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【喧嘩稼業×モバマス】梶原修人「ここが346プロか…」高垣楓「屍を使うなんてばかねえ♪」

1:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 19:13:20.99 ID:atCgQ/cI0

喧嘩稼業とシンデレラガールズのクロスです。Twitterで梶原さんと楓さんのイラストを描いている方がいたのでそれに影響されて書きたくなりました。



※キャラ崩壊、不快感を感じる描写あり



2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 19:14:54.41 ID:atCgQ/cI0

梶原「澤…車を出せ」

親父…見てるか?とうとう富田流に一矢報いる時が来たぞ…

田島彬が日本で最強を決める陰陽トーナメントとやらを催す事を決定した。

参加者は国民栄誉賞受賞者、柔道無差別級金メダリストの関や

十年間無敗、史上最強の力士金隆山などの日本で知名度が高いいわゆる陽側の者から

ヤクザの用心棒をしている工藤や富田流の入江文学などの表舞台には出てこない陰側の者まで粒揃いだった。



3:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 19:16:42.00 ID:atCgQ/cI0

俺は今度こそ入江文学を[ピーーー]為に陰陽トーナメントに参加することを了承した。

奴を葬る準備は既に完了している。

今回はルール上武器の使用は禁止されているので体術のみで戦わねばならないが、予め富田流の使う技は大晦日の佐藤十兵衛と金田保の戦いで確認しているし、その対策も万全だ。

最も入江を殺した後には自害するつもりだがな。



4:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 19:18:18.48 ID:atCgQ/cI0

澤「構いませんが一体どこへ向かうおつもりで?」

今行き先を尋ねて来たこの男は構成員とと準構成員合わせて二万五千人以上の日本最大の広域暴力団である板垣組所属の澤信望。

板垣組に関して述べればアメリカの経済誌によると世界中でぶっちぎりの売上でありその年商八兆円以上。

世界最大の反社会組織として認識しても差し支えない。



5:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 19:19:55.25 ID:atCgQ/cI0

最もこいつは末端とまでは行かないが高い地位の構成員ではない。

そんな澤が今回トーナメントでセコンドを勤めてくれるとの事だが。

如何にも脳みそに中身が入って無さそうな風貌であり、俺の傀儡としてはうってつけの人物。

馬鹿過ぎても困るがそこを懸念していてはキリがない。

梶原「俺が尻尾を巻いて逃げ出さないか警戒しているのか?安心しろ元よりそんな選択肢はない」



6:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 19:21:33.12 ID:atCgQ/cI0

そうだ…最早俺は死ぬために生きている…

人は復讐など愚かだと謗るだろうが知った事ではない。

世間の一般的な価値観に当てはめられても困る。

俺の世界には親父しかいなかった。

親父と毎日鍛錬を重ね、誰が相手でも負けないように鍛えた。

その結果親父にも成しえなかった燕を八つ裂きにする事が出来たのだ。

驚いた顔を見たのがあの時が始めてだったかもしれない。

だが普段の竹刀を使った稽古では勝てたことはなかったし、今でもどうだかわからない。



7:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 19:22:38.51 ID:atCgQ/cI0

ともかく最強と信じて疑わない親父を俺は尊敬していた。

ある時その親父が富田流の入江無一とかいう輩と真剣で決闘をすると言い出した。

俺は驚いたが内心高揚感を隠せなかった。

何故なら親父が勝つに違いないと確信していたからだ。

立会人を交えて1対1で行うと言っていたが俺は好奇心に負け、茂みに隠れて決闘を見物する事にした。



8:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 19:27:25.53 ID:atCgQ/cI0

しかし親父は真剣で切り裂かれたのでなく富田流の金剛という技で地に伏せた。

入江無一に敗北したのをこの目で見たがむしろ親父の敗北より無一が命を懸けて戦わなかった事に屈辱を感じていた。

親父など眼中に無いのだと暗に示されたように思えたから。

決闘の翌日、いつものように稽古をした後親父に次は入江の野郎をぶった切ってくれと告げた。

親父は泣きそうになりながら笑みを浮かべ、自身の部屋に戻った。



9:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 19:29:04.32 ID:atCgQ/cI0

あの時の笑顔は今でも忘れない。

その次の翌朝、親父は小便を垂れ流しながら首を吊って死んでいた。

もし言わなければ自殺しなかったのだろうか…

そんなたらればの話は既に無意味であるがな。




10:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 19:30:28.69 ID:atCgQ/cI0

澤「わかりました…行き先をお願いします」

梶原「東京まで行け。時間はまだあるから何か梶原柳剛流に取り入れたいんで史料が豊富な古書店を探す」

澤「しかし既に入江文学…でしたかあの人を倒す算段はあると伺ったのですが」

梶原「俺を買い被りすぎだ…奴に至るまでの過程があるだろ。工藤と石橋か佐川徳夫を簡単に殺せるとは思っていない。何らかの策が無いと足元をすくわれるかもしれないんでな」

澤「佐川や石橋もそうですがまずは目先の工藤ですよね。余り言いたくはないですが奴は最強ですよ」

梶原「リング上なら確かに奴は有利だろうな。だが工藤など所詮通過点だ」

梶原「お前らのお気に入りが死ぬ所を見せてやるよ」

澤(強がりだ…工藤に勝てるはずがない)



11:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 19:31:56.58 ID:atCgQ/cI0

梶原「無駄話は終わりだ。さっさとしろ」

大方澤は俺が工藤に勝てるとは思っていないだろうな。

そしておそらく探りを入れるように板垣組から命じられている。

板垣組も適当すぎないか?こんな銃の持ち方もわからない奴に俺の考えが見破れるはずもない。

だが駒は多いに越したことは無い。

利用するだけさせて貰うとするか。



12:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 19:35:03.47 ID:atCgQ/cI0

澤「では動かします」

そう言って澤は悪趣味な黒光りした車を発進させた。

にしても趣味の悪い…。何やらグッズが積まれてるがこれは何も使えそうにないな。

まあ合成麻薬を売って売春を斡旋し、泣き真似をして老人から金をふんだくって飯をこさえてる屑共にお似合いではあるか。



13:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 19:36:14.76 ID:atCgQ/cI0

澤「そろそろ到着しますよ」

梶原「ご苦労。後はすぐに帰ってくれて構わない」

その時年端も行かない少女たちが写っているでかでかと目立つ看板が目に入った。

澤「あっこの子達最近有名なアイドルですね。確か346プロと言いましたか」

梶原「俺は世俗には疎いからよく知らんがな」

澤「なんでも最近アイドル部門というのが立ち上げられて頭角を現してきた子達みたいですよ」




14:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 19:37:48.34 ID:atCgQ/cI0

梶原「ヤクザでもこういうのが好きなんだな。小便臭い餓鬼はごめんだね」

澤「いえ、346プロのアイドルは年齢層に幅がありまして梶原さんと変わらない子もいるはずですよ」

やけに食ってかかるな…はっきり言って俺にとって利の無い会話はする必要がない。

とっとと打ち切るとするか。

梶原「その情報がトーナメントで何の役に立つ?黙って運転しろ」



15:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 19:38:21.70 ID:atCgQ/cI0

梶原「ヤクザでもこういうのが好きなんだな。小便臭い餓鬼はごめんだね」

澤「いえ、346プロのアイドルは年齢層に幅がありまして梶原さんと変わらない子もいるはずですよ」

やけに食ってかかるな…はっきり言って俺にとって利の無い会話はする必要がない。

とっとと打ち切るとするか。

梶原「その情報がトーナメントで何の役に立つ?黙って運転しろ」



16:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 19:39:55.89 ID:atCgQ/cI0

俺には偶像に縋っている余裕はない。

あんなものに現を抜かすくらいなら策を用意して試合を円滑に進める事の方が肝要だ。

渇望しているのは入江文学の殺害という実像のみ。

どの時代も弱者の依り代というのはあるものだな。

いや、摩利支天の真言を感情のコントロールのために唱える梶原柳剛流もある種偶像に縋っていると言えなくもないのか…

思考にノイズが入った。余計な事は考えるな…

俺が信じるものは最強たる梶原柳剛流だけだ。



17:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 19:41:20.21 ID:atCgQ/cI0

澤「申し訳ありません。何分組員の間でも話題になっておりまして。なんでも組の幹部にも熱狂的な方がいるみたいでして」

梶原「情けない…世界の暴力団の中でも有数だからと言って慢心してるんじゃないのか」

澤「はは…返す言葉もありません」

しかし芸能界などヤクザ商売…それで繋がりが出来ていても不思議ではないのか。

板垣組が腑抜けでいようと俺の関知する事でないのだが板垣組を出し抜く材料になり得るかもしれないな。



18:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 19:42:37.85 ID:atCgQ/cI0

澤「到着しました」

梶原「おう。何日かしたら連絡するから迎えに来い」

澤「承知しました」

澤が戻ったか…

古文書の前にまずは下剤を拵えなければな…澤を使って工藤に仕込ませれば俺が戦うことは無くなる。

万一工藤が引っかかれば儲けものであるしこういったことでも入江戦に活きてくる。



19:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 19:43:41.37 ID:atCgQ/cI0

なるべく後遺症が残るような強烈な下剤がいい…工藤相手なら考慮してもしすぎることは無いからな。

仮に奴が死のうが生きようが哀れみも湧かないし、言い換えれば道端の蟻が死んでいたところで何も感じない。

俺にとって工藤の命とはその程度の存在だ。

もう夜も更けて来たし、適当なホテルに泊まって詳しく調べるとしよう…

???「痛っ!」



22:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 20:12:21.85 ID:atCgQ/cI0

何かが俺にぶつかった。

何かと言っても言葉を話すのに人間以外なら驚愕ものだがな。

ぶつかった拍子にその何かのバッグの中身が飛び出したようだ。

???「すみません、怪我はありませんか?」

梶原「ああ、何やら急いでるみたいだが気をつけろ」

そう告げてその場を去ろうとしたが酔狂にも俺は落ちた物を拾う事にした。



23:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 20:13:29.23 ID:atCgQ/cI0

俺は罪もない人をいたぶるヤクザとは違う。

それに今後俺は田島を倒した最強の日本人として有名になる。

無駄に一般人に悪い印象を与えようとは思わない。

後々悪影響が出ないとも限らないから些細な事でも得は無くとも損はない。

???「ありがとうございます」

梶原「気にするな」



24:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 20:15:01.56 ID:atCgQ/cI0

落ちたものを拾ってると何やら名刺の入ったケースを見つけた。

中を開け、詳細を確認するとそこには346プロダクション所属アイドル高垣楓と書かれている。

そういえば先程澤が346プロにアイドル部門が出来たと言っていたな。

こいつはそこに所属しているアイドルだったのか…糞ヤクザ共が聞いたらどう思うかな…そんな事どうでもいいか。

念のため一枚拝借させてもらうとしよう…もしかしたら何かの役に立つかもしれない。

俺は中から一枚抜き取ると蓋をしてそこで立ってるアイドルにそれを渡した。



25:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 20:17:20.60 ID:atCgQ/cI0

楓「申し訳ありません。あ、失礼ですが貴方を何処かでお見受けした様な気がするんですが何処でしたでしょうか…?」

梶原「さあなお前の勘違いだろう。悪いが俺も急いでいる」

悪い印象を与えないと言ったが無闇に素性を明かす必要も無い。

ましてや芸能人なのだからこいつが板垣組と関わりがあれば面倒な事になりかねない。

もし明かすとしたらこいつらを利用すると決めた時。



26:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 20:18:09.72 ID:atCgQ/cI0

梶原「ではな」

楓「ありがとうございました。お気を付けて」

普通の人間ならこの邂逅に歓喜するのだろうが…あいにく俺は普通ではない。

もう大事なものが壊れてしまっているだろうし、平和な人生を歩むつもりも毛頭ない。



27:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 20:19:12.16 ID:atCgQ/cI0


何処かで見たような気がするんですが…やっぱり私の勘違いでしょうか?

でしたらあの人に失礼な事をしてしまいましたね。反省です。

楓「川島さん、早苗さんお待たせしました」

早苗「遅いじゃな~~~い!楓ちゃん!もう始まってるわよ!」

川島「これは楓ちゃんの奢りかしらね!」

楓「川島さん、驕りが過ぎますよ。なーんて。ごめんなさい少し立て込んでしまって」

早苗「最近楓ちゃん大人気だものね…おねーさん羨ましいわ…」



28:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 20:19:53.36 ID:atCgQ/cI0


何処かで見たような気がするんですが…やっぱり私の勘違いでしょうか?

でしたらあの人に失礼な事をしてしまいましたね。反省です。

楓「川島さん、早苗さんお待たせしました」

早苗「遅いじゃな~~~い!楓ちゃん!もう始まってるわよ!」

川島「これは楓ちゃんの奢りかしらね!」

楓「川島さん、驕りが過ぎますよ。なーんて。ごめんなさい少し立て込んでしまって」

早苗「最近楓ちゃん大人気だものね…おねーさん羨ましいわ…」



29:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 20:21:17.19 ID:atCgQ/cI0

川島「立て込んでたってどうしたの?仕事?それとも…」

楓「いえ、ちょっと人とぶつかってしまって。その方物凄い体格でぶつかったら弾き飛ばされてしまったんです…」

楓「そして落ちたものを拾って貰ったら色々と時間がかかってしまって…」

川島「なるほどね…とりあえず集まったし乾杯しましょうか!」

早苗川島楓「乾杯!!」

まぁ…今日は久々に集まれましたし、存分に楽しむとしましょう。



30:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 20:22:29.31 ID:atCgQ/cI0

そこらのホテルで宿をとり、俺はパソコンで情報収集に務めた。

下剤は家畜用の物が致死性が高いのか…だがそれを調達する時間はあるのか?

ヤクザ共に用意させる訳にもいかないしとりあえず保留だな。

ひとまず情報収集を辞め、先程の事について考えることにした。

346プロダクション…どうやらアイドル部門は最近発足したもので事務所自体はかなりの古株のようだな。



31:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 20:23:34.81 ID:atCgQ/cI0

その中でも高垣楓はトップクラスの人気を持ち、現在大活躍中というわけか。

だが芸能人を自由に動かせる力の無い俺には考えるだけ無駄だったか。

頂いた名刺ももう不要だろう。

まだ余裕があるとは言え時間は有限だ。効率よく動く必要がある。

最後に念のため346のホームページを確認してみよう。



32:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 20:25:14.70 ID:atCgQ/cI0

所属アイドル…本社の場所…求人…めぼしい情報は見受けられないな。

待て、求人?これはひょっとしたら入り込めるかもしれないな…

346プロには元アナウンサー、警官、看護婦…ヤクザの娘…それに神威道場出身の空手家…格闘技観戦が趣味のアイドル…前者は進道塾の戦い方を学べる可能性がある。

佐藤十兵衛は大晦日の時進道塾の山本海に対して試合後に煽りを入れているように伺えた。もしかしたらあの連打に何か関連性があるのかもしれない。



33:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 20:26:19.86 ID:atCgQ/cI0

後者は対戦相手の映像はほぼ全て確認したが観戦が趣味なら映像化されていない試合を見ているはず…

どれほどの知識かはわからないがこういった職業はイメージが大切…付け焼き刃の趣味はプロフィール欄に書くことはないだろう。

特に石橋強や反町隆弘は世界的にも有名であるし是非奴らの話を聞かせてもらいたいところだ。

何より陰陽トーナメント出場者と関わりがある奴がいても不思議じゃない…



34:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 20:27:29.94 ID:atCgQ/cI0

だが本命は違う。澤が幹部の間でも346が話題になっていると言っていた。

選手の情報はあくまで副次的な物で346に潜入し土産話でも持ちかえればアイドルに目がない奴らに取り入るのも可能。

板垣組で厄介な奴を消す事も出来るかもしれないしな。

上に上り詰めるためのカードが手に入るかもしれないしさらには有力な駒が増えるかもしれない。

このことから工藤どころか他の邪魔者にも大打撃を与えられる契機になり得るはずだ。



35:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 20:28:41.97 ID:atCgQ/cI0

ただ入江はトーナメントで葬りたい。

公の場で梶原柳剛流が最強だと証明しなくてはならないからだ。

非合理だがこれは俺の矜持に他ならない。

トーナメントが破綻するまで掻き回したらそれが叶わなくなる。

それを踏まえて行動しなくてはならない。

これは動いてみる価値がありそうだな。

あまり時間は掛けていられないが、早期に退社するという方向で動いた方がいいだろう。



36:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 20:29:59.82 ID:atCgQ/cI0

向こうからしたら話題性も見込めるからな。

まずは高垣楓とやらがいた道路の方に戻ってみるとしよう。

あそこは確か居酒屋が多い通りだったか。

もう手遅れになっているかもしれないがまだ猶予はある。

それにああいったアイドルが通いつめるということは一般人には知られていない居酒屋の可能性が高い。

個人経営の物を虱潰しに探そう。

時間が無い。急ぐとするか。

梶原「俺と遭遇してしまって不運だったなあの女」ニマ~



37:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 20:41:56.24 ID:atCgQ/cI0

早苗「二人とも、ちょっとお花摘みに行ってくるわ」

楓川島「はぁ~い」

川島「それで楓ちゃん、最近どうなの?武内くんが担当を外れたと聞いたけど…」

楓「そうですね…辛くないと言えば嘘になりますが1人で活動するのもまたいい経験になりそうですし。暫くこのまま頑張ってみようと思います」

楓「それに彼にはまたガラッ

私が話している途中に入口の方から引き戸が開く音がしました。

ここは余り人が来ないので珍しいなと思ったんですが…



38:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 20:43:50.77 ID:atCgQ/cI0

梶原「ここにいたか」

楓「?あれ、先程荷物を拾って頂いた方ではないですか」

梶原「用事も済んだからな。そろそろ晩飯にしようかと思っていたんだが偶然じゃないか」

梶原「しかしここはアイドルがよく来るのか?些か幸運と言わざるを得ないようだ」

川島「楓ちゃん!さっきぶつかった人ってこの人の事!?」

楓「そうですけど…どうしたんですか?」

川島「この人近々マカオで開催される陰陽トーナメントの出場者よ。確か梶原修人さんと言ったかしら」



39:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 20:44:59.81 ID:atCgQ/cI0

梶原「知っていたか。職業柄把握しておかないとならないものな」

楓「陰陽トーナメント…私は存じ上げませんが何かで競い合うんですか?」

梶原「ルール無しで日本最強を決める格闘技のトーナメントだ。優勝すれば田島彬と戦い、田島に勝てば200億貰える」

川島「という事よ楓ちゃん。私もたまたま見ていただけなんだけどね」

楓「そんなに凄い方だったんですね」

川島「けれども忍術って格闘技はわからないわ。勉強不足で申し訳ないのだけれど…」



40:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 20:45:40.68 ID:atCgQ/cI0

梶原「謝る必要は無い。何せ梶原柳剛流は俺だけだからな」

川島「そうだったのね…じゃあ梶原さんも今夜どうかしら?お姉さんたちに付き合ってよ!」

梶原「構わないが酒は飲まない」

楓「じゃあ何故居酒屋に…?」

梶原「たまたまだ。一見すると居酒屋には見えなかった」

早苗「ただいま~改めて飲み直すわよ~って…!!!」



41:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 20:49:00.51 ID:atCgQ/cI0

梶原「ツレか?」

川島「片桐早苗ちゃんって言うのよ。早苗ちゃんは警官だったから格闘技にも詳しいんじゃないかしら」

梶原「警官だと?」

早苗「あなたちょっと外に出て貰っていい?」

梶原「俺に用があるのか」

早苗「ちょろ~っとききたいことがあるのよね。駄目?」

川島「ちょっとどうしたのよ早苗ちゃん」



42:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 20:51:18.49 ID:atCgQ/cI0

早苗「少しだけでいいの。お願い」

警官か…まさかこいつがそうだったとは…

焦った故に写真をあまり見ずにプロフィールだけ見ていたのが仇になったか。

梶原「いいだろう。外は寒いから手短にして貰いたい」

その後半ば強制的に片桐早苗に外へ連れ出された。



43:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 20:55:12.55 ID:atCgQ/cI0

早苗「ねぇ梶原修人さん。一つ尋ねたいことがあるんだけど」

梶原「なんの事だ?」

早苗「横山了一さんについてよ。あの人は何者かに指を切られて救急車に運ばれて途中で事故にあってお亡くなりになったんだけど」

梶原「それは不幸だったな」

横山了一について追及してきたか。

これは予想通り…今回ばかりは板垣組に感謝しなくてはならないな。

後ろ盾が無ければ世間にバレて出場権を剥奪される所だった。



44:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 20:56:24.40 ID:atCgQ/cI0

早苗「とぼけないで。指を切ったのは貴方よね?」

梶原「何故そう考える?証拠もないのに糾弾してくるなんて元警官のすることとは思えないな」

早苗「証拠ですって?あの人は警官よ。普通の人が襲うとは考えられないわ。後は道場にいた痕跡があるの。表向きは事故になってるけどあの人ほどの達人が自分で指を切るなんて事故を起こすかしら?」

早苗「普通の人は襲わない、指を切られている、この事から裏社会に通じた何者かが刃物で切りつけたと考えるのが自然よね」



45:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 20:58:13.13 ID:atCgQ/cI0

早苗「その何者かは横山さん以上の強者であること、そして陰陽トーナメントで刃物を使用する流派は富田流と梶原柳剛流のみ。他にもナイフ術のあるシラットもあるけど櫻井裕章はアメリカにいたと言うじゃない」

梶原「筋は通ってるが俺だと特定できる根拠は?」

早苗「これだけ言ってもまだしらばっくれるのね。この世であの人より強い剣道家は存在しない。つまり勝てる見込みがある人というと限られてくるわ。陰陽トーナメントの出場者とかね」

早苗「かつあからさまに揉み消されているということは裏社会が関わってる可能性が高い」

早苗「そうなると素性が曖昧な貴方しかいないのよ。入江文学は過去にTVに出ているけどそれらしさは見受けられなかったわ」

梶原「素晴らしい。正解だ」



46:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 20:59:55.63 ID:atCgQ/cI0

梶原「それで?それがわかった所でどうする?俺を通報でもするか?横山とはお互い合意の上での決闘だぞ。事故については関与してないからな」

早苗「いいの?私が告発したら間違いなく陰陽トーナメントに出られなくなるわよ」

梶原「そんな事をしてみろ。今すぐ首を飛ばす。既に警官でないお前を始末しても問題にはならない」

早苗「私だって現役は退いたけどまだやれるわよ。貴方がどんな技を使うかわからないけど舐めないでよね」

梶原「お前など準備運動にもならん。本気で死にたいみたいだな」

早苗「…。」



47:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 21:01:03.31 ID:atCgQ/cI0

梶原「こんな事で答えに窮するとは…初めから返答は用意しておけ」

やはり甘いな…問題がないとはいえ芸能人、ましてやアイドルを殺したら板垣組が俺を見捨てる可能性も考慮しなくてはならない。

私的な理由で俺という明確な金ヅルを手放すとは考えにくいが万が一の事もある…

梶原「まぁそんな事はいい、片桐。俺と手を組もうぜ。ちょっと346プロに入れる様口利きして貰いたい」

梶原「当然お前にもお零れはやる。入社出来たらTVでの露出を増やしてやるよ」



48:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 21:01:43.39 ID:atCgQ/cI0

早苗「非常に魅力的な提案だけど…お断りするわ」

梶原「何故?意味がわからない…理由を言えよ」

早苗「貴方が信用できないからよ」

梶原「そうか。なら川島と高垣を使わせてもらうがそれでも?」

早苗「あの二人に手を出したら死ぬ覚悟でも貴方を逮捕するわ」

梶原「生物にとって究極の価値である命を無駄に使う気か?諦めろ。お前には協力する以外選択肢はないんだよ」



49:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 21:02:49.17 ID:atCgQ/cI0

早苗「アンタ…屑ね」

梶原「何とでもいえ。俺は手段を選んでいられる段階を過ぎた。使えるものは使わせてもらう」

早苗「お願い。あの二人だけは巻き込まないで」

梶原「知った事ではない。お前は既に俺の掌の上だ。要求を飲んでもらえるとでも思っていたなら甘いな」

梶原「安心しろ生活は保証してやる。片桐…これでお前は俺の右腕…いや左腕だ」



50:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 21:04:14.92 ID:atCgQ/cI0

外へ行ってから随分経ちますね…

昔のお知り合いか何かでしょうか?

もしかしたらファンなのかもしれないですね。

早苗さん、強い方好きそうですし。

川島「zzz…」

もう川島さんもグロッキーですしそろそろお開きですかね…



51:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 21:05:06.27 ID:atCgQ/cI0

今日は気持ちよくリフレッシュ出来ました。

お2人には感謝しなくちゃいけません。

早苗「楓ちゃん」

楓「早苗さん、随分と時間がかかってましたね。梶原さんはどうしたんですか?」

早苗「帰ったわ。やっぱり達人の技は凄いわね。少し組手をしていたの」

楓「私達を残してそんな事してたなんて…ひどいです」

早苗「ごめんなさい。今度埋め合わせはするわ。それじゃ私は瑞樹ちゃんを送っていくけど1人で大丈夫?」



52:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 21:06:14.51 ID:atCgQ/cI0

楓「いえ、1人で大丈夫です。今日はありがとうございました。また行きましょうね」

早苗「ええ…またね」

こうして早苗さんと別れました。

しかし組手をしたにしては衣服の乱れも無かったですし一体どういう事なんでしょう…

心無しか早苗さんも元気が無かったように見えたような…

お酒をのんで気分が良くなってるはずですから本当に憧れの人と接したなら酩酊していてもおかしくないはずなんですが…

やっぱり何かあったという事でしょうか…心配です。



53:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 21:07:04.58 ID:atCgQ/cI0

数日後どうやら人事異動がある事がわかりました。

新しい方がうちの部署に入ってくるそうです。

シンデレラプロジェクトで武内さんが居なくなってから前から募集していたみたいですね。

採用された方が本日付けでやってくるとの事です。

川島「どんな人が来るのかしら。カッコイイ人だったらいいわね~」

楓「私は優しい方でしたらどなたでも良いですね」

早苗「…」



54:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 21:08:42.36 ID:atCgQ/cI0

ガチャ。とドアの開く音がしたのでこの場にいる全員がそちらの方角に目を向けました。

楓「あっ来たみたいですね」

梶原「本日付でこの部署に配属された梶原修人だ。陰陽トーナメントのことを知ってる者がいれば俺の事が分かるかと思う。短い間だがよろしくな」



55:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 21:09:48.70 ID:atCgQ/cI0

当然部署は大騒ぎになりました。

何せ陰陽トーナメントの選手がプロデューサーなんですから。

勿論私も例外でなく驚いた人のうちの一人です。

どうやら期間限定での契約みたいで陰陽トーナメントの宣伝も兼ねているとの事。

梶原さんは有名人ではないようなので少しでも多くの人に知ってもらおうと立候補したみたいですね。

どうやら本格的な活動は明日からで本日は親睦を深めるために皆と雑談をするみたいです。



56:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 21:11:36.13 ID:atCgQ/cI0

片桐は上手くやってくれたみたいだな…そう考えていると俺よりも頭二つ分程小さい小柄な少女が近づいてくる。

茜「プロデューサー!!!!トーナメントにはあのカブトも出るらしいじゃないですか!!!!プロデューサーは勝てますか!?!?」

文章に起こせば感嘆符だらけのものになりそうなボリュームでカブトについて質問してきた。

梶原「少し声が大きいな…カブトは俺とは反対のブロックだし当たるとしても決勝だ。それまで奴が勝ち上がって来たらの話だが」



57:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 21:12:31.83 ID:atCgQ/cI0


なんだこいつは…どうやら澤以上に馬鹿なのがいるみたいだな。

カブトを応援しているようだがこいつも格闘技を見るのか…

俺の利益になり得る奴以外のプロフィールはチェックしていないからわからなかった。

茜「こ、これは失礼しました!!!しかしお言葉ですがカブトは最強なんです!!!」

茜「確かに重い罪を犯してしまいましたが、それでも!心を入れ替えて再びリングに上がろうとする姿に感動しました!!!絶対に勝ち上がって欲しいです!!!」



58:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 21:13:37.82 ID:atCgQ/cI0

梶原「どうだかな。奴は拘留されていたからまともに食事を取れていないだろうし、満足に練習もできていないから間違いなく全盛期よりパフォーマンスは低下しているはずだ」

梶原「俺の見立てでは客寄せ以外の役割は無いように思えるがな。玉拳の里見とかいう奴に返り討ちにされるのが落とし所だろう」

茜「むむむ…!でも勝負はやってみるまでわかりませんよ!!!私は全力でカブトを応援します!!!」



59:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 21:14:33.28 ID:atCgQ/cI0

薩摩「阿南!調子良さそうだな!」はっは!

カブト「薩摩さん、お疲れ様です。最近稽古の合間にTVを見てましてね、そこに相川千夏というアイドルが映っててなんだか親近感が湧いてしまって」

カブト「それで最近身が入ってるんですよ」

薩摩「なるほどな。詳しく知りたいならホームページでも見たらどうだ?」

カブト「ホームページ…インターネットですか?」

薩摩「そうだが」

カブト「インターネットってやっぱり凄くなったんですね?」



60:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 21:56:34.74 ID:atCgQ/cI0

カブトと里見の試合ね…一体いつ始まるのか俺には皆目検討もつかないが…

まぁそれは俺には関係ない。何処かの誰かが重い腰を動かすのを待つしかないだろ。

とりあえずこいつから得ることは何も無いようだ。

早々に目星のつけた相手から話を聞きに行くとしよう。

まずは及川雫という奴に話をしに行く。

実家で牧場を経営しているということは家畜用の下剤を持っているだろう。



61:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 22:00:00.57 ID:atCgQ/cI0

現段階で所持してなくても俺が言えば取り寄せてくれるはず。

幸い片桐と関わりの深い相手のようだからすぐに呼びつけて貰うか。

茜「あっ!!ちょっと待ってくださいプロデューサー!!」

梶原「まだ何かあるのか。他の奴とも仕事仲間として交流を深めたいからな。後にしてくれるか」

茜「差し上げたい物があるんです!!!どうぞ!!!」

梶原「これはなんだ…苺?」



62:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 22:01:32.28 ID:atCgQ/cI0

苺か…味こそ多くの人間に親しまれているがその実ビタミンC、ペクチン、フラボノイド、キシリトールなどが含まれている栄養価の高い果実。

なかなか使えるじゃないか…馬鹿は馬鹿なりに考えているらしい。

それに1粒が大きいな。とちおとめか…

ん?とちおとめ…?

茜「カブトも勿論応援しますがプロデューサーにも頑張って頂きたいと思ってるので!!!!」

梶原「有難く受け取ろう。つかぬ事を聞くがお前の出身は栃木なのか?」

茜「はい!!そうですが!!」



63:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 22:04:28.09 ID:atCgQ/cI0


やはりな…こういった場合で渡すものとしては自分が自信を持って渡せるものである確率が高い。

となると食べ慣れている物か自らの出身地の名産品というのが安牌だろう。

重要なのは日野茜は17歳…佐藤十兵衛と年齢が近いこと。

知り合いであると断定できる情報はないが聞いてみるのは無駄ではないはず。

それにカブトのファンだったら大晦日の佐藤十兵衛と金田保の試合も見ているかもしれない…

十兵衛は工藤に無様に敗北し、小便を流して許しを請うたと聞いた。



64:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 22:06:34.80 ID:atCgQ/cI0

俺の1回戦の対戦相手は工藤…俺が金田に金剛を教えたのにも関わらずその対処を試合中に思いつき、実行した。

切れ者であることは間違いない。

そんな奴だったらトーナメントに策を労して入り込むことも考えられる。

俺の事など邪魔なはずだからな。

不利益を被らないとも限らない。

ここで詳細に奴のことを聞ければいいが…



65:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 22:12:18.09 ID:atCgQ/cI0

梶原「お前が芸能界に入ったのはいつ頃なんだ」

茜「そうですね…半年前くらいでしょうか!!」

とすると半年前までこいつが地元で過ごしていたと見ていいな。

梶原「なるほどな…カブトのファンということは格闘技を見るんだよな。大晦日の同じ栃木出身の佐藤十兵衛と金田保の試合は見たか?」

茜「はい!見ました!そして佐藤君は私の高校の同級生でもありましたし勝った時はそれは喜びましたね!!」



66:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 22:13:36.79 ID:atCgQ/cI0

馬鹿が…簡単に口を割りやがった…

いや…馬鹿は語弊があった…俺に協力してくれている奴に対しては辛辣だったか。

十兵衛は出場者ではないし俺の真意などわからないだろうからな。

梶原「佐藤十兵衛と同級だったのか。そいつは驚きだな。奴の事で何かわかることは?」

茜「佐藤君が転校してきて私が過ごした期間が一月程でしたから詳しくはわかりませんが、体格が素晴らしかったので私としてはラグビーをやってもらいたかったです!!!」



67:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 22:16:05.87 ID:atCgQ/cI0

梶原「余り深い関係ではなかったと」

見当違いだったか…期待しすぎた俺にも落ち度はあるが。

茜「そうですね!そこまで話したことはなかったです!!あっ!!一つ印象的な事がありました!!!」

梶原「是非とも教えてくれ」

茜「休み時間の時に師匠から教わったんだーと言っていて、生野勘助の如く男子にファイアーマンズキャリーをかけてました!!!」



68:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 22:17:05.49 ID:atCgQ/cI0

ファイアーマンズキャリー…肩車のことだな。

だが入江が普通の肩車など教えるだろうか…?

梶原「普通のファイアーマンズキャリーだったか?何か不自然な動作とかは?」

茜「確か男子の股間を握って持ち上げてましたかね…うおーー!!!恥ずかしいです!!!」

股間を握った…睾丸を潰し頭から落とす事で二撃必殺を狙っているのか…?

いや違う…睾丸を潰したら普通の奴はそこで終わりだ。



69:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 22:18:34.59 ID:atCgQ/cI0

そうか…!屈曲反射を利用した投げ技か!!!

生類には立ち直り反射が備わっていて素直に頭から落とすのは難しいが、強く睾丸を握ることにより全ての反射に優先される屈曲反射が適用され、受け身不可能の投げ技となる…!

これは予想外の情報を得ることが出来た…!!

片手の無い俺に使える技ではないが存在を知れただけでもかなり大きい。

だがその情報が必ずしも有利に働くわけではない…佐藤十兵衛に俺が此れ見よがしにその投げ技を知っている事を暴かれないようにせねばならないな。



70:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 22:19:39.79 ID:atCgQ/cI0

仮に奴が何らかの手段でトーナメントに乱入してくる場合俺が技について既知であるのを奴に告げるべきでない。

金田は自身が金剛を知っていると想定させなかったからこそ途中まで有利に試合を運べた。

結局の所佐藤に敗れたが…俺はそうはいかない。

要は佐藤にこれを餌に脅しをかけ駒とするよりも、予め知っている事を悟られない様にする方がメリットがある。

日野茜には感謝しなければ。

それにしてもまだ富田流が技を隠し持っていたとは…やはり侮れないな入江文学。



74:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 06:05:10.07 ID:+HqdMQOb0

梶原「そうか。変な事を言わせて申し訳なかった」

茜「ボンバーーーー!!!!!!」

そういって日野茜は走り去ってしまった。

この程度で恥ずかしがるとは…まだまだ青臭い餓鬼だな。

それに走り去る間に色々な所にぶつかりやがった。備え付けのAEDが晒し上げられている。

それを確認すると完全に壊れているようだ。



75:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 06:10:48.96 ID:+HqdMQOb0

梶原「壊れてるじゃねーか…心電図も計らずに作動してる…めちゃくちゃだな」

電気が自由自在に使えるとなると面白いことに利用できそうだが試合に持ち込むなど不可能。

持ち物検査でひっかかるのがオチだ。

せいぜい馬鹿を騙すのにくらいしか利用法は無さそうだな。

さて次の計画を進めるか。

梶原「片桐…いるんだろ?こちらへ来い」



76:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 06:18:31.30 ID:+HqdMQOb0

早苗「何よ」

梶原「そう邪険にするな…別にお前に用事はない。呼んでもらいたいやつがいる」

早苗「誰を呼べばいいの」

梶原「及川雫だ」

早苗「!?いい加減にしてよ!何で私の周りの子ばかり…」

梶原「特に意図は無い。少し話をしたいだけだ。早くしろ」

随分嫌われたもんだな…あんな強引に手を組んだのだから無理はないが。



77:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 06:22:43.52 ID:+HqdMQOb0

早苗「わかったわよ…ただあの子に危害を加えたら承知しないから」

梶原「お前は客観的に物事を捉えられないようだな…いくら足掻こうが情況は変わらない。逆らおうとしても無駄だ」

その後片桐は及川雫を呼びに行き部屋を跡にした。

しっかり連れてくるといいがな。

強力な下剤が手に入れば悪戯に数の少ない屍を消費しなくて済む。

あれは出来るだけ温存しておきたい。



78:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 06:25:02.40 ID:+HqdMQOb0

雫「プロデューサーさん、何か私に用があるんですかぁ?」

梶原「ああ。確か及川の実家は牧場を経営していたよな。俺の飼ってるペットに
酷い便秘の奴がいてな」

梶原「ネットで調べた所家畜用の下剤が協力だと書いてあったから余っていたら欲しいんだがどうだ?」

雫「うーん、聞いたこと無いですねー。もしかしてガセなんじゃ?」

こいつ…嘘を言ってるようじゃ無さそうだ。



79:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 06:25:52.72 ID:+HqdMQOb0

まさかネットの嘘如きに騙されたというのか…嘘を嘘と見抜ける人じゃないとネットは向いてないというのは真実のようだ…まだまだ俺も未熟だな親父。

手軽に用意出来ると思ったが見通しが甘かったみたいだ。

仕方がない、やはり屍を使うか…材料が稀少であるがこればかりはどうしようもない。



80:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 06:26:43.74 ID:+HqdMQOb0

梶原「そうか。時間を取らせてすまなかった」

雫「いえー力に慣れなくてすみません」

雫「そのお詫びと言ってはなんですけど…これをどうぞー」

ミルクか…山羊の乳ならば屍の当たりを作るために必要なものの一つだが…

これは普通に飲ませてもらおうか。どうやらポピュラーな牛の乳であるみたいだし厚意を無下にするのは忍びない。



81:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 06:27:44.29 ID:+HqdMQOb0

雫「あっ下剤というより薬の事でしたら志希ちゃんが詳しいかもですー」

梶原「了解した。そいつに当たってみるとしよう」

ちっ…無駄に時間を浪費しただけか。

糞…こんな所で油を売っている暇はない。

その志希とやらの所へ行くとするか。



82:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 06:28:35.37 ID:+HqdMQOb0

一向に見当たらない。

奴について少し調べたがどうやら一ノ瀬志希は失踪癖があるらしい。

そして飛び級で大学に行き今は高校に通っているようだ。

ギフテッドと持て囃されたのに嫌気が指したのか知らないが今は普通に暮らしているみたいだな。

だが失踪癖は頂けない。

どこまでも俺を逆撫でしたいと見える。



83:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 06:29:27.47 ID:+HqdMQOb0

何も得られない事があれば金剛を打つか…と思った矢先に外の噴水広場で横たわってる人の姿が見えた。

癖毛ぎみの赤髪、着崩した白衣を纏う少女。

あいつで間違いない。

梶原「よう。俺の事は知っているよな?梶原だよろしくな」

志希「なになに?どったのおじさん。この天才アイドル一ノ瀬志希ちゃんに何か用かにゃ?」



84:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 06:31:20.49 ID:+HqdMQOb0

この俺をおじさん呼ばわりとは…気にする事でもないか。

早急に本題に入ろう。

梶原「そんな天才を見込んで頼みがある。お前は確か化学を専攻してるんだったな。薬物について明るいお前なら強力な下剤を作れると思うんだが」

梶原「なるべく後遺症の残るくらい効果が期待出来るものがいい。礼はプロデュースという形で必ずするから頼まれてくれないか?」

何やら鼻を動かしてるみたいだが…俺は無臭だぞ。

志希「作れはするけどなんで?」

梶原「うちで飼ってるペットの便秘が市
販のものでは治らな



85:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 06:32:35.38 ID:+HqdMQOb0













志希「嘘でしょ」



87:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 08:02:15.90 ID:+HqdMQOb0

流石ギフテッドと呼ばれているだけあるか…俺の嘘をすぐ看取するとはな。

同じく天才と呼ばれる佐川徳夫もこいつのように洞察力に優れ、嘘が見破れるとしたら厄介だ。

石橋もだが佐川徳夫は速やかに処理したい。

この時俺は気づいていなかった。一ノ瀬志希が洞察力などでなく、別の方法で俺の嘘を見抜いたと言うことに。



89:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 08:03:17.66 ID:+HqdMQOb0

梶原「何故嘘だと思うんだ?」

志希「ペットをだしにして何か他の狙いがあるんだよね?そんな感じするもん」

梶原「まぁ嘘なんだがな。しかし俺の本当の狙いなんかどうでもいい事だろ」

梶原「重要なのは後に田島を倒した有名人になるトーナメント出場者の俺に気に入られれば、今後のアイドル活動とやらを円滑に進めれるように業界人に口利きをしてもらえる事」

梶原「そんな俺との会話の機会を設けてやってるのだから非難どころか礼を言われてもいいぐらいだと思っているが…お前は非常識なようだからそこは省いても構わん」



90:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 08:10:27.88 ID:+HqdMQOb0

志希「非常識なのはおじさんでしょ? 大方試合前の隙をついて選手に下剤を仕込んで不戦勝にさせようとしてるつもりだよねー? 」

志希「そんな人に言われたくないかにゃーって」

梶原「鋭いじゃないか。だが下剤の出処がお前だと言うつもりは無いし、お前が下剤を作れば互いに得があるぞ。win-winの提案をしてると思って貰いたい」

都合が悪くなったら下剤を横流しした事をネタにデコイにでもするつもりだが。



91:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 08:12:14.00 ID:+HqdMQOb0

梶原「大体アイドルなんて自己承認欲求の強い目立ちたがりがやるものだろ?面倒な努力をすっ飛ばして人気になれれば万々歳だと思うんだがな」

志希「仮にもプロデューサーがそれ言っちゃうんだー。まぁいいや。アタシはトーナメントなんかに興味ないし作ってあげてもいいよ」

梶原「初めからそうしておけよ。ちなみにこの事を録音などで運営側に告発したらただでは済まさない。ではな」

志希「後別に口利きなんてしなくていーよん。貴方には理解出来ないかもだけど」



92:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 08:13:16.47 ID:+HqdMQOb0

自らにとって有用な武器を捨てるとは……まぁいい

しかしアイドルとは踊るしか脳のない猿ばかりではなかったか。

ともかく今日はなかなかの収穫を得る事が出来たな。

明日からは働かなくてはならないから今日ほど探りを入れることは出来ないだろうが充分だ……



93:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 08:14:35.96 ID:+HqdMQOb0

彼はもう帰ったようですね。

明日は私との仕事が始まるみたいなので失礼のないようにしたいです。

楓「お疲れ様です。ちひろさん」

ちひろ「お疲れ様です楓さん。しかしあの人も不思議ですよね。試合が控えているのにプロデューサーになるだなんて」

そう…そこは非常に気になる点ではあります。

彼にはプロデュースという業務に着手する余裕はないはずですし。



94:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 08:16:01.75 ID:+HqdMQOb0

そして何故わざわざうちを選んだのかも疑問です。

たまたま346に所属している私と遭遇したから入社する事にした……

それはない気がします。

346の熱狂的なファンでも無さそうだったのに狙って私に近づくのは難しいはず。

試合が控えてるのにも関わらず鍛錬よりも上回る利益がここにあるのか……?

早苗さんの態度についても気がかりでしたし何かあると見ていいですよね。

ただ今日の様子の限りだと皆と話をしていただけですし。

うちを陥れようとしている訳ではないのでしょうか。

ひとまず置いといて今日は……

楓「実は今日川島さんと飲みにいくんですけどちひろさんもどうですか?」



95:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 08:17:13.01 ID:+HqdMQOb0



ちひろ「すみません。まだやる事がありますので…」

あら残念。

今日は二人で楽しむとしましょうか。

楓「そうですか……それでは頑張ってくださいね。失礼します」

ちひろ「はい。楽しんできてくださいね」

あ。

楓「ちひろさん。過労で倒れる事はなかろうな?ふふっ」

ちひろ「……」



96:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 08:19:48.58 ID:+HqdMQOb0

ちひろさんがお仕事で来られないということで今日は川島さんと二人で飲むことになりました。

そしてどうやら早苗さんは用事があるようで不参加みたいです…

でも今日はオフのはず。飲み会は早苗さんが何よりも楽しみにしてる物なのに…

もしかしてあの人が絡んでる…流石に穿ち過ぎでしょうか。

川島「楓ちゃん、今日は私と二人きりね!」



97:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 08:21:51.36 ID:+HqdMQOb0

二人で飲むのはなかなか無いですし、せっかくだから沢山話しちゃいましょう。

楓「ええ。川島さんと二人だなんていつぶりでしょうか」

川島「あらあらまさか不服なのかしら。お姉さん悲しいわ」

楓「そんなことあるわけないじゃないですか。ではまずビールと…おつまみは何にしますか?」

川島「そうよね!んじゃ冷奴をお願いするわ」

楓「わかりました。あっ冷奴と一緒に烏賊はいかが?ふふっ」



98:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 08:23:01.84 ID:+HqdMQOb0

川島「あはは……」

何故か苦笑いされましたが…どうしてでしょう?

川島「そういえば楓ちゃん明日は梶原さんとお仕事だそうじゃない」

楓「そうなんですよね。ところで川島さん、何であの人はうちに来たんだと思います?」

川島「そうねー、ふとプロデューサーをやりたくなったとは考えにくいわよね」

楓「はい。なので少し気になってるんです。もしかして陥れようとしてるんじゃないかという考えも浮かんでしまって」



99:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 08:27:55.11 ID:+HqdMQOb0

川島「それはないんじゃないかしら。あの人は今重要な時期だし、そんなことした所で得があるとは思えないわ」

川島「うちのアイドルに好きな子がいて近づきたくて来たとか…苦しい気がしないでもないわね。硬派な方に見えるもの」

楓「私の事を知らないようだったのでそれもないと思います。とすると何でしょう…」

川島「楓ちゃんの事を知らない?確かあの時梶原さんについて話したら、職業柄知っておかなくてはならないものな。って言ってたわ」

楓「思い上がりに聞こえるかもしれませんがぶつかった時に私だと気づいて無さそうな素振りでしたよ。」



100:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 08:29:19.67 ID:+HqdMQOb0

川島「ならどこで知ったのかしら…?」

あの時の事を鮮明に思い返して見ましょう…バッグを落として…それから落ちたものを拾ってもらって…あ。

楓「名刺を見られたかもしれません。そこで知ったんだと思います」

川島「なるほど。思えばお酒を飲まないのに居酒屋に入るなんて不自然よね。そんな目ざとい人が気づかないだなんて」

川島「楓ちゃんに会うために来たということで間違いなさそうね」



101:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 08:32:30.53 ID:+HqdMQOb0

楓「それだけだとただ私と話したかっただけってことになります。さっき川島さんが言ってましたが余裕がないのに入社してくるのはおかしいんです」

楓「詳しくはわからないですが万全の状態で試合を迎えたいはずなので」

川島「確かに…どうも重大な目的があるのではないかと邪推してしまうわ」

楓「それと川島さんは知らないと思うんですけど早苗さんは外で組手をしてたと言ってました。」

楓「でも衣服の乱れが見られなかったんです。多少なりとも動いたなら普通は乱れるはず。それに戻った時に早苗さんは思い詰めてる様子でした」

楓「早苗さんは何か吹き込まれたと見ていいでしょう」



102:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 08:33:37.93 ID:+HqdMQOb0

川島「考えれば考えるほどきな臭くなってきたわね。早苗ちゃんの付き合いが悪いのと関係しているのかしら」

楓「あの人にとってここまで都合よく事が進んでいるのは早苗さんに便宜を図るよう頼んだからでしょうか…」

川島「トーナメントの選手と言えど、早苗ちゃんが従うとは思えないわよ」

川島「おそらく弱みを握られているわね」

弱み…早苗さんにそんな物があるんでしょうか。正義感も強く、真摯に物事に取り組むあの早苗さんが…



103:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 08:35:05.58 ID:+HqdMQOb0

川島「でも残念ながら話を重ねても核心には辿り着けそうにないわ…」

楓「目的に関してはそうですが、早苗さんが関係してる方は看過できるものではないですよ」

楓「明日それとなく聞いてみようと思います」

川島「わかったわ。でも一つだけ気をつけてほしいのは」

川島「あの人は強い。間違っても逆上させては駄目よ」

川島「私は早苗ちゃんとコンタクトを取ってみるわ」

川島さんと話が出来て良かったです。本来の飲み会自体はあまり純粋に楽しむことが出来ませんでしたが…

もし早苗さんが脅されているのだとしたら見過ごすわけには行きません。

必ず突き止めます…彼の狙いを。



104:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 08:36:57.14 ID:+HqdMQOb0

そんなこんなでもう翌日になってしまいました。

川島さんは早苗さんに連絡をとったそうですが何でもないの一点張りだったそうです。

心配ですが私もそろそろ仕事に向かわなければ行けません。

楓「あら?」

足早に部屋を出ようとしていたら何か薬のようなものが床に落ちています。

楓「これは一体なんでしょうか…?」



105:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 08:37:59.98 ID:+HqdMQOb0

志希「あー!いっけなーい!下剤を落としちゃったー!」

志希ちゃんの声が廊下に反響しました。

下剤って志希ちゃんが便秘にでもなったんでしょうか…お気の毒に…

楓「これ志希ちゃんのだったのね。はい」

志希「楓ちゃんありがとー!」

楓「気をつけてね。それにしても下剤を持ち歩くなんて志希ちゃんもしかして…」

志希「いやいや違うよ? 何か新しく入ってきた梶原サン?が必要なんだって」

志希「ペットの便秘が治らないみたいだからアタシが作ったんだー。強烈な後遺症が残るレベルのやつね」



106:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 08:39:30.45 ID:+HqdMQOb0

ペットの便秘…?そんなの志希ちゃんに作ってもらう必要があるんでしょうか。

市販のもので充分事足りると思うんですが…

楓「ペットが…早く治ればいいわね」

志希「まぁあの人ペットなんて飼ってないよ」

楓「? なんでわかったの?」



107:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 08:40:32.29 ID:+HqdMQOb0











志希「匂いがしなかったから。血なまぐさい臭いはしたけどねー」














108:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 09:03:07.48 ID:+HqdMQOb0

ああなるほど。

これで全てが繋がりました。

楓「ペットを飼ってないとなると何に使うんでしょうね?」

志希「さあ?でも人に使うなんて持っての他だからねー。使用法には気をつけて貰わなくちゃ」

この口振りは志希ちゃんも感づいてそうですね。どことなくそんな気がします。

急いで向かいましょう。



109:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 09:03:54.75 ID:+HqdMQOb0

昨日のうちにある程度プロデューサーの仕事について調べておいたが中々にハードなもののようだな。

広告、宣伝、楽曲制作の協力、営業、アイドルの送迎…挙げればキリがない。

当然俺にそんなノウハウは持ち合わせていないから暫くは他のプロデューサーの付き添いという形で仕事を学ぶことになる。

まぁ俺は体のいい広告塔の役割もあるからな。

そこまで真剣に業務を行う必要はない。

試合に本格的に集中しなくてはならなくなったとか俺には向いてないとか適当な理由付けをして直ぐに居なくなるからな。



110:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 09:04:51.53 ID:+HqdMQOb0

向こうは試合が終わった後も働かせる腹だろうが…試合を終えたら俺はこの世にいない。

今日は他のプロデューサーと同伴で高垣楓との仕事の付き添い…俺は見学しているだけだろうから気楽なもんだ。

にしてもアイドル業界の中にも俺のような卑怯者がいるようだな。

961プロとか言ったか…過去に765プロがそこから妨害を受けたという悪評が広まっている。

346プロもそういった被害を受けないとも限らないから留意しておくこととの注意喚起があったが…心底どうでもいい。

さてそろそろ時間だな。



111:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 09:06:06.27 ID:+HqdMQOb0

梶原「おい。俺は運転が出来ないからお前に頼めるか?」

P「了解しました! 梶原さん、うちのアイドルはどうですか? 皆良い子ばかりでしょう」

梶原「ああ」

例外はいたが皆頭に脳みそが詰まってない連中ばかりのように感じるがな。

梶原「普段音楽番組などは見ないからよく知らなかったが…皆のひたむきな姿勢にこちらも勇気を貰えるというものだ」

心にも無い事を口にしてしまった。勇気などと笑いがこみ上げてくるぜ。



112:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 09:07:40.40 ID:+HqdMQOb0

P「そうでしょう!梶原さんにそう言ってもらって僕も鼻が高いですよ」

梶原「だが彼女らが活躍出来てるのはお前らの助力もある。素直に賞賛を贈らせてくれ」

P「とんでもないです。全て彼女たちが頑張った結果ですから」

頑張ったと言われても疑問符が浮かぶがな。どうせ枕営業やら事務所の圧力などで容易に人気を得てきたんだろう。

哀れなやつだなお前も。とんだ道化になってるとも知らずにな。

梶原「今日はテレビ局で生放送があるんだよな。俺は何をしていればいい?」



113:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 09:09:21.29 ID:+HqdMQOb0

P「梶原さんは見てるだけで結構です。それでは向かいますか」

そう言われたので俺は後ろの席へ乗り込んだ。

高垣楓は依然として到着してないようだが…時間も守れないだなんて恥は無いのだろうか。

楓「すみません。遅くなりました」

ようやくやって来たか…俺の時間を無駄にするな。

P「どうかしたんですか?遅れるなんて珍しい」

楓「ちょっと道を尋ねられていたんです。困ってたので見捨てるわけにはいきませんでした。すみません」

P「それは仕方ないですね…梶原さんも勘弁して頂けませんか?」

梶原「俺は問題ない。それより急いだ方がいいんじゃないか?」

P「ですね。行きましょうか」



114:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 09:12:19.04 ID:+HqdMQOb0

P「どうも暫く渋滞が続くようですね…少し端に停車して、向こうに電話で遅れる旨を伝えますからお二人は待っててください」

初っ端からこれとは…良くないスタートを切ったもんだ。

楓「わかりました。昨日は余り梶原さんとお話できなかったので話してますね」

P「はい。梶原さん、楓さんをよろしくお願いしますね」

梶原「了承した」

特に話すこともないんだが…黙っていても手持ち無沙汰だしな。

ちょっとくらい構ってやるか。



115:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 09:13:49.45 ID:+HqdMQOb0

楓「何だか久しぶりに感じますね。少しは慣れましたか?」

梶原「慣れるも何もまだ二日目だ。思っていたよりやり甲斐がありそうで忙殺しそうだよ」

楓「あらそれは…頑張ってくださいね」

向こうさんも話題を探すのに手をこまねいているのか。会話の切り口として如何なものだろう。

まぁ当然か。



116:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 09:15:19.02 ID:+HqdMQOb0








俺を探りたいだろうからな。










117:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 10:25:25.42 ID:+HqdMQOb0

話題運びも慎重にしなければならないし、ボロがでたら一巻の終わりだ。

そのくらいは理解出来てるようで安心した。

あの場にいた高垣を警戒しないはずがない…

俺の居酒屋での穴のある行動、不自然な発言、気づかれなければそこで終わりだが、見抜かれた場合でも対応は可能。

始めは高垣を入社の保険に使おうと考えていたから、極論悪印象を与えなければ平気だと思ってバレても問題ない発言と行動をしていた。



118:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 10:30:47.97 ID:+HqdMQOb0

故に論理性の欠片も無い迂闊さを晒してしまった。

しかし、気づかれたところでこちらは片桐というカードを手に入れた。奴がいる限り強気に出る事は出来ない。

それにそこを利用すれば綻びを修正しなくても良くなる。

片桐を人質に上手く行けばこいつも引き込める。

こいつに利用価値こそないが俺が自在に操れる傀儡が増えれば緊急時にケツを持ってくれる。立場が上だと言うだけで動き安さが段違いであるから。



119:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 10:31:48.72 ID:+HqdMQOb0

唯一恐れている事は俺の目的について知っている場合。

その時点で全て破綻してしまうが、入社した理由を断定できない以上それは無いと考えていい。

計算外があるとすれば他者からの告げ口ぐらい…そこは上手くやったはず。

結論、俺の掌の上で踊るしかないというわけだ。

楓「率直に言います。梶原さん、貴方が何を企んでいるのか知っていますよ」

やはり気づかれたか…だが直接的すぎだ馬鹿。もっと遠回しに言うものだろ。



120:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 10:32:45.65 ID:+HqdMQOb0

所詮こいつは罠に嵌っていることに気づかない鼠だ。

梶原「何の話だ」

楓「貴方が346プロに入社した理由です」

梶原「理由?そんなのプロデュースに興味を持ったからだよ」

梶原「他には自身の知名度を上げるため。世間は俺の事など知らんし、俺も人間だからな。多少なりとも声援は欲しい」

楓「嘘です」

梶原「ならそれ以外に何がある。言ってみろ」

楓「346プロに入る事でトーナメントを勝ち進むための利益を得られるからじゃないですか?」



121:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 10:33:49.50 ID:+HqdMQOb0

梶原「何を言うかと思えば…」

梶原「逆に聞くがどんな利益を得られるんだよ」

楓「志希ちゃんに下剤を作らせましたよね。その下剤を他の選手に仕込んで無傷で勝ち進む為に依頼したんだと思いますが」

梶原「妄想も大概にしておけ…うちで飼ってるペットが苦しんでるから頼んだだけだ」

楓「ペットなんて飼ってませんよね?」

梶原「何故わかる?説明してみろよ」

楓「貴方はミスを犯しました。志希ちゃんの嗅覚の強さを知っていればそんなミスをしなかったのに」

梶原「回りくどいな。さっさとしろ」



122:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 10:34:47.20 ID:+HqdMQOb0

楓「志希ちゃんが貴方の匂いを確認した所、飼っている人特有のそれがしなかったと言ってます」

馬鹿な…奴は洞察力で俺の嘘を見抜いた訳ではなかったということか…!リサーチが足りていなかったみたいだな…

楓「ペットがいないとなると誰に使用するんでしょうね。余裕が無いはずなのにここで入社したタイミングから考えると試合前に選手に使うとしか思えないんです」

楓「それが貴方にとっての利益です」



123:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 10:35:53.46 ID:+HqdMQOb0

梶原「なるほどな。だが下剤だけのためにわざわざ入り込むなんてリスクを払いすぎじゃないか」

梶原「それに俺にとって都合が良すぎる。入社できる確証もないのにだ」

楓「他にも目的はあると思いますがそこはわかりません。重要なのはその確証の方です」

楓「早苗さんを使ったんですよね。あの人の弱みを握って入り込めるよう便宜を図って」

梶原「それをあいつから直接聞いたのか?」

楓「いえ、酔っているのにも関わらずあの憔悴した姿…そこから推測したまでです」



124:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 10:36:53.69 ID:+HqdMQOb0

くくっ…してやられたな…俺はどうも周りのものを下に見すぎる癖があるようだ。

梶原「ご名答。が、わかった所でお前に何ができる」

楓「何もするつもりはありません。即刻早苗さんを解放して貰いたいだけです」

梶原「嫌だと言ったら?」

楓「真相を外に出ているプロデューサーに報告します」

梶原「トーナメントの主催者側でなくか?そんな事をしてなんの意味がある」

楓「貴方はここにいられなくなりますよね」

楓「志希ちゃんに不正の手助けをさせ、あまつさえ早苗さんを利用してるとなると…もう留まれないはず」



125:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 10:37:42.88 ID:+HqdMQOb0

そういうことか…まぁこいつらにとってトーナメントなどどうでもいい事。

自分の仲間が俺に操られてるとなると見過ごすわけにはいかないものな。

俺の負けのようだ。

梶原「人気アイドルになったのはまぐれじゃないな!!!」

梶原「こんな強かな奴がいるとは思わなかったぜ」

楓「そんなに褒められても困ります」

梶原「ああ褒めてるぜ。お前はやる」

梶原「片桐は解放してやるよ。お前の仕事の邪魔はしない。これでいいか」



126:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 10:38:42.54 ID:+HqdMQOb0

楓「後もう一つだけお願いがあります」

梶原「ああ」

楓「今日の生放送で私が歌うことになってます。それをしっかり聴いてほしいんです」

梶原「そんなことだったら構わない」

楓「ありがとうございます」

歌を聴いてくれだと…理解に苦しむ。これを脅しのネタにいくらでも俺を操作する事が出来るというのに何故歌を聴かせようとしているんだ。

歌声に自信があるのか知らないがそんなものを聴いたところで俺は何も感じない。



127:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 10:39:54.69 ID:+HqdMQOb0

意図を探るのも面倒だし軽い質問で終わらせて置くか。

梶原「そういえば聞きたいことがある」

楓「なんでしょうか?」

梶原「お前は何故こんな芸事に励んでいる?俺には目立ちたいが故にぐらいしか考えつかないんだが」

楓「そうですね……私は昔人と話すのが苦手でしたし、自分に自信が持てませんでした」

楓「そんな時前のプロデューサーが声を掛けてくださったんです。貴方の笑顔が見たいと」

聞いてるだけで恥ずかしくなってくる…俺に砂糖でも吐かせる気か。



128:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 10:40:58.82 ID:+HqdMQOb0

梶原「そいつの為にやっていると?」

楓「いいえ。あの人だけでなく、私の歌を聴いてくれる全ての人達の為にやっています」

楓「初めは内向的な自分を変えるためでしたが…」

楓「今は皆に笑顔を届けたい…それが理由です」

大真面目にそう告げられた。本当かどうか判断出来ないが、なぜだかこいつが嘘を言っているようには見えなかった。

俺は返事をしないまま会話を打ち切った。



129:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 10:41:52.57 ID:+HqdMQOb0

その後、外にいるプロデューサーが車の中に戻ってきた。

どうやら遅れる旨を伝え終わったらしい。

P「お待たせしました!あれ…なんか空気が重いような…」

梶原「……」

楓「……」

カッチカッチカッチカッチカッチカッチカッチカッチカッチ……



130:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 10:42:49.98 ID:+HqdMQOb0

P (助けてください)

P (なんて空気が重いんだ…仲良くしようよ誰が悪いわけでもない、己自身が話題の選択を誤っただけなのだから)

P「あれあれどうしました?」

P「ほい!楓さんほい!どぉーしました?」

こいつは冷や汗混じりに俺と高垣の機嫌をとっている。

何を焦るのか知らんが…あんな問答をしておいて仲良く出来るはずないだろう。

同情はしたがお前は道化の器として適任みたいだな。

カッチカッチカッチカッチカッチカッチカッチカッチ……



131:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 10:44:11.02 ID:+HqdMQOb0

P「あっ!和○が見えますよ!」

楓「ピクッ」

楓「只今居酒屋街走行中?」

P「只今居酒屋街走行中」

プロデューサーがそう言うと高垣楓は車窓に手を付き、顔を擦り付けて外の景色を凝視した。

楓「いっぱいありますね!帰りに一杯飲みに行けますね!」

満面の笑みで高垣楓は碌でもないことを言い出した。

撤回だな…馬鹿ほど酒が好きというのは本当らしい。



132:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 11:51:28.73 ID:+HqdMQOb0

二人の馬鹿なやりとりが続くうちにテレビ局に到着した。

遅れるとは言ったがどうやらギリギリで間に合ったようだ。

俺はテレビですらアイドルというものを見たことはなかったが…

自信満々に私の歌を聴いてくれと言っていた。余程伝えたいことがあるらしい。

梶原「本当に俺は見ているだけでいいのか?」

P「はい!とりあえずは様子だけでもと思いまして」



133:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 11:52:43.60 ID:+HqdMQOb0

との事だ…ここでは動くと目立ち過ぎるから見学に徹するとしよう。

P「梶原さん、お荷物は楽屋に置いて頂いても大丈夫ですよ」

梶原「いや構わない。気にするな」

適当な業務内容を話している間に、生放送の収録が開始された。

出演者は高垣楓…他はやはりよくわからんが、あいつに比べると凡庸な容姿をしていると言わざるを得ないな。

俺は何を思ってる…芸能人など皆同じだろうが…



134:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 11:54:05.80 ID:+HqdMQOb0

MC「さて!本日も始まりました!Mス○の時間でございます!」

MC「出演者は現在活躍中の346プロ大人気アイドルの高垣楓と961プロの……」

十兵衛「文さん見ろよ。高垣楓が出てるぜ」

文学「あのな……俺はトーナメントを控えているんだぞ。そんなものに現を抜かしてる暇は」

十兵衛「あっパンチラ」

文学「マジで!?!?!?」



135:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 11:55:35.94 ID:+HqdMQOb0

十兵衛「嘘だよおっさん。で現を抜かしてる暇は何だって?」

文学「十兵衛……やってくれたな」

MC「楓さん、何か最近印象的な事はありましたか?」

楓「最近と言えば陰陽トーナメントが始まるらしいですよね」

MC「ほうほう!楓さんも格闘技を見たりするんですね。誰か応援してる選手などはいるんですか?」

十兵衛(あの高垣楓が陰陽トーナメントについて言及してるじゃねえか!これは俺様も石橋戦に向けて気合い入れなくちゃな)

文学(記者会見で話す時高垣楓が面白がるような駄洒落を考えておこう……)



136:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 11:56:51.88 ID:+HqdMQOb0

楓「応援してると言えるのかはわかりませんけど……忍術の梶原修人さんが気になってます」

十兵衛「冗談だろ……あの不細工ロックマンの何が良いんだよ……」

文学「まぁまぁ十兵衛。こうなるとやる事は一つだろ?」

その衝撃とも言える高垣楓の発言は二人の間に共通の思考を抱かせた。

十兵衛文学「殺してやる」



137:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 11:58:28.15 ID:+HqdMQOb0

滞りなく収録は進んでいる。そろそろ高垣楓が歌う出番のようだ。

それにしてもコソコソ動いてる奴がいるな……どうやら配電室に向かっているようだが何をする気なんだ……

MC「それではお願いします!高垣楓でこいかぜ!」

あいつの歌が始まった。

成程、言うだけのことはある。

だがこれで俺の心を掴もうなどとは……残念ながら無駄だったようだな。

そう思った瞬間、何かが途切れる音が聞こえた。



138:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 12:01:39.10 ID:+HqdMQOb0

バチン。

歌が中盤に差し掛かる直前、照明と音楽が止まった。

P「なんだこれは!何があった!?」

出演者、局員共々慌てている様子が伺えた。

当然だろうな。生放送でこんな事態になって落ち着けるはずも無い。

大体やった奴に見当はついてるが……別に動くこともないだろう。

だがその時、予想外の出来事が俺の目に映った。

楓「♪~」

なんと高垣楓が歌い続けている。
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139:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 12:02:55.76 ID:+HqdMQOb0

十兵衛「おいこれ大丈夫かよ……流石にやばいんじゃね」

文学「いや……でもまだ歌ってるぜ」

十兵衛「すげえな……心中穏やかじゃないはずなのに」

文学「正直アイドルなんて皆口パクだろうと思っていたが、楓は本物みたいだな」

十兵衛「何が楓だよじじい。ぶっ殺すぞ」

文学「あんだと!?やんのかこのエ口孔明が!?」

この争いは早朝まで続いたと言う……
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140:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 12:04:23.98 ID:+HqdMQOb0

アリ「先生。アイドルが照明と音楽がなくても歌い続けてますよ」

田島「お前も俗っぽい一面があるんだな。だが俺は高垣楓に興味は無い。明日も早いし早く寝ろ」

アリ「名前を出してないのによく気づきましたね?」

田島「声でわかった。もう寝るぞ」

アリは気づいていなかった。田島彬が高垣楓のデビューライブにも行っており、ファンクラブ会員でもある大ファンということに…

田島(部屋でゆっくり聴くとするか)



141:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 12:06:33.36 ID:+HqdMQOb0

工藤「……」

吉田「工藤さん。何を見ているんです」

工藤「別に何でもない」

吉田「あぁ!高垣楓じゃないですか!何か照明と音楽が無いみたいですけど」

吉田「工藤さんはこういう子が好みなんですか?」

工藤「テメェぶっ[ピーーー]ぞ。失せろ」

吉田「すみませんでした……」

工藤「……」



142:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 12:08:28.98 ID:+HqdMQOb0






工藤(萌えるぜ)



143:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 12:11:38.91 ID:+HqdMQOb0

あいつが歌い続けている……

何故だ。普通なら中止になってもおかしくない。

なのにどうして……

この時俺は有り得ない感情が生まれていた。

月並みな言い方になるが感動してしまっていたのだ。

アカペラなど聴くに耐えない代物に成りかねないはずなのに。



144:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 12:12:20.41 ID:+HqdMQOb0

惨めな姿だと思うことなく、むしろ気高いとさえ思ってしまった。

このアクシデントを想定していたのか……?いやそんな事があるはずはない。

何故止めない…何故続けようとする…

だが一つだけ理解出来たことがある。

こいつが人々に笑顔を与えたいというのが事実である事に。

疑う必要がない程に、どうしようもなく本物である事に。

知らずして同情心でなく、俺は高垣楓の歌声に聴き入ってしまっていた。



145:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 12:13:13.04 ID:+HqdMQOb0

楓「ありがとうございました」

気づけばあいつの歌が終わっていた。

あいつにとって想定外だったろうが、これが俺に伝えたいものだったのか。

俺が今後何をしようとしてるのか知らないはずなのに。

面白い……礼という訳ではないが相応の対価を払ってやろう。

P「梶原さん、こんな時に何処へ?」

梶原「野暮用だ。待っていろ」

俺は何故か感情が昂ってしまっているため、摩利支天の真言を唱える事にした。

梶原「オン…マリシエイ…ソワカ」



146:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 12:18:32.65 ID:+HqdMQOb0

男「やってやったぜ……」

男「これで俺も黒井社長に認めて貰える」

男「高垣楓には気の毒だが俺にも都合があるのでね」

男は961プロからやって来た。

本日出演している自社のアイドルのマネージャーである。

346プロのアイドルを痛い目に合わせれば上の役職につかせてやると。

黒井崇男の甘言に乗せられた男だった。

その結果今回の騒動を引き起こし、まさに大成功を迎える直前であった。



147:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 12:20:23.92 ID:+HqdMQOb0

男「さて、さっさと帰るとするか。こんな所にもういられねえ」

ブチュ。と果実の潰れる音が男の足元で耳に入ってきた。

男「あ?なんじゃこりゃ?苺?」

男「どこまで続いてんだこれ」

男は苺が自身の楽屋のドアまで続いてる事に気づき、そのまま中を確認しようとした。

男「俺の楽屋……?苺なんて食った覚えねえぞ」

男「誰かいんのか!」

男は周りに人がいるか確認もせず、大声で半ば強引にドアをこじ開けた。



148:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 12:21:54.70 ID:+HqdMQOb0

梶原「よう。上手くいったみたいで良かったな」

男「あんたは?」

梶原「梶原だよろしくな」

梶原と名乗る男のーーーーーー



149:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 12:23:34.98 ID:+HqdMQOb0









左手は手首から先が欠損していた。









150:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 12:25:31.48 ID:+HqdMQOb0

梶原「俺が今日この場に来なければお前は全てが上手くいっていたのにな」

梶原「今回みたいな馬鹿な真似をする奴だったら引っかかると思ってたよ」

そう……男は梶原の幼稚とも言える罠にまんまと引っかかってしまったのだ。

梶原「俺にとって今回の騒動はどうでもいい事だったが……」

男「じゃあ見逃してくれよ」

梶原「気が変わった」

男「勘弁してくれよ。金ならやるから見なかったことにしてくれないか」

梶原は男の耳が潰れている事を確認した後、投げ技で仕留めることを自らの中で決定した。

梶原「最初に言っておくぜ。俺はお前を投げ飛ばした後一撃で倒す」



151:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 12:27:20.78 ID:+HqdMQOb0

男「やれるもんならやってみな」

梶原「……」

男も梶原も言葉を発しない。

それはお互いがやり合うことを了承した事を意味していた。

男は中肉中背であるが、一般人とは違う点が一つだけあった。

男は961プロに入社する以前、総合格闘技に従事していて、その実力は折り紙つきであったこと。

8戦8勝…あの橋口信よりも実力が上だったと言われている。



152:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 12:28:03.79 ID:+HqdMQOb0

打、投、極……どれも高水準のものを持っており、何よりも投の部分を最も得意としていた。

男はドアを背面にし、梶原が動く瞬間を窺っている。

目の前には机、両脇には椅子があり、この狭い環境では男が動くには少し窮屈な状況である事から、梶原が仕掛けてくるのを待つ体勢に入った。

男は梶原が自らの荷物に手を掛けた事を確認した。

男「何してやがる」

梶原「お前にプレゼントがある。受け取れ」



153:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 12:28:48.22 ID:+HqdMQOb0

梶原は自らの荷物から何かを取り出し、それを男に向かって直線上に放り投げた。

男の顔面にそれが直撃した。

中身が飛び出し、男は全身に液体を浴びてしまっている。

そしてその牛乳だった残骸は床に大きく広がっていく。

梶原はあの時、及川雫から受け取った牛乳を男に投げつけたのだ。

男「何をするかと思えば…牛乳を浴びせて俺を怒らせる腹だった様だが空振りだ」

梶原「違う。牛乳で床が滑らないか?」

そう言って男は床を確認してしまった。

梶原「ブラフだ」



154:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 12:29:33.85 ID:+HqdMQOb0

その瞬間、梶原は目の前にある机を男に向かって蹴りで押し込んだ。

男「がぁ!」

男は机とドアに挟まれ、身動きが出来なくなってしまっている。

梶原は牛乳を煽るために使ったのではなく、机を滑りやすくさせるために投げつけたのであった。

男「無駄な小細工しやがって……」

男は間髪入れずに机を自らの体の前からどけ、牛乳が零れていない場所まで迅速に移動した。

と同時に、梶原は上着を脱ぎ終わっており、上半身を裸にすることを完了していた。



155:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 12:30:15.66 ID:+HqdMQOb0

梶原「これで思う存分やれるな」

男「殺す」

男は先程の梶原の言葉を反芻していた。お前を投げ飛ばしてその後一撃で倒すと言っていたことを。

だがそれは有り得ない事に気づく。

投げ技は男が知る限り両手が無くては難しい。片手でも釣り手のみで背負い投げ等出来ないこともないが、それが自身に通用しないことを知っている。

何故なら男は投の部分を最も得意としているからだった。



156:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 12:30:54.81 ID:+HqdMQOb0

男「梶原さんよ、俺は総合をやっていたんだ。」

男「あんたがどれ程出来るか知らんが勝てると思ってるのか?ましてや投げで」

梶原「試してみるか?」

男「面白いじゃないか。俺に投げで勝てるとおも」

男は途中で問答をやめ、動き出していた。何故なら話をするのが目的でなく

隙を作ることが目的だったから。

男は勝ちを確信した。懐に入りさえすれば投げ技を使って頭から落とせてしまうから。

男は目前の勝利に高揚感を抑えきれず、笑みが漏れてしまっていた。

これで終わりだ。

そう心の中で思った後、男は左手首を掴まれている事に気づく。



157:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 12:35:38.18 ID:+HqdMQOb0

男「手首を掴んでどうする?俺には右手も残ってるんだぞ」

梶原「いくぜ」

梶原は既にそれの体勢に入っていた。

梶原が繰り出そうとしているそれとは

それは香取神道流より伝わる柔術の奥義のうちの一つであり、少林寺拳法や合気道でも使われている技。

木の葉は決して強く握り潰さず、相手の体に力を伝える接点として

まず相手を一本足……片足荷重の状態にさせる。

すかさず四指→手首→肘→肩の順に遊びをとって、回転させて投げる技。

それとはすなわち



158:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 12:37:31.64 ID:+HqdMQOb0









梶原「木葉返」














159:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 12:44:03.69 ID:+HqdMQOb0

奇しくもその技を使った梶原の姿は------------

美しく踊る楓の木葉の様だった。

男「!?」

男は自分が投げられている事に気づくと焦りを隠せなくなってしまっていた。

何故自分が投げられているのだと。

宣言通りに投げられてしまったこと。

次は一撃で自分を倒す技が来る。

この時の予測は見事に的中してしまうこととなる。

梶原は既に必殺の体勢に入ってしまった。

足を振り上げ、男の心臓を目掛けて放たれるそれを冨田流ではこう呼んだ。



160:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 12:45:39.93 ID:+HqdMQOb0









梶原「金剛」











162:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 12:48:12.51 ID:+HqdMQOb0






散った木葉を踏み潰すかのように








それは男に突き刺さった。



164:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 12:52:18.31 ID:+HqdMQOb0

風の噂によるとあの男は警察に突き出されたらしい。

この俺が直々に手を下したんだ……そうなってもらわないと困る。

だがこの事が問題になり、俺が責任を取って辞職しなければならない事になった。

トーナメントに差し支えはないようなのが幸いか。

梶原「片桐か」

早苗「貴方辞める事になったんだってね。短い間だったけどお世話になりましたー」

梶原「色々と済まなかった。頑張れよ」

早苗「言われなくても」

早苗「ねぇ」

早苗「やるからには正々堂々勝ちなさいよね」

梶原「約束は出来ないな」

早苗「そう。勝手にすれば」



165:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 12:58:47.17 ID:+HqdMQOb0

結局こいつには嫌われたままで終わってしまったか。

まあ仕方ない。散々迷惑掛けたしな。

そうこうしてるうちに俺は346プロの正門まで辿り着いた。

二度と来ることはない。

もう少し情報が欲しかったが、やるべき事はやり終えたし充分な成果を得たと言えるだろう。

澤が来るまであと五分もない。

のんびり待つとしようか。



166:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 12:59:33.81 ID:+HqdMQOb0

楓「梶原さん」

高垣楓か。こんな俺に何の用だろう。

梶原「なんだ。お前には迷惑を掛けてしまったと思っている。済まなかったな」

楓「私の歌、聴いていただけましたか?」

梶原「勿論」

楓「いかがでしたでしょうか……?」

梶原「……」

梶原「さぁな。言うだけのことはあったんじゃないか」

はぐらかしてしまったが……落ち込むだろうな。

あれだけ自信満々に言ってたのだから。



167:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 13:02:35.09 ID:+HqdMQOb0

楓「ふふっ」

何が可笑しいのかわからんが、まぁいいだろう。

そうだ。こいつに返さなくてはならない物があった。

梶原「高垣。俺とぶつかった時の事を覚えているか?」

梶原「その時に名刺を拝借させて頂いた。返すぞ」

楓「いえ。それは貴方が持っていて下さい」

楓「少しですが共に働いた証として」

梶原「了承した」

梶原「俺はそろそろ行く。ではな」

楓「待ってください」

まだ何か用があるのか。俺の顔なんて見たくないはずだが。



168:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 13:03:35.93 ID:+HqdMQOb0

楓「これを受け取ってください」

これは……CD?自分以外の他のアイドルのも含まれてるな。

梶原「いいだろう。だが聴くかどうかは俺次第だ。期待はするなよ」

楓「わかりました。それと……」

楓「ありがとうございました。プロデューサー」



169:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 13:04:49.81 ID:+HqdMQOb0








最強の格闘技は何か!?













170:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 13:06:15.73 ID:+HqdMQOb0

澤「お久しぶりです梶原さん。暫く連絡が来ないと思っていたらまさかプロデューサーをしていたとは」

梶原「お前らに言う義理はないからな。俺が何をしていようが勝手だろう」

澤「そこに関してはお考えがあるのでしょうが…」

そうだ…始めはただ板垣組を乗っ取る保険になる材料と選手の情報を得る事のみが目的だったが…

いや、現にその目的は粗方果たした。



171:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 13:07:02.78 ID:+HqdMQOb0

ただ入江文学を殺す事とは関連しない事柄にも興味が湧いたと言うべきか。

あそこでプロデューサーとして働き、アイドルというのは自らの承認欲求を満たす自己顕示欲の高い阿婆擦れ共だけでない事がわかった。

むしろ誇り高い者もいると知れた。

俺がアイドルとして活躍出来るように依怙贔屓してやると提案しても誰一人として承諾しなかった事からそういった姿勢が伺えたしな。

本来そんな物がわかった所で何も勝利に繋がる影響は無いのだろうが、何故だか俺の心を掴んで離さなかった。



172:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 13:07:44.94 ID:+HqdMQOb0

高垣楓の様に他者に笑顔を与えようとする者。

復讐の為、すなわち自身の無念を解消する為に生きる俺が絶対に持たない哲学だが嫌いではない。

これらの出来事が生き方を曲げられる要因には至らなかったが、入江を葬ったら彼女等の行く末を見届けるのも悪くないかもしれない。

しかしそんなことは許されないな…俺ののこれは最早呪いに等しい。

葛藤が生まれる時点で既に曲げられてると言えなくは無いのか疑問であるがな。

そして思う事がある。



173:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 13:09:30.82 ID:+HqdMQOb0

道を違えてなければ俺にもそういう人生があったのか。

親父が死ななければ同じように子孫に梶原の技を伝える為に生きていたのか。

奪う者でなく与える者に…

だがそうはならなかった。

もう親父はいないし、生き返るなどという荒唐無稽な事象は起こりえない。

とどのつまり…

そんなたらればの話は既に無意味であるという事だ。



174:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 13:11:17.99 ID:+HqdMQOb0

澤「すみません。トーナメント開始に近づいてきたので梶原さんには一週間後、板垣組の部屋で過ごして頂きます」

澤「工藤がいた部屋と同じになってしまうのが恐縮ですが…」

梶原「わかった」

そういえば別れ際にCDを受け取っていたな。

梶原「なぁ澤、CDをかけてもいいか?」

澤「構いませんが…珍しいですね」

高垣楓の歌声が停車中の車内に響いた。

改めて魂の篭ったそれだという感想を抱かざるを得ない。

生放送でも聞いたが第三者目線になってCDで聴くのもまた感慨深い。



175:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 13:12:34.52 ID:+HqdMQOb0

澤「これって高垣楓ですよね。もしや担当していたのが…」

梶原「さあな。たまたま貰ったものに入っていただけだ」

感傷に浸るのはこれまでだ。そろそろ直近の工藤、石橋、佐川徳夫を排除する具体的な手段を固めなくてはならない。

もう堂々と彼女らの前に姿を現すことは叶わないだろう。

何せ人殺しになっているだろうし、俺も自決しているからな。





太陽のように人々を照らす表の住人は俺にとって眩しすぎる。

俺には日陰者がお似合いだ。

だが願わくばもう一度…



176:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 13:14:14.53 ID:+HqdMQOb0

多種ある格闘技が

ルール無しで戦った時……



177:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 13:14:46.45 ID:+HqdMQOb0

スポーツではなく……

目突き・金的ありの



178:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 13:15:47.65 ID:+HqdMQOb0

「喧嘩」で戦った時

楓「梶原修人…修人…シュート…うーん」



179:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 13:16:33.14 ID:+HqdMQOb0








最強の格闘技は何か!?











180:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 13:17:17.01 ID:+HqdMQOb0

梶原「澤…車を出せ」



181:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/10(月) 13:18:31.01 ID:+HqdMQOb0








--今現在最強の格闘技は決まっていない--










元スレ
梶原修人「ここが346プロか…」高垣楓「屍を使うなんてばかねえ♪」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1491732800/
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         コメント一覧 (18)

          • 1. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2017年04月10日 19:04
          • タイトル見た瞬間リアルに鼻汁吹き出したわwww
            まだ読んでないがどうクロスすんねんw
            ゆっくり読ませてもらいます
          • 2. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2017年04月10日 19:52
          • 1 ガブリールじゃないので星1つです
          • 3. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2017年04月10日 19:59
          • タイトルで笑った
            喧嘩稼業早く続き見たいわ
          • 4. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2017年04月10日 20:22
          • 1 アホみたい
          • 5. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2017年04月10日 20:30
          • まだ見ていないけど喧嘩稼業には数多の女子高生ハンター(中学生以下でもイケル)がいるからアイドルと絡ませやすいな
          • 6. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2017年04月10日 20:41
          • アイドル達が梶原の価値観で客観化され、あくまで梶原視点主体で話が進む点が良かった
            最初と最後で梶原の346のアイドルに対する評が微妙に変化しているのにニヤニヤさせられる
            途中挟まれる他の選手達の小ネタも面白かったわ
          • 7. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2017年04月10日 20:45
          • いいねこのミスマッチ気に入った
            梶原が終始ぶれずアイドルサイドもきっちりやり返してるのがよかった

            ただ一つ間違ってるとするならあっこは2chじゃないAチャンネルだ
            「ここは別件バウアー、ライアーゲームだ」とかやってたのって何年前だろうな
          • 8. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2017年04月10日 21:05
          • 梶原さんは陰陽トナメ後に死ぬつもりなんてなかったろ
            トーナメント前から本気で板垣組乗っ取りを考えて布石を打ってる
            ちゃんと稼業読んでるんか
          • 9. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2017年04月10日 21:28
          • タイトルで赤屍Pが出るのかと
          • 10. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2017年04月10日 22:12
          • 喧嘩サイドの出来が若干微妙なくらいかな。全体的にはそれなりだと思うよ
          • 11. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2017年04月10日 22:45
          • 目を疑うとは正にこのスレタイのことよ
          • 12. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2017年04月11日 00:04
          • ※8どうやら致命的なミスを犯してしまったようだな
            おそらく文さんと戦う前の梶原の決意がトーナメント前まで変わってないと勘違いしたんだろう
          • 13. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2017年04月11日 03:10
          • こんな僕に優しくしてくれるなんて…
            もしかして楓さんは父さんなのかもしれない
          • 14. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2017年04月11日 10:23
          • 無理矢理な展開ばっかだな。
            人間性は見習わなくて良いけど、少しは木多の創作力を見習え。人間性は絶対に見習わなくて良いけど。
          • 15. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2017年04月11日 11:05
          • ※13あー、やばいやつだ
          • 16. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2017年04月11日 17:50
          • 梶原さんSSでも大物ぶった小物で草
            終始アイドルにやられっぱなしやんけ
          • 17. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2017年04月11日 19:03
          • ※16
            梶原さんらしくていいと思いました(小並感)
          • 18. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2017年04月11日 20:34
          • 良いやん
            梶原さんに幸あれかし

        はじめに

        コメント、はてブなどなど
        ありがとうございます(`・ω・´)

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