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ガヴリール「千咲ちゃん、胡桃沢先輩と陽気なおっさんに振り回される」

1:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/17(水) 21:00:51.912 ID:MVoTsMgr0.net

 
-公園-



サターニャ「いくわよ、タプリス」ブンッ

タプリス「あの……」ブンッ

サターニャ「なによ」ブンッ

タプリス「なぜ、わたしたちは公園でキャッチボールなんかを……」ブンッ

サターニャ「え? 暇だったからに決まってるでしょ」ブンッ

タプリス「いやいやいや……もっと女子高生らしい遊びがありますよね」ブンッ

サターニャ「例えば?」ブンッ

タプリス「例えば……なんですかね。買い物とか?」ブンッ

サターニャ「お金かかるじゃない」ブンッ

タプリス「まぁそうですけど、それにしてもキャッチボールって……」ブンッ

サターニャ「あんた、ただでさえ体力ないんだから」

サターニャ「たまには運動しないと、ダメで……しょ!」ブゥンッ

タプリス「ああっ! どこ投げてるんですか!?」


サターニャ「なーはっはっはっ! つい、力を出しすぎてしまったわ!」

サターニャ「溢れ出る力をコントロールするのがね、なかなか難しいのよ!」

タプリス「もう、ボール取ってくるの大変なんですから……」

タプリス(あ、通りすがりのおじさまのところにボールが……)



おっさん「……今、笑ったの、もしかして君たちかい!?」



13:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/17(水) 21:03:47.453 ID:MVoTsMgr0.net

 
タプリス「あ、えっと……その……」

タプリス(まずいです、自分が笑われたと勘違いしているのかも……)

タプリス「決して、おじさまを笑ったわけではなくて……」

サターニャ「どうしたのよ。ん? なにこの、おっさん」

タプリス「ちょ、胡桃沢先輩、失礼ですって……」


おっさん「おっ、君か! さっきの笑い声は!」

サターニャ「え? そうだけど、それが何よ」

おっさん「もう一回だけ、笑ってみてくれないか!」

サターニャ「な、何でよ……」

おっさん「君の中に、溢れ出す才能と可能性を見たんだ!」

サターニャ「さ、才能ですって?」

おっさん「お願いだっ! 頼む!」

サターニャ「そこまで言われたら仕方ないわね……いくわよ?」


サターニャ「なーはっはっはっ!」


おっさん「!!??」

サターニャ「……どうよ」

おっさん「どうやら俺は、究極の原石を見つけてしまったようだ」

おっさん「こんなに……こんなに嬉しいことはな……な……」


おっさん「ナハッ!!」

サターニャ「!?」

タプリス「!?」



14:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/17(水) 21:06:15.548 ID:MVoTsMgr0.net

 
おっさん「ナハッ! ナハッ!」

タプリス「このおじさま……いったい何を……」

サターニャ「なはっ……?」

タプリス「え、胡桃沢先輩?」


サターニャ「なはっ! なはっ!」

おっさん「ナハッ! ナハッ!」

サターニャ「なはっ! なはっ! なはっ! なはっ!」

おっさん「ナハッ! ナハッ! ナハッ! ナハッ!」

サターニャ「なーはっはっはっはっ!!」

おっさん「ナハハハハハハッ!!」


おっさん「よろしく頼むよ、相棒!」

サターニャ「ええ、わかったわ!」

タプリス「いやいやいや……」



――

サターニャ「お、お笑い界のトップを目指す、ですって!?」

おっさん「ああ、君となら絶対にトップを狙える」

おっさん「俺も一時期、トップまであと少しのところまでは手が届いたんだが」

おっさん「いちばん大事な時に、病気で入院してしまって」

おっさん「それからは人気は落ちる一方……」

おっさん「今は、イベントの司会などをしながら、細々と暮らしているんだ」

タプリス「く、苦労されたんですね……」



15:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/17(水) 21:08:53.256 ID:MVoTsMgr0.net

 
おっさん「でも、君と俺のナハぢからが合わされば……」

おっさん「夢はきっと叶う!」

おっさん「どうだい、君も周りからチヤホヤされたくないかい!?」

タプリス「ナハぢからって……また、知らなくてもいい単語を知ってしまいました……」

サターニャ「悪くないわね……」

タプリス「えっ、先輩まさか……この話、受けるんですか?」

サターニャ「お笑い界のトップということは、大人気スターになるようなもんじゃない」

サターニャ「そして、私に魅せられた下僕たちを集めて」

サターニャ「ゆくゆくは、この世界を……」

タプリス「そんな簡単なことじゃないと思いますけど……」


おっさん「いいじゃないか! 夢が大きくて、とてもよろしい! ナハッ!」

サターニャ「なはっ! その話、のったわ!」

おっさん「よし、じゃあさっそく具体的な話に移ろうか」

タプリス「えぇ……胡桃沢先輩、本気ですか?」

サターニャ「ええ、もちろん」

タプリス(人を騙すような感じのおじさまには、見えませんけど……)


おっさん「そうだ、まずはマネージャー探しだな」

サターニャ「マネージャー?」

おっさん「ああ、俺たちの身の回りのお世話をしてくれる人のことだ」

おっさん「俺たちはこれから、ネタの準備とか諸々、忙しいからね」


サターニャ「それなら、ちょうど良いのがいるわよ」



16:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/17(水) 21:11:00.091 ID:MVoTsMgr0.net

 
タプリス「えっ、誰ですか?」

サターニャ「あんた」

タプリス「えぇ……」

サターニャ「何よ、敗者に選択権があると思ってるの?」

タプリス「勝負したの、いつの話ですか。だいぶ前ですよ……」

サターニャ「それに後輩は、先輩の言うことを聞くものよ」

タプリス「そういうのパワハラって言うんじゃ……」


タプリス(で、でも……、胡桃沢先輩だけですと)

タプリス(何をするか、わかったものではありませんし……)

タプリス(心配ですね……)

タプリス「……わかりました、やります。やりますから」

おっさん「本当かい! ありがとう!」

サターニャ「まぁせいぜい、私の手足となって働きなさい」

タプリス「はぁ……」


――

おっさん「じゃあ、さっそくだけど今週末に地方イベントがあるから」

おっさん「そこでネタを披露してみようか」

タプリス「えっ、今週末だなんて急すぎですよ!」

タプリス「そんなの無理に決まってます……」

サターニャ「なはっ、わかったわ。早いに越したことはないしね」

タプリス「先輩はなんで、そんなに自信満々なんですか……」

おっさん「じゃあ、よろしくナハッ!」

サターニャ「よろしくなはっ! なはっ!」


タプリス「もう疲れてきました……」



17:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/17(水) 21:13:29.244 ID:MVoTsMgr0.net

 
-週末 イベント会場-


サターニャ「何よ、これだけしか人いないの?」

タプリス「いや数十人は、いると思うんですけど……」

おっさん「まぁ我々の初陣みたいなものだからね」

おっさん「ここで君の実力も見せてもらうよ」

サターニャ「なはっ、望むところよ。武者震いがしてきたわ」

タプリス「程々に緊張はしているんですね……」

おっさん「じゃあ、打ち合わせ通りに頼むよ」

サターニャ「ええ、わかったわ」


――

司会者「次は、おっさんと女子高生の、でこぼこコンビ……」

司会者「サウザンドナハニキアです!」

タプリス(な、なんてネーミング……)


おっさん「どうもー! よろしくお願いしまナハッ!」

サターニャ「なはっ! なはっ!」

 ワハハハハハッ

タプリス(なはなは言ってるだけなのに、意外とウケてる!?)


おっさん「ナハッ! ナハッナハッ?」

サターニャ「なはっ、なはははっなはっ!!」

おっさん「ナッハァッ!!」

 ワハハハハハッ

タプリス(何を言ってるのか全然、わかりません……)



18:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/17(水) 21:15:59.645 ID:MVoTsMgr0.net

 
-ステージ裏-


おっさん「ふぅ……これではダメだな」

サターニャ「……やっぱり、そうなのね?」

タプリス「えっ、ネタの意味はわかりませんでしたけど」

タプリス「お客さんには、結構ウケてましたよね?」

おっさん「ああ。でも、全国を狙うには……」

サターニャ「私のナハぢからが、不足しているのね?」

タプリス「ナハぢからが……不足?」


おっさん「気づいてたのか……」

サターニャ「ええ、さっきのステージで嫌というほど思い知ったわ」

サターニャ「悔しいけど、これじゃ私が、足を引っ張ってしまう……」

おっさん「……言っただろう、君は原石だって」

サターニャ「え?」

おっさん「原石は磨けば、素晴らしい光を放つようになる」

サターニャ「でも、どうすれば……」

おっさん「……修業だ」

サターニャ「!?」

おっさん「ナハぢからを高めるために、今から修業の旅だ!」

おっさん「そして絶対に、全国トップを目指すぞ!!」

おっさん「いいナハッ!?」

サターニャ「なはっ! わかったなはっ!!」


タプリス「なんか良いこと言ってそうな感じですけど」

タプリス「ナハ、で全て台無しです……」



19:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/17(水) 21:18:29.046 ID:MVoTsMgr0.net

 
-沖縄県 とある街-


サターニャ「あ、暑いわね、何でこんな場所に……」

おっさん「ここは全国で一番、ナハぢからを高めることができる場所なんだ」

タプリス「まさか……」

おっさん「その名も……ナハッ!」

サターニャ「!!??」

おっさん「ナハッでナハぢからを、高めるナハッ!!」

サターニャ「なはっ! なはっ!」

タプリス「はぁ、それがやりたかっただけじゃ……」

おっさん「さ、移動しよう。実際の修業場所は、もう少し北だ」

タプリス「えっ、ここに来た理由、それだけですか!?」



-沖縄県 とある滝-


 ザァァァッ

おっさん「もっと腕を速く上げて! ナハッ! ナハッ!」

サターニャ「なはっ! なはっ! なはっ!」

タプリス「あの……」

おっさん「なんだい?」

タプリス「笑いをとるのと、この滝行に何の関連が……」

おっさん「大ありだ! 滝行で精神力とナハぢからを鍛えることで」

おっさん「彼女の魅力がどんどん増していくんだ!」

タプリス「は、はぁ……」


サターニャ「ぜぇ……ぜぇ、なはっ! なはなはっ!」



20:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/17(水) 21:21:03.435 ID:MVoTsMgr0.net

 
- 一ヶ月後 地方イベントステージ -


おっさん「この一ヶ月間、よく頑張った。正直、今の君のナハぢからは」

おっさん「以前の君のものを、遥かに凌駕している」

サターニャ「体中から、ナハぢからが溢れてくるのを感じるわ」

タプリス「えっと、わたしには全くわからないんですけど……」

おっさん「よし、じゃあ特訓の成果を見せてくれ!」

サターニャ「ええ、わかったわ!」


――

司会者「次は、おっさんと女子高生の、でこぼこコンビ……」

司会者「サウザンドナハニキアです!」


おっさん「どうもー! よろしくお願いしまナハッ!」

サターニャ「ナハっ! ナハっ!」

 ドッワハハハハハッ

タプリス(す、すごい、前よりも大ウケしています!)

タプリス(これがナハぢからの影響なのでしょうか)



サターニャ「ナっハナハナハっ、ナハハハっ!!」シュパッ

おっさん「ナハッ!! ナハッ!!」シュパッ

 ドッワハハハハハッ


タプリス(おそるべし、ナハぢから……)



21:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/17(水) 21:23:33.905 ID:MVoTsMgr0.net

 
-ステージ裏-


おっさん「どうだった?」

サターニャ「自分で自分が信じられないわね……」

サターニャ「まさかここまでとは、思わなかったわ」

おっさん「ああ、これならきっと……」

おっさん「トップにたどり着ける! このまま、突き進もうじゃないか!」

サターニャ「ええ、わかったわ!」

タプリス(ナハナハ言ってるだけ、なんですが……)


――

タプリス(こうして、陽気なおじさまと、胡桃沢先輩のコンビは)

タプリス(各地方のイベントで大功績をあげ、ローカルTVなどにも出演が決定)

タプリス(すると瞬く間に、その人気は関係各所へと広がっていき)

タプリス(ついには、東京の劇場でのお笑いライブに出演と、大躍進しました)


タプリス(わたしも胡桃沢先輩の身の回りのお世話をしながら)

タプリス(その様子を間近で見てきましたが)

タプリス(決して運だけではなく、先輩の努力の賜物でもあったと思います)


タプリス(ただ、その頃からでしょうか)

タプリス(少しずつ、胡桃沢先輩が変わってしまったのは……)



23:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/17(水) 21:25:57.773 ID:MVoTsMgr0.net

 
-数ヶ月後 ヴィーネの家-


ラフィエル「最近、サターニャさんが学校に来ていないですね……」

ヴィーネ「タプちゃんに聞いたけど、なんかお笑いをやってるんでしょ?」

ガヴリール「なんだそれ。あいつ何やってんだ……」

ヴィーネ「まぁ、そんな簡単な業界じゃないだろうし」

ヴィーネ「諦めて、すぐに帰ってくるでしょ」

ラフィエル「あ、ヴィーネさん。テレビつけてもいいですか?」

ヴィーネ「ええ、どうぞ」


 ポチッ

TV司会者『次は、人気街道爆進中の、この二人!』

TV司会者『サウザンドナハニキアです!』

サターニャ『ナハッ! ナハッ!』

おっさん『ナハハッ!!』

 ドワッハハハハッ


ラフィエル「え?」

ヴィーネ「ちょ! あれ、サターニャじゃない!」

ガヴリール「ほんとだ。ど、どうなってんだ」

ラフィエル「この番組、全国放送ですよね……?」

ガヴリール「しかも結構、盛況みたいだな。ネタはよくわからんけど」

ヴィーネ「ま、まさか、こんな人気者になってるだなんて……」

ラフィエル「なんだか、サターニャさんが遠くに行ってしまったみたいです」

ヴィーネ「ま、まぁ、あのサターニャだし」

ヴィーネ「そのうちひょっこり、帰ってくるわよ」



24:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/17(水) 21:28:34.874 ID:MVoTsMgr0.net

 
-数日後 学校 教室-


サターニャ「……」

ヴィーネ「あ、サターニャじゃない! 久しぶり!」

サターニャ「ああ、誰かと思えば」

ヴィーネ「前、テレビ見たわよ! すごい人気者じゃない!」

サターニャ「ふんっ、気安く私に話しかけないで」

ヴィーネ「えっ」

サターニャ「一般市民のあんたたちと私はね、住む世界が違うの」

サターニャ「この大スターであるナハニキア様と話したいなら」

サターニャ「マネージャーを通して、アポを取ってきてちょうだい」

ヴィーネ「なっ!?」

サターニャ「それじゃ」スタスタスタ


ヴィーネ「なんなのよ、あの態度……」

ガヴリール「ずいぶんと、調子に乗ってるみたいだな」

ヴィーネ「やっぱりみんなから、おだてられて、チヤホヤされると」

ヴィーネ「あんな風になっちゃうのかしら」

ガヴリール「いや、あいつだからだと思うけどな」



25:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/17(水) 21:31:00.742 ID:MVoTsMgr0.net

 
-TV局 楽屋-


サターニャ「で、残りの仕事は?」

タプリス「えっと……クイズ番組が一本です」

サターニャ「ふーん。じゃあ、キャンセルしておいて」

タプリス「えっ!? そ、そんなことできるわけ……」

サターニャ「私が出たくないんだから、キャンセルをする」

サターニャ「自然な話でしょ?」

タプリス「で、でも……やっぱりドタキャンなんて無理ですから」

サターニャ「それを調整するのが、あんたたちの仕事でしょ!」

サターニャ「この大スターであるナハニキア様はね」

サターニャ「自分の仕事に誇りを持ってるの!」

サターニャ「だから、出演する番組だって、自分で選ぶ必要があるわ!」

サターニャ「ね、そうでしょう?」

タプリス「……」

サターニャ「返事は?」

タプリス「……はい」

サターニャ「よろしい、じゃあ私はおっさんと打ち合わせがあるから」

 バタンッ


タプリス「はぁ……」

タプリス(たしかに、様々な舞台で活躍する胡桃沢先輩はすごいと思いますけど)

タプリス(ここまで人が変わってしまうとは、思ってもみませんでした)

タプリス(……もう正直、つらいです)



26:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/17(水) 21:33:30.690 ID:MVoTsMgr0.net

 
-お笑いグランプリ会場-


おっさん「ナハッ!! ナハハハッ!!」

サターニャ「ナハナハッ!! ナッハナハッ!!」

 ドワッハハハハハッ


司会者「優勝は……サウザンドナハニキアです!!」

おっさん「ありがとう! みんなありがナハッ!」

サターニャ「さいっこうの気分ナハッ!!」


――

タプリス(お二人は、コンビ芸の日本一を決めるグランプリでも優勝を果たし)

タプリス(その人気は、留まるところを知りませんでした)


タプリス(そしておじさまは、お笑い以外に飲食店をいくつも経営し始めて)

タプリス(高級車を乗り回しながら贅沢三昧を続け、いつしか……)

タプリス(金の亡者と呼ばれるようになっていました)


タプリス(しかし、人気と比例して、お二人の態度もさらに横柄となっていき)

タプリス(苦情や改善要望などが、ひっきりなしに届くようになります)


タプリス(今まで二人の人気を支えていた周りの人たちも)

タプリス(それに耐えきれなくなり、少しずつ、お二人のそばから離れていきました)



タプリス(そう、そんなお二人の夢物語にも、綻びが生じ始めたのです)



27:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/17(水) 21:35:57.615 ID:MVoTsMgr0.net

 
- 一ヶ月後 劇場ステージ -


おっさん「ナハッ!! ナハッ!!」

サターニャ「ナハナハッ!!」

 ワハハハッ

観客1「うーん、なんというか……飽きてきた」

観客2「そうだな。ずっと同じことしかやってないし」



-ステージ裏-


おっさん「なんか、前よりも盛り上がらなくなってきたな……」

サターニャ「ナハぢからが落ちているようには感じないけど……」

サターニャ「たしかに歓声が以前よりも、落ちてるわね」

おっさん「仕方がない……そろそろ別のギャグを考えるか」

サターニャ「……そうしましょうか」


――

タプリス(お二人は新しいギャグを考案して、それを売り出すも)

タプリス(結果は、大惨敗に終わってしまいます)

タプリス(次第に持ち番組の本数は減っていき、お客さんからは罵詈雑言を浴びせられ)

タプリス(関係者からは、陰口を叩かれるようになっていきました)


タプリス(それに追い打ちをかけるように、おじさまの手がけていた事業が失敗)

タプリス(多額の負債を抱えたという連絡が、わたしたちの元に入ってきます)



30:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/17(水) 21:38:42.311 ID:MVoTsMgr0.net

 
- 一ヶ月後 おじさんの家 -


 ピンポーン ダンダンダンッ


サターニャ「おっさん! 出なさいよ!」

タプリス「だ、だめです、電話も通じません……」

サターニャ「ま、まさか……逃げたっていうの?」

タプリス「そんな……こんなことって……」


 ガクッ

サターニャ「なんなのよ、もう……」

タプリス「胡桃沢先輩……」

サターニャ「こうなったら、私一人でも……」

サターニャ「サウザンドナハニキアを、続けてやるわ!」


――

タプリス(おじさまが蒸発してしまっても)

タプリス(一人でやっていくことを決意した胡桃沢先輩でしたが……)

タプリス(一度離れてしまった、ファンを取り戻すことは難しく)

タプリス(持ち番組はとうとう0本となり、ライブの依頼もぱったり途絶えてしまいました)


タプリス(それでも、なんとか表舞台に出ようと)

タプリス(これまでのコネを活かして懇願を続けましたが、蔑まれるような目で追い返され)

タプリス(ついに先輩は、完全に孤立してしまいます)



32:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/17(水) 21:41:11.271 ID:MVoTsMgr0.net

 
サターニャ「どうして……どうして、誰も……」

サターニャ「私のことを、見てくれないのよ……」

サターニャ「私はただ人気者になって、みんなからチヤホヤされたかっただけなのに」

サターニャ「何か私が悪いことでもしたっていうの……?」

サターニャ「こんなの……あんまりよ……」

サターニャ「あんまりじゃない……」

タプリス「胡桃沢先輩……」


サターニャ「……あんたも、どっか行けばいいじゃない」

タプリス「えっ」

サターニャ「私と一緒にいたら、あんたまで巻き添えを食うんだから」

タプリス「……」


サターニャ「ふんっ、本当はいい気味だと思ってるんでしょ、私のこんな姿を見て」

タプリス「……ッ」

サターニャ「調子に乗って、贅沢三昧を繰り返して、周りに迷惑をかけて」

サターニャ「そのバチが当たったんだって、思ってるんでしょ!」

サターニャ「ねぇ、私のこと、そう罵りなさいよ!」

タプリス「……そんなことは、しません」


サターニャ「……なんでよ。私、あんたにひどいこと、たくさんしたじゃない!」

サターニャ「だから、そうする権利が、あんたにはあるはずよ!」

サターニャ「ほら、私のこと、バカにしなさいよ!」


タプリス「そんなことしないって、言ってるじゃないですかッ!!」



34:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/17(水) 21:43:33.569 ID:MVoTsMgr0.net

 
サターニャ「……ッ」

タプリス「たしかに先輩は、行き過ぎた態度をとってしまったことも」

タプリス「今まであったかもしれませんけど……」

タプリス「それ以上に、先輩がずっと努力して」

タプリス「頑張ってきたことを、わたしは知っています」

サターニャ「タプリス……」


タプリス「それに、わたしは……」

タプリス「本当の胡桃沢先輩のことを知っていますから」

タプリス「ふざけたことばかりして、周りを困らせて……」

タプリス「でも、いつも明るくて元気で、みんなを笑顔にさせてくれる」

タプリス「そんな、胡桃沢先輩のことを」

タプリス「私は、ずっと前から、知っていますから」ニコッ


サターニャ「……あんたさ」

タプリス「なんですか?」

サターニャ「ぐすっ……いい奴ね」

タプリス「えへへ、ありがとうございます」


タプリス「……さ、先輩、帰りましょう?」

サターニャ「えっ、ど、どこに?」

タプリス「決まってるじゃないですか、舞天市にですよ」

サターニャ「で、でも……私、みんなにもひどいことを……」

タプリス「ふふっ、それはきっと大丈夫です」



35:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/17(水) 21:45:57.047 ID:MVoTsMgr0.net

 
-数日後 ヴィーネの家-


サターニャ「あの……」

ヴィーネ「あら、サターニャじゃない! ずいぶん久しぶりね!」

ガヴリール「最近テレビで見かけなかったけど、ついに干されたか?」

サターニャ「なっ!?」

ラフィエル「サターニャさん」


 ぎゅぅ

サターニャ「ラ、ラフィエル?」

ラフィエル「サターニャさん、おかえりなさい。お勤めご苦労様でした」

サターニャ「どうして、みんな……」

サターニャ「私、あんなにひどいこと言ったのに……」


ヴィーネ「ひどいこと?」

ガヴリール「なんかあったか?」

サターニャ「そ、そんな、どうして……?」

ラフィエル「きっと、サターニャさんは、ですね……」

ラフィエル「いつもひどいことばかり言っていたせいで」

ラフィエル「みなさん何も、気にしていないみたいですよ」ニコッ


サターニャ「な、何よそれ! バカにして!」

タプリス「よかったですね、胡桃沢先輩っ」


サターニャ「ま、まぁ、一応その……感謝しとくわ」

ラフィエル「ふふっ、そうですかそうですかぁ」


サターニャ「あと……た、ただいま」



36:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/17(水) 21:48:29.517 ID:MVoTsMgr0.net

 
タプリス(こうして、舞天市に戻ってきた胡桃沢先輩とわたしには)

タプリス(平穏な日常が帰ってきたのです)



-数日後 公園-


タプリス「……胡桃沢先輩」ブンッ

サターニャ「なによ」ブンッ

タプリス「それで、なんでわたしたち、キャッチボールしてるんですか?」ブンッ

サターニャ「そんなの、暇だからに決まってるでしょ」ブンッ

タプリス「はぁ、一時はお笑い界のトップをとった先輩が……」

タプリス「休日に後輩と二人で、キャッチボール、ですか」ブンッ

サターニャ「……私、わかったのよ」ブンッ

タプリス「……えっ?」ブンッ

サターニャ「本当に大事なものはね……案外、近くにあるものだって」ブンッ

タプリス「は、はぁ」ブンッ

サターニャ「ほら、受け取りなさい!」ブゥンッ

タプリス「あぁっ、どこ投げてるんですか!?」


 ヒューン ゴツンッ

????「いたっ!!」


タプリス「あ、あなたは!?」



37:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/17(水) 21:51:02.448 ID:MVoTsMgr0.net

 
タプリス「お、おじさま!?」

おっさん「ナハッ! 先日、潜伏先のハワイから帰ってきてね。君たちを探してたんだ」

タプリス「そ、そうなんですか……」

おっさん「それでね、さっそくで悪いけど、話があって……」

サターニャ「私を誘うつもりなら、お断りよ」

タプリス「胡桃沢先輩……」

サターニャ「私はね、やっと大事なものを見つけたの、だから……」


おっさん「……今度は一緒に、世界を目指さないか?」

サターニャ「……」ピクッ

おっさん「日本なんて……俺たちにとって、ただの小さい小さい、島国」

おっさん「これから、ナハぢからは、ワールドワイドで活かしていかないと!」

おっさん「二人で、世界を取ってやろうじゃないナハッ!!」

サターニャ「ふっ……」

タプリス「せ、先輩……?」


サターニャ「なはっ! やってやろうじゃない!!」

おっさん「世界をっ!!」

サターニャ「この手にっ!!」

二人「ナハハハハハハハハッ!!!」


おっさん「というわけで、まずは、自由の国アメリカを制覇ナハッ!!」

サターニャ「さあ行くわよ、タプリス! マネージャーとして、私についてきなさい!!」



タプリス「もう、いやですぅぅぅぅぅぅぅっ!!」



おしまい



元スレ
ガヴリール「千咲ちゃん、胡桃沢先輩と陽気なおっさんに振り回される」
http://vipper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1495022451/
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          • 1. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2017年05月18日 18:02
          • 1 つまんね
            誰が喜ぶんだ?低脳か?
          • 2. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2017年05月18日 18:10
          • ナハぢからを高める修行で、サターニャのナハがなはからナハへ変化しているのが趣深い。その後、驕りが過ぎて潰えた時にはなはに戻っているのもまたいい。
            一方、おっさんは終始一貫ナハなので、確かな実力を感じさせる。欲を言えば、一気に高められたサターニャのナハぢからが歪に成長しそれをおっさんとタプリスで鎮めるといった、溢れる才能を持ちつつもやはり仲間の助けは何よりも尊いという絆を確かめる一幕が欲しいところではあった。

        はじめに

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