるの」
華「何がでしょうか?」
みほ「あのとき、感じた……肌が焼けるような感覚……」
麻子「つかれた」
沙織「麻子、おかえりっ」
麻子「ただいま。サンタは見つけられなかった」
沙織「プレゼントはもらったの?」
華「何をもらえたのですか?」
麻子「……お母さん」
沙織「え……」
麻子「誰かが、優しく私のことを抱きしめてくれた」
沙織「……」
麻子「お母さんじゃないことは分かっている。あれは偽物だ。でも……」
麻子「言えなかったことが、言えた」
沙織「そっか」
みほ「お……かあさん……?」
優花里「西住殿?」
みほ「そんな……けど……」
麻子「どうかしたか?」
みほ「ちょっと行ってくる!!」
沙織「今度はみぽりんがいっちゃうの!?」
しほ「冷えるわね……」
ピリリ……
しほ「もしもし?」
杏『いま、そっちにみほさんが向かったみたいですよー』
しほ「そう。わかったわ」
杏『無理をいって、どうもすみませんでした』
しほ「いいのよ。できるかどうかは分からなかったけれど」
杏『案外、みほさんに対しての台詞もあったとか?』
しほ「切るわね」
杏『おやすみなさーい』
しほ「はぁ……」
しほ「そうね……。みほに対して言えなかった言葉だったのかもしれないわね」
しほ「……」
しほ「みほ……」
みほ「もう……いない……?」
みほ「電話……してみようかな……」
エリカ「みほ」
みほ「エリカ……さん……」
エリカ「戻りましょう。サンタクロースなんて、この世にはいないわ」
みほ「……そうですね」
エリカ「ええ」
みほ「エリカさんは、サンタクロースのこと何歳まで信じてた?」
エリカ「はぁ? そうね。6歳ぐらいじゃないかしら」
みほ「どうして信じられなくなったの?」
エリカ「そんなの忘れたわよ」
みほ「私、信じたことがなかったけど、初めて信じることができたかも」
エリカ「ふんっ。子どもね」
みほ「そうだね」
アンチョビ「アンチョビ缶をくばるぞー!!」
あや「もっといいものくださーい!!」
優季「セール品だぁ、これぇ」
アンチョビ「うるさいぞ!!」
ダージリン「あら、お帰りなさい」
みほ「ただいま戻りました」
杏「見つかった?」
みほ「いえ」
杏「そっか」
みほ「角谷先輩。少し、いいですか?」
杏「いいよ」
優花里「西住殿?」
沙織「戻ってきたばかりなのに、出て行っちゃったよ、もー」
華「……」
杏「何か用事?」
みほ「……いつまで、サンタクロースを信じていましたか?」
杏「覚えてないかなぁ」
みほ「そうですか」
杏「気づいたらサンタなんていないって、理解してた」
杏「でも、両親も河嶋も小山も、必死にサンタクロースはいるって言ってくるから、信じないわけにはいかなくてねぇ」
みほ「それでいままで……」
杏「信じてるフリをしてた。まぁ、楽しかったけどね」
みほ「今日は、どうしてこんなことを?」
杏「冷泉ちゃんの願い、どうにか形にできないかなぁーって」
みほ「それで私のお母さんに?」
杏「なんのこと?」
みほ「いえ、なんでもありません」
杏「私はただ手紙を書いただけだからねぇ。サンタクロースあてに」
杏「いいよ。まだ間に合うんじゃない?」
みほ「ありがとうございます」
杏「はい、これね」
みほ「んー……」
杏「なんて書くの?」
みほ「教えたら叶わなくなるんですよね」
杏「そうだった」
みほ「ふふっ」
杏「いやぁー。今年のクリスマスは今までで一番楽しかったなぁ」
みほ「それはよかったです」
杏「ありがとねっ。西住ちゃん」
みほ「いえ。あ、書けました」
杏「出しといてあげるよ」
みほ「お願いします。無事、サンタクロースに届きますように」
アンチョビ「で、みほはサンタの存在を信じてくれたのか?」
エリカ「間違いなく」
ダージリン「ふふっ。罪な人たち」
ケイ「ダージリンも同罪でしょ」
ノンナ「ふっ……」
優花里「なんとなくですけど、角谷殿が……」
華「優花里さん。それは口にしないほうがいいかと」
優花里「あぅ。すみません」
沙織「サンタはいた。で、いいのかな」
華「いいと思います」
麻子「来年も来たら信じてやろう」
沙織「なんで上から目線なのよぉ」
麻子「別に頼んでないからな」
沙織「手紙に書いたんでしょ」
沙織「出してなかったの!?」
麻子「ほい」ペラッ
沙織「見てもいいの?」
麻子「クリスマスプレゼントは貰ったからな」
沙織「ええと……」
―サンタクロースを信じていない奴らをどうにかして信じさせてみろ―
沙織「な……」
優花里「こんな願いだったとは……」
麻子「ま、大成功みたいだがな」
華「ですね」
ツチヤ「みてみて、サンタからもらった手袋!」
ホシノ「こっちはセーターだっ」
ナカジマ「サンタさん、良い物くれるなぁ」
フリント「一曲。めりめりくりすまぁ~す、あっはっぴぃにゅ~やぁ~」
ケイ「いいわよー!!」
ダージリン「そろそろ帰りたかったのだけれど」
みほ「もう少しいてください」
ケイ「そーよ、ダージリン。夜なこれからよー!! ヤッホー!!」
ダージリン「酔ってらっしゃいます?」
桂利奈「あれ、サンタさんじゃないかな!?」
おりょう「流れ星ぜよ」
モヨ子「流れ星にみえるのがサンタクロースの可能性は?」
エルヴィン・カエサル・おりょう・左衛門佐「「ある!!」」
杏「いぇーい! 朝までさわぐぞー!!」
沙織「おぉー!!」
優花里「いやっほぉー!!!」
みほ「おー」
しほ「これは……」ペラッ
しほ「……」
サンタクロースさんへ
わざわざ来てくれたのに何も言えずにごめんなさい。
お正月にサンタクロースさんへ会いに行こうと思います。
そのときにまたお話をしたいです。色々と。
みほより
しほ「……」
しほ「はぁ……。仕方ないわ」
しほ「部屋の片づけをしておきましょうか」
しほ「この家に二人がいないのには慣れたけれど……」
しほ「やはり、嬉しいのね……」
しほ「まだまだね、私も」
優花里「帰省されるのですか」
みほ「うん」
沙織「そっか」
華「よかったです」
みほ「お姉ちゃんもいないし、お母さんのこと気になるから」
麻子「西住さん」
みほ「なにかな?」
麻子「ありがとうと伝えておいてくれ」
みほ「え……」
麻子「間違えていたら、すまないが」
みほ「うん、伝えるよ。麻子さん」
麻子「悪いな」
みほ「大丈夫。あの手紙はちゃんとサンタクロースさんに届いているはずだから」
おしまい。
元スレ
角谷杏「西住ちゃーん、サンタクロースあてに手紙書いた?」西住みほ「はい?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1514108196/
角谷杏「西住ちゃーん、サンタクロースあてに手紙書いた?」西住みほ「はい?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1514108196/
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コメント一覧 (83)
-
- 2018年01月05日 06:35
-
めちゃくちゃ面白かった
-
- 2018年01月05日 06:36
-
面白いww
-
- 2018年01月05日 06:36
-
よかったです!
-
- 2018年01月05日 06:36
-
また書いてくれー
-
- 2018年01月05日 06:36
-
乙でした!
-
- 2018年01月05日 06:58
- ほっこり
-
- 2018年01月05日 07:00
-
ほのぼのした
-
- 2018年01月05日 07:08
-
今年のクリスマスが楽しみだ
-
- 2018年01月05日 07:47
- かりなちゃん・・・特撮的にクリスマスは鬼門なんやで
-
- 2018年01月05日 08:34
- さすがは杏、わしの嫁
-
- 2018年01月05日 08:45
-
面白かったし放っておいてもコメントは延びるだろうに、なぜ自演してしまうのか
-
- 2018年01月05日 08:48
- 照明を落とされては流石のこの海のリハクの云々…
話の構成が上手だなって思った。
-
- 2018年01月05日 10:45
- ※11
お前の※のせいで余韻が台無しだよ
-
- 2018年01月05日 10:45
- まほだと思ったらおかんの方だったか…
-
- 2018年01月05日 10:53
-
これは素晴らしい
映像化して欲しいレベル
-
- 2018年01月05日 11:07
- サンタクロースはウルトラの父だろ!
-
- 2018年01月05日 11:19
- *11
高評価が連続でついたら自演とかいう思考停止はしらけるから書き込まなくてもいいよ
-
- 2018年01月05日 11:24
- 言うても1分以内にいきなり好評価5連発もきたら作為的なものは疑うなぁ…。
SSは文句なしに面白かったです。
-
- 2018年01月05日 11:52
- ※18
ss来てからは1時間半立ってるしたまたま読み終わった奴等の高評価重なるって事態の発生も有り得なくはないべ、ssの評価それ自体は満場一致で高いんだし。
少なくとも思考停止的に自演認定するのは違うと思う
-
- 2018年01月05日 12:09
- 桃ちゃんって会長のこと杏って呼ぶの?
途中にあってなんか凄い気になっちゃったんだけど
-
- 2018年01月05日 12:24
- これ以上は水掛け論だが批判的なコメにいちいち噛み付くのもまた作為的なものを感じるな。
SS自体は何かモヤモヤする違和感を覚えた
ちなみにレオポンはVTOLとかSTEALTHのスイッチが付いてるけどどうなんだろ
※20 杏が会長辞めたからだろ
-
- 2018年01月05日 12:54
- 柚子ちゃんは杏呼びで確定したけど桃ちゃんはまだ出てないな
個人的には角谷さんとか呼びそう
-
- 2018年01月05日 13:54
- やっぱりサンタさんはいいなぁ。まほサンタが来ると思ってたら、しほサンタとはね。しほサンタが来るなら、サンタさん信じるしかないな。
ストパンSSでも、サンタさんの正体を知ってしまった隊員に再びサンタさんを信じさせるやつは良かった。
-
- 2018年01月05日 14:09
- ※22
生徒会の三人は中等部からの友達(桃と柚子は幼馴染)だから桃だけ角谷さんは違和感すごい
-
- 2018年01月05日 14:44
-
*11
すぐに自演自演って言うのはなんだかなぁ
めっちゃ面白かったです!
-
- 2018年01月05日 14:45
-
まさかと思うが...本職の小説家か?
天才だと思う
-
- 2018年01月05日 14:49
- おいおい…新手の荒らしか?それともガチ作者か?
-
- 2018年01月05日 14:56
-
みんな評価してるのに自演だの荒らしだのもっと素直に受け取れんのか?
あっ、この評価は流れに乗ってるだけです。本当に星5の内容だったよ
-
- 2018年01月05日 14:58
- 自演かどうかはss読めばわかるよ。
面白いssに面白いってコメントついててもそれは自演じゃないだろ
-
- 2018年01月05日 15:00
-
ガルパン ssもっと増えろー
-
- 2018年01月05日 15:08
- 高評価に嫉妬キッズが沸いてるな
-
- 2018年01月05日 15:18
- ※19
あり得なくはないがここまで星5が続く確率はクソ低いぞ。
流石に連投疑われてもしゃあない。
-
- 2018年01月05日 15:23
- 確率w
星ってランダムだったのかよw
頭のいい奴が連続で100点取るのも確率的にありえないんですねわかりますw
-
- 2018年01月05日 15:26
-
また書いてほしいです!
-
- 2018年01月05日 15:27
- 確率ww
統計でも取ったのか?ww
-
- 2018年01月05日 15:29
- 自演じゃないにしても作為的なもんはあるだろ。自演じゃなきゃ一人のイタズラ
後の流れはただの便乗だとしても※1~5だけは擁護のしようが無い
SS自体は面白かったのにな
-
- 2018年01月05日 15:31
- タイトル見て内容よりも先に頭のなかに湧いた「しほサンタ」が振り払えない
-
- 2018年01月05日 15:40
- ssがいいならそれでいいだろ
コメントのせいにして残念だなんだっていうのは失礼じゃないか?
-
- 2018年01月05日 15:42
- *38その通り
-
- 2018年01月05日 15:45
- 38
良いこと言うな
-
- 2018年01月05日 16:06
- ここのコメントはアテにならん。
本文で説明してるのに頓珍漢なコメントするやつや明らかに読んでないだろってコメントする奴が多い。挙げ句の果てには長作に「なげーよ」っていちゃもんつけるやつもいる。
そんな文盲がよくSSまとめ利用してるなと不思議に思う。
-
- 2018年01月05日 16:53
-
麻子のくだりで涙がとまりませんでした
すばらしいssだと思います
-
- 2018年01月05日 19:17
-
面白くなかった。どこが面白いのか分からない。
-
- 2018年01月05日 19:46
- *43
ならよそ行け
-
- 2018年01月05日 19:51
- お銀さんたちにスポット当てたのはいくつかあったけど、
特別扱いされず普通に大洗の会話に混ざってるのはこれが初めてかも。
その辺が凄くほっこりして良かった。
-
- 2018年01月05日 20:02
-
しほさんの「母性」は、作品中では表されていないから、インパクトが有るなー。
こんなこと言われたら、みほでも、その日のうちに実家に帰りそうだ。
-
- 2018年01月05日 20:05
- そうだな、文盲の意味も理解出来てない奴の言うこともあてにならんな
-
- 2018年01月05日 21:31
- 疑問?
大洗の空母みたいな船、あれの船底近くに、昭和の不良みたいな連中が大量にいたが、あの連中、夏休みの廃校騒ぎで船が取り上げられた時、全員が船から降りた筈だが、どこにいたんだろうか?
-
- 2018年01月05日 21:32
-
(^-^)✌『※47』
(^-^)✌『蛇足と一緒にGoogle検索のWikipediaで文盲も調べれば良い。問題解決』
-
- 2018年01月05日 21:37
- 自演が許せないならもっとまともなサイトいけよw
☆1ガイジが俺ガイジ記事に3年以上粘着しても、俺がガイジ煽りを半年続けてもだーれもBANされない素敵なサイトだぞここはw
-
- 2018年01月05日 21:37
- 自演が許せないならもっとまともなサイトいけよw
☆1ガイジが俺ガイジ記事に3年以上粘着しても、俺がガイジ煽りを半年続けてもだーれもBANされない素敵なサイトだぞここはw
-
- 2018年01月05日 21:41
-
⭕詰まらない。
(^-^)✌『新年会の話やミソの話の方が遥かに面白かった。』
(^-^)✌『あと、長い。長くて、何がなんだか分からない。コンパクトに纏めよう。』
-
- 2018年01月05日 22:00
-
高評価が許せない奴らがいっぱいいて草
-
- 2018年01月05日 22:05
-
⭕最終章第1話(ネタバレ)
⭕矛盾
⭕夏休みの廃校騒ぎの時、全員、学園艦から下船した筈だが、船底近くにいた昭和の遺物みたいな連中はどこにいたのだろうか?⭕あと、ネタバレだが、大洗の学園艦の船底近くが大洗のヨハネスブルク宜しく、完全にスラム化し、犯罪の温床となっていて、何度、文科省が改善勧告を出しても、全く改善されないから、役人が異常に『⭕廃校』に拘ったのなら、話は分かる。
-
- 2018年01月05日 22:16
-
⭕推測
⭕学園艦て日本近海をグルグル航行し、定期的に日本各地の港に寄港しているようだから、⭕大洗の学園艦の船底近くに住み着いている昭和の遺物みたいな連中が寄港先で上陸して『芋掘り。』要するに悪さ・犯罪をやる。何かあったら、すぐに学園艦に逃げ込みむから、艦が出港したら陸の警察👮も手が出せない。当然、文科省に苦情が殺到し、文科省が何度も大洗の学園艦に改善勧告を出したが、一向に改善されない。正確には生徒会の川嶋桃が常に勧告を握り潰し、揉み消している。それで、文科省側も激怒、役人が異常に大洗の廃校に拘ったのも、その辺りが原因ではないか?と推測する。
-
- 2018年01月05日 22:31
- グリーンランドに国際サンタクロース協会ってのがあるぞ。
そこで合格すれば公認のサンタクロースになれるぞ。尚、試験はメチャクチャ厳しい。
-
- 2018年01月05日 22:45
-
サンタクロース🎄🎅🎁✨
フィンランド発祥では?
-
- 2018年01月06日 01:17
-
高評価ばかりいきなり連続するのは信じられないから自演だろう、といってる人、
自分がSSより【自分はものを分かってるアピール】(しかも分かってる根拠は「確率」とやらを根拠にしたただの憶測だったりする)を優先してる人間だと分かってるんだろうか。
-
- 2018年01月06日 01:23
-
「高評価ばかりなの信じられないから自演!」
っていうのを見て、
「サンタなんていないに決まってるじゃんバッカでー」のたぐいを得意げにのたまう小学生みたいだなと思いました。
力作ですね。
-
- 2018年01月06日 01:30
- しほが母性全開とか薄い本でもあまりみないから興奮した
-
- 2018年01月06日 01:56
- 開幕のコメ欄は自演か悪ノリだろうに、流石にそのぐらいは見分け付くやろ…
-
- 2018年01月06日 03:43
- せっかくの良作ssなのにコメ欄がガイジの溜まり場になってるのが残念
やっぱエリみほとみほ杏はいいっすね
-
- 2018年01月06日 03:45
- サンタはいる。評価に何らかの忖度もある。いいね?
サンタが複数人いるような表現って何か説明されてた?読み落としただけ?
しほサンタとちよサンタなのかと思ったけど
-
- 2018年01月06日 04:38
-
しほサンタの衣装が見たいのは俺だけですか
-
- 2018年01月06日 04:39
- ※45 言われてみれば確かにサメさんチームがごく普通にいるSSはこれが初めてな気がする
-
- 2018年01月06日 04:52
- ※64
某作家さんがTwitterにあげたのがまだあったぞ
R18指定の絵だが
-
- 2018年01月06日 07:49
- まさか…いないのか…サンタ…(泣)
-
- 2018年01月06日 21:50
- 贅沢は言わない
せめて一万は切らない額のボーナスをくれ……
-
- 2018年01月07日 01:45
- ※63
サンタは隊長たちと家元であってる
みんなの前ではすっとぼけてただけ
-
- 2018年01月07日 12:14
-
サンタなの?って聞かれて「オフコース!」って答えちゃうケイサンタさん可愛い
-
- 2018年01月07日 16:33
- 最初から最後までシリアスな空気が拭えない辺り普段はそういうのを書いてるんじゃないかと思うくらいの素晴らしい空気感だった
-
- 2018年01月09日 05:54
- 自然に打ち解けてるサメさんチームの面々とかクリスマスに大洗に集まる隊長たちとか、ファンの二次創作だからこそできる何でもありのお祭り感があって好き
ただ、せっかく「特殊なカーボン」の一言で戦車で撃ち合える世界観なんだから、「本当にクリスマスの奇跡が起こって麻子はお母さんと話して謝ることもできました」ってオチでもバチは当たらない気がするんだ
この作品のしほさんの母性や優しさも素敵なんだけど、「人智を超えた優しい奇跡が起こっても不思議ではないクリスマスの夜」が題材なら、仮初ではない本当の救いが麻子に訪れてくれても良かったと思う
-
- 2018年01月24日 17:27
-
流石西住流家元……まるで分身しているようだ……
-
- 2018年01月25日 19:42
-
イイハナシダナー
-
- 2018年01月26日 01:44
-
めちゃくちゃ面白かった
いいもん読んだわ
-
- 2018年02月02日 10:47
-
しほさんの母性が発揮されるssは名作
ちゃっかりボコ用意してるエリカも好き
-
- 2018年03月05日 11:25
- コメントでssをかきますssスタ-ト
-
- 2018年03月05日 11:35
- 杏「でも、両親も河嶋も小山も、必死にサンタクロースはいるって言ってくるから、信じないわけにはいかなくてねぇ」
みほ「それで信じてるふりをふりを」
その頃プラウダ高校では
カチューシャ「マフラ-あったかい」
ノンナ「お似合いです」
今はここまでまだ初心者なのでどうやってssををかくのかわからないので誰か教えてくれると嬉しいです
-
- 2018年03月31日 23:42
- 星3つぐらい
-
- 2018年05月06日 02:06
- ジョナサンならぶち切れそう
実の娘は抱きしめてやらず他人の娘には優しい言葉で抱きしめてやるのかよ!
-
- 2019年05月29日 09:05
-
子供の頃に、「サンタさんは居ると思わないと居ないんだよ」って言われた事を思い出しました。
今年から、またサンタさんを信じてみようかな…
-
- 2019年08月02日 08:30
- 流石にコメントきつお
-
- 2020年02月06日 21:09
- 良かった、予想を裏切ったり裏切らなかったりで凄く楽しかった。数年越しの感想だけど、こちらもちょうど今クリスマスだ。メリークリスマス。
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