サターニャ「スマートにガヴリールを陥れるわ…」
- 2017年03月17日 13:40
- SS、ガヴリールドロップアウト
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サターニャ「そのためには……ゲームより気になるモノを作ってやれば良い!」
サターニャ「そしてそれはこの私自身がふさわしいわ!!」
サターニャ「つまり計画はこうよ」
サターニャ「ガヴリールに色々して、私の存在をガヴリールに意識させ続ける」
サターニャ「そして、ゲーム中でも私の存在が頭にちらついて集中出来なくなる!」
サターニャ「完璧な作戦ね!!」
サターニャ「……でも、具体的に何をするべきなのかわからないわ……」
サターニャ「……こんなときは魔界通販しかないわ」
サターニャ「これを使って、ガヴリールの心を私のものにしてやるわ!!ナァーッハッハッハ!!!」
………
……
…
~次の日、学校~
サターニャ「おはようガヴリール!」
ガヴリール「朝からうるさいのがきたよ……」
ヴィーネ「おはようサターニャ」
サターニャ「おはようヴィネット……きゃっ!?」ドサッ
ヴィーネ「きゃ!」ダキッ
サターニャ「あっ……///」
ヴィーネ「ちょっと、サターニャ大丈夫?」
サターニャ「え、ええ…ごめんなさい…///」
ガヴリール(何だサターニャの奴、ドジっ子属性にでも目覚めたか?……ん?)
ガヴリール(何か、サターニャの顔が赤い気がする……気のせいか?)
サターニャ(フフフ……上手くいったわね……)
サターニャ(これが悪魔的人心掌握術その1!!「相手にヤキモチ妬かせちゃえ~」よ!!!!)
サターニャ(あの本によると、いちゅう?の人が自分以外の誰かとくっついてるのを見ると気が気でなくなるらしいわ)
サターニャ(よく分からないけど、ガヴリールのいちゅうの人は私に決まってるわ!)
サターニャ「そ、それよりガヴリール!今日という今日こそは……!」
ガヴリール(またかよ…)
サターニャ「……いや、やめておくわ」
ガヴリール「え?」
サターニャ「ごめんなさい、何でもない」
ヴィーネ「サターニャ、どうしちゃったのよ今日は。調子悪いの?」
サターニャ「いえ、元気よ!でも……やめておくわ」
ガヴリール(……?変なサターニャ……)
サターニャ(フフフ……これぞ悪魔的人心掌握術その2!!「押してダメなら引いてみな」よ!!!)
サターニャ(いつもグイグイ押してる人が、急に押すのをやめると気になってしまうものらしいわ!)
サターニャ(どう、ガヴリール!?)
ヴィーネ(サターニャは何でもないって言ってるけど、本当に大丈夫なのかしら……)ハラハラ
ヴィーネの親心を引くことには成功していた!
スタスタ
ガヴリール「おう…」
キーンコーンカーンコーン……
サターニャ(ふう、序盤からなかなか良い調子ね……)
サターニャ(これはもう、今日中にでも計画成功してしまうんじゃないかしら)
サターニャ(ガヴリールの悔しがる顔が目に浮かぶわ!)
1時間目は特に何も起きず終わった。
………
……
…
ヴィーネ「…ねえガヴ、今日のサターニャなんか変じゃない?」
ガヴリール「そうか?」
ヴィーネ「だっていつもならガヴに絡んでくるのに…今日は座ったままぼーっとしてるし」
ガヴリール「そういやそうだな」
ヴィーネ「朝だってなにもないところで転んでたし」
ガヴリール「そんなこともあったな」
ヴィーネ「うーん…やっぱりちょっと心配だわ、何もないのか聞いてくる」
ガヴリール「んー…」
ガヴリール(まあ、確かにちょっと変ではあるかもな…)
サターニャ「?…ヴィネット…どうしたの?何か用かしら」
ヴィーネ「うん、ちょっと気になって……今日、元気ない?」
サターニャ「え?そんなことないけど」
ヴィーネ「なら良いんだけど、ちょっと朝とか様子が変だったから気になって」
サターニャ「そ、そう」
サターニャ(ガヴリールの気を引くんじゃなくて、ヴィネットに心配をかけちゃってるわね…)
サターニャ(早く終わらせてしまいましょう)
サターニャ「本当に何もないから心配はいらないわ」
ヴィーネ「そう?」
サターニャ「私を誰だと思ってるのかしら?私は常に元気よ!」
ヴィーネ(良かった、私の気のせいだったみたい)
グラサン「授業始めるぞ」
サターニャ(ヴィネットには心配しないでなんて言ったけど、次の計画は……)
サターニャ「……」スッ
グラサン「……なんだ、胡桃沢?」
ガヴリール(またあいつ、宿題やってきてない!とか言うつもりか?)
サターニャ「……気分が悪いので保健室に行ってもいいかしら」
ガヴリール(え)
ヴィーネ(サターニャ…?)
サターニャ(悪魔的人心掌握術その3……「いつも元気なあの子が弱ってる…俺が守ってあげないと」よ!)
グラサン「……分かった、行っていいぞ」
サターニャ「……」スッ
………
……
…
~保健室
保健の先生「熱はないみたいね、とりあえず寝てなさい」
サターニャ「そうするわ」
サターニャ(なんとか仮病もバレなかったわ……仮病で授業を休むなんて、これはもうS級悪魔行為ね……!)ドキドキ
ヴィーネ「が、ガヴ!サターニャ、やっぱり体調悪かったのよ!さっきは何でもないって言ってたのに…!」
ガヴリール「ああ……そうだな」
ヴィーネ「ど、どうしよう、何か私たちにも言えないような病気だったりしたら…!」
ガヴリール「落ち着けって」
ヴィーネ「で、でも…」
ガヴリール(ヴィーネじゃないけど、確かにちょっと気になるな……いや別に、心配してるとかじゃないけど)
ガヴリール「……様子見に行ってやるか」
ヴィーネ「私も行くわ」
コンコン
ガラッ
ガヴリール「おいサターニャ、いるか?」
シーン……
ヴィーネ「サターニャ、いないの?」
シーン……
ヴィーネ「ちょっとガヴ、返事がないんだけど…」
ガヴリール「寝てるのか?」
シャッ
サターニャ「……zzz」
ガヴリール「……寝てるな」
ヴィーネ「よ、良かったぁ…」ホッ
ガヴリール(……のんきな寝顔だな……ヴィーネに心配かけやがって……私は別に心配してないけど……)
ヴィーネ「……寝言?何言ってるのかしら」
ガヴリール「よし、何て言ってるか聞いて後でそれをネタにいじってやろう」
ヴィーネ「ちょっとガヴ……」
ガヴリール(何て言ってるんだ?)スッ
サターニャ「んん~……ガヴリールぅ……」
ガヴリール「…………へ?」
ガヴリール(私の名前……?)
ヴィーネ「何て言ったの?」
ガヴリール「えっ!?い、いやぁ、ちょっとわからなかったなぁ……」
ガヴリール(ど、どういうことだ?私の夢でも見てるのか…?)
サターニャ(…………フフフ!!これももちろん、悪魔的人心掌握術!!)
サターニャ(「寝言で俺の名前を呼んでる…!?こいつ、もしかして俺のこと……作戦」よ!!)
サターニャ(我ながら完璧すぎる演技だわ……)
サターニャ(あぁ……でも、ちょっと眠くなってきたわ……このまま……寝ちゃいそう……zzz)
…………
………
……
…
サターニャ「……ハッ!!」
サターニャ「こ、ここはどこ!?私は大悪魔!?」
サターニャ「って、そうか……保健室で寝ちゃったのね……今何時かしら……」
ガヴリール「……やっと起きたか、もう放課後だぞ」
サターニャ「!?が、ガヴリール!?何でここに!?」
ガヴリール「お前が起きるまで待ってたんだよ。ヴィーネがお前のこと心配してたし、私もちょっと聞きたいことがあったしな」
サターニャ「そ、そう……」
ガヴリール(……いきなり、寝言のこと聞くのもおかしいよな……どう話を切り出せばいいんだ)
サターニャ(……フフフ……ガヴリール、まんまと私の策にはまってるようね……)
サターニャ(ここで、一気に畳み掛けてやるわ!)
サターニャ「ねえ……ガヴリール」
ガヴリール「うん?何だ」
サターニャ「今日……あんたの家、行ってもいい……?」
ガヴリール「は!?何だ急に」
サターニャ「……ダメ?」
サターニャ(ここでプチ悪魔的人心掌握術「上目遣い」発動!)
ガヴリール(……ッ!?)「い、いや、ダメじゃない……」
ガヴリール(な、何だ今の……!いやいやいや、私がサターニャのこと、可愛いなんて思うわけが……!)
サターニャ「じゃあ、行ってもいい…?」
ガヴリール(ぬふぅっ!?)「あ、ああ……別に、いいけど……」
サターニャ(ここまで完璧に進むなんて……我ながら、演技の才能がありすぎて怖いくらいだわ……)
サターニャ「お邪魔するわ」
ガヴリール「……」
サターニャ「ふぅ……」
ガヴリール「……大丈夫か?」
サターニャ「え?何が?」
ガヴリール「いや、疲れてたりしないか?と思ってさ」
サターニャ「……何?心配してくれてるの?」
ガヴリール「ち、違うわ!私じゃなくて、ヴィーネが心配してたから、それでだよ……」
サターニャ「そ。もう平気よ、寝たら治ったわ」
ガヴリール「そ、そうか……ヴィーネにも報告しておくか」
サターニャ、もう元気だとさ>
<本当!?良かった……!ちゃんと栄養とって寝るように言っておいてね
了解>
ガヴリール「ん?」
サターニャ「聞きたいことって……何かしら?」
ガヴリール「あ、ああ……えっと」
ガヴリール(何て言えばいいんだ)
サターニャ(何て言うか迷ってる、そんな顔をしてるわね……!)
サターニャ(ガヴリール、あなたの気持ちはもはや手に取るようにまるっとお見通しよ!)
ガヴリール「ぁ……のさ」
サターニャ「何?」
ガヴリール「その……さっき、寝てた時……なんか、夢とか見てたか?」
サターニャ「夢……?」
ガヴリール「その……例えば、私の夢とか……」
サターニャ「……覚えてないわね……」
ガヴリール「そ、そうか……」
サターニャ「でも……」
ガヴリール「でも…?」
サターニャ「何か、すごく幸せな夢を見てたような気がするわ……」
ガヴリール「……っ!!////」
ガヴリール(か、顔が熱い!何だこれ……!恥ずかしい!)
ガヴリール(い、いや、でも私の夢で幸せだったと決まったわけじゃないし……!)
サターニャ「……あっ」
ガヴリール「な、何!?」
サターニャ「……な、何でもないわ///」プイッ
ガヴリール(こ、この反応……)
ガヴリール(照れてる……?ってことは、やっぱり……そ、そういうことなのか……?)
サターニャ(……ガヴリール、顔が真っ赤よ……フフフ)
ガヴリール「う、うん……」
サターニャ「そう……それじゃ、私はそろそろ……」
ガヴリール「……帰るのか?」
サターニャ「え?ええ、そのつもりだけど…」
ガヴリール「……その、なんだ」
ガヴリール「今日は、ゆっくりしていってもいいぞ」
サターニャ「……え?」
ガヴリール「その、病み上がりだろうし、せっかく来たんだから……さ」
サターニャ「あ、あんた……」
ガヴリール「それに!ヴィ、ヴィーネにもよろしく頼まれてるから!仕方なく!仕方なくだから!」
サターニャ「……」
サターニャ(ガヴリール……本当に私のこと心配してるみたいね……)
サターニャ(何かちょっと、騙してるのが悪い気がしてきたわ……)
サターニャ「……それじゃ、お言葉に甘えさせてもらうとするわ」
ガヴリール「そ、そっか……」
ガヴリール(って、何でちょっと喜んでるんだ私は!?さ、サターニャだぞ……!?)
ガヴリール「……」ソワソワ
サターニャ(……)
ガヴリール「……」ソワソワ
サターニャ(……ガヴリール、さっきから何かずーっとソワソワしてるわね……)チラッ
ガヴリール「っ!」プイッ
サターニャ(目も合わせようとしないわ……これは、ちょっとやりすぎだったかしら)
サターニャ(……もう、悪魔的人心掌握術は封印ね……)
ガヴリール(な、何だこれ……何で私がサターニャなんかに、こんな思春期男子みたいな感情を抱かにゃならないんだ…)ドキドキ
ガヴリール「な、何だ?」
サターニャ「今日は、ゲームはしないの?」
ガヴリール「え、ああ……」
ガヴリール(そう言えば、帰ってからPCを開いてすらないな私)
ガヴリール(……でも、なぜか、ネトゲは今はしなくてもいいみたいな気がする……)
ガヴリール(……サターニャが、いるからか?)
ガヴリール(いや、そんなわけ……)
サターニャ「ガヴリール?」
ガヴリール「あっ、いや、その……い、今は、あれだ……メンテ中だから」アセアセ
サターニャ「……そう」
サターニャ(……どうやら、計画は成功したみたいね)
サターニャ(でも、これで良いのかしら……?)
サターニャ「……ねえ、ガヴリール」
ガヴリール「な、何だ?」
サターニャ「ごめんなさい」
ガヴリール「え?何が……」
サターニャは、カバンから「天使でも出来る!悪魔的人心掌握術入門」を取り出した。
ガヴリール「……何だこれ」
サターニャ「今日、私の様子、おかしかったでしょ?全部、その本に書いてることを実践してただけなの」
サターニャ「……そう、全部演技ってことよ」
ガヴリール「全部……って、どこから、どこまで?」
サターニャ「朝こけたところから、その、寝言まで……全部よ」
ガヴリール「……ッ!?」
サターニャ「本当にごめんなさい!ガヴリールの気持ちも全部理解した上で、こんなことしてたの!」
ガヴリール「気持ちって……えっ、えっ、ええ!?」
ガヴリール「ちちちちちょっと待て、それってその、さっき私が考えてたことも、全部か!?」
サターニャ「……ええ、『サターニャといると落ち着かない…どうしたんだ私は』……とかそんなことよね」
ガヴリール「ッッ////」
サターニャ「本当に、ごめんなさい……ただ、私はガヴリールにとって、ゲームよりも大きな存在になりたかっただけって言うか……」
ガヴリール「え…」
サターニャ「ゲームのことなんて考える暇もないぐらい、私のことを考えて欲しかっただけなの」
ガヴリール「そそそそれって……!?」
ガヴリール「あう、ええ……てことは、その、私の気をひきたかった……ってことなの、か?」
サターニャ「……まあ、そういうことになるわね」
ガヴリール「…………っ////」
サターニャ「でも、そのためにこんな本を使うなんて、最低よね……ごめんなさい……」
ガヴリール「…………ああ」
ガヴリール「……最低だよ、本当……私の楽しみを、生きがいを奪いやがって……」
サターニャ「ガヴリール……」
ガヴリール「……」ギュッ
サターニャ「が、ガヴリール!?」
ガヴリール「……もう、そんなこと言われたら、ゲームなんてやめるしかないじゃないか……」
ガヴリール「お前のことしか考えられないだろ……」
サターニャ(えっ、ちょ、なんでぇ!?私、ガヴリールを陥れようと騙してたことを告白したのに……ええ!?)
ガヴリール「……例え、今日のことが嘘だったとしても……私のこの気持ちに、嘘はない」
ガヴリール「今日私は……ゲームより、お前といる時間の方を選んだ」
ガヴリール「それが答えだ……」
サターニャ(……ガヴリールが、こう言ってるなら、それで良いのかしら……良いのよね?)
ヴィーネ「おはよう……って、ガヴが私より早く登校してる!?」
ヴィーネ「ど、どうしたのガヴ!?」
ガヴリール「あっ、おはようございます、ヴィーネさんっ」
ヴィーネ「……え?」
ガヴリール「今日も良い1日になるといいですね♪」
ヴィーネ「ど、どうしちゃったのガヴ……頭でも打った?それとも、サターニャの病気が移った!?」
ガヴリール「そんなんじゃありませんよ」
ヴィーネ「じ、じゃあ、何があったの?そんな急に、ゲームにハマる前みたいな喋り方になって……」
ガヴリール「ふふっ……ゲームより、大切なものを見つけただけですよ」
おしまい
元スレ
サターニャ「スマートにガヴリールを陥れるわ…」
http://vipper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1489707492/
サターニャ「スマートにガヴリールを陥れるわ…」
http://vipper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1489707492/
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コメント一覧 (18)
-
- 2017年03月17日 13:56
- せっかく駄天使だったガヴリールを更生するとか仕送り激減不可避なんだよなあ・・・
-
- 2017年03月17日 14:15
- やっぱり悪魔は天使じゃないか
-
- 2017年03月17日 14:39
- ヴィーネですら諦めたガヴの更生を成し遂げるとは大悪魔様は格が違いますわ
-
- 2017年03月17日 14:39
- 更生したかもしれんが同時に籠絡してるし……
-
- 2017年03月17日 14:41
- 金欠サターニャ…
-
- 2017年03月17日 14:58
- ラフィが嫉妬の炎に飲まれて堕天しそう
-
- 2017年03月17日 15:12
- これは良い
-
- 2017年03月17日 16:18
- この流れならガヴの仕送り増えるしゲームやらなくなったから金は余るだろ?
つまりはそういうことだよ
-
- 2017年03月17日 16:25
- たまらねえぜ。
-
- 2017年03月17日 16:31
- ガヴサタ最強説
-
- 2017年03月17日 17:03
- >>2同時に天使の心を掌握したからセーフ。
-
- 2017年03月17日 19:06
- 堕天使ラフィが誕生しそう
-
- 2017年03月17日 19:16
- やっぱりガヴリールはサターニャの嫁なんだよなぁ
ガヴサタ流行れ
-
- 2017年03月17日 19:32
- サターニャの演技力とガヴリールを更生させたことに感服した
-
- 2017年03月18日 01:49
- これはとても良い
-
- 2017年03月18日 07:51
- 天真先輩とお似合いなのはこの悪魔じゃなくてわたタプリスちゃんです!
-
- 2017年03月18日 15:03
- ガブSSにおけるサターニャのたらしスキルの高さよな
ところでラフィエルはどこに出てたっけ?