【モバマス】《堀裕子と雨の日》
P「雨。本格的に降ってきたな」
裕子「どしゃ降りですね」
P「朝は晴れてたのになぁ」
ピロロロロ...♪
P「お、電話だ。静かにしてなさいよ?」
裕子「お口にチャックしてますね」ム-ン
P「OK。いい子だ」
ピッ
P「もしもしPです。はい。そうですよね、わかりました。ええ、またよろしくお願いします」
ピッ
裕子「ええ、予想通りですけど悲しいです」
P「サイキックパワーで雨をなんとかできない?」
裕子「私のサイキックはまだ天候を操れるレベルではないので」
P「ので?」
裕子「いまここで天候を操れるようになります!!」カッ
裕子「為せば成る! 為さねばならぬホトトギス! です!」
P「さすがユッコ」パチパチ
裕子「レッツトライです! いきますよー!」
裕子「むむ…むむむ…ムムムーン!」シャキ-ン!
裕子「…」
サァァァァァ...
P「…少し冷えてきたな」
裕子「ですねー」
ゴロゴロ...
裕子「ひっ!」ビクッ
P「雷が鳴ってきたな」
裕子「…お、落ちたりしませんよね?」
P「怖いのかい?」
裕子「…多少」
P「大丈夫。雷に打たれたら『覚醒』のチャンスだと思うんだ」
裕子「そんな荒っぽい方法でさいきっくに目覚めたくないですよ!?」
P「仕事もないし帰るか」
裕子「帰り。どこかでご飯食べていきませんか? プロデューサーにご馳走してもらいたいです!」
P「なんて図々しいやつなんだ。キミは」
裕子「ご飯が食べたいです!」カッ!
P「仕方ない。適当な店でいいかい?」
裕子「プロデューサーにお任せします。奢ってもらう身なので」
P「殊勝な心がけでよろしい」
P「ソウナンダー」
裕子「む。片言やめてください」
ドスッ! ドスッ!
P「痛い。ヘディングで攻撃するのはやめろ。痛いから」
裕子「サイキック・ヘッドアタックです!」
P「思いっきり物理攻撃だね」
裕子「はい?」
P「傘は?」
裕子「へ?」
P「傘・アンブレラ・こうもり」
裕子「あ」
P「『そういえばそうだった』みたいな表情をされると困るよ」
裕子「も、持ってきてないです…」
P「ずぶ濡れか…可哀想に…」
裕子「いや、入れてくださいよっ!!」
裕子「ぐ…ぐぐぐ…」
裕子「お願いしますっ!! 傘に入れてください!!」ビシィッ!!
P「お辞儀が堂に入っているね」
裕子「怒られ慣れてますから」フフン
P「それは誇ってはいけないとこだよね」
裕子「とりあえず入れてください」
P「ほい」
ヒョイ
P「じゃあ行くか」
裕子「はい♪」
テクテクテク...
裕子「えへへ…こうして相合傘をしているとなんだか…♪」
P「そうだな。小学生の頃にいた『傘に無理矢理入ってくる図々しい奴』を思い出す」
裕子「…」
P「ああいう奴って万国共通でどこにでもいるのかな?」
裕子「…知りませんっ!」プイ-
P「どうしたユッコ。不機嫌だな」
裕子「気のせいですっ!」プイ-
ムギュ-...
P「抱きつきすぎじゃね?」
裕子「雨に濡れるのが嫌なので」ム-
P「…」
裕子「なんですか?」ム-
P「右肩ビショビショだぞ」
裕子「?」
チラリ
裕子「!」
裕子「ど、道理で冷たいと思いました…!」
P「気付かなかったのかよ」
裕子「ひーん! 冷たいです!」
スッ...ギュ-
裕子「わ…///」
P「なに照れてんだよ」
裕子「う、うるさいですよ! 急に抱き寄せないでください!」ム-!!
P「追い出そうか?」
裕子「ごめんなさい」
P「ちゃんと中入ってろよ」
裕子「…はい。ありがとうございます」ギュ-
ザァァァァ...
テクテクテク...
裕子「…♪」
店員「いらっしゃいませ。ご注文はお決まりでしょうか?」
P「俺は季節のランチAセットを」
裕子「私はBセットの方で」
店員「かしこまりました。少々お待ちください」
テクテクテク...
裕子「…」キョロキョロ
P「どした?」
P「そういうことは口に出さないほうがいいね」
スッ...ビシッ!
裕子「あぅ。頭にチョップするなんてひどいです」
P「楓さんやら凛やらに『ここに行きたい』って連れ回されるからな。安くて美味しいお店を覚えちゃうんだよ」
裕子「…なるほど。プロデューサー」
P「ん?」
裕子「女子力高いですね!」グッ!
P「褒めてるのか喧嘩売ってるのか判断がつかない」
スッ...ビスッ!!
裕子「あぅ。ほ、褒めたつもりだったんですけど。チョップされました」ヒ-ン
裕子「それはどういう意味です?」
P「よくわかんないけど気軽にチョップできる」
裕子「むっ。もっと大切に扱ってくださいよっ。仮にもアイドルなんですから」
P「大切に扱うって例えば?」
裕子「...」
裕子「撫でるとかいいんじゃないですかね?」
P「任せろ」ワシャワシャワシャ
裕子「な、撫で方が雑です!! ざーつーでーすぅー!!」ムキ-!!
P「はははは」ワシャワシャ
裕子「ムー!」
店員「お待たせいたしました。前菜です」
P「ありがとうございます」
裕子「ありがとうございます。では、いただきましょう」
P「よし。食べよう」
裕子「満腹、です…」フゥ-
P「ユッコ。おへそ見えてるぞ」
裕子「嘘!?」
P「嘘」
裕子「…」ム-
P「ほっぺた膨らませてると可愛いなー」
裕子「か、可愛いですか?」
P「うん。マスコット的な可愛らしさ」
裕子「…」
P「なんだその『嬉しさ』と『不満』が混ざり合ったような表情は」
裕子「複雑なんですよっ!」ムッ!
P「さて…この後はどうしようか」
裕子「私。行きたい場所があります!」
P「そうか。楽しんでこいよ」
裕子「え…!」
P「俺は帰って寝ーーー」
裕子「…」ショボ-ン
P「ごめん嘘。冗談。マジへこみしないで」
裕子「…」グスッ
P「…泣いてる?」
裕子「すみません…なんか…反射的に涙が出ちゃったんです」ポロポロ
P「ご、ごめんて! ほら遊びに行こう!」
裕子「…意地悪またしますか?」
P「もうしない。絶対しない」
裕子「なら…いいですよ」
P「よかった」ホッ
裕子「あ、プロデューサー。いまアタフタしてましたね?」ニマリ
P「さ、さあ」
裕子「実は…さいきっく嘘泣きだったのです!」ドヤッ!!
P「…」
裕子「♪」キラ-ン!
P「わかった。帰るわ」スタスタ
裕子「ごーめーんなさいー!! 本当に涙ちょちょぎれてましたー!」ガシ-!!
店員「ヒヒヒ。いらっしゃい」
P「…ここが来たかった雑貨屋さん?」
裕子「はいっ!」キラキラキラ
P「怪しげなもんがたくさん売ってるなぁ」
裕子「プロデューサー!」
P「なに?」
裕子「これ見てください! 念じれば1億円溜まる貯金箱だそうです!」キラキラキラ
P「ちひろさんに買って行ってあげなさい」
裕子「でも…これ9800円もするんですよね」
P「ぼったくりじゃねーか!」
裕子「ほら、次はこのスプーンです! 2480円のお買い得商品らしいですよ!」
P「(全体的に値段が高いな…)」
P「『念じれば曲がるスプーン』とか『祈れば砕けるコップ』とかを買っちゃったらずるになるだろ」
裕子「…ええ。自力でやってみせますよ!」グッ
P「その意気だ」
裕子「でも…サイキック運気があがるネックレスだけなら…買っても…」コソリ
P「駄目です」
裕子「でも、今なら4万円が半額で…」
P「駄目です」
裕子「えー…」
P「ユッコ。そんなんじゃ、そのうち悪い人に騙されるぞ?」
裕子「じ、じゃあ…騙されないようにプロデューサーがずっと見ててくれませんか…?」
裕子「…///」ドキドキドキ
P「…」
P「んー、ずっとは難しいかな」
裕子「…」
裕子「そう…ですか」
P「どした?」
裕子「いえ。なんでもないですよ」
P「ならちょっと俺の買い物に付き合ってくれるか?」
裕子「…」
ザァァァァ
テクテクテク...
裕子「(ふん、別に期待なんかしてませんでしたし。いいですよ)」
裕子「(プロデューサーのバーカ。あほ。鈍感のせいたかのっぽ)」
裕子「(プロデューサーなんか…)」
裕子「…」シュ-ン
テクテクテク...
P「着いた。このお店だ」
裕子「…なんです。ここ?」
P「まあまあ。お入り」
ガチャ
裕子「…?」
裕子「あ、あの…///」
P「ん?」
裕子「このドレスは…なんです?」
P「見ての通りウェディングドレス。どれか着たいのあるか?」
裕子「そ、それより…どうしてウェディングドレスの試着なんです!?」
P「いや、今度の撮影で着てもらうから。ユッコが着たいやつを選んでいいぞ」
P「つーか、この前撮影があるって話をしたろ。お仕置きチョップ!」
スッ...トスッ!
裕子「あぅっ。い、いま思い出しました」
裕子「んー…」
裕子「…」
裕子「では、このドレスが着たいです!」ビシッ!
P「OK。ところで、どうしたユッコ?」
裕子「何がです?」
P「顔がにやけてるぞ?」
裕子「…そんなことないですよ♪」ニマニマ
P「おー…」
裕子「ど、どうでしょうか…///」
P「馬子にも衣装」
裕子「似合ってるってことですか?」
P「あ、うん」
裕子「…えへへ///」テレテレ
P「…」
P「ごめんユッコ」
裕子「はい?」
P「すごく似合ってる。可愛いよ」
裕子「…そ、それは皮肉とかでは…」
P「本当に似合ってる。綺麗だ」
裕子「…ありがとう…ございます…///」
裕子「…///」カァァァァ
裕子「ぷ、プロデューサー大変です…」
P「うん?」
裕子「なんだか…嬉しくてにやけてしまうのが止まらないんです…♪」
裕子「えへへ…///」ニコ-
P「…」キュ-ン
P「悪い。他に仕事があるからな」
裕子「じゃあ…次に私のウェディングを見れるのは…少し先になってしまいますね♪」
P「少し先って…他にウェディングドレスを着る仕事の予定はないけど?」
裕子「いいんです」
P「?」
裕子「諦めずにいますから…だから…いつかまたプロデューサーにウェディングドレスを見せます…///」
裕子「ぜ、絶対ですからね!!」
P「ユッコ」
裕子「は、はい」
P「あと2、3年したら…その…」
裕子「…」
P「…ドレス見るから。約束だぞ?」
裕子「…は、はいっ///」
終わり
お読みいただきありがとうございました
デレステに限定ユッコが来たのでユッコプッシュです
残念ながらユッコの期間はほんの少し前に過ぎてしまったので限定ユッコを手に入れるためには1年ほど待たなければいけませんが、これを機にユッコPが増えてくれると嬉しいです
では
元スレ
【モバマス】《堀裕子と雨の日》
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1510297253/
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コメント一覧 (21)
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- 2017年11月11日 11:24
- ユッコとビチョビチョイチャイチャラブラブ子作りックスしたい
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- 2017年11月11日 11:58
- 4年待つって言ってくれたじゃないですか!!!!!!
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- 2017年11月11日 12:18
- ※2
誰だお前
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- 2017年11月11日 12:31
- ※2
迷子かな?
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- 2017年11月11日 12:55
- ※2宿題は終わったのか橘ぁ!
これから寒くなるから気をつけろよ!
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- 2017年11月11日 13:15
- ※2
心にはいつもクール・タチバナの精神やで~ ニッコリ
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- 2017年11月11日 13:17
- ※2
4年待ったけど?で、今君は何歳だい?
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- 2017年11月11日 13:18
- ※2
良かったなぁ橘ァ!!皆から愛されてるぞォ!!
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- 2017年11月11日 13:49
- ※2
ユッコくらいセクシーになって出直せ橘!
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- 2017年11月11日 14:51
- なんだ、この橘総攻撃の図は・・・
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- 2017年11月11日 16:18
- 心の声が駄々漏れになるSSとか最高でしたね…あ、このSSも文句なしでした
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- 2017年11月11日 16:49
- ユッコは反則級のポテンシャルだからねぇ
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- 2017年11月11日 17:21
- まあなんていやしいのかしら。このいやしさはCoね。
えっ…Pa!?これがサイキック…!
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- 2017年11月11日 19:45
- あー、そっか
チョップし過ぎたからバカになったんだな
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- 2017年11月11日 20:11
- ss読んでユッコがかわいいと思った。
※欄見てありすかわいいと思った。
俺はどうしたらいいかわからなくなった。
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- 2017年11月11日 21:08
- ※15
両方お迎えすればいいじゃない。
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- 2017年11月11日 22:44
- うふふ……大丈夫ですよプロデューサーさん♪2、3年待たなくても今すぐに結婚できる可愛い女の子がここにいますよ(ニッコリ)
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- 2017年11月11日 23:53
- ユッコってなんなんだろうね。
何でこんなに可愛いんだろうね。
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- 2017年11月12日 00:03
- ※17
すべり台はあっちですよ、佐久間さん。
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- 2017年11月12日 00:05
- ※18
知りたければもっとガチャを回す必要がありますね。
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- 2017年11月18日 23:28
- かわいすぎて死んだ