同僚女「実家から会社通ってんの? ダッサwww」男「ううっ……」
- 2016年12月20日 05:10
- SS、神話・民話・不思議な話
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男「……すみません」
同僚女「だって、いい年してお母さんにご飯とか作ってもらってるんでしょ?」
男「はい……」
同僚女「悪いけど、あなたを一人前の男として見ることはできないなー」
男「そうですよね……」
男「なんですか?」
同僚女「私のマンションで暮らさない?」
男「ど、どういうことですか?」ドキドキドキ
同僚女「やだ、そんなに身構えないでよ!」
同僚女「私も夜一人だと寂しいことがあるし、もう一人ルームメイトが欲しいなーぐらいの感覚よ」
男「そういうことですか……」
同僚女「私もそこらへんはサバサバしてるから、全然気にしないし」
同僚女「ねえ、どう?」
男「そうですね……」
男「ぼくはいいんですけど、お父さんとお母さんが許してくれるかどうか……」
同僚女「そんなのいい大人なんだし、許してくれるに決まってるじゃない!」
男「でも……」
同僚女「だったらこうしよう」
同僚女「私があなたのお父さんとお母さんを説得してあげる!」
同僚女「これでどう?」
男「いいんですか?」
同僚女「私から提案してるんだしね、それぐらいはやらなきゃ」
男「じゃあ今日はぼくの実家にご案内します!」
同僚女「よろしくね」
同僚女「あ、そうだ。リポビタンD飲んでおこっと」グビッ
ガタンゴトン… ガタンゴトン…
同僚女「電車はどこまで乗るの?」
男「終点までです」
同僚女「へえ、結構遠いのね」
同僚女(こりゃ帰りは結構遅くなっちゃうかも……まあいいけど)
同僚女「ここからはどうするの? バス? それとも自転車かなにか?」
男「いや……どっちでもないですよ」ピューイッ
魔女「ひっひっひ、呼んだかい?」ヒュオッ
男「今日もよろしく頼むよ」
同僚女「ホウキに乗った……魔女!?」
魔女「さあ、乗っておくれ。飛ばすからねえ」
ドヒュンッ!
同僚女「新幹線より、ずっと速い!」
魔女「はい、到着だよ」
魔女「あたしの力で送れるのはここまでだ。どうか許しておくれ……」シクシク…
男「ありがとう。泣かないで、魔女のおばあちゃん」
男「さ、ここからは歩きましょう」
同僚女「うん」
同僚女(ホウキを降りた私の目の前には広大な密林が広がっていた――)
男「ここを通らないと、ぼくの実家にはたどり着けないんです」
男「さ、入りますよ!」ガサガサ…
同僚女「ええっ、まだ心の準備が!」
男「密林の中では、無数の毒蛇や虎が襲ってきますから、なるべく気配を消して下さいね」
同僚女「消し方なんて分からないわよ!」
男「はっ!」ベシッ
毒蛇「シュルル……」ビクンビクン
虎「ガルルァッ!」
男「とうっ!」バシッ
虎「ガルゥ……」ドサッ
同僚女「殺しちゃったの……?」
男「いえ気絶させただけです」
同僚女(日頃頼りない彼が毒蛇や虎を手刀でやっつけていく姿は、まさに驚きであった)
同僚女「土石流みたいな川ね……」
男「時速300km以上で流れてますからね」
男「しかも、川の中には恐竜をも9.58秒で食い尽くすスーパーピラニアがいます」
同僚女「そんな……! どうやって渡ればいいのよ!?」
男「もちろん、こうします」ヒョイッ
男「あなたを肩車してぼくが渡れば、安心です」ザブザブ…
同僚女「でもピラニアが……!」
男「大丈夫、スーパーピラニアの牙といえど、ぼくの体には歯が立ちませんから」ザブザブ…
同僚女(彼のいうとおり、無数のスーパーピラニアが彼を食べようとしては、脱落していった)
兵士B「殺っちゃう? 殺っちゃう? ウーパールーパー?」
兵士C「久々の獲物だぜ!」
同僚女「やっと川を渡り切ったと思ったら、なんなのよあいつら!?」
男「心配いりません。ただの血に飢えた兵士ですよ」
男「ですが、装備はAK47やM16とあなどれません! 気をつけて下さい!」
ガガガガガガガッ
男「ぼくが盾になります!」キキキキキキンッ
男「さあ、先を急ぎましょう!」キキキキキキンッ
男「ある程度攻撃したら、彼らは満足して巣に戻りますから!」キキキキキキンッ
同僚女「ひいいいっ!」
同僚女「なんなの、この吊り橋……」
同僚女「手すりがないし、幅が10センチぐらいしかない上に、底が見えない……」
男「落ちると無限地獄へまっさかさまです」
同僚女「無限地獄ってなに?」
男「文字通り、永遠に無限大の苦痛を味わわされる地獄です」
男「なので、決して落ちないように」
同僚女「そんなこといわれても……きゃっ!」ズルッ
同僚女「きゃあああ、落ちるぅぅぅぅぅぅっ!」
男「大丈夫です! ファイトーッ!」グイッ
同僚女「いっぱーつ!」
男「ね?」ニコッ
同僚女「リポビタンD飲んでおいてよかったわ……」
同僚女「きゃああっ! ドラゴンだわ! 初めて見た!」パシャッパシャッ
男「ぼくらを通せんぼするつもりのようですね」
男「30秒待ってて下さい。すぐに決着をつけます!」
男「行くぞ!」
ドラゴン「ギャァァァァス!」
男「くっ!」
ドラゴン「火を吐く! ……と見せかけてジャブ!」シュッ
ドラゴン「ジャブ! ジャブ!」シュッシュッ
ドラゴン「尻尾を振りまわす! ……と思わせてジャブ!」シュッ
男「くっ……!」
同僚女(なんというジャブの連打! 男君が防戦一方だわ! アドバイスしないと!)
同僚女「男君、ボクサーは足への攻撃に弱いわ!」
男「なるほど! ローキック!」ベシッ
ドラゴン「いてっ! ギ、ギブアップ!」
ビュオォォォォォ……!
同僚女「さ、寒い!」
男「なにしろ-150℃ですからね……」
男「ぼくが抱きしめてれば、寒いですが体温低下は防げます」ギュッ…
男「しばらく我慢して下さい」
同僚女「あ、あ、ありがと……」ガチガチ…
同僚女「今度は暑いわ……」
男「ここは溶岩地帯です。あの溶岩に触れたら、骨はおろか魂まで溶けてしまいます」
男「絶対に触らないようにして下さいね」
同僚女「ノドが渇いちゃった……」
男「でしたら、ぼくの汗をなめて下さい」
同僚女「うん……あ、ポカリスエットの味がする!」ペロペロ…
男「ぼくは七種類の汗を出せますから」
同僚女「なんなのこいつ!?」
男「クイズ魔神です。彼のクイズを間違えると即死しますので、うかつに声を出さないように!」
同僚女「うん!」
クイズ魔神「問題」
クイズ魔神「ぼたもちは春はぼたもち、秋はおはぎと呼ぶが、夏と冬は?」
男「夜船と北窓!」
クイズ魔神「正解だ。通るがいい」
同僚女「まぁ、光り輝いていてキレイな空間ね……まるで天国だわ」
天使A「コッチヘオイデ……」
天使B「イラッシャイ……」
同僚女「可愛らしい坊やたちだこと……」
男「ダメです! 天使の誘いに乗ってはいけません!」
同僚女「えっ!?」
男「誘いに乗ったら最後、一瞬で魂を抜き取られてしまいます!」
同僚女「危ないとこだったわ!」
同僚女「うん……」
同僚女「ところで、もう一週間ぐらい経過したけど、会社どうしよう……」
男「大丈夫ですよ、この地域は時間の進み方がとても早いんです」
男「なので、会社を出てからまだ二時間と経っていません」
同僚女「そうなんだ……」
同僚女「でも老けるのが早くなっちゃったりしない?」
男「その点はご心配なく!」
同僚女(雷雲の谷、死神軍団、絶望の集落、ハイパーブラックホールなどを突破し、ようやく……)
男「さ、見えましたよ!」
男「あれがぼくの実家です!」
同僚女「わぁっ、大きい! まるでお城じゃない!」
男「お父さんはここら一帯の王なので……」
同僚女「へえ、そうなんだ」
男「どうぞ! 中にお入り下さい!」
男「どんな人といわれても、普通の人ですよ。平凡な両親です」
同僚女「うーん……たとえば身長は?」
男「どちらも160ぐらいですね」
同僚女「へぇ~、男君は170はあるのに、二人とも小さいんだ」
母(160mm)「お帰りなさい」
同僚女(やっぱりこういうことか……)
男「あのお父さんお母さん、今日はぼくから頼みがあるんだ」
父「なんだい?」
母「なにかしら?」
同僚女(あ、お母さんの方が声が大きいんだ)
男「だから今日でこの家を出ていく!」
父「な、なんだと!?」
母「いけないわ、そんなこと!」
男「!」ビクッ
男「ど、どうして……?」
母「ええ、外の世界はあまりにも危険すぎるわ!」
男「ううっ……それはそうだけど……」
父「だろう?」
母「実家を出るのはもっと経験を積んでからになさい」
同僚女(ここは私が助け船を出さないと!)
同僚女「なにいってるんですか! 外の世界よりこの世界の方がよっぽど危険ですよ!」
父「うむむ……」
母「うぐぐ……」
父「この娘のいうとおり、危険かもしれぬ」
母「おっしゃるとおりね、あなた」
同僚女(そういうことじゃないけどまあいいや)
父「しかしなぁ……」
母「そんな急にはねえ……」
男「お願いだよ、お父さんお母さん!」
父「うむむむ……わしは押しに弱いのだ……」
父「お嬢さん、息子をよろしくお願いします」
母「甘やかして育ててしまったから苦労するかもしれないけど、よろしくね」
同僚女「はいっ!」
同僚女「これで私たち、晴れて一緒に暮らせるわね!」
男「嬉しいです!」
同僚女「ここが私のマンションよ」
男「広いですし、キレイな部屋ですね~」
男(それにいい匂いがする……)クンクン
同僚女「実はさ……」
同僚女「私、ホントはあなたにそんなに興味ってなくて」
同僚女「ちょっとの間、二人暮らしってのをやってみたかった、ぐらいのつもりだったんだよね」
同僚女「どうせあなたなら、手ぇ出してこないって分かってたし」
男「あ、そうなんですか……(やっぱり……)」
同僚女「だけど、私……あの実家への旅路であなたに本気で惚れちゃったみたい」
同僚女「あんなにたくましくて頼りがいがあるなんて、知らなかったから……」
男「え……!?」
男「え、え……!?」
男「あ、あのっ! ぼくそういうのしたことなくって……」ドキドキ…
同僚女「大丈夫、手取り足取り教えてあげるから……」
同僚女「今日は危険日だけど……いいよね?」スッ…
男「あ、あの……ぼくっ……あっ……!」ドサッ
男(お父さん、お母さん……外の世界はやっぱり危険な魅力でいっぱいです……!)
おわり
元スレ
同僚女「実家から会社通ってんの? ダッサwww」男「ううっ……」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1482161460/
同僚女「実家から会社通ってんの? ダッサwww」男「ううっ……」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1482161460/
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コメント一覧 (41)
-
- 2016年12月20日 06:19
- なんだこれ・・・なんだこれ
-
- 2016年12月20日 06:20
- おやおや、大事な所が途中で終わっているよ。
-
- 2016年12月20日 06:36
- クッパ城への道のりでもここまでバラエティに富んだ道のりはねーぞ
-
- 2016年12月20日 06:44
- 精一杯カオスにしてみた努力の匂いがするけど、狂気が足りないから物足りない
光彦SSを30個読んで出直すのじゃ
-
- 2016年12月20日 07:31
- くだらね
-
- 2016年12月20日 08:01
- 父母こっわ
どうやってヤッたんだ?
-
- 2016年12月20日 08:26
- 同僚女の思考が一つ地の文みたいになってて笑った
-
- 2016年12月20日 08:28
- うーん、やっぱり実家がナンバーワン!
-
- 2016年12月20日 08:29
- グンマーが実家なら当たり前の日常
-
- 2016年12月20日 09:17
- 実際会社と実家が車で10分位の距離のやつも実家暮らしはダセェてなるのん?
-
- 2016年12月20日 09:35
- ※10
実家にちゃんと金入れてればぶっちゃけダセェはないと思うけどなぁ
あ、SSはそこそこ好きです
-
- 2016年12月20日 11:55
- わいめっちゃダサくてすまんな
-
- 2016年12月20日 12:17
-
割と好きなタイプだった
-
- 2016年12月20日 12:33
-
ヤ女糞
-
- 2016年12月20日 12:47
- どうやって出勤していたんだろう?
-
- 2016年12月20日 13:22
- ぼたもちの豆知識が面白かったです
-
- 2016年12月20日 13:23
- 何だただのグンマーか
-
- 2016年12月20日 13:50
- ジャブ連打してくるドラゴンの絵を想像したらツボにはいったw
-
- 2016年12月20日 14:04
- うちのカーチャン難病だから俺が面倒見るために実家から会社に通ってるけどダサいん?
-
- 2016年12月20日 14:54
- ※19
うんダサイ。
ここにそういうこと書いて、そんな事ないよって言ってもらおうとしているのが見え見えでダサイ。
-
- 2016年12月20日 15:16
- グンマー、グンマー言ってるやついるけどグンマーの中心部はこんなに甘っちょろくないぞ。
-
- 2016年12月20日 15:26
- グンマーって大変なんだな…
-
- 2016年12月20日 17:22
- ヨヨ女「新幹線より、ずっとはやーい!」
-
- 2016年12月20日 19:30
- リポビタンDってすごい。改めてそう思った
-
- 2016年12月20日 20:11
- やはりグンマーは魔境(確信)
-
- 2016年12月20日 21:05
- これがグンマーの日常か…
-
- 2016年12月20日 21:05
- なぜ1はこれを書こうと思ったのだろうwww
-
- 2016年12月20日 21:18
- 書き直しで。。。
-
- 2016年12月20日 21:34
- グンマーの話?
-
- 2016年12月20日 21:56
- おしいけど
この人たぶんまともなんやろな
-
- 2016年12月20日 21:56
- おしいけど
この人たぶんまともなんやろな
-
- 2016年12月20日 23:21
- つまんね
-
- 2016年12月21日 00:12
- こういう女に限って、結婚した後も自分の親と離れない、または親と一緒に住もうとするんだろ?
-
- 2016年12月21日 02:36
- >同僚女「そんなのいい大人なんだし、許してくれるに決まってるじゃない!」
いやそのりくつはおかしい
※9
リボンが本体のメインヒロインなアイドル「そうですよね!グンマーならではですよ!グンマーならでは!」
-
- 2016年12月21日 07:32
- リポDの伏線をちゃんと回収してて草
-
- 2016年12月21日 23:41
- 群馬かな?
-
- 2016年12月23日 03:56
- 運動後に飲んで疲労回復に効果あるんだがなリポD
俺の知ってるリポDとは違うんだろな
-
- 2016年12月26日 13:02
- 中途半端は醒めるからもっとぶっ飛んでどうぞ
-
- 2016年12月26日 15:43
- いきなり魔女が出てきて笑った
-
- 2016年12月28日 00:09
- ?!
-
- 2017年01月19日 04:30
- 嫌いじゃないオチ
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