ガヴリール「いちゃいちゃできないタプリス」
- 2017年11月25日 04:10
- SS、ガヴリールドロップアウト
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ガヴリールの携帯「」ヴヴヴヴ
ガヴリール「んあ?」
ガヴリール「……なんだタプリスか」ピッ
ガヴリール「もしもし、どうした?」
タプリス『こんばんは天真先輩!好きです。大好きです。愛してます!』
ガヴリール「うん、それで用件は?」
タプリス『スルーですか!?私も愛してるよぐらい返してくださいよ!』ガ-ン
ガヴリール「それはまた今度言うよ」
タプリス『期待しないで待ってます……』
タプリス『えっと、先輩は明日空いてますか?よければ映画を観に行きませんかっ』
ガヴリール「えぇ、なんで?」
タプリス『な、なんで……?私が先輩と観に行きたいからですよ』
ガヴリール「休日の街中とか人間の洪水じゃん。そんな所に行ったらHPが尽きる」
ガヴリール「なんでそんな遊びたがってるんだよ」
タプリス『先輩に会いたいからですっ!』
ガヴリール「え~~~~~~…………」
ガヴリール「土曜は夜のイベントに備えて日中は寝るから」
タプリス『ちょっとぐらい私の事を構ってくださいよっ!!』
ガヴリール「会いたいとか構ってとか。お前は私の彼女か」
タプリス『彼女でしょう!?やめてくださいよ!いま本当に先輩とお付き合いしてるのか不安になっちゃいましたよ!!』
ガヴリール「はっはっは。冗談だ冗談」
タプリス『もぉ~!先輩、私をないがしろにしすぎです!怒りました!今から天真先輩の家に乗り込みますから!』
ガヴリール「あ、じゃあカップラーメン買って来て。まだ夕飯食べてないんだよね」
タプリス『そんなインスタントばかり食べちゃダメです!買ってあげません!私がご飯を作ります!』
ガヴリール「まじで?さんきゅ。あ、じゃあ課金したいからプリペイドカード買ってきて」
タプリス『それもダメです!ちゃんと私が渡したお小遣いからやりくりしてください!』
ガヴリール「ちぇっ、厳しいなー」
ピンポーン
ガヴリール「はいはい」ガチャ
タプリス「こんばんは、天真先輩っ」
ガヴリール「おう。よく来たな」
ガヴリール「……ていうか、合鍵渡してあるじゃん。なんでいつもインターホン鳴らすんだよ」
タプリス「え、えへへ、こうやって先輩に出迎えて貰うのが嬉しくて」
ガヴリール「…………………………」
ガヴリール「めんど」プイ
タプリス「冷たい!!」
ガヴリール「ん」グゥゥ-
タプリス「あ、お腹なってます。さっそく作りますね」
ガヴリール「なに作ってくれるの?」
タプリス「麻婆豆腐です!」ニコニコ
タプリス「待ってる間、お菓子食べたらダメですよ」
ガヴリール「わかってるよ」
タプリス「よいしょ、よいしょ」カチャカチャ
ガヴリール「お前、ずいぶん料理上手くなったよな」
タプリス「先輩に美味しく食べてもらおうと思って日々勉強していますので」フンス
ガヴリール「ふーん……ありがたいことで。それなに混ぜてんの?」
タプリス「海外の香辛料と調味料です。市販の素もありますけど、こっちの方が本場の味っぽくなりますから」
タプリス「あとはこれとお豆腐が崩れないように混ぜて……」ジュワワワワ
ガヴリール「じーーーーー」
タプリス「……先輩もやってみます?」
ガヴリール「へっ?ん、うん。やってみる」
タプリス「ほわわわわ!先輩かわいい!」パシャパシャ
ガヴリール「写真撮んな」
タプリス「私のエプロンだと少し大きいですかね」
ガヴリール「そんな身長変わんないだろ」
タプリス「8cmはそこそこ差があると思います」
タプリス「あっ、先輩、真正面向いてもらっていいですか?」
ガヴリール「ん?」クル
タプリス「きた!!!!タンクトップと短パンがいい具合に隠れて裸エプロンみたいになってる!!」パシャパシャ
ガヴリール「おいこら何してんだ!!やめろ!!撮影禁止!!!」
ガヴリール「いいから早く混ぜ方教えろよ」
タプリス「す、すみません興奮しちゃって」
タプリス「いいですか、コツは下からすくい上げるようにするんです。あまり強く混ぜるとお豆腐が崩れちゃいますから」
タプリス「最初は私が手を添えながら混ぜますね」ギュ
タプリス「先輩の手、ちっちゃくてかわいい……!」ニギニギ
ガヴリール「おい」
タプリス「わぁ、すぐコツ掴んじゃいましたね!上手ですっ」
ガヴリール「ふふん。首席を舐めるなよ」
ガヴリール「そもそも一人暮らし始めたての頃は料理してたんだ。これぐらい簡単だよ」
タプリス「調子乗ってる先輩も可愛い」ギュ
ガヴリール「抱きつくな。やりづらい」
ガヴリール「これどんぐらい混ぜるの?」
タプリス「そんなもんでいいですよ」ギュ-
ガヴリール「お前もう麻婆豆腐どうでもよくなってない?」
ガヴリール「もうお腹限界。いただきます」
タプリス「あ、早っ!……いただきますっ」
タプリス「せんぱいっ、あーん♪」
ガヴリール「…………」
タプリス「な、なんでそんな顔するんですか」
ガヴリール「いつも思ってたんだけど、タプリスってテンション高いな」
タプリス「え、えぇ?テンション高いとダメですか?」
ガヴリール「いや、付き合う前はまだ落ち着いてたような。まあその前も落ち着いてるとは言えなかったけど」
タプリス「お、落ち着きないですか……私」
ガヴリール「なんでそんなハイテンションなの?」
タプリス「そんなの、大好きな先輩と一緒にいるからに決まってますよ」
タプリス「愛する恋人のそばに居られるだけで幸せな気持ちになれるんです!」パァァ
ガヴリール「ああそう。お、麻婆豆腐うまいぞ」モグモグ
タプリス「自分から聞いたくせに流さないでくださいよ!?」
ガヴリール「いや別に?」
タプリス「じゃあやっていいですか?」
ガヴリール「うん」
タプリス「あ、あーん」スッ
ガヴリール「あむ。もぐもぐ」
タプリス「美味しいですか?」
ガヴリール「うまいよ」
タプリス「で、でへへへへ」
タプリス「せんぱーいっ」ギュ-
ガヴリール「食べにくい」
タプリス「もっとイチャイチャしましょうよー!」
ガヴリール「テンションたかっ。だるっ」
タプリス「もー!天真せんぱぁい!」
タプリス「天真先輩から来てもらったことがない!!」
ガヴリール「ええー……いいよそんなの気にしなくて」
タプリス「気にしますよぅ」
タプリス「ほらほら、もっとこう、抱きしめたり……き、ききききすとかしてもいいんですよっ?」
タプリス「先輩をいっぱい甘やかしてあげますから!」
ガヴリール「さっきから何言ってんのお前」
タプリス「この温度差!」
タプリス「私はいつでもウェルカムなのに……」
ガヴリール「むぐむぐ。麻婆豆腐ほんと美味いな。タプリス、おかわりある?」
タプリス(気付きたくは無かったですが、もしかして、もしかして)
タプリス(この関係って私の独りよがりなんでしょうか!?)
タプリス(先輩は全然私にイチャイチャしにきてくれないし)
タプリス(実は先輩は私のことが好きじゃない……!?)
タプリス(あうあうあう、そんな、そんな事ないですよね?天真せんぱい~……)
ガヴリール「タプリス?」
タプリス「もっともっと私に構ってくれてもいいのに……」
ガヴリール「……」
ガヴリール「そんなに構って欲しい?」
タプリス「!!」
タプリス「そりゃもう!」
ガヴリール「よしわかった」
タプリス「私のためにっ!」キラキラ
ガヴリール「ここに100均で買った柔らかいボールがあるだろ」
タプリス「はい」
ガヴリール「えいっ」ポ-イ
ボール「」コロコロコロ
ガヴリール「ほら、とってこい」
タプリス「な、なんて仕打ち……!」ガ-ン
ガヴリール「よーしよしよし、偉いぞタプリス」ナデナデ
タプリス「え、えへへ……」
ガヴリール「ほらもう一回行くぞ」ポ-イ
タプリス「は、はいっ」
タプリス「取ってきましたっ」トテテテ
ガヴリール「良い子だぞ~」ナデナデ
タプリス「でへへへへへ」ニヤニヤ
タプリス(な、なんか意外と楽しいかも!)
ガヴリール「ほーら」ポ-イ
タプリス「行ってきます!」タタタ
タプリス「取ってきました!」タタタ
ガヴリール「えらいぞー」ナデナデ
ガヴリール「あ、そうだ、ジャーキーもあるんだけど食べる?」
タプリス「それちゃんと人用のやつですよね!?」
タプリス「って感じに昨日は遊んでもらってたんですが……」
タプリス「これ絶対恋人同士のやる事と違います!!」
ラフィエル「ぶっ、ぷくくくく……な、なんて楽しそうな遊びを……」
ラフィエル「ぜひサターニャさんとやってみたいですね!」キラキラ
タプリス「私がこんなに好き好きオーラを出しているのに、天真先輩が全然デレてくれません……」
ラフィエル「あらー」
タプリス「そもそも付き合う時だって」
ガヴリール『いいよ』
タプリス『えっ!?ええっ?いいんですか!?私ですよ!?』
ガヴリール『うん。これからよろしくタプリス』
タプリス『は、はい』
ガヴリール『あー、そういや今日バイトだったわ。ごめんタプリス、私もう行くわ』
タプリス「っていうとても簡素な流れだったし」
ラフィエル「告白の余韻をアルバイトで切り上げられるとは……」
ラフィエル「そんな疑念が湧くほどお二人の関係は不確かなんですか……」
ラフィエル「んー、ガヴちゃんは好きでもない人と付き合うなんてしないと思いますよ」
タプリス「ほ、ほんとですか?」
ラフィエル「さてどうでしょうね♪」
タプリス「白羽せんぱぁい!」
ラフィエル「冗談はさておき、多分あれです。ガヴちゃんにもイメージってものがあるんでしょう」
タプリス「イメージ?」
ラフィエル「それも、相手がタプちゃんだから、ですね」
タプリス「えぇ?」
ラフィエル「とてもガヴちゃんらしいと思います」
タプリス「どういう事です?なにがなんだか……」
ラフィエル「んー、教えてあげてもいいですが、おそらく自分で気づいた方がすっきりするのでは?」ニコニコ
タプリス「そんなぁ」
タプリス「天真先輩、買い物へ行ってきますね」
ガヴリール「んー」ピコピコ
タプリス「今日は何が食べたいですか?」
ガヴリール「エビチャーハン」
タプリス「わかりました。エビをたくさん買ってきます!」
ガヴリール「んー」ピコピコ
タプリス「…………」
タプリス「ちなみに、買い物について来てくれたりは……」
ガヴリール「んー」ピコピコ
タプリス「もー!行ってきます!」
タプリス「全く!天真先輩は!」プリプリ
タプリス「私が話しかけてるのにこっちを向きもしないんだからっ!」
タプリス「ゲームと私どっちが大事なんでしょう!」
タプリス「…………」
タプリス「これ、絶対聞かないでおこう……悲しい回答が返ってきそうです」ズ-ン
タプリス「えーっと、エビ、エビっと」
タプリス「チャーハンだけだと野菜が足りないですね。あ、インゲンマメが安いです!茹でてサラダにしましょう」
タプリス「っと、おわ、ああ!品物が崩れてきました!あわわわ」ワタワタ
ポロ
タプリスの携帯「」カシャン
タプリス「ふー、セーフですね。最近の野菜コーナーはむやみに積みすぎですよぅ」
タプリス「さて、次はっと」
タプリス「ふんふんふーん♪」
タプリス「天真先輩美味しいって言ってくれるかなっ」
タプリスの携帯「」
ヴィーネ「あっ」
サターニャ「あら」
タプリス「あ!月乃瀬先輩、胡桃沢先輩!」
ヴィーネ「タプちゃん!こんにちは」
サターニャ「こんな所で会うなんて珍しいわね。買い物帰り?」
タプリス「はい。今晩の夕飯です!」
サターニャ「あんた料理作れたのね」
タプリス「失礼な!天真先輩にも美味しいって褒められるんですよ!今日だって先輩のリクエストメニューなんですから!」
ヴィーネ「で、リクエストを出した本人は今どこにいるの?」
タプリス「……お家でゲームしてます」
サターニャ「うわぁー……」
タプリス「いいんです……これが私達の愛の形ですから……」ズ-ン
サターニャ「く、暗いわね……」
タプリス「先輩方はこれからどこかへお出かけですか?」
ヴィーネ「ううん、サターニャが来週提出の宿題をまだやってないって言うから見てあげるのよ」
タプリス「ぷふっ、宿題くらい一人でできないんですか?胡桃沢先輩」
サターニャ「うっさいわね!!あんたの恋人だって似たようなもんでしょ!」
タプリス「そういえばそうでした……」
ヴィーネ「あっと、そうだラフィを待たせてるんだった」
サターニャ「げっ!あいつも来るの!?」
サターニャ「嫌よ!ラフィエルは適当な事ばっかり言うのよ!」
サターニャ「この前だって枕草子は元々枕臭子って書いて、頭を洗っていない人をからかう言葉だって嘘つかれた!」
ヴィーネ「あんたが簡単に信じるのが悪いんでしょ……って言うかそれ、まくらのくさこって読まないから」
サターニャ「うそ!?」ガ-ン
ヴィーネ「と言うわけで、タプちゃんごめんね。私達そろそろ行かないと」
タプリス「あ、はい!白羽先輩によろしくとお伝えください」
ヴィーネ「うん、ガヴにもね!」
サターニャ「また私に会える日を楽しみにしていなさい!」
タプリス「先輩方で勉強会かぁ」
タプリス「宿題……」
タプリス「はっ!?私も宿題出ていたんでした!!プリント学校に置きっ放し!」
タプリス「……仕方ないですね、ちょうどいいので今から取りに行きましょう」
ガヴリール「タプリス遅いな……」ソワソワ
ピカッ ゴロゴロゴロ
ガヴリール「ん?」
ガヴリール「うわ、外真っ暗じゃん。これ荒れるぞ」
ガヴリール「タプリス傘持ってってんのかな?あいつドジだからなぁ」ピッ
ガヴリールの携帯「」プルルルル プルルルル
ガヴリール「あれ?いつもワンコールで出るのに」
ガヴリール「ん、もしもし」
ガヴリール「んん?あんた誰だ?……ああ、はい、はい……」
ガヴリール「あー、わかりました。今取りに行きますんで」
ガヴリール「……携帯落とすとか、何やってんのあいつ」
ピカッ ガラガラガラ ドドドドドドンッ
タプリス「きょあああああああああ!?」
タプリス「なんですかこの突然の大雨と雷は!?天変地異ですか!?世界の終わりですか!?」
タプリス「あ、雨が凄くて前が見えない……!」
タプリス「とりあえず学校に避難を……!」
タプリス「な、なんとかたどり着きましたが」
タプリス「全身ぐっしょり……へっくしゅん!」
ピシャアアアアアアン ガラガラガラ
タプリス「ひゃああああああ!?」
タプリス「か、かみなり近っ……あううううう」
タプリス「さ、さむ」ブルブル
タプリス「さっさと帰らないと……じ、じんそくつ」
ドドドドドドドーン
タプリス「ふひゃああああああ!!」
フッ
タプリス「え、で、電気が……停電!?」
タプリス「あうあう、真っ暗……こ、怖いですよぅ……」グスグス
タプリス「て、天真先輩に電話……ぐすっ」ゴソゴソ
タプリス「あれ、あれっ?」ゴソゴソゴソ
タプリス「な、ない……!」
タプリス「け、携帯落としました!」
タプリス「天真先輩に連絡取れない……!」
ザアアアアアアアアアアアアア
タプリス「そ、外はこんなだし、真っ暗で怖いし」
ピシャアアアアアアン バリバリバリ
タプリス「ひいいいいいい!?」
ドドドドドドドドーーーン
タプリス「あわわわわ地面が揺れてる」
タプリス「こんな精神状態で神足通なんて、できません……」
タプリス「もう、だめ、動けない…………」
タプリス「せんぱぃ……たすけて……!」グス
「おい」ポンポン
タプリス「ひぎゃあああああああああ!?」
「おわああああああっ!?」
タプリス「なっ!なに!?だれっ!?」
タプリス「!!」
タプリス「天真先輩!?」
ガヴリール「………………おう」
タプリス「なんでこんな所に!?」
ガヴリール「こっちのセリフだよ。お前買い物に行くって言っただろ!学校にいるなんて聞いてないぞ!」
ガヴリール「千里眼で見ようとしても真っ暗でわからないし、お前の携帯は私が持ってるし、こっちは散々探し回っ……」
タプリス「えっ?私のことを探して?」
ガヴリール「……ちっ」カァァ
タプリス「あ……先輩、髪も羽も……全身濡れてる」
タプリス「って、この雷雨の中を飛んできたんですか!?」
ガヴリール「ん、ああ、私神足通うまくないからな。こんな天候だしバレないだろ」
タプリス「あ、あうぅ……」
タプリス「ご、ごめ───」
ガヴリール「…………」
ガヴリール「タプリス」ギュッ
タプリス「ふぇっ」
ガヴリール「身体、冷えてるな。帰って風呂入るぞ」
タプリス「せん、ぱい……」
ガヴリール「しっかり掴まっとけ」
ガヴリール「神足通」
シュン
ざぶーん
ガヴリール「ふぃー、あったまるぅ」
ガヴリール「普段は面倒だけど、こういう時の風呂はいいわ」
タプリス「せ、先輩……」
ガヴリール「んー?」
タプリス「ご、ごめんなさい。私……先輩にご迷惑を」
ガヴリール「…………」チャプン
ガヴリール「タプリスは悪い事したって思ってるの?」
タプリス「え?……はい。先輩を雨に濡らしてしまったし、身体も冷えて風邪を引いてしまうかも……」
ガヴリール「私は、いい事したって思ってんだよね」
タプリス「そ、それはもう!先輩に迎えにきていただいて私すごく安心して、嬉しくて……!」
ガヴリール「そしたら、ごめんよりもありがとうって言葉が嬉しいな。私も」
タプリス「あっ……」
タプリス「はい……?」スッ
ガヴリール「まだ冷たいな」ギュ
ガヴリール「お前も早く湯船に来いよ」グイ
タプリス「わわっ」
ちゃぽん
タプリス(せ、せせせせんぱいが近いっ)
タプリス「…………」
タプリス「だ、抱きしめていいですか!」
ガヴリール「……別にいいけど」
タプリス「……」ギュゥゥ
ガヴリール「つめた」
タプリス「ありがとうございます。先輩」
ガヴリール「ん」
タプリス「私、先輩に来ていただいて本当に安心したんです」
タプリス「ありがとうございます……」
ガヴリール「うん」ナデナデ
タプリス「……きっと先輩は、こんな私のこと、うっとうしく思っ」
ガヴリール「あはははっ、タプリスお前の唇紫色で面白いぞ」
タプリス「へっ?いや、いま笑うような場面じゃな」
ガヴリール「あむ」チュ
タプリス「!!? !?!?」
ガヴリール「ちゅ、んむ……」
ガヴリール「ぷは」
ガヴリール「お、ちょっと色戻ったな」
タプリス「」
ガヴリール「もっとしとくか」
タプリス「せ、せんぱ!? んむふぅっ?」
ガヴリール「んちゅー」
タプリス「んむううううう!?!?」
タプリス「ふえ?」
ガヴリール「タプリスに何もなかったからいいんだよ」
タプリス「せんぱい……」
ガヴリール「今後は買い物付き合うよ。今日みたいな事がまた起こらないようにさ……たまにだけど」
ガヴリール「まあ、これで風邪ひいたら看病してくれな」
タプリス「せ、精一杯尽くします……」
ガヴリール「たのむわ」ナデナデ
タプリス「あう……もっと撫でてください」
ガヴリール「ん」ナデナデ
ガヴリール「……」ジ-
ガヴリール「つーかお前おっぱいでかいな」
タプリス「え?」
ガヴリール「……」モミモミ
タプリス「あんっ」
ガヴリール「私と身長そんな変わらないのに……!」モミモミ
タプリス「は、はっせんちは変わりますって、ふあんっ」
ガヴリール「この、このっ」モミモミモミモミ
タプリス「あっ、あっ!」
タプリス「はううううんっ」ビクビク
ガヴリール「あ、ごめんやりすぎたわ」
タプリス「も……もっとさわってくだひゃい」///
ガヴリール「……うわぁ」
ガヴリール「あー、ゲームしよっと」
タプリス「せんぱい!髪乾かさないとそれこそ風邪ひきますよ!」
ガヴリール「めんどくさー。いいよ自然乾燥でー」ダラダラ
タプリス「こらー!」
タプリス(ああ……すっかりいつもの先輩に戻ってしまった)
タプリス(さっきまであんなに優しかったのにどうして……)
タプリス「………………」
ラフィエル『相手がタプちゃんだから、ですね』
ガヴリール「んぁ?」
タプリス「キス、します」
ガヴリール「ん……」
ちゅっ
ガヴリール「なんだよ、急に」
タプリス「いえ……」
タプリス「もう一回しますね」
ガヴリール「ん」
タプリス「はむ、ちゅ」
ガヴリール「んー」
タプリス「今日一緒のお布団で寝ましょう」ギュ-
ガヴリール「好きにしなよ」
タプリス(ああ、そっかぁ)
タプリス(そういえば先輩、言葉ではだるそうにしてても、拒んだ事ってなかった)
タプリス(多分、私が何しても先輩は受け入れてくれるんですね)
タプリス「天真先輩、愛してます」
ガヴリール「んー」
ラフィエル「あ、わかりました?ガヴちゃんがデレてくれない理由」
タプリス「天真先輩は先輩で、私が後輩だから……ですよね?」
ラフィエル「正解です♪」
ラフィエル「ガヴちゃんはタプちゃんの恋人であると同時に、先輩でもあるんです」
ラフィエル「だから後輩のタプちゃんに甘えるのが照れくさいんですよ」
ラフィエル「おおかた、一度甘えて止まらなくなったら格好がつかないと考えているのでしょう」
タプリス「だから先輩から全く来てくれないんですね……」
タプリス「そんな事、気にしなくてもいいのに」
ラフィエル「そこがまた可愛いところじゃないですか」ニコニコ
ラフィエル「タプちゃんがいなくなった事で、心にスキができたんだと思います」
ラフィエル「ガヴちゃんだって本当はタプちゃんをいっぱい甘やかしたいんでしょう」
タプリス「でも、それじゃどうすれば……」
ラフィエル「簡単です。ガヴちゃんが意地を張る以上に、タプちゃんはいっぱい甘えてあげてください」
ラフィエル「きっとガヴちゃん、すぐにボロが出ちゃいますから♪」
タプリス「ほ、本当ですか!」
ラフィエル「はい」ニコニコ
タプリス「災い転じて福となりました」エヘヘ
タプリス「……そういえば、天真先輩は神足通が苦手と言ってましたが、帰りは普通に使ってたんです」
タプリス「どうしてあの時は問題なく使えたんでしょう?」
ラフィエル「あら?そこは分からなかったんですか?」
タプリス「え?白羽先輩わかるんですか?」
ラフィエル「タプちゃんは、神足通が精神に依存する技である事は知っていますよね?」
タプリス「は、はい。気持ちが不安定な時は上手く使えない難しい技です」
タプリス「私も雷が怖くて全然使えませんでした……」
ラフィエル「ガヴちゃんが神足通を成功させたのはですね」
ラフィエル「タプちゃんを見つけて安心できたからだと思いますよ」
タプリス「………………ふぁっ?」///
ラフィエル「愛されてますねー。タプちゃんっ」
タプリス「あうぅ……」プシュ-
ラフィエル「それなりに長い間、連れ添ってきましたから」
タプリス「ちょっと、いえ、かなり妬けちゃいます……」
ラフィエル「ふふ、タプちゃん」
タプリス「はい?」
ラフィエル「これから私よりも長い間、ガヴちゃんに連れ添うのはタプちゃんでしょう?」
ラフィエル「焦らなくていいですから、ガヴちゃんの事、ゆっくりわかってあげてください」
タプリス「し、白羽先輩……!」ジ-ン
ラフィエル「まあ破局したら私がガヴちゃんを貰いますけど」
タプリス「ダメです!!破局なんか絶対してやりませんから!!!」
ラフィエル「仕方ありません。優しい先輩が一肌脱いであげましょう」
タプリス「一肌って、いったい何を?」
ラフィエル「うふふ、まあ期待して待っていてください♪」
ラフィエル「うふふふふ♪」
タプリス「は、はぁ」
ガヴリール「タプリスのさー、くっだらないことでもちゃんと反応してくれるとこが好きなんだよね」
ラフィエル「あー、何でも素直に応えてくれるのは嬉しいですよね」
ガヴリール「だからついイジっちゃって、やり過ぎたかな?って時もあるんだけど……」
ガヴリール「大丈夫かな、わたし嫌われてないかな?」
ラフィエル「そんな事が気になるなら、もっと素直になってあげればいいのに」
ガヴリール「はぁ?素直だろ。普通に」
ラフィエル「素直っていうのはあの大雨の日、私に涙声で電話してきたガヴちゃんみたいなことを言うんです」
ガヴリール『ら、らふぃ!?どどどうしよう!タプリスがみつからないよぉ!』グスッ
ガヴリール『今ごろ雨に打たれてこごえてるかも!あるいは川に落ちて海まで流されちゃってるかも……!』
ガヴリール『私どうすればいいの!?』グスグス
ラフィエル『ガヴちゃん、ひとまず落ち着いてください。私達も探しますから』
ガヴリール『うわあああん!タプリスになんかあったらやだああああ!ふえええん』ビエ-
ガヴリール「やめろ!その話を蒸し返すな!!」
ガヴリール「げっ、そんな事まで知ってんの?」
ガヴリール「……だって、その場で喜んでたらダサいだろ。にやけた顔見られたくないから逃げちゃったんだよ」
ラフィエル「ちなみにその日アルバイトって……」
ガヴリール「え?入ってないけど」
ラフィエル「もー、ガヴちゃん!そんなだからタプちゃんが不安になるんです!!」
ガヴリール「え、えぇ?タプリス不安になってるの?まじで?」
ガヴリール「だ、だってさ、今さら甘えにくいというか……」
ガヴリール「デレデレした私と、タプリスが望んでるイメージが違っててさ……」
ガヴリール「あいつに愛想尽かされちゃうのが怖くてさ……嫌われたくないもん」
ラフィエル「意外と乙女ですよね。ガヴちゃんって」
ガヴリール「悪いか」
ラフィエル「大丈夫ですよ。そんなのは全くの杞憂ですから」
ガヴリール「はぁ?なんでお前がそんなこと言えるんだよ」
ラフィエル「だってタプちゃん、今うしろで萌え死にそうになってますし」
ガヴリール「…………」
ガヴリール「はっ?」
タプリス「~~~~~~っ!!///」ジタバタ
ガヴリール「なんでお前がここにいるの!?」
ラフィエル「違いますよぅ」
ラフィエル「ガヴちゃんがたまたまタプちゃんの事を話し始めた時に」
ラフィエル「たまたまタプちゃんが来店して」
ラフィエル「たまたまガヴちゃんの後ろの席に座っただけですっ」
ガヴリール「何がたまたまだ!そもそもお前からタプリスの話題振ってきただろ!!?」
ガヴリール「あ、ああああのっ、タプリス!これはその……」
タプリス「先輩、そんなに私のことを想っていてくれたんですね……!」
ガヴリール「ぐ……あ、う、うう……っ」カァァ
ラフィエル「あらら、ガヴちゃん顔が真っ赤ですねー」
ガヴリール「ラフィのばかぁ!!!」
ラフィエル「ふむふむ、ガヴちゃんのお家でお泊まりですか。あ、マスターさん。カフェオレお願いします」
タプリス「それで、先輩ったらトイレに起きたあと、寝ぼけて私のお布団に入ってきたりするんです」
ラフィエル「あらあらー♪」
タプリス「眠い時の先輩はもう可愛くて可愛くて!」
タプリス「寝顔は天使って言葉がありますけど、先輩の寝顔は大天使様です!」
ガヴリール「……っ。も、もういいだろ。そういう話は」///
タプリス「いいえ、素直になれない先輩への罰です。白羽先輩逃しちゃダメですよ!」
ラフィエル「わかってますよー」
ラフィエル「きゃー♪お二人ともラブラブじゃないですかー!」
ガヴリール「も、もうやだおうちかえる!」
タプリス「こら!私がどれだけ先輩の事を愛しているか、全部知るまで帰しませんよ!」
ガヴリール「もうわかった!充分わかったから!」
タプリス「まだまだ全然足りません!聞いてもらうことはタップリあるんですからね!」
タプリス「タプリスだけに!」
ガヴリール「タプリスのノロケ話、めっっっちゃうぜえ!!!!!」
完
タプリス「私もようやくいんたーねっとを使いこなせるようになりましたね」
タプリス「今じゃネットショッピングもスイスイです」フフン
タプリス「あ、この服先輩に似合いそう。あ、このアクセサリーも!」
タプリス「…………あ」
タプリス「これ、絶対似合いますね……」
ガヴリール「ん。タプリス何やってんの?」
タプリス「あわわわわわ!?いやこれは先輩に似合うお洋服やカバンなどを見てただけで!」
ガヴリール「……が、画面に出てるのランドセルなんだけど……」
タプリス「たまたま!たまたまなんです!たまたま出てきたんです!」
ガヴリール「た、タプリスの口リコン!!」
タプリス「ち、ちがっ」
タプリス「好きな人がたまたま口リだっただけです!!」
ガヴリール「」ガ-ン
終
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- やっぱガヴタプですよね〜😜
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- 2017年11月25日 10:17
- 面白い
ガヴタプいいぞ!
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- 2017年11月25日 18:07
- ………っひゃーーーーーーー!!!!
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- 2017年11月25日 21:55
- これは良いガヴタプ
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- 2018年09月17日 22:02
- エ口はいらなかったわ、そこだけは残念。
あとガヴが神足通が苦手なんて設定は別にない…と思ったが、上手い意味付けがあったのは凄い良かったわ。
ガヴリール万能説…
誰と組んでも素晴らしいな。書き手が上手いのもあると思うが