朋「寺生まれのいる事務所」

1: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 18:26:56.14 ID:zKH7IeGs0

前の
こずえ「こずえはねー……おにんぎょうなのー……」

寺生まれのPの番外編です。日常的な話です



2: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 18:28:09.50 ID:zKH7IeGs0

朋「MV?」

モバP「ああ」

モバP「今度、みんなに新しい曲を歌ってもらうんだが、そのMVを録ることになった」

芳乃「ほー……」

芳乃「それはまたー……ふふー」

茄子「楽しみですねー♪」

芳乃「うむー」

聖「あの……その曲はどんなのなんですか……?」

モバP「桜の頃って曲で、ここにデモ音源がある」

モバP「聞いてみるか?」

朋「もちろん!」

モバP「ん、じゃあ流すぞ」

歌鈴「……わぁ……」

歌鈴「素敵な曲……ですねー……はわぁ……」

朋「まさに和……って感じね」

茄子「私たちにぴったりですね♪」

芳乃「うむー」

朋「寺生まれも神社生まれもいるしね」

モバP「俺は歌わないけどな」

聖「……早く歌ってみたいな」

茄子「そのためにもたくさんレッスンしなきゃですねー♪」

聖「うん……!」

モバP「そんなわけで、しばらくはこの曲のためのレッスンが多めになるから、よろしくな」

歌鈴「わかりましたっ!」

芳乃「ではみなみなさまー、がんばりましょー」

茄子「おー♪」

聖「おー……!」

朋「おー!」



3: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 18:28:56.33 ID:zKH7IeGs0

みく「ただいまー」

こずえ「ただいまー……」

みく「……あれ、みんな腕上げてどうしたの?」

歌鈴「次のお仕事の話を聞いてたんです」

こずえ「おしごとー……?」

芳乃「うむー」

朋「今度、あたしたちの新曲のMV録るんだって」

みく「へー」

こずえ「えむぶいってなあに……?」

茄子「MVは……うーん……」

茄子「……歌って踊ること、ですかね?」

こずえ「ふーん……こずえもできるよー……」

こずえ「~♪」クルクル

茄子「あらかわいい♪」ナデナデ

こずえ「えへー」

みく「それってみくも歌うのー?」

モバP「そのつもりだ」

モバP「……もちろん嫌だったら断ってもいいが」

みく「そんなわけないにゃ!」

みく「ね、ね、みくにも曲聞かせて!」

モバP「おう」



4: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 18:29:38.36 ID:zKH7IeGs0

モバP「こずえはどうする?」

こずえ「うたっておどるのー……?」

モバP「……まあそうだな」

こずえ「んー……」

こずえ「……」

こずえ「わかったー……そのおねがいかなえるよー……?」

モバP「いや……お願いじゃなくてな」

こずえ「でも……ねがってるよー……?」

モバP「……」

こずえ「こずえはかがみだからー……ちゃんとおねがいをかなえるのー」

モバP「……ん、わかった」

こずえ「えへー……」

芳乃「では、共にがんばりましょー」

こずえ「うん、がんばるー……」

モバP「……じゃ、とりあえず話はこれでおしまいだ」

モバP「みんな、よろしくな」

茄子「はーい♪」

歌鈴「がんばりますっ!」



5: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 18:30:59.88 ID:zKH7IeGs0

朋「……そういや、こずえちゃんはみくちゃんと何して遊んでたの?」

こずえ「おさんぽしてたのー……」

こずえ「あのねー……すごかったよー……」

こずえ「ねこがいっぱいでー……いっしょにころがってー……」

こずえ「ふわふわー……ふわぁー……」

聖「わぁ……気持ちよさそう……」

こずえ「うん……きもちよかったのー……えへー……」

こずえ「まだぽかぽかがのこってるのー……」

こずえ「ほらー……ぎゅー……」

聖「ひゃっ……」

こずえ「どうー……?」

聖「……うん……ぽかぽかしてるかも……ふふ」

芳乃「……うむー」

芳乃「本日も平和でしてー」

朋「……そうね、ふふっ」



6: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 18:32:07.68 ID:zKH7IeGs0

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藍子「いらっしゃいませー」

朋「やっほー、藍子ちゃん」

藍子「あっ、朋さん!」

みく「みくもいるよー」

藍子「わぁ、みくさんも!」

歌鈴「えっと……こんにちは」

藍子「あ……えーっと……」

藍子「……歌鈴さん!」

歌鈴「!」

歌鈴「わっ、私のこと知ってるんですか!?」

藍子「はい。この前テレビで朋さんと一緒に出ているのを見ましたので」

歌鈴「そうなんだ……はわぁ……」

藍子「あっ、私は高森藍子って言います!」

歌鈴「あっ、はっ、はひっ! 歌鈴です! よろしくおねがいしましゅっ!」

歌鈴「……あうぅ」

藍子「ふふっ。よろしくね、歌鈴ちゃん」

朋「……とりあえず席に案内してもらってもいい?」

藍子「あっ、そうでしたね!」

藍子「では、こちらへどうぞ♪」



7: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 18:32:40.13 ID:zKH7IeGs0

藍子「お待たせしました、これが朋さんと歌鈴さんの紅茶で、こっちがみくさんのミルクです」

朋「ありがと!」

歌鈴「ありがとうございますっ!」

みく「ありがとにゃ!」

藍子「ふふっ」

藍子「……よいしょっと」

みく「……あれ?」

朋「戻らないの?」

藍子「戻りません♪」

歌鈴「えっ……だ、大丈夫なんですか……?」

藍子「うふふっ、さっき休憩もらったから大丈夫ですっ」

歌鈴「あ、そうなんだ……じゃあ、大丈夫なのかな……」

藍子「はい!」

藍子「なので……たくさんお話しましょう♪」



8: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 18:34:10.98 ID:zKH7IeGs0

朋「その後調子はどう?」

藍子「とっても元気ですよ♪」

藍子「もう時間制限を考える必要もないですし……のびのびと、平和に暮らしてます」

朋「ん、そっか」

歌鈴「朋ちゃんたちから聞いてましたけど……いろいろ大変だったんですね」

藍子「……はい」

藍子「でも、全部解決してからお店もゆっくりとですけど客足が戻ってきてて……」

藍子「……ふふっ、毎日を楽しんでます」

藍子「それもこれも……みなさんのおかげです」

みく「みくたちが助けたわけじゃないけどねー」

藍子「ううん、みなさんに会えてなかったら……私はきっと……」

藍子「……だから、みなさんのおかげなんです」

藍子「ありがとうございました……本当に……」

朋「……いえいえ」

みく「にゃはは、どういたしましてー」

歌鈴(……やっぱりお兄さんって、すごいな)

歌鈴(私が助けた人たちもそう思ってくれてるのかな……)

歌鈴(そうだったら……ちょっとくすぐったいかも、ふふ)



10: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 18:34:48.97 ID:zKH7IeGs0

藍子「そういえば、こんなうわさを知ってますか?」

みく「うわさ?」

藍子「はい……最近、この辺に除霊師が出るみたいなんです」

朋「……霊じゃなくて、除霊師?」

藍子「そうですね」

藍子「突如どこからともなく現れては光を発して、『除霊は終わりました。もう危険はありません』と一言だけ残して去っていく……そんな除霊師がこのあたりに出るみたいですよ」

朋「へー……除霊ねぇ……」

みく「……だってにゃ、歌鈴ちゃん」

歌鈴「わぁ……ほ、本当にうわさになっちゃってるんだ……恥ずかしい……」

藍子「えっ、歌鈴さんって除霊できるんですか?」

歌鈴「えっと……ま、まあ一応……はい……」

藍子「わぁ……すごいですね……」

歌鈴「そっ、それほどでも……えへへ」

藍子「じゃあ、このうわさは歌鈴さんのことだったんですね」

歌鈴「たぶん……」

藍子「ってことは、シスターさんの服を持ってるんですか?」

歌鈴「……へ?」

藍子「うわさだと、その除霊師はシスターみたいな格好をしていたみたいですけど」

歌鈴「……」

藍子「……歌鈴さん?」

歌鈴「……ひゃ」

歌鈴「ひゃああああああぁぁぁぁぁ!」

藍子「歌鈴さん!?」



11: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 18:36:42.92 ID:zKH7IeGs0

藍子「どっ、どうしたんですか……!?」

歌鈴「あうぅ……」

歌鈴「あ、穴があったら埋まりたいです……」

藍子「……?」

朋「あー……たぶん、その除霊師歌鈴ちゃんじゃないのよ」

みく「歌鈴チャンはシスターじゃなくて巫女さんだからにゃ」

みく「で、勘違いしちゃった自分に気づいて……」

歌鈴「説明しないでください……!」

歌鈴「うぅ……じ、人生で一番恥ずかしいかも……」

歌鈴「あうぅ……時間を戻したい……」

みく「ふふ……後でみんなにいいふらそっと」

歌鈴「だっ、ダメですっ!」

歌鈴「絶対に! ダメ! ダメですっ!」

みく「どーしよっかにゃー?」

歌鈴「本当にっ! 恥ずかしさで死んじゃいますから!」

みく「んー」

みく「そういえばみくハンバーグが食べたくなってきたにゃー?」

歌鈴「……じゃあ、後でハンバーグあげますから!」

みく「それなら黙っとこーっとー♪」

みく「にゃふふ……ハンバーグ待ってるねー♪」

歌鈴「うぅ……」

朋「……あくどいことやってるわねー」

みく「にゃはは。たまには妖怪らしいところを見せないとにゃー」

朋「妖怪らしさとは違うと思うけど……」



12: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 18:39:17.37 ID:zKH7IeGs0

朋「まあ……うん、ドンマイ」

歌鈴「うぅ……」

歌鈴「……夢だったりしないかなぁ」

藍子「でっ、でも! あの除霊ができるのは本当なんですよね?」

歌鈴「……はい」

歌鈴「シスター服は着てませんけど……」

藍子「じゃあ、いつもはどんな服を着てるんですか?」

歌鈴「えっ……」

歌鈴「えっと……普通の私服か……巫女さんの服……?」

藍子「じゃあ、巫女さんの除霊師も出たってうわさを流します!」

歌鈴「えっ……!?」

藍子「がんばって広めますので!」

歌鈴「や……いやいやいや!」

歌鈴「それはっ……なんかちょっと……違う恥ずかしさが……」

藍子「そうですか……?」

歌鈴「あの……気持ちだけ受け取っておきますね」

歌鈴「ちょっとたったら戻ると思うので……もう少しだけちょっと……もだえさせてください……」

歌鈴「……うぅ」

朋「……こういう勘違いって結構気恥ずかしくなるわよね」

朋「気持ちはわかるわ」

歌鈴「うぅ……!」




13: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 18:44:02.84 ID:zKH7IeGs0

朋「それにしてもシスターの除霊師ねぇ」

みく「そんなやついたんだねー」

朋「ね、あたしも初めて聞いた」

藍子「結構最近のうわさみたいですからね」

藍子「もしかしたら、最近引っ越してきたのかもしれません」

朋「あー……」

みく「……みくも出歩く時気をつけなきゃかな?」

朋「かもね」

歌鈴「……私は大丈夫だと思います」

みく「あ、復活した」

歌鈴「あはは……なんとか……」

歌鈴「……こほん」

歌鈴「除霊をしてるってことはいろんな霊を見てるってことですから」

歌鈴「全部が全部悪い霊だとは思ってないと思います」

歌鈴「だからきっとみくちゃんも。出会ってすぐに変なこと去れるなんてことはないと思いますよ?」

みく「……ふーん」

朋「でもさっき、みくちゃんに脅されてたよね?」

歌鈴「……やっぱりみくちゃんは悪い妖怪ですから危ないかもしれませんね」

みく「うにゃ!?」

歌鈴「退治されちゃうかも……ううん、今私が退治しなきゃ……!」

みく「にゃ……ま、待った! 待った!」

歌鈴「すぅ……」

みく「え、本当!? 本当にやるの!?」

歌鈴「……なんだかおまんじゅうが食べたい気分になってきました」

みく「……わ、わかったにゃ! 後で買ってくるから!」

歌鈴「ふふっ。やっぱりみくちゃんは良い妖怪ですから。大丈夫だと思います」

みく「うにゃぁ……仕返しされたにゃぁ……」

朋「ふふっ」

藍子「うふふっ♪」



14: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 18:45:47.03 ID:zKH7IeGs0

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菜々「こんにちはー!」

芳乃「おや、菜々殿ー」

まゆ「うふ……こんにちは」

茄子「あら、まゆちゃんも。お久しぶりですねー」

まゆ「ええ……お久しぶりです……」

まゆ「……いろいろご迷惑をおかけしました」

茄子「ふふっ、その話は水に流しましょー♪」

茄子「あれはまゆちゃんが変なのに憑依されていたからですから、気にしてませんよー」

まゆ「……ありがとうございます」

茄子「いえいえ」

茄子「それに、面白い経験でもありましたしね、ふふっ」

茄子「人にあんなに好かれたり、刃物を振り回されたりするなんて……ふふっ、面白い経験でした

まゆ「は、はぁ……」

芳乃「通常運転でしてー、気にすることはなくー」

芳乃「それより、菜々殿もお変わりありませぬかー?」

菜々「はいっ!」

菜々「むしろあれから元気がたっくさん湧いてきまして!」

菜々「一時間以上動けますし! いっぱい動いてもなかなか息切れしませんし!」

菜々「スーパーウサミン星人になれそうです!」

芳乃「金髪になるのでしてー?」

菜々「気持ちの上では!」

芳乃「ほー……」



15: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 18:47:16.34 ID:zKH7IeGs0

まゆ「……歌鈴さんはいませんか?」

茄子「歌鈴ちゃんは……今レッスン中ですね」

まゆ「あら……残念。お礼を言いたかったんですけど……」

茄子「あ、じゃあ伝えておきますねー♪」

まゆ「ありがとうございます……うふふ」

芳乃「本日は何用でしてー?」

まゆ「いえ……この前長期ロケがありまして」

菜々「そのときのお土産を!」

芳乃「わたくしたちにー?」

まゆ「はい。まゆと菜々さんと……今日は用事で来れなかったんですけど、ほたるちゃんの三人で選んだんです」

まゆ「よければ……どうぞ♪」

茄子「わぁ……ありがとうございますー♪」

まゆ「とってもおいしいお菓子でしたよ」

芳乃「ほー」

芳乃「……なれば一口いただきましょー」

菜々「一口といわず何口でもどうぞっ」

茄子「うふふ」

茄子「それじゃあ、いただきまーす♪」

茄子「……本当に美味しいですねー♪」

芳乃「うむうむー、うまいのでしてー」

菜々「ふふっ、よかったです!」

菜々「さあ、じゃんじゃん食べてください!」

芳乃「うまうまー……手が止まりませぬー」

茄子「皆さんの分を残しておかないといけませんけど……もうひとつだけ♪」

まゆ「……うふふ」



16: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 18:48:07.84 ID:zKH7IeGs0

こずえ「おいしいにおいー……」

芳乃「おや、こずえ殿ー」

茄子「起きちゃったんですねー」

こずえ「……?」

こずえ「それはー……?」

芳乃「菜々殿とまゆ殿のお土産でしてー」

こずえ「ななー? まゆー?」

菜々「こんにちは!」

まゆ「うふ……お邪魔してます」

こずえ「こんにちはー……ふわぁ……」

芳乃「おひとついかがー?」

こずえ「もらうー……あむー……」

こずえ「……おいしいのー……えへー」

菜々「アイドルの子ですか?」

茄子「はい♪」

茄子「えっと……色々あってこの事務所の仲間になったこずえちゃんです♪」

こずえ「んー……?」

こずえ「あー……こずえだよー……」

こずえ「よろしくー……ななー、まゆー」

まゆ「うふふ、よろしくお願いしますねぇ」

菜々「よろしくお願いしますっ!」



17: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 18:50:28.05 ID:zKH7IeGs0

こずえ「あむあむ……ふわぁ……」

菜々「いやー、それにしても可愛い子ですねー!」

こずえ「ほぇー……こずえかわいいー……?」

菜々「お人形さんみたいで、本当に可愛い!」

こずえ「……えへー」

菜々「あぁー! 可愛いですねー! よしよしー!」ナデナデ

こずえ「わぷっ……ふわぁ……」

茄子「親戚みたいな可愛がり方ですねー」

芳乃「うむー」

菜々「よーしよーし……こずえちゃんは何歳なんですかー?」

こずえ「こずえー?」

こずえ「こずえはねー……いちー……にー……さんー……よんー……ごー……ろくー……」

こずえ「ろくさいだよー」

菜々「へぇー……六歳なんですねー……」

菜々「……六歳!?」

こずえ「ふわぁー……?」

菜々「それはそれは……最近の子ってこんなに成長早いんですねー……」

まゆ「それにしても大きすぎるような気がしますけど……」

芳乃「……まあ、色々ありましたゆえー」

まゆ「色々……」

菜々「へ、へぇー……」

茄子「……知ってました、芳乃ちゃん?」コソコソ

芳乃「いえ……初耳でしてー」コソコソ

芳乃「幼き年頃とは思っていましたがー」

茄子「六歳なら……芳乃ちゃんと同じなら今十歳でしょうか?」

芳乃「わたくしは四年では神になりきれなかったゆえー、神へと至ったのならばさらに上のー……十一ではー?」

まゆ「……お二人とも、どうしたんですか?」

茄子「あ、いえ。なんでもありませんよー?」

芳乃「……後でみなにもつたえましょー」コソコソ

茄子「そうですね」コソコソ

菜々「……?」



18: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 18:50:55.61 ID:zKH7IeGs0

まゆ「あっ、ところでなんですけど……少し相談に乗ってもらっていいですか?」

茄子「相談ですか?」

まゆ「はい」

まゆ「……もしかしたら、まゆの時のようなことになっているかもしれないので」

芳乃「ふむー……」

菜々「……まゆちゃん、あの話ですか?」

まゆ「ええ」

まゆ「きっとお二人なら……いえ、この事務所の人ならなんとかできるんじゃないか……って」

菜々「……そうですね」

芳乃「……うむ、聞きましょー」

まゆ「……ありがとうございます」

まゆ「その……最近まゆたちの事務所に怪物が現れるんです」

茄子「怪物……ですか?」

まゆ「はい」

まゆ「……それが現れるときはあたりが真っ暗になるので……正確な姿かたちはわかりません」

まゆ「ただ……緑色の目が光っていたそうです」

芳乃「……そなたは見ていないのでしてー?」

まゆ「ええ。まゆも、菜々さんも……」

菜々「……あと、ほたるちゃんも見ていません」

菜々「なので、聞いた話なんです……姿かたちに関しては」

芳乃「……ふむー」

菜々「どうやって事務所に入ったのか、どうやって出て行ったのか……それも見た人はいません」

菜々「気がついたら怪物が暴れていて、いつのまにかいなくなっているそうです」



19: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 18:52:50.88 ID:zKH7IeGs0

まゆ「幸いにもまだ人に被害は出ていません」

まゆ「ただ……部屋が荒れたり、ものが壊されたりはしているんです」

まゆ「なので……いつ、人に被害がでるか……って考えてしまって」

茄子「なるほどー」

まゆ「……この怪物はなんだかわかりますか?」

こずえ「みどりのめをしたかいぶつー……」

芳乃「……としかわかりませぬー」

芳乃「わたくしたちはさほど知識があるわけではないゆえー」

茄子「そうですね。正体が何かは……」

まゆ「……そうですか」

芳乃「しかし、もっと頼りになるものもわたくしたちにはいましてー」

芳乃「ゆえに、今の話をそのものたちに話してみましょー」

まゆ「……ありがとうございます」

菜々「ありがとうございます!」

茄子「いえいえ……ふふっ、きっとすぐに解決してくれると思いますよー♪」

芳乃「うむ……このようにしてー」

芳乃「破ぁー!」

茄子「ふふっ、上手上手」ナデナデ

芳乃「こら」

茄子「あら、怒られちゃいました」

こずえ「こずえもー……はぁー……」

菜々「ふふっ、可愛い可愛い」ナデナデ

こずえ「えへー……」

菜々「お持ち帰りたいくらい!」

芳乃「それはダメでしてー」

菜々「冗談ですよ冗談!」



20: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 18:54:43.11 ID:zKH7IeGs0

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泰葉「あっ」

小梅「あ……!」

聖「あっ……!」

聖「えっと……お久しぶりです……えへへ」

歌鈴「あれ、聖ちゃんお知り合いですか?」

聖「うん……友達の小梅ちゃんと……」

小梅「えへへ……こんにちは……」

歌鈴「こんにちは、小梅ちゃん」

聖「あと……先輩の泰葉さん……」

泰葉「こんにちは」

泰葉「……先輩!?」

聖「うん……色々なことを教えてもらったから……」

泰葉「あ、うん……確かに教えたけど……」

聖「だから……芸能界の先輩」

泰葉「う、うーん……そうなるのかな……?」

歌鈴「……えっと」

歌鈴「こんにちは、泰葉……先輩?」

泰葉「泰葉で大丈夫ですっ!」

小梅「えへへ……泰葉先輩……♪」

泰葉「小梅ちゃんもやめて!」



21: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 18:55:47.29 ID:zKH7IeGs0

泰葉「まったく……」

小梅「ふふ……ごめんなさい」

聖「つい……」

歌鈴「ふふっ……あっ、私は道明寺歌鈴ですっ!」

泰葉「歌鈴ちゃんね……うん、よろしく」

小梅「よろしく……」

歌鈴「はいっ、よろしくお願いしますっ!」

小梅「あと……あの子も」

歌鈴「あの子……あっ、もしかして小梅ちゃんの隣の子ですか?」

小梅「わ……見えるの……?」

歌鈴「はいっ、手を振ってる子ですよね?」

小梅「うん……うん……!」

小梅「あのね……私の友達なの……」

歌鈴「へぇ……こんにちは」

歌鈴「……あ、ご丁寧にどうも……」

小梅「……聖ちゃんの事務所って、やっぱりすごいね……!」

聖「ふふっ……」



22: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 18:57:09.08 ID:zKH7IeGs0

泰葉「お二人はレッスン……ですよね、ここにいるんでしたら」

聖「うん……」

聖「今度新曲のMVを録ることになって……そのための」

泰葉「へぇ……いいですね」

小梅「どんな曲なの……?」

歌鈴「和風で……えっと、綺麗な曲で……すごいんですっ」

泰葉「す、すごいの……?」

歌鈴「はいっ!」

聖「こんな感じの曲です……~♪」

小梅「わぁ……」

聖「~♪……っと」

聖「……まだ歌詞は覚えきれてないんですけど……こんな感じです」

小梅「聖ちゃん……上手……」

泰葉「いい曲ですね……ふふ、もう気に入っちゃったかも」

聖「ありがとうございます……ふふ、嬉しい……」

小梅「MVはどこで録るの……?」

歌鈴「えっと……神社って言ってました」

小梅「神社……」

歌鈴「はい! ちょっと遠いところの神社で……」

小梅「あ、そうなんだ……見に行こうかと思ってたけど……難しいかな……?」

泰葉「そうですね……私たちもお仕事がありますし」

小梅「残念……」

聖「……えっと」

聖「完成したら……見せてよかったら見せますね」

小梅「わ……ありがとう」

聖「ううん……友達だから……ふふ」



23: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 18:58:17.94 ID:zKH7IeGs0

歌鈴「お二人もレッスンですか?」

泰葉「うん……正確には三人だけど……」

聖「三人……?」

聖「……あっ」

小梅「あ、あの子は違うよ?」

聖「そうなんだ……じゃあどこに……?」

泰葉「あはは……ちょっと恥ずかしがりやさんだから、きっとその辺に隠れてるんだと思う」

歌鈴「あ、そうなんですか」

聖「……」キョロキョロ

小梅「……探してるの?」

聖「うん……少し気になっちゃって……」

小梅「そうだよね……」

小梅「……呼んだら来るかな……?」

泰葉「どうだろう……呼んでみる?」

小梅「せっかくだから……ちょっと呼んでみるね」

小梅「じゃあ、伝えてきてくれる?……ふふ、ありがと」

泰葉「……あの子に頼んだの?」

小梅「うん」

小梅「驚くかな……ふふ」

泰葉「……絶対驚くと思う」



24: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 18:58:57.46 ID:zKH7IeGs0

小梅「あ、お帰り……どうだった……?」

小梅「……」

小梅「……気絶しちゃった?」

泰葉「やっぱり……」

歌鈴「まあ……幽霊に急に話ししかけられたらそうなりますよね」

聖「うん……私もたぶんびっくりしちゃうし……」

泰葉「……とりあえず助けに行こ、小梅ちゃん」

小梅「うん……どこにいたの?」

小梅「あっち……? うん、うん……わかった」

小梅「それじゃ……またね」

聖「あ、うん。また……」

泰葉「あの子は……また機会ができたときにでも紹介しますね」

小梅「あの子はもう紹介したよ?」

泰葉「そっちじゃないです!」

小梅「ふふ……冗談……♪」

泰葉「もう……」

泰葉「……それじゃ、また」

泰葉「MVの完成楽しみにしてますね」

歌鈴「ありがとうございますっ!」



25: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 18:59:24.39 ID:zKH7IeGs0

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瑞樹「やっほー。ちひろちゃん」

ちひろ「……何しにきたんですか?」

瑞樹「随分けんか腰ねぇ。せっかく会いに来たっていうのに」

ちひろ「貴方のせいで面倒なことになりましたからね」

瑞樹「ふふ、ごめんなさいね」

瑞樹「でも私は遠くから見てて楽しかったわよ」

ちひろ「性格悪いですね」

瑞樹「あなたほどじゃないわ」

ちひろ「……それで、なんの用ですか?」

瑞樹「んー、その後どうかなーって見に来ただけよ」

瑞樹「全部無事解決したみたいだけどね」

瑞樹「こずえちゃんも、歌鈴ちゃんも」

ちひろ「……ええ」

ちひろ「久しぶりにあんなに労力を使いましたけどね」

瑞樹「苦戦してたものねー」

ちひろ「瑞樹さんが笑ってた意味がよくわかりましたよ」

瑞樹「ふふっ、あれは見てて面白かったわ」

ちひろ「……見てたんでしたら、手伝ってくれてもよかったのに」

瑞樹「ちひろちゃんだったら手伝ってた?」

ちひろ「いいえ」

瑞樹「そういうことよ」



26: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 19:00:37.53 ID:zKH7IeGs0

こずえ「なんのおはなしー……?」

瑞樹「あら、こずえちゃん。久しぶりー」

こずえ「あ、みずきー……」

瑞樹「ふふ、覚えていてくれたのね」

瑞樹「お姉さん嬉しいわ」ナデナデ

こずえ「えへー……」

瑞樹「……ふーん」

瑞樹「本当にちひろちゃんがんばったのね」

ちひろ「……どういう意味ですか?」

瑞樹「ちょっと過去を覗いただけよ」

瑞樹「……ふふっ。じゃあ頑張ったちひろちゃんにプレゼントをあげるわ」

ちひろ「いりません」

瑞樹「やあねぇ、そんな邪険にしないで……あなたの今の悩みがすぐに解決するプレゼントよ」

ちひろ「……」

瑞樹「今、撮影場所の神社が使えなくなって困ってるんでしょ?」

ちひろ「……」

瑞樹「その代わりの神社を探すのに苦労してるみたいね……でも思い返してみて」

瑞樹「あなたの居場所はどこ?」

ちひろ「!」

瑞樹「ふふ……灯台元暮らしって感じかしら?」

ちひろ「……」

ちひろ「……悔しいけど助かりました。お礼は絶対に言いませんけど」

瑞樹「別にいいわよ」



27: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 19:01:48.18 ID:zKH7IeGs0

瑞樹「それにしても……丸くなったわねぇ、ちひろちゃん」

ちひろ「そんなことはありませんけど」

瑞樹「そんなことないわよ。ねぇこずえちゃん?」

こずえ「まるくー……」

こずえ「ちひろー……ふとったー……?」

ちひろ「太ってません!」

瑞樹「ふふっ」

ちひろ「……まったく……どこを見てそう思ったんですか?」

瑞樹「どこだと思う?」

ちひろ「知りませんよ」

瑞樹「答えはヒミツ♪」

ちひろ「……はぁ」

瑞樹「ふふふっ。それじゃ、私はそろそろ帰るわ」

ちひろ「……そうですか」

ちひろ「それじゃ、私も色々お世話になりましたから、瑞樹さんにプレゼントを差し上げます」

瑞樹「あら、何をくれるのかしら?」

ちひろ「えーっと……ここの山のこの辺に秘湯があるそうですよ?」

瑞樹「本当?」

ちひろ「ええ。それも若返りの効能があるみたいです」

瑞樹「へぇ……早速行ってくるわ」

ちひろ「ええ、行ってらっしゃい」

瑞樹「じゃあね、ちひろちゃん」



28: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 19:02:38.04 ID:zKH7IeGs0

こずえ「……ちひろー」

ちひろ「あら、どうしました?」

こずえ「うそついたー……?」

ちひろ「……」

こずえ「こずえにはわかるよー……かがみだからー……」

ちひろ「あー……そういえばそうでしたね」

ちひろ「ええ、嘘をつきましたよ」

ちひろ「あそこに言っても汚い沼しかありません」

こずえ「どうして嘘ついたのー……?」

ちひろ「……ずっと思ってましたから」

ちひろ「次瑞樹さんにあったら絶対に嫌がらせしようって」

こずえ「ふーん……」

こずえ「こずえがねがいをかなえるー……?」

ちひろ「それは結構です」

こずえ「そっかー……」

ちひろ(……さて)

ちひろ(瑞樹さんのアドバイスどおりにするなら……場所はあそこですね)

ちひろ(確かにあそこなら色々楽ですし……瑞樹さんの言うとおりにするのはしゃくですが)

ちひろ(……認めてくれるといいんですけど)



29: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 19:03:51.20 ID:zKH7IeGs0

==============================


ちひろ「――というわけで、予定してたロケ地が使えなくなりました」

朋「えっ!?」

歌鈴「ど、ど、どうするんですか……!?」

モバP「……代わりのロケ地を探すしかないが……」

ちひろ「はい……なので、代わりの場所を色々考えてみました」

ちひろ「……で、私が選んだのは、歌鈴ちゃんの家の神社です」

歌鈴「!」

ちひろ「そこでしたら許可を取る必要もないですし、変な理由で使えなくなることもないでしょう」

ちひろ「万が一何かあるとしても、今の私はあの神社が家みたいなものですから、どうとでもできます」

モバP「……確かにな」

ちひろ「近隣住民の目を欺くことだって簡単ですし、望むような景色を作ることだってできます」

ちひろ「もちろんその分対価はいただきますが」

モバP「わかってるよ」

モバP「……だが、確かにいい提案ではあるな」

モバP「……どうする?」

芳乃「ふむー……」

みく「みくは別にいいと思うけど……」

歌鈴「……」

歌鈴「……そうですね、私もそれでいいと思います」

モバP「そうか……」

歌鈴「はい。確かにちひろさんの言うとおりですから」

歌鈴「それに……たまには様子を見に行かなきゃですしね」

モバP「……わかった」

朋「歌鈴ちゃんが良いって言うなら別に異論はないわ」

芳乃「うむー、わたくしも賛成でしてー」

聖「……うん」

茄子「賛成ですー♪」

モバP「……じゃあ決まりだな」

モバP「それじゃあ、歌鈴のとこの神社でMVを録ることにしよう」



30: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 19:04:44.83 ID:zKH7IeGs0

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

歌鈴「つきましたっ!」

みく「へぇ……ここが歌鈴ちゃんの神社……」

みく「……思っていたより綺麗にゃ」

歌鈴「そうですね……」

歌鈴「ずっと来てなかったから……もっと汚いかと思ったのに……」

ちひろ「私が掃除してましたからね」

歌鈴「えぇっ!?」

ちひろ「ここでの信仰も私の糧になりますから」

ちひろ「無人とはいえ……綺麗にしていたら寄ってくる人も多いでしょう?」

歌鈴「なるほど……」

朋「……また誰かの願いを叶えたりしてるの?」

ちひろ「いいえ、今はしていませんよ」

朋「……そう」

ちひろ「それでもここでの願いが叶ったと錯覚した人がいる、そういった人が私を信じる」

ちひろ「そうすることで私の糧となるんです」

ちひろ「いつかの朋ちゃんのものに比べたら微々たるものですけどね」

朋「……」

モバP「……二度とするなよ?」

ちひろ「ええ。そういう約束ですから」

ちひろ「もっと手っ取り早くすむのにと思うときもありますけど……っと」

ちひろ「とりあえず結界張りますね。外の人が入ってこれず、また中の様子も知られないように」

モバP「ああ」



31: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 19:05:23.13 ID:zKH7IeGs0

ちひろ「……はい、終わりました」

モバP「ん、ありがとう」

ちひろ「次は……桜と満月の夜が必要なんでしたっけ?」

モバP「そうだな」

みく「そんなの用意できるの?」

ちひろ「神様ですから」

みく「……本当になんでもありにゃあ」

ちひろ「まあ、全世界を……っていうのは難しいですけど、この小さな空間くらいならって感じですね」

みく「ふーん……」

ちひろ「それじゃ、用意しますね」

ちひろ「まずはここらいったいを夜に……んー……」

こずえ「さくらがほしいのー……?」

モバP「ん……ああ、そうだな」

こずえ「そっかー……」

こずえ「じゃあそのねがいをかなえるよー……んー……」

茄子「……見る見るうちに夜になって行きますね」

聖「桜も……満開になってく……」

芳乃「……不思議な光景でしてー」

聖「うん……変な感じ」

聖「でも……綺麗……」

茄子「ですねー♪」



32: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 19:06:16.20 ID:zKH7IeGs0

こずえ「……ふわぁ……」

こずえ「できたよー……?」

モバP「ああ、ありがとう」

こずえ「えへー……」

ちひろ「私も終わりました」

ちひろ「……こずえちゃんが手伝わなければ、もっとお金もらえたんですけどね」

朋「あんたねぇ……」

ちひろ「だって私一人でできましたし……」

モバP「……まあ、なんだっていいさ」

モバP「とにかく、これで用意はできた」

モバP「後は録るだけだ」

ちひろ「ええ」

みく「……今ってまだ朝なんだよね?」

ちひろ「夜にしてるだけで朝ですよ」

ちひろ「ほら、時計も」

みく「うわ、ほんとだ」

みく「うげー……なんか変な感じ……」

歌鈴「そうですね……」

歌鈴「……私も、なんだか変な感じです」

歌鈴「見慣れた場所なのに……知らない景色で……はわぁ……」



33: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 19:06:49.68 ID:zKH7IeGs0

朋「ねぇ、そういや誰が録るの?」

朋「あたしたち以外誰もいないみたいだけど……」

ちひろ「私です♪」

朋「……録れるの?」

ちひろ「録れますよ。神様ですから」

ちひろ「それに、普通じゃ録れないような角度や動きで撮ることができますよ。私なら」

朋「確かにそれはそうかもだけど……」

朋「……神様ねぇ」

ちひろ「あら、疑ってるんですか?」

朋「いまさら疑わないわよ」

ちひろ「ふふ……」

芳乃「しかし、そなたに撮影技術はあるのでしてー?」

朋「あ、そうそう。あたしもそれ気になってたの」

ちひろ「経験はないですけど……まあなんとかなるでしょう。神様ですし」

朋「……」

芳乃「……」

モバP「……とにかく撮影を始めよう」

モバP「みんな、着替えてきてくれ」

茄子「はーい♪」



34: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 19:10:17.25 ID:zKH7IeGs0

みく「お待たせー」

モバP「ん、お帰り」

こずえ「おふくきせてもらったのー……」

モバP「そうか……似合ってるぞ」

こずえ「えへー……」

歌鈴「はわぁ……境内でこんな格好するなんて変な感じ……」

歌鈴「……ふふ、なんだか今日は変な感じでいっぱいです」

茄子「自分の家で撮影ですからねー」

聖「自分の家で撮影……」

聖「私の家だったら……私もすごい変な感じになるかも……」

朋「ねー」

朋「まあ普通の自宅が撮影地になることなんてないと思うけど」

茄子「わかりませんよー?」

茄子「もしかしたら、汚い部屋を綺麗にするMVなんかに使われたり……」

朋「あたしの部屋は汚くなんかないわよ!」

朋「……たぶん」

聖「自信はないんだ……」

モバP「さて……準備は大丈夫か」

芳乃「うむ、みなみなさまいつでも大丈夫でしてー」

モバP「よし」

モバP「ちひろも準備できてるか?」

ちひろ「いつでも大丈夫ですよ」

モバP「ん。じゃあ、始めよう」



35: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 19:11:15.06 ID:zKH7IeGs0

朋「~♪」

芳乃「~♪」

茄子「~♪」

聖「~♪」

歌鈴「~♪」

みく「~♪」

こずえ「~♪」

モバP「……」

ちひろ「……ふふっ、みんな楽しそうですね」

モバP「……ああ」

モバP「……撮影に集中してくれ」

ちひろ「ふふっ、はーい♪」

モバP「……」

モバP「……」

モバP「本当に……楽しそうだな」



36: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 19:12:15.24 ID:zKH7IeGs0

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

朋「どう、プロデューサー?」

モバP「……ああ、大丈夫だ。いい映像が録れた」

モバP「これで撮影は終わりだ」

歌鈴「わ、よかったぁ……」

茄子「ふふっ、お疲れ様でしたー♪」

聖「お疲れ様……」

みく「おつかれー」

みく「ね、どんな感じのが録れたかみくたちには見せてくれないの?」

モバP「ああ、見ても良いぞ。ほら」

モバP「わーい!」

芳乃「ふむふむー……おー……」

茄子「わぁ……みんな可愛いですねー♪」

こずえ「……あー、こずえー」

聖「ふふ、こずえちゃんだね……」

みく「……こずえちゃん、歌もうまいし踊りも上手だし……みくびっくりしたにゃ」

こずえ「こずえはー……かがみだからー……」

こずえ「ねがいどおりにうごけるのー……」

こずえ「だからー……てぃー……じゃなくてー……ぷろでゅーさーのねがいどおりにうごいたのー……」

芳乃「ほー……それはまた……」

芳乃「チートでしてー」

朋「まあこずえちゃん神様だしね」



37: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 19:12:46.84 ID:zKH7IeGs0

聖「この映像ってもらえる……?」

モバP「いや、ここに色々編集を加えるから……渡すならその後だな」

聖「そっか……」

モバP「……まあ、あまり時間はかからないと思うから」

モバP「できあがったら渡そう」

聖「わ……ありがとう」

聖「楽しみだな……」

ちひろ「さて……どうしますか?」

モバP「そうだな……」

茄子「あ、じゃあお花見しませんか?」

モバP「……花見?」

茄子「はい♪ せっかく桜も綺麗に咲いてるんですから」

こずえ「こずえがさかせたのー……」

聖「すごいすごい……」

こずえ「えへー……」

茄子「時間も……ええっと、まだ早いですし……どうですか?」

朋「ふふっ、一足早いお花見ね」

みく「みく賛成ー!」

芳乃「しかし、食料や飲み物はいかがしましょー」

ちひろ「用意しましょうか?」

こずえ「こずえがねがをかなえるよー……?」

芳乃「……なんとでもなりそうでしてー」

茄子「それでなくても買いに行けばいいですしね……近くにコンビニくらいはあるでしょうし」

歌鈴「あっ、はい。ありますね」

茄子「ほら……なので、準備は簡単にできると思いますし」

茄子「お花見、どうですか?」

モバP「そうだな……」

モバP「……するか」

茄子「やった♪」

芳乃「ふふー、飲めや歌えやのお花見でしてー」

歌鈴「あっ、じゃあたぶん中にブルーシートとかあったと思うのでとってきますね!」

朋「じゃあ、あたし食べ物とか買ってくるわよ」

茄子「あ、私も行きますー♪」

茄子「お酒も欲しいですし」

ちひろ「お酒なら社の中にあったと思いますよ?」

歌鈴「あ、それは神様のための――」

歌鈴「――ですから、大丈夫ですね」

ちひろ「神様ですからね♪」








おしまい



38: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 19:15:20.56 ID:zKH7IeGs0

このシリーズでの日常話とか、寺生まれの事務所での桜の頃とか、過去助けた人たちの後の話とか、表に出すタイミングがなかった設定とか書きたかったのを混ぜました。
少し前の話になりますが、桜の頃はいいイベントでした。

もともと考えていた話が歌鈴ちゃん編までなので後はDLCのようなものです。ネタが思いつく限りはのんびり書くつもりなので、よかったらよろしくお願いします

誤字脱字、コレジャナイ感などはすいません。読んでくださった方ありがとうございました。



39: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/03/22(水) 19:17:34.73 ID:zKH7IeGs0

このシリーズの作品一覧です。よろしければこちらもどうぞ

茄子「世界で一番幸運な私」

聖「私の歌を聞いてくれる人」

菜々「体力持つのは一時間」

芳乃「かみさま」

朋「百発百中」

歌鈴「私の中の神様」

―区切り―

小梅「最近あの子がちょっとおかしい……」

みく「みくは猫だよ!」

泰葉「人形の館」

まゆ「一目惚れ」

藍子「ゆっくり止まっていく」

瑞樹「過去へ還る道」

こずえ「こずえはねー……おにんぎょうなのー……」



元スレ
朋「寺生まれのいる事務所」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1490174815/
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         コメント一覧 (3)

          • 1. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2017年03月25日 21:26
          • この雰囲気好き
          • 2. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2017年03月27日 00:04
          • 5 今回も良かった
          • 3. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2017年04月02日 14:05
          • >みく「ね、どんな感じのが録れたかみくたちには見せてくれないの?」

            >モバP「ああ、見ても良いぞ。ほら」

            >モバP「わーい!」

            ここでいらん想像をしてしまった…

        はじめに

        コメント、はてブなどなど
        ありがとうございます(`・ω・´)

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