【モバマス】佐久間まゆ「遠く届かなかったあなたへ」
P「おう、お疲れさま 今日もいいライブだったぞ」
どうもこんにちは、佐久間まゆです
今日も一日のお仕事を終えて大好きな運命の人のもとへ
まゆ「プロデューサーさん、今日もご褒美は無しですか?」
今まであんなに優しくしてくれたプロデューサーさん
ライブでもテレビでのお仕事でも
いつも頑張ったまゆの頭を優しく撫でてくれていたはずなのに…
P「あぁ、周りに人も居るしな」
最近こうやって避けられることが多くなった気がする
確かにプロデューサーさんとまゆはプロデューサーとアイドル
繋がってはいけない存在
まゆ「プロデューサーさん…まゆ何かプロデューサーさんの気に障ることでもしましたか?」
P「ん?いきなりどうした」
まゆ「前までは仕事終わったら撫でてくれていたのに、最近はしてくれなくなりましたよね」
P「怒ってなんかいないぞ、まゆは俺の大切なアイドルだ」
まゆはそれ以上の存在になりたいのに
あなたに一番大切にされる存在になりたいのに
アイドルとしては最低かもしれない
けど、まゆにとってはプロデューサーさんの『一番』になる
それだけだった
まゆはレッスンを終えて帰ろうとしていた時
川島瑞樹「プロデューサー君、お疲れさま」
P「あぁ、川島さん お疲れさまです」
瑞樹「聞いたわよー?」
P「何をですか?」
瑞樹「もう、とぼけちゃて」
プロデューサーさんの右手にはいつもの缶コーヒー
仕事が大変な時にいつも飲んでいるもの
でも、いったい何の話なんでしょう?
まゆの知らないプロデューサーさんの話
まゆは二人の会話がよく聞こえるような位置まで移動する
プロデューサーさんの話なら何だって知っていたい
だって運命の人だから
瑞樹「ちひろちゃんと結婚するんでしょ? おめでとう!」
その一言でまゆの頭の中は真っ白になりそうになる
どうせ何かの間違いだ
そうあって欲しいと願いながらその後の会話に耳をかたむける
瑞樹「この間飲み会でちひろちゃんがやけに上機嫌だったから問い詰めたら白状したわ」
P「はぁ、ちひろのやつ…迷惑かけてないですか?」
瑞樹「あら、もう亭主面?」
P「まぁ一応亭主になるんですから」
瑞樹「うわー、もうのろけ始めたわよ」
P「そんなんじゃありませんよ」
まゆの前ではあんな顔は見せなかったのに
瑞樹「まぁ何はともあれ、おめでとう!」
P「ありがとうございます」
瑞樹「あーぁ、先超されちゃったわねぇ」
プロデューサーさんと瑞樹さんの会話はまだ続いていたけど
まゆの耳はこれ以上この会話を聞くのをやめてしまっていた
耳を塞ぎ、嘘だ嘘だと自分に言い聞かせる
心臓がバクバクいっているような気がする
プロデューサーさんが一人になる
まゆは頭が真っ白のまま
プロデューサーさんの後ろに立つ
まゆ「プロデューサーさん…今の話本当ですか」
P「…まゆか、今の話聞いていたのか?」
プロデューサーさんの声が聞こえる
P「まゆにはできるだけ隠そうとしてたんだがな」
プロデューサーさんは優しい声のまま、でも少し悲しそうに言葉を紡ぐ
P「俺は、結婚する」
まゆ「そう…ですか…」
まゆはプロデューサーさんの顔をまっすぐ見ることができない
まゆ「おめでとう…ございます」
まゆはこみ上げる何かを必死に押さえながら
消え入りそうな声で言葉を絞り出す
P「あぁ、ありがとうな」
まゆは一人残される
こういうとき少女漫画ではどうなるのだろうか
一人で膝をついて泣き崩れるのかな
でもまゆはそうはならなかった
ただ一人呆然と立ち尽くすだけ
意識がどこにあるのかすらわからない
気がついたら家に帰っていて日は変っていた
次の日になっても正直心の整理ができない
一週間経ってもプロデューサーさんの顔を見ると
頭の中が真っ白になって
なんにも考えられなくなる
プロデューサーさんの結婚式の日
まゆは学校の制服に身を包み
式場である教会へと入っていく
いつもとは違う
素敵なウエディングドレス姿のちひろさん
そして
いつもと違う
まゆの知らない幸せそうなプロデューサーさん
今、口を開いてしまうと何かが壊れてしまう気がした
式は着実に進み
誓いのキス
プロデューサーさんがヴェールを捲り
にっこりと笑って
ちひろさんに優しく口づけを…
そこから式の記憶は無い
目の前に運ばれてくる料理も美味しそうに見えなくて
まゆは一人
会場の隅っこにぽつんと座っていた
何も考えられない
…何も考えたくない
新郎新婦のプロデューサーさんとちひろさんが各席に挨拶回りをしている
そしてまゆがいるはずのテーブルへの挨拶を終わらせると
まゆが隅っこにいることに気がついたのか
ちひろさんに一言かけて
まゆの方へと歩いてくる
まゆ「プロデューサーさん、ご結婚おめでとうございます」
P「あぁ、ありがとうな」
まゆはこの運命の人を
諦めなければいけない
いまもまだ
プロデューサーさんを前にすると言葉は何一つ出てこない
プロデューサーさんが謝る
P「本当なら一番に報告するべきだったんだ、でもまゆが俺を好きで居てくれているのはわかっていた」
プロデューサーさんは悲しそうな顔で続ける
まゆはプロデューサーさんのそんな顔が見たいわけじゃ無いんです
P「俺はいつの間にかそんなまゆに甘えていたのかもしれないな」
プロデューサーさんの言葉には優しさとぬくもりが溢れている
でも、その優しさが今はつらく感じる
まゆは一つの決心とともに重い口を開く
そう大好きだったあなたに……
それはアイドルとしては最低かもしれない言葉
まゆ「正直今でも好きです」
プロデューサーさんはその言葉を聞くと少し困った顔をする
それでもかまわずに続ける
言葉を紡いでいると自然と目から涙が溢れる
次の言葉を最後にまゆは言葉を出せなくなる
まゆ「でもプロデューサーさん、あなたはまゆの運命の人じゃ無かったみたいです」
また次回会いましょう
元スレ
佐久間まゆ「遠く届かなかったあなたへ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1497804271/
佐久間まゆ「遠く届かなかったあなたへ」
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コメント一覧 (26)
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- 2017年07月06日 05:52
- 良い続きを期待してます
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- 2017年07月06日 06:15
- 自分へ向けられる好意を知っていて誰かを選ぶという事はこういう事
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- 2017年07月06日 06:43
- ちっひが結婚。狐の嫁入りではなくて悪魔の嫁入りか。Pが金銭的に搾られまくって最後には捨てられる未来しか見えねえ
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- 2017年07月06日 06:53
- 米3
SSに毒されすぎ
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- 2017年07月06日 07:20
- 「まゆはあなたの」じゃなくて「あなたはまゆの」なんだね。
最後は前向きなまゆ。
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- 2017年07月06日 08:56
- はいあがろう
「負けたことがある」ということが
いつか大きな財産になることがある
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- 2017年07月06日 08:57
- ゴミPいいね
Pはこういうクズでないと
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- 2017年07月06日 09:24
- ※7
恋愛したことなさそう
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- 2017年07月06日 09:39
- ゴミクズPがおこ
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- 2017年07月06日 10:08
- くたばっちまえ、アーメン♪
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- 2017年07月06日 10:22
- Pがいつも飲んでいると言うコーヒー
それは本当にコーヒーだったのだろうか
悪魔の薬が仕込まれていたのではないだろうか
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- 2017年07月06日 11:48
- まゆには幸せになって欲しい、ちひろさんにも幸せになって欲しい、菜々さんにも幸せになって欲しい。
おい、P、なんとかなんねえか?
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- 2017年07月06日 12:33
- 黙って課金しろ
最低でも1000万な
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- 2017年07月06日 16:50
- クズかよ なんで隠した
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- 2017年07月06日 17:14
- クズだから。
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- 2017年07月06日 19:33
- 相手の気持ち知ってて
それを精算せず自身の結婚すら黙ってるのはなぁ
相手を利用しようとしてる奴の思考だよね
それを悪いことだとも書いてないのは
つまり作者がそういう性格ってこと
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- 2017年07月06日 19:40
- ※8以外の※
恋愛したことなさそう
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- 2017年07月06日 19:58
- †8以外の†
恋愛したことなさそう
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- 2017年07月06日 20:03
- ※16
相手の気持ちを知ってるからこそ黙ってたんだよなぁ…
未成年相手じゃどうしてもこういう対応になるわな
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- 2017年07月06日 22:54
- 恋愛したことある奴なら相手を気遣ってまず話をつけるんだよなぁ
黙ってるのは状況対処(恋愛)の経験がない奴特有の選択
後でもっと面倒なことになるってのを想像できてない
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- 2017年07月06日 23:00
- さすが恋愛博士ですね
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- 2017年07月06日 23:14
- 黙ってるってそれだけで信用問題でしょ。子供相手なら特に、裏切られた的な印象を与えかねない。黙っててもデメリットしかないんだから言うのが普通。それが出来ないなら恋愛未経験どころかコミュ障だよ。
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- 2017年07月07日 18:01
- 恋愛したこともないアンチが騒いでて草
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- 2017年07月07日 21:43
- 具体論のない奴が煽ってて草
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- 2017年07月08日 00:40
- 恋愛したことないのバレちゃった作者ちゃんかわいそう
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- 2017年07月08日 08:56
- まゆには悲しい顔がよく似合う
後でだりーなが慰めてくれるよ