【東方Project】チルノ「ぜったいさいきょーの天才になってやる!」
チルノ「そこらの妖精には負け無しなんだけど・・・」
チルノ「あたい、最近自分の力に限界を感じてきてるんだ・・・」
チルノ「そこで魔理沙に弾幕ごっこの相手ついでにあたいの足りないところを聞いてみたら」
チルノ「一言『バカ』って言われたんだ。正直何度も言われてるけどね!」
チルノ「それであたいは今慧音のいる寺子屋に向かってるところってわけ!」
サニー「・・・誰と話してるの?」
チルノ「ひとりごと!」
サニー「まったく、急がないと遅刻しちゃうよ!」
チルノ「そうだね、急ごう!」
チルノ・サニー「こんばんわー!」
チルノ 「あれ~?おかしいね、誰もいないね」
サニー「変だね~。でもまあ先生も来てないし・・・」
チルノ・サニー「いっか♪」
サニー「とりあえず座らない?」
チルノ「うん」
サニー「一時間目何かなぁ?」
チルノ「一時間目今日は・・・今日月曜日だから・・・歴史だね」
サニー「あぁ歴史かぁ」
チルノ「どんな話が聞けるか楽しみ~」
サニー「何やるんだろうね」
チルノ「今日お弁当なんだろう?」
サニー「梅干しのおむすびに唐揚げとかじゃなかった?」
チルノ「唐揚げだったっけ?」
サニー「うん」
チルノ「先生の作ったお弁当大好きだから」
サニー「だし巻き卵はいってるかな今日」
チルノ「卵ぉ!?」
サニー「残してあげるよ」
チルノ「ほんとに?」
チルノ「先生!」
慧音「チルノ、どうした?」
チルノ「何で今日あたい達だけなの?」
慧音「そうだな、みんな神社の宴会にでも行ってるんだろう、お前たち以外は休みなのかもな」
えー今日も通常通り、授業をするぞ!えーじゃあ今日は最初に小テストをするからな」
サニー「えぇー?聞いてないよ」
慧音「言ってないからな。抜き打ちテストだ」
チルノ「うぅっ・・・」
サニー「チルノちゃん?」
サニー「どうしたの?・・・どうしたの?」
チルノ「も、漏れそうなの」
サニー「大丈夫?・・・大丈夫?」
チルノ「せん、先生!」
慧音「テスト中だぞ、チルノ。どうした?」
チルノ「あぁっ・・・出る・・・出ちゃうよぉ・・・」チョロロロ
慧音「こらチルノ!テスト中に何お漏らししてるんだ!」
チルノ「ごめん・・なさい・・・」
慧音「いけない子だな、そんないけない子は先生がお仕置きしなきゃいけないな」
チルノ「ひっ・・・」
慧音「ほら、机に手を付け!尻をこっちに向けるんだ!」
チルノ「先生・・・なにするの?」
サニー「えぇー?」
慧音「体調管理は基本だろう。ましてやお漏らしなど言語道断だ」
チルノ「うぅ・・・」
サニー「私は関係ないでしょ!?」
慧音「はい早く!そう!尻出せ!もっと突き出せ。早く!目をつぶって歯を食いしばれよ」
チルノ「はい・・・」
サニー「えぇ・・・」
慧音「よしお仕置きだ、いくぞ!」
チルノ・サニー「・・・っ!」
サニー「痛っ!」
サニー(頭突きか・・・)
慧音「次はお前だぞチルノ。謝るんだ!お漏らししてごめんなさいって、謝れ!」
チルノ「お、おもらししてごめんなさい」
慧音「よし、よく謝れたな」
ゴツッ
チルノ「いてて・・・頭突きだけなのに、おしりを突き出す必要はあったの?」
慧音「・・・こんなので済むと思っているのか?」
チルノ「え?」
サニー(なんか今日の先生、いつもと様子が違うような・・・)
チルノ「えぇー?」
サニー「・・・がんばってね、チルノちゃん」
慧音「夜が明けるまでみっちり補修するからな。覚悟しておけよ」
チルノ「そんなー・・・」
チルノ「みんなおはよー・・・」
スター「なんかチルノちゃん元気ないね」
ルナ「昨日変なものでも拾って食べたんでしょ」
サニー「あぁ、チルノちゃんは昨日寺子屋で居残り補修受けてたんだよ」
スター「あぁ、なるほど」
ルナ「バカだもんね。そりゃそうか」
チルノ「バカっていうな!」
スター「なんだ元気じゃない」
スター「それは・・・」
ルナ「ほら、最近私たちサボらずに頑張ってたじゃない?だから息抜きに宴会に・・・」
サニー「まったく、先生にはしっかり事情を話しなさいよ?」
スター・ルナ「はーい」
チルノ「ちょっと休みたいよ・・・」
サニー「無断で休んだら、今度は頭突きだけじゃすまないかもねぇ」
チルノ「ひっ!」
サニー「じゃあ、昼過ぎにまた寺子屋でね」
サニー(利尿効果のあるキノコのエキス、水に溶かすだけであんなに効果があったんだなぁ)
・
・
チルノ「あぁ、昨日はきつかったなぁ」
チルノ「昨日の夕方に遊んでる時ちょっと水分取り過ぎちゃったあたいも悪いけど、何もあそこまで怒らなくてもいいのに」
チルノ「ちょっと寝ようかな・・・」
チルノ「うーん、よく寝た・・・ん?何か忘れてるような」
チルノ「あぁー!遅刻しちゃう!」
チルノ「急がなきゃ」アセアセ
サニー「遅いね、チルノちゃん」
ルナ「のんきに昼寝でもしてるんじゃない」
スター「こりゃ今回も居残りかもね」ニヤニヤ
サニー「無断欠席したあんたたちが言えたことじゃないでしょ」
ガラッ
チルノ「間に合った―!」
チルノ「いやぁ、寝過ごしちゃって」
ガラッ
慧音「みんな集まってるな。事前に話していたように、今日は特別授業だ」
ルナ「先生!」
慧音「お前、昨日はいなかったな。何していた?」
ルナ「それは・・・」
スター「宴会です・・・」
慧音「まったく、無断欠席など言語道断だ。昨日の分はすべて宿題にするから、
明日までに仕上げてこいよ」
スター・ルナ「はーい・・・」
チルノ「へ?」
慧音「お前は今日も居残りで勉強してもらうぞ」
チルノ「どうしてー!?」
チルノ(あー・・・もう頭が爆発しそうだよ・・・この数日間、毎日毎日補習だなんて)
チルノ(あたいに恨みでもあるのかなぁ・・・)
チルノ(でも今日は久しぶりに授業がないから思いっきり遊ぶぞー!)
サニー「お、来たね」
ルナ「あなた、ずっと居残り食らってるけど大丈夫なの?」
スター「余程先生に恨み買われるようなことしたんじゃないでしょうね」
チルノ「し、してるわけないじゃん!」
チルノ「あ、あれは・・・」
スター「それが原因なんじゃない?」
チルノ「確かに、あの日から居残りが続いてるけど・・・っていうかあんたたちもその日はサボってただろ!」
ルナ「でも私たちは宿題出されたっきりで何もないわよ」
スター「まぁ、私たちはそこそこ真面目にやってたからねー」
ルナ「あんたが''バカ''なのがよっぽど気にかかってるんじゃない?」
チルノ「・・・」
サニー「まぁまぁ、今日は久々の休みなんだから仲良くやろうよ、ね?」
サニー「いやぁ、今日は久々にたくさん遊んだね」
ルナ「そうね」
スター「でもチルノが終始元気がなくてちょっと興ざめ」
チルノ「ごめん・・・」
サニー「連日の補習で疲れてるからしょうがないと思うよ」
ルナ「まったく、こいつがこんなに元気ないと調子狂うわよ」
スター「少しは補習受けない程度にはしっかりやっときなさいよ」
チルノ「・・・」
ルナ「そうね。この後の肝試しは一回家でご飯食べてからまた集まってからにしましょうか」
スター「チルノちゃんも来る?」
チルノ「今日は遠慮しとく・・・」
スター「釣れないわねぇ。みんな、行こう?」
ルナ「じゃあね。この後の肝試し、逃げるんじゃないわよ」
サニー「あ、私はチルノちゃんとちょっと話があるから先いってて」
チルノ「何?」
サニー「あのさぁ・・・私・・・」
チルノ「なによ」
サニー「・・・ごめん!今まで黙ってて!」
チルノ「だからなにがよ」
サニー「あの日の前、チルノちゃんの飲み物に変なもの混ぜたの私なの!
ちょっとしたイタズラのつもりでつい・・・ほんとにごめん!」
チルノ「・・・もういいよ。過ぎたことだし。」
サニー「チルノちゃん・・・」
サニー「チルノちゃんはそこまで悪くないよ!それに最近、先生の様子が変わった気がするし」
チルノ「いや、あたいが不甲斐ないからだよ。元々教えてもらうって言い出したのもあたいなのにね・・・」
サニー「最近、チルノちゃんは変わったと思うよ。苦手だった計算だって今ではそこそこできてるし」
チルノ「それでもみんなに比べたらまだまだだよ」
サニー「・・・とにかく、チルノちゃんも後で墓場に絶対来てね!無理にとは言わないけどさ」
チルノ「うん」
サニー「待ってるからね!」
・
・
チルノ「・・・思いっきり遊ぶつもりだったのに、結局楽しみ切れなかったな」
チルノ「どうしても最近の先生のことが気にかかっちゃって・・・」
チルノ「はぁ・・・」
サニー「みんな集まった?」
ルナ「チルノは?」
スター「いないね。やっぱり逃げたんじゃ」
ザッ
チルノ「誰が逃げたって?」
サニー「あ、チルノちゃん」
ルナ「ふん、逃げなかったのは褒めてあげるわ」
スター「この先ビビッてまたお漏らししないでしょうね?」
チルノ「あたいを馬鹿にするな!」
スター「確か、墓場の奥にあらかじめ置いておいたお札を取ってくればいいのよね?」
ルナ「なんだか風が強くなってきた気が・・・」
スター「へ、変なこと言わないでよ!」
サニー「じゃあ、スター、ルナ、私、チルノちゃんの順に行ってもらうわね」
スター「よし、早速行ってくるわ」
ルナ「いってらっしゃい」
ルナ「何か不吉な予感・・・」
チルノ「こんなんでビビッてるなんてまだまだね!あたいは全然平気だよ!」
ルナ「あんたは能天気過ぎんのよ」
スター「キャアアアアアア!」
ルナ「ひっ!」ビクッ
サニー「この声は・・・スター?」
ルナ「ちょっと、やめてよ・・・」
チルノ「なーんだ、あんだけ威張っておいて大したことないじゃない!」
サニー「どんなのだった?」
スター「なんか角生えてた・・・」
ルナ「ひえっ・・・」
スター「満月の日にしか出ない妖怪とか・・・?」
ルナ「だめ・・・私パス」
チルノ「情けないわね!よーし、あたいが行ってやっつけてくる!」
スター「どうなっても知らないわよ」
チルノ「大丈夫!あたいはさいきょーだから!」
チルノ「うーん、何もいないなぁ・・・ん?」
ザッ
???「誰だ?」
チルノ「!!」
???「誰かいるのか?」
チルノ「あんたこそ誰よ!あたいの前に来て姿を現せ!」
???「その声、チルノか?」
チルノ「へ?」
慧音「私だよ。チルノ」
慧音「私も妖怪なんだよ。正確に言えば半妖だが。今日みたいな満月の夜には、妖怪としての姿に変わるんだ」
チルノ「そうなのかぁ。で、なんでこの時間に墓にいるの?」
慧音「いつもは一夜通して歴史の編纂作業をするんだが、今日は特別でな・・・」
チルノ「さっきからそのお墓見てるけど、知ってる人のなの?」
慧音「ああ。この墓にはな、寺子屋での私の教え子が眠っているんだ」
慧音「いや、だいぶ歳をとっていたよ。何しろ私が何十年にも前に教えてた子だったからな」
チルノ「先生って、長生きなんだね」
慧音「妖怪の血が流れてるからかもな」
チルノ「でも、わざわざこんな時間に来るってことは、特別な人だったの?」
慧音「そうだ。何しろ私にとって初めて手がかかる教え子だったからな」
慧音「そうだ。初めて会った時にはこいつは相当手のかかる教え子だと思ったもんだ」
チルノ「ごめん・・・」
慧音「なんでお前が謝るんだ」
チルノ「あたいが手のかかる問題児で・・・先生に迷惑かけてるかな、って思って・・・」
慧音「・・・少し私とその教え子の昔話を聞いてくれないか?」
チルノ「へ・・・?」
慧音「だけどな、元気と向上心だけは他の誰にも負けない奴だった」
チルノ「・・・」
慧音「ある時、授業が終わった後、あいつが珍しく勉強を教えてくれと私のところに来たんだ」
慧音「珍しいこともあるもんだと思って、私はその日から授業が終わった後に個別で勉強を教えてやっていた」
慧音「その甲斐があったかは知らんが、次第に成績もよくなった」
慧音「そいつが亡くなって、今日でちょうど一年ってわけだ」
チルノ「すごいね。あたいとは大違いだよ・・・」
慧音「だがな、今になってみれば、私はあいつに少し冷たくに接しすぎてたかもしれないな・・・」
チルノ「・・・!」
慧音「私はその時、いつものように叱った。あいつの事情も知らずにな・・・」
慧音「どうやら、あいつは体調が悪かったらしい。私がきつく叱り過ぎたせいもあってか、翌日からはどことなく元気がなかった」
慧音「それでも私は、ただ授業が終われば補修をしてやるくらいしか接してなかった。あの時少しでも気にかけてやれば・・・」
チルノ「先生・・・」
慧音「お前が望んでもいないのに、授業後に補修させていたのも謝るよ。今を思えば、私がお前に期待をかけすぎていた」
チルノ「そんな・・・」
慧音「お前が勉強を教えてくれと頼んできたあの日から、教えていくうちにあの教え子の影をお前に重ねてしまっていたんだろう・・・
それくらい、あいつとお前はよく似ていた・・・」
慧音「結局は、思い出に囚われていた私の自己満足の行動に過ぎなかった・・・拙くて不器用な私を許してくれ」
チルノ「もう謝らないでよ、先生」
チルノ「それにね、先生との補修、辛かったけどすごくためになったよ」
チルノ「あたいも、まだまだ勉強できないけど、いつか周りを見返せるくらい賢くなるよ!」
慧音「チルノ・・・」
チルノ「だから、これからもあたいに勉強教えて!」
慧音「・・・わかった」
チルノ「じゃあ、また明日だね」
慧音「ああ。それと、今日のことは他の連中には内緒だぞ」
チルノ「わかったよ。あ、ところであの日になんでサニーにも頭突きしたの?サニーが私に何かしたの知ってたの?」
慧音「それは長年の勘かもな」
チルノ「ふーん。じゃあもう一つ聞いていい?」
慧音「なんだ?」
チルノ「どうして机に手をつかせておしりを突き出させたの?」
慧音「そ、それはだな、さすがに尻を叩くのは私らしくないというか・・・」
チルノ「今思えばはじめはちょっとノリノリだったけどね」
慧音「・・・」
サニー「遅いなぁチルノちゃん」
ルナ「今頃あの妖怪にやられて・・・」ブルブル
スター「洒落にならないこと言わないでよ・・・」
チルノ「おーい!」
サニー「あ、帰ってきた」
スター「妖怪はどうだった?」
チルノ「あ、ああそれならあたいが追い払ったよ」
ルナ「ほんと?」
チルノ「もちろん!」ドヤッ
ルナ「今日は私たちの負けね・・・」
スター「まったく、度胸があるんだか何も考えてないだか」
サニー「じゃあ、明日も昼から授業があるし、今日はこの辺でお開きにしますか」
ルナ「そうね」
スター「じゃあまた明日」
チルノ「おやすみー」
チルノ(あたいも明日からさいきょーの天才に近づくために改めて頑張るぞ!)
おわり
元スレ
チルノ「ぜったいさいきょーの天才になってやる!」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1505831900/
チルノ「ぜったいさいきょーの天才になってやる!」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1505831900/
「ランダム」カテゴリのおすすめ
コメント一覧 (9)
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- 2017年09月20日 10:08
- 淫夢要素いらない・・・いらなくない?
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- 2017年09月20日 10:24
- 慧音先生の寺子屋の先生になってるのは基本的な二次創作ではチルノたちのような小さな妖怪、妖精たちだけど、二次創作によっては、妖夢まで寺子屋の生徒になってることもあるんだよな。主に幽々子様の半ば強引な勧めだけど。
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- 2017年09月20日 11:53
- なぜ淫夢を混ぜた…
まあそれ以外は普通のSSでした。
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- 2017年09月20日 13:55
- ニコ動の悪い部分をまとめた感じ
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- 2017年09月20日 13:59
- 淫夢知らんから普通に読めたよ
いい話だった
-
- 2017年09月20日 14:25
- チルノとお空って、どっちが⑨なんだろうね。あとどうでもいいけど、天子ちゃんは慧音先生の頭突きを自分から受けに行きそう。
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- 2017年09月20日 15:43
- このサイトで東方がまとめられたらまず何か別の要素が入っているという認識でOK?OK牧場?(激寒)
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- 2017年09月20日 18:52
- 米7
ちょっと前に混ざりっけなしの普通の東方SSもあったよ…基本その認識でいいと思うけど
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- 2018年01月21日 10:16
- 二人の時点で感づいてしまった自分が嫌や