【ガヴドロ】月乃瀬「JKリフレ……?」
- 2017年08月10日 00:40
- SS、ガヴリールドロップアウト
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月乃瀬「……はい」
部長「普通さ、一回ミスしたらもう間違えないようにメモとか取るじゃん。それが真摯な姿勢ってものじゃん?」
月乃瀬「……はい」
部長「まあでも、人間って完璧じゃないからさ、もう一回ミスすることはあると思うんだ。
そこで、今度はもう絶対に間違わないぞっていう決意みたいなことをするわけ」
部長「でもさ、もうこれで何回目?
ミスの間が空くんならまだいいよ、君さ、ひと月の間に何度同じこと繰り返せば気が済むわけ?」
月乃瀬「すみません……」
部長「すみませんじゃないよ全く……」
月乃瀬「うぅ……ぐす……」
部長「あー、でた。そうやってさ、かわいく泣けば許されると思ってるんだ。
でもね、ここは去年まで君が通ってた大学じゃないの。もう君はれっきとした社会人なの」
部長「言外に舐め腐んのも大概にしろよクソガキって言ってんの気付かないの?」
月乃瀬「……す、みません。次、もう、ないよう、善処します」
月乃瀬「うっ……ぐすっ、ひぐっ……すみま、せんでした……」
部長「……チッ、もういいよ。
君のミスはこっちで処理しておくから、さっさと残った分片付けろ」
月乃瀬「は、い」
部長「あーあ……まーた仕事増えた……」
月乃瀬「……すみません」
部長「うるせえな! 喋ってる暇あったら動けよ!」
月乃瀬「……お腹痛い」
月乃瀬(ここで飛び込めば楽になれるのかな……。
でも、請求が実家の両親に来るって聞いた事あるし、そんなことできないわよね)
月乃瀬(おかしいな……学生時代はちゃんとできてたんだけど、どんどんくたびれて行ってる感じがする)
月乃瀬「天使の祝福とかあればなぁ……」
月乃瀬「って、そんなのいるわけないわよね……ははっ」
モブ「あの人なんかぶつぶつ言ってね?」
モブ2「キモーい……」
月乃瀬「……はぁ」
お降りの際は御忘れ物にお気をつけくだしゃい』
月乃瀬(疲れた……帰って寝よ、洗濯物は明日でいいわよね……)フラフラ
JK「エンジェル☆ハイロゥでーす。
リニューアルオープンでセール中でーす」
月乃瀬(あ? あぁ……JKリフレか。
こうやって宣伝するくらいだから性的サービスはやってないんだろうけど……)
JK「クーポン券でーす。是非ご利用くださいませー」
月乃瀬「え? あ、ああ……どうも」
月乃瀬(バイトもやる気ないわね……私男に見えるって言われたことないんだけど……)
JK「リラクゼーションサービスでーす」
月乃瀬「……リラクゼーション」
月乃瀬(使うあてもないから、お金だけは溜まってる)
月乃瀬(きっとこういうの、自暴自棄って言うんだろうなぁ……)カランカラン
店員「いらっしゃいませー」
個室に通されて待ってろって言われたけど……いかがわしいお店じゃないわよね、これ)
JK「はいどーもー……ってうわ、OLさん?」
月乃瀬「あ、どうも……」
月乃瀬(ちっちゃい子だな……パッと見小中学生に見える。
っていうか金髪? あれ地毛なのかしら……)
JK「あ、源氏名ガヴリールです。天使とか好きなんで、ガブリエルから取ってます。
職業は高校生やってます。ってまあJKリフレだし、高校生じゃなかったら詐欺だけどさ」
月乃瀬「う、えーと。月乃瀬です……。
新卒経理やっています」
ガヴリール「あーはいカッコいい苗字だね、よろしく。
……えっと、お姉さんレズの人?」
月乃瀬「ち、違うけど」
ガヴリール「じゃあなんでこんなとこ来たの? 基本的にキモいおっさんしか来ないけど。
キモいお姉さんなワケ?」
月乃瀬「え? んー、いや……なんでかしら。自分でもわからない」
ガヴリール「……ヤバい客引いちゃったかな」
月乃瀬(暇そうにしてたから指名したんだけど、やっぱり乱暴な接客ね……)
月乃瀬(……って、なんか落ち着いてる自分がいる。私ってM?)
ガヴリール「風営法引っかかるわ。マッサージとか添い寝とか、そんなんだけだよ」
月乃瀬「そうよねー、安心した―……」
ガヴリール「まあ時間もあるし、さっさと横になった方がいいんじゃない?
安くない金払ってるし、なんもしないの勿体ないでしょ」
月乃瀬「あ、うん」
ガヴリール「オイルとか使うから、脱いで」
月乃瀬「下着も?」
ガヴリール「脱ぎたいなら」
月乃瀬「じゃあ上着だけでいいか……」ヌギッ
ガヴリール「はーい、じゃあそこの台にうつぶせになってー」
月乃瀬「つめたっ」
ガヴリール「……うっわ、固っ。
お姉さん整体行ったほうがいいよこれ」
月乃瀬「時間があればねー……」
ガヴリール「社会人は大変そうだなー。じゃあ、早速始めるから」
月乃瀬「う、うん……」
ガヴリール「……えぃ、ふんっ」モミュモミュ
月乃瀬(あ、言葉遣いは乱暴だけど……案外丁寧にマッサージしてくれてるんだ。
按摩の資格とか持ってるのかな……結構堂に入ってる)
ガヴリール「どうっすかねお客さん。一応さ、姉さんからお墨付き得てるんだけど」
月乃瀬「うぁー……うん、いい、すっごくいい……」フニャー
ガヴリール「腰の辺りバッキバキじゃん。飲食ってそんなに腰に来る?」モミュッ
月乃瀬「基本的に座りっぱなしで……目も痛いし足もエコノミークラス症候群一歩手前だし、腰もずっと同じ体勢だから凝って仕方ないのよ」
ガヴリール「あー、そうなんだ。将来はデスクワークはやめとくわ」グニュグニュッ
月乃瀬「そうした方がいいわよー……ぁうっ」
ガヴリール「そうだよ、親がハーフなんだ。
小学校の頃はガイジンってからかわれてた」ゴリッゴリッ
月乃瀬「それは苦労したのねー……はぅ」
月乃瀬「えぁー……ガヴちゃんって、なんでこのバイト始めたの?」
ガヴリール「えー? 初対面でそんなこと聞いちゃう?」ハニュッ
月乃瀬「いや、思いのほかちゃんとしたマッサージだし、根は真面目な子なんだろうなって」
ガヴリール「残念ながらハズレ。
単に普通のバイトとかめんどくさかったから、JKっていう称号とある程度の容姿さえあれば稼げるここが天職だったわけよ」ゴニュッゴニュッ
月乃瀬「そのうち風俗行きそうね、それ……」
ガヴリール「……それはちょっと腹立つな。えやっ!」バキバキバキッ
月乃瀬「あがっ……バキバキ鳴らさないでよ……」
ガヴリール「いくら同性でも、風俗落ちしそうはデリカシーとかに欠けると思う」マニッ
月乃瀬「うーん、そうね……ごめん」
月乃瀬「ん、ちょっと身体軽くなった感じがする」
ガヴリール「それはよかった。
……えーと、添い寝のサービスとかもあるけど、どうする?」
月乃瀬「ふぇ!?」
ガヴリール「ちょ、本気で驚くのガチっぽいから止めなよ……」
月乃瀬「え、えーと……ガヴちゃんは、どうなの?」
ガヴリール「……お姉さん処女でしょ? 彼氏もいたことないでしょ?」
月乃瀬「うがっ……! あ、あるわよ! 具体的には999人くらい!」
ガヴリール「はいはい嘘乙」ニヤニヤ
月乃瀬「が、ガヴちゃんは経験、豊富……なのよね。ここで働いてるくらいだし……」
ガヴリール「……ないよ」ムスッ
月乃瀬「え? なんて言ったの?」
ガヴリール「サービス、どうするの? って言ったの」
月乃瀬「あ、じゃあ……うん。受ける」
ガヴリール「はーい、添い寝入りましたー」
普通なら『おじさんと一緒に寝られて興奮してるのかも』ってリップサービスするんだけどねー」
月乃瀬「……ぶっちゃけるわね」
ガヴリール「うーん、だってお姉さんなんか好感持てるし」
月乃瀬「え……?」
ガヴリール「疲れた目してる奴って、大抵は自分のことしか考えないんだよね。これ経験則」
月乃瀬「……仕方ないんじゃない? 自分にしか気が回らないから、疲れてるんだし」
ガヴリール「その通りだ。
でもお姉さんって、割と私を気遣ってくれたりしたわけじゃん?」
月乃瀬「いや、遣ってないわよ……?」
ガヴリール「私はそう感じたからいいの。
その……割と、嬉しかったし、さ」
月乃瀬「……そ、そっか」
月乃瀬「……言わないわよ」
ガヴリール「辛かったな、苦しかったな。でも今だけは平気だぞ、私はお姉さんの敵じゃないからな。味方でもないけど」ギュゥゥ
月乃瀬「……っ」
ガヴリール「ほーれ、よしよし……」ナデナデ
月乃瀬「うっ……ぐすっ……ひぐっ」
ガヴリール「え?」
月乃瀬「ひぐっ、ずずっ……うぅ、あぅぁ……」
ガヴリール「えー……ガチで泣くのかよ」
月乃瀬「うぁぁぁ……うぇ、あぁああ……」
ガヴリール「……」
ガヴリール「……泣いていいよー、怖くないぞー。
えっと、今だけはお姉さんの味方だからなー」
月乃瀬「……りがと、うぇぇぇ……」
ガヴリール「よく、頑張ったなー。偉いぞー」ナデナデ
月乃瀬「あぁああぁぁぁぁ……うぁぁぁぁぁぁ……!」
部長「あ? ここ前にも聞かなかったっけ?」
月乃瀬「す、すみません……メモ、取ったんですけど、記入漏れがあったみたいで」
部長「あのさぁ、じゃあ取ったメモを俺に目を通してもらうとかしようよ。
なに、言われなきゃそんなことも考えつかないわけ? 大学の四年間なにしてたの?」
月乃瀬「……勉強してました」
部長「そーいうことじゃなくってさ! え!? 常識だろそれくらい!
やれよ!! わかんないなら聞けよ!!」
月乃瀬「で、ですから聞きに来て……」
部長「俺がいま忙しいってことわかんないわけ!?
ほんっと新卒って頭堅いねー! あ、君だけかー!」
月乃瀬「……ごめんなさい」
部長「チッ、ああもう泣くな鬱陶しい。
山崎さん今手が空いてるから教えてもらえ」
月乃瀬「は、はい……」
部長「ほんっと使えねーな……親御さんもこんなのの為に高い学費払ったんじゃないだろ?
もっとちゃんとしろよ」
月乃瀬「……みません」
月乃瀬(お腹、痛い……)ズキッ
月乃瀬(学生時代の友達とは疎遠になっちゃったし、お父さんもお母さんも連絡ないし……)
月乃瀬(なんか一人ぼっちっていうか、孤立無援っていうか、あ、同じ意味だ)
月乃瀬「あはは、ばっかみたーい……」フラフラ
JK「エンジェル☆ハイロゥでーす」
月乃瀬(……私の味方)
月乃瀬(ガヴちゃん……)
月乃瀬「……」グスッ
ガヴリール「なんで開始早々泣きそうなんだよ……大丈夫?」
月乃瀬「……いて、いい?」
ガヴリール「ごめん、聞こえなかった。鼻声過ぎる」
月乃瀬「抱き着いて、いい?」
ガヴリール「……本来ならお金必要だけど、まあ、お姉さんならいいか」
月乃瀬「ガヴちゃん……っ!!」ギュッ
ガヴリール「……どうしたの? 辛いことでもあった?」
月乃瀬「……辞めたい、仕事、辞めたい」ナデナデ
ガヴリール「どうして辞めたいの?」
月乃瀬「味方がいないの、一人ぼっちなの……私、頭悪いから、みんな遠巻きに笑ってるの」
ガヴリール「そっか……それは、まあ、なんというか、大層お辛いことで」
月乃瀬「うぅ……ぐすっ」
ガヴリール「お姉さん存外泣き虫だな……」
ガヴリール「大丈夫だから、ここにはお姉さんを傷つける奴らはいないからなー」ナデナデ
月乃瀬「うぇぇ……」
月乃瀬「……うん」
ガヴリール「もっと、吐き出したいことあるだろ?」
月乃瀬「いいの?」
ガヴリール「まあ……私も仕事だから、お客様に満足していただくことが喜びでございますよ」
月乃瀬「うん……ありがとう」
ガヴリール「いや、仕事だって言ったじゃん」
月乃瀬「私さ、頭悪いのかな」
ガヴリール「え? いや……私お姉さんの普段とか知らないし、判断しづらいっていうか」
月乃瀬「あ、それも、そうか」
ガヴリール「学校の成績とかなら判断できるかも。まあ素人目だけど」
月乃瀬「……大学だったら、それなりに上位だった、かな」
ガヴリール「へー、お姉さん大卒なんだ。どこ大?」
月乃瀬「○△大」
ガヴリール「うへぇ、偏差値65以上のところじゃん。
私からしてみれば雲の上だよ」
ガヴリール「え、なに。そんな所の成績上位で頭が悪いとか嫌味なの?」
月乃瀬「……そ、そんなつもりじゃ」
お姉さんは、お姉さんが思ってる以上に立派な人だから安心しなって……多分」
月乃瀬「ぐすっ、ガヴちゃん……」
ガヴリール「あー、もう、また泣くなって」ナデナデ
月乃瀬「うん……」
ガヴリール「……泣かないでいいからな。私の前じゃ安心しきっていいからな?」
月乃瀬「……うっ、ひっく、ひっく」
ガヴリール「あーあ……ダチョウ倶楽部かよ」クスッ
ガヴリール(鼻水とかで服汚れるけど……まーいっか)
ガヴリール「ほら、胸貸すから。路線変更で、全部吐きだしちゃったほうがいいよ」
月乃瀬「うん……うん……!」グズッ
月乃瀬「うぁああああ……あああああ……」
ガヴリール「……よーしよし」
月乃瀬「うん……」
ガヴリール「まだぎゅってしてた方がいい?」
月乃瀬「……お願い」
ガヴリール「あいよー」
ガヴリール「……ねえお姉さん、仕事、もうちょっとだけ頑張ってみれば?」
月乃瀬「え?」
ガヴリール「そうだな……こうやって考えようか。
後一か月だけ努力してみよう。それで駄目だったら就職エージェントに泣きつこう……みたいな考え」
月乃瀬「就職エージェントって……結構条件厳しいんじゃ」
ガヴリール「お姉さんなら平気だって。だってほら、私の太鼓判とかあるしさ」
ガヴリール「あ、いや……それを自信の源にしろっていうのは流石に馬鹿か……。
ごめん、忘れて」ニヘラ
月乃瀬「……」
月乃瀬「ううん、ガヴちゃんの太鼓判、嬉しいわ」
ガヴリール「え? そう? そう言ってもらえると嬉しいな」
月乃瀬「……もうちょっとだけ頑張ってみるね」
ガヴリール「うん、頑張れ」
ガヴリール「いや、仕事だし」
月乃瀬「仕事でも……愚痴聞くのって管轄外でしょ?」
ガヴリール「愚痴+慰めも入ってるね」
月乃瀬「……ガヴちゃんと会えてよかったって思う」
ガヴリール「え? あ、その、えと……」カァァ
ガヴリール「そう、言われると、なんか照れるな……えへへ」
月乃瀬「また来ていい?」
ガヴリール「ふふっ、ほどほどにしないとレズの口リコンってあだ名つけられるぞ?」
月乃瀬「もうつけられてるんじゃない?」クスッ
ガヴリール「ククッ……聞いてみるよ」
ガヴリール「まあ、お姉さんがそれでもいいなら……」
月乃瀬「?」
ガヴリール「お姉さんの駆け込み寺になるのも……や、やぶさかじゃないな……」
月乃瀬「うん……」
月乃瀬「え!? いや、でも、そこは山崎さんに言われた通りやったんですけど……」
部長「はぁ!? 言い訳すんじゃねえよ!
あーもう、いつもいつも出社する度にミスミスミスミス!!!
お前はあれか? 俺を苛立たせるために入社してきたスパイかなんかか!?」
月乃瀬「そ、そんなこと」
部長「だいたいお前腹立つんだよ! なんなんだその態度!
もっと上司とか敬えよ、最初澄ました顔してたくせによ、一皮むけばこれだよ!!」
部長「お前みたいなヤツな、親の教育がなってねえんだよ!
大卒ってのはこれだから……ああもうなんでお前みたいな無能だけが大学行けるんだよ!」
月乃瀬「……す、みま」フラッ
部長「そうやって傷付いたふりして、周りチラチラ窺って!?
助け舟出してもらえるの待って!!? ああ本当に卑劣だなお前は!
お前みたいな性根の腐った若い奴が、日本をどんどん駄目にしていくんだよ!
恥を知れ恥を!!!」
月乃瀬「ひぐっ……ぐすっ……」
部長「だいたいお前は」
取締役「あー……ちょっといいですか?」
部長「はひっ?」
部長「パワハラ!? バカな、そんなことどこにも……」
取締役「いやー……君さ、大学云々は関係ないでしょー……」
部長「いえ、ですが」
取締役「山崎くんにも確認取ったけどさ、月乃瀬さんに間違ったやり方教えたって謝ってたよ?」
部長「え」
取締役「……パワハラの責任ってさ、本社のほうに来るのよ。
だからー……そのね、これ以上続くようならさ、君の処遇も考えなきゃいけないから」
取締役「まあ月乃瀬さんにも責任がないとは言えないけど……君、ちゃんと教えてあげた?
確か教育担当は君だったでしょ?」
部長「マニュアルを、通読させました」
取締役「それじゃ駄目だよー……マニュアル人間の誕生じゃない」
部長「で、ですが!」
取締役「もう一回ね、月乃瀬さんにちゃんと教えてあげなさい。
あのね、学歴コンプレックス丸出しの僻み根性はみっともないよ」
取締役「それじゃあ私は戻るから」
部長「……」
月乃瀬「……あ、あのー」
部長「……チッ」
月乃瀬「ま、マニュアルにはこの段階で処理するって書いてあったんですけど……」
部長「あぁ!?」
月乃瀬「あっ、す、すみません……」
部長「……ともかく、こうしておけよ。便所行ってくる」
月乃瀬「あ、はい……」
社員「月乃瀬さん月乃瀬さん」
月乃瀬「は、はい?」
社員「……えーと、部長ってああいう人だから。
またなんかやられたら、相談とか乗るからな」
社員2「ほら、乗りかかった船っていうかさ、もう一蓮托生じゃん?」
社員3「わかるよー、月乃瀬さんの気持ち。私も入社したての頃はああだったもん」
月乃瀬「え、あ……はい」
社員「ごめんな、これまで遠巻きにしてて」
社員3「そうそう、大丈夫だから大丈夫だって」
月乃瀬「……はい。ありがとう、ございます!」
月乃瀬(でも、前よりずっと息がしやすくなった)
月乃瀬(心が折れて辞めていたら、きっと、今ごろ酷いことになっていたのだろう)
月乃瀬(多分、ちょっとガヴちゃんに救われたんだと思う……)
月乃瀬(お礼、言わなきゃいけないわね……)
もう辞めましたよ、一週間前に」
月乃瀬「え?」
受付「なんか親にバレたらしくて、店内にご両親登場で騒動になって」
月乃瀬「……あ、そ、そうですか」
受付「えーと、月乃瀬さん、でしたっけ」
月乃瀬「はい」
受付「……うーん、まあ、本人が良いって言ってるならいいのかなー……」
受付「あのですね、舞天高校に通ってるって、もし月乃瀬さんが来たら教えてあげて欲しいってガヴちゃん言っててですね」
受付「……まあ、伝えましたから」
月乃瀬「は、はい。どうも……」
月乃瀬(舞天高校って確か、あの駅よね……)
月乃瀬(多分……路線同じだ……)
受付「純愛ですか?」
月乃瀬「ふぇっ!?」
受付「応援はしますよ、応援は」
月乃瀬「え、ええと……はぁ、どうも……?」
月乃瀬「……すみません、すみません!」
部長「もう辞めちまえお前なんか!!」
月乃瀬「ご、めんなさい……」グスッ
部長「……便所行ってくる。今教えたところ、死ぬ気で覚えとけよ?」
月乃瀬「はい……」
社員「……月乃瀬さん、どこわかんないの?」
月乃瀬「えと、ここです……」
社員2「あー、ここね。これさ、この間やり方変わったんだよね。
部長それ目ぇ通してないみたいでさ、わからないのが当たり前だから安心せい」
社員「まずは、ここのキーを押してから……」
月乃瀬「……はい、はい」メモメモ
月乃瀬(あそこに行っても、ガヴちゃんいないのよね……)フラッ
月乃瀬「あれっ……足、力入らない」バタン
モブ「ざわざわ……なにあれ」
モブ2「えー、貧血かなにかじゃね?」
モブ3「やべーじゃん……誰か救急車呼べよ」
モブ4「……急患発見、なう。リツイートされるかなー」
月乃瀬(恥ずかしいな……こんな人前で、貧血って)
月乃瀬(立たなきゃ……いけないなー。でも、このままでもいたいような……そんな感じ)
月乃瀬(あーあ……このまま眠るように死んで行ければ、きっと幸せなんだろうな)
「……なにしてんの、お姉さん」
月乃瀬「――え?」
「なんかのパフォーマンス? 相当こっ恥ずかしいから止めたほうがいいと思うよ?」
月乃瀬「あ……ガヴ、ちゃん?」
天真「外では天真だし、それ本名じゃないし……」
天真「とりあえず、家まで来る? お姉さん、めっちゃ疲れてるみたいだしさ」
月乃瀬「……え、あ、いい、の?」
天真「お姉さんなら構わないよ。どうせ親父も母さんも帰り遅いしさ」
月乃瀬(……不思議だ)
天真「……お姉さーん? 泣くにはまだ早いぞー?」
月乃瀬(年が一回り離れているはずなのに、本名も知らないはずなのに)
天真「ほら、ぼーっとしてないで。だいぶ目立って私も恥ずかしいんだ。
さっさと立った立った」
月乃瀬(私には、まるで、目の前の女の子が天使のように思えたのだから)
終われ
元スレ
【ガヴドロ】月乃瀬「JKリフレ……?」
http://vipper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1502287423/
【ガヴドロ】月乃瀬「JKリフレ……?」
http://vipper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1502287423/
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コメント一覧 (37)
-
- 2017年08月10日 00:49
- ガヴリールは風.俗産業に身を売るような子じゃない
-
- 2017年08月10日 00:57
- 酷いキャラ崩壊
なぜガヴドロでやろうと思ったのか
-
- 2017年08月10日 01:01
- まあ、ほとんどがう
-
- 2017年08月10日 01:09
- ※3
失礼、途中で誤送信したから書き直す。
ほとんどガヴドロ要素無いから、オリジナルにした方が良かったね。まあ、ガヴドロが好きなんだとは思うけど、ここまで崩壊していると、悪意ある改変と捉える人もいるだろうし、管理側もなんでまとめたかわからない。
-
- 2017年08月10日 01:11
- うーん…なんだろうなぁ…
なんというか…スッキリしない終わり方だな
もう少し頑張れば良い感じにできたんじゃない?
あともうちょっとのところなんだから
俺だってこの-10℃の所しじみが取れるって頑張ってんだよ
ずっとやってみろ
必ず目標を達成できる!
だからこそ!!!
Never give up!!!!!
-
- 2017年08月10日 01:12
- これガヴドロちゃうやん
どっかの一般人天真某さんと月乃瀬某さんの話じゃん
-
- 2017年08月10日 01:19
- 普通に良SSだから続きでガヴィーネがくっ付く所までやるんだよぉ!
-
- 2017年08月10日 01:26
- サターニャのサの字もなくて草
-
- 2017年08月10日 01:45
- 部長の台詞全部録音して社長に送りつけようぜ。(メイドラ)
-
- 2017年08月10日 01:48
- この中に修造がいる
-
- 2017年08月10日 02:00
- まあ、確かにオリジナルでやれって話になっちゃうけど、文章は読みやすかったし内容も面白かったよ
-
- 2017年08月10日 02:11
- そもそもサターニャはどこで出たんだ
-
- 2017年08月10日 02:16
- ヴィーネに自己投影してると思うと妙にしっくりくる
それを指摘されたくないから予防線を張ったと
-
- 2017年08月10日 03:33
- こういうのも悪くない
-
- 2017年08月10日 05:00
- 最後に救いもあって良いね!面白かった!
-
- 2017年08月10日 05:01
- Never give up!!!!!
-
- 2017年08月10日 05:03
- 最初で萎えて読むのやめたわ
-
- 2017年08月10日 05:43
- パラレルワールドでもガヴィーネは結ばれる運命なんだなあ
-
- 2017年08月10日 06:50
- キャラの名前だけ持ってきた何かだな
-
- 2017年08月10日 06:58
- こういう話好き
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- 2017年08月10日 08:07
- なんかヴィーネちゃんへの憎悪がひしひしと伝わってきて怖い
-
- 2017年08月10日 08:53
- 良きかな
-
- 2017年08月10日 09:29
- おいこのコメ欄途中から暑くなったぞ
-
- 2017年08月10日 09:37
- ガヴドロでやる必要あった?
お題は面白かったからちょっと残念だったな
-
- 2017年08月10日 11:17
- スゲー好き…続きが読みたい!
-
- 2017年08月10日 12:53
- 暑すぎて冷房が追いつかんなこりゃ…
-
- 2017年08月10日 13:49
- 普通にオリジナルでよかったんじゃ…
-
- 2017年08月10日 21:57
- ※5を誰か解説して
-
- 2017年08月10日 23:26
- 好きに書けばいい二次ssにしても原作要素皆無だと
流石にオリジナルでやれとしか言えない
キャラが同姓同名の別人にしか見えん
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- 2017年08月11日 00:07
- おもしろかったわ、入り込んで読んだ。
-
- 2017年08月11日 01:03
- ※28
https://m.youtube.com/watch?v=vc_UVpFayaw
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- 2017年08月12日 15:25
- 信者キモいけど作者はもっと気持ち悪い
SS自体は好きでもないけど嫌いでもないよ
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- 2017年08月14日 02:12
- しょーもな
ガヴドロのSSネームバリューに縋ろうって感じが気持ち悪い
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- 2017年08月18日 20:56
- オリジナルでとかどうでもよくおもしろかったからおk
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- 2017年10月23日 12:12
- 設定は好きだからもっと頑張ってくれよ!!!
-
- 2017年10月30日 09:51
- 作者の実体験定期
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- 2021年06月17日 02:25
- 他の人みたいにオリジナルでも良かったかなとは思うけどガヴドロじゃなければ絶対に目を通さなかったし内容も好き。
今更のコメだからあれだけど普通に続き欲しかった