響「デビューしてから7年経った。」
オカマD「お疲れ様~響ちゃん」
自分がデビューしてから7年経った。デビューしたての頃とは違って、今の自分は、765プロのみんなと揃ってトップアイドルだ。
それにこの動物番組も、もうすぐ7年目になるらしい。夢は叶ったし、今の自分はすごく幸せなはずなのに、最近少し悩みがある……
響「ん、わかったぞ」
P「って、どうしたんだ響。元気ないじゃないか」
響「別に何でもないさー」
P「そうか?すこし疲れてるんじゃないか?しっかり休める時は休めよ?」
響「わかってるよ、プロデューサー」
さすがにいつまでもタメ口で話すのは無理があるしね。
でも、なんでかな、プロデューサーや、ピヨ子と社長は出会った時と同じ口調で話してしまう。年上って事はわかってるし、ちゃんと尊敬もしているのだけど…
P「響、やっぱり大丈夫か?顔が硬いぞ。悩みがあるならちゃんと言ってくれよ?」
原因を考えているうちに、自然と顔が硬くなっていたらしい。
P「そうか…それならいいんだけどな」
プロデューサーをうまく誤魔化しながら、また物思いにふける。
悩み…か。確かにある。
プロデューサーにタメ口使っちゃうことじゃないぞ?そんなことじゃなくて、最近、仕事の後すごく憂鬱な気分になるんだ。
別に仕事が嫌いになったわけでもないし、仕事は今でも楽しい。
そう、やっている間はすごく楽しいのだけれど……そのあとなんだ。ちょっとした休憩時間とかに、本当に自分はこのままでいいのかなって、なんだかすごく不安になったりする。
このまま1日1日が扁平に、なんの意味もなく過ぎ去ってしまうんじゃないかって…しかもその感覚が、日に日に強くなっていく…とても、怖い。
そして、その思いが強くなればなるほどに、765プロのみんなで事務所でおしゃべりしてたこと、みんなで宣材撮ったこと、みんなでliveしたこととかが、とても恋しくなる。
今自分はあの時夢見ていたことを叶えて、とても幸せなはずなのに……なんでなのかな…うがーっ!考えすぎて頭が痛いぞ……
響「ん、わかったぞ」
ー収録現場ー
響「今日もよろしくお願いします!」
共演者「そんな毎週毎週挨拶なんかせんでもええのに~響ちゃんは真面目やなぁ~」
響「なんかもう癖になっちゃって、挨拶しないと落ち着かないんです!それじゃあ、失礼します!」
共演者「無理さえしてなければええんや、ほなよろしくな~」
響「はい!」
D「いつもあの子は元気でいいねぇ!現場が明るくなるよ!まさにアイドルって感じだね!」
P「はは、ありがとうございます」
P(確かに現場での響は出会った時と同じような、自分だけじゃなく、周りも明るくする太陽みたいなアイドルだ…だけど、現場以外の最近の響は……)
響「お疲れ様でしたー!!」
あぁ、これだ。この時間だ。あの思いが、あの感覚が強くなる……このままの日々が続いてしまうんじゃないかっていう恐怖と、あの頃に戻りたくて胸が苦しくなる感覚…原因を考えてもわからない。ただただ、苦しい。
P「響、疲れてるとこ悪いんだが、事務所に帰ったらみんな集まって話がある。早めに車乗ってくれ」
響「みんな集まるの!?そんなの久しぶりだね、プロデューサー!」
P「あ、あぁ、そうだな…」
いつぶりくらいかな……?一昨年の亜美真美の誕生日に集まったのが最後だった気がする。
その後はほんとにみんな忙しくなって、誕生日祝うのも、プレゼント渡すのも、2、3人のスケジュール合わせるので精一杯だって、プロデューサーが嘆いてたのを覚えてる。
あれ?ってことはみんな集まるのって…よほど重大な話な気がするぞ。
も、もしかして!またみんなでドームliveとか!!それだったら自分嬉しいぞ!嬉しすぎるぞ!
4年前のドームliveを最後に、皆でのliveはやっていなかった。各々ユニットでのliveは毎年のようにやっていたけどね。もしドームliveをやるなら、ほんとに楽しみだぞ!
なんだかそんなことを考えてるうちに、悩みなんて吹っ飛んできた!
響「うん!ありがと、プロデューサー!」
P「お、おう?」
事務所に入ると、既にみんな集まってた。うん、すごく懐かしい!テーブルに春香のクッキーが置いてあってその横に雪歩のお茶があって…だ、だめだめ!なんだか泣きそうになってきたぞ……しっかりしなきゃ!
美希「ひびきー!おかえりなのー!」
響「ただいま!美希!ってやっぱりそこで寝てるんだな…」
春香「響ちゃん久しぶり~!クッキー、食べる?」
響「春香ぁ~!久しぶり!食べる、食べるぞ!」
雪歩「ふふっ、響ちゃん、お茶もあるよ?」
響「雪歩ぉ~!飲むぞぉ!飲む飲む!!」
律子「ん、みんな集まったわね。よし!みんnあずさ「しーっ。律子さんっ。この後はみんなお仕事ないんですし、もう少しだけ、こうしていましょう?」
律子「あ、あずささん…わかりました。あと1時間だけ…ですよ」
あずさ「ふふっありがとうございます、律子さん」
ん……?律子が話をしようとしたのにあずささんが止めたぞ…?ひょっとしてあずささん、何か知ってるのかな?
響「おー!亜美!真美!少し見ないうちに、なんだかまた大きくなった気がするぞ!」
真美「いや、さすがにもうこの歳で大きくならないっしょひびきん…」
亜美「ほほー?そんなこと言って、またココは大きくなったんじゃない?真美~」
真美「ちょ、は、恥ずかしいこと言わないでよ亜美!」
あはは、亜美と真美は相変わらずだぞ!少し変わったとすれば、真美がいじられることが多くなったかな?
響「真ー!久しぶりだぞー!」
真「どう?最近お互い忙しいけど、ダンスとかサボってない?」
響「もちろんサボってなんかないぞー!今だって真に負けないくらいキレッキレさー!」
真「へへっ、言ったな~!僕だって時間ある時はちゃんと走ってるし、負けないからね!」
真は…なんだか大人になって一層かっこよくなってるぞ……それに少し色気が出てきて…前にもましてイケメンオーラを発してるぞ…しかもそれを本人が自覚してないのも真らしいというかなんというか…
響「貴音はフェアリーで先週会ったばっかりだぞ…」
貴音「いえ…響と一週間も会えないのは私にとってはとても長く感じました…」
響「確かに前は毎日のように会ってたからなー!それはみんなも同じだけどね!」
貴音は…大人になってもそんなに変わらなかったな~元が大人びてたからかな、ほんとに変わんないぞ。
響「やよい!久しぶりだぞ!前の料理番組以来じゃないか?」
やよい「んー?確かそうですねー!もうかなり前になっちゃいますねー!」
やよいは…前とはかなり見違えたなぁ大人になって本当にしっかりしたお姉さんって感じだぞ!………やよいに身長抜かれたのも何年前だったかな…やよいは背だけじゃなくてしっかり出るとこも出て昔の姿とはまるで別人なのに…自分はなんで伸びなかったんだろ…
響「千早!久しぶりだぞー!!」
やよい「お久しぶりですー!千早さん!」
千早「え、えぇ…高槻さんは相変わらず可愛ゴフッ」
やよい「ち、ちはやさーん!?だ、大丈夫ですか~!?」
千早「だ、大丈夫。久しぶりで少し鼻血がでただけだから…」
ち、千早は相変わらずだな…でも、外見はかなり変わったぞ!なんだか…ファッションにも気をつかって大人な女性って感じさー!………胸はないのにどうしてだろ?
まだ話してないのは…伊織とあずささんか。って、せっかく久しぶりに会ったのに伊織がいつものしかめっ面してるぞ!なに話してるんだ?
律子「あの娘もあずささんがくれた時間をあの娘なりに考えて使ってるのよ」
伊織「そ、そんなこと私だってわかってるわよ…」
律子「ま、伊織はそうやって割り切れるタイプじゃないのも私はわかってるわよ」
あずさ「ふふっそれが伊織ちゃんのいいところでもあるのよ~」
伊織「ほ、褒めたって何も出ないわよ!」
律子「でもあずささん、そろそろ時間が…」
あずさ「あらあら……もうそんなに経ったかしら…じゃあ律子さん、お願いします~」
律子「みんなー!そろそろ時間よー!!集まってー!!」
美希「えぇー……律子…さんがこっち来ればいいと思うな!」
P「はぁ……美希!早く動け!」
美希「あーん、ハニーったら大胆なの!」
伊織も何か知ってるみたいだし……なんか怪しいぞ…?
律子「今回集まってもらったのはね、私たち竜宮小町のことなんだけど…」
真美「え?竜宮小町?亜美なんか知ってるの?」
亜美「うん、知ってるよ」
あずさ「律子さん、その先は私から……」
律子「あずささん……わかりました!」
あずさ「ありがとうございます、律子さん…」
な、なんだ…?律子もあずささんも深刻そうな顔してるぞ…?
え……?あずささんが…アイドルを引退?どういうこと?どうして?嫌だ…嫌だぞ…自分はまだみんなと…アイドルしたい…liveとか…撮影とか…ねえ……嘘でしょ?そうだよね?悪い冗談だよね?
真美「え…?あ、亜美!ねえ!知ってたの!?」
亜美「うん、知ってたよ」
真美「ならどうして私に…!」
亜美「詳しく決まるまでは竜宮小町の中だけでって話だったからね~。って、それは真美もわかるっしょ!」
真美「それは…そうだけど…」
亜美は…知ってたのか?ならなんで?どうしてあんな態度ができるんだ?もう皆でアイドルが出来ないんだぞ?悲しくないの?辛くないの?
あずさ「あらあら~結構ズバっと言われちゃったわ~。でもね、それだけじゃないのよ、貴音ちゃん」
貴音「ではなぜ?」
あずさ「私、そろそろ女優の活動を本格的にやってみたいなって思ったの」
あずさ「アイドルができないから女優ってわけじゃないの。最近仕事をしててね、これからも前に進み続けるにはどうしたらいいのかなって考えることがあったの。その時に、女優をやりたい。そう思ったからこその引退なのよ」
貴音「そう…ですか。貴女が決めたことなのなら、私からは何も言いません」
前に…進み続けるため?あずさは何を言ってるんだ?みんなでアイドル頑張り続ければ…しっかり前に進めるぞ…?そんなのおかしい…!
雪歩「ひっ!」
千早「我那覇さん…」
伊織「…響!!あんたももういい大人なんだから、誰が一番辛いのか、わかってるはずでしょう!?」
響「ッ!!」
P「お、おい!響!どこ行くんだ!」
やよい「響さん…これから雨降るってテレビで言ってたのに…大丈夫でしょうか...」
P「俺は響を探してくる!律子、そっちはよろしく!」
律子「は、はい!」
伊織「あんなやつもうほっとけばいいのよ!」
P「...伊織。冗談でもそういうことはいうな。みんな揃っての765プロだ。……行ってくる」
伊織「…ふんっ!」
響「ここは…」
無我夢中で走ってたら、いつの間にか美希の好きな公園に来ていた。
美希がしばらく事務所にこなかったときも、ここにいたってプロデューサー言ってたっけ。あの頃は今ほど人気はなかったけど、毎日が楽しかった気がする。
必死にトップアイドル目指して突っ走ってた日々。なんでだろう…トップアイドルになった自分より、あの頃の自分のがよっぽど輝いてたんじゃないか…そう思ってしまう。……もう、みんなでliveとか、お仕事とか、できないのかな…
そんなの、絶対に嫌だ。こんなことになるくらいなら…
みんなでliveをやったあの日に、自分は、消えてしまいたかった。
あの日で終わってしまいたかった。いや、絶対そんな事はダメだ。思っちゃいけない。それに、こんなとこでウジウジしてないで、早くみんなに謝って戻らないと…わかってる。わかってるけど…
響「…プロデューサー」
プロデューサーにこんな顔、見られたくなかったな。けどせっかく迎えに来てくれたんだから、もう戻らなきゃ…
響「ごめん、プロデューサー。みんなに謝って、すぐに戻るさー」
P「だけど響、もう少しで雨が降るらしいんだ。知ってたか?」
響「匂いで薄々わかってたぞ」
P「そっか、お前は匂いでわかるんだったけか。なら、ちょっとそこで雨宿りしてかないか?」
そう言ってプロデューサーが指をさしたのは、公園にあるきのこ型の屋根がついた小さなベンチだった。自分はちいさくうなずくと、プロデューサーと一緒にそこに腰をかけた。
響「……」コクッ
P「そっか…でも、それだけで響があんな声を上げて飛び出すなんて考えられない。まだほかに何か、あったんじゃないのか?」
響「……別に、何も無い」
P「……流石に、7年の付き合いだ。そんな辛い顔して嘘をつくな響。その位はわかる。正直に話してくれないか…ちゃんと俺は、受け止めるから。」
ほんとに、この人は……ずるいなぁ…敵わないや…
響「じ、自分は…っ!」
ダメだ、耐えろ自分…この人の前で泣き顔なんてしたくない…!
響「自分はぁ…グスッ…まだ、みんなで、liveとかしたかったぁ…グスッ…嫌だ、もうみんなでできないなんて、嫌だよぉ…プロデューサーぁ…グスッ」
P「……みんなのプロデューサーになってから、色々あったな」
そういうとプロデューサーは、自分の肩をつかんで引き寄せた後、頭に手を置いた。
P「俺とお前が初めて出会った時のこと覚えてるか?あの頃はみんなまだダンスも歌もへっぽこだったな…あ、千早だけは歌うまかったっけか」
もちろん覚えてるよ。765プロにプロデューサーがきた!って大騒ぎだったもん…まだみんながいっつも一緒だった頃…
P「今でこそなんでも卒なくこなせるが、あの頃の響は完璧っていう割にはダメダメだったななぁ…」
響「……そういうことは思い出さなくていいぞぉ…グスッ…」
P「はは、悪い悪い。思えば俺達は、あの頃と比べて随分遠くまで来たな…」
…それでも、足りないくらいだ。こうやってまた思い出しちまう。」
P「正直な話、あずささんが引退を切り出した時、俺は引き留めたんだ。もう少し考えてくれないかって」
P「でも、あずささんの意思は固かった。
きっと、よほど考え抜いたんだと思う。それに、あずささんはわかってたんだ。自分がどうすべきか…この先、自分が進むべき道が」
P「その様子を見た時、
俺も考えを改めさせられてな。遂に、765プロのみんなに、転機が訪れたんだって素直にそう思えた。」
P「響。いくら嘆いても、喚いても、思い出に逃げても、現実は変わらない。
トップアイドルになったみんなが、次のステージに上がる時が来たんだ。
確かに、それでできなくなってしまうこともある。でも、次のステージに上がらなきゃ、できないことだってあるんだ。見えない、景色がある。」
P「みんなそういうと思ってな…あずささんの引退liveは、765PRO ALLSTARSで、ドームliveだ!ちゃんと抑えておいたぞ。」
響「ほ、本当に?!ほんとのほんと?!」
P「お、泣き止んだか!あぁ、本当に本当だ!」
P「ま、正式にいうと、竜宮小町の引退live、もとい解散liveを地方込みですべてやってから、765PRO ALLSTARSとしてのあずささんの引退liveをまた同じ所でやる予定だ。大変だったんだぞ?これだけの箱抑えるの」
そっか……竜宮小町も解散しちゃうんだ…やっぱり、辛い、かな…
響「……うるさいぞ、プロデューサー」
P「俺もすぐに受け入れられたわけじゃないからな。みんな、時間をかけてゆっくり、受け止めていけばいいさ。」
P「なんだ?」
響「自分、あずささんの引退を聞くまで、ずーっとこんな日々が続くと思ってたんだ。
アイドル頑張って、でもこうしてたまにみんなで集まれて…そんな日々が続くと思ってた。
ううん、続くと思い込んでたのかも知れない。きっと、ホントはどっかで続かないことに気づいてて、でもそれに気づかないふりしてた。それに気づいちゃうのが怖かったんだ。」
P「響……」
響「でも、自分もう大丈夫だよ!ね!プロデューサー!事務所、行こ?」
P「ああ!響!」
プロデューサーが言ってたこと、なんとなくだけどわかった気がする。
きっとプロデューサーは、今のままじゃダメなんだって言ってるんだ。確かにトップアイドルになってる。
だけど、トップアイドルだから輝いてる、じゃなくて、自分自身が輝くにはどうしたらいいか、ってことなんだと思う。あずささんは、それに気がついただけなんだ。
やよい「全然平気ですよー!それより、雨、大丈夫でした?」
響「プロデューサーが傘持ってきてくれたから、大丈夫だったぞ!」
雪歩「ほら、伊織ちゃん!」
伊織「お、押さないでよ雪歩!……その…き、キツイ言い方して悪かったわね、響。」
響「ぜーんぜん気にしてないぞ!」
響「自分の方こそ、ごめんね!」
伊織「私も…もう気にしてないわよ」
律子「ええ、ちゃんとしてありますよ!」
春香「正直、あずささんの引退はショックでしたけど…」
春香「でも、私たち決めたんです!落ち込んでる暇があったら、もっとみんなで765PRO ALLSTARS最後のliveを、最高にする努力をしようって!」
千早「えぇ、私もそう思うわ。あずささんを最高の形で送り出しましょう」
真「うん!そうだね!僕もう体がウズウズしてきたよ!」
美希「美希もかな~り、やる気出てきたの!」
P「みんな……よし!!liveは半年後!!みんなで団結して、最高のliveにしよう!!」
「「「「「「「「「「「「「はい!!」」」」」」」」」」」」」
竜宮小町のliveも、765PRO ALLSTARSのliveもものの数分で完売しちゃうくらいには。そのせいもあってか、みんなレッスンにすっごく気合入ってた。
正直普段通りの仕事をしながらのレッスンはきつかったけど、みんなとのliveを考えたら全然へっちゃらだったぞ!
竜宮小町の3人は、解散liveのレッスンも同時並行でやってて、すっごく大変そうだった。律子もすごく気合が入ってたしね…
ちょうど今竜宮小町は最後のliveをやってるとこさー!自分はどうしてるかって?えへへっ、自分は今、竜宮小町へのサプライズのために舞台袖にいるぞ!あ、律子が拘束されてる。ってことはそろそろ出番かな…?
春香「ちょぉっと待ったぁぁぁぁ!」
亜美「うぇっ!?はるるん!?それにみんなも!」
伊織「あ、あんたたち!何しに……!」
律子「ちょ、離して真、離しなさい~!」
貴音「私達は、約7年もの間頑張り続けてきた貴女がたに、花束を送りに来たのです…」
あずさ「あらあら~嬉しいわねぇ…」
春香「それじゃ、早速!花束贈呈!」
律子「あ、もう行くのね…はぁ…観念するわ…」
亜美「ま、真美…うぅ…まぁぁみぃぃぃ!!!」
真美「んーよしよし!真美の胸で泣いていいよ~!」
やよい「伊織ちゃん、7年間お疲れ様でした~!竜宮小町のリーダーとしてみんなを引っ張ってく姿はと~っても輝いてましたよ!」
伊織「や、やよい…ありがとう…グスッ」
真「あれ~?伊織もしかして、泣いてる?」
伊織「う、うるっさいわね!泣いてなんかないわよ!」
あずさ「嬉しいわねぇ…こうしてみんなで送ってくれて…グスッ…だめね、湿っぽくなっちゃった」
真美「あずささんも泣いていいと思うけどな~!こうして亜美は私の胸でゴーキューだし、結局いおりんも涙ぼろぼろだよー」
あずさ「うふふ、そうね~たまには私も、泣いていいのかしら」
伊織「そうよ!私たちだけ泣いてあんたは泣かないなんて不公平じゃない!」
律子「あ、ありがとう…みんな」
美希「あれ?律子…さんは泣かないの?」
律子「わ、私はだって、裏方だし、実際に表に出て頑張ってるのは3人だし……」
伊織「あんたねぇ…ここまで来てまだそんなこと言ってんの?!あんたもこの7年間努力してきたし、その分私たちもしっかり感謝してるんだから、しゃんと胸張りなさいよね!」
亜美「そうだよりっちゃん!りっちゃんが頑張ってくれたから、今の竜宮小町があるんだよ!」
あずさ「うふふ、みんな気持ちは同じ、ですよ?」
響「あ、ついに律子も決壊したぞ!」
美希「アハッ☆結局律子もゴーキューなの!」
春香「うぅ…なんだか私までもらい泣きしそうです…でも、今は竜宮小町のliveですからね!そろそろ私達は退場します!」
真美「だってよ亜美。そろそろ、大丈夫?」
亜美「…うん!サンキューだよ!真美!」
真美「うんうん、いつもの真美だね!」
春香「竜宮小町の最後の輝き、ファンのみなさん!しっかりと、目に焼き付けていってくださいね~!それじゃ!」
美希「ばいばいなの~!」
律子「ちょ!真!帰りは自分で戻れるわよ~!離しなさい~!」
亜美「嵐のように来ては嵐のように去っていったね…」
あずさ「でも、と~っても、嬉しかったわぁ」
伊織「それは…そうね」
伊織「それじゃ、いよいよ最後の曲ね…あずさ」
あずさ「そうねぇ…でもやっぱり、最後は伊織ちゃんが言った方がいいと思うの。」
伊織「な、り、リハーサルの時はあずさだったじゃない!」
亜美「亜美も、いおりんが言った方がいいと思うな~!なんたっていおりんは私達の、リーダーだかんね!」
伊織「あんたたち…にひひっ♪しょうがないから最後は私が決めてやるわよ!」
伊織「それじゃ、しっかり聞きなさい!私たちの最初の曲で、最後の曲……」
伊織「"SMOKYTHRILL"」
これが、竜宮小町の最後の歌…
まだ駆け出しだった頃の、自分たちの目標だったユニットの、最後の歌なんだ…!
P「あぁ、そうだな。律子の7年間の努力のおかげだ」
律子「…あの子達に最後、感謝してるって言われて、自分があの子達のプロデューサーで良かったんだって思えました。」
律子「自分じゃなければもっと高いところに行けたんじゃないかってそう思うことも…あったんですけど…あの子達が…胸を張れって……その言葉で…本当に……報われました…!」
P「律子…本当に7年間、お疲れ様。」
律子「……はいっ!」
さすが竜宮小町…!すごい盛り上がりだったぞ!自分たちのliveも負けてられないね!もーっと!盛り上げるさー!
高木「遂に我が765プロからも、引退するアイドルが出るんだねぇ…なんだか、感慨深いねぇ、キミィ」
P「そうですね…でも、これで終わるわけじゃありませんから」
高木「それもそうだ!しかし、765プロにとって大きな転機となることには変わりはないだろう。」
P「そうですね…」
ついに今日はlive当日!!コンディションはバッチリ!絶対、最高のライブにしてやるさー!っと、その前に、社長のお話聞かなくちゃ!
高木「コホン!今日のliveは三浦くんの引退live、よって、765プロ創設メンバーによる、最後のliveとなる!君たちには、悔いのないよう、精一杯楽しんで欲しい!」
高木「それともう一つ!三浦くんの引退ということで、君たちも思うことがあると思う。そこでだ!三浦くん以外のものにも、考えて欲しい。アイドルを辞めた先、一体どこを目指すのか?どの道に進むのか?」
高木「このliveは、765プロにとって大きな転機となる!最高のliveにしてくれたまえ!」
「「「「「「「「「「「「「はい!!」」」」」」」」」」」」」
千早「えぇ、よろしく、春香」
春香「えっへへ…じゃあ、行くよー?」
春香「765プロファイトー!!!!」
「「「「「「「「「「「「「オー!!」」」」」」」」」」」」」
春香「みなさん……次が、私たち13人で歌える、最後の曲です…グスッ…あ、あずささん…から、曲の前に、お話が…グスッ」
あずさ「あらあら……春香ちゃん、泣かないで…ほら、笑って?」
春香「あずささぁん……わかりました…」
あずさ「ふふっ、ありがとう、春香ちゃん」
あずさ「ファンのみなさん……ご存知かと思いますが、私、三浦あずさは、本日をもってアイドルを引退します。」
\アズササァァン/ \ダイスキダァァ/
あずさ「みなさん……ありがとう、ございます……ここまで来れたのは、ひとえに応援してくださったファンの皆さんのおかげです。私は、今日でアイドルを引退しますが、765プロのみんなは、まだアイドルです。これからも、どうぞ、応援お願いしますね」
あずさ「だって…………」
「"私たちはずっと…でしょう?"」
\ワァァァァァァァァァァァァァァァ/
しちゃう?どこまでまでも
しちゃう?夢じゃ物足りない
つかんで必然でしょう!
あの場所に立ちたいと いつまでまでまでも
希望捨てちゃいけないよ願いを叶えましょう
私たちはあきらめない
こころが呼ぶミライ
もう、あずささんとレッスンや、liveをすることはこの先ないのだろう。
そう思った時、自分ははっきりとわかった。
もう二度と戻れない、二度と出会えないあの日々が、自分は大好きだった。でも、自分は前に進むんだ。たとえあの日々に戻れたとしても、自分は前に進む。だって、あの日々を過ごした自分がここにいるから。
「……あぁ、そうだろうな。でもな、響…」
「ううん、何も言わなくてもいいよ、プロデューサー」
「ん?どうしてだ?」
「だって、自分、その時には、今よりもーっと、もーっと輝いてるはずだからさ!」
「…………あぁ、そうだな。きっとそうだ!」
「うん!」
元スレ
響「デビューしてから7年経った。」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1470472762/
響「デビューしてから7年経った。」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1470472762/
「アイドルマスター」カテゴリのおすすめ
- 千早「みんなの名前の呼び方?」春香「うん」
- 真美「またオーディションに落ちちゃった」
- P「美希がジョジョにハマった」
- 千早「秘密特訓・・・・・・ですか?」
- P「みんなに焼き芋を、ご馳走しよう」
- 冬馬「俺でもヒーロー」
- P「アイドルの胸に顔をうずめてみる」
- P「真美のおさげがビールサーバーのコックになった」
- 美希「星に願いを、なの」
- P「あ…志保」 北沢志保「……」
- 亜美「どうして亜美は出ないんだろ……」
- 春香「おい星井てめーパン買ってこいよ」
- P「最近いおがちょっとおかしい」
- P「ワンナイト人狼をやろう」
- ベジータ「今日から貴様らのプロデューサーになったベジータだ!」
- P「響ってさ」響「うん」
- P「四条貴音、6歳……」
- 春香「アイドルたちに欲情しないんですか?」P「去勢したからな」
- モバP「あの淫乱課金クソババアなんとかならんか……」
- P「お金よりも」 やよい「大事なもの」
「ランダム」カテゴリのおすすめ
- 唯「おはよう…、ギー太」ボーボボ「おはよう、唯ちゃん」
- 男子A「天海ってさ……実はかなり胸大きいよな」男子B「そうか?」
- 風間「…あれ?何か忘れているような…」高尾「…」船堀「…」芦花「…」
- 黒子「また、名前で呼んでもらえるまで」
- サイタマ「は? 海賊狩り? 世界政府の依頼で?」 ジェノス「はい」
- 渋谷凛「……愛情注入したから」【モバマス】
- ワクワクさん「今日は紙飛行機を作るよ!」ゴスロリ「はぁ!?なんでわたしがそんなのなんか作らないといけないのよ!?」
- モバP「アイドルの特訓に失敗した」
- 苗木「じょうずな絶望とのつきあいかた」
- 【イリヤの空、UFOの夏】ハッピサマーウエディング
- P「私はPです」 美希「!?」
- 心臓「はー疲れた、少し休もうかな」
- 城島「長瀬、うんたん言うてみ」
- 進ノ介「戦う交通安全」
- 士郎「セイバー戦争……?」
- 面接官「何ですか? ヒーロー検定2級って。 馬鹿にしてるんですか?」
- セイバー「アーチャー陣営がおかしいと?」アイリ「ええ。なんか変」
- ほむら「からあげが食べたいわ」(劇場版ネタバレ注意)
- ハルヒ「不思議探索に行くわよ!!」
- 俺「囲碁以外になにかできねぇの?」 佐為「……えっと」
コメント一覧 (32)
-
- 2016年08月06日 22:25
- 社長の社長感が良かった
-
- 2016年08月06日 22:53
- アイドルから女優にって所でパーフェクトブルー思い出したけど普通にアイドルの話で安心した
-
- 2016年08月06日 23:13
- 7年経っても千早はやっぱりまな板のままなのか…
-
- 2016年08月06日 23:15
- 米1
現実でも7th以来ないんだよなぁ
-
- 2016年08月06日 23:20
- 懐古できるほどの感情移入は出来なかったな
響をスレタイに使って話を進ませる役割に抜擢したところまでは作者的にはいいんだろううが
このSSはあくまで765で初の引退者が、ってところに強く焦点が当たっていて
響を前面に押し出す必然性は感じられなかったな
劇場版や本編で見せた泣き虫で寂しがりやな一面を描くにしても
もう一つもやっとした描写で、表現不足
あずささんSSでも良くて、春香SSでも通用する展開
これなら俺およびお前らの誰でも書ける
-
- 2016年08月06日 23:38
- ほならね
-
- 2016年08月06日 23:57
- ※6めっちゃ早口で言ってそうキモい
ほならね、
あ、ssは良かったです
-
- 2016年08月06日 23:58
- 米6
多分作者的には誰か物語の中心が欲しくて、それを担当に当てたって感じかな。確かに響のSSである必要はなかったな。
-
- 2016年08月07日 00:07
- 長いcommentは読む気が失せるワー
-
- 2016年08月07日 00:40
- 感情表現が状況説明でしかない
いおりんの悪態が唐突
-
- 2016年08月07日 00:44
- ※11
昔のオタクっぽい
-
- 2016年08月07日 01:04
- こういうの書けるって、すげーよな
アイマス本当に好きなんだな
ん~
でも、あんまり面白くは無い…
-
- 2016年08月07日 01:05
- ※12唐突
-
- 2016年08月07日 01:21
- 響「千早さんって胸がないのにどうしてファッションに気を使ってるんだろ?」
胸が無いとお洒落すら許されんのか(困惑)
-
- 2016年08月07日 01:38
- うーん…
頭からっぽにして読めるのが好きな人にはおすすめしない
ニヤニヤ出来る話でもないし笑える話でもない
-
- 2016年08月07日 01:46
- >頭からっぽにして読めるのが好きな人にはおすすめしない
肯定文で書いてみし
-
- 2016年08月07日 02:12
- 28どころか31からアイドル始める猛者どもがデレマスにおってだな…
-
- 2016年08月07日 08:50
- ※18
あれっていろんな属性や年齢出して、少しでも多くの人のストライクゾーンにいれて、お金を落とさせるためなんじゃないの?
-
- 2016年08月07日 09:10
- キャラの成長を描くのは難しいな
そのまんま7年経ちましたでは意味がないし
下手に変えると別キャラだし
-
- 2016年08月07日 12:04
- live表記がひたすら気になった
※6が言うとおり、響の物語である必要はないな
単に響Pなんだろう
単純にこれだけの文量を書くのは愛の成せる技だろうからそこは評価したい
-
- 2016年08月07日 12:10
- ミライがミイラに見えて仕方なかった
-
- 2016年08月07日 13:32
- 米15
胸がないのに大人っぽいっていう意味じゃ?
-
- 2016年08月07日 14:01
- 少し考えてみたが響である必要は無いっていうけど、結局作者は自分の担当のこんな姿が書きたいって書いたんじゃないかな?その気持ちさえあればどのアイドルのどんなSSでも書いていいと思うがな。
-
- 2016年08月07日 17:14
- だれも書くのやめろなんて言ってないだろ
純粋につまらないんだよ
-
- 2016年08月07日 17:25
- 面白かったw
-
- 2016年08月07日 18:07
- 忙しくてみんな集まれなくて~なんてアニマスでやったことの焼きまわしじゃん
アニメも劇場版もみてないんか?
-
- 2016年08月07日 18:10
- ssが焼き回しじゃあかんのか?
-
- 2016年08月08日 11:49
- この響の感覚は中高生の時に必死に部活やら勉強やらして、親友と引退、卒業したやつにしかわからん感覚だな。よってお前らにはわからんよ。
-
- 2016年08月09日 04:52
- それ以前に文章力の問題よ
説明文に続いて唐突すぎる行動
-
- 2016年08月10日 20:13
- 雪歩は?
-
- 2016年08月12日 11:38
- 普通に感動した
よかったよ
全員揃ってのライブが何年も行われないとか流石に無理がありすぎるわ