【アイマス】春香「信じようと、信じまいと」
扉の前に立つと、中からあずささんの歌声が聞こえてきた。
それは異常なほど綺麗な歌声で、しばらく扉の前で何もできず、ただ聞き入っていた。
私が、扉越しではなく、直に聞きたいと思って扉に手をかけたとき、後ろからあずささんが「春香ちゃん、ずっと立ってるけど、どうしたの?」と言った。
初めて一度も迷わずに事務所にたどり着いたときのこと。
私はとても嬉しくて、誰か事務所にいないかなと期待しながら扉を開けたが、誰もいなかった。
ふと律子さんのデスクに目をやると、そこには何十匹もの蛸が蠢いていて、律子さんの手らしきものが私を指さしているのが見えた。
悲鳴を上げながら扉を閉じると、私は自分の部屋に戻っていた。
町中を歩いていたときのこと。
目の前を通り過ぎる女の子に、私は、いわゆる「ティン」ときたのだった。
スカウトをするのは初めてで、最初はかなり不審がられたが、何とか名刺を受け取ってもらえた。
次の日、昨日オフだった美希が嬉しそうに私に名刺を返してくれた。
いつものように事務所のソファーで眠っていたときのこと。
何か嫌な感じがして目を開けると、やよいが鼻先を近づけくらいの距離で、じっと股間を見つめていた。
怖くてなって目を閉じて、しばらくそのままでいた。
もう一度目を開けると、やはり、やよいは股間をじっと見つめていた。
伊織ちゃんをもやし祭りに招待した後、「今度はこの伊織ちゃんがパーティーに招待してあげるわ」と言われたときのこと。
パーティーで出された料理は、伊織ちゃん特製のシチューだった。
それはとてもおいしかったのだけれど、どうしても飲み込めないワタが入っていた。
シャルルを煮込んだのよ、と嬉しそうに伊織ちゃんが私に言った。
レッスンが終わって、更衣室に戻って着替えようとしたときのこと。
探しても探しても、ロッカーの鍵が見当たらない。
困っている私に、響が入ってきて、どうしたのかと尋ねてきた。
私が事情を話すと、響は一言「ロッカー子、開けるんだぞ!」と言った。
ギギギと音を立てて、ロッカーは開いた。
あまりにラーメンを食べ過ぎる貴音に「次のライブが終わるまでカップラーメン禁止令」を出したときのこと。
貴音がラーメンをしまっている事務所の棚の前に犬美を置いて、ずっと見張らせていたが、あるとき一つなくなっていることに気がついた。
貴音を問い詰めると、白状して、我慢できずに一つだけ食べてしまったという。
犬美が見張っているのにどうやって棚からカップラーメンを出してきたのかと尋ねると、貴音は「犬美に見つからないよう、小さく分裂したのです」と答えた。
何を言っているのかよく判らなかったが、取りあえず貴音の鎖骨あたりをグーで殴った。
雪歩から、たるきやのご主人が飼っている「犬」が怖くて、事務所に来るのも怖いと相談を受けたときのこと。
私は「そんな動物は存在しないのだと思って、無視するのはどうでしょう」と答えた。
その後しばらくして、雪歩が顔を青ざめさせて「犬なんていない、って思ったら本当に犬がいなくなったんです」と言い出した。
確かに私は「犬」という動物を知らない。今度響に知っているか尋ねようと思う。
私が穴を掘っているときのこと。
スコップに固い何かがあたったので、手で丁寧に掘り返すと人間の頭部のようなものが見えました。
私は慎重に土を払って、取り出しました。やはり人間の、それも女性の頭部のようでした。どこかでこの顔は、と思ったら、それは三年前に行方不明になっていた真ちゃんでした。
私が「真ちゃん、おひさしぶり。こんなところで会うなんて奇遇だね」と真ちゃんにくっついている泥を丁寧に手の平で拭いながら、話しかけました。
「うん、本当にひさしぶり。雪歩は、今もアイドルやってるの?」真ちゃんは目をつむったまま答えました。
ランニングを終えて事務所に戻ったときのこと。
亜美と真美がトランプで神経衰弱をしていた。
「それ終わったら、一緒に大富豪やろう」と言うと、二人は「面白くないからやりたくない」と答えた。
亜美は真美の、真美は亜美の手札が何となく判ってしまうから、とのことだった。
千早お姉ちゃんが「双子ってどんな感じなの?」と尋ねてきたときのこと。
真美がしばらく黙ってしまった後、「真美、小学校二三年生くらいまで、ずっと一人っ子だと思ってたんだ」と呟いた。
そして「ある朝起きたら亜美がいて、みんな私たちのこと双子って言うんだ。ずっと不思議だった」と続けた。
反論しようとしたとき、小さいころの記憶がないことに気がついた。
三ヶ月前ほど、春香と一緒に河原を歩いているときのこと。
春香が「川上から小さな笹舟が流れてくるよ」と言い出した。
私は春香に「そんな笹舟は見えないわ」と答えた。
春香は「その笹舟には小さな人が乗っていて、祭り囃子か何かを歌っているよ」と続けた。
やはり私は「そんな音は聞こえないわ」と答えた。
春香は次の日からしばらく連絡がとれなくなった。
いきなり帰ってきて大騒ぎになったが、その間どこにいて、どうしていたのか答えようとはしなかった。
ただ、それ以来、たまに春香はポーチから何かを大切そうに取り出して、何もない手のひらをじっと見つめていることがある。
また思いついたら、ということで、html化依頼してきます。
元スレ
春香「信じようと、信じまいと」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1498220576/
春香「信じようと、信じまいと」
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コメント一覧 (17)
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- 2017年06月24日 12:19
- 信じようと信じまいと私はヒーラー
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- 2017年06月24日 12:28
- 何だっけこれ、ロア?だっけ?懐かしいな
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- 2017年06月24日 12:34
- ほぼ全部ホラーじゃないか
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- 2017年06月24日 12:55
- 元ネタわからんm
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- 2017年06月24日 13:08
- ロア懐かしいなぁ。ロシア語で「噂」だっけ?
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- 2017年06月24日 13:11
- 亜美真美と律子のが好きだな
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- 2017年06月24日 13:50
- ガチで意味わからんのあったんだけど、それで良いのかな?雰囲気楽しむもの?それとも私が理解出来てないだけ?
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- 2017年06月24日 13:53
- 具体的に言うと、美希と千早のがわからんかった・・意味か元ネタがあるなら、誰か解説して欲しいっす
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- 2017年06月24日 14:06
- >8
この人、こんなわけわからんのばっか書いてるから、考えるだけ無駄やね。
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- 2017年06月24日 14:53
- 本来の、というか信じようと信じまいとで始まるロアとしても様式が違ってる
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- 2017年06月24日 17:10
- 信じようと、信じまいとって都市伝説的な奴を話すのであってこういうのではないだら
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- 2017年06月24日 18:06
- 怖いというか不気味というか、なんと言えばいいのか分からない
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- 2017年06月24日 18:47
- アイマスの闇()は深い
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- 2017年06月24日 20:27
- 米9
ありがとう
ガチでモヤってたから、考えるのをやめる
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- 2017年06月24日 22:13
- 世にも奇妙な物語、短編バージョンって感じだな
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- 2017年06月26日 02:37
- 夏っぽくてええやん
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- 2017年07月13日 20:51
- これ見てオカルトにハマった